JP2000195546A - リチウム二次電池用電解液およびそれを用いたリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用電解液およびそれを用いたリチウム二次電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い温度範囲でのサイクル特性や電気容量、
更には保存特性などの電池特性に優れたリチウム二次電
池を提供する。 【解決手段】 非水溶媒に電解質が溶解されている電解
液において、該電解液中に下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1およびR2は、それぞれ独立して炭素数1〜
12のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、
アリール基を示す。式中、Xは、酸素原子または硫黄原
子を示す。ただし、nは1または2の整数を示す。)で
表される化合物のうち少なくとも1種が含有されている
ことを特徴とするリチウム二次電池用電解液、およびそ
れを用いたリチウム二次電池に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池のサイクル特
性や電気容量、保存特性などの電池特性にも優れたリチ
ウム二次電池を提供することができる新規なリチウム二
次電池用電解液、およびそれを用いたリチウム二次電池
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、リチウム二次電池は小型電子機器
などの駆動用電源として広く使用されている。リチウム
二次電池は、主に正極、非水電解液および負極から構成
されており、特に、LiCoO2などのリチウム複合酸
化物を正極とし、炭素材料又はリチウム金属を負極とし
たリチウム二次電池が好適に使用されている。そして、
そのリチウム二次電池用の電解液としては、エチレンカ
ーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)
などのカーボネート類が好適に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電池の
サイクル特性および電気容量などの電池特性について、
さらに優れた特性を有する二次電池が求められている。
正極活物質として、例えば、LiCoO2、LiMn2
4、LiNiO2などを用いたリチウム二次電池は、非水
電解液中の溶媒が充電時に局部的に一部酸化分解するこ
とにより、該分解物が電池の望ましい電気化学的反応を
阻害するために電池性能の低下を生じる。これは、正極
材料と非水電解液との界面における溶媒の電気化学的酸
化に起因するものと思われる。また、負極活物質として
例えば天然黒鉛や人造黒鉛などの高結晶化した炭素材料
を用いたリチウム二次電池は、炭素材料の剥離が観察さ
れ、現象の程度によって容量が不可逆となることがあ
る。この剥離は、電解液中の溶媒が充電時に分解するこ
とにより起こるものであり、炭素負極材料と電解液との
界面における溶媒の電気化学的還元に起因するものであ
る。このため、電池のサイクル特性および電気容量など
の電池特性は必ずしも満足なものではないのが現状であ
る。
【0004】本発明は、前記のようなリチウム二次電池
用電解液に関する課題を解決し、電池のサイクル特性に
優れ、さらに電気容量や充電状態での保存特性などの電
池特性にも優れたリチウム二次電池を構成することがで
きるリチウム二次電池用の電解液、およびそれを用いた
リチウム二次電池を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、非水溶媒に電
解質が溶解されている電解液において、該電解液中に下
記一般式(I)
【0006】
【化3】
【0007】(式中、R1およびR2は、それぞれ独立し
て炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜6のシクロ
アルキル基、アリール基を示す。式中、Xは、酸素原子
または硫黄原子を示す。ただし、nは1または2の整数
を示す。)で表される化合物のうち少なくとも1種が含
有されていることを特徴とするリチウム二次電池用電解
液に関する。
【0008】また、本発明は、正極、負極および非水溶
媒に電解質が溶解されている電解液からなるリチウム二
次電池において、該電解液中に下記一般式(I)
【0009】
【化4】
【0010】(式中、R1およびR2は、それぞれ独立し
て炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜6のシクロ
アルキル基、アリール基を示す。式中、Xは、酸素原子
または硫黄原子を示す。ただし、nは1または2の整数
を示す。)で表される化合物のうち少なくとも1種が含
有されていることを特徴とするリチウム二次電池に関す
る。
【0011】電解液中に含有される前記一般式(I)で
表される化合物は、充電時に炭素負極表面で、電解液中
