JP2010135165A - 非水電解液及び非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解液及び非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】優れたサイクル特性を実現できる非水電解液、及び該非水電解液を用いた非水電解質二次電池を提供すること。
【解決手段】非水電解液は、非水溶媒と、電解質塩と、一般式(I)
【化1】
Figure 2010135165

(式中のX、Y及びZは第16族元素から選ばれ、X、Y及びZのいずれか一つが異なる元素を示す。R1とR2は有機基を示し、R1とR2は同一でも異なっていてもよい。但し、Xが酸素原子、YとZの双方が硫黄原子のとき、R1とR2は炭素数1又は2の置換されていないアルキル基以外の有機基を示す。XとYの双方が酸素原子、Zが硫黄原子のとき、R1は有機基を示し、R2は分岐していてもよいアルキル基を示す。但し、X、Y及びZの全てが酸素原子の場合を除く。)で表される化合物と、を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解液及び非水電解質電池に係り、更に詳細には、非水溶媒と電解質塩と特定化合物を含む非水電解液、及びこれを用いた非水電解質二次電池に関する。
近年、カメラ一体型VTR(ビデオテープレコーダ)、携帯電話やPDA(携帯情報端末)などの携帯機器の加速度的な普及に伴い、それらの小型化、軽量化及び長時間連続駆動が強く求められている。それらのポータブル電源として、電池、特に二次電池のエネルギー密度を向上させるための研究開発が活発に進められている。
中でも、リチウムイオン二次電池又はリチウム金属二次電池は、従来の非水系電解液二次電池である鉛電池、ニッケルカドミウム電池と比較して大きなエネルギー密度が得られるため期待されている。
このようなリチウムイオン二次電池又はリチウム金属二次電池では、炭酸プロピレン又は炭酸ジエチルなどの炭酸エステル系非水溶媒に、電解質塩としてLiPF6を溶解した電解質が、導電率が高く電位的にも安定であるので広く用いられている(例えば特許文献1参照)。
特許第3294400号公報
ところが、近時においては、電池の充放電サイクル特性をはじめ、電池特性の観点から、更に優れた特性を有する非水二次電池が求められている。
これらの特性改善のために、電解液に特定の添加剤を用いることで、該添加剤を用いていない場合と比較して、充放電サイクル時の電解液成分の分解反応を抑制することが可能であることが知られている(例えば特許文献2参照)。
特開2000−195546号公報
しかしながら、かかる従来の特定添加剤を用いた非水二次電池につき、本発明者らが検討を加えたところ、これらの添加物の利用による効果は必ずしも十分とはいえないものであった。
また、電解液の溶媒としてジチオ炭酸エステルを使用し充放電を行った例では、充電容量と放電容量との間に不可逆容量が生じてしまうという問題があった(例えば非特許文献1参照)。
Ein−Eli,Yair;McDevitt,Stephen F.「The use of S,S−dialkyl dithiocarbonates in Li ion battery electrolytes.」Journal of Solid State Electrochemistry(1997),1(3),227−231.
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、優れたサイクル特性を実現できる非水電解液、及び該非水電解液を用いた非水電解質二次電池を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の化合物を用いることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の非水電解液は、非水溶媒と、電解質塩と、下記一般式(I)
Figure 2010135165
(式中のX、Y及びZは第16族元素から選ばれ、X、Y及びZのいずれか一つが異なる元素を示す。R1とR2は有機基を示し、R1とR2は同一でも異なっていてもよい。但し、Xが酸素原子、YとZの双方が硫黄原子のとき、R1とR2は炭素数1又は2の置換されていないアルキル基以外の有機基を示す。XとYの双方が酸素原子、Zが硫黄原子のとき、R1は有機基を示し、R2は分岐していてもよいアルキル基を示す。但し、X、Y及びZの全てが酸素原子の場合を除く。)で表される化合物のうち少なくとも1種と、
を含有する。
また、本発明の非水電解質二次電池は、正極と、負極と、
非水溶媒、電解質塩及び上記の一般式(I)で表される化合物のうち少なくとも1種を含有する非水電解液と、を備える。
本発明によれば、特定の化合物を用いることとしたため、優れたサイクル特性を実現できる非水電解液及び非水電解質二次電池を提供することができる。
以下、本発明の非水電解液について詳細に説明する。
上述の如く、本発明の非水電解液は、非水溶媒と、電解質塩と、特定の化合物を含有し、この特定化合物は、下記一般式(I)〜(III)で表される。
Figure 2010135165
ここで、(I)式中のX、Y及びZは第16族元素から選ばれ、X、Y及びZのいずれか一つが異なる元素を示す。R1とR2は有機基を示し、R1とR2は同一でも異なっていてもよい。但し、Xが酸素原子、YとZの双方が硫黄原子のとき、R1とR2は炭素数1又は2の置換されていないアルキル基以外の有機基を示す。XとYの双方が酸素原子、Zが硫黄原子のとき、R1は有機基を示し、R2は分岐していてもよいアルキル基を示す。但し、X、Y及びZの全てが酸素原子の場合を除く。
Figure 2010135165
ここで、(II)式中のXは酸素原子又は硫黄原子を示す。R1は有機基を示し、R2は分岐していてもよいアルキル基を示す。R1とR2は同一でも異なっていてもよい。
Figure 2010135165
ここで、(III)式中のR1は有機基を示し、R2は分岐していてもよいアルキル基を示す。R1とR2は同一でも異なっていてもよい。
上記の(I)〜(III)中のR1とR2について説明した「有機基」とは、炭素鎖又は炭素環を基本骨格とする基の総称である。この「有機基」は、炭素鎖又は炭素環を基本骨格として有していれば、全体としてはどのような構造を有する基であってもよく、炭素以外の他の元素の1種又は2種以上を構成元素として有していてもよい。
この「他の元素」としては、例えば、水素、酸素又は第17族元素などが挙げられる。なお、炭素鎖は、直鎖状であってもよいし、1又は2以上の側鎖を有する分岐状であってもよい。
上記した「他の元素」は、「有機基」中にどのような形態で含まれていてもよい。この「形態」とは、元素の数や組み合わせなどを意味し、それらについては任意に設定可能である。
具体的には、水素が含まれる形態としては、例えば、アルキレン基やアリーレン基の一部などが挙げられる。酸素が含まれる形態としては、例えば、エーテル結合(−O−)などが挙げられる。第17族元素が含まれる形態としては、例えば、ハロゲン化アルキレン基の一部などが挙げられる。
このハロゲンの種類は、特に限定されないが、中でもフッ素が好ましい。他のハロゲンと比較して、電解液の化学的安定性が高くなるからである。上記したハロゲンが含まれる形態は、R1とR2中の水素がハロゲンによって置換されたものである。この場合には、一部の水素だけがハロゲンによって置換されてもよいし、全部の水素がハロゲンによって置換されてもよい。もちろん、水素、酸素及びハロゲンが含まれる形態は、上記以外の他の形態であってもよい。
なお、(I)式において、X=酸素原子、Y=Z=硫黄原子の場合、R1とR2は炭素数1〜2の置換されていないアルキル基以外の有機基を示し、アルキル炭酸ジチオエステル以外の化合物を示す。X=Y=酸素原子、Z=硫黄原子のとき、R1は、有機基を示し、R2は、分岐していてもよいアルキル基を示す。
上記した「有機基」の具体例を挙げると、以下の化24や化25に示した直鎖状のアルキル基や、分岐状のアルキル基や、アリール基や、アリール基とアルキル基が結合された基やアルキル基とエーテル結合とが結合された基などが挙げられる。この他、上記した一連の基の一部の水素原子をハロゲン化した基が挙げられる。
Figure 2010135165
Figure 2010135165
ここで、化25においては、m及びnは独立して0から13までの数字を示し、xは0から13から選ばれる数であり、常にx−m>0 x−n>0である。
なお、上記(I)式に示した化合物の具体例としては、下記の化26の(1)〜(7)で表される化合物が挙げられる。電解液において高い化学的安定性及び優れた溶解性が得られるからである。
特に化26の(1)、(2)のようにアルキル基の水素原子の一部又はすべてがハロゲン原子で置換されているものが、より優れた性質を示すため好ましい。
Figure 2010135165
以上に(I)〜(III)式に示した化合物として説明した一連の化合物は、非水溶媒と共に、非水電解液に使用することが望ましく、この非水溶媒としては、有機溶媒を1種又は2種以上を含有しているのが好ましい。以下で説明する一連の非水溶媒は、任意に組み合わせてもよい。
非水溶媒としては、例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、炭酸メチルプロピル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢酸エチル、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、N−メチルオキサゾリジノン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、ニトロメタン、ニトロエタン、スルホラン、燐酸トリメチル、及びジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
