JP2000198259A - ゴム印字体及びその製造方法 - Google Patents

ゴム印字体及びその製造方法

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JP2000198259A
JP2000198259A JP11295696A JP29569699A JP2000198259A JP 2000198259 A JP2000198259 A JP 2000198259A JP 11295696 A JP11295696 A JP 11295696A JP 29569699 A JP29569699 A JP 29569699A JP 2000198259 A JP2000198259 A JP 2000198259A
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JP11295696A
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Kazumi Goto
和美 後藤
Kozo Kamihashi
広造 神橋
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
Toyoda Shokai KK
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Toyoda Shokai KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一回の着肉で数回の捺印ができ、生産性及び
使い勝手の良いゴム印字体及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 ゴム印字体20が、少なくとも連泡スポ
ンジゴム層2とゴム層1との2層から構成され、かつ、
上記連泡スポンジゴム層2のスプリング硬度が15〜3
5であることを特徴とするゴム印字体。また、ゴム印字
体20の製造方法は、原料ゴム、加硫剤及び填料を含有
するゴム組成物からなる未加硫ゴムシート(A)と、原
料ゴム、加硫剤、填料及び易水溶性粉末を含有するスポ
ンジゴム用ゴム組成物からなる未加硫ゴムシート(B)
とを重ね合わせて、加熱・加圧して一体化し、次いで、
該一体化したゴム積層体を水で処理して(B)層を多孔
化し、該一体化で得られる(A)層又は(B)層の表面
をレーザー・ビームにより彫刻することによりゴム印字
体20を製造することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム印字体及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、予めインクを吸蔵させ
ず、捺印の都度スタンプ台を使用するゴム印字体の製造
は、まず、光硬化性樹脂の原版に印面パターンのネガを
通して紫外線を照射(露光)した後、ジェット水流によ
り洗浄して凸状の印面パターンを形成し、乾燥後、再露
光して印面パターンの原型を製作し、次に、その原型に
フェノール樹脂等を圧着・加熱して母型を製作し、さら
に、この母型にゴムからなる印判材を加熱・圧着して製
作後、ゴム印の場合は台木と印判材の間に単泡のスポン
ジを両面テープで固定することにより、製品を製造して
いた。また、上記印判材をレーザー・ビームにより製作
し、ゴム印を製造する方法も知られているが、印判材製
作後は、前記方法と同様に単泡のスポンジを必要として
いた。
【0003】これらの方法は、共に、印判形成後、捺印
時の押捺感をよくするために、印判と台木の間に単泡の
スポンジを装着することが必須であり、生産性も悪く、
ゴム印判の平滑面でスタンプ台よりインクを着肉するた
め、捺印の都度1回毎にインクを着肉する必要があり、
何回も繰り返し使用する時は非常に使い勝手が悪いもの
であるという課題を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
上記従来の課題に鑑み、これを解消しようとするもので
あり、ゴム印字体を、少なくとも連泡スポンジゴム層と
ゴム層との2層から構成し、かつ、連泡スポンジゴム層
又はゴム層の表面を彫刻することにより、印判材製造
後、単泡のスポンジを貼付る必要がなく、また、一回の
