JP2000183075A - バイポーラトランジスタ - Google Patents

バイポーラトランジスタ

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JP2000183075A JP10356385A JP35638598A JP2000183075A JP 2000183075 A JP2000183075 A JP 2000183075A JP 10356385 A JP10356385 A JP 10356385A JP 35638598 A JP35638598 A JP 35638598A JP 2000183075 A JP2000183075 A JP 2000183075A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガードリングを備えたバイポーラトランジス
タの特性を向上させる。 【解決手段】 ベース電極110に連続してMIS電極
(制御電極)112を備え、絶縁保護膜109を介して
このMIS電極112がガードリング108上に配置さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガードリングを
用いたバイポーラトランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、メサ型の化合物半導体バイポーラ
トランジスタでは、エミッタメサの周囲に露出した外部
ベース領域の表面において、エミッタからベースに注入
された電子がベース電極方向に拡散し、正孔と再結合し
て表面再結合電流となっている。この表面再結合電流
は、デバイス動作時には余分なベースリーク電流となる
ため、電流利得の減少を引き起こす。このような外部ベ
ース表面での再結合電流を抑制する手段として、ガード
リング構造が広く採用されている。
【0003】そのガードリング構造を用いた化合物半導
体バイポーラトランジスタについて、図8を用いて説明
する。このメサ型のバイポーラトランジスタは、まず、
半絶縁性GaAsからなる基板801上に、n形のGa
Asからなるサブコレクタ層802,n形のGaAsか
らなるコレクタ層803,p形のGaAsからなるベー
ス層804,n形のAlGaAsからなるエミッタ層8
05が順次積層された構成となっている。また、エミッ
タ層805は、その上部に形成されたn形のGaAsか
らなるエミッタコンタクト層806を介し、エミッタ電
極807が接続されている。そして、ベース層804上
において、エミッタ層805周囲を囲うようにガードリ
ング808が形成されている。
【0004】また、エミッタコンタクト層806,エミ
ッタ層805の側面や、ガードリング808およびその
周囲のベース層804表面、そして、ベース層804,
コレクタ層803側面やサブコレクタ層の802の露出
している表面を覆うように、酸化シリコンからなる絶縁
保護膜809が形成されている。また、その絶縁保護膜
809に形成されたコンタクトホールを介して、ベース
層804にベース電極810が接続され、また、サブコ
レクタ層802にコレクタ電極811が接続されてい
る。ここで、エミッタ層805とエミッタコンタクト層
806からなるエミッタメサ周囲の外部ベース表面に、
エミッタ層805の一部を残すことでガードリング81
0が形成されている。
【0005】このように、薄層のガードリング808
が、エミッタメサ周囲のベース層804(外部ベース)
表面のパシベーション膜として機能し、その表面におけ
る再結合を抑制している。ガードリング808の表面
(絶縁保護膜809との界面)には、通常の化合物半導
体表面と同様に表面準位が多数存在し、これによりフェ
ルミ準位がピニングされ表面空乏層が広がっている。こ
の表面空乏層の厚さはドーピング濃度に依存し、エミッ
タ層805に用いているn型AlGaAsではドーピン
グ濃度は3×1018cm-3程度が一般的であるため、厚
さが50〜100nmと薄いガードリング808はすべ
て空乏化している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし技術では次のよ
うな問題点があった。第1の問題点は、ガードリング8
08と絶縁保護膜809の界面を伝導する正孔電流がベ
ースリーク電流となり、電流利得の低下を引き起こすこ
とである。ガードリング808を設けることにより、表
面再結合が抑制されて電流利得は向上するが、その効果
は限定的なものにとどまる。これは、n型半導体と絶縁
保護膜の界面でフェルミ準位のピニングに伴い、伝導
帯、価電子帯のポテンシャルが中性領域よりも高くな
り、正孔に対してポテンシャルの窪み(ノッチ)が形成
され、一種の正孔チャネルとして作用し、正孔電流が流
