JP2000198486A - 液体物質回収方法、および液体物質回収装置 - Google Patents

液体物質回収方法、および液体物質回収装置

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JP2000198486A JP10373979A JP37397998A JP2000198486A JP 2000198486 A JP2000198486 A JP 2000198486A JP 10373979 A JP10373979 A JP 10373979A JP 37397998 A JP37397998 A JP 37397998A JP 2000198486 A JP2000198486 A JP 2000198486A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 沈没したり座礁した船舶や破損した貯蔵設備
等から燃料油等の液体物質を従来よりも容易に加熱して
回収する。 【解決手段】 タンク6の内底板7にマット状ワーキン
グコイル2を当てがい、このワーキングコイルに高周波
インバータユニット3から高周波電流を供給して内底板
自体を誘導加熱により発熱させ、この発熱によって燃料
油の粘性を低下させて、これをポンプ4に接続した回収
管5を介して回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、沈没、
座礁などの海難に遭遇した船舶等から燃料油などの液体
物質を回収するのに適した液体物質回収方法、および液
体物質回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】船舶は、オイルタンカーに限らず大量の
燃料油等の液体物質を搭載した状態で航行している。し
たがって、船舶が座礁や沈没などの海難に遭遇した場合
には、燃料油等の流出を防ぐためにタンク内から燃料油
等を回収する必要がある。
【0003】ところが、重油に代表される燃料油あるい
は原油は、温度に影響され易く、例えば、厳冬期や深海
の低温環境の下では固体に近い状態にまでなってしま
う。したがって、海難事故が発生した場合に、船舶内に
残っている燃料油等を回収する作業では、加熱して容易
に流動する状態にしてから回収する。
【0004】例えば、座礁した船舶から回収する場合に
は、ボイラーで加熱した蒸気や熱水をタンク内に供給し
て加熱したり、あるいはニクロム線加熱器をタンク内に
挿入して加熱する。また、浅海で沈没した船舶から回収
する場合には、作業船にボイラー、給水タンク、発電機
を搭載し、この作業船から熱水ホースや回収パイプ等を
沈没船まで降ろして加熱する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、船舶が
座礁するような海域は、陸から簡単に近付くことができ
ないし、また、沖からも簡単に近付けない。このため、
座礁現場に大型のボイラーなどの大がかりな加熱設備を
搬送して設置する準備作業には多大な労力と時間を必要
とし、また、条件が悪くて現場に設置できない場合も少
なくない。座礁した船舶上、あるいは船舶の近くに設置
できる場合にはスチーム、熱水、電熱、熱風等により加
熱することができるが、座礁船舶近傍に設置できない場
合には遠く離れた陸上に設置したり、作業船を遠くに停
泊させることになる。
【0006】この様に、加熱用の熱源を遠く離れた場所
に設置すると、長いホースを使用して熱水やスチームを
遠い座礁現場まで送らなければならないので、途中での
熱損失が大きくなってしまい、加熱効果が得られないこ
ともある。また、加熱効果が得られたとしても、座礁船
舶から抜き出した燃料油等を回収タンクまで移送する経
路が長いと、燃料油等が途中で冷却されて高粘度化して
しまい流れない、すなわち回収できない事態も生じる。
【0007】また、燃料油等が入ったタンクやホース等
の内部を外部から有効に加熱する手段がないので、作業
者がタンク内にスチームコイル、熱水コイル、電熱コイ
ル等を配置して加熱するか、あるいは直接スチームを吹
き付けて加熱しなければならなかった。そして、船舶の
タンクは内部に側ガーダ、船底ロンジ、横方向の構造材
であるフロアー等が多数設けられているので、スチーム
コイル等を設置する作業が煩雑であり、タンク内の構造
によっては配置に大きな制限を受ける場合もある。ま
た、スチームを直接吹き付ける場合も一箇所で作業でき
ないので煩雑である。さらに、タンク内での作業は、座
礁した船舶が不安定な状態にあり、また、火災や爆発、
ガス中毒の可能性もあるので危険である。
【0008】沈没した船舶から燃料油等を回収する場
合、作業船から熱水ホースや回収パイプ等を沈没船まで
降ろさなければならないが、これらのホースやパイプは
太いので煩雑な作業となる。また、ホースやパイプを海
中に降ろすと、潮流の影響を受けるので、潮流が速い場
合には作業できない。さらに、熱水ホースや回収パイプ
を海中に降ろすと、海水によって冷却されるので、熱損
失が大きく、回収対象である燃料油等を有効に加熱でき
ない事態や、移送途中で燃料油等の粘度が高くなって流
れ難く、あるいは流れない事態が生じる。
【0009】この様な事情から深海に沈没した場合、有
効に回収することができず、放置されたままである。
【0010】また、座礁した場合、あるいは沈没した場
合であっても、加熱設備やホース等の設置作業および回
収作業に長期間を要するので、この間に周期的な荒天の
襲来を回避できない。このため、船体が大破して燃料油
等がすべて船外に流出して環境汚染を引き起こすことも
少なくない。そして、流出して海面に浮遊した燃料油等
をオイルスキマーを使用して回収する場合、燃料油等中
に含まれる揮発性成分が揮発してしまうので、冷却され
ることと相俟って粘度が高くなり易く、オイルスキマー
で吸引回収することが困難になり、実際に吸引できない
場合も少なくない。
【0011】また、高粘度化学物質を貯蔵しているケミ
カルタンカー等が海難事故を発生した場合、貯蔵タンク
から化学物質を回収する必要が生じるが、この場合も前
記と同様に、容易に加熱することができない。さらに、
一般の船舶に限らず、海上、海辺等にある施設、例えば
油田掘削櫓や原油荷役設備で事故が発生した場合も、重
油等の液体物質を速やかに回収する必要がある。
【0012】本発明は上記した事情に鑑み提案されたも
ので、その目的は、沈没したり座礁した船舶等から燃料
油等の液体物質を従来よりも容易に加熱して回収するこ
とができる液体物質回収方法、および液体物質回収装置
を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたもので、請求項1に記載のもの
は、回収対象となる液体物質に接する部材であって導電
性材で構成されている液体物質接触部材にワーキングコ
イルを当てがい、このワーキングコイルに高周波インバ
ータユニットから高周波電流を供給して上記液体物質接
触部材自体を誘導加熱により発熱させ、この発熱によっ
て上記液体物質の粘度を低下させ、この液体物質をポン
プに接続した回収管を介して回収することを特徴とする
液体物質回収方法である。
【0014】請求項2に記載のものは、前記回収管の少
