JP2000194190A - 現像ロール - Google Patents
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Abstract
適用する場合であっても、良好なトナー帯電性と耐トナ
ーフィルミング性を発揮することができる現像ロールを
提供する。 【解決手段】軸体10の外周面に、三層が形成された現
像ロールであって、上記層のうちの最外層13が、下記
の(A)〜(C)成分を含有する高分子組成物によって
形成されている。(A)アクリロニトリル−ブタジエン
ゴム。(B)ポリ塩化ビニル。(C)下記の(C1 )成
分および(C2 )成分のうち少なくとも一方のポリマ
ー。(C1 )下記の一般式(1)で表わされる繰り返し
単位を構成成分とするシリコーングラフトアクリルポリ
マー。 【化1】 (C2 )アクリル系単量体から誘導される構造部分と、
シロキサンから誘導される直鎖状の構造部分とを構成成
分とするアクリルグラフトシリコーンポリマー。
Description
ー等の電子写真装置に用いられる現像ロールに関するも
のである。
ぎのようにして行われる。すなわち、軸中心に回転する
感光ドラムに原稿像を静電潜像として形成し、これにト
ナーを付着させてトナー像を形成する。ついで、このト
ナー像を複写紙に転写することにより複写が行われる。
この場合、感光ドラム上の静電潜像を現像し、可視像を
形成する現像方法としては、現像ロールを用いた方式
(接触現像方式)が採られている。この方式は、現像ロ
ール表面にトナーを付着させた後、現像ロールと感光ド
ラムとの摺接により、トナーを感光ドラム上の静電潜像
に移行させて、静電潜像をトナー像として顕在化させる
ものである。
外周面に最内層が形成され、この最内層の外周面に中間
層が形成され、さらにこの中間層の外周面に、最外層が
形成されたものが用いられている。現像ロールは、その
特性として良好な耐トナーフィルミング性とトナー帯電
性が要求されるため、最外層の形成材料として、いかな
る材料を用いるかは重要である。例えば、アクリロニト
リル−ブタジエンゴムのみを用いた場合、それ自体に粘
着性があるため、トナーフィルミング(トナーの固着)
を生じやすいという欠点がある。そこで、本出願人は、
種々検討を重ねた結果、最外層の形成材料として、アク
リロニトリル−ブタジエンゴムおよびポリ塩化ビニルを
用いた現像ロールを開発し、すでに提案している(特願
平10−84794号:平成10年3月30日出願)。
このものは、アクリロニトリル−ブタジエンゴムを用い
ているにもかかわらず、耐トナーフィルミング性が良好
になっている。
案した現像ロールは、帯電列がマイナス側であるアクリ
ロニトリル−ブタジエンゴムとポリ塩化ビニルを用いて
いるため、マイナス帯電のトナーを用いる電子写真複写
機に適用すると、トナー帯電性がやや不充分になるとい
う問題を有しており、さらなる改良が求められている。
もので、マイナス帯電のトナーを用いる電子写真装置に
適用する場合であっても、良好なトナー帯電性と耐トナ
ーフィルミング性を発揮することができる現像ロールの
提供をその目的とする。
め、本発明の現像ロールは、軸体の外周面に、少なくと
も二層が形成された現像ロールであって、上記層のうち
の最外層が、下記の(A)〜(C)成分を含有する高分
子組成物によって形成されているという構成をとる。 (A)アクリロニトリル−ブタジエンゴム。 (B)ポリ塩化ビニル。 (C)下記の(C1 )成分および(C2 )成分のうち少
なくとも一方のポリマー。 (C1 )下記の一般式(1)で表わされる繰り返し単位
を構成成分とするシリコーングラフトアクリルポリマ
ー。
シロキサンから誘導される直鎖状の構造部分とを構成成
分とするアクリルグラフトシリコーンポリマー。
トナーを用いる電子写真装置に適用する場合であって
も、良好なトナー帯電性と耐トナーフィルミング性とを
発揮することができる現像ロールを得るべく、鋭意研究
を重ねた。その過程で、帯電列が、A成分であるアクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)やB成分である
ポリ塩化ビニル(PVC)と比較して、よりプラス側で
ある、シリコーン系材料およびアクリル系材料に着目し
た。すなわち、帯電列がプラス側であるものを添加すれ
ば、トナー帯電性を高めることができると想起した。そ
こで、種々検討を重ねた結果、NBR(A成分)とPV
C(B成分)のブレンド物に、特定のシリコーングラフ
トアクリルポリマー(C1 成分)および特定のアクリル
グラフトシリコーンポリマー(C2 成分)のうち少なく
とも一方のポリマー(C成分)を添加すれば、先に提案
した現像ロールに比べ、トナー帯電性が良好になること
を突き止め、本発明に到達した。そして、上記C成分で
あるポリマーは、それ自体、トナー離型性がよいもので
あるため、上記現像ロールは、先に提案した現像ロール
に比べ、耐トナーフィルミング性がさらに良好になるこ
とを突き止めた。
合量をNBR(A成分)およびPVC(B成分)の合計
量に対し特定の範囲に設定した場合には、さらに良好な
結果が得られることを突き止めた。
らなる海−島構造をとり、NBR(A成分)とPVC
(B成分)とからなる海中に特定のポリマー(C成分)
からなる島が分布した状態になっている場合には、島を
構成する特定のポリマー(C成分)が耐トナーフィルミ
ング性を発揮するため、持続力のある現像ロールになる
ことを突き止めた。なかでも、島の平均直径が特定の範
囲に設定されている場合には、その効果が高いことを突
き止めた。
層、中間層、最外層の各層が、特定の材料で形成されて
いる場合には、マイナス帯電のトナーを用いる電子写真
複写機の現像ロールとして最適であることを突き止め
