JP2860267B2 - 生地送り制御方法及び生地送り制御装置 - Google Patents

生地送り制御方法及び生地送り制御装置

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JP2860267B2
JP2860267B2 JP13692295A JP13692295A JP2860267B2 JP 2860267 B2 JP2860267 B2 JP 2860267B2 JP 13692295 A JP13692295 A JP 13692295A JP 13692295 A JP13692295 A JP 13692295A JP 2860267 B2 JP2860267 B2 JP 2860267B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生地送り制御方法及び
生地送り制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パンツのウエスト部等には、図18
(b)に示すようにその周方向に沿って環状ゴムGを内
装させた袋状部Bを設けるのが普通であるが、この袋状
部Bを形成させるには、図18(a)に示すように生地
Wの端部を第1及び第2の折り返し部R1,R2で二回
折りしてS字状にし、第2折り返し部R2の内側に対し
その長手方向(周方向)に沿って環状ゴムGを挟んでか
ら、生地端Eの近傍と第1折り返し部R1の折り端近傍
とを縫い合わせる、という手法を採ることがある(実公
昭63−45258号公報、特公昭59−45392号
公報、特公平7−153号公報等参照)。
【0003】ところで、生地端Eの近傍と第1折り返し
部R1の折り端近傍とをミシンにより縫い合わせる作業
は、一般に、ミシンに付設した左右一対の送りローラ間
へ生地Wを掛け渡し、このうちいずれか一方のローラ
を、ミシンの生地送り爪機構と同調させつつ回転駆動さ
せることで行っていた。この場合、両折り返し部R1、
R2の折り端相互間の引き幅L1と、第2折り返し部R
2の折り端から生地端Eまでの引き幅L2とが、それぞ
れの所定寸法からズレを起こさないようにするため、少
なくとも生地Wがミシンを通過する部分で生地Wに適度
な張力が生じるよう、ローラの相互間隔を調節してい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように左右一対
のローラを用いて生地Wの送り保持を行うようにした装
置では、生地Wのサイズが異なるごとに、ローラの相互
間隔を設定しなおすという手間が必要であり、ロット代
え等に対処し難い面があった。また、生地Wのサイズ差
が大きい場合(パンツでないものを縫製する場合等)で
は、ローラの相互間隔調節だけでは対応できない(即
ち、装置全体として別種のものが必要)ということもあ
った。
【0005】更に、言うまでもなく、上記装置では、環
状形状を有していない生地を保持することはできなかっ
た。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであっ
て、サイズの異なる生地に簡単に対応させることができ
ると共に、環状形状を有していない生地に対しても実施
を可能にした生地送り制御方法及び生地送り制御装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係る生地送り制御方法では、生地に送り駆動を伝え
る少なくとも一対の生地送り部に対し、該生地送り部へ
の圧縮空気の吹き付け又は生地送り部からの吸引を行っ
、前記生地を駆動力伝達可能状態に前記生地送り部
当接保持させることを特徴としている。
【0007】また、本発明に係る生地送り制御装置で
は、生地に送り駆動を伝える少なくとも一対の生地送り
部と、該生地送り部に対して生地の当接位置外側から圧
縮空気を吹き付け、前記生地を駆動力伝達可能状態に前
記生地送り部に当接保持させるエア押圧部とを有してい
ることを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明に係る生地送り制御方法では、生地送り
部に対して生地の外側から圧縮空気を吹き付けたり、又
は生地送り部の内方で吸引作用を起こさせたりすること
で、生地送り部に生地を当接保持させるようにしてい
る。従って、生地全体として張力を作用させるような必
要はなくなり、従って当然に、このためのローラという
ものも、特に必要というわけではなくなる。
【0009】本発明に係る生地の位置制御装置では、上
記のような制御を行ううえで、生地送り部に対してエア
押圧部を付設するだけの構成であるため、極めて簡潔、
小型、制御容易という利点が得られる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1はパンツのウエスト部を縫製する場合に用いる
縫製装置を示す正面図であって、この縫製装置はミシン
1を核として構成されており、パンツ素材(以下、ウエ
スト部を形成させる部分の形状から「環状生地W」と言
うものとする)及び環状ゴムGのセット作業をした後、
ウエスト部の縫製が自動的に行えるようになっている。
【0011】なお、以下では、説明の便宜上、図1の紙
面奥方向を「前」、同手前方向を「後」と言い、図1の