着肉で数回の捺印ができる生産性及び使い勝手の良いゴ
ム印字体及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来の
課題について、鋭意研究の結果、未加硫ゴムシート
(A)と特定の未加硫ゴムシート(B)とを重ね合わせ
て、加熱・加圧して一体化し、水で処理して特定のゴム
層(B)を多孔化し、該一体化で得られる(A)層又は
(B)層の表面をレーザー・ビームにより彫刻すること
で上記目的のゴム印字体を製造できることに成功し、本
発明を完成するに至ったのである。すなわち、本発明
は、次の(1)〜(4)に存する。 (1) ゴム印字体が、少なくとも連泡スポンジゴム層とゴ
ム層との2層から構成され、かつ、上記連泡スポンジゴ
ム層のスプリング硬度が15〜35であることを特徴と
するゴム印字体。 (2) 原料ゴム、加硫剤及び填料を含有するゴム組成物か
らなる未加硫ゴムシート(A)と、原料ゴム、加硫剤、
填料及び易水溶性粉末を含有するスポンジゴム用ゴム組
成物からなる未加硫ゴムシート(B)とを重ね合わせ
て、加熱・加圧して一体化し、次いで、該一体化したゴ
ム積層体を水で処理して(B)層を多孔化し、該一体化
で得られる(A)層又は(B)層の表面をレーザー・ビ
ームにより彫刻することによりゴム印字体を製造するこ
とを特徴とするゴム印字体の製造方法。 (3) 易水溶性粉末が、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、硫酸アルミニウム及び硝酸ナトリ
ウムからなる群から選ばれた少なくとも一種である上記
(2)記載のゴム印字体の製造方法。 (4) レーザービームは、炭酸ガスレーザーであり、強度
80〜400W、スポットの大きさ40〜80μmであ
る上記(2)記載のゴム印字体の製造方法。
【0006】なお、本発明で規定する「連泡スポンジゴ
ム層」とは、連続気孔を有するゴム層をいい、また、
「スプリング硬度」とは、スプリング硬さ試験器による
測定値〔日本ゴム協会標準規格 SRIS 0101-1968〕をい
う。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明のゴム印字体は、ゴム印字体が、
少なくとも連泡スポンジゴム層とゴム層との2層から構
成され、かつ、上記連泡スポンジゴム層のスプリング硬
度が15〜35であることを特徴とするものである。ま
た、本発明のゴム印字体の製造方法は、原料ゴム、加硫
剤及び填料を含有するゴム組成物からなる未加硫ゴムシ
ート(A)と、原料ゴム、加硫剤、填料及び易水溶性粉
末を含有するスポンジゴム用ゴム組成物からなる未加硫
ゴムシート(B)とを重ね合わせて、加熱・加圧して一
体化し、次いで、該一体化したゴム積層体を水で処理し
て(B)層を多孔化し、該一体化で得られる(A)層又
は(B)層の表面をレーザー・ビームにより彫刻するこ
とによりゴム印字体を製造することを特徴とするもので
ある。
【0008】本発明において、上記連泡スポンジゴム層
に用いるゴム組成物は、少なくとも原料ゴム、加硫剤及
び填料を含有するものであり、また、スポンジゴム用ゴ
ム組成物は、少なくとも原料ゴム、加硫剤、填料及び易
水溶性粉末を含有するものである。上記各ゴム組成物に
用いる原料ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)及
び/又は合成ゴムから選ばれる少なくとも1種以上の何
れでもよく、具体的には、生ゴム(CR)、スチレン−
ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレン−ジ
エン三元共重合体(EPDM)、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴム(NBR)、シリコーンゴム(Q)、アク
リルゴム(ACM)等が挙げられる。
【0009】上記各ゴム組成物に用いる加硫剤として
は、硫黄やその同族元素(セレン,テルル)の他に、一
般に使用されるている、例えば,含硫黄有機化合物、有
機過酸化物(ジクミルパーオキシド、ジtert-ブチルパ
ーオキシド等)、金属酸化物〔酸化マグネシウム(Mg
O),酸化鉛(PbO),酸化亜鉛(ZnO)等〕、有
機多価アミン、変性フェノール樹脂、イソシアナート類