中でも、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル及び炭酸エチルメチルから成る群より選ばれた少なくとも1種が好ましい。この場合、炭酸エチレン又は炭酸プロピレンなどの高粘度(高誘電率)溶媒(例えば、比誘電率ε≧30)と、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル又は炭酸ジエチルなどの低粘度溶媒(例えば、粘度≦1mPa・s)との組み合わせがより好ましい。電解質塩の解離性及びイオンの移動度が向上するからである。
また、かかる非水溶媒としては、下記の化27で表されるハロゲンを構成元素として有する鎖状炭酸エステル、及び化28で表されるハロゲンを構成元素として有する環状炭酸エステルのうちの少なくとも1種を含有しているのが好ましい。
電解液が電気化学デバイスに用いられた場合に、電極の表面に安定な保護膜が形成されるため、電解液の分解反応が抑制されるからである。
Figure 2010135165
ここで、式中のR11〜R16は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はハロゲン化アルキル基を示し、これらは同一でも異なってもよい。但し、R11〜R16のうちの少なくとも1つはハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基である。
Figure 2010135165
ここで、式中のR17〜R20は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はハロゲン化アルキル基を示し、これらは同一でも異なっていてもよい。但し、R17〜R20のうちの少なくとも1つはハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基である。
なお、R11〜R16又はR17〜R20について説明した「ハロゲン化アルキル基」とは、アルキル基のうちの少なくとも一部の水素原子がハロゲン原子で置換された基である。このハロゲンの種類は、特に限定されないが、例えば、フッ素、塩素及び臭素から成る群より選ばれた少なくとも1種が挙げられ、中でもフッ素が好ましい。高い効果が得られるからである。もちろん、他のハロゲン原子であってもよい。
ハロゲン原子の数は、1つよりも2つが好ましく、さらに3つ以上であってもよい。保護膜を形成する能力が高くなり、より強固で安定な保護膜が形成されるため、電解液の分解反応がより抑制されるからである。
化27に示したハロゲンを有する鎖状炭酸エステルとしては、例えば、炭酸フルオロメチルメチル、炭酸ビス(フルオロメチル)及び炭酸ジフルオロメチルメチルなどが挙げられる。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。中でも、炭酸ビス(フルオロメチル)が好ましい。高い効果が得られるからである。
化28に示したハロゲンを有する環状炭酸エステルとしては、例えば、下記の化29及び化30で表される一連の化合物が挙げられる。
即ち、化29に示した(1)の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(2)の4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(3)の4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(4)のテトラフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(5)の4−クロロ−5−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(6)の4,5−ジクロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(7)のテトラクロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(8)の4,5−ビストリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(9)の4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(10)の4,5−ジフルオロ−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(11)の4,4−ジフルオロ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(12)の4−エチル−5,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンなどである。
また、化30に示した(1)の4−フルオロ−5−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(2)の4−メチル−5−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(3)の4−フルオロ−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(4)の5−(1,1−ジフルオロエチル)−4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(5)の4,5−ジクロロ−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(6)の4−エチル−5−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(7)の4−エチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(8)の4−エチル−4,5,5−トリフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(9)の4−フルオロ−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オンなどである。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。
Figure 2010135165
Figure 2010135165
中でも、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン又は4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンが好ましく、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンがより好ましい。特に、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとしては、シス異性体よりもトランス異性体が好ましい。容易に入手可能であると共に、高い効果が得られるからである。
また、溶媒は、下記の化31〜化3で表される不飽和結合を有する環状炭酸エステルを含有しているのが好ましい。電解液の化学的安定性がより向上するからである。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。
Figure 2010135165
ここで、式中のR21及びR22は同一でも異なっていてもよく、水素原子又はアルキル基である。
Figure 2010135165
ここで、式中のR23〜R26は同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、ビニル基又はアリル基であるが、それらのうちの少なくとも1つはビニル基又はアリル基である。
Figure 2010135165
ここで、式中のR27、R28及びR29はアルキレン基である。
化31に示した不飽和結合を有する環状炭酸エステルは、炭酸ビニレン系化合物である。
この炭酸ビニレン系化合物としては、例えば、炭酸ビニレン(1,3−ジオキソール−2−オン)、炭酸メチルビニレン(4−メチル−1,3−ジオキソール−2−オン)、炭酸エチルビニレン(4−エチル−1,3−ジオキソール−2−オン)、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソール−2−オン、4,5−ジエチル−1,3−ジオキソール−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソール−2−オン、及び4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソール−2−オンなどが挙げられ、中でも、炭酸ビニレンが好ましい。容易に入手可能であると共に、高い効果が得られるからである。
化32に示した不飽和結合を有する環状炭酸エステルは、炭酸ビニルエチレン系化合物である。この炭酸ビニルエチレン系化合物としては、例えば、炭酸ビニルエチレン(4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン)、4−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−n−プロピル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、5−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、及び4,5−ジビニル−1,3−ジオキソラン−2−オンなどが挙げられ、中でも、炭酸ビニルエチレンが好ましい。容易に入手可能であると共に、高い効果が得られるからである。もちろん、R23〜R26としては、全てがビニル基でもよいし、全てがアリル基でもよいし、ビニル基とアリル基とが混在していてもよい。