の有機溶媒より先に還元分解して、該分解物の一部は、
天然黒鉛や人造黒鉛などの活性で高結晶化した炭素負極
表面に不働態皮膜を形成することにより、電解液中の有
機溶媒の還元分解を未然に防ぐと推定される。さらに、
該分解物の一部は、正極材料表面の電位が過度に高くな
った微少な過電圧部分において、電解液中の有機溶媒よ
り先に酸化分解して、電解液中の有機溶媒の酸化分解を
未然に防ぐと推定される。これにより、電池の正常な反
応を損なうことなく電解液の分解を抑制する効果を有す
るものと考えられる。
【0012】
【発明の実施の形態】非水溶媒に電解質が溶解されてい
る電解液に含有される該化合物において、前記一般式
(I)で表される化合物におけるR1およびR2は、それ
ぞれ独立してメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基のような炭素数1〜12の
アルキル基が好ましい。アルキル基はイソプロピル基、
イソブチル基のような分枝アルキル基でもよい。また、
シクロプロピル基、シクロヘキシル基のような炭素数3
〜6のシクロアルキル基でもよい。また、フェニル基、
ベンジル基、p−トリル基のような炭素数1〜12のア
リール基を含有するものでもよい。また、Xは酸素原子
または硫黄原子を示す。ただし、nは1または2の整数
を示す。
【0013】前記一般式(I)で表される該化合物の具
体例としては、例えば、X=酸素原子の場合、S−メチ
ル O−メチル チオカーボネート〔R1=メチル基、
2=メチル基、n=1〕、S−エチル O−メチル
チオカーボネート〔R1=エチル基、R2=メチル基、n
=1〕、S−ブチル O−メチル チオカーボネート
〔R1=ブチル基、R2=メチル基、n=1〕、S−シク
ロヘキシル O−メチルチオカーボネート〔R1=シク
ロヘキシル基、R2=メチル基、n=1〕、S−フェニ
ル O−メチル チオカーボネート〔R1=フェニル
基、R2=メチル基、n=1〕、S−フェニル O−エ
チル チオカーボネート〔R1=フェニル基、R2=エチ
ル基、n=1〕、S−フェニル O−シクロヘキシル
チオカーボネート〔R1=フェニル基、R2=シクロヘキ
シル基、n=1〕、S−フェニル O−フェニル チオ
カーボネート〔R1=R2=フェニル基、n=1〕、S−
p−トリル O−メチル チオカーボネート〔R1=p
−トリル基、R2=メチル基、n=1〕、S−メチル
O−メチル チオオギザレート〔R1=メチル基、R2
メチル基、n=2〕、S−エチル O−メチル チオオ
ギザレート〔R1=エチル基、R2=メチル基、n=
2〕、S−ブチル O−メチル チオオギザレート〔R
1=ブチル基、R2=メチル基、n=2〕、S−シクロヘ
キシル O−メチルチオオギザレート〔R1=シクロヘ
キシル基、R2=メチル基、n=2〕、S−フェニル
O−メチル チオオギザレート〔R1=フェニル基、R2
=メチル基、n=2〕、S−フェニル O−エチル チ
オオギザレート〔R1=フェニル基、R2=エチル基、n
=2〕、S−フェニル O−シクロヘキシル チオオギ
ザレート〔R1=フェニル基、R2=シクロヘキシル基、
n=2〕、S−フェニル O−フェニル チオオギザレ
ート〔R1=R2=フェニル基、n=2〕、S−p−トリ
ルO−メチル チオオギザレート〔R1=p−トリル
基、R2=メチル基、n=2〕が挙げられる。また、例
えば、X=硫黄原子の場合、S,S−ジメチル ジチオ
カーボネート〔R1=メチル基、R2=メチル基、n=
1〕、S−エチル S−メチル ジチオカーボネート
〔R1=エチル基、R2=メチル基、n=1〕、S−ブチ
ル S−メチル ジチオカーボネート〔R1=ブチル
基、R2=メチル基、n=1〕、S−シクロヘキシル
S−メチル ジチオカーボネート〔R1=シクロヘキシ
ル基、R2=メチル基、n=1〕、S−フェニル S−
メチル ジチオカーボネート〔R1=フェニル基、R2
メチル基、n=1〕、S−フェニル S−エチル ジチ
オカーボネート〔R1=フェニル基、R2=エチル基、n
=1〕、S−フェニル S−シクロヘキシル ジチオカ
ーボネート〔R1=フェニル基、R2=シクロヘキシル
基、n=1〕、S−フェニル S−フェニル ジチオカ
ーボネート〔R1=R2=フェニル基、n=1〕、S−p
−トリル S−メチル ジチオカーボネート〔R1=p
−トリル基、R2=メチル基、n=1〕、S−メチル
O−メチル ジチオオギザレート〔R1=メチル基、R2
=メチル基、n=2〕、S−エチル S−メチル ジチ
オオギザレート〔R1=エチル基、R2=メチル基、n=
2〕、S−ブチル S−メチル ジチオオギザレート
〔R1=ブチル基、R2=メチル基、n=2〕、S−シク
ロヘキシル S−メチル ジチオオギザレート〔R1
シクロヘキシル基、R2=メチル基、n=2〕、S−フ
ェニル S−メチル ジチオオギザレート〔R1=フェ
ニル基、R2=メチル基、n=2〕、S−フェニル S
−エチル ジチオオギザレート〔R1=フェニル基、R2
=エチル基、n=2〕、S−フェニル S−シクロヘキ
シル ジチオオギザレート〔R1=フェニル基、R2=シ