た。
いて説明する。
くとも二層が形成され、しかも上記層のうちの最外層
が、特殊な高分子組成物によって形成されたものであ
る。
て説明する。この現像ロールは、軸体10と、この軸体
10の外周面に沿って形成された最内層11と、この最
内層11の外周に形成された中間層12と、この中間層
12の外周に形成された最外層13とを備えたものであ
る。
のであれば特に限定されるものではなく、金属製の中実
体からなる芯金や、内部を中空にくり抜いた金属製の円
筒体が用いられる。上記軸体10の材料としては、アル
ミニウム、ステンレス等があげられる。
最内層11の形成材料としては、例えば、導電剤を含む
シリコーンゴム組成物があげられる。このシリコーンゴ
ム組成物は、シリコーンゴムに、導電剤等の各種の添加
剤を配合することにより得られる。
るものではないが、ジメチルシリコーンポリマーに架橋
サイトとしてビニル基を付加したものに、ジメチルシリ
コーンオイルを添加したものを用いることが好ましい。
電剤としては、カーボンブラック(ファーネスブラッ
ク、アセチレンブラック)等が用いられる。上記導電剤
のなかでも、特に高い導電性が必要という点から、表面
積が大きく、また吸油量が大きく、ストラクチャ(導電
パス)を作り易いファーネスブラック(導電性カーボン
ブラック:ケッチェンブラック)を用いることが好まし
い。上記導電剤の配合量は、シリコーンゴム100重量
部(以下「部」と略す)に対して3〜15部の範囲に設
定することが好ましい。特に好ましくは、4〜8部であ
る。すなわち、導電剤の配合量が、3部未満では、充分
な導電性が得られず、逆に15部を超えると、硬度が高
くなってしまう傾向がみられるからである。
組成物は、その成形体の硬度が10〜60Hsの範囲内
で、電気抵抗値(Rv)が1×103 〜1×108 Ω・
cmの範囲内となるものが好ましい。なお、硬度は、J
IS−Aに準じて測定される値である。また、電気抵抗
値(Rv)は、つぎのようにして測定される値である。
すなわち、まず導電剤を含むシリコーンゴム組成物から
なるゴムシートを作製し、このシート外表面上に銀ペー
ストで10mm四方の電極を描き(ガード電極付)、シ
ートの反対側の面に対向電極を設け、電極間(印加電
極:100V)の電気抵抗値を測定する。
12の形成材料としては、例えば、導電剤を含むゴム組
成物、導電剤を含む樹脂組成物があげられる。上記ゴム
組成物は、ゴムに、導電剤等の各種の添加剤を配合する
ことにより得られる。また、上記樹脂組成物は、樹脂
に、導電剤等の各種の添加剤を配合することにより得ら
れる。
ては、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイドゴム、
水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(水素化ニ
トリルゴム)等があげられる。
ては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹
脂、フッ素樹脂等があげられる。
電剤としては、ケッチェンブラック等のカーボンブラッ
ク、金属酸化物、第四級アンモニウム塩等のイオン導電
剤が用いられるが、導電性付与の容易さの面からカーボ
ンブラックが好ましい。上記カーボンブラックの配合量
は、ゴムまたは樹脂100部に対して15〜50部の範
囲に設定することが好ましい。すなわち、上記配合量に
設定することにより、中間層を所望の硬度、および電気
抵抗値に設定することが可能となるからである。
等の加硫剤、加硫促進剤、ステアリン酸、亜鉛華(Zn
O)、軟化剤等を適宜に添加してもよい。
は導電剤を含む樹脂組成物は、その成形体の電気抵抗値
(Rv)が、1×102 〜1×108 Ω・cmの範囲内
となるものが好ましい。なお、電気抵抗値(Rv)は、
前記の方法に準じて測定される値である。すなわち、前
記シリコーンゴム組成物からなるゴムシートに代えて、
上記ゴム組成物または樹脂組成物からなるシートを用い
て測定される。
13は、NBR(A成分)と、PVC(B成分)と、特
定のシリコーングラフトアクリルポリマー(C1 成分)
および特定のアクリルグラフトシリコーンポリマー(C
2 成分)のうち少なくとも一方のポリマー(C成分)と
を含有する高分子組成物によって形成される。
定するものではなく従来公知のものが用いられ、なかで
もB成分であるPVCとの相溶性の観点から、アクリロ
ニトリル量の多いものが好ましい。好適には、アクリロ
ニトリル量が、30〜50重量%の範囲内である。
PVC(B成分)としては、特に限定するものではな
く、従来公知のものが用いられる。
との重量基準配合比は、A/B=95/5〜40/60
の範囲に設定されていることが好ましい。より好ましく
は、90/10〜60/40の範囲である。すなわち、
NBRが95を超えると、NBRの特性が強くなり過ぎ
て、粘着性が大きくなり、トナーフィルミングが発生し
やすくなるおそれがあるからである。逆に、PVCが6
0を超えると、PVCの特性が強くなり過ぎて、表面に
傷がつきやすくなり、トナーフィルミングの起点を発生
しやすくなるおそれがあるからである。
分)とともに用いられる特定のポリマー(C成分)は、
特定のシリコーングラフトアクリルポリマー(C1 成
分)および特定のアクリルグラフトシリコーンポリマー
(C2 成分)のうち少なくとも一方である。すなわち、
C成分として、特定のシリコーングラフトアクリルポリ
マー(C1 成分)のみを用いる場合、特定のアクリルグ
ラフトシリコーンポリマー(C2 成分)のみを用いる場
合、両者とも用いる場合の3つの場合がある。
方である、特定のシリコーングラフトアクリルポリマー
(C1 成分)について説明する。
クリルポリマーは、下記の一般式(1)で表わされる構
