JP2000192368A - 繊維構造物 - Google Patents

繊維構造物

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JP2000192368A JP10367938A JP36793898A JP2000192368A JP 2000192368 A JP2000192368 A JP 2000192368A JP 10367938 A JP10367938 A JP 10367938A JP 36793898 A JP36793898 A JP 36793898A JP 2000192368 A JP2000192368 A JP 2000192368A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】繊維構造物の物理的、化学的性能が変化せずに
優れた防汚性、消臭性、抗菌性、防かび性を有する繊維
構造物を提供すること。 【解決手段】繊維表面に金属からなる薄膜の金属層を有
し、該金属層表面にTiO2、ZnO、SnO2、SiO
2、SrTiO3、CdS、CdO、CaP、InP、I
23、CaAs、BaTiO3、K2NbO3、Fe2
3、Ta25、WO3、SaO2、Bi2O3、NiO、C
2O、SiC、MoS3、MoS3、InPb、RuO2
およびCeO2から選ばれる少なくとも1種以上の化合
物を含有する金属化合物が存在していることを特徴とす
る繊維構造物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維の物理的、化
学的特性を維持して、金属化合物、特に光半導体の光触
媒反応による優れた防汚性、消臭性、抗菌性、防かび性
および耐水性を有する繊維構造物を提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】繊維布帛等の繊維構造物は衣料用、産業
用に幅広く使用されている。衣料用、産業用を問わず、
それぞれの使用環境応じた防汚性、消臭性、抗菌性、防
かび性、耐水性等の機能向上が要求され種々の方法が提
案されている。例えば、防汚性向上についてはフッ素系
化合物やシリコン系化合物からなる撥水撥油剤での処理
やポリエチレングライコール成分を含む親水性化合物で
処理する方法が提案されているが化合物の種類により効
果を発揮しうる汚染物が決まってしまい、しかも洗濯な
どを実施すると該化合物が脱落して防汚性性能が低下す
る問題がある。消臭性を付与する方法としては活性炭や
多孔質シリカ等で物理的に悪臭を吸着する方法は雰囲気
にある悪臭成分の一部を吸着して雰囲気濃度を低下させ
るもので、飽和吸着に達すれば消臭機能はないに等しく
なる。また、悪臭成分を中和して消臭する方法は、例え
ば塩基性の酸化亜鉛は酸性の悪臭である硫化水素やメチ
ルメルカプタンを中和し、酸性の硫酸アルミは塩基性悪
臭のアンモニアを中和して消臭することは良く知られて
いるが、かかる方法も消臭剤が飽和すると消臭機能はな
くなる上、中性の悪臭に対しては全く消臭機能を発揮す
ることができない問題がある。好ましい消臭方法は悪臭
成分を無臭成分にに分解することであるが、例えば、ア
ンモニアを酸化分解する消臭剤として鉄/フタロシアニ
ンがある。また、硫化水素は硫黄に、メルカプタンはジ
スルフィドに、アルデヒドはカルボン酸に、アミンはケ
トンとアンモニアにそれぞれ分解するすることが知られ
ているがこれらの分解物に臭気を持つものがあり有効性
があるとはいえない。また他の悪臭成分、すなわちタバ
コ臭や汗の臭気にはほとんど効果がない。また、複合さ
れた悪臭、例えば、タバコの燃焼ガスは数千の成分を含
んでいるといわれ、これらを全て消臭することは困難で
ある。いずれの方法も消臭能力に問題があるのが現状で
ある。 抗菌性能は、銀、銅などをセラミックスに担持
させたものや各種の有機系化合物が殺菌剤、忌避剤とし
て使用されているが、死滅できる菌種に限定があった
り、忌避剤そのものの安全性に問題がある場合がある。
【0003】以上のように、防汚性、消臭性、抗菌性、
防かび性のそれぞれを単独に性能を付与することに多く
の問題を抱えているので、該4つの性能を同時に付与す
ることはきわめて困難である。
【0004】近年、酸化チタンに代表される光半導体の
酸化・還元反応を利用して防汚性、消臭性、抗菌性、防
かび性等の機能を付与する技術が提案され、各種の有機
系不純物やNOx、SOxガス等の一部を分解すること
が実証され、セラミックスや硝子等の無機系基盤の表面
に酸化チタンを焼結した製品が商品化されている。該方
