JP2000197783A - 縫製方法及び縫製装置 - Google Patents

縫製方法及び縫製装置

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JP2000197783A
JP2000197783A JP11001460A JP146099A JP2000197783A JP 2000197783 A JP2000197783 A JP 2000197783A JP 11001460 A JP11001460 A JP 11001460A JP 146099 A JP146099 A JP 146099A JP 2000197783 A JP2000197783 A JP 2000197783A
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JP
Japan
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sewing
fabric
cloth
hand
support
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JP11001460A
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English (en)
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Hiroyuki Shimoji
広之 下地
Eishiyo Mizumoto
英詔 水元
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Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブリーフの身生地と襠生地とを縫い合わせる
作業を機械化することを考える。 【解決手段】 生地搬送方向Aに直交する横方向B両側
に、生地搬送方向Aと該生地搬送方向Aに直交する横方
向Bとにそれぞれ独立して移動可能な複数のロボットハ
ンド127を備え、これらロボットハンド127によっ
て生地W1,W2の縫製部位C1,C2の近傍を押さえ
ると共に、ロボットハンド127を生地搬送方向Aと該
生地搬送方向Aに直交する横方向Bとにそれぞれ独立し
て移動させることにより、生地W1,W2の縫製部位C
1,C2を縫製位置134に搬送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、フラット
シーマミシンを用いてブリーフの身生地と襠生地とを縫
い合わせる作業を自動化した縫製装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】フラットシーマミシンを用いてブリーフ
の身生地と襠生地とを縫う場合、従来、縫製作業は手作
業で行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、縫製作業を手作
業で行っていると共に、ブリーフの身生地と襠生地のよ
うに縫製部位が比較的長いものを縫う場合には、途中で
ミシンを止めて生地を持ち替えるなどの動作が必要とな
るので、作業能率がわるいという問題がある。また、フ
ラットシーマミシンは、縫製位置(針落ち部)の生地送
り方向後方側(上流側)に、ミシン本体の支柱部が縦方
向に通っている形状のため、縫製位置に生地を送り込み
難く、作業者に熟練技術が要求されるものであり、個人
的技量差により縫製状態が不均一となるという問題もあ
る。
【0004】そこで、フラットシーマミシンによるブリ
ーフの身生地と襠生地の縫製作業の機械化が望まれてい
る。また、フラットシーマミシンによる縫製作業を機械
化したものとして、特開平8−33784号(特許−2
635011号)公報に開示されたものがある。これ
は、ブリ−フの前身生地と後身生地とを自動縫製するも
ので、テーブル上にブリ−フの前身生地と後身生地とを
載せ、各縫製部位の近傍をハンドで押さえると共に、こ
のハンドを移動させることにより、生地をミシンの縫製
位置に送り込むようにしたものである。
【0005】この縫製装置では、先ず、ミシン本体の支
柱部の生地搬送方向後方側のテーブル上に、縫製部位が
左右方向(生地搬送方向に直交する横方向)に対向する
ように、ブリ−フの前身生地と後身生地とを配置する。
次いで、この前身生地と後身生地の縫製部位の近傍を複
数のハンドによって押さえ、このハンドによって前身生
地と後身生地とを左右方向外方に移動して、これら前身
生地と後身生地との縫製部位の間にミシン本体の支柱部
が通過可能な間隔を形成する。
【0006】その後、各ハンドを生地搬送方向に移動さ
せて前身生地と後身生地とを、ミシン本体の支柱部の生
地搬送方向前方に位置する縫製位置側へと搬送し、前身
生地と後身生地とがミシン本体の支柱部を通過した後
に、各ハンドを左右方向内方側に移動させて前身生地と
後身生地との縫製部位を突き合わせる。その後、前身生
地と後身生地との縫製部位を縫製位置に送り込んで、該
縫製部位同士を自動縫製するように構成されている。こ
のものにあっては、ブリーフの身生地と襠生地のように
縫製部位が比較的長いものを縫う場合には、生地の縫製
部位の生地搬送方向前端側が縫製位置に位置するとき、
生地の縫製部位の生地搬送方向後部側がミシン本体の支
柱部の側方に位置することとなり、この状態で生地の縫
製部位を突き合わせるように両生地を移動させると、生
地がミシン本体の支柱部と干渉し、自動縫製できないこ
ととなる。
【0007】また、この縫製装置では、ミシン本体の支
柱部の生地搬送方向後方側のテーブル上に生地を配置す
る場合、縫製部位が平行となるように人手により配置す
るので、該部分における作業効率の悪いものであるとい
う問題もある。そこで、本発明は、前記問題点に鑑み
て、縫製作業を機械化することで作業効率の向上を図る
と共に、生地の縫製部位が比較的長いものであっても、
縫製位置の生地搬送方向後方側に位置するミシン本体の
支柱部等の障害物を回避して、生地を縫製位置に良好に