左方を「左」、同右方を「右」と言うことにする。この
縫製装置は、ミシン1に対し、環状生地W及び環状ゴム
Gを環状に保持する左及び右の反転ガイド3,4と、環
状生地W及び環状ゴムGの送りを可能とする第1、第
2、第3の各送り部6,7,8と、環状生地Wの端部に
図17で示したような二回折りによるS字状の折り返し
部を形成させ、且つ送り状況下においてこの折り姿を維
持させる上流側(右側)及び下流側(左側)の各生地端
部保持装置10,11と、これら両生地端部保持装置1
0,11の作動初期においてそれらの作動を確定化させ
る初期処理装置14と、必要に応じて環状生地W及び環
状ゴムGの架設状態に張力を付与する張力調整部15と
を有している。
【0012】上記したうち、左反転ガイド3、第1送り
部6、張力調整部15は、ミシン1又はミシン1を載置
した作業台18に対して固定されている。一方、右反転
ガイド4、第2及び第3の各送り部7,8、上流側及び
下流側の各生地端部保持装置10,11、初期処理装置
14は、作業台18上に設けられたXY駆動台19によ
って保持されるようになっており、ミシン1に対して前
後及び/又は左右に移動可能とされている。
【0013】なお、ミシン1において、21は縫製台で
あって生地送り爪機構、生地端部切り揃え機構、糸切り
機構等(いずれも図示略)を内蔵しており、その上部に
は押さえ金21a及びミシン針21bが、それぞれ上下
動可能に設けられている。以下、各構成部につきその詳
細構造を逐一説明する。上記左反転ガイド3は、図2に
示すようにミシン1における縫製位置(押さえ金21a
参照)近傍からその後方へ向けて水平突出する上部フリ
ーローラ22と、この上部フリーローラ22の下流側
(左側)に設けられた昇降ピン装置23とを有してい
る。
【0014】この昇降ピン装置23は、上下一対のピン
23a,23bを有する昇降片24が、上下動及び水平
旋回を行うように構成されている。25はエアシリンダ
等の昇降駆動具、26はロータリエアシリンダ等の旋回
駆動具である。昇降片24の旋回は、ピン23a,23
bが上部フリーローラ22と平行する状態と、ピン23
a,23bが各突端部を上部フリーローラ22へ向ける
状態との約90°の間で行われる(図14(b)参
照)。
【0015】上記第1送り部6(図1参照)は、上記上
部フリーローラ22の左斜め下方から、この上部フリー
ローラ22に対して駆動ローラ28を接離可能にしたも
のである。29は駆動ローラ28用とされる電動モータ
等の回転駆動具、30は接離駆動用とされるエアシリン
ダ等の進退駆動具である。図3は駆動ローラ28が上部
フリーローラ22に当接して回転駆動を伝えている状況
を示している。
【0016】上記張力調整部15(図1参照)は、上記
上部フリーローラ22の右斜め下方等においてこの上部
フリーローラ22と平行して設けられた下部フリーロー
ラ32(図4参照)を、上下動可能にしたものである。
図4に示す33はエアシリンダ等の上下動駆動具であ
る。上記XY駆動台19(図1参照)は、図5に示すよ
うに前記した作業台18上に固定されるブラケット35
を介して作業台18の前後方向へ水平動自在に保持され
た前後動枠36と、この前後動枠36に対して左右方向
へ水平動自在に保持された左右動台37とを有してい
る。前後動枠36及び左右動台37は、いずれも、ベル
ト駆動等の適宜進退手段(図示略)等によって駆動され
る。
【0017】上記第2送り部7(図1参照)は、図6に
示すように前後方向に水平突出されたガイド筒40まわ
りにその長手方向に沿って複数本のベルト駆動手段41
が架け渡されたものである。このガイド筒40の外側に
環状生地Wの前端寄り一部が引っ掛けられるようにな
る。ガイド筒40の中心部には、これを支持するメイン
シャフト42が設けられており、このメインシャフト4
2は図7に示す起立フレーム45に対して回転自在に保
持されている。すなわち、この第2送り部7は、起立フ
レーム45を介して図5に示したXY駆動台19の左右
動台37に設けられていることになる。従って、第3送
り部8はその全体として前後・左右に移動可能である。
図7に示す46はメインシャフト42用とされる電動モ
ータ等の回転駆動具である(なお、ベルト駆動手段41
の駆動具は図示を省略した)。
【0018】この第2送り部7は本出願人の開発に係る
もので、上記した以外の細部構成は特公昭63−392
77号公報に記載のとおりである。従って、ガイド筒4
0の回転により環状生地Wにミシン1へ向けた送りをか
けることができると共に、各ベルト駆動手段41の走行
により、環状生地Wを前後方向へ移動させることができ
るようになっている。
【0019】また、上記第3送り部8(図1参照)は、
図6に示すようにドラム回転装置50と、このドラム回
転装置50を上記第2送り部7に対して近接離反可能に
する揺動機構51とを有している。ドラム回転装置50
は、太鼓の如き中膨れ筒状を有して、水平軸まわりで回
転可能とされたドラム52に対し、その外周面に沿って
複数の駆動円板53が所定間隔で(即ち、各駆動円板5
3が放射状配置となるように)設けられたものである。
55はドラム52用とされる電動モータ等の回転駆動具
である(なお、駆動円板53の回転駆動具は図示を省略
した)。これらドラム52及び回転駆動具55は、いず
れも扇状をした起立揺動板57に対して設けられてい
る。