等が挙げられる。
【0010】上記各ゴム組成物に用いる填料としては、
ゴム体を製造する際に慣用されている添加剤であれば良
く、加硫促進剤(アルデヒド・アンモニア類,アルデヒ
ド・アミン類,グアニジン類,チオウレア類,チアゾー
ル類,チウラム類,スルフェンアミド類,ジチオカルバ
ミン酸塩類,キサントゲン酸塩類等)、促進助剤(例え
ば、水酸化ナトリウム,酸化カルシウム,マグネシア,
亜鉛華,酸化第一鉛等)、補強剤(炭酸カルシウム,コ
ロイド粘土,軽質ヒドロキシ炭酸マグネシウム,珪藻
土,二酸化ケイ素,カーボンブラック,リトボン,硫酸
バリウム等)、老化防止剤(芳香族アミン類,ヒドロキ
ノン,アルデヒドアミン縮合物等)等や、その他の添加
剤が使用できる。
【0011】これらの原料ゴム、加硫剤及び填料は、所
望する連泡スポンジゴム層及びゴム層に応じて適宜選択
されるものであり、また、各ゴム組成物に用いられる上
記加硫剤及び填料の各成分の使用比率は特に限定されな
いが、所望のゴム印字体の用途等に応じて適宜選択すれ
ば良い。
【0012】本発明におけるスポンジゴム用ゴム組成物
で用いる塩類粉末は、気孔形成材料として使用されるも
のであり、上記したように、加硫条件下で分解ガス化せ
ず、容易に水に溶解し得る塩化ナトリウム、硫酸ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、硫酸アルミニウム及び硝酸ナト
リウムからなる群から選ばれた少なくとも一つである。
また、これらの塩類粉末は、平均粒径0.02〜0.2
mmであるものが好ましい。この塩類粉末の含有量は、
連泡スポンジゴム層の所望の気孔率に従って決定される
が、好ましくは、原料ゴム組成物100重量部に対し
て、250〜650重量部である。塩類粉末の含有量が
上記範囲を満足するものでないと、目的のスプリング硬
度を満足せず、本発明のゴム印字体が得られないものと
なる。
【0013】本発明において、ゴム層用の未加硫ゴムシ
ート(A)は原料ゴム、加硫剤、充填剤、老化防止剤、
軟化剤などの填料を混練機で混和し、カレンダーロール
による圧延等によって作製される。また、スポンジゴム
層用の未加硫ゴムシート(B)については、予め原料ゴ
ム,加硫剤、充填剤、老化防止剤、軟化剤などの填料を
混練機で混和し、次いで,塩類粉末を加えて混和し、カ
レンダーロールによる圧延等の方法によって作製され
る。
【0014】この両シートの作製における各材料の配合
量は、例えば、原料ゴム100重量部に対して、加硫剤
0.3〜5重量部、充填剤50〜110重量部、老化防
止剤1〜3重量部、軟化剤5〜20重量部であり、塩類
粉末は400〜1500重量部である。
【0015】次に、両シートを一体化するために、両シ
ートを重ねた後、熱プレスで150〜180℃、30〜
100kg/cm2、5〜20分の条件で加熱、加圧し
て一体化する。一体化後、冷水ないし温水を使用して充
分な水洗を行い塩類粉末を洗除、乾燥し、連泡スポンジ
ゴム層及びゴム層の2層で構成されたゴム印字体用材料
が得られる。なお、上記ゴム印字体用材料は、連泡スポ
ンジゴム層及びゴム層の2層としたが、連泡スポンジゴ
ム層、ゴム層(中間層)、連泡スポンジゴム層の3層構
造以上であってもよい。
【0016】次いで、印字面の形成方法は、まず、写植
・構成して印字パターンの原稿を作成し、次に、この印
字パターンをスキャニング、イメージスキャナーにより
データー処理し、そのデーターに基づき該(B)層とな
るスポンジゴム層に直接レーザー・ビームを照射してパ
ターンを彫刻する。レーザー・ビームとしては、好まし
くは、炭酸ガスレーザーが使用され、強度は80〜40
0W、スポットの大きさは40〜80μmが望ましい。
この強度、スポットの大きさとすることにより、鮮明な
印字面が得られるものとなる。また、上記レーザー・ビ
ームを使用して、ゴム層(A)に印字面を形成してもよ
いものである。
【0017】得られたゴム印字体は、連泡スポンジゴム
層とゴム層との2層から構成され、かつ、上記連泡スポ
ンジゴム層のスプリング硬度が15〜35となるもので
ある。スプリング硬度が15未満であると、ゴムの引裂
強さ、耐摩耗性、耐屈曲性等の物理的強度が低くなり、
また、スプリング硬度が35を越えると、捺印時の押感
が硬くなり、好ましくない。また、連泡スポンジゴム層