クロヘキシル基、n=2〕、S−フェニル S−フェニ
ル ジチオオギザレート〔R1=R2=フェニル基、n=
2〕、S−p−トリル S−メチル ジチオオギザレー
ト〔R1=p−トリル基、R2=メチル基、n=2〕が挙
げられる。ただし、本発明はこれらの化合物に何ら限定
されるものではない。
【0014】前記化合物において、前記一般式(I)で
表される化合物の含有量は、過度に多いと、電解液の電
導度などが変わり電池性能が低下することがあり、ま
た、過度に少ないと、十分な皮膜が形成されず、期待し
た電池特性が得られないので、電解液の重量に対して
0.01〜10重量%、特に0.1〜5重量%の範囲が
好ましい。
【0015】本発明で使用される非水溶媒としては、高
誘電率溶媒と低粘度溶媒とからなるものが好ましい。高
誘電率溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート
(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレン
カーボネート(BC)などの環状カーボネート類が好適
に挙げられる。これらの高誘電率溶媒は、1種類で使用
してもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよ
い。
【0016】低粘度溶媒としては、例えば、ジメチルカ
ーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(M
EC)、ジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カ
ーボネート類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラ
ヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキ
シエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブト
キシエタンなどのエーテル類、γ−ブチロラクトンなど
のラクトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、プロ
ピオン酸メチルなどのエステル類、ジメチルホルムアミ
ドなどのアミド類が挙げられる。これらの低粘度溶媒は
1種類で使用してもよく、また2種類以上組み合わせて
使用してもよい。高誘電率溶媒と低粘度溶媒とはそれぞ
れ任意に選択され組み合わせて使用される。なお、前記
の高誘電率溶媒および低粘度溶媒は、容量比(高誘電率
溶媒:低粘度溶媒)で通常1:9〜4:1、好ましくは
1:4〜7:3の割合で使用される。
【0017】本発明で使用される電解質としては、例え
ば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiN(S
2CF32、LiN(SO2252、LiC(SO2
CF33などが挙げられる。これらの電解質は、1種類
で使用してもよく、2種類以上組み合わせて使用しても
よい。これら電解質は、前記の非水溶媒に通常0.1〜
3M、好ましくは0.5〜1.5Mの濃度で溶解されて
使用される。
【0018】本発明の電解液は、例えば、前記の高誘電
率溶媒や低粘度溶媒を混合し、これに前記の電解質を溶
解し、前記一般式(I)で表される該化合物のうち少な
くとも1種を溶解することにより得られる。
【0019】本発明の電解液は、二次電池の構成部材、
特にリチウム二次電池の構成部材として好適に使用され
る。二次電池を構成する電解液以外の構成部材について
は特に限定されず、従来使用されている種々の構成部材
を使用できる。
【0020】例えば、正極活物質としてはコバルト、マ
ンガン、ニッケル、クロム、鉄およびバナジウムからな
る群より選ばれる少なくとも1種類の金属とリチウムと
の複合金属酸化物が使用される。このような複合金属酸
化物としては、例えば、LiCoO2、LiMn24
LiNiO2などが挙げられる。
【0021】正極は、前記の正極活物質をアセチレンブ
ラック、カーボンブラックなどの導電剤およびポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデ
ン(PVDF)などの結着剤と混練して正極合剤とした
後、この正極材料を集電体としてのアルミニウムやステ
ンレス製の箔やラス板に圧延して、50℃〜250℃程
度の温度で2時間程度真空下で加熱処理することにより
作製される。
【0022】負極(負極活物質)としては、リチウム金
属やリチウム合金、およびリチウムを吸蔵・放出可能な
黒鉛型結晶構造を有する炭素材料〔熱分解炭素類、コー
クス類、グラファイト類(人造黒鉛、天然黒鉛など)、
有機高分子化合物燃焼体、炭素繊維〕や複合スズ酸化物
などの物質が使用される。特に、格子面(002)の面
間隔(d002)が0.335〜0.340nm(ナノメ
ーター)である黒鉛型結晶構造を有する炭素材料を使用
することが好ましい。なお、炭素材料のような粉末材料
はエチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)、ポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビ
ニリデン(PVDF)などの結着剤と混練して負極合剤
として使用される。
【0023】リチウム二次電池の構造は特に限定される
ものではなく、正極、負極および単層又は複層のセパレ
ータを有するコイン型電池、さらに、正極、負極および
ロール状のセパレータを有する円筒型電池や角型電池な
どが一例として挙げられる。なお、セパレータとしては
公知のポリオレフィンの微多孔膜、織布、不織布などが
使用される。
【0024】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて、本発明
を具体的に説明する。 実施例1 〔電解液の調製〕EC−DMC(容量比)=1:2の非
水溶媒を調製し、これにLiPF6 を1Mの濃度になる
ように溶解して電解液を調製した後、さらにS−フェニ
ル O−メチル チオオギザレートを電解液に対して
0.2重量%となるように加えた。
【0025】〔リチウム二次電池の作製および電池特性
の測定〕LiCoO2 (正極活物質)を80重量%、ア
セチレンブラック(導電剤)を10重量%、ポリフッ化
ビニリデン(結着剤)を10重量%の割合で混合し、こ
れに1−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー状に
してアルミ箔上に塗布した。その後、これを乾燥し、加
圧成形して正極を調製した。天然黒鉛(負極活物質)を
90重量%、ポリフッ化ビニリデン(結着剤)を10重
量%の割合で混合し、これに1−メチル−2−ピロリド
ンを加えてスラリー状にして銅箔上に塗布した。その
後、これを乾燥し、加圧成形して負極を調製した。そし
て、ポリプロピレン微多孔性フィルムのセパレータを用
い、上記の電解液を注入してコイン電池(直径20m
m、厚さ3.2mm)を作製した。このコイン電池を用
いて、室温(20℃)下、0.8mAの定電流及び定電
圧で、終止電圧4.2Vまで5時間で充電し、次に0.
8mAの定電流下、終止電圧2.7Vまで放電し、この
充放電を繰り返した。初期放電容量は、EC−DMC
(1/2)を電解液として用いた場合(比較例1)と比
較してその相対容量として算出し、1.02であった。
50サイクル後の電池特性を測定したところ、初期放電
容量を100%としたときの放電容量維持率は92.4
%であった。また、低温特性も良好であった。コイン電
池の作製条件および電池特性を表1に示す。
【0026】実施例2 S−フェニル O−メチル チオオギザレートを電解液
に対して3.0重量%使用したほかは実施例1と同様に
電解液を調製してコイン電池を作製し、初期放電容量の
相対容量は1.01であり、50サイクル後の電池特性
を測定したところ、放電容量維持率は90.3%であっ
た。コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示
す。
【0027】実施例3 S−フェニル O−メチル チオオギザレートを電解液
に対して8.0重量%使用したほかは実施例1と同様に
電解液を調製してコイン電池を作製し、初期放電容量の
相対容量は0.98であり、50サイクル後の電池特性
を測定したところ、放電容量維持率は86.2%であっ
た。コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示
す。
【0028】実施例4 S−フェニル O−メチル チオオギザレートを電解液
に対して0.02重量%使用したほかは実施例1と同様
に電解液を調製してコイン電池を作製し、初期放電容量
の相対容量は1.0であり、50サイクル後の電池特性
を測定したところ、放電容量維持率は87.6%であっ
た。コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示
す。
【0029】実施例5 S−フェニル O−メチル チオカーボネートを電解液
に対して0.2重量%使用し、DMCの代わりにMEC
を使用したほかは実施例1と同様に電解液を調製してコ
イン電池を作製し、初期放電容量の相対容量は1.01
であり、50サイクル後の電池特性を測定したところ、
放電容量維持率は90.7であった。コイン電池の作製
条件および電池特性を表1に示す。
【0030】実施例6 S,S−ジフェニル ジチオオギザレートを電解液に対
して0.2重量%使用したほかは実施例5と同様に電解
液を調製してコイン電池を作製し、初期放電容量の相対
容量は1.03であり、50サイクル後の電池特性を測
定したところ、放電容量維持率は92.1%であった。
コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示す。
【0031】実施例7 S,S−ジフェニル ジチオカーボネートを電解液に対
して0.2重量%使用したほかは実施例5と同様に電解
液を調製してコイン電池を作製し、初期放電容量の相対