化33に示した不飽和結合を有する環状炭酸エステルは、炭酸メチレンエチレン系化合物である。炭酸メチレンエチレン系化合物としては、4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オン、又は4,4−ジエチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オンなどが挙げられる。
この炭酸メチレンエチレン系化合物としては、1つのメチレン基を有するもの(化33(1)に示した化合物)の他、2つのメチレン基(化33(2)に示した化合物)を有するものであってもよい。
2つのメチレン基を有するものの具体例としては、4,5−ビスメチレン−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジベンジリデン−1,3−ジオキソラン−2−オンなどがある。
なお、不飽和結合を有する環状炭酸エステルとしては、化31〜化33に示したものの他、ベンゼン環を有する炭酸カテコール(カテコールカーボネート)などを用いてもよい。
本発明の非水電解液に用いる電解質塩としては、例えば、リチウム塩などの軽金属塩のいずれか1種又は2種以上を含有するものが好ましい。以下で説明する一連の電解質塩は、任意に組み合わせてもよい。
このリチウム塩としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、過塩素酸リチウム及び六フッ化ヒ酸リチウムなどが挙げられる。
優れた電池容量、サイクル特性及び保存特性が得られるからである。中でも、六フッ化リン酸リチウムが好ましい。内部抵抗が低下するため、より高い効果が得られるからである。
また、かかる電解質塩としては、下記の化34〜化36で表される化合物から成る群のうちの少なくとも1種を含有しているのが好ましい。
上記した六フッ化リン酸リチウム等と一緒に用いられた場合に、より高い効果が得られるからである。なお、化34中のR31及びR33は、同一でもよいし、異なってもよい。このことは、化35中のR41〜R43及び化36中のR51及びR52についても同様である。
Figure 2010135165
ここで、式中のX31は長周期型周期表における第1族元素又は第2族元素又はアルミニウムを示し、M31は遷移金属元素又は長周期型周期表における第13族元素、第14族元素若しくは第15族元素を示す。R31はハロゲン原子である。Y31は−(O=)C−R32−C(=O)−、−(O=)C−C(R33)−、又は−(O=)C−C(=O)−を示す。但し、R32はアルキレン基、ハロゲン化アルキレン基、アリーレン基又はハロゲン化アリーレン基である。R33はアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基又はハロゲン化アリール基である。なお、a3は1〜4の整数であり、b3は0、2又は4であり、c3、d3、m3及びn3は1〜3の整数である。
Figure 2010135165
ここで、式中のX41は長周期型周期表における第1族元素又は第2族元素を示し、M41は遷移金属元素又は長周期型周期表における第13族元素、第14族元素若しくは第15族元素を示す。Y41は−(O=)C−(C(R41))b4−C(=O)−、−(R43)C−(C(R42))c4−C(=O)−、−(R43)C−(C(R42))c4−C(R43) −、−(R43)C−(C(R42))c4−S(=O)−、−(O=)S−(C(R42))d4−S(=O)−、又は−(O=)C−(C(R42))d4−S(=O)−である。
但し、R41及びR43は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基であり、それぞれのうちの少なくとも1つはハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基である。R42は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基である。なお、a4、e4及びn4は1又は2であり、b4及びd4は1〜4の整数であり、c4は0〜4の整数であり、f4及びm4は1〜3の整数である。
Figure 2010135165
ここで、X51は長周期型周期表における第1族元素又は第2族元素を示し、M51は遷移金属元素、又は長周期型周期表における第13族元素、第14族元素又は第15族元素を示す。Rfはフッ素化アルキル基又はフッ素化アリール基であり、いずれの炭素数も1〜10である。Y51は−(O=)C−(C(R51))d5−C(=O)−、−(R52)C−(C(R51))d5−C(=O)−、−(R52)C−(C(R51))d5−C(R52)−、−(R52)C−(C(R51))d5−S(=O)−、−(O=)S−(C(R51))e5−S(=O)−、又は−(O=)C−(C(R51))e5−S(=O)−である。
但し、R51は水素基、アルキル基、ハロゲン原子はハロゲン化アルキル基である。R52は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基であり、そのうちの少なくとも1つはハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基である。なお、a5、f5及びn5は1又は2であり、b5、c5及びe5は1〜4の整数であり、d5は0〜4の整数であり、g5及びm5は1〜3の整数である。
なお、長周期型周期表とは、IUPAC(国際純正・応用化学連合)が提唱する無機化学命名法改訂版によって表されるものである。具体的には、第1族元素とは、水素、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム及びフランシウムである。第2族元素とは、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム及びラジウムである。第13族元素とは、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム及びタリウムである。第14族元素とは、炭素、ケイ素、ゲルマニウム、スズ及び鉛である。第15族元素とは、窒素、リン、ヒ素、アンチモン及びビスマスである。
化34に示した化合物としては、例えば、下記の化37の(1)〜(6)で表される化合物などが挙げられる。化35に示した化合物としては、例えば、化38の(1)〜(8)で表される化合物などが挙げられる。化36に示した化合物としては、例えば、化39で表される化合物などが挙げられる。
なお、化34〜化36に示した構造を有する化合物であれば、化37〜化39に示した化合物に限定されないことは言うまでもない。
Figure 2010135165
Figure 2010135165
Figure 2010135165
また、電解質塩は、化40〜化42で表される化合物から成る群のうちの少なくとも1種を含有していてもよい。上記した六フッ化リン酸リチウム等と一緒に用いられた場合に、より高い効果が得られるからである。
なお、化40中のm及びnは、同一でもよいし異なってもよい。このことは、化42中のp、q及びrについても同様である。
Figure 2010135165
ここで、式中のm及びnは1以上の整数である。
Figure 2010135165
ここで、R61は炭素数が2以上4以下の直鎖状又は分岐状のパーフルオロアルキレン基である。
Figure 2010135165
ここで、式中のp、q及びrは1以上の整数である。
化40に示した鎖状の化合物としては、例えば、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CFSO)、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CSO)、(トリフルオロメタンスルホニル)(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CFSO)(CSO))、(トリフルオロメタンスルホニル)(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CFSO)(CSO))、及び(トリフルオロメタンスルホニル)(ノナフルオロブタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CFSO)(CSO))などが挙げられる。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。
化41に示した環状の化合物としては、例えば、化43で表される一連の化合物が挙げられる。即ち、化43に示した(1)の1,2−パーフルオロエタンジスルホニルイミドリチウム、(2)の1,3−パーフルオロプロパンジスルホニルイミドリチウム、(3)の1,3−パーフルオロブタンジスルホニルイミドリチウム、(4)の1,4−パーフルオロブタンジスルホニルイミドリチウムなどである。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。
中でも、1,2−パーフルオロエタンジスルホニルイミドリチウムが好ましい。高い効果が得られるからである。
Figure 2010135165
化42に示した鎖状の化合物としては、例えば、リチウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド(LiC(CFSO)などが挙げられる。