造を備えたものである。本発明におけるシリコーングラ
フトアクリルポリマーとは、下記の一般式(1)におい
て、(Z)n部分と(Y)k部分とが共重合することに
より、シリコーン部分が幹のアクリルポリマーにグラフ
ト化しているものをいう。
は1〜3000の正数であり、好ましくは1〜300の
正数である。また、繰り返し数nは1〜3000の正数
であり、好ましくは1〜300の正数である。
系単量体から誘導される直鎖状の構造部分である。上記
アクリル系単量体としては、具体的にはアクリル酸、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アク
リル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリ
ル酸tert−ブチル、アクリル酸2,2−ジメチルプ
ロピル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−2−
tert−ブチルフェニル、アクリル酸2−ナフチル、
アクリル酸フェニル、アクリル酸4−メトキシフェニ
ル、アクリル酸2−メトキシカルボニルフェニル、アク
リル酸2−エトキシカルボニルフェニル、アクリル酸2
−クロロフェニル、アクリル酸4−クロロフェニル、ア
クリル酸ベンジル、アクリル酸2−シアノベンジル、ア
クリル酸4−シアノフェニル、アクリル酸p−トリル、
アクリル酸イソノニル、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2
−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−シアノエチル、ア
クリル酸3−オキサブチル、メタクリル酸、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸オクチ
ル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸sec−ブ
チル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸
2,2−ジメチルプロピル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸−2−tert−ブチルフェニル、メ
タクリル酸2−ナフチル、メタクリル酸フェニル、メタ
クリル酸4−メトキシフェニル、メタクリル酸2−メト
キシカルボニルフェニル、メタクリル酸2−エトキシカ
ルボニルフェニル、メタクリル酸2−クロロフェニル、
メタクリル酸4−クロロフェニル、メタクリル酸ベンジ
ル、メタクリル酸2−シアノベンジル、メタクリル酸4
−シアノフェニル、メタクリル酸p−トリル、メタクリ
ル酸イソノニル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、
メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2
−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−シアノエチル、
メタクリル酸3−オキサブチル、γ−メタクリロイルオ
キシプロピルトリメトキシシラン、アクリルアミド、ブ
チルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、ピペリジルアクリルアミド、メタクリルアミド、4
−カルボキシフェニルメタクリルアミド、4−メトキシ
カルボキシフェニルメタクリルアミド、メチルクロロア
クリレート、エチル−α−クロロアクリレート、プロピ
ル−α−クロロアクリレート、イソプロピル−α−クロ
ロアクリレート、メチル−α−フルオロアクリレート、
ブチル−α−ブトキシカルボニルメタクリレート、ブチ
ル−α−シアノアクリレート、メチル−α−フェニルア
クリレート、イソボニルアクリレート、イソボニルメタ
クリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等が
あげられる。そして、これらアクリル系単量体の1種が
重合または2種以上が共重合することにより、Yで表さ
れる直鎖状の構造部分が構成される。
系単量体から誘導される構造部分であって、シロキサン
から誘導される構造部分を有するものである。これは、
下記の一般式(2)または一般式(3)で表されるもの
から誘導される。
(3)の好ましい具体例としては、下記の構造式(a)
〜(r)に示すものがあげられる。
シリコーングラフトアクリルポリマー(C1 成分)は、
シロキサンから誘導される構造部分を除いたアクリルポ
リマー部分のガラス転移温度が、−35〜30℃の範囲
内であることが好ましく、より好ましくは−30〜0℃
の範囲内である。すなわち、上記ガラス転移温度が−3
5℃未満であると、粘着性が大きくなり摩擦係数も大き
くなるためトナーフィルミングが生じ、複写画像が悪く
なるおそれがあり、逆に30℃を越えると硬くなりす
ぎ、スタート時にロールが円滑に回転しなかったり、ク
リック音が発生する等の問題が生じるおそれがあるから
である。
度は、例えばつぎのようにして設定することができる。
すなわち、上記アクリルポリマー部分のガラス転移温度
が−35〜30℃の範囲内となるように、下記のFox
式に従い、各アクリル系重合体の重量比率を設定するこ
とにより行われる。
+(Wm/Tgm) W1 +W2 +…+Wm =1 〔式中、Tg はアクリルポリマー部分のガラス転移温度
であり、Tg1,Tg2,…,Tgm は各アクリル系単量体
のガラス転移温度である。また、W1 ,W2 ,…,Wm
は各アクリル系単量体の重量比率である。〕
(示差走査熱量測定)または動的粘弾性のtanδピー