れることによるものである。
【0007】第2の問題点は、上記のリーク電流に起因
して素子特性が劣化することである。ガードリング/絶
縁保護膜界面を伝導する正孔電流は、ベース層804表
面からエミッタメサに向かって流れ、エミッタメサ側面
でエミッタ層の多数キャリアである電子と再結合して終
端する。このときの再結合は通電開始時には直接再結合
が支配的であるが、再結合に伴い放出されるエネルギー
によりエミッタメサ側面部に欠陥が発生し、再結合中心
として働くようになる。このため再結合電流と欠陥が互
いに正帰還の関係を持ちながら増殖することとなり、結
果として通電に伴い電流利得や雑音特性の劣化を引き起
こすことになる。
【0008】この発明は、以上のような問題点を解消す
るためになされたものであり、ガードリングを備えたバ
イポーラトランジスタの特性を向上させることを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明のバイポーラト
ランジスタは、基板上に形成されたコレクタ層と、この
コレクタ層上に形成されたベース層と、このベース層上
の一部に形成されたエミッタ層と、このエミッタ層周囲
のベース層上にエミッタ層に接続して形成されたエミッ
タ層と同一材料からなるガードリングと、ガードリング
上に絶縁膜を介して配置されて所定の電位が印加される
制御電極とを備えるようにした。このように構成したの
で、バイポーラトランジスタの動作時に制御電極に電位
を印加すると、ガードリング表面の電位分布が変調され
てベース層中の正孔がエミッタ層方向に流れにくくな
る。
【0010】また、制御電極は、ベース層上に形成され
たベース電極に接続されて同電位とされているようにし
た。例えば、ベース電極と制御電極とが連続して形成さ
れているようにした。このように構成すれば、バイポー
ラトランジスタを動作させると、制御電極にベース電位
が印加されることになる。また、制御電極は、コレクタ
層に接続して形成されたコレクタ電極に接続されて同電
位とされているようにした。このように構成すれば、バ
イポーラトランジスタを動作させると、制御電極にコレ
クタ電位が印加されることになる。制御電極に所望の電
位を印加する電源部を新たに備えるようにした。このよ
うに構成すれば、ベース電位やコレクタ電位とは個別に
制御電極に任意の電位が印加できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図を
参照して説明する。 実施の形態1 はじめに、この発明の第1の実施の形態について説明す
る。図1を用いて説明すると、半絶縁性のGaAsから
なる基板101上にn+ GaAsからなるサブコレクタ
層102が形成され、この上の所定の領域にp+ GaA
sからなるベース層104が形成されている。また、ベ
ース層104上の所定領域に、nAlGaAsからなる
エミッタ層105が形成されている。また、エミッタ層
105上には、n+GaAsからなるエミッタコンタク
ト層106が形成され、エミッタ層105とともにエミ
ッタメサを構成している。また、そのエミッタコンタク
ト層106上にエミッタ電極107が形成されている。
【0012】そして、そのエミッタメサの周囲のベース
層104(外部ベース領域)上に、エミッタ層105の
一部を薄層化して残すことで厚さ50nm程度のガード
リング108が形成されている。そして、このガードリ
ング108により外部ベース領域での再結合を抑制する
ようにしている。また、エミッタメサの側面や、ガード
リング108およびその周囲のベース層104表面、そ
して、ベース層104,コレクタ層103側面やサブコ
レクタ層102の露出している表面を覆うように、酸化
シリコンからなる絶縁保護膜109が形成されている。
この絶縁保護膜109は、膜厚100〜200nm程度
に形成されている。
【0013】また、その絶縁保護膜109に形成された
コンタクトホールを介して、ベース層104にベース電
極110が接続され、また、サブコレクタ層102にコ
レクタ電極111が接続されている。そして、この実施
の形態1では、ベース電極110が絶縁保護膜109上
でガードリング108領域にまで延在して形成されてい
るようにした。すなわち、ベース電極110に連続して
MIS電極(制御電極)112を備え、絶縁保護膜10
9を介してこのMIS電極112がガードリング108
上に配置されているようにした。
【0014】次に、そのバイポーラトランジスタの製造
方法に関して説明する。まず、図2(a)に示すよう
に、半絶縁性GaAsからなる基板101上にn+ Ga
Asからなるサブコレクタ層102、n- GaAsから
なるコレクタ層103、p+ GaAsからなるベース層
104、nAlGaAsからなる半導体層105、n+