送り込める縫製方法及び縫製装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明が前記技術的課題
を解決するために講じた第1の技術的手段は、生地搬送
方向に直交する横方向両側に位置する一対の生地をミシ
ンの縫製位置に搬送すると共に、この縫製位置で、一対
の生地の、生地搬送方向に直交する横方向に対向する縫
製部位を相互に突き合わせて縫製するようにした縫製方
法において、生地搬送方向に直交する横方向両側にそれ
ぞれ複数備えられたロボットハンドで生地の縫製部位の
近傍を保持し、これらロボットハンドを生地搬送方向と
該生地搬送方向に直交する横方向とにそれぞれ独立して
移動させることにより、生地の縫製部位を縫製位置に搬
送するようにしたことを特徴とする。
【0009】また、第2の技術的手段は、生地搬送方向
に直交する横方向両側に位置する一対の生地をミシンの
縫製位置に搬送すると共に、この縫製位置で、一対の生
地の、生地搬送方向に直交する横方向に対向する縫製部
位を相互に突き合わせて縫製する縫製部を備えた縫製装
置において、生地搬送方向に直交する横方向両側に、生
地搬送方向と該生地搬送方向に直交する横方向とにそれ
ぞれ独立して移動可能な複数のロボットハンドを備え、
これらロボットハンドによって生地の縫製部位の近傍を
保持して該生地を縫製位置に搬送するようにしたことを
特徴とする。
【0010】また、前記構成に加えて、縫製部の生地搬
送方向後方側に配置されていて、一対の生地を生地搬送
方向に直交する横方向両側に位置させる生地供給部を備
えると共に、この生地供給部と縫製部との間に配置され
ていて、生地供給部から搬送されてきた生地の縫製部位
の形状認識及び位置修正を行う位置修正部を備え、生地
供給部、位置修正部及び縫製部での作業が同期作業され
るようにしたことも特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照しながら説明する。図1〜図5において、1
は、フラットシーマミシン2を用いてブリーフの身生地
W1と襠生地W2とを自動的に縫い合わせる縫製装置を
示しており、この縫製装置1は、大別して、生地供給部
3と、位置修正部4と、縫製部5とから主構成されてお
り、これらは、生地搬送方向Aに向けて順に配置されて
いる。なお、生地搬送方向Aに直交する横方向Bを左右
方向(生地搬送方向Aに向かって右側を右方、左側を左
方)といい、生地搬送方向Aを前方、生地搬送方向Aの
逆方向を後方という。
【0012】また、縫製装置1には、図4に示すよう
に、生地W1,W2を受持して生地搬送方向Aに搬送す
る搬送台6を備えている。この搬送台6は、右側に位置
していて生地供給部3と位置修正部4とに亘って配置さ
れた第1搬送手段7と、この第1搬送手段7の左右両側
に配置された支持台8,9,10,11と、左側に位置
していて生地供給部3と位置修正部4とに亘って配置さ
れた第2搬送手段12と、この第2搬送手段12の左右
方向外方側に位置していて生地供給部3と位置修正部4
と縫製部5とに亘って配置された第3搬送手段13と、
第2搬送手段12の左右方向内方側に配置された支持台
14,15とから主構成されている。
【0013】第1,2搬送手段7,12は、左右方向の
軸心回りに回転自在な前後一対のプーリ間に針布ベルト
(ベルト表面に多数の針を備えたベルト)7A,12A
を掛装してなり、これら針布ベルト7A,12Aは、そ
れぞれモータ17,18によって針布ベルト7A,12
Aの上部側が生地搬送方向Aに移動するように循環回走
される。第3搬送手段13は、生地供給部3と位置修正
部4とに亘って配置された第1コンベヤ13Aと、縫製
部5に配置された第2コンベヤ13Bとから構成され、
各コンベヤ13A,13Bは左右方向の軸心回りに回転
自在な前後一対のプーリ間に平ベルト19,20を掛装
してなり、これら平ベルト19,20は、それぞれモー
タ21,22によって平ベルト19,20の上部側が生
地搬送方向Aに移動するように循環回走される。
【0014】なお、図1〜図3に示すように、第3搬送
手段13は、1つのベルトコンベヤによって構成されて
いてもよく、また、支持台10,14は一体形成されて
いてもよく、搬送台6は適宜設計変更自在である。前記
生地供給部3における第1搬送手段7及び支持台8,1
0上には、襠生地W2が載置されて供給され、生地供給
部3における第2搬送手段12、第3搬送手段13及び
支持台14上には身生地W1が載置されて供給され、第
1搬送手段7、第2搬送手段12及び第3搬送手段13
を駆動することにより、身生地W1及び襠生地W2が搬
送台6上を生地搬送方向Aに搬送される(生地W1,W
2の搬送は片方ずつ行ってもよいし、両方同時に行って
もよい)。
【0015】また、身生地W1及び襠生地W2は、それ
ぞれの縫製部位C1,C2が左右方向内方側(左右方向
中央側)を向くように供給され、両生地W1,W2の縫
製部位C1,C2は左右方向に対向状とされる。生地W
1,W2を供給する際において、襠生地W2は人手によ
って供給されるが、身生地W1は、生地載置台23上に
多数枚積み重ねられた身生地W1の最上端から1枚ずつ
ピックアップ装置24によって自動供給されるように構
成されている。
【0016】なお、襠生地W2もピックアップ装置によ
って自動供給するようにしてもよい。生地載置台23
は、搬送台6後部の側方(左方)に配置されており、図
6〜図8に示すように、生地載置台23の前後両側の左
右方向中央部にはガイドシャフト26が上下方向に配置
され、これらガイドシャフト26はフレーム27に上下
が固定され、各ガイドシャフト26にはスライダ28が
上下移動自在に外嵌されており、各スライダ28に生地
載置台23が取付固定されていて、これにより該生地載
置台23がフレーム27に昇降自在に支持されている。
【0017】また、前後各ガイドシャフト26の側方
(左方)には、フレーム27に前後軸回りに回転自在に
支持された上下一対のプーリ29,30間にタイミング
ベルト31を掛装してなる昇降手段32が配置され、こ