クにより測定することができる。
シリコーングラフトアクリルポリマー(C1 成分)の数
平均分子量は、10,000〜300,000の範囲に
設定することが好ましく、特に好ましくは30,000
〜100,000の範囲である。すなわち、上記数平均
分子量が10,000未満であると最外層13の強度が
劣る傾向が見られ、300,000を超えると最外層1
3の形成が困難になるおそれがあるからである。なお、
上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算の数平均
分子量を意味する。
シリコーングラフトアクリルポリマー(C1 成分)にお
ける(Z)n 部分の数平均分子量は、260〜40,0
00の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは
1,000〜25,000の範囲である。すなわち、上
記数平均分子量が260未満であると、柔軟性、低摩擦
係数化、離型性等のシリコーンの効果が少なくなり、4
0,000を超えると、べたつきが生じるおそれがある
からである。
ーングラフトアクリルポリマー(C 1 成分)全重量の5
〜60重量%の範囲になるよう設定することが好まし
い。すなわち、上記(Z)n 部分の含有率が5重量%を
下回ると、柔軟性、低摩擦係数化、離型性等のシリコー
ンの効果が少なくなるおそれがあり、60重量%を超え
るとシリコーン特有のべたつきが生じるおそれがあるか
らである。
クリルポリマーは、例えばつぎのようにして製造するこ
とができる。すなわち、上記(Y)k 部分と(Z)n 部
分を、アゾ系重合開始剤の存在下に、ラジカル共重合さ
せることにより製造することができる。このような重合
は、溶媒を用いる溶液重合法、バルク重合法、エマルジ
ョン重合法等によって行うことが好ましく、特に好まし
くは溶液重合法である。
イソブチロニトリル(AIBN)、アゾビス−4−シア
ノバレリン酸、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバ
レロニトリル)、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブ
チレート、アゾビス−1−シクロヘキサカルボニトリル
等があげられ、特にAIBNが好ましい。
〜150℃が好ましく、特に好ましくは60〜100℃
である。また、重合時間は3〜100時間が好ましく、
特に好ましくは5〜10時間である。
フトアクリルポリマーは、前記一般式(1)で表される
構造を備えたものであるが、この構造にさらに別のアク
リル系単量体から誘導される直鎖状の構造部分〔(X)
m 部分〕が連結された、下記の一般式(4)で表される
構造を備えたものであってもよい。
系単量体から誘導される直鎖状の構造部分であり、上記
アクリル系単量体としては、前記一般式(1)において
例示したものと同様のものがあげられる。ただし、Yと
Xは、互いに異なるものでなければならない。また、繰
り返し数mは1〜10,000の正数であり、好ましく
は100〜3,000の正数である。
他方である、特定のアクリルグラフトシリコーンポリマ
ー(C2 成分)について説明する。
コーンポリマーは、アクリル系単量体から誘導される構
造部分と、シロキサンから誘導される直鎖状の構造部分
とを有するものである。本発明におけるアクリルグラフ
トシリコーンポリマーとは、アクリル系単量体から誘導
される構造部分と、シロキサンから誘導される直鎖状の
構成部分とが共重合することにより、アクリル部分が幹
のシリコーンポリマーにグラフト化しているものをい
う。
(C2 成分)中の主鎖に存在するシロキサンから誘導さ
れる直鎖状の構造部分としては、特に下記の一般式
(5)〜(7)で表される構造部分が好ましい。
ましい具体例としては、下記の構造式に示すものがあげ
られる。
けるXは、水素またはハロゲン化炭化水素基、シアン化
炭化水素基等の炭素官能性基を示す。上記ハロゲン化炭
化水素基としては、例えばハロゲン化アルキル基、ハロ
ゲン化アリール基、ハロゲン化アラルキル基、ハロゲン
化アルケニル基等があげられ、上記シアン化炭化水素基
としては、例えばシアノ基、シアン化アラルキル基、シ
アン化アリール基、シアン化アラルキル基、シアン化ア
ルケニル基等があげられる。
(C2 成分)は、アクリル系単量体から誘導される構造
部分〔側鎖〕のガラス転移温度が、30〜150℃の範
囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは6
0〜120℃の範囲である。すなわち、上記アクリル系
単量体から誘導される構造部分〔側鎖〕のガラス転移温
度が30℃を下回ると、低摩擦係数化、離型性、べたつ
き防止の効果が減少し、150℃を超えると、溶剤への
溶解性が低下したり、トナーフィルミング防止効果が得
られにくくなるおそれがあるからである。なお、上記ア
クリル系単量体から誘導される構造部分〔側鎖〕のガラ
ス転移温度の設定およびガラス転移温度の測定は、前記
シリコーングラフトアクリルポリマー(C1 成分)の場
合に準じて行われる。
(C2 成分)において、シロキサンから誘導される直鎖
状の構造部分が存在する主鎖の数平均分子量は、1,5
00〜20,000の範囲に設定するのが好ましく、特
に好ましくは3,000〜10,000の範囲である。
すなわち、上記主鎖部分の数平均分子量が1,500を
下回ると適度な帯電性、低摩擦係数化、離型性等のシリ
コーンの効果が得られにくくなるおそれがあり、20,
000を超えるとシリコーンのべたつきが生じるおそれ
があるからである。
リマー(C2 成分)中の側鎖には、アクリル系単量体か
ら誘導される構造部分が存在する。上記アクリル系単量