GaAsからなるエミッタコンタクト層106を、分子
線エピタキシー(MBE)法などにより順次積層する。
また、加えて、それらの上に、例えばスパッタ法でT
i,Pt,Auを順次堆積する。そして、その上に、公
知のフォトリソグラフィ技術により所定のレジストパタ
ンを形成し、これをマスクとしてイオンミリング法によ
り不要な部分のTi,Pt,Auを除去してエミッタ電
極107を形成する。
【0015】その後、レジストパタンを除去した後、エ
ミッタ電極107をマスクとしてエミッタコンタクト層
106、さらに半導体層105の一部を反応性イオンビ
ームエッチング(RIBE)法により選択的にエッチン
グし、エミッタ層105aからなるエミッタメサを形成
する。このとき、エミッタメサの周囲にも半導体層10
5が膜厚50〜100nm程度残るようにする。この加
工は、予め求めておいたエッチングレートをもとに、エ
ッチング処理時間によりエッチング量を制御することで
行う。
【0016】次に、フォトレジスト等をマスクとしたエ
ッチングにより残っている半導体層105を加工し、図
2(b)に示すように、ガードリング108を形成す
る。その後、公知のフォトリソグラフィ技術およびエッ
チング技術によりベース層104およびコレクタ層10
3を加工し、図3(c)に示すように、それらを覆うよ
うに酸化シリコンからなる絶縁保護膜109を形成す
る。この絶縁保護膜109の形成は、化学的気相成長法
で酸化シリコンを膜厚100〜200μm程度堆積成膜
することで行えばよい。
【0017】その後、図3(d)に示すように、フォト
レジスト等によりガードリング108周囲のベース層1
04上に所定の開口部110aのあるレジストパタン2
01を形成する。そして、このレジストパタン201を
マスクとして絶縁保護膜109を部分的にエッチング
し、ベース層104表面を露出させる。この絶縁保護膜
109のエッチングには、バッファードふっ酸や希ふっ
酸が通常用いられるが、CF4 ガスなどを用いた反応性
イオンエッチング(RIE)法を用いてもよい。
【0018】次に、レジストパタン201を除去した
後、今度は、図3(e)に示すように、エミッタ層10
5a周囲に所定の開口部202aを備えたレジストパタ
ン202を形成する。そして、レジストパタン202上
より、AuGeおよびNiを順次蒸着して金属層112
aを形成する。この後、レジストパタン202を剥離除
去(リフトオフ)することで、レジストパタン202上
の金属層112aを除去する。この結果、図1に示すよ
うに、MIS電極112を備えた構造が形成できる。そ
の後、コレクタ電極111を形成し、各電極への給電用
の配線を形成すればよい。
【0019】以上示したように、この実施の形態1で
は、ガードリング上に絶縁層を介してベース層に接続し
たMIS電極を備えるようにしたので、まず、第1に、
ガードリング・保護膜界面を伝導するベース・エミッタ
間リーク電流を低減できるようになる。この結果、この
実施の形態1のバイポーラトランジスタによれば、従来
のバイポーラトランジスタと比べて電流利得が向上し、
またリーク電流による雑音が低減された良好な雑音特性
を得ることができる。その理由は、ベース電極の延在し
て形成された部分がガードリング上をMIS電極として
覆っているために、ベース電極近傍において、バイアス
電圧印加時のガードリング表面の電位分布が変調され、
ベース層中の正孔がエミッタ方向に流れにくくなるため
である。
【0020】これらのことを、図4(a)のポテンシャ
ル分布を用いて説明する。図4(a)において、A−
A’−Bは、図4(b)に示すガードリング108上
の、エミッタ層105a側端部から側面下端部までのポ
テンシャル分布を示している。また、図4(a)におい
て、実線がこの実施の形態1におけるバイポーラと端ジ
ス他の場合を示し、点線が従来のバイポーラトランジス
タの場合を示している。
【0021】図4(a)に示すように、A−A’−B方
向のポテンシャル分布は、ベース層に104と同電位の
MIS電極112を備えることにより、ベース側で急峻
な変化を示す。これは、ベース・エミッタ間に印加され
たバイアス電圧が、ガードリング108上に配置された
MIS電極112からの電界により遮蔽されたためであ
る。正孔にとっては、従来のベース・エミッタ間バイア
ス電圧によって低くなるポテンシャル障壁が、この実施
の形態1のバイポーラトランジスタにおいてはポテンシ
ャル分布の変調により高いままとなる。このため、ベー
ス層表面にて正孔がエミッタ方向に受ける電界が緩和さ
れ、正孔電流が減少される。
【0022】また、第2の効果は、素子寿命が向上する
ことである。ベースからエミッタに向かって流れるリー
ク電流は正孔電流であり、これがエミッタメサ側面にて