の前後各昇降手段32のベルト31の中途部は、前後の
スライダ28に取付固定されている。前後の昇降手段3
2の下側のプーリ30は、フレーム27に軸心回りに回
転自在に支持された前後方向の支軸33に固定され、こ
の支軸33に、フレーム27下部に設けられたモータ3
4から伝動手段35を介して動力が伝達されるように構
成されており、モータ34を駆動して下側のプーリ30
を正逆に回転させることにより、生地載置台23が昇降
されるようになっている。
【0018】生地載置台23上には、2つ折りにされる
と共に折り返し部分が左側に位置するように積み重ねら
れた身生地W1が載置され、最上端の身生地W1が第3
搬送手段13の上面と略同じ高さとなるように生地載置
台23が昇降制御される。すなわち、フレーム27の上
部には、積み重ねられた身生地W1の最上端を検出する
センサ36が設けられており、身生地W1を生地載置台
23にセットすると共に生地載置台23を上昇させ、セ
ンサ36が身生地W1を検出すると生地載置台23の上
昇が停止するようになっており、このセンサ36が身生
地W1を検出した位置で、積み重ねられた身生地W1の
最上端が第3搬送手段13の上面と略同じ高さとなるよ
うになっている。
【0019】また、身生地W1を生地載置台23からピ
ックアップしても、積み重ねられた身生地W1の最上端
の位置が、第3搬送手段13の上面と略同じ高さとなる
ように生地載置台23が上昇するように制御される。な
お、37,38は身生地W1の位置決めガイドで、棒体
で形成され、生地載置台23を貫通して上下方向に配置
されると共に、生地載置台23に形成した溝39に沿っ
て移動可能に、フレーム27に取付固定されている。ピ
ックアップ装置24は、図9〜図11に示すように、ピ
ックアップハンド41と、該ピックアップハンド41を
昇降する昇降手段42と、ピックアップハンド41を左
右方向に移動させる移動手段43と、これらを支持する
支持フレーム44等とを備えてなる。
【0020】支持フレーム44は、枠材によって平面視
矩形状に枠組み形成され、搬送台6の支持台14から生
地載置台23に亘ってこれらの上方に配置されている。
この支持フレーム44の右側は、架台45に立設した前
後一対のサポート部材46に亘って設けられた前後方向
の支軸47の軸心回りに揺動自在に支持され、支持フレ
ーム44の左側は、前記フレーム27に立設した前後一
対の支持部材48上に載置されている。また、支持フレ
ーム44の前後両側には、油圧シリンダ等からなる昇降
手段49が配置され、この昇降手段49の一端側は前記
フレーム27に枢着され、他端側は支持フレーム44の
左側に枢着されており、昇降手段49のピストンロッド
を突出させることにより、支持フレーム44が支軸47
回りに上方に揺動し、これにより、生地載置台23への
身生地W1の積載が容易に行えるようになっている。
【0021】ピックアップハンド41は、取付部材50
に、針布ローラ(ローラ表面に多数の針を備えたロー
ラ)51を左右方向の軸心回りに回転自在に支持すると
共に、ロータリアクチュエータ52等を取り付けてな
る。ロータリアクチュエータ52から針布ローラ51へ
は伝動手段53によって動力が伝達され、ロータリアク
チュエータ52によって針布ローラ51が正逆回転自在
とされている。支持フレーム44の前後の枠材44Aに
は、それぞれ左右方向のガイドレール54が設けられ、
左右各ガイドレール54にスライダ55が2つずつ左右
方向移動自在に支持されている。
【0022】また、右側の前後スライダ55同士及び左
側の前後スライダ55同士は、それぞれ左右一対の連結
ロッド56によって連結され、右側の左右連結ロッド5
6には、前後方向に2つの支持体57が前後方向位置調
整可能に取り付けられ、左側の左右連結ロッド56に
は、前後方向に3つの支持体57が前後方向位置調整可
能に取り付けられている。これら各支持体57の下方に
それぞれピックアップハンド41が配置されており、本
実施の形態では、ピックアップハンド41が右側に2
つ、左側に3つ設けられている。また、ピックアップハ
ンド41には、支持体57を上下方向移動自在に貫通す
るガイドロッド58が設けられ、支持体57には、前記
昇降手段42が設けられている。
【0023】昇降手段42はエアシリンダ等から構成さ
れ、そのピストンロッド42aがピックアップハンド4
1に取付固定されていて、該ピックアップハンド41が
支持体57に昇降可能に支持されており、ピストンロッ
ド42aを出退させることによりピックアップハンド4
1が昇降されるようになっている。また、ピックアップ
ハンド41が、前記ガイドレール54、スライダ55、
連結ロッド56、支持体57、昇降手段42等を介して
支持フレーム44に左右方向移動自在に支持されてい
る。
【0024】移動手段43は、右側のピックアップハン
ド41用と左側のピックアップハンド41用とが設けら
れている。右側のピックアップハンド41用の移動手段
43は、支持フレーム44の右側に前後軸回りに回転自
在に支持された前後方向の支軸59の両側に固定された
駆動プーリ60と、支持フレーム44の左側に前後軸回
りに回転自在に支持された前後方向の支軸63の両側に
相対回転自在に支持された従動プーリ61と、これらプ
ーリ60,61とに亘って掛装されたベルト62と、支
持フレーム44の右側に配置された駆動手段としてのモ
ータ64とを有し、右側のスライダ55が前記ベルト6
2の中途部に連結されている。
【0025】そして、モータ64から伝動手段65を介
して支軸59に動力が伝達されて、該支軸59が正逆に
回転駆動されることで右側の前後2つのピックアップハ
ンド41が同時に左右方向に移動可能とされている。左
側のピックアップハンド41用の移動手段43は、支軸
63の両側に固定された駆動プーリ66と、支軸59の
両側に相対回転自在に支持された従動プーリ67と、こ
れらプーリ66,67とに亘って掛装されたベルト68
と、支持フレーム44の左側に配置された駆動手段とし
てのモータ69とを有し、左側のスライダ55が前記ベ
ルト68の中途部に連結されている。
【0026】そして、モータ69から伝動手段70を介