体としては、前記シリコーングラフトアクリルポリマー
(C1 成分)において述べたものと同様のものがあげら
れる。
(C2 成分)中の側鎖としては、下記の一般式(8)で
表される構造部分からなるものが特に好ましい。
部分の好ましい具体例としては、下記の構造式に示すも
のがあげられる。
(C2 成分)において、アクリル系単量体から誘導され
る構造部分からなる側鎖の数平均分子量は、200〜2
0,000の範囲に設定するのが好ましく、特に好まし
くは1,000〜10,000の範囲である。すなわ
ち、上記側鎖部分の数平均分子量が200を下回ると適
度な帯電性が得られにくくなるおそれがあり、20,0
00を超えると分離が生じ効果が充分に得られないおそ
れがあるからである。
(C2 成分)は、例えば、前記シロキサンから誘導され
る構造部分と、アクリル系単量体から誘導される構造部
分とを、前述のアゾ系重合開始剤の存在下に、前述のラ
ジカル共重合させることにより製造することができる。
リマー(C2 成分)は、上記シロキサンから誘導される
構造部分と、アクリル系単量体から誘導される構造部分
とを、アニオン重合触媒の存在下に、アニオン重合反応
させることにより製造することもできる。上記アニオン
重合触媒としては、リチウム、ナトリウム等のアルカリ
金属、メチル、エチル、プロピル、ブチル等の脂肪族炭
化水素、ナフタリン、アントラセン、フェナントレン、
トリフェニレン、ナフタセン、アセナフチレン、トラン
ススチルベン、ビフェニル、スチレン、メチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、ベンゾニトリル、ジフェニルエ
チレン、ジフェニルブタジエン等の芳香族炭化水素等が
あげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用
いられる。
シリコーンポリマー(C2 成分)は、数平均分子量が
3,000〜300,000の範囲にあるものが好まし
く、特に好ましくは10,000〜100,000の範
囲である。すなわち、上記C2成分の数平均分子量が
3,000を下回ると上記の効果が得られにくく、ブリ
ードして感光体を汚染するおそれがあり、300,00
0を超えると分離が生じて低摩擦等の効果が得られにく
くなるおそれがあるからである。
(C2 成分)において、前記シロキサンから誘導される
直鎖状の構造部分〔主鎖〕と、アクリル系単量体から誘
導される構造部分〔側鎖〕との比率(重量比)は、主鎖
/側鎖=5/95〜60/40の範囲に設定するのが好
ましく、特に好ましくは主鎖/側鎖=10/90〜40
/60の範囲である。すなわち、主鎖の比率が60を超
える(側鎖の比率が40を下回る)と、シリコーン成分
が増えすぎ、帯電しすぎる傾向が見られ、主鎖の比率が
5を下回る(側鎖の比率が95を超える)と、適度な帯
電性、離型性が得られにくく、強度への効果が減少する
傾向が見られるからである。
組成物において、特定のポリマー(C成分)の配合量
は、NBR(A成分)とPVC(B成分)との合計量1
00部に対して、5〜40部の範囲に設定されているこ
とが好ましい。より好ましくは10〜30部である。す
なわち、5部未満であると、特定のポリマー(C成分)
が少なすぎて、トナー帯電性の改善が不十分となるおそ
れがあり、逆に40部を超えると、特定のポリマー(C
成分)が分離して、塗布むらが生じやすくなる傾向があ
るからである。
成物には、上記A〜C成分以外に、カーボンブラック等
の導電剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、滑剤、帯電
制御剤等が適宜に添加される。
1と中間層12との間に、シランカップリング剤層を形
成することが、上記最内層11と中間層12との接着性
向上という点から好ましい。すなわち、上記最内層11
形成材料として、導電性シリコーンゴムを用い、中間層
12形成材料として、水素化ニトリルゴムとカーボンブ
ラックを主成分とするものを用いる場合、両者の接着性
が悪いため、二層間の接着性向上を図るために、シラン
カップリング剤層を形成することが好ましい。上記シラ
ンカップリング剤としては、具体的には、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルトリメトキシシラン等があげられる。
うにして製造される。すなわち、まず、前記最内層11
形成材料を構成する各成分をニーダー等の混練機を用い
て混練し、コンパウンド状の最内層11形成材料を調製
する。また、上記中間層12形成材料および最外層13
形成材料となる各コーティング液を作製する。上記各コ
ーティング液は、前記各成分をロール等の混練機を用い
て混練し、これに有機溶剤を加えて混合し、攪拌するこ
とにより調製される。そして、このようにして調製され
たコーティング液の濃度は、形成する各層の厚みに応じ
て適宜に設定される。なお、上記最外層13形成材料で
あるコーティング液は、使用する直前に調製することが
好ましい。その理由は、上記特定のポリマー(C成分)
はPVC(A成分)およびNBR(B成分)との相溶性
があまりよくないため、調製後の放置中に分離・凝集が
生じて、最外層13の表面が、適度に分散した海−島構
造とならないおそれがあるからである。
ン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、
テトラヒドロフラン(THF)、メタノール、トルエ
ン、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ、ジメ
チルホルムアミド等があげられる。これらは単独でもし
くは2種以上併せて用いられる。
図2に示すように、上記金属製の軸体10をセットした