容量は1.03であり、50サイクル後の電池特性を測
定したところ、放電容量維持率は91.6%であった。
コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示す。
【0032】実施例8 S,S−ジフェニル ジチオオギザレートを電解液に対
して0.2重量%使用し、PC−EC−MEC(容量
比)=1:1:2の非水溶媒を使用したほかは実施例1
と同様に電解液を調製してコイン電池を作製し、初期放
電容量の相対容量は1.01であり、50サイクル後の
電池特性を測定したところ、放電容量維持率は92.5
%であった。また、低温特性も良好であった。コイン電
池の作製条件および電池特性を表1に示す。
【0033】実施例9 正極活物質として、LiCoO2に代えてLiMn24
を使用し、S−フェニル O−メチル チオオギザレー
トを電解液に対して0.2重量%使用したほかは実施例
1と同様に電解液を調製してコイン電池を作製し、初期
放電容量の相対容量は0.82であり、50サイクル後
の電池特性を測定したところ、放電容量維持率は93.
1%であった。コイン電池の作製条件および電池特性を
表1に示す。
【0034】実施例10 正極活物質として、LiCoO2に代えてLiCo0.1
0.92を使用したほかは実施例1と同様に電解液を調
製してコイン電池を作製し、初期放電容量の相対容量は
1.20であり、50サイクル後の電池特性を測定した
ところ、放電容量維持率は91.4%であった。コイン
電池の作製条件および電池特性を表1に示す。
【0035】実施例11 負極活物質として、天然黒鉛に代えて人造黒鉛を使用し
たほかは実施例1と同様に電解液を調製してコイン電池
を作製し、初期放電容量の相対容量は1.05であり、
50サイクル後の電池特性を測定したところ、放電容量
維持率は92.8%であった。コイン電池の作製条件お
よび電池特性を表1に示す。
【0036】比較例1 EC:DMC(容量比)=1:2の非水溶媒を調製し、
これにLiPF6 を1Mの濃度になるように溶解した。
このとき化合物(I)は全く添加しなかった。この電解
液を使用して実施例1と同様にコイン電池を作製し、電
池特性を測定した。この場合の初期放電容量の相対容量
を1とする。初期放電容量に対し、50サイクル後の放
電容量維持率は83.8%であった。コイン電池の作製
条件および電池特性を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】なお、本発明は記載の実施例に限定され
ず、発明の趣旨から容易に類推可能な様々な組み合わせ
が可能である。特に、上記実施例の溶媒の組み合わせは
限定されるものではない。更には、上記実施例はコイン
電池に関するものであるが、本発明は円筒形、角柱形の
電池にも適用される。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、広い温度範囲でのサイ
クル特性や電気容量、更には保存特性などの電池特性に
優れたリチウム二次電池を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松森 保男 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 Fターム(参考) 5H029 AJ03 AJ04 AJ05 AK03 AL06 AL12 AM03 AM05 AM07 BJ02 BJ03 BJ14 DJ09 EJ11 HJ02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非水溶媒に電解質が溶解されている電解
    液において、該電解液中に下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1およびR2は、それぞれ独立して炭素数1〜
    12のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、
    アリール基を示す。式中、Xは、酸素原子または硫黄原
    子を示す。ただし、nは1または2の整数を示す。)で
    表される化合物のうち少なくとも1種が含有されている
    ことを特徴とするリチウム二次電池用電解液。
  2. 【請求項2】 正極、負極および非水溶媒に電解質が溶
    解されている電解液からなるリチウム二次電池におい
    て、該電解液中に下記一般式(I) 【化2】 (式中、R1およびR2は、それぞれ独立して炭素数1〜
    12のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、
    アリール基を示す。式中、Xは、酸素原子または硫黄原
    子を示す。ただし、nは1または2の整数を示す。)で
    表される化合物のうち少なくとも1種が含有されている
    ことを特徴とするリチウム二次電池。
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