法は有機系基盤で行うと、防汚性、消臭性、抗菌性、防
かび性等作用とともに基盤そのものが分解されるため採
用しにくいという重大な問題がある。この問題を解を解
決するため、金属酸化物やシリコン系化合物等の光触媒
耐蝕性を有する物質を基盤と酸化チタンの間に形成する
事が提案されているが、繊維に利用した場合には、繊維
あるいはチタン層の界面の密着性、風合いの粗硬化に問
題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
に鑑み、繊維表面に金属層と光触媒層が積層されたもの
からなり、光触媒反応による繊維劣化防止と電磁波シー
ルド性、防水性などに優れた衣料用、産業資材用等に用
いられる繊維構造物を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、次のような構成を採用する。「繊維表面
に金属からなるシート形態の薄膜層を有し、該金属層表
面にTiO2、ZnO、SnO2、SiO2、SrTi
3、CdS、CdO、CaP、InP、In23、C
aAs、BaTiO3、K2NbO3、Fe23、Ta2
5、WO3、SaO2、Bi2O3、NiO、Cu2O、Si
C、MoS3、MoS3、InPb、RuO2およびCe
2から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を含有す
る金属化合物層が形成されていることを特徴とする繊維
構造物。」、「衣類、寝装品、カーテン、カーペット、
畳、テーブルクロス、壁装材、建築工事用シート、帆
布、テント、旗、人工芝、保冷庫カバー、フィルター、
鞄、車両内装材、家具またはキッチン用品の形状を有す
る上記繊維構造物を用いてなる繊維製品。」
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳し
く説明する。
【0008】本発明は、繊維の物理的、化学的特性が光
触媒反応で変化することなく優れた防汚性、消臭性、抗
菌性、防かび性などを付与する機能性構造物について鋭
意検討したところ、繊維表面と金属化合物層との間に金
属層を形成すれば目的を達成できることを究明したもの
である。
【0009】本発明の繊維構造物とは、ポリエステル系
繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリルニトリル系繊
維、ポリプロピレン系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリ
塩化ビニル系繊維、フッ素系繊維、アラミド系繊維、サ
ルフォン系繊維等の合成繊維、レーヨン、アセテート等
の半合成繊維、木綿、羊毛、絹、麻等の天然繊維、ガラ
ス繊維、炭素繊維、セラミックス繊維等およびこれらの
混合された繊維からなる織物、編物、不織布、糸、ロー
プ、紐等である。かかる繊維に原糸糸条の製造工程や加
工工程での生産性や特性改善のために、通常使用されて
いる各種添加剤を含んでいても良い。例えば熱安定剤、
酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、可塑剤、
増粘剤、着色剤、平滑剤、抗菌剤、防かび剤等を含有せ
しめることができる。本発明は、光触媒反応で劣化しや
すい有機系高分子からなる繊維に特に効果を発揮でき
る。本発明のフィルム状物とはポリエステル系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン
系樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、ポリイミド系
樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等からなるシート状のもの
で、かかるシートを形成する方法としては公知の方法を
使用できるが溶剤等に溶解したものをナイフコータ等で
コーティング製膜するか、熱で溶融してTダイスから押
し出すかまたはカレンダーで製膜する方法などを採用す
ることができる。本発明のフィルム状物に生産性や特性
改善のために、通常使用されている各種添加剤を含んで
いても良い。例えば熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、
難燃剤、帯電防止剤、可塑剤、増粘剤、着色剤、平滑
剤、抗菌剤、防かび剤等を含有せしめることができる本
発明では、繊維表面に金属からなるシート形態の薄膜の
金属層を有する。金属としては、例えばアルミニュー
