JP2002265659A - 連続気孔を有する多孔性ゴム状部材 - Google Patents

連続気孔を有する多孔性ゴム状部材

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JP2002265659A
JP2002265659A JP2001070608A JP2001070608A JP2002265659A JP 2002265659 A JP2002265659 A JP 2002265659A JP 2001070608 A JP2001070608 A JP 2001070608A JP 2001070608 A JP2001070608 A JP 2001070608A JP 2002265659 A JP2002265659 A JP 2002265659A
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water
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porous rubber
thermoplastic resin
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Kazumi Goto
和美 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業機械の潤滑油供給部材、各種緩衝部材、
濾過剤等の工業部品、サポーター等の医療用途、スタン
プ台の吸蔵体、浸透印のゴム状部材等の事務機用インキ
供給部品等に好適に用いることができる連続気孔を有す
る多孔性ゴム状部材を提供する。 【解決手段】 ゴム状部材形成用組成物として、熱可塑
性樹脂又は熱可塑性エラストマーと架橋性エラストマー
とを少なくとも含むことを特徴とする連続気孔を有する
多孔性ゴム状部材。好ましくは、熱可塑性樹脂又は熱可
塑性エラストマーと架橋性エラストマーとの割合を、重
量比で70:30〜95:5とする。 【効果】 レーザー加工が可能で、耐久性にも優れると
共に、凸印面を安価に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、工業機械の潤滑油
供給部材、各種緩衝部材、濾過剤等の工業部品、サポー
ター等の医療用途、スタンプ台の吸蔵体、浸透印のゴム
状部材等の事務機用インキ供給部品等に好適に用いるこ
とができる連続気孔を有する多孔性ゴム状部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、連続気孔を有するスポンジゴ
ム体、即ち、多孔性ゴム状部材は、弾性、浸透性、加工
性等に優れているので、工業機械の潤滑油供給部材、各
種緩衝部材、濾過剤等の工業部品、サポーター等の医療
用途、スタンプ台の吸蔵体、浸透印のゴム状部材等の事
務機用インキ供給部品等に広く用いられている。
【0003】このようなスポンジゴム体は、従来におい
て、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーを用いて発
泡剤を混練した後、加熱して発泡させたり、水溶性塩類
等を混練、成形後、水溶性塩類を溶解除去する等の方法
で製造されている。また、架橋性エラストマーは、加硫
剤あるいは架橋剤、発泡剤等を混練した後、成形・加硫
時に発泡させたり、水溶性塩類を混練、成形・加硫後、
水溶性塩類を溶解除去する等の方法で製造されている。
【0004】ところで、熱可塑性エラストマーで製造さ
れたスポンジゴム体は、加硫工程が必要なく、押し出し
成形でスポンジゴム体が得られるため、安い原価でスポ
ンジゴム体が得られ、フラッシュバルブ等の弱い熱エネ
ルギーで平印面の製造が可能というメリットがある反
面、レーザー加工或いは型押し等の大きな熱エネルギー
を必要とする凸印面の製造は難しく、繰り返し使用によ
る耐久性も乏しいという点に課題がある。一方、架橋性
エラストマーで製造されたスポンジゴム体は、レーザー
加工或いは型押し等の強い熱エネルギーを必要とする凸
印面の製造が可能で、耐久性はあるが、連続気孔の最終
形状を固定するために、加硫工程が必要となり、製造原
価が高くなるという点に課題がある。また、レーザー加
工時には、シリコーンゴム、EPDM以外のゴムはゴム
分解臭の発生等が課題になることも多かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、レ
ーザー加工が可能で、耐久性にも優れると共に、凸印面
を安価に製造し得る連続気孔を有する多孔性ゴム状部材
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来の
課題等を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、熱可
塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー、あるいは架橋性エ
ラストマーの単独で連続気孔を有する多孔性ゴム状部材
を製造するのではなく、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラ
ストマーに架橋性エラストマーをブレンドすることによ
り、レーザー加工が可能で、耐久性にも優れた凸印面を
安価に製造し得ることに成功し、本発明を完成するに至
ったのである。すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存
する。 (1) ゴム状部材形成用組成物として、熱可塑性樹脂又は
熱可塑性エラストマーと架橋性エラストマーとを少なく
とも含むことを特徴とする連続気孔を有する多孔性ゴム
状部材。 (2) 熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーと架橋性エ
ラストマーとの割合が、重量比で70:30〜95:5
である上記(1)記載の連続気孔を有する多孔性ゴム状部
材。 (3) 熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーと架橋性エ
ラストマーがオレフィン系である上記(1)又は(2)記載の
連続気孔を有する多孔性ゴム状部材。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。本発明の連続気孔を有する多孔性ゴム状
部材は、ゴム状部材形成用組成物として、熱可塑性樹脂
又は熱可塑性エラストマーと架橋性エラストマーとを少
なくとも含むことを特徴とするものであり、このゴム状
部材形成用組成物と、コーティング処理した水溶性粉末
とを、例えば、120〜150℃で加熱混練した後、押
出成形し、水溶性粉末を水を主成分とする液体で溶解除
去することにより、製造することができるものである。
【0008】本発明で用いられるゴム状部材形成用組成
物としては、例えば、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラス
トマーと架橋性エラストマーとを少なくとも含む他、加
硫剤、填料、可塑剤、各種添加剤等が挙げられ、これら
に用いる各成分の配合や添加量については、所望の多孔
性ゴム状部材に応じて適宜選択すればよい。熱可塑性樹
脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエ
チレン(PE)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン・ブチレン共重合体(EBR)、エチレ
ン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン・
プロピレン共重合体(EP共重合体)等が挙げられる。
熱可塑性エラストマーとしては、大別して、スチレン系
エラストマー、オレフィン系エラストマー、塩化ビニル
系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリア
ミド系エラストマー、ウレタン系エラストマー等が挙げ
られる。このうち、オレフィン系エラストマーとして
は、エチレンプロピレンエラストマー等が挙げられる。
架橋性エラストマーとしては、例えば、天然ゴム(N
R)及び/又は合成ゴムから選ばれる少なくとも1種以
上の何れでもよく、具体的には、生ゴム(CR)、スチ
レンーブタジエンゴム(SBR)、エチレンープロピレ
ンージエン三元共重合体(EPDM)、アクリロニトリ
ルーブタジエンゴム(NBR)、シリコーンゴム
(Q)、アクリルゴム(ACM)等が挙げられる。
【0009】本発明において、熱可塑性樹脂又は熱可塑
性エラストマーと架橋性エラストマーとの混合割合は、
好ましくは、重量比で70:30〜95:5、更に好ま
しくは、75:25〜90:10とすることが望まし
い。上記熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーと架橋
性エラストマーとの混合割合を重量比で70:30〜9
5:5とすることにより、レーザー加工が更に容易とな
り、耐久性にも更に優れた凸印面を安価で連続気孔を有
する多孔性ゴム状部材を製造することができるものとな
る。
【0010】また、本発明で用いる熱可塑性樹脂又は熱
可塑性エラストマーと架橋性エラストマーは、レーザー
加工時における分解ガス臭等の発生の点からオレフィン
系であるものが好ましい。具体的なオレフィン系の組合
わせとしては、PPとEPDM、PEとEPDM、EP
とEPDM、EBRとEPDM等が挙げられる。
【0011】加硫剤としては、硫黄やその同族元素(セ
レン、テルル)の他に、一般に使用されている、例え
ば、含硫黄有機化合物、有機過酸化物(ジクミルバーオ