なくとも一部を導電性材製管部で構成し、この導電性材
製管部の外周にワーキングコイルを装着し、ワーキング
コイルに高周波インバータユニットから高周波電流を供
給して上記導電性材製管部自体を誘導加熱により発熱さ
せ、この発熱によって導電性材製管部内の液体物質を昇
温して回収することを特徴とする請求項1に記載の液体
物質回収方法である。
【0015】請求項3に記載のものは、回収対象となる
液体物質に接する部材であって導電性材で構成されてい
る液体物質接触部材に取付可能なワーキングコイルと、
ワーキングコイルに高周波電流を供給する高周波インバ
ータユニットと、ポンプに接続されて上記液体物質接触
部材に接続可能な回収管と、からなり、高周波インバー
タユニットからワーキングコイルに高周波電流を供給し
て上記液体物質接触部材自体を誘導加熱により発熱さ
せ、この発熱によって上記液体物質の粘度を低下させ、
この液体物質をポンプの作動により回収管を介して回収
することを特徴とする液体物質回収装置である。
【0016】請求項4に記載のものは、前記ワーキング
コイルが、非磁性材で構成された円筒状ケースを軸線方
向に沿って分割されるとともに、分割部分にヒンジ機構
を設けてケースを側面部分で開閉可能とし、開閉する分
割部分には閉じた状態を維持する閉状態維持機構を設
け、上記ケース内にワーキングコイル本体を収納し、ケ
ースをその側面部分で開いた状態で上記液体物質接触部
材の外周に取り付け、上記閉状態維持機構により閉状態
を維持可能としたことを特徴とする請求項3に記載の液
体物質回収装置である。
【0017】請求項5に記載のものは、前記ワーキング
コイルが、非磁性材で構成されて可撓性を有するマット
状ケースと、このマット状ケースの内部に収納したワー
キングコイル本体と、マット状ケースを液体物質接触部
材に止着する止着機構と、からなり、液体物質接触部材
の表面に沿ってマット状ケースを当てがい、止着機構に
より止着することを特徴とする請求項3に記載の液体物
質回収装置である。
【0018】請求項6に記載のものは、前記回収管の少
なくとも一部が導電性材製管部で構成され、この導電性
材製管部の外周にワーキングコイル本体を装着し、ワー
キングコイル本体に高周波インバータユニットから高周
波電流を供給して上記導電性材製管部自体を誘導加熱に
より発熱させ、この発熱によって導電性材製管部内の液
体物質を昇温して回収することを特徴とする請求項3に
記載の液体物質回収装置である。
【0019】請求項7に記載のものは、前記回収管が途
中に昇温ユニットを有し、この昇温ユニットは、筒状ケ
ースを軸線方向に沿って2つに分割するとともに、分割
部分にヒンジ機構を設けてケースを側面部分で開閉可能
とし、開閉する分割部分には閉じた状態を維持する閉状
態維持機構を設け、上記ケース内にワーキングコイル本
体を収納し、ワーキングコイル本体よりも中心軸側に導
電性材製の発熱部材を有し、高周波インバータユニット
からの高周波電流により発熱部材自体を誘導加熱して回
収管内の液体物質を昇温することを特徴とする請求項3
に記載の液体物質回収装置である。
【0020】請求項8に記載のものは、回収対象となる
液体物質が入った部分を区画する液体物質区画部材の外
側から内側に挿入可能なワーキングコイルと、ワーキン
グコイルに高周波電流を供給する高周波インバータユニ
ットと、ポンプに接続された回収管と、からなり、前記
ワーキングコイルは、上記回収管の先端に接続され、液
体物質区画部材に開設した穴から内部に挿入可能な導電
性材製の筒体と、この筒体の周面に沿って巻装されたワ
ーキングコイル本体とを有し、上記筒体を穴から液体物
質区画部材の内側に挿入して筒体を液体物質接触部材と
し、この状態で高周波インバータユニットからワーキン
グコイルに高周波電流を供給して上記筒体自体を誘導加
熱により発熱させ、この発熱によって内部の液体物質の
粘度を低下させ、この液体物質をポンプの作動により回
収管を介して回収することを特徴とする液体物質回収装
置である。
【0021】請求項9に記載のものは、水面に浮遊して
回収対象となる液体物質をテーブルの上面に流入可能な
状態でテーブルを浮かすフロートと、上記テーブルの上
面に設けられた導電性材製の液体物質接触部材と、テー
ブルに設けられたワーキングコイルと、ワーキングコイ
ルに高周波電流を供給する高周波インバーターユニット
と、ポンプに接続され、先端に開口した導入口内にテー
ブル上からの液体物質を吸引する回収管と、からなり、
高周波インバータユニットからワーキングコイルに高周
波電流を供給して上記液体物質接触部材自体を誘導加熱
により発熱させ、この発熱によってテーブル上の液体物
質の粘度を低下させ、この液体物質をポンプの作動によ
り回収管の導入口内に吸引して回収することを特徴とす
る液体物質回収装置である。
【0022】請求項10に記載のものは、耐圧ケーシン
グ内に、ポンプと高周波インバータユニットを設けると
ともに、上記ポンプの吸引口側に接続したパイプを回収
路の一部として該ケーシング内から外部に進退可能に設
け、このパイプの先端に、導電性材製筒体状の液体物質
接触部材内にワーキングコイル本体を備えたワーキング
コイルを取り付け、且つ、該ワーキングコイル及びパイ
プの中心線と同軸線上に配置され、ワーキングコイルが
進入可能な大きさの穴を開設可能な切刃を有する穿孔機
構を備え、穿孔機構により穿設した穴内にワーキングコ
イルを進入させた状態で上記高周波インバータユニット
からワーキングコイルに高周波電流を供給して液体物質
接触部材自体を誘導加熱により発熱させ、この発熱によ
り液体物質の粘度を低下させ、この液体物質をポンプの
作動により回収することを特長とする液体物質回収装置
である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。まず、図1に示すように、暗礁に
乗り上げて座礁した船舶1から燃料油であるC重油を液
体物質回収装置を使用して回収する場合の実施形態につ
いて説明する。本実施形態における液体物質回収装置
は、マット状のワーキングコイル2と、このワーキング
コイル2に高周波電流を供給する高周波インバータユニ
ット3と、ポンプ4に接続された回収管5とから概略構
成されている。
【0024】図1に示す船舶1は二重底タンク6内に重
油を貯留しており、転覆してはいない。この様な場合に
は、この船舶1に高周波インバータユニット3やポンプ
4を設置することができ、また、タンク6を構成して重
油に接した鋼板製の内底板7にマット状のワーキングコ
イル2を当てがうとともに、燃料油移送パイプやエアー
抜きパイプなどタンク6内に連通した部分に回収管5の
入口側を接続し、この回収管5の出口側を陸上に設置し
た回収タンク9、或は沖に停泊した作業船の回収タンク
9に接続する。
【0025】マット状のワーキングコイル2は、図2に
示すように、断熱性を有するゴムやプラスチックなどの
非磁性材で構成されて可撓性を有するマット状ケース1
0と、このマット状ケース10の内部に収納したワーキ
ングコイル本体11と、マット状ケース10を液体物質
接触部材に止着する止着機構とから構成されている。そ
して、マット状ケース10は、液体物質接触部材が一般