本発明の非水電解液において、電解質塩の含有量は非水溶媒に対して0.3mol/kg以上3.0mol/kg以下とするのが好ましい。この範囲外では、イオン伝導性が極端に低下する可能性があるからである。
なお、本発明の非水電解液は、上述のような非水溶媒及び電解質塩以外に、各種の添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤の添加により、非水電解液の化学的安定性がいっそう向上することがある。
かかる添加剤としては、例えば、スルトン(環状スルホン酸エステル)が挙げられる。
このスルトンは、例えば、プロパンスルトン又はプロペンスルトンなどであり、中でもプロペンスルトンが好ましい。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。
非水電解液中におけるスルトンの含有量は、例えば0.5質量%以上5質量%以下である。スルトン含有量がこの範囲を逸脱すると、添加効果が得られ難くなり、電解液の化学的安定性が低下することがある。
また、他の添加剤としては、例えば、酸無水物が挙げられる。
この酸無水物としては、例えばコハク酸無水物、グルタル酸無水物又はマレイン酸無水物などのカルボン酸無水物や、エタンジスルホン酸無水物又はプロパンジスルホン酸無水物などのジスルホン酸無水物や、スルホ安息香酸無水物、スルホプロピオン酸無水物又はスルホ酪酸無水物などのカルボン酸とスルホン酸との無水物などが挙げられ、中でもコハク酸無水物又はスルホ安息香酸無水物が好ましい。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。
非水電解液中における酸無水物の含有量は、例えば0.5質量%以上5質量%以下である。酸無水物含有量がこの範囲を逸脱すると、添加効果が得られ難くなり、電解液の化学的安定性が低下することがある。
次に、本発明の非水電解質二次電池について説明する。
本発明の非水電解質二次電池は、正極と、負極と、上述した本発明の非水電解液とを備える。
本発明によれば、種々の形状及びサイズのリチウム電池を作製することが可能である。以下、本発明の非水電解質二次電池の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の非水電解質二次電池の一実施形態に係る二次電池の断面構造を表すものである。
この二次電池は、いわゆる円筒型といわれるものであり、ほぼ中空円柱状の電池缶11の内部に、帯状の正極21と負極22とがセパレータ23を介して積層し巻回された巻回電極体20を有している。
電池缶11は、例えばニッケル(Ni)のめっきがされた鉄(Fe)により構成されており、一端部が閉鎖され他端部が開放されている。電池缶11の内部には、巻回電極体20を挟むように巻回周面に対して垂直に一対の絶縁板12,13がそれぞれ配置されている。
電池缶11の開放端部には、電池蓋14と、この電池蓋14の内側に設けられた安全弁機構15及び熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient;PTC素子)16とが、ガスケット17を介してかしめられることにより取り付けられており、電池缶11の内部は密閉されている。
電池蓋14は、例えば電池缶11と同様の材料により構成されている。安全弁機構15は、熱感抵抗素子16を介して電池蓋14と電気的に接続されており、内部短絡又は外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以上となった場合にディスク板15Aが反転して電池蓋14と巻回電極体20との電気的接続を切断するようになっている。
熱感抵抗素子16は、温度が上昇すると抵抗値の増大により電流を制限し、大電流による異常な発熱を防止するものである。ガスケット17は、例えば、絶縁材料により構成されており、表面にはアスファルトが塗布されている。
巻回電極体20の中心には、例えばセンターピン24が挿入されている。巻回電極体20の正極21にはアルミニウム(Al)などよりなる正極リード25が接続されており、負極22にはニッケルなどよりなる負極リード26が接続されている。正極リード25は安全弁機構15に溶接されることにより電池蓋14と電気的に接続されており、負極リード26は電池缶11に溶接され電気的に接続されている。
図2は、図1に示した巻回電極体20の一部を拡大して表すものである。
正極21は、例えば対向する一対の面を有する正極集電体21Aと、正極集電体21Aの両面又は片面に設けられた正極活物質層21Bとを有している。正極集電体21Aは、例えばアルミニウム箔,ニッケル箔又はステンレス箔などの金属箔により構成されている。正極活物質層21Bは、例えば正極活物質として、電極反応物質であるリチウムを吸蔵及び放出することが可能な正極材料を含んで構成されている。
リチウムを吸蔵及び放出することが可能な正極材料としては、例えばコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、これらを含む固溶体(Li(NiCoMn)O))(x,y及びzの値は0<x<1,0<y<1,0<z<1,x+y+z=1である。)、マンガンスピネル(LiMn)などのリチウム複合酸化物、及びリン酸鉄リチウム(LiFePO)などのオリビン構造を有するリン酸化合物が好ましい。高いエネルギー密度を得ることができるからである。
また、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な正極材料としては、例えば酸化チタン、酸化バナジウム及び二酸化マンガンなどの酸化物、二硫化鉄、二硫化チタン及び硫化モリブデンなどの二硫化物、ポリアニリンやポリチオフェンなどの導電性高分子も挙げられる。これらの正極材料は1種を単独で用いてもよいが、2種以上を混合して用いてもよい。
また、正極活物質層21Bは、例えば導電剤を含んでおり、必要に応じて更に結着剤を含んでいてもよい。
導電剤としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック及びケッチェンブラックなどの炭素材料が挙げられ、そのうちの1種又は2種以上が混合して用いられる。また、炭素材料の他にも、導電性を有する材料であれば金属材料や導電性高分子材料などを用いるようにしてもよい。
結着剤としては、例えば、スチレンブタジエン系ゴム、フッ素系ゴム及びエチレンプロピレンジエンゴムなどの合成ゴム、ポリフッ化ビニリデンなどの高分子材料が挙げられ、そのうちの1種又は2種以上が混合して用いられる。
例えば、図1に示したように正極21及び負極22が巻回されている場合には、結着剤として柔軟性に富むスチレンブタジエン系ゴムやフッ素系ゴムなどを用いることが好ましい。
負極22は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体22Aと、負極集電体22Aの両面又は片面に設けられた負極活物質層22Bとを有している。負極22は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体22Aと、負極集電体22Aの両面又は片面に設けられた負極活物質層22Bとを有している。
負極集電体22Aは、例えば、良好な電気化学的安定性、電気伝導性及び機械的強度を有する銅箔,ニッケル箔又はステンレス箔などの金属箔により構成されている。特に、銅箔は高い電気伝導性を有するので最も好ましい。
負極活物質層22Bは、負極活物質として、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な負極材料のいずれか1種又は2種以上を含んで構成されており、必要に応じて、例えば正極活物質層21Bと同様の結着剤を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵及び放出することが可能な負極材料としては、例えば、炭素材料、金属酸化物及び高分子化合物などが挙げられる。
炭素材料としては、例えば、易黒鉛化炭素、(002)面の面間隔が0.37nm以上の難黒鉛化炭素、及び(002)面の面間隔が0.340nm以下の黒鉛が挙げられる。より具体的には、熱分解炭素類、コークス類、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維及び活性炭などがある。
このうち、コークス類には、ピッチコークス、ニードルコークス及び石油コークスなどがあり、有機高分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン樹脂などの高分子化合物を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。
また、金属酸化物としては、酸化鉄、酸化ルテニウム及び酸化モリブデンなどが挙げられ、高分子化合物としてはポリアセチレンやポリピロールなどが挙げられる。
また、塗布による場合には、負極活物質に加えて、ポリフッ化ビニリデンなどの結着剤及び導電剤などの他の材料を含んでいてもよい。焼成法による場合も同様である。
なお、負極活物質としては、黒鉛、難黒鉛化性炭素及び易黒鉛化性炭素などの炭素材料を用いてもよく、また、これらの炭素材料と、上述した負極材料とを共に用いるようにしてもよい。
炭素材料は、充放電時に生じる結晶構造の変化が非常に少なく、例えば上述した負極材料と共に用いるようにすればようにすれば、高エネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができ、更に導電剤としても機能するので好ましい。
負極集電体22Aは、リチウムと金属間化合物を形成しない金属元素の少なくとも1種を含む金属材料により構成されていることが好ましい場合もある。リチウムと金属間化合物を形成すると、充放電に伴い膨張及び収縮し、構造破壊が起こって、集電性が低下する他、負極活物質層22Bを支える能力が小さくなり負極活物質層22Bが負極集電体22Aから脱落する場合があるからである。