【0020】このドラム回転装置50も本出願人の開発
に係るもので、上記した以外の細部構成は実公平4−1
909号公報に記載のとおりである。従って、ドラム5
2の外周面(駆動円板53)を環状生地Wへ押し付けた
状態とした場合、ドラム52の回転により環状生地W及
び環状ゴムGにミシン1へ向けた送りをかけることがで
きると共に、各駆動円板53の回転により、少なくとも
環状生地Wに対してそれを前後方向へ移動させることが
できるようになっている。
【0021】上記揺動機構51は、上記起立揺動板57
を水平枢軸58まわりで反転揺動させるようになったも
のである。59はロータリエアシリンダ等の反転駆動具
であって、この反転駆動具59が図7に示した起立フレ
ーム45に対してブラケット62を介して固定されてい
る。すなわち、この第3送り部8(ドラム回転装置50
及び揺動機構51)全体として、起立フレーム45を介
して図5に示したXY駆動台19の左右動台37に設け
られていることになる。従って、第3送り部8はその全
体として前後・左右に移動可能である。
【0022】起立揺動板57の反転は、ドラム回転装置
50のドラム52が上記第2送り部7に対して所定距離
に近接した状態(図1及び図6に示した状態)と、第2
送り部7からドラム52を右斜め上方へ退避させた状態
との約90°の間で行われる。上記右反転ガイド4(図
1参照)は、図6に示すように上記第2送り部7のガイ
ド筒40に対しその右半周部に近接して設けられた起立
保持板63と、この起立保持板63を貫通する複数本の
支持ピン64a〜64dとを有している。起立保持板6
3は、連結ロッド66を介して上記起立フレーム45
(図7参照)の後部側で固定されている。すなわち、こ
の右反転ガイド4は、起立フレーム45を介して図5に
示したXY駆動台19の左右動台37に設けられている
ことになる。従って、右反転ガイド4はその全体として
前後・左右に移動可能である。
【0023】各支持ピン64a〜64dは、ガイド筒4
0の周方向に沿って互いに所定間隔をおいて配され、且
つガイド筒40に平行した前後摺動及び回転が自在な状
態で保持されている。これら各支持ピン64a〜64d
の突端部には、円柱面の一部を切り欠いたゴム掛け凹部
65が設けられている。そして、各支持ピン64a〜6
4dは、機構上の図示は省略するが、図15(a)及び
(b)に示すように前後摺動及び回転を駆動されるよう
になっている。各支持ピン64a〜64dの回転は、ゴ
ム掛け凹部65がガイド筒40の周方向外方へ向けられ
る状態(図6の状態)と、同、周方向内方へ向けられる
状態(図15(a)の状態)との約180°の間で行わ
れる。
【0024】上記上流側生地端部保持装置10(図1参
照)は、図7に示すように上記起立フレーム45の後方
で、前後方向に沿って互いに対向突出する支承板70と
潜行板71とを有している。支承板70は、起立フレー
ム45の後部に突設された上下2本の支持軸72に沿っ
て前後動自在に保持された第1移動片73に対し、その
下部から後方へ突出する状態で設けられている。両支持
軸72の中途部には第1中間支持板74が固定されてお
り、この第1中間支持板74に、エアシリンダ等の前後
動駆動具75が取り付けられている。
【0025】なお、この支承板70の上面には、アール
面状の凹部70aが設けられている。この凹部70a
は、図1及び図6に示したように第3送り部8が第2送
り部7に近接した状態のとき、第3送り部8のドラム5
2との干渉を避けつつ、駆動円板53と環状生地Wとの
接触量を高めることができるようにするために設けられ
たものである。
【0026】一方、潜行板71は、第1中間支持板74
の後部に突設された2本の支持軸77に沿って前後動自
在に保持された第2移動片78に対し、その下部に吊板
79を介して吊り下げられ、且つ前方へ突出する状態で
設けられている。80は吊板79を上下動させるための
エアシリンダ等の上下動駆動具である。両支持軸77の
中途部には第2中間支持板82が固定されており、この
第2中間支持板82に、エアシリンダ等の前後動駆動具
83が取り付けられている。
【0027】なお、言うまでもなく支承板70及び潜行
板71は、上記したようにいずれも支持軸72を直接的
又は間接的に介して起立フレーム45に取り付けられて
いるものであるから、この上流側生地端部保持装置10
としても、上記起立フレーム45を介して図5に示した
XY駆動台19の左右動台37に設けられていることに
なる。従って、上流側生地端部保持装置10はその全体
として前後・左右に移動可能である。
【0028】上記下流側生地端部保持装置11(図1参
照)は、図8に示すように柱状フレーム88の後方で、
前後方向に沿って互いに対向突出する支承板90と差込
指体91とを有している。柱状フレーム88は、図5に
示したXY駆動台19の前後動台36に固定されている
ので、この下流側生地端部保持装置11はその全体とし
て前後移動だけが可能である。
【0029】なお、この下流側生地端部保持装置11に
は、タレ落ち防止装置92、浮き上がり防止装置93及
び生地外し装置94が付設されている。支承板90(図
8(b)参照)は、柱状フレーム88の下部側から後方
へ突設された4本の支持軸97のうち、左側の上下2本
に沿って前後動自在に保持された第1移動片98に対し