して支軸63に動力が伝達されて、該支軸63が正逆に
回転駆動されることで左側の前後3つのピックアップハ
ンド41が同時に左右方向に移動可能とされている。し
たがって、右側のピックアップハンド41と左側のピッ
クアップハンド41とはそれぞれ独立して左右移動可能
とされている。前記構成のピックアップ装置24におい
て、生地載置台23上から搬送台6上に身生地W1を移
送供給するには、先ず、昇降手段42のピストンロッド
42aを退避させてピックアップハンド41を上昇さ
せ、この状態で、右側のピックアップハンド41を身生
地W1の右端側に位置させると共に、左側のピックアッ
プハンド41を身生地W1の左端側に位置させる。
【0027】次に、各ピックアップハンド41を身生地
W1に押し付けるように下降させ、右側及び左側の前側
ピックアップハンド41の針布ローラ51を後転(図9
の矢示D方向に回転)させると共に、右側及び左側の後
側ピックアップハンド41の針布ローラ51を前転(図
9の矢示E方向に回転)させて、身生地W1を前後に引
っ張ると共に、針布ローラ51を身生地W1に引っ掛け
る。この状態で、各ピックアップハンド41を上昇させ
ると、身生地W1が持ち上げられる。
【0028】次に、各ピックアップハンド41を右方に
移動させて身生地W1を搬送台6の支持台14及び第
2,3搬送手段12,13上方に位置させ、右側及び左
側の前側ピックアップハンド41の針布ローラ51を前
転(図9の反矢示D方向に回転)させると共に、右側及
び左側の後側ピックアップハンド41の針布ローラ51
を後転(図9の反矢示E方向に回転)させて、身生地W
1を搬送台6の支持台14及び第2,3搬送手段12,
13上に落とす。身生地W1は2つ折りとされているの
で、身生地W1の一部は生地載置台23上に残るが、こ
の残りの身生地W1部分上方に、左側のピックアップハ
ンド41を移動させると共に、この左側のピックアップ
ハンド41を身生地W1に軽く押し付けるように下降さ
せ、前側ピックアップハンド41の針布ローラ51を後
転(図9の矢示D方向に回転)させると共に、前後方向
中間部のピックアップハンド41の針布ローラ51を前
転(図9の矢示F方向に回転)させて、針布ローラ51
を身生地W1に引っ掛けて上昇させ、その後、左側のピ
ックアップハンド41を第3搬送手段13上方に移動さ
せ、前側ピックアップハンド41の針布ローラ51を前
転(図9の反矢示D方向に回転)させると共に、前後中
間のピックアップハンド41の針布ローラ51を後転
(図9の反矢示F方向に回転)させて、残りの身生地W
1部分を、先に移送された部分の左側上に落として、生
地を折り畳むように重ねる。
【0029】このようにすることで、身生地W1をコン
パクトにまとめることができ、後作業をしやすくすると
共に、搬送台6及びピックアップ装置24等をコンパク
トにすることができる。また、身生地W1を2つ折りし
た状態で生地載置台23上に積載するようにしているの
で、該生地載置台23等もコンパクトに構成できる。前
記支持フレーム44の右側には、身生地W1の縫製部位
C1側に上方からエアーを吹き付けることにより生地を
伸ばすための、エアーノズル72が設けられている。
【0030】このエアーノズル72は、右側が支軸47
に固定のブラケット73に枢軸74を介して上下揺動自
在に枢着された揺動アーム75に取り付けられ、この揺
動アーム75は、該揺動アーム75と前記ブラケット7
3とに亘って介装された揺動シリンダ76によって上下
揺動され、身生地W1が搬送台6上に供給されたときに
下降されてエアーノズル72が生地に接近するようにな
っている。図1〜図5に示すように、位置修正部4に
は、身生地W1及び襠生地W2の縫製部位C1,C2の
形状を認識するためのラインカメラ78と、このライン
カメラ78によるデータを基に身生地W1及び襠生地W
2の縫製部位C1,C2の位置を修正する左右一対の位
置修正ハンド79L,79Rを有する位置修正装置81
とを備えている。
【0031】ラインカメラ78は、修正ハンド79L,
79Rの後方で且つ搬送台6の左右方向中央部上方に配
置され、支持体80に高さ調整自在に取り付けられてい
る。そして、身生地W1及び襠生地W2が、生地供給部
3から生地搬送方向Aに搬送されてきて、ラインカメラ
78の撮影範囲G(図4の斜線部分)を通過すると、身
生地W1及び襠生地W2の縫製部位C1,C2が撮影さ
れて制御部によって画像処理され、該制御部で、縫製部
位C1,C2の縫製ライン(縫製部位の端縁)の長さ方
向両端部の位置が検出されると共に、縫製ラインの両端
の位置から縫製ラインの長さ及び前後方向等に対する角
度並びに縫製ラインの長さ方向の中心の位置が算出され
るように構成されている。
【0032】なお、規格外の生地は、該生地にエアーを
吹き付ける等の排除方法によって搬送台6上から排除さ
れる。位置修正ハンド79L,79Rは、板材から形成
されると共に縫製部位C1,C2と略等しい長さに形成
され、左側の位置修正ハンド79Lが身生地W1用とさ
れ、右側の位置修正ハンド79Rが襠生地W2用とされ
ている。位置修正装置81は、図12〜図15に示すよ
うに、位置修正ハンド79L,79Rの他、位置修正ハ
ンド79L,79Rを左右方向に移動させる前後の移動
手段83F,83R、位置修正ハンド79L,79Rを
上下軸回りに回転させる左右のモータ84L,84R、
これらを支持する支持フレーム82、支持フレーム82
等を昇降する昇降手段85及び搬送台6の支持台11,
15間に位置していると共に支持台11,15上面と略
面一状となるように配置されていて生地W1,W2を受
持するテーブル86を備えている。
【0033】支持フレーム82は、前後方向に間隔をお
いて配置された前後枠体87を左右一対の下部連結枠体
88及び上部連結枠体89で相互に連結して主構成され
ている。前後各枠体87の左側下面側には取付部材90
を介してスライドシャフト91が下方突出状に設けられ
ている。これらスライドシャフト91は、テーブル86
を上下方向に貫通すると共に該テーブル86に固定され