なお、本明細書において、金属材料には、金属元素の単体だけでなく、2種以上の金属元素又は1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とから成る合金も含める。リチウムと金属間化合物を形成しない金属元素としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル、チタン(Ti)、鉄及びクロム(Cr)が挙げられる。
負極活物質層22Bは、例えば、負極活物質として、電極反応物質であるリチウムを吸蔵及び放出することが可能な金属元素の単体、合金及び化合物と、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な半金属元素の単体、合金及び化合物とから成る群のうちの少なくとも1種の負極材料を含んでいる。これによりこの二次電池は、高いエネルギー密度を得ることができるようになっている。
なお、本明細書において、合金には2種以上の金属元素から成るものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とから成るものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物及びそれらのうちの2種以上が共存するものがある。
この負極材料を構成する金属元素又は半金属元素としては、マグネシウム(Mg),ホウ素(B)、アルミニウム、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ケイ素、ゲルマニウム(Ge)、スズ、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)、パラジウム(Pd)及び白金(Pt)が挙げられる。これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
また、これらの金属元素又は半金属元素の合金又は化合物としては、例えば、化学式MaMbLi、又は化学式MaMcMdで表されるものが挙げられる。
これらの化学式において、Maはリチウムと合金を形成可能な金属元素及び半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、Mbはリチウム及びMa以外の金属元素及び半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、Mcは非金属元素の少なくとも1種を表し、MdはMa以外の金属元素及び半金属元素のうちの少なくとも1種を表す。また、s、t、u、p、q及びrの値はそれぞれs>0、t≧0、u≧0、p>0、q>0、r≧0である。
中でも、この負極材料としては、短周期型周期表における4B族の金属元素又は半金属元素の単体、合金又は化合物が好ましく、特に好ましいのはケイ素又はスズの単体、又はこれらの合金又は化合物である。ケイ素又はスズの単体,合金および化合物は、リチウムを吸蔵及び放出する能力が大きく、組み合わせによっては、従来の黒鉛と比較して負極22のエネルギー密度を高くすることができるからである。
このような合金又は化合物について具体的に例を挙げれば、SiB、SiB、MgSi、NiSi、TiSi、MoSi、CoSi、NiSi、CaSi、CrSi、CuSi、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi、VSi、WSi、ZnSi、SiC、Si、SiO、SiO(0<v≦2)、SnO(0<v≦2)、SnSiO、LiSiO、LiSnO、MgSn、及びスズとコバルトとを含む合金などがある。
また、例えば、負極集電体22Aに負極活物質層22Bを形成し負極22を作製する。負極活物質層22Bは、例えば、気相法、液相法、焼成法、又は塗布のいずれにより形成してもよく、それらの2以上を組み合わせてもよい。
気相法、液相法又は焼成法により形成する場合には、形成時に負極活物質層22Bと負極集電体22Aとが界面の少なくとも一部において合金化することがあるが、更に、真空雰囲気下又は非酸化性雰囲気下で熱処理を行い、合金化するようにしてもよい。
なお、気相法としては、例えば、物理堆積法又は化学堆積法を用いることができ、具体的には、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、熱CVD(Chemical Vapor Deposition;化学気相成長)法及びプラズマCVD法等が利用可能である。
液相法としては電解鍍金又は無電解鍍金等の公知の手法が利用可能である。焼成法に関しても公知の手法が利用可能であり、例えば、雰囲気焼成法、応焼成法及びホットプレス焼成法が利用可能である。塗布の場合には、正極21と同様にして形成することができる。
この負極活物質層22Bは、気相法、液相法又は焼成法により形成されたものでも、塗布により形成されたものでもよい。焼成法というのは、粒子状の負極活物質を結着剤又は溶剤などと混合して成形した後、例えば結着剤などの融点よりも高い温度で熱処理する方法である。
このうち気相法,液相法又は焼成法による場合には、負極活物質層22Bと負極集電体22Aとが界面の少なくとも一部において合金化していることが好ましい。具体的には、界面において負極集電体22Aの構成元素が負極活物質層22Bに、又は負極活物質の構成元素が負極集電体22Aに、又はそれらが互いに拡散していることが好ましい。充放電に伴う負極活物質層22Bの膨張・収縮による破壊を抑制することができると共に、負極活物質層22Bと負極集電体22Aとの間の電子伝導性を向上させることができるからである。
また、負極活物質層22Bは、例えば、負極活物質であるリチウム金属により形成されており、これにより高いエネルギー密度を得ることができるようになっている。負極活物質層22Bは、組み立て時から既に有するように構成してもよいが、組み立て時には存在せず、充電時に析出したリチウム金属により構成するようにしてもよい。また、負極活物質層22Bを集電体としても利用し、負極集電体22Aを削除するようにしてもよい。
なお、非水電解質としては、保持体に非水電解液を保持させたいわゆるゲル状の電解質を用いることが好ましい。ゲル状の非水電解質は高いイオン伝導率を得ることができると共に、漏液を防止することができるので好ましい。
セパレータ23は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン及びポリエチレンなどの合成樹脂製の多孔質膜や、セラミック製の多孔質膜により構成されており、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。
中でも、ポリオレフィン製の多孔質膜はショート防止効果に優れ、かつシャットダウン効果による電池の安全性向上を図ることができるので好ましい。特に、ポリエチレンは、100℃以上160℃以下の範囲内においてシャットダウン効果を得ることができ、且つ電気化学的安定性にも優れているので、セパレータ23を構成する材料として好ましい。また、ポリプロピレンも好ましく、他にも化学的安定性を備えた樹脂であればポリエチレン又はポリプロピレンと共重合させたり、ブレンド化することで用いることができる。
セパレータ23には、液状の電解質である非水電解液が含浸されている。
この非水電解液は、上述のように、液状の溶媒、例えば有機溶剤などの非水溶媒と、この非水溶媒に溶解された電解質塩とを含んでおり、必要に応じて各種添加剤を含んでいてもよい。
液状の非水溶媒というのは、例えば非水化合物から成り、25℃における固有粘度が10.0mPa・s以下のものをいう。なお、電解質塩を溶解した状態での固有粘度が10.0mPa・s以下のものでもよく、複数種の非水化合物を混合して溶媒を構成する場合には、混合した状態での固有粘度が10.0mPa・s以下であればよい。
なお、非水溶媒としては、比誘電率が30以上の高誘電率溶媒と、粘度が1mPa・s以下の低粘度溶媒とを混合して用いることが好ましい。これにより高いイオン伝導性を得ることができる
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1−1)
以下の手順により、負極活物質として、リチウムを吸蔵及び放出することが可能であると共に金属元素及び半金属元素のうちの少なくとも1種を有する材料であるケイ素を用いて、図3及び図4に示したラミネートフィルム型の二次電池を作製した。この際、負極34の容量がリチウムの吸蔵及び放出に基づいて表されるリチウムイオン二次電池となるようにした。
まず、正極33を作製した。すなわち、炭酸リチウム(LiCO)と炭酸コバルト(CoCO)とを0.5:1のモル比で混合した後、空気中において900℃で5時間焼成することにより、リチウム・コバルト複合酸化物(LiCoO)を得た。次いで、正極活物質としてリチウム・コバルト複合酸化物91質量部と、導電剤としてグラファイト6質量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3質量部とを混合して正極合剤とした後、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンに分散させることにより、ペースト状の正極合剤スラリーとした。
続いて、厚さ12μmの帯状のアルミニウム箔から成る正極集電体33Aの両面に正極合剤スラリーを塗布して乾燥させたのち、ロールプレス機で圧縮成型することにより、正極活物質層33Bを形成した。最後に、正極集電体33Aの一端に、アルミニウム製の正極リード31を溶接して取り付けた。