てその上部から後方へ突出する状態で設けられている。
支持軸97の中途部には第1中間支持板99及び第2中
間支持板100が固定されており、このうち、第2中間
支持板100にエアシリンダ等の前後動駆動具101が
取り付けられている。
【0030】一方、差込指体91は上下一対の指片が前
方へ向けて二股状を呈するようになったもので、柱状フ
レーム88の上部側から後方へ突設された上下2本の支
持軸104に沿って前後動自在に保持された第2移動片
105に対し、その下部に吊板106を介して吊り下げ
られ、且つ前方へ突出する状態で設けられている。10
7は吊板106を上下動させるためのエアシリンダ等の
上下動駆動具である。両支持軸104の中途部には第3
中間支持板108が固定されており、この第3中間支持
板108にエアシリンダ等の前後動駆動具109が取り
付けられている。なお、上記支持軸104の基部には軸
長調節部110が付設されている。111はエアシリン
ダ等の進退駆動具である。
【0031】上記タレ落ち防止装置92は、支承板90
の下方に所定間隔をおいて設けられた大型の舌片113
を有したもので、この舌片113は、上記第1中間支持
板99に設けられたエアシリンダ等の前後動駆動具11
5によって前後動可能になっている。上記浮き上がり防
止装置93は、支承板90の上流側(右隣位置)で、支
承板90よりもやや高く、且つ支承板90よりも後方へ
突出するようにして設けられた押圧付勢板116を有し
たものである。この押圧付勢板116は、右側の上下2
本の支持軸97に対して第1中間支持板99よりも後方
で固定された第4中間支持板118に対し、エアシリン
ダ等の前後動駆動具119によってブラケット120と
共に前後動可能になったものである。
【0032】上記生地外し装置94は、上記押圧付勢板
116よりも更に上流側(右隣位置)で、且つ支承板9
0よりも前方へ退避した状態で待機する押し返し片12
1を有したもので、この押し返し片121は、上記第4
中間支持板118に設けられたエアシリンダ等の前後動
駆動具122によって前後動可能になっている。上記初
期処理装置14は、図1に示したようにXY駆動台19
の左右動台37から、上流側及び下流側の生地端部保持
装置10,11の上方を跨ぐようにして設けられたアー
ムスタンド型の折れ曲がりステー126により、ミシン
1の後方部へ位置付けられるようになっている。従って
言うまでもなく、この初期処理装置14はその全体とし
て前後・左右に移動可能である。
【0033】この初期処理装置14は、図9に示すよう
に折れ曲がりステー126の先端部から後方へ向けて延
出された伸縮アーム部127と、この伸縮アーム部12
7の先端部(後端部)で上下動可能に設けられたグリッ
パ部128とを有している。伸縮アーム部127におい
て130はガイドバー131に沿って移動自在とされた
移動片であり、132はガイドバー131間に固定され
た支持板133により保持されたエアシリンダ等の前後
動駆動具である。また、グリッパ部128において、1
35は昇降ベースであってエアシリンダ等の上下動駆動
具136により移動片130から吊り下げられ、且つガ
イドバー137に沿って昇降を案内されるようになって
いる。
【0034】グリッパ部128は、図10に示すように
昇降ベース135から前方へ向けて突設された下舌片1
39と、この上部で上下揺動自在に保持された上舌片1
40と、昇降ベース135に設けられて上舌片140を
駆動するエアシリンダ等の開閉駆動具141とを有して
いる。このような各構成部を有して成る縫製装置(図1
参照)には、更にその全体構成に対する付属機能とし
て、運転制御装置と、位置制御装置と、空圧生地さばき
装置とが設けられている。
【0035】運転制御装置は、図示は省略するが、作業
者の動きや縫製の進捗度合等に応じて必要作動(例えば
各構成部のセットアップ動作や退避動等)の開始タイミ
ング又は停止タイミングを自動判断するものとして、又
は緊急停止させるものとして構成されている。例えば右
反転ガイド4の上方には作業者の右手を検知可能なセン
サが設けられている。従って、このセンサが初めに検知
信号を出したときに、左右の反転ガイド3,4間へ環状
ゴムGが掛け渡されたと判断して上流側生地端部保持装
置10のセットアップ作動を自動開始させ、またこのセ
ンサが次に検知信号を出したときに、環状生地Wが掛け
渡されたと判断して左反転ガイド3のセットアップ作動
を自動開始させるようになっている。
【0036】また、右反転ガイド4における最下部の支
持ピン64dの近傍には、環状生地Wの縫製開始位置を
検知可能なセンサが設けられている。従って、このセン
サが検知信号を出したときに、縫製完了準備として、右
反転ガイド4の支持ピン64a〜64dの退避動を自動
開始させるようになっている(その作用については後述
する)。
【0037】なお、この運転制御装置としては、上記の
他にも、縫製完了時の全機能停止、同リセット作動や、
ミシン1における糸切れ時、針折れ時、生地破れ時等に
おける緊急停止等についても行えるよう、各々適所に適
切なセンサ類及び制御回路が設けられている。上記位置
制御装置は、図11に示すような上流側生地端部保持装
置10(図1及び7参照)による作動と、図13に示す
ような下流側生地端部保持装置11(図1及び8参照)
による作動とで、環状生地Wの前端寄りに折り返し部が