及びゴム層の厚さは、所望のゴム印字体の用途等に応じ
て適宜選択されるものであり、連泡スポンジゴム層の厚
さは、0.5〜10mm、ゴム層の厚さは、1〜3mm
である。
【0018】本発明において、ゴム層に一体化されるス
プリング硬度を15〜35とした連泡スポンジゴム層を
レーザー・ビームで彫刻することにより作製したゴム印
字体をゴム印として使用した場合、スタンプ台からの着
肉時、従来のゴム印は平滑面で着肉するのに対して、本
発明のゴム印は連泡スポンジゴム層で着肉するので、イ
ンクが連泡スポンジゴム層にも入り込み、一回の着肉で
数回の捺印が可能になる。また、従来のゴム印が印字体
を製作後、捺印の触感を良好にすることを目的としてゴ
ム印字体に両面テープでスポンジゴムを装着する作業が
必須であったが、本発明では予め少なくともスポンジゴ
ム層とゴム層の2層で構成されているため、作業性にお
いても優れたものとなる。
【0019】更に、本発明において、スプリング硬度を
15〜35とした連泡スポンジゴム層に一体化されるゴ
ム層をレーザー・ビームで彫刻すると光硬化性樹脂の原
版で作製する方法に較べて半分の時間で作製できるし、
作製したゴム印字体をゴム印として使用した場合、従来
のゴム印が印字体を製作後、捺印の触感を良好にするこ
とを目的としてゴム印字体に両面テープでスポンジゴム
を装着する作業が必須であったが、本発明では予め少な
くともスポンジゴム層とゴム層の2層で構成されている
ため、作業環境と共に作業時間においても優れたものと
なる。
【0020】
【実施例】次に、実施例及び比較例により、本発明を更
に詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定される
ものでない。なお、以下において、配合単位の「重量
部」を「部」と略する。
【0021】〔実施例1〕重量比で合成ゴム(NBR)
100部に対し、硫黄1部、亜鉛華5部、テトラメチル
チウラム ジサルファイド2部、n−シクロヘキシル−
2−ベンゾチアゾール−スルホンアミド2部、フタル酸
ジオクチル(以下、単に「DOP」という)8部、カー
ボンブラック65部、ジフェニルアミンとアルデヒドア
ミン縮合物2部を加えて素練り混和した後、厚さ1.6
mmの未加硫ゴムシートを作製した。同様に、重量比で
合成ゴム(NBR)100部に対し、硫黄1部、亜鉛華
5部、テトラメチルチウラム、ジサルファイド2部、n
−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾール−スルホンア
ミド2部、DOP8部、カーボンブラック55部、ジフ
ェニルアミンとアルデヒドアミン縮合物2部を加えて素
練り混和した後、粒径0.03〜0.06mmの塩化ナ
トリウム350部を加えて、素練り混和し、厚さ1.5
mmの未加硫スポンジゴム層用シートを作製した。
【0022】次いで、上記未加硫ゴムシートと未加硫ス
ポンジゴム層用シートを重ね合わせ、160℃、50k
g/cm2、15分間の条件下で圧縮成型し、一体化し
た。一体化後、温水(80℃〜95℃)を使用して充分
塩化ナトリウム粉末を洗除後、乾燥し、スプリング硬度
が30となるスポンジゴム層がゴム層に一体化された図
1に示す印字体用ゴム材料10(3mm)を得た。次い
で、印字体用ゴム材料のスポンジゴム層2を300W、
スポット径50μmの炭酸ガスレーザーにより彫刻して
印字面3を形成した図2に示すゴム印字体20を作製し
た。
【0023】〔実施例2〕上記実施例1と同一内容で印
字体用ゴム材料を作製後、図1に示すゴム層1を300
W、スポット径50μmの炭酸ガスレーザーにより彫刻
して印字面を形成した図3に示すゴム印字体30を作製
した。
【0024】〔比較例1〕重量比で合成ゴム(NBR)
100部に対し、硫黄1部、亜鉛華5部、テトラメチル
チウラム ジサルファイド2部、n−シクロヘキシル−
2−ベンゾチアゾール−スルホンアミド2部、DOP8
部、カーボンブラック65部、ジフェニルアミンとアル
デヒドアミン縮合物2部を加えて素練り混和した後、厚
さ1.6mmの未加硫ゴムシートを作製した。同様に、
重量比で合成ゴム(NBR)100部に対し、硫黄1
部、亜鉛華5部、テトラメチルチウラム、ジサルファイ
