JP2000191932A - 着色組成物、並びに、それを用いたインク及びトナ― - Google Patents

着色組成物、並びに、それを用いたインク及びトナ―

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JP2000191932A
JP2000191932A JP37025298A JP37025298A JP2000191932A JP 2000191932 A JP2000191932 A JP 2000191932A JP 37025298 A JP37025298 A JP 37025298A JP 37025298 A JP37025298 A JP 37025298A JP 2000191932 A JP2000191932 A JP 2000191932A
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electron
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JP37025298A
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Naoto Yanagihara
直人 柳原
Kazunori Nigorikawa
和則 濁川
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消色性が良好な着色組成物、インク、および
トナーを提供することである。 【解決手段】 消色可能であり、I/O値が0.40以
下の電子供与性無色染料と、電子受容性化合物とを含有
する着色組成物、および該着色組成物を含有するイン
ク、および消色性トナーである。好ましくは、下記一般
式(1)で示される電子供与性無色染料を含有する着色
組成物、並びにこれを用いたインク、およびトナーであ
る。下記一般式(1)中、R1〜R4の少なくとも一つ
は、炭素数が20以上の基である。 一般式(1) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷・印画後に消
色可能であり、画像形成を行った紙類やプラスチックフ
ィルム等の再生利用を可能にする着色組成物、並びに、
該着色組成物を利用したボールペン用、印刷機用、ホワ
イトボード用等の各種用途に好適なインク、及び複写材
料用等に好適なトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子供与性無色染料と、電子受容
性化合物とからなる着色組成物をマーキング用着色組成
物として利用したボールペン等の筆記具が知られてい
る。近年、前記着色組成物を消色性のマーキング用着色
組成物として利用する方法が提案されている(例えば、
特公平8−52504号、特開平7−90214号、特
開平9−59547号、および特開平10−10198
2号公報等)。しかし、前記提案されている消色性着色
組成物は、熱および/または消色剤による消色が不充分
な場合があり、消色性の向上が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、印刷・印画
後に消色可能であり、画像形成を行った紙類やプラスチ
ックフィルム等の再生利用を可能にすると共に、特に、
消色性が良好な着色組成物、並びに、該着色組成物を利
用した、消色性が良好なインクおよびトナーを提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、電子供与性無色染料のI/O値と消色性
の相関を見出し、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。本発明は、 <1>消色可能であり、I/O値が0.40以下の電子
供与性無色染料と、電子受容性化合物とを含有すること
を特徴とする着色組成物である。 <2>電子供与性無色染料が、下記一般式(1)で示さ
れる化合物であることを特徴とする着色組成物である。 一般式(1)
【0005】
【化2】
【0006】R1およびR2は各々独立に、炭素数1〜3
0のアルキル基を示し、R3は炭素数1〜30のアルキ
ル基、水素原子、またはハロゲン原子を示し、R4は、
炭素数1〜30のアルキル基、アルコキシ基、またはア
リールオキシ基を示し、但し、R1〜R4の少なくとも一
つは、炭素数20以上の基である。
【0007】<3> 前記<1>又は<2>に記載の着
色組成物と、油系媒体とを少なくとも含有し、油性であ
ることを特徴とするインクである。 <4> 前記<1>又は<2>に記載の着色組成物と、
水系媒体とを少なくとも含有し、水性であることを特徴
とするインクである。 <5> 消色剤を含有する前記<3>又は<4>に記載
のインクである。 <6> 前記<1>又は<2>に記載の着色組成物と、
結着樹脂とを少なくとも含有することを特徴とするトナ
ーである。 <7> 消色剤を含有する前記<6>に記載のトナーで
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】(着色組成物)本発明の着色組成
物は、電子供与性無色染料と、電子受容性化合物と、必
要に応じてその他の成分とを含有する。
【0009】−電子供与性無色染料− 本発明に用いられる電子供与性無色染料は、I/O値が
0.40以下であり、好ましくは、0.25以上0.3