た筒状のスライドガイド92に相対移動自在に挿通され
ていて、支持フレーム82が上下動自在とされている。
【0034】また、前後のスライドシャフト91はテー
ブル86の下方側で連結体93によて相互に連結され、
この連結体93の前後方向中央部下方には、前記昇降手
段85が配置されている。この昇降手段85は、油圧シ
リンダ等から構成され、本体部85aが架台94に取付
固定され、ピストンロッド85bが上下方向に出退自在
とされると共に、該ピストンロッド85bが前記連結体
93に固定されている。したがって、昇降手段85のピ
ストンロッド85bを出退させることにより、支持フレ
ーム82が上下動されるよう構成されている。
【0035】左右の下部連結体88には、それぞれ左右
一対のスライドガイド95が固定され、左側及び右側の
前後スライドガイド95に亘ってそれぞれスライドシャ
フト96が左右方向移動自在に挿通されている。前後の
スライドシャフト96の左端側には、ブロック体97が
固定され、前後のスライドシャフト96の右端側は、連
結体99によって相互に連結されており、また、前後の
ブロック体97間には、前記左側のモータ84Lを支持
するモータ支持枠98が配置されると共に、モータ支持
枠98は前後のブロック体97に固定されている。
【0036】また、モータ84Lの出力軸100は下方
突出状とされ、この出力軸100に取付部材101を介
してハンド支持体102が固定されている。このハンド
支持体102の前後両側に、スライドガイド103が固
定されると共に、各スライドガイド103にスライドシ
ャフト104が上下移動自在に挿通され、これらスライ
ドシャフト104の下端にハンド取付体112が固定さ
れ、このハンド取付体112に前後方向に配置された左
側の位置修正ハンド79Lが固定されており、位置修正
ハンド79Lの長さ方向中央部にモータ84Lの出力軸
100の軸心が一致するように構成されている。
【0037】したがって、スライドシャフト96を左右
移動させることで、左側の位置修正ハンド79Lがモー
タ84L等とともに左右移動するように構成されてい
る。また、左側のモータ84Lの出力軸100を上下軸
回りに正逆回転させることにより、左側の位置修正ハン
ド79Lが上下軸回りに正逆回転する。前後のスライド
シャフト96の左右下部連結枠体88間には、それぞれ
スライダ105が左右方向移動自在に外嵌されており、
この前後のスライダ105間には、前記右側のモータ8
4Rを支持するモータ支持枠106が配置されると共
に、モータ支持枠106は前後のスライダ105に固定
されている。
【0038】また、モータ84Rの出力軸107は下方
突出状とされ、この出力軸107に取付部材108を介
してハンド支持体109が固定されている。このハンド
支持体109の前後両側に、スライドガイド110が固
定されると共に、各スライドガイド110にスライドシ
ャフト111が上下移動自在に挿通され、これらスライ
ドシャフト111の下端にハンド取付体113が固定さ
れ、このハンド取付体113に前後方向に配置された右
側の位置修正ハンド79Rが固定されており、位置修正
ハンド79Rの長さ方向中央部にモータ84Rの出力軸
107の軸心が一致するように構成されている。
【0039】したがって、スライダ105を左右移動さ
せることで、右側の位置修正ハンド79Rがモータ84
R等とともに左右移動するように構成されている。ま
た、右側のモータ84Rの出力軸107を上下軸回りに
正逆回転させることにより、右側の位置修正ハンド79
Rが上下軸回りに正逆回転する。また、前記スライドシ
ャフト104,111の、ハンド支持体102,109
とハンド取付体112,113との間には、コイルバネ
114が圧縮状に外嵌されている。
【0040】なお、スライドシャフト104,111は
スライドガイド103,110に対して下方への抜止め
がなされている。前記左側の位置修正ハンド79L用の
移動手段83Rは、後側枠体87の枠体対向方向内面側
の左側に前後方向の軸心回りに回転自在に支持された駆
動プーリ115と、後側枠体87の対向方向内面側の右
側に前後方向の軸心回りに回転自在に支持された従動プ
ーリ116と、これらプーリ115,116に亘って掛
装されたベルト117と、後側枠体87に支持されたモ
ータ118とを備えてなる。
【0041】前記ベルト117の中途部に、後側のブロ
ック体97と連結体99とを連結する連結板119が取
付部材120を介して連結されており、モータ118に
よって駆動プーリ115を正逆に回転させることによ
り、前後のスライドシャフト96が左右移動されて、左
側の位置修正ハンド79Lが左右移動するように構成さ
れている。また、右側の位置修正ハンド79R用の移動
手段83Fは、前側枠体87の枠体対向方向内面側の左
側に前後方向の軸心回りに回転自在に支持された駆動プ
ーリ121と、前側枠体87の対向方向内面側の右側に
前後方向の軸心回りに回転自在に支持された従動プーリ
122と、これらプーリ121,122に亘って掛装さ
れたベルト123と、前側枠体87に支持されたモータ
124とを備えてなる。
【0042】前記ベルト123の中途部に、前側のスラ
イダ105が取付部材125を介して連結されており、
モータ124によって駆動プーリ121を正逆に回転さ
せることにより、前後のスライダ105が左右移動され
て、右側の位置修正ハンド79Rが左右移動するように
構成されている。前記構成の位置修正装置81で縫製部
位C1,C2の位置を修正するには、先ず昇降手段85
によって支持フレーム82等を上昇させて、位置修正ハ
ンド79L,79Rをテーブル86から上方に離反させ
ておく。
【0043】そして、生地供給部3から身生地W1を支
持台15へ、襠生地W2を支持台11へと搬送するにあ
たって、ラインカメラ78で縫製部位C1,C2を認識
することにより得られたデータを基に、縫製部位C1,
C2の縫製ラインの長さ方向中央部が、前後方向に関し
て位置修正ハンド79L,79Rの回転中心(モータ8
4L,84Rの出力軸100,107の軸心)と一致す
る位置に、身生地W1及び襠生地W2を搬送する。次