続いて負極を作製した。負極活物質として人造黒鉛粉末90質量部と、結着剤としてPVDF10質量部とを混合して負極合剤とした後、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンに分散させることにより、ペースト状の負極合剤スラリーとした。次いで、厚さ15μmの帯状の銅箔から成る負極集電体34Aの両面に負極合剤スラリーを塗布して乾燥させたのち、ロールプレス機で圧縮成型することにより、負極活物質層34Bを形成した。最後に、負極集電体34Aの一端に、ニッケル製の負極リード32を溶接して取り付けた。
次に、電解液を調製した。最初に、炭酸エチレン(EC)と、炭酸ジメチル(DMC)とを混合した後、化21の化合物に包含される化26(1)の化合物を加えて、溶媒を準備した。この際、溶媒の組成(EC:DMC)を重量比で30:69とし、溶媒中における化26(1)の化合物の含有量を1.0質量%とした。この化26(1)の化合物の含有量(質量%)は、溶媒の総和(EC+DMC+化26(1)の化合物)を100質量%としたときの割合である。
この後、溶媒に、電解質塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を溶解させた。この際、六フッ化リン酸リチウムの含有量を溶媒に対して1mol/kgとした。
最後に、正極33及び負極34と共に電解液を用いて二次電池を組み立てた。
最初に、正極集電体33Aの一端にアルミニウム製の正極リード31を溶接すると共に、負極集電体34Aの一端にニッケル製の負極リード32を溶接した。続いて、正極33と、微多孔性ポリプロピレンフィルムから成るセパレータ35(厚さ=25μm)と、負極54とを積層及び巻回させた後、粘着テープから成る保護テープ37で巻き終わり部分を固定して、巻回電極体30の前駆体である巻回体を形成した。
次いで、外側から、ナイロンフィルム(厚さ=30μm)と、アルミニウム箔(厚さ=40μm)と、無延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ=30μm)とが積層された3層構造のラミネートフィルム(総厚=100μm)から成る外装部材40の間に巻回体を挟み込んだ後、一辺を除く外縁部同士を熱融着して、袋状の外装部材40の内部に巻回体を収納した。続いて、外装部材40の開口部から電解液を注入してセパレータ35に含浸させて巻回電極体30を作製した。最後に、真空雰囲気中において外装部材40の開口部を熱融着して封止することにより、ラミネートフィルム型の二次電池が完成した。
この二次電池については、正極活物質層33Bの厚さを調節することにより、満充電時において負極34にリチウム金属が析出しないようにした。
なお、以下の実施例及び比較例のそれぞれにつき、添加した化合物やその含有量などを表1に示す。
(実施例1−2〜1−7)
化26(1)に代えて化26(2)〜化26(7)で示した化合物(表1参照)を含有させた以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、各例の二次電池を得た。
(比較例1−1)
化26に示すような特定の化合物を含有させなかった以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、本例の二次電池を得た。
(比較例1−2〜1−5)
化26(1)の化合物に代えて表1に示した化合物を含有させた以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、各例の二次電池を得た。
<性能評価>
これらの実施例1−1〜1−7及び比較例1−1〜1−4の二次電池について、下記の手順・条件に従ってサイクル特性を調べ、得られた結果を表1に示した。
[サイクル特性]
サイクル特性を調べる際には、最初に、23℃の雰囲気中において2サイクル充放電させて、2サイクル目の放電容量を測定した。続いて、同雰囲気中においてサイクル数の合計が100サイクルとなるまで繰り返し充放電させて、100サイクル目の放電容量を測定した。最後に、常温サイクル放電容量維持率(%)=(100サイクル目の放電容量/2サイクル目の放電容量)×100を算出した。
充放電条件としては、0.2Cの電流で上限電圧4.2Vまで定電流定電圧充電したのち、0.2Cの電流で終止電圧2.7Vまで定電流放電した。この「0.2C」とは、理論容量を5時間で放電しきる電流値である。
[保存特性]
保存特性を調べる際には、最初に、23℃の雰囲気中において2サイクル充放電させて、保存前の放電容量を測定した。続いて、再度充電させた状態で80℃の恒温槽中に10日間保存してから23℃の雰囲気中で放電させて、保存後の放電容量を測定した。最後に、高温保存放電容量維持率(%)=(保存後の放電容量/保存前の放電容量)×100を算出した。充放電条件については、サイクル特性を調べた場合と同様にした。
なお、上記したサイクル特性及び保存特性を調べる際の手順及び条件は、以下の一連の実施例及び比較例についても同様である。
Figure 2010135165
表1に示したように、負極活物質として人造黒鉛を用いた場合には、電解液の溶媒が化26(1)〜(7)の化合物を含有する実施例1−1〜1−7において、それを含有しない比較例1−1と比較して、高い常温サイクル放電容量維持率が得られた。
詳細には同様の骨格を持ち、有機基にハロゲン原子を有する化26(1)、(2)を含有すると(実施例1−1、1−2)、更に高い常温サイクル放電容量維持率が得られた。
(実施例2−1〜2−9)
化26(1)の含有量を変化させた以外は、実施例1−1と同様の操作を繰り返し、各例の二次電池を得た。上記同様に性能評価を行い、得られた結果を表2に示した。
Figure 2010135165
表2に示したように、化26(1)の化合物を含有する実施例2−1〜2−8において、それを含有しない比較例1−1(表1参照)と比較して、高い常温サイクル放電容量維持率が得られ、5質量%で最も高い常温サイクル放電容量維持率が得られた。
(実施例3−1〜3−7)
溶媒として、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(実施例3−1)、トランス−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(t−DFEC:実施例3−2)、炭酸ビニレン(VC:実施例3−3)、炭酸ビス(フルオロメチル)(実施例3−4)、プロペンスルトン(実施例3−5)、こはく酸無水物(実施例3−6)、プロパンスルホン酸無水物(実施例3−7)を加えた以外は、実施例1−1と同様の操作を繰り返し、各例の二次電池を得た。
なお、溶媒中における上記実施例3−1〜3−7の化合物の添加量は、1質量%とした。これは、総和(EC+DMC+化26(1)の化合物+実施例3−1〜3−7の化合物)を100質量%としたときの割合である。性能評価の結果を表3に示す。
Figure 2010135165
実施例3−1〜3−7では、実施例1−1と比較して優れた常温サイクル放電容量維持率を示しており、これらの化合物を用いれば、サイクル特性がより向上することが確認された。
(実施例4−1〜4−3及び5−1〜5−3)
電解質塩として、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF:実施例4−1及び5−2)、化37に示した化合物である化37(6)の化合物(実施例4−2及び5−3)、化40に示した化合物であるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiTFSI:実施例4−3及び5−4)を加えた以外は、実施例1−1と同様の操作を繰り返し、各例の二次電池を得た。なお、六フッ化リン酸リチウムの含有量を溶媒に対して0.9mol/kgとし、四フッ化ホウ酸リチウム等の含有量を溶媒に対して0.1mol/kgとした。
これらの実施例4−1〜4−3及び5−1〜5−4の二次電池について、上記同様にサイクル特性及び保存特性を調べたところ、表4及び表5に示した結果が得られた。
Figure 2010135165
Figure 2010135165
表4及び表5に示したように、電解質塩が四フッ化ホウ酸リチウム等を含有する実施例4−1〜4−3及び5−2〜5−4では、それらを含有しない実施例1−1又は実施例5−1と比較して、同等以上の常温サイクル放電容量維持率及び高温保存放電容量維持率が得られた。
(実施例6−1)
ケイ素を使用した負極を作成した。粗面化された電解銅箔から成る負極集電体34A(厚さ=15μm)を準備した後、電子ビーム蒸着法によって負極集電体34Aの両面に負極活物質としてケイ素を堆積させて負極活物質層34Bを形成することにより、負極34を作製した。この負極活物質層34Bを形成する場合には、10回の堆積工程を経て負極活物質粒子を形成することにより、その負極活物質粒子が10層構造を有するようにした。この際、負極集電体34Aの片面側における負極活物質粒子の厚さ(総厚)を6μmとした。
電解液を調製した。最初に、炭酸エチレン(EC)と、炭酸ジエチル(DEC)とを混合したのち、化21に示した化合物に包含される化26(1)の化合物を加えて、溶媒を準備した。この際、溶媒の組成(EC:DEC)を重量比で30:67とし、溶媒中における化26(1)の化合物の含有量を3.0質量%とした。この化26(1)の化合物の含有量(質量%)は、溶媒の総和(EC+DMC+化26(1)の化合物)を100質量%としたときの割合である。この後、溶媒に、電解質塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を溶解させた。この際、六フッ化リン酸リチウムの含有量を溶媒に対して1mol/kgとした。
(実施例6−2〜6−7)
化26(1)に代えて、化26(2)〜化26(7)で示した化合物を含有させた以外は、実施例6−1と同様の操作を繰り返し、各例の二次電池を得た。
(比較例6−1)
化26(1)を含有させなかった以外は、実施例6−1と同様の操作を繰り返し、本例の二次電池を得た。