終端するときエミッタ層中の電子と再結合し、そのとき
放出されるエネルギーが素子劣化の原因となっている。
しかし、この実施の形態1のバイポーラトランジスタで
は、このリーク電流が低減されるため、従来のバイポー
ラトランジスタと比べて素子寿命が向上する。
【0023】実施の形態2 次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。
図5を用いて説明すると、半絶縁性のGaAsからなる
基板501上にn+ GaAsからなるサブコレクタ層5
02が形成され、この上の所定の領域にp+ GaAsか
らなるベース層504が形成されている。また、ベース
層504上の所定領域に、nAlGaAsからなるエミ
ッタ層505が形成されている。また、エミッタ層50
5上には、n+GaAsからなるエミッタコンタクト層
506が形成され、エミッタ層505とともにエミッタ
メサを構成している。また、そのエミッタコンタクト層
506上にエミッタ電極507が形成されている。
【0024】そして、そのエミッタメサの周囲のベース
層504(外部ベース領域)上に、エミッタ層505の
一部を薄層化して残すことで厚さ50nm程度のガード
リング508が形成されている。そして、このガードリ
ング508により外部ベース領域での再結合を抑制する
ようにしている。また、エミッタメサの側面や、ガード
リング508およびその周囲のベース層504表面、そ
して、ベース層504,コレクタ層503側面やサブコ
レクタ層502の露出している表面を覆うように、酸化
シリコンからなる絶縁保護膜509が形成されている。
この絶縁保護膜509は、膜厚100〜200nm程度
に形成されている。
【0025】また、その絶縁保護膜509に形成された
コンタクトホールを介して、ベース層504にベース電
極510が接続され、また、サブコレクタ層502にコ
レクタ電極511が接続されている。以上のことは、前
述した実施の形態1と同様であり、その製造方法に関し
ても、実施の形態1に示した方法とほぼ同様である。そ
して、この実施の形態2では、コレクタ電極511と同
電位とされたMIS電極512を、ガードリング508
上部の絶縁保護膜509上に配置した。このMIS電極
512の形成は、絶縁膜509の形成後でもよく、ま
た、ベース電極510の形成後でもよい。
【0026】通常、バイポーラトランジスタの動作時に
は、ベース・エミッタ間にはエミッタ・ベース接合のオ
ン電圧程度(例えば1.4V)を印加し、ベース・コレ
クタ間にはそれより大きなバイアス電圧(例えば3.0
V)を印加する。したがって、この実施の形態2のバイ
ポーラトランジスタでは、前述した実施の形態1の場合
に比較してMIS電極に印加される正電圧が大きくな
る。ここで、ガードリング上のエミッタ層側端部から側
面下端部までのポテンシャル分布をみると、図6に示す
ように、素子動作時にベース層表面の正孔が受ける電界
がより緩和される。従って、この実施の形態2のバイポ
ーラトランジスタによれば、実施の形態1の場合より
も、よりベース・エミッタ間リーク電流を低減でき、電
流利得や雑音特性、素子寿命がさらに向上するという新
たな効果を有する。
【0027】実施の形態3 次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。
図7を用いて説明すると、半絶縁性のGaAsからなる
基板701上にn+ GaAsからなるサブコレクタ層7
02が形成され、この上の所定の領域にp+ GaAsか
らなるベース層704が形成されている。また、ベース
層704上の所定領域に、nAlGaAsからなるエミ
ッタ層705が形成されている。また、エミッタ層70
5上には、n+GaAsからなるエミッタコンタクト層
706が形成され、エミッタ層705とともにエミッタ
メサを構成している。また、そのエミッタコンタクト層
706上にエミッタ電極707が形成されている。
【0028】そして、そのエミッタメサの周囲のベース
層704(外部ベース領域)上に、エミッタ層705の
一部を薄層化して残すことで厚さ50nm程度のガード
リング708が形成されている。そして、このガードリ
ング708により外部ベース領域での再結合を抑制する
ようにしている。また、エミッタメサの側面や、ガード
リング708およびその周囲のベース層704表面、そ
して、ベース層704,コレクタ層703側面やサブコ
レクタ層702の露出している表面を覆うように、酸化
シリコンからなる絶縁保護膜709が形成されている。
この絶縁保護膜709は、膜厚100〜200nm程度
に形成されている。
【0029】また、その絶縁保護膜709に形成された
コンタクトホールを介して、ベース層704にベース電
極710が接続され、また、サブコレクタ層702にコ