9以下、より好ましくは0.30以上0.38以下であ
る。ここでI/O値とは、化合物あるいは置換基の親油
性/親水性の尺度を表すパラメーターであり、「有機概
念図」(甲田善生著・三共出版、1984年)にその詳
細な解説がある。Iは無機性を、Oは有機性を表し、I
/O値が大きいほど無機性が高いことを表す。以下に、
I/O値についての具体例を記載する。I値の代表例と
して−NHCO−基では200、−NHSO2−基では
240、−COO−基では60となる。例えば、−NH
COC511の場合、炭素数は6であり、O値は20×
6=120となる。I=200であるから、I/O≒
1.67となる。
【0010】電子供与性無色染料が、下記一般式(1)
で示される化合物であると、消色性がより向上するので
好ましい。 一般式(1)
【0011】
【化3】
【0012】R1およびR2は各々独立に、炭素数1〜3
0のアルキル基を示す。例えば、エチル基、ブチル基、
ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、ステ
アリル基、エイコサノ基、コレステリル基、4−(4−
オクチルシクロヘキシル)シクロヘキシル基等が挙げら
れ、中でもエチル基、ブチル基、エイコサノ基、コレス
テリル基等が好ましい。R3は炭素数1〜30のアルキ
ル基、水素原子、またはハロゲン原子(塩素、臭素、ヨ
ウ素)を示す。アルキル基の例および好ましい態様とし
ては、R1およびR2と同様である。
【0013】R4は炭素数1〜30のアルキル基、アル
コキシ基、またはアリールオキシ基を示す。アルキル基
の例および好ましい態様としてはR1およびR2と同様で
ある。アルコキシ基の例としては、メトキシ基、ドデシ
ルオキシ基、ステアリルオキシ基、エイコサノオキシ
基、コレステリルオキシ基、4−(4−オクチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキシルオキシ基等が挙げられ、中で
もメトキシ基、エイコサノオキシ基、コレステリルオキ
シ基、4−(4−オクチルシクロヘキシル)シクロヘキ
シルオキシ基等が好ましい。アリールオキシ基の例とし
ては、4−(4−オクチルシクロヘキシル)フェノキシ
基、4−(4−オクチルフェニル)フェノキシ基、6−
デシル−5,7,8−トリヒドロ−2−ナフチルオキシ
基等が挙げられ、中でも4−(4−オクチルシクロヘキ
シル)フェノキシ基、4−(4−オクチルフェニル)フ
ェノキシ基等が好ましい。
【0014】但し、R1〜R4のうち、少なくとも一つ
は、炭素数20以上の基であり、好ましくは、20以上
30以下の基である。炭素数20以上の基としてはエイ
コサノ基、コレステリル基、4−(4−オクチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキシル基、4−(4−オクチルシク
ロヘキシル)フェニル基、4−(4−オクチルフェニ
ル)フェニル基、6−デシル−5,7,8−トリヒドロ
−2−ナフチル基等が挙げられ、中でもエイコサノ基、
コレステリル基、4−(4−オクチルシクロヘキシル)
シクロヘキシル基が好ましい。
【0015】以下に、本発明に用いられ得る電子供与性
無色染料の例を示すが、本発明に用いられる電子供与性
無色染料は、これに限定されるものではない。
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】−電子受容性化合物− 前記電子受容性化合物は、前記電子供与性無色染料と作
用して着色(発色)し得る性質を有していればよく、例
えば、特開昭61−291183号、特開昭63−22
7375号、特公昭40−9309号、特公昭45−1
4039号、特開昭52−140483号、特開昭48
−51510号、特開昭57−210886号、特開昭
58−87089号、特開昭59−11286号、特開
昭60−176795号、特開昭61−95988号、
特開昭63−65979号、特開平6−72984号、
特開平7−278098号等の各公報に記載されている
化合物が挙げられ、具体的には、フェノール化合物、有
機酸若しくはその金属塩、ヒドロキシ安息香酸エステル
等の酸性物質などが挙げられる。
【0019】これらは、1種単独で使用してもよいし、
2種以上を併用してもよい。これらの中でも、フェノー
ル誘導体、サリチル酸誘導体、クロロサリチル酸誘導
体、メチレンビスサリチル酸誘導体、チオビスサリチル
酸誘導体、安息香酸誘導体、アントラニル酸誘導体、フ
ェノキシ酢酸誘導体が好ましい。これらの具体例として
は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステ
ル、ビスフェノールスルホン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)酢酸エチルエステル、ビス(3−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシフェニ
ル−2−ヒドロキシフェニルスルホン、ビス(3−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1,5−ビ
ス(4−ヒドロキシフェノキシ)−3−オキサペンタ
ン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、4−ヒ
ドロキシ安息香酸メチルエステル、2,4−ジヒドロキ