(比較例6−2〜6−5)
化26(1)に代えて、表6に示した化合物を含有させた以外は、実施例6−1と同様の操作を繰り返し、各例の二次電池を得た。
これらの実施例6−1〜6−7及び比較例6−1〜6−5の二次電池について、上記同様にサイクル特性を調べたところ、表6に示した結果が得られた。
Figure 2010135165
表6に示したように、負極活物質としてケイ素を用いた場合にも、電解液の溶媒が化26(1)〜(7)の化合物を含有する実施例6−1〜6−7において、それを含有しない比較例6−1と比較して、高い常温サイクル放電容量維持率が得られた。詳細には同様の骨格を持ち、有機基にハロゲン原子を有する化26(1),(2)を含有すると(実施例6−1,6−2)、さらに高い常温サイクル放電容量維持率が得られた。
(実施例7−1〜7−9)
化26(1)の含有量を変化させたことを除き、実施例6−1と同様の操作を繰り返し、各例の二次電池を得た。性能評価の結果を表7に示す。
Figure 2010135165
表7に示したように、負極活物質としてケイ素を用いた場合にも、化26(1)の化合物を含有する実施例7−1〜7−8において、それを含有しない比較例6−1と比較して、高い常温サイクル放電容量維持率が得られ、5質量%で最も高い常温サイクル放電容量維持率が得られた。
(実施例8−1〜8−7)
溶媒として、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(実施例8−1)、トランス−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(t−DFEC:実施例8−2)、炭酸ビニレン(VC:実施例8−3)、炭酸ビス(フルオロメチル)(実施例8−4)、プロペンスルトン(実施例8−5)、こはく酸無水物(実施例8−6)、又はプロパンスルホン酸無水物(実施例8−7)を加えた以外は、実施例6−1と同様の操作を繰り返し、各例の二次電池を得た。
この際、溶媒中における上記実施例8−1〜8−7の化合物の添加量は、3質量%とした。これは、総和(EC+DEC+化26(1)の化合物+実施例8−1〜8−7の化合物)を100質量%としたときの割合である。
Figure 2010135165
実施例8−1〜8−7では、実施例6−1と比較して常温サイクル放電容量維持率を示しており、これらの化合物を用いれば、サイクル特性がより向上することが確認された。
(実施例9−1〜9−3及び10−1〜10−4)
電解質塩として、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF:実施例9−1及び10−2)、化37に示した化合物である化37(6)の化合物(実施例9−2及び10−2)、又は化40に示した化合物であるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiTFSI:実施例9−3及び10−3)を加えた以外は、実施例6−1と同様の操作を繰り返し、各例の二次電池を得た。この際、六フッ化リン酸リチウムの含有量を溶媒に対して0.9mol/kgとし、四フッ化ホウ酸リチウム等の含有量を溶媒に対して0.1mol/kgとした。
これらの実施例9−1〜9−3及び10−1〜10−4の二次電池についてサイクル特性及び保存特性を調べたところ、表9及び表10に示した結果が得られた。
Figure 2010135165
Figure 2010135165
表9及び表10に示したように、電解質塩が四フッ化ホウ酸リチウム等を含有する実施例9−1〜9−3及び10−2〜10−5では、それらを含有しない実施例6−1及び実施例10−1と比較して、同等以上の常温サイクル放電容量維持率及び高温保存放電容量維持率が得られた。
以上の実施例から明らかなように、負極活物質とする軽金属のイオンを安定化させることができる特定の溶媒や電解質を使用することにより、つまり、非水電解液を構成する溶媒として、化21で表される化合物の少なくとも1種を含有する溶媒を用いれば、非水電解液の化学的安定性を向上させることができる。
よって、例えば、かかる非水電解液を電池に用いると、高温保存特性及び高温使用特性を向上させることができ、高温状況下に放置しても、また高温状況下で使用しても、優れた特性を得ることができる。
以上、実施の形態及び実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は実施の形態及び実施例に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態及び実施例では、コイン型の二次電池,及び巻回構造の二次電池を具体的に挙げて説明したが、本発明は、角型,シート型又はカード型、又は正極及び負極を複数積層した積層構造を有する二次電池についても同様に適用することができる。また、本発明は、二次電池に限らず、一次電池などの他の電池についても同様に適用することができる。
また、上記実施の形態及び実施例では、電極反応物質としてリチウムを用いる場合について説明したが、ナトリウム(Na)又はカリウム(K)などの長周期型周期表における他の第1族の元素、マグネシウム又はカルシウム(Ca)などの長周期型周期表における第2族の元素、アルミニウムなどの他の軽金属、又はリチウム又はこれらの合金を用いる場合についても、本発明を適用することができ、同様の効果を得ることができる。その際、負極活物質には、上記実施の形態で説明したような負極材料を同様にして用いることができる。
本発明の非水電解質二次電池の一実施形態に係る二次電池の断面図である。 図1に示した二次電池における巻回電極体の一部を拡大して表す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る二次電池の構成を表す分解斜視図である。 図3で示した巻回電極体のIV−IV線に沿った断面図である。
符号の説明
11…電池缶、12,13…絶縁板、14…電池蓋、15…安全弁機構,15A…ディスク板、16…熱感抵抗素子、17…ガスケット、20,30…巻回電極体、21,33…正極、21A,33A…正極集電体、21B,33B…正極活物質層、22,34…負極、22A,34A…負極集電体、22B,34B…負極活物質層、23,35…セパレータ、24…センターピン、25,31…正極リード、26,32…負極リード、36…電解質層、37…保護テープ、40…外装部材、41…密着フィルム。

Claims (16)

  1. 非水溶媒と、電解質塩と、下記一般式(I)
    Figure 2010135165
    (式中のX、Y及びZは第16族元素から選ばれ、X、Y及びZのいずれか一つが異なる元素を示す。R1とR2は有機基を示し、R1とR2は同一でも異なっていてもよい。但し、Xが酸素原子、YとZの双方が硫黄原子のとき、R1とR2は炭素数1又は2の置換されていないアルキル基以外の有機基を示す。XとYの双方が酸素原子、Zが硫黄原子のとき、R1は有機基を示し、R2は分岐していてもよいアルキル基を示す。但し、X、Y及びZの全てが酸素原子の場合を除く。)で表される化合物のうち少なくとも1種と、
    を含有する非水電解液。
  2. 非水溶媒と、電解質塩と、下記一般式(II)
    Figure 2010135165
    (式中のXは酸素原子又は硫黄原子を示す。R1は有機基を示し、R2は分岐していてもよいアルキル基を示す。R1とR2は同一でも異なっていてもよい。)で表される化合物のうち少なくとも1種と、
    を含有する非水電解液。
  3. 非水溶媒と、電解質塩と、下記一般式(III)
    Figure 2010135165
    (式中のR1は有機基を示し、R2は分岐していてもよいアルキル基を示す。R1とR2は同一でも異なっていてもよい。)で表される化合物のうち少なくとも1種と
    を含有する非水電解液。
  4. 上記非水溶媒が、下記の化4〜化6
    Figure 2010135165
    (式中のR21及びR22は同一でも異なっていてもよく、水素原子又はアルキル基を示す。)
    Figure 2010135165
    (式中のR23〜R26は同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、ビニル基又はアリル基を示すが、これらのうちの少なくとも1つはビニル基又はアリル基である。)
    Figure 2010135165
    (式中のR27はアルキレン基を示す。)
    で表される、不飽和結合を有する環状炭酸エステル化合物の少なくとも1種を含有する請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の非水電解液。
  5. 上記化4に示した不飽和結合を有する環状炭酸エステルが炭酸ビニレンであり、上記化5に示した不飽和結合を有する環状炭酸エステルが炭酸ビニルエチレンであり、上記化6に示した不飽和結合を有する環状炭酸エステルが炭酸メチレンエチレンである請求項4に記載の非水電解液。
  6. 上記非水溶媒が、下記の化7又は化8
    Figure 2010135165
    (式中のR11〜R16は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はハロゲン化アルキル基を示し、これらは同一でも異なってもよい。但し、R11〜R16のうちの少なくとも1つはハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基である。)で表されるハロゲン元素を構成元素として有する鎖状炭酸エステル
    Figure 2010135165