形成されつつ縫製が進められる過程で、その折り姿にズ
レが生じるのを防止するものとして構成されている。
【0038】すなわち、この位置制御装置は、図11に
示すように上流側生地端部保持装置10の支承板70に
対して設けられた折り端検出部150及び生地端検出部
151と、これら両検出部150,151によって作動
する引込み制御部及び折り幅制御部とを有している。折
り端検出部150及び生地端検出部151には、いずれ
も非接触型(透過型又は反射型)の光センサが用いられ
ている。
【0039】折り端検出部150は支承板70の下部に
設けられており、環状生地Wにおける折り端位置が所定
進出位置に一致しているか否かを検出可能になってい
る。また、生地端検出部151は支承板70の上部に設
けられており、環状生地Wにおける生地端位置が所定進
出位置に一致しているか否かを検出可能になっている。
いずれの場合も、所定進出位置に対する不一致状態を判
断した場合に、第2送り部7のベルト駆動手段41及び
/又は第3送り部8の駆動円板53(いずれも図6参
照)に対して、それぞれ必要な位置補正指示を送り、こ
れらを所定量作動させることができるようになってい
る。
【0040】すなわち、折り端検出部150が不一致状
態を判断した場合、少なくとも第2送り部7のベルト駆
動手段41に対して位置補正指示を送り、環状生地Wの
全体としての位置付けを前後方向に進退させるものであ
る。このようなことから、上記引込み制御部が構成され
ている。また、生地端検出部151が不一致状態を判断
した場合、少なくとも第3送り部8の駆動円板53に対
して位置補正指示を送り、折り返し部の折り幅を前後方
向に拡縮させるものである。このようなことから、上記
折り幅制御部が構成されている。
【0041】なお、折り端検出部150が一致状態を判
断しているにも拘わらず、生地端検出部151だけが不
一致状態を判断している場合や、その反対に生地端検出
部151が一致状態を判断した場合しているにも拘わら
ず、折り端検出部150だけが不一致状態を判断してい
る場合も、当然に生じ得る。従って、上記引込み制御部
であっても、折り端検出部150からの位置補正指示に
基づいて第3送り部8の駆動円板53を作動させること
があり、また同様に上記折り幅制御部であっても、生地
端検出部151からの位置補正指示に基づいて第2送り
部7のベルト駆動手段41を作動させることがある。
【0042】上記生地姿勢処理装置は、各構成部による
作動の中で、環状生地Wに対してその適所へ、所定タイ
ミングで、所定方向へ向けて圧縮空気を吹き付けるもの
として構成されている。これによって、環状生地Wに張
りを持たせ、皺伸ばしや駆動伝達性の高効率化を図るよ
うにしたり、或いは環状生地Wにおける生地さばきを行
ったりする。
【0043】この生地姿勢処理装置には各種のものが設
けられているが、その中でも最も代表的で、且つ重要な
ものとしては、図12及び図16(a)に示す生地送り
制御装置がある。この生地送り制御装置は、上流側生地
端部保持装置10の潜行板71と一体的に上下動するエ
アノズル等のエア押圧部155と、第2送り部7との組
み合わせにおいて構成されており、潜行板71の下降時
にエア押圧部155から第2送り部7の上部へ向けて圧
縮空気を吹き付けるようになっている。
【0044】このエア押圧部155から噴出される圧縮
空気は、環状生地Wにおいて右反転ガイド4の支持ピン
64a〜64dに係合しない後方部分を、第2送り部7
(上向き状態にあるベルト駆動手段41へ押し付けるよ
うになる。従って、これにより環状生地Wに対して、生
地送り方向への送り駆動と、これに直交する方向(前後
方向)への移動駆動とが高効率で伝達可能な状態とな
る。
【0045】なお、この生地送り制御装置としては、例
えば、図示は省略するが第2送り部7のガイド筒40
(図6参照)にサクションローラ構造を持たせた構成に
置換したり、又は複合使用する構成にしたりすることも
可能である。すなわち、ガイド筒40まわりの空気を各
ベルト駆動手段41の相互間から吸引させることで、環
状生地Wの当接保持を可能にするものである。
【0046】この種、生地姿勢処理装置としては、上記
の他にも、潜行板71を保持する吊板79の下面から下
方へ圧縮空気を吹き出して上記エア押圧部155による
押し付け作用を助勢するもの(図示略)、潜行板71の
下部からその前方へ圧縮空気を吹き出して図11に示す
折り返し作動を助勢するもの(図示略)、支承板70の
下部等から後方へ圧縮空気を吹き出して生地さばきを行
うもの、下流側生地端部保持装置11(図13参照)の
差込指体91上部からその前方へ圧縮空気を吹き出して
図13に示す折り返し作動を助勢するもの(図示略)、
支承板90の下部等や舌片113の後端部から後方へ圧
縮空気を吹き出して生地さばきを行うもの、図16
(b)に示すように左反転ガイド3の上方から上部フリ
ーローラ22の外周側へ圧縮空気を吹き付けて環状生地
Wに張りを持たせるエア押圧部158等々、多種、設け
られている。
【0047】次に、縫製装置による縫製手順に基づいて
各構成部による作動(各駆動具の特定については省略す
る)を説明する。当初、XY駆動台19(図1及び図5
参照)は、前後動枠36を前方へ、また左右動台37を
右方へ退避させた状態で待機している。また、第3送り