シ安息香酸ブチルエステル、2,4−ジヒドロキシ安息
香酸ベンジルエステル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸
ヘキシルエステル、没食子酸エチルエステル、没食子酸
プロピルエステル、没食子酸ベンジルエステル、没食子
酸メチルエステル、ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−t−ブチルフェニル)スルフィド、ビス(2−ヒ
ドロキシ−3−t−ブチル−5−メチル)メタン、ま
た,サリチル酸、4−クロロサリチル酸、4−メチルサ
リチル酸、5−メチルサリチル酸、5−メトキシサリチ
ル酸、3−フェニルサリチル酸、5−フェニルサリチル
酸、4−ニトロ安息香酸、4−シアノ安息香酸、ヒドロ
キシ安息香酸、フタル酸、m−アニス酸、4−メチルス
ルホニル安息香酸、2−アセチルアミノアントラニル
酸、2−メチルスルホニルアミノアントラニル酸、フェ
ノキシ酢酸、p−クロロフェノキシ酢酸、などが挙げら
れる。
【0020】これらの中でも、ヒドロキシ安息香酸誘導
体、没食子酸エステル誘導体、サリチル酸誘導体、クロ
ロサリチル酸誘導体、メチレンビスサリチル酸誘導体が
好ましい。
【0021】前記電子受容性化合物の着色組成物におけ
る使用量としては、前記電子供与性無色染料1部に対
し、0.1〜20重量部が好ましく、1〜10重量部が
より好ましい。前記使用量が、0.1重量部未満である
と、着色濃度が低くなることがあり、10重量部を超え
てもそれに見合う効果が得られないことがある。
【0022】−その他の成分− 前記その他の成分としては、特に制限なく、本発明の目
的を害しない範囲内で目的に応じて公知の添加剤の中か
ら適宜選択することができ、例えば、光褪色防止剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、などが挙げられる。これら
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。
【0023】前記光褪色防止剤として、例えば、特開昭
61−283589号公報、同61−283990号公
報、同61−283991号公報等に記載されている化
合物などが挙げられる。
【0024】前記紫外線吸収剤は、一般に前記着色組成
物の堅牢性を向上させる目的で使用され、例えば、ベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シアノアクリレ
ート系紫外線吸収剤、オキザリックアシッドアニリド系
紫外線吸収剤、などが好適に挙げられる。前記紫外線吸
収剤の具体例は、特開昭47−10537号、同58−
111942号、同58−212844号、同59−1
9945号、同59−46646号、同59−1090
55号、同63−53544号、特公昭36−1046
6号、同42−26187号、同48−30492号、
同48−31255号、同48−41572号、同48
−54965号、同50−10726号、米国特許2,
719,086号、同3,707,375号、同3,7
54,919号、同4,220,711号、などの各公
報に記載されている。
【0025】前記酸化防止剤は、一般に前記着色組成物
の堅牢性を向上させる目的で使用され、例えば、ヒンダ
ードアミン系酸化防止剤、ヒンダードフエノール系酸化
防止剤、アルコキシベンゼン誘導体、アニリン系酸化防
止剤、キノリン系酸化防止剤などが好適に挙げられる。
前記酸化防止剤の具体例は、特開昭59−155090
号、同60−107383号、同60−107384
号、同61−137770、同61−139481号、
同61−160287号などの各公報に記載されてい
る。
【0026】本発明の着色組成物は、消色可能であり、
例えば、印刷・印画後に消色剤を作用させることにより
消色できる。
【0027】本発明の着色組成物は、印刷・印画後に消
色剤と作用させることにより消色可能である。前記着色
組成物と前記消色剤とを作用させる方法、即ち消色方法
としては、特に制限はないが、両者を接触させ互いに作
用させることができればよく、前記着色組成物中に前記
消色剤が含有されていない場合には、外部から該消色剤
を前記着色組成物中に付与すること等により両者を接触
させる方法、前記着色組成物中に前記消色剤が含有され
ている場合には、該着色組成物中において互いに隔離さ
れた状態にある両者を物理的又は化学的な処理を行って
接触させる方法、などが挙げられる。具体的には、例え
ば、前記消色剤を含む水溶液又は溶剤等を、該消色剤を
含有しない(含有していてもよい)前記着色組成物に接
触させる方法、水等の液を、前記消色剤を含有する前記
着色組成物に付与し、該消色剤を溶解乃至流動可能にし
て両者を接触させる方法、熱又は溶剤等により、前記消
色剤を含有する前記着色組成物中に隔離された状態で含
有されている前記消色剤を溶解乃至流動可能な状態にし
て両者を接触させる方法、などが一般的である。
【0028】−消色剤− 前記消色剤としては、特に制限はなく公知のものから適
宜選択することができるが、前記電子供与性無色染料と
前記電子受容性化合物とにより形成される着色体に対し
て良好な消色反応性を有するものが好ましく、そのよう
な具体例としては、特開昭54−139741号公報に
記載のビスフェノール類の酸化アルキレン付加物、特開
昭55−7449号公報に記載の融点110℃以上のメ