下蓋15および円筒型16内に、前記コンパウンド状の
最内層11形成材料を注型し、上蓋17を上記円筒型1
6に外嵌する。ついで、上記ロール型全体を加熱して上
記コンパウンド状の最内層11形成材料を架橋させて最
内層11を形成する。つぎに、この最内層11が形成さ
れた軸体10を脱型した後、上記最内層11の外周面
に、中間層12形成材料となるコーティング液を塗布
し、もしくは上記最内層11形成済みのロールをコーテ
ィング液中に浸漬して引き上げた後、乾燥および加熱処
理を行うことにより、最内層11の外周面に中間層12
を形成する。さらに、上記中間層12の外周面に、最外
層13形成材料となるコーティング液を塗布し、もしく
は上記中間層12形成済みのロールをコーティング液中
に浸漬して引き上げた後、乾燥および加熱処理を行うこ
とにより、中間層12の外周面に最外層13を形成す
る。上記コーティング液の塗布方法は、特に制限するも
のではなく、従来公知のディッピング法、スプレーコー
ティング法、ロールコート法等があげられる。このよう
にして、軸体10の外周に、最内層11、中間層12お
よび最外層13がこの順で形成された現像ロールが製造
される。
層13の表面は、図3に示すように、A〜C成分からな
る海−島構造になっていることが好ましい。この海−島
構造の海21は、NBR(A成分)およびPVC(B成
分)から構成され、島22は、特定のシリコーングラフ
トアクリルポリマー(C1 成分)および特定のアクリル
グラフトシリコーンポリマー(C2 成分)のうち少なく
とも一方のポリマー(C成分)から構成される。このよ
うに、最外層13の表面が、海−島構造をとることによ
り、長期使用によって摩耗したとしても、島を構成する
C成分が常に露呈した状態になるため、耐トナーフィル
ミング性が劣化するといったことがない。そして、特定
のポリマー(C成分)からなる島22は、その平均直径
が、1〜20μmの範囲になっていることが好ましい。
より好ましくは、1〜10μmの範囲である。すなわ
ち、1μm未満であると、島22が小さすぎて、良好な
耐トナーフィルミング性を確保できないおそれがあり、
逆に20μmを超えると、複写画像にむらが生じるおそ
れがあるからである。なお、上記平均直径は、最外層1
3の表面(もしくは断面)を顕微鏡で観察することによ
り測定される値であって、その値は任意に抽出した10
個の島22の直径の平均とする。
1の厚みは、1〜10mmの範囲に設定することが好ま
しく、特に好ましくは3〜6mmの範囲である。また、
中間層12の厚みは、3〜90μmの範囲に設定するこ
とが好ましく、特に好ましくは15〜25μmの範囲で
ある。そして、最外層13の厚みは、特定のポリマー
(C成分)が凝集して大粒径化しにくい程度、すなわち
15〜100μmの範囲に設定する程度が好ましく、好
適には20〜35μmの範囲である。
ー等の電子写真装置に組み込んで用いられ、好適には、
マイナス帯電のトナーを使用する電子写真装置に組み込
んで用いられる。
明する。
となる芯金(直径10mm、SUS304製)と、最内
層形成材料としてシリコーンゴムに導電剤(ケッチェン
ブラックEC600JD)およびジメチルシリコーンオ
イル(粘度1000cSt)を添加したものと、シラン
カップリング剤層の形成材料としてγ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシランと、中間層形成材料として水
素化ニトリルゴム(ゼットポール2010)にケッチェ
ンブラックを添加したものとを準備した。そして、前述
の方法に準じて、軸体の外周に、最内層、シランカップ
リング剤層、中間層をこの順で形成し、ロール基体を準
備した。このロール基体において、各層の厚みは、最内
層の厚みが5mmであり、シランカップリング剤層の厚
みが0.5μmであり、中間層の厚みが20μmであっ
た。また、最内層形成材料を用いて作製したゴムシート
は、その電気抵抗値(Rv)が1×106 Ω・cmであ
り、硬度(Hs:JIS A)は20であった。そし
て、中間層形成材料を用いて作製したシートは、その電
気抵抗値(Rv)が、1×105 であった。
PVCとがブレンドされたラテックスブレンド(日本ゼ
オン社製のニポールDN−508、NBR/PVC=7
0/30、アクリロニトリル量38重量%)100部
と、シリコーングラフトアクリルポリマー(東亜合成化
学社製のサイマックus270、数平均分子量600
0)30部と、アセチレンブラック20部と、硫黄1.
5部と、加硫促進剤CZを1.5部と、加硫促進剤TT
を1部と、ステアリン酸0.5部と、酸化亜鉛5部とを
溶剤(MEK500部とトルエン250部の混合溶剤)
中に分散させたコーティング液を準備した。そして、こ
のコーティング液を、上記ロール基体の中間層の外周面
にディッピング法により塗布した後、オーブン中で加熱
(150〜160℃×30分)することにより加硫し
て、厚み25μmの最外層を形成し、現像ロールを作製
した。なお、最外層の表面において、島の平均直径は、
3μmであった。
がブレンドされたラテックスブレンド(日本ゼオン社製
のニポールDN−508、NBR/PVC=70/3
0、アクリロニトリル量38重量%)100部と、アク
リルグラフトシリコーンポリマー(東亜合成化学社製の
アロンGS30、数平均分子量4000)5部と、アセ
チレンブラック20部と、硫黄1.5部と、加硫促進剤
CZを1.5部と、加硫促進剤TTを1部と、ステアリ
ン酸0.5部と、酸化亜鉛5部とを溶剤(MEK500
部とトルエン250部の混合溶剤)中に分散させたコー
ティング液を用いた以外は、実施例1と同様にして、現
像ロールを作製した。なお、最外層の表面において、島
の平均直径は、2μmであった。
がブレンドされたラテックスブレンド(日本ゼオン社製