に、左側の位置修正ハンド79Lを、身生地W1の縫製
部位C1の上方に位置するように左右方向外方に移動さ
せると共に、身生地W1の縫製部位C1の、生地搬送方
向Aに対する傾斜方向と一致するように回動させ、右側
の位置修正ハンド79Rを、襠生地W2の縫製部位C2
の上方に位置するように左右方向外方に移動させると共
に、襠生地W2の縫製部位C2の、生地搬送方向Aに対
する傾斜方向と一致するように回動させる。
【0044】その後、昇降手段85によって支持フレー
ム82等を下降させて、左側の位置修正ハンド79Lを
身生地W1の縫製部位C1に、右側の位置修正ハンド7
9Rを、襠生地W2の縫製部位C2に押し付ける。この
とき、位置修正ハンド79L,79Rはコイルバネ11
4のバネ力に抗して上昇し、支持台11,15との接当
による衝撃を吸収すると共に、適度な押圧力で縫製部位
C1,C2を押圧する。その後、位置修正ハンド79
L,79Rを左右方向内方(中央側)に移動させて縫製
部位C1,C2を支持台11,15からテーブル86上
に移動させると共に、両縫製部位C1,C2の縫製ライ
ンが平行となるように且つ縫製部位C1,C2の長さ方
向が生地搬送方向Aと一致するように、位置修正ハンド
79L,79Rを回転させる。
【0045】以上のようにして、生地W1,W2の位置
修正が行われる。縫製部5には、図1〜図3、図16〜
図18に示すように、フラットシーマミシン2と、この
ミシン2の左右両側に配置された前後方向複数個(図例
では4つ)のロボットハンド127とが備えられてい
る。フラットシーマミシン2は一般に市販されているも
のであり、前記テーブル86の上面と略面一状となるよ
うに配置されたテーブル128の左右方向中央部から上
方に突出する支柱部129、支柱部129の上端から突
出するアーム部130、アーム部130の突出端部から
下方に延出されたヘッド部131からなるミシン本体1
32を備えている。ヘッド部131には、昇降自在な押
さえ133、ミシン針等が設けられ、支柱部129の生
地搬送方向A前方には、縫製位置(針落ち部)134が
在る。また、縫製位置134の左右両側には送り歯が設
けられている。
【0046】ミシン2の左側には、図16及び図17に
示すように、ロボットハンド127の数に応じて前後方
向に4つの移動体135が設けられており、各移動体1
35にロボットハンド127が設けられている。各移動
体135には、左右一対のスライドガイド136が設け
られ、スライドガイド136は支持フレーム137に取
付固定した左右一対のガイドレール138に前後方向移
動自在に支持されている。前記支持フレーム137及び
ガイドレール138は縫製部5と位置修正部4とに亘っ
て設けられており、移動体135及びロボットハンド1
27が搬送台6及びテーブル128の上方側を位置修正
部4と縫製部5とに亘って移動可能とされている。
【0047】図5に示すように、支持フレーム137の
後端側は、架台94に立設したサポート部材139に支
軸140を介して左右方向の軸心回りに回転自在に枢支
連結されていると共に、架台94と支持フレーム137
の中途部とに亘って油圧シリンダ等からなる昇降手段1
41が介装され、この昇降手段141のピストンロッド
を突出させることにより、支持フレーム137が上方に
揺動されるように構成されている。また、前記第3搬送
手段13の第2コンベヤ13Bは、その後部側が架台1
42に揺動アーム143を介して左右方向の支軸144
回りに回転自在に支持されると共に、第2コンベヤ13
Bと架台94とに亘って油圧シリンダ等からなる昇降手
段145が介装され、この昇降手段145のピストンロ
ッドを退避させることにより、第2コンベヤ13Bが下
方に揺動されるように構成されている。
【0048】したがって、支持フレーム137を上方に
揺動し、第2コンベヤ13Bを下方に揺動することによ
り、ミシン2のメンテナンス等がし易いように構成され
ている。前記支持フレーム137の後部には、前後左右
に4つのモータ146が固定され、各モータ146の上
下方向の軸心を有する出力軸には駆動プーリ147が設
けられ、支持フレーム137の前部には、前記駆動プー
リ147に対応する前後左右の4つの従動プーリ148
が上下方向の軸心回りに回転自在に支持されており、対
応する駆動プーリ147と従動プーリ148とに亘って
ベルト149が掛装されている。
【0049】そして、1つのベルト149に対して1つ
の移動体135が連結部材150を介して連結されてお
り、このモータ146、駆動プーリ147、従動プーリ
148及びベルト149からなる4つの前後移動手段1
51によって、4つの移動体135がそれぞれ独立して
前後方向に移動自在とされていて、4つのロボットハン
ド127が生地搬送方向A前後にそれぞれ独立して移動
可能とされている。各移動体135の下面側には、ロボ
ットハンド127を左右方向に移動させる左右移動手段
152が設けられている。
【0050】この左右移動手段152は、移動体135
の左右方向中途部に取付固定されたモータ153と、こ
のモータ153の上方突出状の出力軸に設けられた駆動
プーリ154と、移動体135の右側に上下軸回りに回
転自在に支持された従動プーリ155と、駆動プーリ1
54と従動プーリ155とに亘って掛装されたベルト1
56とから主構成されている。ベルト156には、連結
部材157を介してスライダ158が連結され、このス
ライダ158は、移動体135にブラケット159を介
して固定された左右方向のガイドシャフト160に左右
方向移動自在に外嵌されている。
【0051】また、スライダ158には、右方に延出さ
れた支持アーム161が固定され、この支持アーム16
1に前後方向の枢軸162を介してロボットハンド12
7が上下揺動自在に支持されている。したがって、モー
タ153によって駆動プーリ154を正逆回転すること
によりスライダ158が左右方向に移動して、左側の各
ロボットハンド127がそれぞれ独立して左右方向に移
動する。また、支持アーム161には、前記枢軸162
回りに左右揺動自在なレバー163が設けられ、このレ