ム、銅、金、銀、亜鉛、ニッケル、白金などでありこれ
ら金属の一種または二種以上を混合物として使用するこ
とができる。
【0010】これらの中でも本発明の金属種として性
能、加工性、コストなどが優れていることからアルミニ
ューム、銅、亜鉛、ニッケルが好ましく使用できる。
【0011】本発明の金属層はシート形態を有すること
が好ましい。かかるシート状物の形成方法は蒸着あるい
はスパッタリングによって薄膜を形成するかまたは金属
を圧延して箔とするかまたは金属を高温ガスや電気アー
クの熱で溶かして吹き付けて皮膜を形成するかまたは無
電界メッキで薄膜を形成するなどの方法を採用すること
ができる。該薄膜の形成は繊維表面に直接形成してもよ
く、またはフィルム等のシート表面に形成したのち該フ
ィルムと繊維を接着してもよく、要は光触媒含有層を形
成させる面が金属面であればよい。該薄膜の厚みは光触
媒反応による劣化防止性、電磁波シールド性から0.0
1〜200μm、好ましくは0.05〜100μmであ
る。0.01μm未満であると光触媒反応の遮断性、電
磁波シールド性が十分でない場合がある。また、200
μmを越えると光触媒による劣化防止性、電磁波シール
ド性は十分で好ましいが風合いが粗硬になったり、折り
曲げられたときに金属層に亀裂が入りやすくなる場合が
あり良くない。本発明は、上記金属層の上に、Ti
2、ZnO、SnO2、SiO2、SrTiO3、Cd
S、CdO、CaP、InP、In23、CaAs、B
aTiO3、K2NbO3、Fe23、Ta25、WO3
SaO2、Bi2O3、NiO、Cu2O、SiC、MoS
3、MoS3、InPb、RuO2およびCeO2から選ば
れる1種以上の金属化合物を有する。
【0012】これらの金属化合物は、通常、光触媒とし
て機能することで共通するものである。光触媒とは、
光、特に好ましくは紫外線により励起し、電子/正孔対
が生成し、生成した電子は表面酸素を還元してスーパー
オキサイドイオンを生成し、正孔は表面水酸基を酸化し
て水酸ラジカルを生成し、これらの活性種の酸化・還元
反応によって物質を分解するもので、この反応によって
防汚性、消臭性、抗菌性および防かび性の効果を達成で
きるものである。上記のうち中でも、酸化チタン(Ti
2)が化学的に安定で、無害で、かつ安価であり特に
好ましい。酸化チタンにはアナターゼ型とルチル型があ
るがアナターゼ型が反応性が高く好ましい。
【0013】金属化合物は粒子であって、さらに粒子径
は20nm以下で、表面積が100〜300m2 /gで
あるのが目的とする性能を提供する上で好ましい。また
該粒子の付着量は繊維構造物に対して好ましくは0.0
5重量%以上、好ましくは1重量%以上である。
【0014】本発明では光触媒反応の活性を高めたり、
抗菌作用を高めるために白金、パラジュム、銀、銅、亜
鉛のような金属をドーピングする事ができる。
【0015】本発明の金属化合物を金属表面に被覆する
方法は、上記の方法で得られた繊維および金属層を有す
るものを、例えば酸化チタンの水分散液に浸漬してマン
グル等で絞り、乾燥、熱処理して金属層表面に固着する
ことができる。または、水系樹脂、溶剤系樹脂に光触媒
粒子を分散させて、浸積法、コーティング法、スプレー
法等公知の方法で付着させることができる。ここで使用
される水系樹脂および溶剤系樹脂の種類としては、シリ
コン系樹脂、フッ素系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ
系樹脂、アクリル系樹脂アクリルシリコン系樹脂等を使
用することができ、好ましくは光触媒反応で分解しにく
いシリコン系樹脂、フッ素系樹脂が好ましい。また、非
結晶質過酸化チタン、ゼオライト、アルキルシリケート
等も使用することができる。
【0016】本発明の電磁波シールド性能はKFC法で
1MHz〜1GHzの周波数で電界シールド性能を測定
して、500MHzでのシールド性能が20dB以上で
あることが好ましくは、さらに好ましくは30dB以
上、またさらに好ましくは50dB以上である。該性能
は使用する金属種およびその厚みにより目的とする効果
により設定することができる。
【0017】なお20dB未満であると電磁波シールド
性能が低く、十分な効果を発揮できない場合がある。
【0018】本発明は、上記構成とすることにより、該
金属層が光触媒反応による繊維劣化を防止し、かつ電磁
波シールド性能を発揮するものであり、さらには防水性
をも付与できるものである。防水性能をさらに向上させ
るには、繊維布帛表面に第1層として樹脂層を、第2層
として金属層を第3層として金属化合物をを順次積層す