部8(図6参照)の揺動機構51はドラム回転装置50
を上方へ揺動させ、上流側生地端部保持装置10(図7
参照)は支承板70と潜行板71とを相互離反させ、下
流側生地端部保持装置11(図8参照)は支承板90と
差込指体91とを相互離反させる等、各構成部が、環状
ゴムGや環状生地Wのセットを容易に行えるような状態
で待機している。
【0048】そこでまず、左右の反転ガイド3,4(図
1参照)間へ環状ゴムGを掛け渡す。右反転ガイド4か
ら作業者の右手が離れたことを運転制御装置のセンサが
検知すると、XY駆動台19の前後動枠36が必要に応
じて所定位置への後方移動を行うと共に、図11に示す
ように上流側生地端部保持装置10の支承板70が後進
して環状ゴムGの上側へ張り出すようになる。
【0049】次に、上記のように掛け渡した環状ゴムG
の外まわりに、同じようにして環状生地Wを掛け渡す。
上流側生地端部保持装置10の支承板70に対しては、
当然の如く、その上側へ被せるようにする。右反転ガイ
ド4から作業者の右手が離れたことを運転制御装置のセ
ンサが検知すると、第3送り部8(図6参照)の揺動機
構51がドラム回転装置50を下方へ揺動させる。その
ため、ドラム52が上流側生地端部保持装置10の支承
板70との間で環状生地Wを挟むようになる(図1及び
図16(a)参照)。
【0050】また、図11に示すように上流側生地端部
保持装置10では、潜行板71の下降及び前進が行わ
れ、環状生地Wにおける前端の該当部分を潜行板71の
前端部と、既に後進して停止した状態にある支承板70
の後端部とで二回折りしてS字状にする。また、図13
に示すように下流側生地端部保持装置11では、差込指
体91の下降及び前進と、支承板90の後進とが並行し
て行われ、環状生地Wにおける前端の該当部分を支承板
90の後端部によって差込指体91の股間へ押し込ま
せ、同様に二回折りによるS字状とする。なお、このと
き環状ゴムGは差込指体91の下降と共に支承板90上
へ押し上げられた状態となる。
【0051】また、図14(a)〜(c)に示すように
初期処理装置14と左反転ガイド3の昇降ピン装置23
とが互いに並行して作動を開始する。まず、図14
(a)に示すように昇降ピン装置23の上昇による環状
ゴムG及び環状生地Wの持上げ(上部フリーローラ22
から浮き上げるようにするのが好適である)、初期処理
装置14におけるグリッパ部128の下降、同前進、グ
リッパ部128による環状生地W及び環状ゴムGの挟
持、がこの順番で行われる。昇降ピン装置23による上
記の上昇は、グリッパ部128による環状生地W及び環
状ゴムGの挟持を容易且つ確実化するための前処理であ
る。
【0052】このとき、上記した上流側生地端部保持装
置10の潜行板71(図11参照)、下流側生地端部保
持装置11の差込指体91(図13参照)、エア押圧部
155(図12参照)等から各々圧縮空気が吹き出さ
れ、環状生地Wを第2送り部7のベルト駆動手段41
(図6参照)へ押し付けたり、この縫製装置の後方へ向
けて吹流し状に泳がせたり(皺を伸ばす)して、生地さ
ばきを行う。
【0053】このような状態で図14(b)に示すよう
に昇降ピン装置23の下降及び旋回が行われる。なお、
このとき上流側及び下流側の生地端部保持装置10,1
1による上記セットアップ作動が完了していないときに
は、これらを優先させ、その完了を待つ。そして、XY
駆動台19(図1参照)の左右動台37が左方へ移動し
て、図14(c)に示すように初期処理装置14を全体
として左方へ移動させる。その結果、図16(a)に示
すように初期処理装置14(グリッパ部128)により
挟持した環状生地W及び環状ゴムGをミシン1よりも下
流側へ引き出すようにする。
【0054】このような左右動台37の左方移動時に
は、上流側生地端部保持装置10も一緒に左方移動する
ことになるので、支承板70と潜行板71とによって環
状生地Wを折り返しその内部に環状ゴムGを挟み込ませ
た状態が、下流側生地端部保持装置11へ向けて近づけ
られるようになる。このことから、下流側生地端部保持
装置11とこれから離反した初期処理装置14との間、
及び下流側生地端部保持装置11と上流側生地端部保持
装置10との間で、環状生地Wの折り返し状態が確定化
させるものとする(折り筋が適正に付けられ、且つ折り
返し部内で環状ゴムGが真っ直ぐに通された状態にす
る)。
【0055】なお、左右動台37の左方移動時には、上
流側生地端部保持装置10だけでなく、第2送り部7、
第3送り部8、右反転ガイド4等も一緒に左方移動する
(図16(a)ではその図示を省略した)ことになる。
このとき、特に右反転ガイド4が左方移動することに起
因して、環状生地Wや環状ゴムGに大きな弛みが発生す
ることになる。そこで、この場合において、特に環状ゴ
ムGの外れや位置ズレを防止することを目的として、左
右動台37の左方移動前に、予め張力調整部15(図1
参照)の下部フリーローラ32を下降させておく。
【0056】次にミシン1において押さえ金21aが下
降し、環状生地Wの挟み込みを行う。その後、昇降ピン
装置23及び初期処理装置14がそれぞれのリセット状
態へと復帰動をする。また、XY駆動台19の左右動台
37が右方へ復帰移動し、これに伴って上流側生地端部
保持装置10、第2送り部7、第3送り部8、右反転ガ
イド4等も右方へ復帰移動する。このとき、第2送り部