バー163の上部側と支持アーム161との間にはエア
シリンダ等からなる揺動手段164が介装され、この揺
動手段164のピストンロッドを出退させることによ
り、レバー163が枢軸162回りに左右揺動し、この
レバー163が揺動することによりロボットハンド12
7が上下揺動するように構成されている。
【0052】ミシン2の右側にも、図16及び図18に
示すように、ロボットハンド127の数に応じて前後方
向に4つの移動体166が設けられており、各移動体1
66にロボットハンド127が設けられている。各移動
体166には、左右一対のスライドガイド167が設け
られ、スライドガイド167は、架台142上に固定の
支持フレーム168に取付固定された左右一対のガイド
レール169に前後方向移動自在に支持されている。前
記支持フレーム168及びガイドレール169は縫製部
5と位置修正部4とに亘って設けられており、移動体1
66は搬送台6及びテーブル128の下方側を、ロボッ
トハンド127はテーブル128の上方側をそれぞれ位
置修正部4と縫製部5とに亘って移動可能とされてい
る。
【0053】前記ガイドレール169の後部右側には、
前後上下に4つのモータ170が配置されて、架台14
2に立設された支持体171に固定され、各モータ17
0の左右方向の軸心を有する出力軸には駆動プーリ17
2が設けられ、ガイドレール169の前部右側には、前
記駆動プーリ172に対応する前後上下の4つの従動プ
ーリ173が左右方向の軸心回りに回転自在に支持され
ており、対応する駆動プーリ172と従動プーリ173
とに亘ってベルト174が掛装されている。そして、1
つのベルト174に対して1つの移動体166が連結部
材175を介して連結されており、このモータ170、
駆動プーリ172、従動プーリ173及びベルト174
からなる4つの前後移動手段176によって、4つの移
動体166がそれぞれ独立して前後方向に移動自在とさ
れていて、4つのロボットハンド127が生地搬送方向
A前後にそれぞれ独立して移動可能とされている。
【0054】各移動体166の主として上面側には、ロ
ボットハンド127を左右方向に移動させる左右移動手
段177が設けられている。この左右移動手段177
は、移動体166の左右方向中途部に取付固定されたモ
ータ178と、このモータ178の上方突出状の出力軸
に設けられた駆動プーリ179と、移動体166の右側
に上下軸回りに回転自在に支持された従動プーリ180
と、駆動プーリ179と従動プーリ180とに亘って掛
装されたベルト181とから主構成されている。
【0055】ベルト181には、連結部材182を介し
てスライダ183が連結され、このスライダ183は、
移動体166にブラケット184を介して固定された左
右方向のガイドシャフト185に左右方向移動自在に外
嵌されている。また、スライダ183には、テーブル1
28よりも上方に突出すると共に左方に延出された支持
アーム186が固定され、この支持アーム186に前後
方向の枢軸187を介してロボットハンド127が上下
揺動自在に支持されている。したがって、モータ178
によって駆動プーリ179を正逆回転することによりス
ライダ183が左右方向に移動して、右側の各ロボット
ハンド127がそれぞれ独立して左右方向に移動する。
【0056】また、支持アーム186には、前記枢軸1
87回りに左右揺動自在なレバー188が設けられ、こ
のレバー188の上部側と支持アーム186との間には
エアシリンダ等からなる揺動手段189が介装され、こ
の揺動手段189のピストンロッドを出退させることに
より、レバー188が枢軸187回りに左右揺動し、こ
のレバー188が揺動することによりロボットハンド1
27が上下揺動するように構成されている。また、図1
8及び図19に示すように、搬送台6の支持台11及び
第1搬送手段7は、テーブル128より下方側に設けら
れると共に左端側が前後方向の支軸190回りに揺動自
在に支持されたフレーム191に取り付けられており、
このフレーム191は該フレーム191と架台142と
の間に介装された昇降シリンダ192の伸縮によって上
下揺動自在とされている。
【0057】前記構成のものにあっては、位置修正ハン
ド79L,79Rによって、身生地W1及び襠生地W2
の両縫製部位C1,C2の縫製ラインが平行となるよう
に且つ縫製部位C1,C2の長さ方向が生地搬送方向A
と一致するように、テーブル86上に移動されて両縫製
部位C1,C2の位置修正が行われると、左右の4つ又
は3つのロボットハンド127が、図17及び図18に
仮想線で示す上方に揺動した状態で後方に移動して、そ
れぞれ位置修正ハンド79L,79Rの左右方向外方側
の縫製部位C1,C2近傍の前後端及び前後方向中間位
置に停止すると共に、各ロボットハンド127が揺動手
段164,189によって下方揺動されて縫製部位C
1,C2近傍の前後端及び中間ポイントを押さえる。
【0058】なお、右側のロボットハンド127が後方
に移動するとき、該ロボットハンド127が支持台11
と干渉しないように、図18及び図19に示すように支
持台11が下方に揺動される。ロボットハンド127が
生地W1,W2を押さえると、昇降手段85によって支
持フレーム82を上昇させて位置修正ハンド79を生地
W1,W2から離反させる。そして、ロボットハンド1
27を生地搬送方向Aに移動させると共に左右方向内方
に移動させて、生地W1,W2の縫製部位C1,C2を
縫製位置134の手前で突き合わせるのであるが、縫製
部位C1,C2が比較的長く、また、縫製位置134の
生地搬送方向A後方側にはミシン2の支柱部129があ
るので、縫製部位C1,C2を一度に突き合わせると、
支柱部129に干渉するので、支柱部129を通り過ぎ
たロボットハンド127を左右方向内方に移動させ、支
柱部129を通り過ぎないロボットハンド127は左右
方向内方に移動させないようにする。
【0059】次に、ロボットハンド127によって生地
W1,W2を縫製位置134に移動させ、縫製部位C
1,C2の前端側を押さえ133で押さえると共に、前
端部のロボットハンド127を生地W1,W2から退避