るか、繊維布帛の表面に金属層、光触媒層を順次積層
し、裏面に樹脂層を形成することができる。
【0019】ここで、樹脂層としては、熱可塑性樹脂が
柔軟性などの点で好ましく、ポリエステル系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系
樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、ポリイミド系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等からなる一種以上のものを
使用することができるが、環境面から塩素、臭素等のハ
ロゲン元素を含まないものが好ましい。かかる樹脂層を
形成する方法としては公知の方法を使用できるが溶剤等
に溶解したものをナイフコータ等でコーティング製膜す
るか、熱で溶融してTダイスから押し出すかまたはカレ
ンダーで製膜する方法などを採用することができる。本
発明の樹脂に生産性や特性改善のために、通常使用され
ている各種添加剤を含んでいても良い。例えば熱安定
剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、可塑
剤、増粘剤、着色剤、平滑剤、抗菌剤、防かび剤等を含
有せしめることができる本発明の繊維構造物は、JIS
L 1092 5.1(1)耐水度試験A法(低圧
法)の規定される方法で測定した耐水圧が300mmH
2O以上であり、好ましくは500mmH2O以上であ
り、かかる耐水圧があれば雨天時に雨水がしみこむこと
もない。 本発明による繊維構造物は 衣類、寝装品、カ
ーテン、カーペット、畳、テーブルクロス、壁装材、建
築工事用シート、帆布、テント、旗、人工芝、保冷庫カ
バー、フィルター、鞄、車両内装材、家具、フィルタ
ー、及びキッチン用品等に好ましく使用することができ
る。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、実施例及び比較例に示す性能は次の方法で
測定した。
【0021】(汚染物分解性)水性の赤インキ(パイロ
ット株式会社製)を20%の濃度に水で希釈し、毛筆で
構造物表面に線を描いて風乾し、太陽光にさらしてイン
クが分解消色する時間を測定した。
【0022】(汚染性、引っ張り強力保持率)JIS
A 1410に規定される45度曝露台で150日間曝
露した。 (1)汚染性;汚染前及び汚染後の構造物の表面をデジ
タル測色色差計算機(スガ試験機株式会社製)によりL
値を測定し、次の計算式により汚染の程度を求めた。 汚染度=(a−b)/a ×100 ここで、a:汚染試験前のL値、b:汚染試験後のL値
であり、数値の大きいものほど汚染がひどいことを表
す。
【0023】(引っ張り強力保持率)曝露前後の構造物
の3cm幅の引っ張り強力を測定し(JIS L 10
17に準ず)曝露しないものに対する強力の保持率を計
算で求めた。
【0024】(消臭性)紫外線を透過可能な石英ガラス
製の500cc容器に0.3%のアンモニア水80μl
を滴下し、該容器内に5cm×5cmの試料を入れて密
閉し、30分後の容器内の100cc中に残存している
アンモニア量ガス検知管(ガステック社製)を使用して
測定し、スタート時のアンモニア濃度に対する除去率を
計算した。なを、試料から7cmの距離から5mw/c
m2の紫外線強度で紫外線を照射するものとしないもの
で評価した。
【0025】(抗菌性)試験体に黄色ブドウ状球菌(S
taphylococcusaureus12732)
のブイヨン懸濁液を注加し、密閉容器内で37℃、18
時間の培養後の生菌数を計測し、植菌数に対する増減値
を求めた。なを、培養時に紫外線強度が0.8mw/c
m2の紫外線ランプを照射するものと、しないもので評
価した。
【0026】(電磁波シールド性)スペクトロアナライ
ザー装置((株)アドバンテスト社製)を用い、KFC
法で1MHz〜1GHzの周波数で測定し500MHz
の数値を表示した。
【0027】実施例1〜12、比較例1〜6 経糸および緯糸に100デニール48フィラメントのポ
リエチレンテレフタレート繊維(東レ株式会社製)を使
用した平織りものを常法により精錬、ヒートセットした
(経糸/緯糸密度 89/75本/インチ)。この織物を
次に示す方法で処理し、性能を評価した結果を表1およ
び2に示した。
【0028】「金属層処理」 (A)無電界メッキ:銅を1.0μm厚みでメッキし、
さらにニッケルを0.3μmの厚みでメッキし2層とし
た。
【0029】(B)織物の表面にアルミニュームを0.