のニポールDN−508、NBR/PVC=70/3
0、アクリロニトリル量38重量%)100部と、アク
リルグラフトシリコーンポリマー(東亜合成化学社製の
アロンGS30、数平均分子量4000)10部と、ア
セチレンブラック20部と、硫黄1.5部と、加硫促進
剤CZを1.5部と、加硫促進剤TTを1部と、ステア
リン酸0.5部と、酸化亜鉛5部とを溶剤(MEK50
0部とトルエン250部の混合溶剤)中に分散させたコ
ーティング液を用いた以外は、実施例1と同様にして、
現像ロールを作製した。なお、最外層の表面において、
島の平均直径は、3μmであった。
がブレンドされたラテックスブレンド(日本ゼオン社製
のニポールDN−508、NBR/PVC=70/3
0、アクリロニトリル量38重量%)100部と、アク
リルグラフトシリコーンポリマー(東亜合成化学社製の
アロンGS30、数平均分子量4000)30部と、ア
セチレンブラック20部と、硫黄1.5部と、加硫促進
剤CZを1.5部と、加硫促進剤TTを1部と、ステア
リン酸0.5部と、酸化亜鉛5部とを溶剤(MEK50
0部とトルエン250部の混合溶剤)中に分散させたコ
ーティング液を用いた以外は、実施例1と同様にして、
現像ロールを作製した。なお、最外層の表面において、
島の平均直径は、3μmであった。
がブレンドされたラテックスブレンド(日本ゼオン社製
のニポールDN−508、NBR/PVC=70/3
0、アクリロニトリル量38重量%)100部と、アク
リルグラフトシリコーンポリマー(東亜合成化学社製の
アロンGS30、数平均分子量4000)40部と、ア
セチレンブラック20部と、硫黄1.5部と、加硫促進
剤CZを1.5部と、加硫促進剤TTを1部と、ステア
リン酸0.5部と、酸化亜鉛5部とを溶剤(MEK50
0部とトルエン250部の混合溶剤)中に分散させたコ
ーティング液を用いた以外は、実施例1と同様にして、
現像ロールを作製した。なお、最外層の表面において、
島の平均直径は、5μmであった。
がブレンドされたラテックスブレンド(日本ゼオン社製
のニポールDN−508、NBR/PVC=70/3
0、アクリロニトリル量38重量%)100部と、シリ
コーングラフトアクリルポリマー(東亜合成化学社製の
サイマックus270、数平均分子量6000)5部
と、アクリルグラフトシリコーンポリマー(東亜合成化
学社製のアロンGS30、数平均分子量4000)20
部と、アセチレンブラック20部と、硫黄1.5部と、
加硫促進剤CZを1.5部と、加硫促進剤TTを1部
と、ステアリン酸0.5部と、酸化亜鉛5部とを溶剤
(MEK500部とトルエン250部の混合溶剤)中に
分散させたコーティング液を用いた以外は、実施例1と
同様にして、現像ロールを作製した。なお、最外層の表
面において、島の平均直径は、3μmであった。
ン社製のニポールDN−103)100部と、アセチレ
ンブラック20部と、硫黄1.5部と、加硫促進剤CZ
を1.5部と、加硫促進剤TTを1部と、ステアリン酸
0.5部と、酸化亜鉛5部とを溶剤(MEK500部と
トルエン250部の混合溶剤)中に分散させたコーティ
ング液を用いた以外は、実施例1と同様にして、現像ロ
ールを作製した。
がブレンドされたラテックスブレンド(日本ゼオン社製
のニポールDN−508、NBR/PVC=70/3
0、アクリロニトリル量38重量%)100部と、アセ
チレンブラック20部と、硫黄1.5部と、加硫促進剤
CZを1.5部と、加硫促進剤TTを1部と、ステアリ
ン酸0.5部と、酸化亜鉛5部とを溶剤(MEK500
部とトルエン250部の混合溶剤)中に分散させたコー
ティング液を用いた以外は、実施例1と同様にして、現
像ロールを作製した。
いて、耐トナーフィルミング性、トナー搬送量、トナー
の層形成状態、帯電量を下記の基準で測定・評価し、そ
の結果を後記の表1および表2に示した。
をプリンター(沖データ社製ML400)に組み込み、
現像ロールには−300V、層形成ブレードには−40
0V、補給ロールには−350Vの電圧を印加し、3時
間(20℃×50%RH)駆動させた。その後、各現像
ロール上のトナーをPE製テープに転写し、マクベス濃
度計にて濃度を測定した。その結果、0.01未満の場
合は○、0.01〜0.05の場合は△、0.05を超
える場合は×をつけた。
ーに組み込んだ後、現像ロールに−300V,感光ドラ
ムに−800Vの電圧を印加した。ついで、現像ロール
を、トナーの存在下、150回転させた。そして、現像
ロール上のトナーをPE製テープに転写し、トナーの重
量を測定した。その結果、現像ロールとして充分にトナ
ーを搬送していると認められるものに○、不十分と認め
られるものに×をつけた。
得るためには、現像ロール表面にトナー層が均一厚みで
形成されていることが望ましい。そこで、上記トナー搬
送量の測定を、現像ロール上の任意の数カ所で行い、ト
ナー搬送量のばらつきの有無を調べた。その結果、トナ
ー搬送量のばらつきが、0.1mg/cm2 未満のもの
に○、0.1〜0.2mg/cm2 のものに△、0.2
mg/cm2 を超えるものに×をつけた。
量を、20℃×50%RHの条件下においてつぎのよう
にして測定した。すなわち、図4に示すように、現像ロ
ール30表面上にマイナス帯電のトナーからなるトナー
32層を形成し、吸引ポンプ33によりトナー32を吸
引しファラデーケージ34により測定した(ファラデー
ケージ法)。なお、図において、35はフィルター、3
6は絶縁体パイプ、37は電位計、38、39は導体で
互いに分離している。また、この測定値の絶対値が大き
いほど、トナー帯電性が良好であるといえる。そして、
帯電量の絶対値が、17.0μc/gを超えるものには
○、14.0〜17.0μc/gのものには△、14.