的には鋼材等の金属なので、この液体物質接触部材の熱
伝導率よりも低い熱伝導率であれば保温効果を期待でき
る。なお、液体物質接触部材は、具体的には内底板、船
底外板、タンクケーシングプレート、配管部分などであ
り、内部に入っている、あるいは内部を通る液体物質と
接触する部分を構成している部材であり、誘導加熱する
ので、導電性材の磁性体である。また、液体物質区画部
材は、液体物質が入っている部分とその外部とを区画し
ている部材であり、誘導加熱する場合には、導電性材の
磁性体である。
【0026】ワーキングコイル本体11は、図2(a)
に示すように、マット状ケース10の面に沿って導線を
渦巻状に大きく1つ巻いた配置した単一巻であっても、
あるいは図2(b)に示すように、導線を渦巻状に巻い
たコイル11′を複数配置して並列に接続した複数並列
巻でもよい。なお、後述する沈没船の場合には高い水圧
が掛かるので、漏電防止の観点から絶縁および防水シー
ルを確実に行なう。
【0027】止着機構は、ワーキングコイル2を船体の
液体物質接触部材に止着することができればどのような
構成でもよいが、本実施形態ではゴム製マット状ケース
10内に磁石12を埋設することにより構成してある。
これは、ワーキングコイル2の止着先である液体物質接
触部材が、一般的には鋼板で構成されているからであ
り、確実に止着するために、四隅に配置することは勿論
のこと、中央部分やその他の部分に適宜に配置して止着
状態での隙間をできる限り小さくすることが望ましい。
なお、止着機構として、吸盤を使用してもよい。
【0028】上記した構成からなるマット状ワーキング
コイル2を取り付けるには、タンク6の外面である内底
板7やタンクケーシングプレート、すなわち回収対象で
ある重油に接触している鋼板であって、できるだけ回収
管5の接続部分に近い位置を選択し、できる限り隙間を
小さくして磁石12の磁力により止着する。そして、こ
のマット状ワーキングコイル2は、可撓性を有するの
で、平面部分に限らず、彎曲した面であっても止着する
ことができる。なお、作業時の気温や船体の構造により
止着位置や数は適宜変更することができる。
【0029】マット状のワーキングコイル2は、タンク
6の外面など主として面を加熱するのに適するが、船体
の構造によっては重油が通る配管部分を加熱することが
有効な場合も少なくない。この様な場合には、筒状のワ
ーキングコイル2′を追加して使用することが望まし
い。例えば、図3に示すワーキングコイル2′は、円筒
状ケース13を軸線方向に沿って2つに分割するととも
に、分割部分にヒンジ機構14を設けてケース13を側
面部分で開閉可能とし、開閉する分割部分には閉じた状
態を維持する閉状態維持機構15を設け、上記ケース1
3内にワーキングコイル本体11′を収納してある。ケ
ース13は、断熱性を有するプラスチックやゴムなどの
非磁性材で構成する。そして、このケース13内に収納
するワーキングコイル本体11′は鞍形のコイルを直列
あるいは並列に接続して内蔵する。閉状態維持機構15
は、図3(b)に示すように、ボルト・ナットで構成し
てもよいが、トグル式止着金具や磁石でもよい。
【0030】この様な構成からなる筒状ワーキングコイ
ル2′を液体物質接触部材である配管部分16に取り付
けるには、ケース13を側面部分で開いた状態で配管部
分16に被せてからケース13を閉じて閉状態維持機構
15により閉状態を維持する。そして、この状態で高周
波インバータユニット3から高周波電流を供給して配管
部分16を誘導加熱する。
【0031】ワーキングコイル2,2′に高周波電流を
供給する高周波インバータユニット3は、例えば数百ヘ
ルツ〜数百キロヘルツの交流電流を供給するものであ
り、力率を改善するために、ワーキングコイル2,2′
と並列に接続される大容量のコンデンサを内部に備えて
いる。そして、この高周波インバータユニット3は、効
率を高めるためにワーキングコイル2の近くに設置する
ことが望ましい。図1では説明の便宜上、離隔した状態
で示したが、ワーキングコイル2に近い内底板7上に設
置することが望ましいが、甲板上でもよい。なお、この
高周波インバータユニット3への電源は、陸上の商用電
源であっても、あるいは作業船に設置した発電機でもよ
い。
【0032】この高周波インバータユニット3から前記
マット状ワーキングコイル2に高周波電流を供給する
と、誘導加熱により導電性材であって磁性体質である内
底板7(液体物質接触部材)自体が発熱する。この様に
して、タンク6を構成している鋼板自体が発熱すると、
外部から加熱した場合に比較して効率良く内部の重油を
加熱することができ、厳寒時であっても重油が昇温する
ことで粘度を低下させて流れ易い状態に変化させること
ができる。そして、マット状ワーキングコイル2は、マ
ット状のケース10が断熱性を有するので、発熱した内
底板7の熱が外部に逃げることを有効に低減する保温効
果を期待することができ、昇温効率を高めることができ
る。なお、本発明では高周波を供給するので、表皮効果
によってタンク6の表面だけを加熱することができ、内
部の重油を効率良く加熱することができる。また、燃え
易い重油を加熱するに当たって、高温の熱源を使用する
ことなくタンク6自体の発熱により、接触した状態で直
接加熱するので、重油が漏れ出していたとしても爆発、
出火を防止でき、安全性が高い。なお、タンク6や配管
部分16の温度は、高周波インバータユニット3から供
給する高周波電流を制御することにより、容易に制御す
ることができる。
【0033】また、高周波インバータユニット3から筒
状ワーキングコイル2′に供給すると、誘導加熱により
導電性物質である配管部分16(鋼材製の液体物質接触
部材)自体が発熱する。この様にして、船体既設の配管
部分16が発熱すると、前記したタンク6の場合と同様
に、内部の重油を効率良く加熱して粘度を低下させるこ
とができる。
【0034】この様にして、タンク6内や配管部分16
内の重油を加熱して粘度を低下させることができると、
ポンプ4を作動することによりタンク6内の重油を抜き
出すことができる。そして、抜き出した重油は回収管5
を介して移送し、陸上あるいは作業船上の回収タンク9
に重油を回収することができる。
【0035】回収タンク9までの移送距離が短い場合に
は、回収管5内を通る間の温度降下が少ないが、移送距
離が数十メートルに及ぶ場合には、移送途中での温度降
下が大きくなって、特に厳冬下では温度降下が顕著であ
る。そこで、回収管5の途中に昇温ユニット20を設
け、これにより再度加熱して昇温することにより粘度を
低下させてもよい。
【0036】昇温ユニット20は、図4に示すように、
例えば、複数本のラバーホース5′を接続した回収管5
の途中に、回収管5の一部として機能する鋼板パイプな
どの導電性材製管部21を介在させ、この管部21の外
周にワーキングコイル本体11″を装着してその外周
を、断熱性を有する合成樹脂など非導電性材22で覆っ
たものである。そして、この昇温ユニット20のワーキ
ングコイル本体11″に高周波インバータユニット3か
ら高周波電流を供給すると、上記導電性材製管部21自
体が誘導加熱により発熱するので、この発熱によって導
電性材製管部21内の重油(液体物質)を昇温すること