07μmの厚みで蒸着した。
【0030】(C)12μm厚みのポリエステルフィル
ムの片面にアルミニュームを0.05μm厚みで蒸着し
たものの裏面と織物をウレタン系接着剤で接着した。
【0031】(D)厚さが10μmのアルミニューム箔
をウレタン系接着剤で接着した。
【0032】(E)厚さが10μmの銅箔をウレタン系
接着剤で接着した。
【0033】(F)90μmの厚みで亜鉛を溶射した。
【0034】「樹脂層処理」アクリル樹脂(クリスコー
トP1130 大日本インキ株式会社製)を5μmの厚
みでナイフコートした。
【0035】「金属化合物設置」 (T−1)酸化チタンの水分散液(石原産業株式会社製
光触媒チタン 粒子系20nm、固形分40%)の水希
釈液に浸積し、マングルで絞り、140℃で乾燥し、酸
化チタンの付着量を2.0%とした。 (T−2)チタン・ケイ素複合酸化物水分散液(日本触
媒株式会社製 粒子系12nm、比表面積150m2/
g)を用いて同様に処理し光触媒成分の付着量を1.9
%とした。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】表1および表2に結果を示す。これら表か
ら、本発明の金属層を形成したものは、光触媒による繊
維の劣化を抑え、光触媒の持つ本来の防汚性、汚染物分
解性、消臭性、抗菌性を発揮しうることがわかる。ま
た、繊維と金属層の間または布帛の裏面に樹脂層をコー
ティングすれば優れた耐水性をも兼ね備えたものを供給
することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、繊維構造物の物理的、
化学的性能が変化せずに優れた防汚性、消臭性、抗菌
性、防かび性を有する繊維構造物を提供することができ
る。本発明の構造物は衣料用途、産業用途に好適に使用
できる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維表面に金属からなる薄膜の金属層を有
    し、該金属層表面にTiO2、ZnO、SnO2、SiO
    2、SrTiO3、CdS、CdO、CaP、InP、I
    23、CaAs、BaTiO3、K2NbO3、Fe2
    3、Ta25、WO3、SaO2、Bi2O3、NiO、C
    2O、SiC、MoS3、MoS3、InPb、RuO2
    およびCeO2から選ばれる少なくとも1種以上の化合
    物を含有する金属化合物が存在していることを特徴とす
    る繊維構造物。
  2. 【請求項2】繊維表面に第1層として樹脂層が、第2層
    として金属層が、第3層として金属化合物層が、これら
    の順に積層されている請求項1記載の繊維構造物。
  3. 【請求項3】繊維布帛の表面に第1層として金属層が、
    第2層として金属化合物層、裏面に樹脂層が積層されて
    いる請求項1または2記載の繊維構造物。
  4. 【請求項4】金属がアルミニューム、銅、金、銀、鉄、
    ニッケル、亜鉛および白金から選ばれる少なくとも一種
    である請求項1〜3いずれかに記載の繊維構造物。
  5. 【請求項5】金属層の厚さが、0.01〜200μmで
    ある請求項1〜4いずれかに記載の繊維構造物。
  6. 【請求項6】金属化合物層がTiO2を必須成分とする
    請求項1〜5いずれかに記載の繊維構造物。
  7. 【請求項7】電磁波シールド性能が500MHzの周波
    数で30dB以上である請求項1〜6いずれかに記載の
    繊維構造物。
  8. 【請求項8】JIS L 1092 耐水度試験A法に
    規定される方法で測定した耐水圧が300mmH2O以
    上である請求項1〜7いずれかに記載の繊維構造物。
  9. 【請求項9】繊維表面に金属からなる薄膜の金属層を有
    し、該金属層表面に光触媒化合物が存在していることを
    特徴とする繊維構造物。
  10. 【請求項10】衣類、寝装品、カーテン、カーペット、
    畳、テーブルクロス、壁装材、建築工事用シート、帆
    布、テント、旗、人工芝、保冷庫カバー、フィルター、
    鞄、車両内装材、家具またはキッチン用品の形状を有す
    る、請求項1〜9のいずれかの繊維構造物を用いてなる
    繊維製品。
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