チロールアミド及びビスアミド、特開昭55−2721
7号公報に記載の長鎖1,2−グリコール、特開昭55
−25306号公報に記載のテレフタル酸の酸化エチレ
ン付加物、特公昭50−17865号公報に記載の、ス
テアリルアルコール、トリプロピルカルビノール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,
8−オクタンジオール、ジメチルペンタグリセリン、
1,2,3,4−テトラオキシブタン等の固形アルコー
ル、
【0029】ポリオキシデカメチレン、ポリオキシメチ
レン、ポリエチレンオキシド、トリメチレンオキシド重
合体、1,3−ジオキソラン重合体、特公昭50−17
867号公報及び特公昭50−17868号公報に記載
の、ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン
オレイルエーテル、ポリエチレングリコールモノステア
レート、ポリオキシエチレンアルキルアマイド、オキシ
エチレンアルキルアミン等のポリエーテル又はポリエチ
レングリコール誘導体、特公昭51−19991号公報
に記載の、アセトアミド、ステアロアミド、フタロニト
リル、m−ニトロアニリン、β−ナフチルアミン等、
【0030】特公昭51−29024号公報に記載の、
1,3−ジシクロヘキシル−2−フェニルグアニジン、
1,3−ジシクロヘキシル−2−ナフチルグアニジン、
2,3−ジシクロヘキシル−1−フェニルグアニジン、
1,2,3−トリフェニルグアニジン等のグアニジン誘
導体、特開昭50−18048号公報に記載の、ヘキサ
デシルアミン、トリベンジルアミン、N,N,N’−テ
トラベンジルエチレンジアミン、トリシクロヘキシルア
ミン、ジオクタデシルアミン、2−アミノベンゾオキサ
ゾール、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、
デキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド等のア
ミン、又は第4級アンモニウム塩などが挙げられる。こ
れらの消色剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以
上を併用してもよい。
【0031】また、本発明においては、前記消色剤とし
てステロール化合物も好適に挙げられ、該ステロール化
合物としては、例えば、コレステロール、スチグマステ
ロール、プレグネノロン、メチルアンドロステンジオー
ル、エストラジオール ベンゾエート、エピアンドロス
テン、ステノロン、β−シトステロール、プレグネノロ
ン アセテート、β−コレスタロール、5,16−プレ
グナジエン−3β−オール−20−オン、5α−プレグ
ネン−3β−オール−20−オン、5−プレグネン−3
β、17−ジオール−20−オン−21−アセテート、
5−プレグネン−3β、17−ジオール−20−オン、
17−アセテート、5−プレグネン−3β、21−ジオ
ール−20−オン 21−アセテート、5−プレグネン
−3β,17−ジオール ジアセテート、ロコゲニン、
チゴゲニン、エスミラゲニン、ヘコゲニン、ジオスゲニ
ン及びその誘導体などが挙げられる。これらの消色剤
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。これらの消色剤の中でも、安定な消色性を得る
のに好適なものとして、メチルアンドロステンジオー
ル、ヘコゲニン、ロコゲニン、チゴゲニン、ジオスゲニ
ン、エスミラゲニンなどが挙げられる。
【0032】また、本発明においては、前記消色剤とし
てコール酸、リトコール酸、テストステロン及びコルチ
ゾン並びにこれらの誘導体も好適に挙げられ、該コール
酸、リトコール酸、テストステロン及びコルチゾン並び
にこれらの誘導体の具体例としては、コール酸、コール
酸メチルエステル、リトコール酸、リトコール酸メチル
エステル、ヒドロキシコール酸、ヒドロキシコール酸メ
チルエステル、テストステロン、メチルテストステロ
ン、11α−ヒドロキシメチルテストステロン、ヒドロ
コルチゾンなどが挙げられる。これらの中も、特に2個
以上のヒドロキシル基を有するものが好ましい。
【0033】また、本発明においては、前記消色剤とし
て、1個以上のヒドロキシル基を有する5員環以上の非
芳香族系の環状化合物も好適に挙げられ、その中でも融
点が50℃以上であるものが好ましい。前記1個以上の
ヒドロキシル基を有する5員環以上の非芳香族系の環状
化合物の具体例としては、脂環式1価アルコール(例え
ばシクロドデカノール)、脂環式2価アルコール(例え
ば1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘ
キサンジオール、1,2−シクロドデカンジオール)、
糖類およびその誘導体(例えばグルコース、サッカロー
ス)、環状構造を有するアルコール類(例えば1,2:
5,6−ジイソプロピリデン−D−マンニトール)など
が挙げられる。
【0034】また、本発明においては、前記消色剤とし
て、窒素原子を含む繰り返し構成単位を有する高分子塩
基も好適に挙げられ、その中でも特に下記繰り返し単位
を含有するものが好ましい。
【0035】
【化6】
【0036】
【化7】
【0037】
【化8】
【0038】前記消色剤の使用量としては、前記電子供
与性無色染料1部に対して、1〜100重量部が好まし