ができる。したがって、移送距離が長くても、また、気
温が低くても、重油を途中で昇温しながら円滑に移送し
て、回収タンク9に回収することができる。
【0037】なお、本実施形態における昇温ユニット2
0は、導電性材製管部21の両端にフランジ部23を設
けてあるので、ラバーホース5′を順次接続して構成す
る回収管5の途中、すなわちラバーホース5′の接続部
分に適宜配置することができ、移送する距離や外気温度
などの条件により数量を選択することができる。また、
昇温ユニット20のワーキングコイル本体11″は、鋼
板パイプを分割して開閉する必要がないので、パイプと
同軸にコイルを巻くことができ、この巻方は単巻でも、
並列巻のいずれでもよい。
【0038】また、図4(d)に示すように、ラバーホ
ース5′を接続した回収管5の途中に導電性パイプ24
を適宜に配置し、このパイプ24の外周に前記ワーキン
グコイル2′を被せ、このワーキングユニット2′に高
周波インバータユニット3から高周波電流を供給する
と、上記導電性材パイプ24自体が誘導加熱により発熱
するので、この発熱によって通過する重油を昇温するこ
とができる。
【0039】そして、ラバーホース5′の接続部分以外
の途中で昇温する時には、前記ワーキングコイル2′と
同様に、側面部分で開閉可能とした昇温ユニットを使用
する。この昇温ユニットは、図示していないがワーキン
グコイル2′と同様に、筒状ケースを軸線方向に沿って
2つに分割するとともに、分割部分にヒンジ機構を設け
てケースを側面部分で開閉可能とし、開閉する分割部分
には閉じた状態を維持する閉状態維持機構を設け、上記
ケース内にワーキングコイル本体を収納している。ケー
スは、断熱性を有するプラスチックやゴムなどの非磁性
材で構成した場合には、内周面に鉄板等の導電性材製の
発熱部材を分割開閉可能な状態で取り付けるが、ケース
自体を導電性材製として発熱部材を兼ねてもよい。要す
るに、ワーキングコイル本体よりも中心軸線側(筒体の
内側)に誘導加熱される導電性材があればよく、この点
においてのみワーキングコイル2′と異なる。そして、
このケース内に収納するワーキングコイル本体は鞍形の
コイルを直列あるいは並列に接続して内蔵する。閉状態
維持機構は、ボルト・ナットで構成してもよいが、トグ
ル式止着金具や磁石でもよい。
【0040】この様な構成からなる昇温ユニットをラバ
ーホース5′の途中に取り付けるには、ケースを側面部
分で開いた状態でラバーホース5′に被せてからケース
を閉じて閉状態維持機構により閉状態を維持する。そし
て、この状態で高周波インバータユニット3からワーキ
ングコイル本体に高周波電流を供給すると、発熱板が誘
導加熱により発熱する。したがって、この熱によりラバ
ーホース5′を外側から加熱して、内部を通る重油等の
液体物質を昇温することができる。
【0041】前記の実施形態では、内底板7や配管部分
16などいずれも船体の一部であって、重油に接する液
体物質接触部材にワーキングコイル2,2′を当てが
い、誘導加熱により液体物質接触部材自体、すなわち船
体の一部を発熱させたが、加熱対象は回収対象である液
体物質であるので、この液体物質を加熱することができ
ればよい。そこで、液体物質回収装置の一部を既設の液
体物質接触部材(液体物質区画部材)の外側から内側に
挿入できるように構成してもよい。例えば、図5に示す
液体物質回収装置は、回収対象である重油が入った部分
(タンク6)を区画する液体物質区画部材(内底板7;
タンクケーシングプレート)の外側から内側に挿入可能
なワーキングコイル30と、液体物質接触部材を備えた
ワーキングコイル30に高周波電流を供給する高周波イ
ンバータユニット3と、ポンプ4に接続された回収管5
とからなる。そして、ワーキングコイル30は、ポンプ
4の吸入口側に接続した回収管5の先端に接続され、液
体物質区画部材(内底板7)に開設した穴31から内部
に挿入可能な導電性材製の筒体32と、この筒体32の
周面に沿って巻装されたワーキングコイル本体33とを
有する。筒体32は、液体物質接触部材として機能する
ものであり、例えば内層と外層とを隙間をあけて重合し
た二重の鉄パイプで構成し、一端開口部には回収管5と
の接続部となるフランジ部34を形成し、内層と外層と
の間の隙間内にワーキングコイル本体33を収納して密
閉する。
【0042】この様な構成からなる液体物質回収装置に
より座礁した船舶1のタンク6内から重油を抜き出すに
は、筒体32を回収管5の下端にフランジ部34で接続
し、クレーン等で吊り下げた状態でマンホールハッチな
どの穴31から液体物質区画部材の内側、すなわちタン
ク6内に挿入し、液体物質接触部材として機能する筒体
32を重油中に差し込む。この状態で高周波インバータ
ユニット3からワーキングコイル30のワーキングコイ
ル本体33に高周波電流を供給すると、筒体32自体が
誘導加熱により発熱する。したがって、この筒体32の
内周面と外周面に接触している重油が加熱されて粘度が
低下する。そして、ポンプ4を作動すると、筒体32の
周囲で粘度が低下した重油を吸引して回収管5を介して
回収タンク9に回収することができる。
【0043】この液体物質回収装置は、重油の液面が低
下しても、吊り下げ高さを調整することができるので、
重油の液面近傍を効率良く加熱することができる。な
お、ポンプ4に液中ポンプを用いると、ポンプ4まで重
油中に浸漬した状態で加熱と吸引作動を行うことができ
る。この場合、タンクボトムプレート35上に降ろした
状態で作動することもできるが、この時には、筒体32
の下端開口を閉塞しないように脚や突起(図示せず)を
下向きに設けることが望ましい。
【0044】なお、このワーキングコイル30は、図6
に示すように、タンク6を構成しているタンクケーシン
グプレート(内底板7)などに穴31を開設し、この穴
31に固定した状態で使用することもできる。この場
合、ポンプ4の吸入口に接続した回収管5の一部分にワ
ーキングコイル33を設けてもよい。
【0045】次に、船体が破損するなどして燃料油等が
海上に流出してしまい、これを回収する液体物質回収装
置について説明する。この液体物質回収装置は、図7に
示すように、水面に浮遊している重油などの液体物質を
テーブル40の上面に流入可能な状態で浮遊させるフロ
ート41と、上記テーブル40の上面に設けられた導電
性材製の液体物質接触部材42と、この液体物質接触部
材42に設けたワーキングコイル43と、回収船44上
に設置されてワーキングコイル43に高周波電流を供給
する高周波インバータユニット3と、ポンプ4に接続さ
れた回収管5とから構成される。テーブル40はプラス
チックなどの非磁性体からなる略台形の板材であり、左
右のハ字状側縁に発泡プラスチックなどを成型したフロ
ート41を水面上に突出する状態で設けて、このフロー
ト41を回収液体物質導入ガイドとして機能させる。そ
して、テーブル40の上面に鉄板等の導電性材を液体物
質接触部材42として添設し、テーブル40の厚み内
に、平面形状が略台形のフラットなワーキングコイル4
3を埋設する。なお、図示していないが、テーブル40
の上方に天板を所定間隔を空けて設けて筒状体を構成
し、この筒状体を巻くようにしてワーキングコイルを設
けてもよい。そして、このワーキングコイルは、図7の