0未満のものには×をつけた。
成するためには、現像ロール表面が平滑面であることが
望ましい。そこで、各現像ロール表面を目視することに
より、塗布むらの有無を調べた。その結果、塗布むらが
全くないものに○、多少塗布むらがみられるものの複写
画像に悪影響を与えないものに△、塗布むらが多く見ら
れ複写画像に悪影響を及ぼすものに×をつけた。
品〜6品はすべて、A成分であるNBRとB成分である
PVCとを含有し、C成分として、特定のシリコーング
ラフトアクリルポリマーもしくは特定のアクリルグラフ
トシリコーンポリマー、あるいは両者を含有する高分子
組成物によって現像ロールの最外層が形成されているた
め、トナー帯電性および耐トナーフィルミング性が良好
であることが認められる。これに対して、比較例1品
は、NBRによって現像ロールの最外層が形成されてい
るため、耐トナーフィルミング性が悪い。また、比較例
2品は、NBRおよびPVCによって現像ロールの最外
層が形成されているため、耐トナーフィルミング性につ
いては良好であるものの、トナー帯電性が不十分である
ことが認められる。
ッチェンブラックを添加した樹脂組成物を用いた以外
は、実施例1と同様にして、現像ロールを作製した。そ
して、この現像ロールについて、上記基準に従い、耐ト
ナーフィルミング性、帯電量を評価したところ、実施例
1と同様、良好な結果が得られた。
るようにしたこと以外は、実施例1と同様にして、現像
ロールを作製した。そして、この現像ロールについて、
上記基準に従い、耐トナーフィルミング性、帯電量を評
価したところ、実施例1と同様、良好な結果が得られ
た。
なるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして、現
像ロールを作製した。そして、この現像ロールについ
て、上記基準に従い、耐トナーフィルミング性、帯電量
を評価したところ、実施例1と同様、良好な結果が得ら
れた。
軸体の外周面に、少なくとも二層が形成された現像ロー
ルであって、上記層のうちの最外層が、NBR(A成
分)と、PVC(B成分)と、特定のシリコーングラフ
トアクリルポリマー(C1 成分)および特定のアクリル
グラフトシリコーンポリマー(C2 成分)のうち少なく
とも一方のポリマー(C成分)とを含有する高分子組成
物によって形成されたものである。そのため、先に提案
したNBRとPVCとを最外層形成材料とする現像ロー
ルに比べ、トナー帯電性が特に良好になる。また、特定
のポリマー(C成分)は、それ自体、トナー離型性がよ
いものであるため、本発明の現像ロールは、先に提案し
た現像ロールに比べ、さらに耐トナーフィルミング性が
良好なものになる。
合量をNBR(A成分)およびPVC(B成分)の合計
量に対し特定の範囲に設定した場合には、さらに良好な
結果が得られる。
らなる海−島構造をとり、NBR(A成分)とPVC
(B成分)とからなる海中に特定のポリマー(C成分)
からなる島が分布した状態になっている場合には、島を
構成するC成分が耐トナーフィルミング性を発揮するた
め、持続力のある現像ロールになる。そして、上記島の
平均直径が特定の範囲に設定されている場合には、さら
に良好な結果が得られる。
層、中間層、最外層の各層が、特定の材料で形成されて
いる場合には、マイナス帯電のトナーを用いる電子写真
複写機の現像ロールとして最適なものとなる。
る。
である。
模式的な説明図である。
図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 軸体の外周面に、少なくとも二層が形成
された現像ロールであって、上記層のうちの最外層が、
下記の(A)〜(C)成分を含有する高分子組成物によ
って形成されていることを特徴とする現像ロール。 (A)アクリロニトリル−ブタジエンゴム。 (B)ポリ塩化ビニル。 (C)下記の(C1 )成分および(C2 )成分のうち少
なくとも一方のポリマー。 (C1 )下記の一般式(1)で表わされる繰り返し単位
を構成成分とするシリコーングラフトアクリルポリマ
ー。 【化1】 (C2 )アクリル系単量体から誘導される構造部分と、
シロキサンから誘導される直鎖状の構造部分とを構成成
分とするアクリルグラフトシリコーンポリマー。 - 【請求項2】 上記(C)成分であるポリマーの配合量
が、(A)成分であるアクリロニトリル−ブタジエンゴ
ムと(B)成分であるポリ塩化ビニルとの合計量
〔(A)+(B)〕100重量部に対して、5〜40重
量部の範囲に設定されている請求項1記載の現像ロー
ル。 - 【請求項3】 上記最外層の表面が、(A)〜(C)成
分からなる海−島構造をとり、(A)成分と(B)成分
とからなる海中に(C)成分からなる島が分布した状態
になっている請求項1または2記載の現像ロール。 - 【請求項4】 上記(C)成分からなる島の平均直径
が、1〜20μmの範囲内に設定されている請求項3記
載の現像ロール。 - 【請求項5】 軸体と、上記軸体の外周面に沿って形成
された最内層と、上記最内層の外周に形成された中間層
と、上記中間層の外周に形成された最外層とを備えた現
像ロールであって、上記最内層が導電剤を含むシリコー
ンゴム組成物によって形成され、上記中間層が導電剤を
含むゴム組成物または導電剤を含む樹脂組成物によって
形成され、上記最外層が下記の(A)〜(C)成分を含
有する高分子組成物によって形成されている請求項1〜
4のいずれか一項に記載の現像ロール。 (A)アクリロニトリル−ブタジエンゴム。 (B)ポリ塩化ビニル。 (C)下記の(C1 )成分および(C2 )成分のうち少
なくとも一方のポリマー。 (C1 )下記の一般式(1)で表わされる繰り返し単位
を構成成分とするシリコーングラフトアクリルポリマ
ー。 【化2】 (C2 )アクリル系単量体から誘導される構造部分と、
シロキサンから誘導される直鎖状の構造部分とを構成成
分とするアクリルグラフトシリコーンポリマー。
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