く、1〜20重量部がより好ましい。前記消色剤の使用
量が、1部未満であると、消色性に劣ることがあり、1
00重量部を超えてもそれに見合う効果が得られないこ
とがある。
【0039】本発明の着色組成物は、印刷・印画後に消
色剤と作用させることにより消色可能であり、画像形成
を行った紙類やプラスチックフィルム等の再生利用を可
能にすると共に、消色性が良好であるので、以下の本発
明のインク及びトナーをはじめとする各種分野において
好適に使用することができる。
【0040】(インク)本発明のインクは、前記本発明
の着色組成物を少なくとも含有し、目的に応じて油系媒
体又は水系媒体を含有し、更に必要に応じて消色剤、そ
の他の成分を含有してなる。本発明のインクは、ボール
ペン用インク、マーカー用インク、インクジェト印刷用
インク等の油性のものと、水性のものとがあり、該油性
のインクは前記油系媒体を含有し、該水性のインクは前
記水系媒体を含有する。本発明のインクにおいては、前
記着色組成物(前記電子供与性無色染料と前記電子受容
性化合物とによる着色体)が、油系媒体又は水系媒体中
に溶解乃至分散されている。
【0041】−油系媒体− 前記油系媒体としては、例えば、有機溶剤、沸点200
℃以上の高沸点オイルなどが挙げられる。これらは、1
種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよ
い。
【0042】前記有機溶剤としては、特に制限はない
が、例えば、エチルアルコール、プロピルアルコール、
メチルエチルケトン、酢酸プロピルエステル、酢酸ブチ
ルエステル、などが挙げられる。前記沸点200℃以上
の高沸点オイルとしては、特に制限はなく目的に応じて
適宜選択することができる。
【0043】−水系媒体− 前記水系媒体としては、水、水及び水溶性の溶剤(例え
ばアルコール類)の混合液、などが挙げられる。
【0044】前記着色組成物を前記油系媒体又は水系媒
体中に溶解乃至分散させる場合、本発明においては、界
面活性剤を使用することができ、また、前記着色組成物
をマイクロカプセル化することもできる。前記インク中
の前記着色組成物の濃度としては、0.1〜10重量%
が好ましい。前記濃度が、0.1重量%未満であると、
インクの着色性が十分でないことがあり、10重量%を
超えると、取り扱い性が劣る場合がある。
【0045】−その他の成分− 前記その他の成分としては、特に制限はなく、インクの
添加剤として公知のものの中から目的に応じて適宜選択
することができる。
【0046】−消色剤− 本発明のインクは、前記消色剤を含有していてもよく、
この場合の消色剤の種類、使用量等については、上述の
通りである。
【0047】本発明のインクを用いて形成した画像にお
ける着色を消色するには、上述の消色方法を採用するこ
とができるが、具体的には、以下のようにして消色を行
うことができる。即ち、前記本発明のインクが前記消色
剤を含有していない場合には、該インクを収容したボー
ルペン、ホワイトボード用マーカー等を用いて、あるい
はインクジェット印刷等により画像を形成した後、前記
消色剤を含む水溶液又は溶剤等を含浸させた綿棒等、あ
るいはこれを収容するマーカー等を用いて、前記画像に
前記消色剤を付与するこにより、該画像の消色を行うこ
とができる。一方、前記本発明のインクが前記消色剤を
含有する場合には、該インクによる画像を加熱等するこ
とにより、該画像中において前記着色剤組成物と前記消
色剤とを作用させ、該画像の消色を行うことができる。
【0048】(トナー)本発明のトナーは、前記本発明
の着色組成物と、結着樹脂とを少なくとも含有し、更に
必要に応じて消色剤、その他の成分を含有する。
【0049】−結着樹脂− 前記結着樹脂としては、トナーの結着樹脂として従来か
ら公知の樹脂が挙げられ、例えば、ポリスチレン、クロ
ロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン
−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化
ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチ
レン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、
スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アク
リル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル
共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、(スチ
レン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニ
ル共重合体等) 、スチレン−α−クロロアクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸
エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン若しく
はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合体) 、ポ
リ塩化ビニル、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプ
ロピレン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリ
ビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ロ
ジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、シルコーン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、
ポリアミド樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単
独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。こ
れらの中でも、スチレン系樹脂が好ましく、スチレン−
(メタ) アクリル酸エステル共重合体が特に好ましい。
【0050】前記着色組成物のトナーにおける含有量と
しては、前記結着樹脂に対して、1〜20重量%が好ま
しく、2〜20重量%がより好ましい。 前記含有量
が、1重量%未満であると、着色性が十分でないことが
あり、20重量%を超えると取り扱い性に劣る場合があ
る。
【0051】本発明のトナーは、前記消色剤を含有して
いてもよく、この場合の消色剤の種類、使用量等につい
ては、上述の通りである。
【0052】−その他の成分− 前記その他の成分としては、特に制限はなく、本発明の
目的を害しない範囲内で適宜選択することができ、例え
ば、帯電制御剤、流動性付与剤などが挙げられる。
【0053】前記流動性付与剤としては、例えば、Al
2 3 、TiO2 、GeO2 、ZrO2 、Sc2 3
HfO2 等の金属酸化物、SiC、TiC、W2 C等の
炭化物、Si3 4 、Ge3 4 等の窒化物、などが挙
げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2
種以上を併用してもよい。これらの中でも、Al
2 3 、TiO2 、Sc2 3 、ZrO2 、GeO2
HfO2 は、無色あるいは白色であり、カラートナー等
に適用する場合に、色彩に影響を与えない点で好まし
い。前記流動性付与剤を使用する場合、その使用量とし
ては、トナーに対して、2重量%以下程度である。
【0054】本発明のトナーは、公知の製造方法によっ
て製造することができる。例えば、前記各成分を、乾式
ブレンダー、ヘンシェルミキサー、ボールミル等の公知
の攪拌機によって均質に予備混練して得られた混合物
を、バンバリーミキサー、ロール、一軸又は二軸の押出
混練機等の混練装置を用いて均一に溶融混練した後、得
られた混練物を冷却して粉砕し、必要に応じて分級する
ことにより製造することができる。また、この製造方法
の外、重合法、マイクロカプセル重合法、スプレードラ
イ法等の公知の製造方法で製造することもできる。
【0055】本発明のトナーの平均粒径としては、約2
0μm以下程度であり、2〜30μmが好ましく、5〜
25μmがより好ましい。
【0056】本発明のトナーは、そのままこれを用いて
一成分系現像剤としてもよいし、公知のキャリアと組み
合わせて二成分系現像剤としてもよい。前記二成分系現
像剤とする場合、前記本発明のトナーに組み合わせて用
いるキャリアとしては、電子写真現像剤において使用さ
れるものであれば特に制限はなく、例えば、四三酸化
鉄、γ−三二酸化鉄、各種フェライト、酸化クロム等の
磁性体が挙げられる。前記二成分系現像剤における、前
記本発明のトナーと、前記キャリアとの混合比(重量
比)としては、1:100〜15:100程度が好まし
い。
【0057】本発明のトナーを用いて形成した画像にお
ける着色を消色するには、上述の消色方法を採用するこ
とができるが、具体的には、以下のようにして消色を行
うことができる。即ち、例えば、前記本発明のトナー
と、前記消色剤を含有する消色トナーとを予め調製して
おき、該トナーを用いて画像を形成した後、前記消色ト
ナーを該画像上に定着させることにより、該画像中にお
いて前記着色剤組成物と前記消色剤とを作用させ、該画
像の消色を行うことができる。
【0058】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではな
い。なお、以下の実施例及び比較例中、「部」は、総て
「重量部」を意味する。
【0059】(実施例1)下記構造式1で表される電子
供与性無色染料(I/O値=0.36)の10部と、電
子受容性化合物である没食子酸プロピルの20部とを含
有する着色組成物に、フタル酸ジメチル20部、及びエ
タノール50部を混合して加熱溶解し、黒色の油性イン
クを調製した。
【0060】この油性インクを、ポリエステル繊維束樹
脂加工体によるペン体を備えたマーキングペンに所定量
充填して、試料ペンを作製した。次に、この試料ペンを
用いて、ポリエステル樹脂で表面処理された塗装版に正
方形のベタ筆記をして、試験画像を形成した。この試験
画像は、充分な着色濃度を有する画像であった。
【0061】次に、消色剤であるメチルアンドロステン
ジオールを0.1重量%含有するエタノール水溶液(エ
タノール/水=50/50)を調製し、該エタノール水
溶液を綿棒に含浸させた。この綿棒を用いて、前記試験
画像を軽く拭取し、該試験画像の着色の消色性を評価し
たところ、消色性に優れていた。
【0062】構造式1
【化9】