実施形態の場合も同様であるが、単一巻でも或は複数並
列巻でもよい。
【0046】また、回収管5の先端に開口した導入口を
フロートの浮力により水面に浮かせて、テーブル40上
からの液体物質を吸引し易くしてもよい。例えば、先端
に向かって次第に幅を拡大した漏斗状の導入案内部材
(図示せず)をフロートに接続した状態で上向きに設
け、下端の幅狭な部分に回収管5の先端を接続し、フロ
ートにより支持した部分に、ポンプ4および高周波イン
バータユニット等を収納してオイルスキマー45とし、
フロートで支えた部分や導入案内部材に前記マット状ワ
ーキングコイル2を設けたり、導入口からポンプ4を介
して回収船44の回収タンク9に至る回収路5の途中に
前記筒体状のワーキングコイル2′を設けてもよい。な
お、導入案内部材は、上端に開口する導入口の部分の高
さを調整できるように構成することが望ましい。
【0047】図7(c)に示すように、オイルフェンス
46の一端を回収船44に接続し、他端をオイルフェン
ス展張船47に接続し、このオイルフェンス展張船47
を走行して、海上に漂流している重油、エマルジョン化
した油などを回収船44のサイドへ集めながら、高周波
インバータユニット3からワーキングコイル43に高周
波を供給し、テーブル40上面の液体物質接触部材42
自体を発熱させる。テーブル40の上面には漂流してい
る重油やエマルジョン化した油等が導入されているの
で、液体物質接触部材42自体の発熱により液体物質接
触物質42上の重油等を加熱して粘度が低下することが
できる。そして、オイルスキマー45の周囲に開口して
いる導入案内部材の上端導入部分をテーブル40の幅狭
な部分に近付けると、テーブル40上で粘度が低下した
重油等を導入案内部材内に流し込んで案内して回収管5
内に吸引することができ、これにより海面に浮遊してい
る重油等を効率良く回収することができる。
【0048】次に、沈没した船舶1から燃料油を回収す
る実施形態について説明する。図8に示すように、海底
に横倒しになった船舶1のタンク6から燃料油を回収す
るには、作業者が潜水してポンプ4に接続した回収管5
の先端をタンク6内に連通する部分、例えばタンクのエ
アー抜きパイプ6′などに接続する。なお、船体が上下
逆さまに沈没するなどして、回収管5の接続先がない場
合には、船底外板に穴を開設し、この穴に接続する。
【0049】そして、タンク6に対応した船底50や内
底板7に前記マット状のワーキングコイル2を当てが
い、これらのワーキングコイル2に、作業船(図示せ
ず)に搭載した高周波インバータユニット3から高周波
電流を供給する。ワーキングコイル2に高周波電流を供
給すると、前記実施形態と同様に、導電性材である鋼板
製の船底50や内底板7等自体が誘導加熱により発熱す
るので、タンク6内の燃料油が外部からの操作によって
直接加熱される。したがって、海底の水温が低く、タン
ク6内の燃料油の粘度が高くなっていても、上記加熱に
より粘度が低下される。このため、ポンプ4の作動によ
り回収管5を介して、粘度が低下した燃料油を抜き出し
て作業船の回収タンク9に回収することができる。
【0050】なお、高周波インバータユニット3はワー
キングコイル2の近くに配置した方が効率を高めること
ができるので、海中に配置することが望ましい。また、
回収管5の途中に、前記筒状ワーキングコイル2′を設
けると、回収途中で昇温することができるので、確実且
つ容易に回収することができる。
【0051】また、深海に沈没した場合には、作業者が
潜水して作業を行うことができないので、この様な場合
には、カメラとロボットアーム等を備えた無人潜水艇
(ROV、図示せず)を使用し、作業船上からカメラの
モニターを見ながら遠隔操作によりロボットアームを操
作して、回収管5を接続したり、ワーキングコイル2を
装着したりの作業を行う。
【0052】この様にして、回収管5を接続し、ワーキ
ングコイル2を装着したならば、浅海での沈没の場合と
同様に、作業船上の高周波インバータユニット3からワ
ーキングコイル2に高周波電流を供給すると、タンク6
内の燃料油を加熱して粘度を低下させることができる。
したがって、ポンプ4の作動により回収管5を介して、
流動し易くなった燃料油を抜き出して作業船の回収タン
ク9に回収することができる。
【0053】また、深海に沈没して回収管をエアー抜き
パイプ等に容易に接続できない様な場合、船底外板に穴
を開設する穿孔機能とワーキングコイルによる加熱機能
と液体物質を回収するポンプ機能とを備えた液体物質回
収装置を使用することが望ましい。例えば、図9に示す
液体物質回収装置51は、耐圧密閉ケーシング52内
に、ポンプ4と高周波インバータユニット3を設けると
ともに、ポンプ4の吸引口側に接続したパイプ53を回
収路の一部として該ケーシング52内から外部に進退可
能に設け、このパイプ53の先端に、前記ワーキングコ
イル30と同様に、導電性材製筒体状の液体物質接触部
材54内にワーキングコイル本体55を備えたワーキン
グコイル56を取り付け、且つ、該ワーキングコイル5
6及びパイプ53の中心線と同軸線上に配置されてワー
キングコイル56が進入可能な穴を開設可能な切刃を有
する穿孔機構を備える。
【0054】具体的には、フレーム57のほぼ中央に設
けた耐圧密封ケーシング52内に、ポンプ4、高周波イ
ンバータユニット3、ポンプ4の吸引側に接続したパイ
プ53を回転するとともにケーシング52の下面から進
退させる回転・進退駆動機構59などを設け、また、ケ
ーシング52の下方に取付ベース60を離脱可能な状態
で設け、フレーム57の上方には推進装置61をケーシ
ング52の左右に接続した状態で設けてある。ケーシン
グ52の下面から進退(上下動)するパイプ53の先端
(下端)には、パイプ53と連通した状態で筒状のワー
キングコイル56を取り付け、このワーキングコイル5
6の導電性材製筒体(液体物質接触部材54)の先端に
切刃62を備える。また、取付ベース60には、中央の
開口窓の周囲にタッピングネジ機構63と切り離し機構
64をそれぞれ複数箇所設ける。タッピングネジ機構6
3は、先端にドリル部を、その上方にタップ部を、その
上方に雄ネジ部をそれぞれ形成したタッピングネジ状の
固定軸65と、この固定軸65を回転する機構を備えて
いる。なお、図9中の符号66は、この液体物質回収装
置51を作業船から吊り下げるワイヤー、5はポンプ4
の吐出側に接続した回収管、67は高周波インバータユ
ニット3や照明ランプ等へ電源供給する電源コードやカ
メラ(図示せず)からの情報を作業船に送る配線等のコ
ード束である。
【0055】上記した構成からなる液体物質回収装置5
1を使用して沈没船のタンク6内から例えば燃料油を回
収する場合には、パイプ53を収縮して先端の切刃62
が取付ベース60から突出しない状態(後退した状態)
で作業船から沈没船の上方に降ろし、所定の位置、すな
わちタンク6に対応する船底外板などであってできるだ
け高い位置に合わせる。そして、この位置に取付ベース
60を載せたならば、推進装置61を作動して回収装置
51に下向きに押し付けながらタッピングネジ機構63
を作動させて固定軸65を回転して船底外板70に穿孔
しながらネジ切りして雄ネジ部を締め込む。この作業が