7では、その移動量に同調したガイド筒40(図6参
照)の左回転が行われる。
【0057】次に、図16(b)に示すように上部フリ
ーローラ22に対して第1送り部6(図2及び図3参
照)が近接して、その両者間で環状生地W及び環状ゴム
Gを挟み込むと共に、エア押圧部158から圧縮空気が
吹き出して、上部フリーローラ22に対する環状生地W
及び環状ゴムGの巻き付きを確実にする。また、第3送
り部8(図6参照)の揺動機構51が揺動して、上流側
生地端部保持装置10の支承板70に対してドラム52
を近接させ、これら両者間で環状生地Wを挟み込むよう
にする。
【0058】これらのことにより、環状生地W及び環状
ゴムGに対して生地送り方向及びこれに直交する方向
(前後方向)への駆動が伝達可能な状態とされる。更
に、前記したように、既に上流側生地端部保持装置10
における潜行板71やエア押圧部155等から圧縮空気
が吹き出している。従って、図12に示すように環状生
地Wは右反転ガイド4の支持ピン64a〜64dに係合
しない後方部分が、第2送り部7のベルト駆動手段41
へ押し付けられた状態にある。従って、ここでも環状生
地Wに対して生地送り方向及びこれに直交する方向(前
後方向)への駆動が伝達可能な状態とする。
【0059】そして、図16(b)に示すように張力調
整部15の下部フリーローラ32を上昇させる。これら
の設定が完了した後、ミシン1による自動縫製と、ミシ
ン1自体に設けられた生地送り爪機構(図示略)に同調
した第1、第2、第3の各送り部6,7,8による生地
送りとが開始される。
【0060】縫製中、上流側生地端部保持装置10、第
2送り部7、第3送り部8等において、引込み制御部及
び折り幅制御部を有した位置制御装置による制御が実行
され、環状生地Wにおける折り姿のズレが防止されるこ
とは前記した通りである。なお、上記したように環状生
地Wにおいて折り返し部が形成された前端部分(環状ゴ
ムGによる縮径方向の付勢力が作用している部分)は、
右反転ガイド4の支持ピン64a〜64dに掛けられて
いる。すなわち、第2送り部7のベルト駆動手段41か
ら浮き上がった状態となっている。そのため、上記位置
制御装置による制御が行い易くなっている。
【0061】環状生地Wは、上記のように折り姿が所定
状態に維持されつつ、ミシン1による縫製が進められて
ゆくが、縫製開始位置が右反転ガイド4における最下の
支持ピン64d(図6及び図15(a)参照)へ達した
とき、ミシン1の縫製及び生地送り爪機構による送り
と、第1、第2、第3の各送り部6,7,8による送り
とが、同調的に減速される。
【0062】そして、右反転ガイド4は、各支持ピン6
4a〜64dにおいて図15(a)に示すような180
°回転と、図15(b)に示すような退避摺動とを行
い、当該右反転ガイド4から環状生地W及び環状ゴムG
を外す。従って、環状生地W及び環状ゴムGは、第2送
り部7への係合度合が高められるようになる(図16
(c)参照)。
【0063】右反転ガイド4において上記作動を行うこ
との第1の理由は、環状生地Wと環状ゴムGとの周長の
違いが未縫着部分へ累積的に押し寄せられていることに
伴い、仮にそのまま縫製を続ければ皺が発生してしまう
ため、これを防止することにある。また第2の理由は、
環状生地Wにおける縫製開始位置が上流側生地端部保持
装置10の支承板70に引っ掛かってミシン1へと回帰
することができなくなるのを防止することにある。
【0064】なお、本実施例では、第2送り部7から環
状生地Wや環状ゴムGが外れてしまうことがないように
するため、下2本の支持ピン64c,64dにおいて先
に回転及び退避摺動を行い、その後、上2本の支持ピン
64a,64bの回転及び退避摺動を行うようにした。
そして、第2、第3の送り部7,8を非駆動状態にした
まま、ミシン1の縫製及び生地送り爪機構による送り
と、第1送り部6による送りとを行いながら、これに同
調させつつ、XY駆動台19の左右動台37を(即ち、
上流側生地端部保持装置10及び第2、第3の送り部
7,8を全体として)左方へ移動させる。
【0065】XY駆動台19の左右動台37が左限度位
置へ達した後は、一旦、ミシン1による縫製及び生地送
り爪機構による送りと、第1送り部6による送りとを停
止させる。そして、上流側生地端部保持装置10が支承
板70の前進と潜行板71の後退及び上昇(図11に示
した動きとは逆動作)とを行って環状生地Wを解放す
る。また、これらと並行するか又は引き続くかたちで、
再び張力調整部15の下部フリーローラ32が下降し
て、環状生地W及び環状ゴムGに作用している張りを維
持させる。
【0066】その後、XY駆動台19の左右動台37が
右方へ復帰移動する。このとき、第2送り部7のガイド
筒40(図6参照)がこれと同調する右回転を行って、
環状生地W及び環状ゴムGの張りを維持させる。次に、
上流側生地端部保持装置10(図11参照)において再
び支承板70が後進(環状生地W側へ突出)する。そし
て、位置制御装置における少なくとも折り幅制御部が、
生地端位置を所定進出位置に一致させるべく、第2送り
部7のベルト駆動手段41(図15(b)参照)を制御
しつつ(環状生地Wにおける折り姿のズレ防止及び皺伸
ばしを行いつつ)、ミシン1による縫製及び生地送り爪
機構による送りと、第1、第2、第3の各送り部6,