    (式中のR17〜R20は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はハロゲン化アルキル基を示し、これらは同一でも異なっていてもよい。但し、R17〜R20のうちの少なくとも1つはハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基である。)で表されるハロゲン元素を構成元素として有する環状炭酸エステル、
    の少なくとも1種を含む請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の非水電解液。
  7. 上記非水溶媒が、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、炭酸ビス(フルオロメチル)、及び炭酸フルオロメチルメチルから成る群より選ばれた少なくとも1種の溶媒である請求項6に記載の非水電解液。
  8. 上記非水溶媒が、更に下記の化9〜化11
    Figure 2010135165
    (式中のR21及びR22は同一でも異なっていてもよく、水素原子又はアルキル基を示す。)
    Figure 2010135165
    (式中のR23〜R26は同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、ビニル基又はアリル基を示すが、これらのうちの少なくとも1つはビニル基又はアリル基である。)
    Figure 2010135165
    (式中のR27はアルキレン基を示す。)
    で表される、不飽和結合を有する環状炭酸エステル化合物の少なくとも1種を含有する請求項6に記載の非水電解液。
  9. 上記化9に示した不飽和結合を有する環状炭酸エステルが炭酸ビニレンであり、上記化10に示した不飽和結合を有する環状炭酸エステルが炭酸ビニルエチレンであり、上記化11に示した不飽和結合を有する環状炭酸エステルが炭酸メチレンエチレンである請求項8に記載の非水電解液。
  10. 上記電解質塩が、下記の化12〜化14
    Figure 2010135165
    (式中のX31は長周期型周期表における第1族元素又は第2族元素又はアルミニウム、M31は遷移金属元素又は長周期型周期表における第13族元素、第14族元素若しくは第15族元素、R31はハロゲン原子を示す。Y31は−(O=)C−R32−C(=O)−、−(O=)C−C(R33)−、又は−(O=)C−C(=O)−を示す。但し、R32はアルキレン基、ハロゲン化アルキレン基、アリーレン基又はハロゲン化アリーレン基である。R33はアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基又はハロゲン化アリール基である。R31とR33は同一でも異なっていてもよい。なお、a3は1〜4の整数であり、b3は0、2又は4であり、c3、d3、m3及びn3は1〜3の整数である。)
    Figure 2010135165
    (式中のX41は長周期型周期表における第1族元素又は第2族元素、M41は遷移金属元素又は長周期型周期表における第13族元素、第14族元素若しくは第15族元素を示す。Y41は−(O=)C−(C(R41))b4−C(=O)−、−(R43)C−(C(R42))c4−C(=O)−、−(R43)C−(C(R42))c4−C(R43) −、−(R43)C−(C(R42))c4−S(=O)−、−(O=)S−(C(R42))d4−S(=O)−、又は−(O=)C−(C(R42))d4−S(=O)−を示す。但し、R41及びR43は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基であり、それぞれのうちの少なくとも1つはハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基である。R42は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基である。R41〜R43は同一でも異なっていてもよい。なお、a4、e4及びn4は1又は2であり、b4及びd4は1〜4の整数であり、c4は0〜4の整数であり、f4及びm4は1〜3の整数である。)
    Figure 2010135165
    (式中のX51は長周期型周期表における第1族元素又は第2族元素、M51は遷移金属元素、又は長周期型周期表における第13族元素、第14族元素又は第15族元素を示す。Rfはフッ素化アルキル基又はフッ素化アリール基を示し、いずれの炭素数も1〜10である。Y51は−(O=)C−(C(R51))d5−C(=O)−、−(R52)C−(C(R51))d5−C(=O)−、−(R52)C−(C(R51))d5−C(R52)−、−(R52)C−(C(R51))d5−S(=O)−、−(O=)S−(C(R51))e5−S(=O)−、又は−(O=)C−(C(R51))e5−S(=O)−を示す。但し、R51は水素基、アルキル基、ハロゲン原子はハロゲン化アルキル基である。R52は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基であり、そのうちの少なくとも1つはハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基である。R51及びR52は同一でも異なっていてもよい。なお、a5、f5及びn5は1又は2であり、b5、c5及びe5は1〜4の整数であり、d5は0〜4の整数であり、g5及びm5は1〜3の整数である。)
    で表される少なくとも1種のイオン性化合物から成る軽金属塩を含む請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の非水電解液。
  11. 化12で表される軽金属塩が、下記の化15
    Figure 2010135165
    で表されるもののうち、化15(1)に示したジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウム、化15(2)に示したジフルオロビス[オキソラト−O,O’]リン酸リチウム、化15(3)に示したジフルオロ[3,3,3−トリフルオロ−2−オキシド−2−トリフルオロメチルプロピオナト(2−)−O,O’]ホウ酸リチウム、化15(4)に示したビス[3,3,3−トリフルオロ−2−オキシド−2−トリフルオロメチルプロピオナト(2−)−O,O’]ホウ酸リチウム、化15(5)に示したテトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウム、及び化15(6)に示したビス[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムから成る群より選ばれた少なくとも1種のものであり、
    化13で表される軽金属塩が、化15(7)に示した(2,2ジフルオロマロナトオキサラト)ホウ酸リチウム、化15(8)示した(ビス(3,3,3トリフルオロメチル)グリコラトオキサラト)ホウ酸リチウム、化15(9)に示した(3,3,3トリフルオロメチルプロピナトオキサラト)ホウ酸リチウム、及び化15(10)に示した(2−トリフルオロメチルプロピナトオキサラト)ホウ酸リチウムから成る群より選ばれた少なくとも1種のものであり、
    化14で表される軽金属塩が、化15(11)に示したフルオロトリフルオロメチル[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムである、請求項10に記載の非水電解液。
  12. 上記電解質塩が、更に、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、化16
    Figure 2010135165
    (式中のm及びnは同一でも異なっていてもよく、1以上の整数を示す。)で表されるリチウム塩、化17
    Figure 2010135165
    (式中のR61は炭素数2〜4の直鎖状又は分岐状パーフルオロアルキレン基を示す。また、nは1〜3の整数であり、Mは遷移金属原子を示す。)で表されるリチウム塩、及び化18
    Figure 2010135165
    (式中のp,q及びrは同一でも異なっていてもよく、1以上の整数を示す。)で表されるリチウム塩から成る群より選ばれた少なくとも1種を含む請求項10又は11に記載の非水電解液。
  13. 更に環状スルトン誘導体を含む請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の非水電解液。
  14. 更に酸無水物を含む請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の非水電解液。
  15. 正極と、負極と、
    非水溶媒、電解質塩及び下記の一般式(I)
    Figure 2010135165
    (式中のX、Y及びZは第16族元素から選ばれ、X、Y及びZのいずれか一つが異なる元素を示す。R1とR2は有機基を示し、R1とR2は同一でも異なっていてもよい。但し、Xが酸素原子、YとZの双方が硫黄原子のとき、R1とR2は炭素数1又は2の置換されていないアルキル基以外の有機基を示す。XとYの双方が酸素原子、Zが硫黄原子のとき、R1は有機基を示し、R2は分岐していてもよいアルキル基を示す。但し、X、Y及びZの全てが酸素原子の場合を除く。)で表される化合物のうち少なくとも1種を含有する非水電解液と、
    を備える非水電解質二次電池。
  16. 上記負極は、炭素材料、リチウム金属(Li)、並びにリチウムを吸蔵及び放出可能であるとともに金属元素及び/又は半金族元素を含む材料から成る群より選ばれた少なくとも1種を含有する負極活物質を含む請求項15に記載の非水電解質二次電池。
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