ド2部、n−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾール−
スルホンアミド2部、DOP8部、カーボンブラック5
5部、ジフェニルアミンとアルデヒドアミン縮合物2部
を加えて素練り混和した後、粒径0.03〜0.06m
mの塩化ナトリウム1000部を加えて、素練り混和
し、厚さ1.5mmの未加硫スポンジゴム層用シートを
作製した。
【0025】次いで、上記未加硫ゴムシートとスポンジ
ゴム層用シートを重ね合わせ、160℃、50kg/c
2、15分間の条件で圧縮成型し、一体化した。一体
化後、温水(80℃〜95℃)を使用して充分塩化ナト
リウム粉末を洗除後、乾燥し、スプリング硬度が10の
スポンジゴム層がゴム層に一体化された図1に示す印字
体用ゴム材料(3mm)を得た。次いで、印字体用ゴム
材料のスポンジゴム層2を300W、スポット径50μ
mの炭酸ガスレーザーにより彫刻して印字面3を形成し
たゴム印字体20を作製した。
【0026】〔比較例2〕重量比で合成ゴム(NBR)
100部に対し、硫黄1部、亜鉛華5部、テトラメチル
チウラム ジサルファイド2部、n−シクロヘキシル−
2−ベンゾチアゾール−スルホンアミド2部、DOP8
部、カーボンブラック65部、ジフェニルアミンとアル
デヒドアミン縮合物2部を加えて素練り混和した後、厚
さ1.6mmの未加硫ゴムシートを作製した。同様に、
重量比で合成ゴム(NBR)85部、(ハイスチレン−
SBR)15部に対し、硫黄2部、亜鉛華5部、テトラ
メチルチウラム、ジサルファイド2部、n−シクロヘキ
シル−2−ベンゾチアゾール−スルホンアミド2部、D
OP5部、カーボンブラック75部、ジフェニルアミン
とアルデヒドアミン縮合物2部を加えて素練り混和した
後、粒径0.03〜0.06mmの塩化ナトリウム30
0部を加えて、素練り混和し、厚さ1.5mmの未加硫
スポンジゴム層用シートを作製した。
【0027】次いで、上記未加硫ゴムシートと未加硫ス
ポンジゴム層用シートを重ね合わせ、160℃、50k
g/cm2、15分間の条件で圧縮成型し、一体化し
た。一体化後、温水(80℃〜95℃)を使用して充分
塩化ナトリウム粉末を洗除後、乾燥し、スプリング硬度
40のスポンジゴム層がゴム層に一体化された図1に示
す印字体用ゴム材料10(3mm)を得た。次いで、印
字体用ゴム材料のスポンジゴム層を300W、スポット
径50μmの炭酸ガスレーザーにより彫刻して印字面3
を形成したゴム印字体20を作製した。
【0028】〔比較例3〕重量比で合成ゴム(NBR)
100部に対し、硫黄1部、亜鉛華5部、テトラメチル
チウラム ジサルファイド2部、n−シクロヘキシル−
2−ベンゾチアゾール−スルホンアミド2部、DOP8
部、カーボンブラック65部、ジフェニルアミンとアル
デヒドアミン縮合物2部を加えて素練り混和した後、厚
さ3.1mmの未加硫印字体用ゴム材料を作製した。次
いで、未加硫印字体用ゴム材料を160℃、50kg/
cm2、15分間の条件で圧縮成型して厚さ3mmにし
た印字体用ゴムを500W、スポット径50μmの炭酸
ガスレーザーにより彫刻して印字面を形成したゴム印字
体を作製した。
【0029】上記実施例1〜2及び比較例1〜3より得
られた各々のゴム印字体を台木に装着し、スタンプ台よ
り着肉し、下記評価法により、ゴム印字体の捺印性、印
影の鮮明性、捺印時の触感、ゴムの耐久性、作業性(生
産性)について評価した。なお、比較例3の印字体のみ
台木との間に1mmのスポンジゴムを装着し、通常のゴ
ム印の仕様にした。これらの結果を下記表1に示す。
【0030】〔ゴム印字体の捺印性の評価法〕1回のス
タンプ台着肉で捺印できる回数で評価した。 評価基準: ○:5回以上鮮明な印影が得られる。 △:2〜3回鮮明な印影が得られる。 ×:1回鮮明な印影が得られる。
【0031】〔印影の鮮明性の評価法〕印影の滲みの程
度で評価した。 評価基準: ○:滲みのない鮮明な印影。 ×:滲みがあり、印影が汚い。
【0032】〔捺印時の触感の評価法〕押捺時の弾性及
び繰り返し捺印時(捺印回数:1000回)の疲れで評
価した。 評価基準: ○:押捺時に適度な弾性があり、繰り返し捺印しても疲
れがない。 ×:押捺時の弾性が劣り、繰り返し捺印で疲れる。
【0033】〔ゴムの耐久性の評価法〕10000回捺