【0063】(実施例2)実施例1において、前記電子
供与性無色染料を、下記構造式2で表される化合物(I
/O値=0.36)10部に代えた外は、実施例1と同
様にして黒色の油性インクを作製し、実施例1と同様に
画像を形成した。画像は、充分な発色濃を有していた。
次に、実施例1と同様に消色性の評価を行ったところ、
消色性にも優れていた。
【0064】構造式2
【化10】
【0065】(比較例1)実施例1において、前記電子
供与性無色染料を、下記構造式3で表される化合物(I
/O値=0.5)10部に代えた外は、実施例1と同様
にして黒色の油性インクを作製し、実施例1と同様の消
色性評価を行ったところ、消色性は劣っていた。
【0066】構造式3
【化11】
【0067】(実施例3)実施例1において、着色組成
物に、下記式上段に示す紫外線吸収剤0.3部及び下記
式下段に示す酸化防止剤0.3部とを含有させた以外
は、実施例1と同様にして黒色のインクを作製し、実施
例1と同様に試験画像を形成したところ、この試験画像
は、堅牢性、耐光性が良好であった。また、実施例1と
同様の消色性評価を行ったところ、実施例1と同様に消
色性に優れていた。
【0068】
【化12】
【0069】(実施例4)実施例3において、前記電子
供与性無色染料を、前記構造式2で表される化合物10
部に代えた外は、実施例3と同様にして黒色の油性イン
クを作製し、実施例3と同様に試験画像を形成したとこ
ろ、堅牢性、耐光性が良好であった。また、同様に消色
性評価を行ったところ、実施例3と同様に消色性に優れ
ていた。
【0070】(実施例5)電子供与性無色染料(前記構
造式1で表される化合物)の10部と、電子受容性化合
物である没食子酸プロピルの10部とを含有する着色組
成物を得た。この着色組成物をボールミルを使用して、
6%ポリビニルアルコール水溶液(PVA217E、ク
ラレ(株)製)140部中で平均粒径が2μm程度にな
るまで分散させた。これを、水性インクとした。一方、
前記消色剤であるメチルアンドロステンジオールの30
部、及びテレフタル酸ジベンジルの10部を、6%ポリ
ビニルアルコール水溶液(PVA217E、クラレ
(株)製)200部中で平均粒径が5μm程度になるま
で分散させた。これを、消色剤分散液とした。前記水性
インク20部と、前記消色剤分散液40部とを混合した
後、上質紙上に塗布し乾燥して、黒色の着色紙を得た。
次に、この着色紙を、イソプロピルアルコールを含浸さ
せた綿棒を用いてこすると、着色紙における着色は消色
され、この着色紙は消色性に優れていた。
【0071】(実施例6)電子供与性無色染料(前記構
造式1で表される化合物)10部と、電子受容性化合物
である没食子酸プロピルの20部とを含有する着色組成
物、消色剤であるメチルアンドロステンジオールの20
0部、及びエタノールの500部とを混合して加熱溶解
し、黒色の油性インクを作製した。このインクを、ポリ
エステル樹脂で表面処理された塗装板に塗布し乾燥し、
膜厚約10μmの薄膜を形成した。この薄膜上に光硬化
性エポキシ樹脂を塗布後、これを光硬化させて保護層を
形成した。更に、熱ロールを用いて全面を加圧加熱した
後、室温で放冷し、記録媒体を得た。次に、サーマルヘ
ッドを使用し、加熱印字した結果、加熱部が黒色に着色
した記録画像が得られた。画像部及び非画像部の光学濃
度は、それぞれ1.5及び0.06(マクベス濃度計)
であった。続いて、熱ロールを用いて記録画像の全面を
加圧加熱した後、室温で放置したところ、画像部は透明
になり、画像部における着色は消色され、この画像は消
色性に優れていた。
【0072】(実施例7)下記組成の着色組成物を、1
00℃にて1時間加熱溶融させ、ろ過して少量の不溶物
を除去し、黒色の油性インクを得た。このインクを、ボ
ールペンに充填し、紙に筆記し、鮮明な黒色印字を得
た。 電子供与性無色染料・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10部 (前記構造式1で表される化合物) 没食子酸プロピル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20部 紫外線吸収剤(チバ・ガイギー(株)製、チヌビンP)・・・ 1部 フタル酸ジフェニル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15部 オイル (呉羽化学(株)製、KMC−500)・・・ 30部 オイル (大八化学製、TCP)・・・・・・・・・・ 15部 得られた黒色印字は、ポリビニルピロリドンを10重量
%水溶液を含浸させた綿棒を用いて軽く拭くと、消色し
た。
【0073】(実施例8) −トナーの製造− 電子供与性無色染料(前記構造式1で表される化合物)
の10部と、電子受容性化合物である5−クロロサリチ
ル酸の10部とを含有する着色組成物を、酢酸エチルに
溶解後、溶剤を留去して着色体を得た。この着色体5部
を、結着樹脂であるスチレン−n−ブチルアクリレート
(80:30)共重合体(Tg=63℃、Mw=30
0,000)95部と共に、バンバリーミキサー中で混
練した。なお、混練の際、混練チャンバー内の冷却水温
を−10℃として混練を行ない、その後、粉砕機及び分
級機を用いて粉砕、分級を行ない、前記着色体を5重量
%含有する黒色のトナー(平均粒径11μm)を製造し
た。
【0074】一方、下記成分を加圧ニーダーで溶融混練