終了すると、固定軸65の雄ネジ部の船底外板70に対
する締め込みによって取付ベース60が船底外板70に
強固に固定される。したがって、たとえ傾斜していても
回収装置51が安定する。なお、この作業中における反
力は、回収装置51の自重に推進装置61の推進力を加
えた力で受けることができる。
【0056】次に、回転・進退駆動機構59を作動して
下端の切刃62が船底外板70に当接するまでパイプ5
3を前進(下降)させ、船底外板70に当接したならば
パイプ53、すなわち切刃62を回転して船底外板70
を切削しながら更に少しずつ下降して船底外板70に穴
71を開設する。穴71が開設されたならば更に下降し
て、ワーキングコイル56を燃料油中に差し入れる。な
お、この作業中における反力は、取付ベース60が固定
軸65によって船底外板70に強固に固定されているの
で、回収装置51が浮上したり移動することなく固定軸
65によって十分に受けることができる。
【0057】この様にして、船底外板70に穴71を開
設してタンク6内にワーキングコイル56を差し入れる
と、前記実施形態と同様に、ワーキングコイル56に高
周波電流を供給してワーキングコイル56の筒体(液体
物質接触部材)54自体が誘導加熱により発熱する。し
たがって、この筒体54の内周面と外周面に接触してい
る燃料油が加熱されて燃料油の粘度が低下する。そし
て、ポンプ4を作動すると、筒体54の周囲で粘度が低
下した燃料油を吸引してパイプ53から回収管5を介し
て、作業船上の回収タンクに回収することができる。な
お、タンク6内の燃料油を加熱するには、前記回収装置
51に加えて、マット状ワーキングコイル2を船底外板
70に取り付けて加熱することが望ましい。また、回収
装置51から作業船の回収タンクとの間で燃料油が冷却
されて粘度が高まることを防止するために、回収管5の
途中に、前記筒状ワーキングコイル2′や昇温ユニット
20を設けることが望ましい。
【0058】燃料油の回収が終了したならば、パイプ5
3を後退(上昇)させてワーキングコイル56を穴71
から引き抜き、その後、切り離し機構64を作動して取
付ベース60を回収装置51から切り離す。したがっ
て、取付ベース60は船底外板70に固定したまま残さ
れる。この取付ベース60の離脱作業が終了したなら
ば、回収装置51を引き上げて作業船に撤収する。
【0059】なお、この液体物質回収装置51では、回
収管5の一部を構成するパイプ53の先端に筒状のワー
キングコイル56を設け、このワーキングコイル56の
筒体54の先端に切刃62を設けてワーキングコイル5
6自体を穿孔機構の一部としたが、この様に構成すると
回転体であるワーキングコイル56への配線構造が複雑
になるので、穿孔機構とワーキングコイル56とを別個
に構成してもよい。例えば、ケーシング52内に設けた
回転・進退駆動機構により駆動されるパイプ材の先端
(下端)に切刃を設け、このパイプ材の内側に、回収管
5の一部を構成するパイプを進退可能に設け、このパイ
プの先端(下端)に筒状ワーキングコイルを設けてもよ
い。この様に構成した場合には、外側のパイプ材を下降
して回転することにより船底外板に穴を開設し、その
後、内側のパイプを下降してワーキングコイルを上記穴
からタンク内に進入させて燃料油の粘度を低下させるこ
とができる。そして、この様に構成すると、ワーキング
コイルへの配線構造が簡素になり、製造が容易である。
【0060】また、海難事故により転覆して船底を上に
して漂流することがある(図示せず)。この様な場合に
は、海面上に出た船底外板に穴を開設し、この穴に回収
管5を接続し、マット状ワーキングコイル2などを船底
外板等に適宜に当てがう。そして、漂流船舶上に設置し
た、或は作業船に搭載した高周波インバータユニットか
らワーキングコイル2に高周波電流を供給して船底外板
等自体を誘導加熱で発熱させ、これにより燃料タンク内
の燃料油等の粘度を低下させ、作業船に搭載したポンプ
4を作動して回収管5を介して船舶の燃料タンクから燃
料油等を作業船の回収タンクに回収する。
【0061】なお、前記実施形態においては、座礁した
り、沈没したり、あるいは転覆して漂流中の船舶1の燃
料タンク6から燃料油を回収する場合について説明した
が、タンカーの貯蔵タンク内から原油や液体化学物質を
回収する場合であっても同様に回収することができる。
また、本発明は船舶1に限らず、例えば海底油田掘削櫓
や原油荷役設備等から液体物質を回収する場合にも適用
することができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の効果を奏する。請求項1と3の発明によれば、回収
対象となる液体物質に接する部材であって導電性材で構
成されている液体物質接触部材にワーキングコイルを当
てがい、このワーキングコイルに高周波インバータユニ
ットから高周波電流を供給して上記液体物質接触部材自
体を誘導加熱により発熱させ、この発熱によって上記液
体物質の粘度を低下させるので、発熱源を加熱対象に接
触した状態で加熱することができる。したがって、スチ
ーム加熱や熱風加熱などのように、途中の熱損失がな
く、効率良く加熱することができるし、嵩張るスチーム
ボイラーも不要であり、広い占有スペースを必要としな
い。
【0063】また、取り扱いが煩雑はスチームホース等
が不要なので、作業性が良好であり、省力化ばかりでな
く作業時間の大幅短縮化を図ることができる。したがっ
て、海難事故等が発生した場合に迅速に対処することが
でき、また、作業期間の短縮化により天候の影響を受け
難くすることができる。
【0064】さらに、沈没した船舶から回収する場合
に、作業船から降ろすパイプが回収管だけであって、加
熱エネルギーはパイプよりも遥かに細い電線で済むの
で、潮流の影響を受け難くすることができ、中断時間が
少なくなる。そして、中断せざるを得なくなった場合で
あっても、取り扱いの容易な電線が主なものなので、撤
収に要する時間が短くて済み、また、作業を再開する時
も短時間で準備が完了する。したがって、全体的な作業
の稼働性を著しく向上させることができる。
【0065】請求項2の発明によれば、回収管の少なく
とも一部を導電性材製管部で構成し、この導電性材製管
部の外周にワーキングコイルを装着し、ワーキングコイ
ルに高周波インバータユニットから高周波電流を供給し
て上記導電性材製管部自体を誘導加熱により発熱させ、
この発熱によって導電性材製管部内の液体物質を昇温し
て回収するので、抜き出した液体物質の粘度が途中で高
まることを確実に防止することができ、厳冬期であって
も円滑な回収作業を行うことができる。
【0066】請求項4の発明によれば、ワーキングコイ
ルは、円筒状ケースを軸線方向に沿って分割するととも
に、分割部分にヒンジ機構を設けてケースを側面部分で
開閉可能とし、開閉する分割部分には閉じた状態を維持
する閉状態維持機構を設け、上記ケース内にワーキング
コイル本体を収納した構成なので、ケースをその側面部
分で開いた状態で管部などの外周に簡単に取り付けるこ
とができ、取り扱いが容易である。
【0067】請求項5の発明によれば、ワーキングコイ
ルは、非磁性材で構成されて可撓性を有するマット状ケ