キサイド、ジtert−ブチルパーオキサイド等)、金属酸
化物〔酸化マグネシウム(MgO)、酸化鉛(Pb
O)、酸化亜鉛(ZnO)等〕、有機多価アミン、変性
フェノール樹脂、イソシアナート類等が挙げられる。填
料としては、ゴム体を製造する際に慣用されている添加
剤であれば良く、加硫促進剤(アルデヒド・アンモニア
類、アルデヒド・アミン類、グアニジン類、チオウレア
類、チアゾール類、チウラム類、スルフィンアミド類、
ジチオカルバミン酸塩類、キサントゲン酸塩類等)、促
進助剤(例えば、水酸化ナトリウム、酸化カルシウム、
マグネシア、亜鉛華、酸化第一鉛等)、補強剤(炭酸カ
ルシウム、コロイド粘度、軽質ヒドロキシ炭酸マグネシ
ウム、珪藻土、二酸化珪素、カーボンブラック、リトポ
ン、硫酸バリウム等)、老化防止剤(芳香族アミン類、
ヒドロキノン、アルデヒドアミン縮合物等)などが挙げ
られ、更に、必要に応じて顔料等や、その他の添加剤が
使用できる。
【0012】本発明で用いられる水溶性粉末は、気孔形
成材料として使用されるものであり、混練、成形条件下
で溶融、あるいは分解ガス化せず、水又は水を主成分と
する液体に溶解し得るものであれば特に限定されない
が、易水溶性のものでも、難水溶性のものであってもよ
く、例えば、水溶性無機粉末、水溶性有機粉末をコーテ
ィング処理したものが挙げられる。また、これらのコー
ティング処理した水溶性粉末は、微粉末状のものが好ま
しく用いることができ、平均粒径で5〜100μmのも
のが好ましい。水溶性無機粉末の具体例としては、炭酸
ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化
ナトリウム等が挙げられる。また、水溶性有機粉末の具
体例としては、グルコース、マンニット、ブルラン、マ
ルチトール、テトラメチロールメタン等が挙げられる。
更に、これらの水溶性粉末を溶解除去する際の水に、溶
解除去を効率的に行うために、界面活性剤やアルコール
等の有機溶媒を混合しても良い。
【0013】上記水溶性粉末をコーティング処理するた
めに用いられるコーティング剤としては、水溶性粉末
を均一にコーティングでき、コーティング処理した水
溶性粉末が混練前及び混練後〜水による溶解除去工程
迄、吸湿により溶解せず、加硫条件下で分解せず、
溶解除去工程で容易に水に溶解し、混練条件下で液状
となるものであれば、特に限定されるものでなく、例え
ば、平均分子量3000〜20000のポリエチレング
リコール等が挙げられる。コーティング剤の使用比率
(重量比)は、上記水溶性粉末の粒径及び比表面積に応
じて適宜決定すれば良く、水溶性粉末全量に対して、1
〜25重量%が好ましく、3〜15重量%がより好まし
い。使用比率が1重量%未満であると、気孔形成剤が包
まれる割合が増え、気孔形成も不完全となり、また、使
用比率が25重量%を越えると、気孔形成材混練時、コ
ーティング剤が滑剤として働くため、気孔形成材の分散
が不完全となり、更に成形性も劣り、均一な気孔が形成
されず、好ましくない。
【0014】また、コーティング処理した水溶性粉末の
使用量は、多孔性ゴム状部材の所望の気孔率によって適
宜決定すれば良く、ゴム状部材形成用組成物100重量
部に対して、180〜800重量部、好ましくは、22
0〜700重量部が良い。このコーティング処理した水
溶性粉末の使用量が180重量部未満であると、充分な
連続気孔が得られず、また、使用量が800重量部を越
えると、多孔性ゴム状部材の引裂強さ、耐摩耗性、耐屈
曲性などの物理的強度が低くなり、好ましくない。
【0015】このように構成される本発明では、熱可塑
性樹脂又は熱可塑性エラストマーと架橋性エラストマー
とを少なくとも含むゴム状部材形成用組成物をバンバリ
ーミキサー、ロール等の混練加工機で混練した練生地に
加硫剤、填料等を同様の混練機で混練し、次いで、予め
コーティング処理した上記水溶性粉末を前記したような
混練機で加熱・混練した後、押し出し成形し、次いで、
水で前記コーティング処理した水溶性粉末を溶解除去す
ることにより、目的の連続気孔を有する多孔性ゴム状部
材を製造することができる。なお、水溶性粉末を溶解除
去した後、多孔性ゴム部材には、洗浄及び/又は乾燥操
作が通常施される。本発明では、ゴム状部材形成用組成
物として、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーと架
橋性エラストマーとを少なくとも含むこととなるので、
材料の混練工程で完全加硫しても、熱可塑性樹脂又は熱
可塑性エラストマーの効果で押し出し成形が可能とな
り、成形後、独立工程として加硫工程を必要としない
で、連続気孔を有する多孔性ゴム状部材が製造すること
ができることとなる。このようにして得られた本発明の
連続気孔を有する多孔性ゴム状部材は、気孔が均一で、
しかも微細であるため、工業機械の潤滑油供給部材、各