させ、ミシン2の送り機構及び残りのロボットハンド1
27によって生地搬送方向Aに生地W1,W2を送りな
がら縫製部位C1,C2を縫い合わせる。中間部のロボ
ットハンド127及び後端部のロボットハンド127
は、支柱部129を通り過ぎると、縫製部位C1,C2
を突き合わせるべく左右方向内方に移動し、縫製位置1
34の手前で生地W1,W2から退避する。
【0060】なお、縫製途中において、ロボットハンド
127によって縫製部位C1,C2にテンションが付与
されるよう、ロボットハンド127に生地搬送方向Aの
移動制御がなされる。以上のようにして、各ロボットハ
ンド127を生地搬送方向A及び左右方向に独立して移
動させることにより、生地W1,W2をコントロール
し、ミシン2の支柱部129を回避しながら縫製位置1
34の手前で左右の生地W1,W2を突き合わせるよう
にして送り込み、縫製する。
【0061】前記構成の縫製装置1にあっては、位置修
正部4で生地W1,W2の位置修正が行われている間
に、生地供給部3に生地が供給され、また、縫製が行わ
れている間に、生地供給部3から位置修正部4に生地W
1,W2が搬送されるようになっており、生地供給部
3,位置修正部4、縫製部5で同期作業することによ
り、作業時間を短縮し、作業効率を上げることができる
ように構成されている。
【0062】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、生地搬送
方向に直交する横方向両側にそれぞれ複数備えられたロ
ボットハンドで生地の縫製部位の近傍を保持し、これら
ロボットハンドを生地搬送方向と該生地搬送方向に直交
する横方向とにそれぞれ独立して移動させることによ
り、生地の縫製部位を縫製位置に搬送するようにするこ
とにより、例えばブリーフの身生地と襠生地のような、
比較的縫製部位の長いものであっても、縫製位置の生地
搬送方向後方側に位置するミシン本体の支柱部等の障害
物を回避して、生地を縫製位置に良好に送り込むことが
できる。そして、これにより、縫製動作を自動化でき、
これまで作業者の熟練を必要としていた縫製作業は手作
業に依存する必要がなくなり、縫製された製品の均一性
を保つことができ、製品の品質向上に貢献できる。
【0063】また、縫製部の生地搬送方向後方側に配置
されていて、一対の生地を生地搬送方向に直交する横方
向両側に位置させる生地供給部を備えると共に、この生
地供給部と縫製部との間に配置されていて、生地供給部
から搬送されてきた生地の縫製部位の形状認識及び位置
修正を行う位置修正部を備え、生地供給部、位置修正部
及び縫製部での作業が同期作業されるようにしたことに
より、作業時間を短縮でき、作業効率を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】縫製装置の概略斜視図である。
【図2】縫製装置の概略斜視図である。
【図3】縫製装置の概略斜視図である。
【図4】縫製装置の概略平面図である。
【図5】縫製装置の側面図である。
【図6】生地載置台装置の側面図である。
【図7】生地載置台装置の平面図である。
【図8】生地載置台装置の背面図である。
【図9】ピックアップ装置の側面図である。
【図10】ピックアップ装置の平面図である。
【図11】ピックアップ装置の背面図である。
【図12】位置修正装置の平面図である。
【図13】位置修正装置の背面図である。
【図14】位置修正装置の側面図である。
【図15】位置修正装置の側面図である。
【図16】縫製部の平面図である。
【図17】左側のロボットハンドの移動機構の背面図で
ある。
【図18】右側のロボットハンドの移動機構の背面図で
ある。
【図19】支持台等の昇降機構の背面図である。
【符号の説明】
3 生地供給部 4 位置修正部 5 縫製部 127 ロボットハンド 134 縫製位置 A 生地搬送方向 B 生地搬送方向に直交する横方向 W1 身生地 W2 襠生地 C1 縫製部位 C2 縫製部位

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生地搬送方向に直交する横方向両側に位
    置する一対の生地をミシンの縫製位置に搬送すると共
    に、この縫製位置で、一対の生地の、生地搬送方向に直
    交する横方向に対向する縫製部位を相互に突き合わせて
    縫製するようにした縫製方法において、 生地搬送方向に直交する横方向両側にそれぞれ複数備え
    られたロボットハンドで生地の縫製部位の近傍を保持
    し、これらロボットハンドを生地搬送方向と該生地搬送
    方向に直交する横方向とにそれぞれ独立して移動させる
    ことにより、生地の縫製部位を縫製位置に搬送するよう
    にしたことを特徴とする縫製方法。
  2. 【請求項2】 生地搬送方向に直交する横方向両側に位
    置する一対の生地をミシンの縫製位置に搬送すると共
    に、この縫製位置で、一対の生地の、生地搬送方向に直
    交する横方向に対向する縫製部位を相互に突き合わせて
    縫製する縫製部を備えた縫製装置において、 生地搬送方向に直交する横方向両側に、生地搬送方向と
    該生地搬送方向に直交する横方向とにそれぞれ独立して
    移動可能な複数のロボットハンドを備え、これらロボッ
    トハンドによって生地の縫製部位の近傍を保持して該生
    地を縫製位置に搬送するようにしたことを特徴とする縫
    製装置。
  3. 【請求項3】 縫製部の生地搬送方向後方側に配置され
    ていて、一対の生地を生地搬送方向に直交する横方向両
    側に位置させる生地供給部を備えると共に、この生地供
    給部と縫製部との間に配置されていて、生地供給部から
    搬送されてきた生地の縫製部位の形状認識及び位置修正
    を行う位置修正部を備え、生地供給部、位置修正部及び
    縫製部での作業が同期作業されるようにしたことを特徴
    とする請求項1記載の縫製装置。
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