印後の印影の鮮明さで評価した。 評価基準: ○:初期印影と同程度の鮮明な印影が得られる。 ×:初期印影と較べて文字のシャープさが劣る(印版が
摩耗し鮮明な印影とならない)。
【0034】〔作業性の評価法〕ゴム印字体製造後の工
程数で評価した。 評価基準: ○:1工程(ゴム印字体を台木に固定) ×:2工程(ゴム印字体をスポンジに貼りつける。次い
で、その印字体を台木に固定)
【0035】
【表1】
【0036】上記表1の結果から明らかなように、本発
明となる実施例1及び2は、本発明範囲外となる比較例
1〜3に較べて、ゴム印字体の捺印性、印影の鮮明性、
捺印時の触感、ゴムの耐久性、作業性(生産性)に優れ
ていることが判明した。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、一回の着肉で数回の捺
印ができ、生産性及び使い勝手の良いゴム印字体及びそ
の製造方法が提供される。特に、ゴム層に一体化される
スプリング硬度を15〜35とした連泡スポンジゴム層
をレーザー・ビームで彫刻することにより作製したゴム
印字体をゴム印として使用した場合は、スタンプ台から
の着肉時、従来のゴム印は平滑面で着肉するのに対し
て、本発明となるゴム印字体は連泡スポンジゴム層で着
肉するので、インクが連泡スポンジゴム層にも入り込
み、一回の着肉で数回の捺印が可能となる効果を有す
る。また、本発明において、スプリング硬度を15〜3
5とした連泡スポンジゴム層に一体化されるゴム層をレ
ーザー・ビームで彫刻すると、従来の光硬化性樹脂の原
版で作製する方法に較べて製造工程が簡略化し、容易に
作製できるものとなり、しかも、作製したゴム印字体を
ゴム印として使用した場合には、従来のゴム印が印字体
を製作後、捺印の触感を良好にすることを目的としてゴ
ム印字体にスポンジゴムを装着する作業が必須であった
が、本発明では予め少なくともスポンジゴム層とゴム層
の2層で構成されているため、作業環境と共に作業時間
においても優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における印字体用ゴム材料の一例を示す
断面態様で示す説明図である。
【図2】本発明におけるゴム印字体の一例を示す断面態
様で示す説明図である。
【図3】本発明におけるゴム印字体の他例を示す断面態
様で示す説明図である。
【符号の説明】
1 ゴム層 2 スポンジゴム層 3 印字面 10 印字体用ゴム材料 20 ゴム印字体 30 ゴム印字体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神橋 広造 大阪府大阪市生野区中川東2丁目2番14号 株式会社豊田商会内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム印字体が、少なくとも連泡スポンジ
    ゴム層とゴム層との2層から構成され、かつ、上記連泡
    スポンジゴム層のスプリング硬度が15〜35であるこ
    とを特徴とするゴム印字体。
  2. 【請求項2】 原料ゴム、加硫剤及び填料を含有するゴ
    ム組成物からなる未加硫ゴムシート(A)と、原料ゴ
    ム、加硫剤、填料及び易水溶性粉末を含有するスポンジ
    ゴム用ゴム組成物からなる未加硫ゴムシート(B)とを
    重ね合わせて、加熱・加圧して一体化し、次いで、該一
    体化したゴム積層体を水で処理して(B)層を多孔化
    し、該一体化で得られる(A)層又は(B)層の表面を
    レーザー・ビームにより彫刻することによりゴム印字体
    を製造することを特徴とするゴム印字体の製造方法。
  3. 【請求項3】 易水溶性粉末が、塩化ナトリウム、硫酸
    ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫酸アルミニウム及び硝
    酸ナトリウムからなる群から選ばれた少なくとも一種で
    ある請求項2記載のゴム印字体の製造方法。
  4. 【請求項4】 レーザービームは、炭酸ガスレーザーで
    あり、強度80〜400W、スポットの大きさ40〜8
    0μmである請求項3記載のゴム印字体の製造方法。
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