種緩衝部材、濾過剤等の工業部品、サポーター等の医療
用途、スタンプ台の吸蔵体、浸透印のゴム状部材等の事
務機用インキ供給部品等に広く用いることができる。本
発明の連続気孔を有する多孔性ゴム状部材は、加硫工程
が必要なく、押し出し成形で得られるため、安い原価で
得られ、しかも、レーザー加工或いは型押し等の大きな
熱エネルギーを必要とする凸印面の製造が容易となり、
繰り返し使用による耐久性にも優れ、また、レーザー加
工時(彫刻時)及び印面等の臭気(ゴム分解臭)の発生
等もないものとなる。
【0016】
【実施例】〔実施例1〜3及び比較例1〜4〕次に、実
施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明する
が、本発明は下記実施例によって何ら限定されるもので
はない。実施例1〜3及び比較例1〜4において用いる
ゴム状部材形成用組成物の配合組成を下記表1に示すと
共に、これらの製造方法を下記に示す。また、実施例1
〜3及び比較例1〜4における水溶性粉末(処理NaC
l)は、予め平均分子量10,000のポリエチレング
ルコールを水溶性粉末全量に対して、12重量%でコー
ティング処理した処理NaCl(平均粒径14μm)を
用いた。
【0017】〔実施例1:EBR+EPDM系〕ゴム状
部材形成用組成物として、EBRとEPDMとをバンバ
リーミキサー、ロールの混練加工機で混練した練生地
に、下記表1に示す加硫材、填料等を上記と同様の混練
機で混練した。次いで、このゴム状部材形成用組成物
と、予めコーティング処理した水溶性粉末とを前記した
ような混練機で130℃で35分加熱・混練した後、押
し出し成形した。次いで、水で前記コーティング処理し
た水溶性粉末を溶解除去・乾燥することにより、目的の
連続気孔を有する多孔性ゴム状部材(気孔率約65%、
幅8cm×長さ20cm×厚さ0.5cm)を製造し
た。本実施例1では、加硫剤混練時に完全に架橋する
が、ブレンドする樹脂の熱可塑性の性格が残ることによ
り押出成形可能となるものである。
【0018】〔実施例2:EPDM+PP系〕ゴム状部
材形成用組成物としてEPDMとPPとをバンバリーミ
キサー、ロール等の混練加工機で混練した練生地に、下
記表1に示す加硫材、填料等を上記と同様の混練機で混
練した。次いで、このゴム状部材形成用組成物と、予め
コーティング処理した水溶性粉末とを前記したような混
練機で130℃で35分加熱・混練した後、押し出し成
形した。次いで、水で前記コーティング処理した水溶性
粉末を溶解除去・乾燥することにより、目的の連続気孔
を有する多孔性ゴム状部材(気孔率約65%、幅8cm
×長さ20cm×厚さ0.5cm)を製造した。
【0019】〔実施例3:EPM+EPDM系〕ゴム状
部材形成用組成物として、EPMとEPDMとをバンバ
リーミキサー、ロール等の混練加工機で混練した練生地
に、下記表1に示す加硫材、填料等を上記と同様の混練
機で混練した。次いで、このゴム状部材形成用組成物
と、予めコーティング処理した水溶性粉末とを前記した
ような混練機で130℃で35分加熱・混練した後、押
し出し成形した。次いで、水で前記コーティング処理し
た水溶性粉末を溶解除去・乾燥することにより、目的の
連続気孔を有する多孔性ゴム状部材(気孔率約65%、
幅8cm×長さ20cm×厚さ0.5cm)を製造し
た。
【0020】〔比較例1:EBR系、非加硫系〕ゴム状
部材形成用組成物として、EBRに、下記表1に示す填
料をバンバリーミキサー、ロール等の混練加工機で混練
した練生地に、予めコーティング処理した水溶性粉末を
混練機で120℃で25分加熱・混練した後、押し出し
成形し、次いで、水で前記コーティング処理した水溶性
粉末を溶解除去・乾燥することにより、目的の連続気孔
を有する多孔性ゴム状部材(気孔率約65%、幅8cm
×長さ20cm×厚さ0.5cm)を製造した。
【0021】〔比較例2:NBR系〕ゴム状部材形成用
組成物としてNBRをロール等の混練加工機で素練した
練生地に、下記表1に示す加硫材、填料等を同様の混練
機で混練し、次いで、予めコーティング処理した水溶性
粉末とを前記したような混練機で混練した後、押出機、
カレンダーロールで予備成形した。次いで、熱プレスで
160℃で10分加硫後、水で前記コーティング処理し
た水溶性粉末を溶解除去・乾燥することにより、目的の
多孔性ゴム部材(気孔率約65%、幅14cm×長さ2
0cm×厚さ0.5cm)を製造した。この比較例2で
は、予備成形以前の工程で加硫すると後加工が不可のた
め、予備成形後、加硫工程が必要である。
【0022】〔比較例3:シリコーン系〕ゴム状部材形
成用組成物としてシリコーンゴムをバンバリーミキサ
ー、ロール等の混練加工機で素練した練生地に、下記表
1に示す加硫材、填料等を同様の混練機で混練し、次い
で、予めコーティング処理した水溶性粉末とを前記した
ような混練機で混練した後、押し出し機、カレンダーロ