ースと、このマット状ケースの内部に収納したワーキン
グコイル本体と、マット状ケースを液体物質接触部材に
止着する止着機構とから構成されるので、液体物質接触
部材の表面が彎曲していても、彎曲した表面に沿ってワ
ーキングコイルを取り付けることができる。したがっ
て、ワーキングコイルと液体物質接触部材との間の隙間
を小さくすることができ、ワーキングコイルによる誘導
加熱の効率を高めることができる。また、ワーキングコ
イルをマット状にすると、非磁性材で構成したマット状
ケースを液体物質接触部材に覆い被せて使用するので、
この液体物質接触部材の熱が外部に逃げることを低減す
る保温効果を期待できる。したがって、液体物質の加熱
効率の向上に寄与する。
【0068】請求項6の発明によれば、回収管は、その
少なくとも一部を導電性材製管部で構成し、この導電性
材製管部の外周にワーキングコイル本体を装着し、ワー
キングコイル本体に高周波インバータユニットから高周
波電流を供給して上記導電性材製管部自体を誘導加熱に
より発熱させ、この発熱によって導電性材製管部内の液
体物質を昇温して回収することができるので、途中で粘
度が高まることに起因するトラブルを解消することがで
きる。
【0069】請求項7の発明によれば、前記回収管が途
中に昇温ユニットを有し、この昇温ユニットは、筒状ケ
ースを軸線方向に沿って2つに分割するとともに、分割
部分にヒンジ機構を設けてケースを側面部分で開閉可能
とし、開閉する分割部分には閉じた状態を維持する閉状
態維持機構を設け、上記ケース内にワーキングコイル本
体を収納し、ワーキングコイル本体よりも中心軸側に導
電性材製の発熱部材を有するので、高周波インバータユ
ニットからの高周波電流により発熱部材自体を誘導加熱
して回収管内の液体物質を昇温することができ、回収管
の途中で粘度が高まることに起因するトラブルを解消す
ることができる。
【0070】請求項8の発明によれば、回収対象となる
液体物質が入った部分を区画する液体物質区画部材の外
側から内側に挿入可能なワーキングコイルと、ワーキン
グコイルに高周波電流を供給する高周波インバータユニ
ットと、ポンプに接続された回収管とからなり、前記ワ
ーキングコイルは、上記回収管の先端に接続され、液体
物質区画部材に開設した穴から内部に挿入可能な導電性
材製の筒体と、この筒体の周面に沿って巻装されたワー
キングコイル本体とを有し、上記筒体を穴から液体物質
区画部材の内側に挿入した状態で高周波インバータユニ
ットからワーキングコイルに高周波電流を供給して上記
筒体自体を誘導加熱により発熱させ、この発熱によって
内部の液体物質の粘度を低下させ、この流動し易くなっ
た液体物質をポンプの作動により回収管を介して回収す
ることができるので、回収管で吸引する部分を効率良く
加熱して回収することができる。
【0071】請求項9の発明によれば、水面に浮遊して
回収対象となる液体物質をテーブルの上面に流入可能な
状態でテーブルを浮かすフロートと、上記テーブルの上
面に設けられた導電性材製の液体物質接触部材と、テー
ブルに設けられたワーキングコイルと、ワーキングコイ
ルに高周波電流を供給する高周波インバーターユニット
と、ポンプに接続され、先端に開口した導入口内にテー
ブル上からの液体物質を吸引する回収管とからなり、高
周波インバータユニットからワーキングコイルに高周波
電流を供給して上記液体物質接触部材自体を誘導加熱に
より発熱させ、この発熱によってテーブル上の液体物質
の粘度を低下させ、この流動し易くなった液体物質をポ
ンプの作動により回収管の導入口内に吸引して回収する
ことができるので、冷たい海上に浮遊して固まってしま
い勝ちな液体物質を効率良く回収することができる。
【0072】請求項10の発明によれば、耐圧ケーシン
グ内に、ポンプと高周波インバータユニットを設けると
ともに、上記ポンプの吸引口側に接続したパイプを回収
路の一部として該ケーシング内から外部に進退可能に設
け、このパイプの先端に、導電性材製筒体状の液体物質
接触部材内にワーキングコイル本体を備えたワーキング
コイルを取り付け、且つ、該ワーキングコイル及びパイ
プの中心線と同軸線上に配置され、ワーキングコイルが
進入可能な大きさの穴を開設可能な切刃を有する穿孔機
構を備えるので、深海に沈没した船舶等であっても、穿
孔機構により穴を穿設し、この穴内にワーキングコイル
を進入させることができる。したがって、深海に沈没し
た船舶等内の液体物質の粘度を低下させて、この液体物
質をポンプの作動により回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】座礁した船舶の燃料タンクから燃料油を回収す
る状態を示す要部の概略斜視図である。
【図2】マット状ワーキングコイルの説明図であり、
(a)は単一巻のコイルの一部欠截平面図、(b)は複
数並列巻のコイルの一部欠截平面図、(c)は断面図で
ある。
【図3】筒状ワーキングコイルの説明図であり、(a)
は斜視図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は軸
方向に沿って切断した断面図である。
【図4】(a)は昇温ユニットの側面図、(b)は
(a)に示す昇温ユニットのb−b断面図、(c)は
(a)に示す昇温ユニットのc−c断面図、(d)は筒
状ワーキングコイルを回収管の途中に取り付けた状態を
示す説明図である。
【図5】(a)は回収管の先端に筒状のワーキングコイ
ルを取り付けて一体化した実施形態の断面図、(b)は
(a)に示すワーキングコイルの断面図、(c)はワー
キングコイルのc−c断面図である。
【図6】図5に示すワーキングコイルを内底板に取り付
けた状態を示す断面図である。
【図7】水面に漂流した液体物質を回収する液体物質回
収装置の他の実施形態を示す説明図であり、(a)は平
面図、(b)は(a)のb−b断面図、(c)は使用状
態を示す平面図である。
【図8】沈没した船舶の燃料タンクから燃料油を回収す
る状態を示す要部の概略斜視図である。
【図9】沈没した船舶の燃料タンクから燃料油を回収す
る液体物質回収装置の他の実施形態の概略正面図であ
る。
【符号の説明】
1 船舶 2 マット状のワーキングコイル 2′筒状のワーキングコイル 3 高周波インバータユニット 4 ポンプ 5 回収管 6 タンク 7 内底板 9 回収タンク 10 マット状ケース 11 ワーキングコイル本体 12 止着機構としての磁石 13 円筒状ケース 14 ヒンジ機構 15 閉状態維持機構 16 配管部分 20 昇温ユニット 21 導電性材製管部 22 非導電性材 23 フランジ部 30 ワーキングコイル 31 穴 32 筒体 33 ワーキングコイル本体 34 フランジ部 35 タンクボトムプレート 40 テーブル 41 フロート 42 液体物質接触部材 43 ワーキングコイル 44 回収船 45 オイルスキマー 46 オイルフェンス 47 オイルフェンス展張船 50 船底 51 液体物質回収装置 52 耐圧密閉ケーシング 53 ポンプの吸引口側に接続されて回収管の一部とし
ても機能するパイプ 54 液体物質接触部材 55 ワーキングコイル本体 56 ワーキングコイル 57 フレーム 59 回転・進退駆動機構 60 取付ベース 61 推進装置 62 切刃 63 タッピングネジ機構 64 切り離し機構 65 固定軸 66 ワイヤー 67 コード束 70 船底外板 71 穴