7,8による送りとが再開される。
【0067】ミシン1において、環状生地Wの1周縫い
が完了したことが検出された後は、全ての構成部が初期
設定位置・状態へと復帰動作をすると共に、ミシン1の
糸切り機構(図示略)が作動する。そして最終的に、生
地外し装置94(図8参照)が押し返し片121を後方
へ突出させると共に、第2送り部7のベルト駆動手段4
1(図15(b)参照)が後進駆動を行って縫製後の環
状生地Wを押し出すようになっている。
【0068】ところで、本発明は、上記実施例に限定さ
れるものではない。例えば、環状生地Wにおいて、その
素材質や縫製形状、縫製箇所、縫製目的(ゴム入れを理
由にする点等)等は何ら限定されるものではない。ま
た、生地が環状であることや、衣類であること自体、限
定されるものではない。
【0069】また、生地の送り制御や位置制御は、縫製
作業との組み合わせにおいて必要とされていることを限
定されるものではない。折り返し部は、1回折りしたも
の(J字状)や、3回以上折りしたもの等としてもよ
い。各構成部において説明した構造、機構、駆動具等
は、何ら限定されるものではなく、従来公知のものと適
宜置換可能である。
【0070】
【発明の効果】本発明に係る生地送り制御方法では、生
地送り部に対して生地の外側から圧縮空気を吹き付けた
り、又は生地送り部の内方で吸引作用を起こさせたりす
ることで、生地送り部に生地を当接保持させるようにし
ている。従って、生地全体として張力を作用させるよう
な必要はなくなり、従って当然に、このためのローラと
いうものも、特に必要というわけではなくなる。そのた
め、生地のサイズが異なるごとに、ローラの相互間隔を
設定しなおすという手間は不要であり、ロット代え等に
も簡単に対処できる。また、生地のサイズ差が大きい場
合でも装置としての汎用性が出せる利点がある。勿論、
環状形状を有していない生地においても生地送りの保持
が可能になる。
【0071】本発明に係る生地の位置制御装置では、上
記のような制御を行ううえで、生地送り部に対してエア
押圧部を付設するだけの構成であるため、極めて簡潔、
小型、制御容易という利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】縫製装置の全体を示す正面図である。
【図2】第1送り部及び左反転ガイドを示す斜視図であ
る。
【図3】第1送り部の作動状況を示す要部拡大図であ
る。
【図4】張力調整部を示す斜視図である。
【図5】XY駆動台を示す斜視図である。
【図6】第2送り部、第3送り部及び右反転ガイドを示
す斜視図である。
【図7】上流側生地端部保持装置を示す斜視図である。
【図8】(a)は下流側生地端部保持装置、タレ落ち防
止装置、浮き上がり防止装置及び生地外し装置を示す斜
視図であり、(b)はそのうち支承台の駆動構造を抽出
して示す斜視図である。
【図9】初期処理装置を示す斜視図である。
【図10】グリッパ部を示す側面図である。
【図11】上流側生地端部保持装置及び位置制御装置の
作動状況を示す側面図である。
【図12】第2送り部及び右反転ガイドに対する環状生
地の係合状況を示す側面図である。
【図13】下流側生地端部保持装置の作動状況を示す側
面図である。
【図14】左反転ガイドの昇降ピン装置と初期処理装置
のグリッパ部との連繋作動を示したもので、(a)は正
面図、(b)は平面図、(c)は正面図である。
【図15】右反転ガイドの作動状況を示したもので、
(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図16】縫製装置全体としての動作概要説明図であ
る。
【図17】パンツのウエスト部に環状ゴムを縫い込む状
況を説明した図である。
【図18】パンツのウエスト部に環状ゴムを縫い込む従
来の状況を説明した図である。
【符号の説明】
1 ミシン 3 左反転ガイド 4 右反転ガイド 6 第1送り部 7 第2送り部 8 第3送り部 10 上流側生地端部保持装置 11 下流側生地端部保持装置 14 初期処理装置 15 張力調整部 155 エア押圧部 W 環状生地 G 環状ゴム
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D05B 1/00 - 83/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生地(W)に送り駆動を伝える少なくと
    一対の生地送り部(6)(7)に対し、該生地送り部
    (6)(7)への圧縮空気の吹き付け又は生地送り部か
    らの吸引を行って、前記生地(W)を駆動力伝達可能状
    態に前記生地送り部(6)(7)に当接保持させること
    を特徴とする生地送り制御方法。
  2. 【請求項2】 生地(W)に送り駆動を伝える少なくと
    一対の生地送り部(6)(7)と、該生地送り部
    (6)(7)に対して生地(W)の当接位置外側から圧
    縮空気を吹き付け、前記生地(W)を駆動力伝達可能状
    態に前記生地送り部(6)(7)に当接保持させるエア
    押圧部(155)(158)とを有していることを特徴
    とする生地送り制御装置。
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