し、粉砕し、分級して、平均粒径40μmのキャリアを
得た。 スチレン−n−ブチルメタクリレート(80:20)共重合体・・24部 (Tg=80℃、Mw=100,000) マグネタイト(戸田工業社製,EPT−1000)・・・・・・70部 フッ素樹脂(ペンウォルト社製,Kynar201)・・・・・ 6部
【0075】前記トナー及びキャリアを、1:9(重量
比)で混合して現像剤を得た。この現像剤を用いて複写
機(富士ゼロックス(株))を用い、白紙上にコピー画
像を形成し、反射濃度1.6である黒色のコピー画像サ
ンプルを得た。
【0076】(実施例9) −トナーの製造− 電子供与性無色染料(前記構造式1で表される化合物)
の10部と、電子受容性化合物である没食子酸プロピル
の20部とを含有する着色組成物を、酢酸エチルに溶解
後、溶剤を留去して着色体を得た。この着色体5部を、
結着樹脂であるスチレン−n−ブチルアクリレート(8
0:30)共重合体(Tg=63℃、Mw=300,0
00)95部と共に、バンバリーミキサー中で混練し
た。なお、混練の際、混練チャンバー内の冷却水温を−
10℃として混練を行ない、その後、粉砕機及び分級機
を用いて粉砕、分級を行ない、前記着色体を5重量%含
有する黒色のトナー(平均粒径11μm)を製造した。
【0077】−消色トナーの製造− 前記トナーの製造と同様にして、下記成分を用い、消色
剤であるメチルアンドロステンジオールを15重量%含
有する消色トナー(平均粒径15μm)を製造した。 スチレン−n−ブチルアクリレート(80:30)共重合体・・75部 (Tg=63℃、Mw=300,000) メチルアンドロステンジオール・・・・・・・・・・・・・・・15部 マグネタイト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10部
【0078】前記トナー、前記消色トナー及び実施例8
で得たキャリアを、1:1:8(重量比)で混合し、現
像剤を調製した。この現像剤を使用して、複写機(富士
ゼロックス製)を用いて、白紙上にコピー画像を形成
し、黒色のコピー画像サンプルを得た。
【0079】この紙を、アイロンで加熱したところ、画
像部における着色は消色し、この画像は消色性に優れて
いた。また、このコピー画像サンプルをイソプロピルア
ルコールを用いて拭いたところ、画像部における着色は
消色し、この場合も、良好な消色性を示した。
【0080】
【発明の効果】本発明によると、印刷・印画後に消色可
能であり、画像形成を行った紙類やプラスチックフィル
ム等の再生利用を可能にすると共に、消色性が良好な着
色組成物、並びに、該着色剤を利用した、消色性が良好
なインクおよびトナーを提供することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 AA21 AA25 AA29 CA21 CA28 CA30 4H056 BA02 BB05 BB13 BC08 BD07 BF02F BF07F BF26F BF28E FA01 4J039 BC20 BC28 BC29 BC31 BC33 BC69 BC72 BC74 BC77 BE02 BE33 CA03 CA04 CA06 EA29 GA27 GA34

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消色可能であり、I/O値が0.40以
    下の電子供与性無色染料と、電子受容性化合物とを含有
    することを特徴とする着色組成物。
  2. 【請求項2】 電子供与性無色染料が、下記一般式
    (1)で表されることを特徴とする請求項1に記載の着
    色組成物。 一般式(1) 【化1】 1およびR2は各々独立に、炭素数1〜30のアルキル
    基を示し、R3は炭素数1〜30のアルキル基、水素原
    子、またはハロゲン原子を示し、R4は、炭素数1〜3
    0のアルキル基、アルコキシ基、またはアリールオキシ
    基を示し、但し、R1〜R4の少なくとも一つは、炭素数
    20以上の基である。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の着色組成物と、
    油系媒体とを少なくとも含有し、油性であることを特徴
    とするインク。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の着色組成物と、
    水系媒体とを少なくとも含有し、水性であることを特徴
    とするインク。
  5. 【請求項5】 消色剤を含有する請求項3又は4に記載
    のインク。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2に記載の着色組成物と、
    結着樹脂とを少なくとも含有することを特徴とするトナ
    ー。
  7. 【請求項7】 消色剤を含有する請求項6に記載のトナ
    ー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019006849A (ja) * 2017-06-21 2019-01-17 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用油性インキ組成物およびそれを用いた筆記具
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