ールで予備成形した。次いで、熱プレスで170℃、2
0分加硫後、水で前記コーティング処理した水溶性粉末
を溶解除去・乾燥することにより、目的の連続気孔を有
する多孔性ゴム状部材(気孔率約65%、幅14cm×
長さ20cm×厚さ0.5cm)を製造した。
【0023】〔比較例4:EPDM系〕ゴム状部材形成
用組成物としてEBRとEPDMをバンバリーミキサ
ー、ロール等の混練加工機で混練した練生地に、下記表
1に示す加硫材、填料等を同様の混練機で混練、次い
で、予めコーティング処理した上記水溶性粉末とを前記
したような混練機で混練した後、押出機、カレンダーロ
ールで予備成形した。次いで、熱プレスで170℃、2
0分加硫後、水で前記コーティング処理した水溶性粉末
を溶解除去・乾燥することにより、目的の連続気孔を有
する多孔性ゴム状部材(気孔率約65%、幅14cm×
長さ20cm×厚さ0.5cm)を製造した。
【0024】上記実施例1〜3及び比較例1〜4で得ら
れた連続気孔を有する多孔性ゴム状部材(印材)につい
て、下記評価方法により、製造性、経済性(コスト)、
臭気、レーザー耐熱性、印材の耐久性を夫々評価した。
【0025】〔製造性の評価法〕製造工程〜製品を得る
のに要する工程の長短で評価した。予備成形後、独立し
た工程として加硫工程が必要な系は×とし、この工程を
必要としない工程は〇で評価した。
【0026】〔経済性(コスト)の評価法〕ゴム状部材
形成用組成物として用いるNBR(420〜460円/
kg)、EPDM(410〜480円/kg)、EPM
(400〜450円/kg)、EBR(500円/k
g)、シリコーンゴム(1600円/kg)の材料費
(費用/kg)を比較検討して評価した。材料費が10
00円未満を〇とし、1000円以上のものを×として
評価した。
【0027】〔臭気の評価法〕50Wの炭酸ガスレーザ
ーで文字パターン(三菱鉛筆)を彫刻し、彫刻時の臭気
及び印面の臭気について官能評価し、違和感のない場合
を〇とし、違和感を感じる臭いを×として評価した。
【0028】〔レーザー耐熱性の評価法〕上記と同様に
50Wの炭酸ガスレーザーで文字パターンを彫刻し印材
を作製し、インキを充填後、浸透印として使用し、印影
の鮮明性(レーザー耐熱性)について官能評価し、滲み
がなく鮮明な印影が得られた場合を〇とし、印影が熱で
溶融して変形したり、細孔が塞がってインキが吐出供給
されず、鮮明な印影が得られない(文字が欠ける)場合
を×として評価した。
【0029】〔印材の耐久性の評価法〕上記で作製した
印材を500g荷重で50000回捺印し、印影の鮮明
性について官能評価し、繰り返し捺印をしても初期の印
影を維持できた場合を〇とし、繰り返し捺印により印面
文字部がへたり、初期の印影を維持できない場合を×と
して評価した。
【0030】
【表1】
【0031】上記表1の結果から明らかなように、本発
明の範囲となる実施例1〜3は、本発明の範囲外となる
比較例1〜4に較べ、製造性、経済性(コスト)に優
れ、臭気もなく、レーザー耐熱性、印材の耐久性にも優
れていることが判明した。比較例1のEBR単独は、文
字のショルダー部がへたり、10000回を越えると序
々に印影の鮮明性が低下した。また、比較例2のNBR
を用いたものは、ブタジエン臭が強烈であった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、加硫工程が必要なく、
押し出し成形で得られるため、安い原価で得られ、しか
も、レーザー加工或いは型押し等の大きな熱エネルギー
を必要とする凸印面の製造が容易となり、繰り返し使用
による耐久性にも優れ、また、レーザー加工時(彫刻
時)及び印面等の臭気(ゴム分解臭)の発生等もない連
続気孔を有する多孔性ゴム状部材が提供される。
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Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム状部材形成用組成物として、熱可塑
    性樹脂又は熱可塑性エラストマーと架橋性エラストマー
    とを少なくとも含むことを特徴とする連続気孔を有する
    多孔性ゴム状部材。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー
    と架橋性エラストマーとの割合が、重量比で70:30
    〜95:5である請求項1記載の連続気孔を有する多孔
    性ゴム状部材。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー
    と架橋性エラストマーがオレフィン系である請求項1又
    は2記載の連続気孔を有する多孔性ゴム状部材。
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