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回収対象となる液体物質に接する部材で
    あって導電性材で構成されている液体物質接触部材にワ
    ーキングコイルを当てがい、このワーキングコイルに高
    周波インバータユニットから高周波電流を供給して上記
    液体物質接触部材自体を誘導加熱により発熱させ、この
    発熱によって上記液体物質の粘度を低下させ、この液体
    物質をポンプに接続した回収管を介して回収することを
    特徴とする液体物質回収方法。
  2. 【請求項2】 前記回収管の少なくとも一部を導電性材
    製管部で構成し、この導電性材製管部の外周にワーキン
    グコイルを装着し、ワーキングコイルに高周波インバー
    タユニットから高周波電流を供給して上記導電性材製管
    部自体を誘導加熱により発熱させ、この発熱によって導
    電性材製管部内の液体物質を昇温して回収することを特
    徴とする請求項1に記載の液体物質回収方法。
  3. 【請求項3】 回収対象となる液体物質に接する部材で
    あって導電性材で構成されている液体物質接触部材に取
    付可能なワーキングコイルと、 ワーキングコイルに高周波電流を供給する高周波インバ
    ータユニットと、 ポンプに接続されて上記液体物質接触部材に接続可能な
    回収管と、からなり、高周波インバータユニットからワ
    ーキングコイルに高周波電流を供給して上記液体物質接
    触部材自体を誘導加熱により発熱させ、この発熱によっ
    て上記液体物質の粘度を低下させ、この液体物質をポン
    プの作動により回収管を介して回収することを特徴とす
    る液体物質回収装置。
  4. 【請求項4】 前記ワーキングコイルは、非磁性体で構
    成された円筒状ケースを軸線方向に沿って分割するとと
    もに、分割部分にヒンジ機構を設けてケースを側面部分
    で開閉可能とし、開閉する分割部分には閉じた状態を維
    持する閉状態維持機構を設け、上記ケース内にワーキン
    グコイル本体を収納し、ケースをその側面部分で開いた
    状態で上記液体物質接触部材の外周に取り付け、上記閉
    状態維持機構により閉状態を維持可能としたことを特徴
    とする請求項3に記載の液体物質回収装置。
  5. 【請求項5】 前記ワーキングコイルは、非磁性材で構
    成されて可撓性を有するマット状ケースと、このマット
    状ケースの内部に収納したワーキングコイル本体と、マ
    ット状ケースを液体物質接触部材に止着する止着機構
    と、からなり、 液体物質接触部材の表面に沿ってマット状ケースを当て
    がい、止着機構により止着することを特徴とする請求項
    3に記載の液体物質回収装置。
  6. 【請求項6】 前記回収管は、その少なくとも一部を導
    電性材製管部で構成し、この導電性材製管部の外周にワ
    ーキングコイル本体を装着し、ワーキングコイル本体に
    高周波インバータユニットから高周波電流を供給して上
    記導電性材製管部自体を誘導加熱により発熱させ、この
    発熱によって導電性材製管部内の液体物質を昇温して回
    収することを特徴とする請求項3に記載の液体物質回収
    装置。
  7. 【請求項7】 前記回収管は、途中に昇温ユニットを有
    し、 この昇温ユニットは、筒状ケースを軸線方向に沿って2
    つに分割するとともに、分割部分にヒンジ機構を設けて
    ケースを側面部分で開閉可能とし、開閉する分割部分に
    は閉じた状態を維持する閉状態維持機構を設け、上記ケ
    ース内にワーキングコイル本体を収納し、ワーキングコ
    イル本体よりも中心軸側に導電性材製の発熱部材を有
    し、高周波インバータユニットからの高周波電流により
    発熱部材自体を誘導加熱して回収管内の液体物質を昇温
    することを特徴とする請求項3に記載の液体物質回収装
    置。
  8. 【請求項8】 回収対象となる液体物質が入った部分を
    区画している液体物質区画部材の外側から内側に挿入可
    能なワーキングコイルと、 ワーキングコイルに高周波電流を供給する高周波インバ
    ータユニットと、 ポンプに接続された回収管と、からなり、 前記ワーキングコイルは、上記回収管の先端に接続さ
    れ、液体物質接触部材に開設した穴から内部に挿入可能
    な導電性材製の筒体と、この筒体の周面に沿って巻装さ
    れたワーキングコイル本体とを有し、 上記筒体を穴から液体物質区画部材の内側に挿入して筒
    体を液体物質接触部材とし、この状態で高周波インバー
    タユニットからワーキングコイルに高周波電流を供給し
    て上記筒体自体を誘導加熱により発熱させ、この発熱に
    よって内部の液体物質の粘度を低下させ、この液体物質
    をポンプの作動により回収管を介して回収することを特
    徴とする液体物質回収装置。
  9. 【請求項9】 水面に浮遊して回収対象となる液体物質
    をテーブルの上面に流入可能な状態でテーブルを浮かす
    フロートと、上記テーブルの上面に設けられた導電性材
    製の液体物質接触部材と、テーブルに設けられたワーキ
    ングコイルと、ワーキングコイルに高周波電流を供給す
    る高周波インバーターユニットと、 ポンプに接続され、先端に開口した導入口内にテーブル
    上からの液体物質を吸引する回収管と、からなり、高周
    波インバータユニットからワーキングコイルに高周波電
    流を供給して上記液体物質接触部材自体を誘導加熱によ
    り発熱させ、この発熱によってテーブル上の液体物質の
    粘度を低下させ、この液体物質をポンプの作動により回
    収管の導入口内に吸引して回収することを特徴とする液
    体物質回収装置。
  10. 【請求項10】 耐圧ケーシング内に、ポンプと高周波
    インバータユニットを設けるとともに、上記ポンプの吸
    引口側に接続したパイプを回収路の一部として該ケーシ
    ング内から外部に進退可能に設け、 このパイプの先端に、導電性材製筒体状の液体物質接触
    部材内にワーキングコイル本体を備えたワーキングコイ
    ルを取り付け、 且つ、該ワーキングコイル及びパイプの中心線と同軸線
    上に配置され、ワーキングコイルが進入可能な大きさの
    穴を開設可能な切刃を有する穿孔機構を備え、 穿孔機構により穿設した穴内にワーキングコイルを進入
    させた状態で上記高周波インバータユニットからワーキ
    ングコイルに高周波電流を供給して液体物質接触部材自
    体を誘導加熱により発熱させ、この発熱により液体物質
    の粘度を低下させ、この液体物質をポンプの作動により
    回収することを特長とする液体物質回収装置。
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