レクタ電極711が接続されている。以上のことは、前
述した実施の形態1と同様であり、その製造方法に関し
ても、実施の形態1に示した方法とほぼ同様である。ま
た、この実施の形態3でも、外部電源701に接続され
たMIS電極712を、ガードリング708上部の絶縁
保護膜709上に配置した。そして、この実施の形態3
では、このMIS電極712に接続する外部電源720
を新たに備え、MIS電極712に所望の電圧を印加で
きるようにした。なお、このMIS電極712の形成
は、絶縁膜709の形成後でもよく、また、ベース電極
710の形成後でもよい。
【0030】このバイポーラトランジスタでは、絶縁保
護膜709は化合物半導体上に形成されていることにな
るが、通常、化合物半導体と絶縁材料からなる膜との界
面には多数の界面準位が存在する。このため、MIS電
極に多少の電圧を印加しても半導体の表面電位はほとん
ど変化しない。このため、前述した実施の形態2におい
ても、ガードリングの表面電位分布の緩和効果は限定的
であった。これに対し、この実施の形態3では、MIS
電極に外部電源から電圧を印加できるようにしたため、
前述した実施の形態1,2の場合よりも、ベース・エミ
ッタ間リーク電流をより効果的に低減でき、電流利得や
雑音特性、素子寿命がさらに向上するという新たな効果
を有する。
【0031】なお、上記実施の形態1〜3では、エミッ
タ層にn型AlGaAsを、ベース、コレクタ層にそれ
ぞれp型、n型のGaAsを用いたAlGaAs/Ga
As系NPN型ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(H
BT)の場合を例として示すが、各層の伝導型を反転さ
せたPNP型、またエミッタ層にInGaPを用いたI
nGaP/GaAs系やInAlGaAsを用いたIn
AlGaAs/GaAs系、さらに基板にInPを用い
たInP系HBT、ベース層など各層に組成傾斜を施し
た場合でも適用可能で、同様の効果が得られる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、この発明では、基
板上に形成されたコレクタ層と、このコレクタ層上に形
成されたベース層と、このベース層上の一部に形成され
たエミッタ層と、このエミッタ層周囲のベース層上にエ
ミッタ層に接続して形成されたエミッタ層と同一材料か
らなるガードリングと、ガードリング上に絶縁膜を介し
て配置されて所定の電位が印加される制御電極とを備え
るようにした。このように構成したので、バイポーラト
ランジスタの動作時に制御電極に電位を印加すると、ガ
ードリング表面の電位分布が変調されてベース層中の正
孔がエミッタ層方向に流れにくくなる。
【0033】この結果、まず、第1に、ガードリング・
保護膜界面を伝導するベース・エミッタ間リーク電流を
低減できるようになる。この結果、この発明によれば、
従来のバイポーラトランジスタと比べて電流利得が向上
し、またリーク電流による雑音が低減された良好な雑音
特性を得ることができる。また、第2に、リーク電流が
低減されるので、正孔の発生も抑制され、素子劣化の原
因となる正孔の電子との再結合により放出されるエネル
ギーが低減するので、従来のバイポーラトランジスタと
比べて素子寿命が向上する。したがって、この発明によ
れば、ガードリングを備えたバイポーラトランジスタの
特性を、向上させることができるという優れた効果を備
えている。
【0034】また、制御電極は、ベース層上に形成され
たベース電極に接続されて同電位とされているようにし
た。例えば、ベース電極と制御電極とが連続して形成さ
れているようにした。このように構成すれば、バイポー
ラトランジスタを動作させると、制御電極にベース電位
が印加されることになるので、簡単な構成とすることが
できる。また、制御電極は、コレクタ層に接続して形成
されたコレクタ電極に接続されて同電位とされているよ
うにした。このように構成すれば、バイポーラトランジ
スタを動作させると、制御電極にコレクタ電位が印加さ
れることになるので、リーク電流低減効果をより高める
ことができる。制御電極に所望の電位を印加する電源部
を新たに備えるようにした。このように構成すれば、ベ
ース電位やコレクタ電位とは個別に制御電極に任意の電
位が印加でき、リーク電流低減効果をより高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施の形態におけるバイポ
ーラトランジスタの構成を示す概略的な断面図である。
【図2】 図1のバイポーラトランジスタの製造方法を
説明するための説明図である。
【図3】 図2に続く、図1のバイポーラトランジスタ
の製造方法を説明するための説明図である。
【図4】 バイポーラトランジスタのガードリング部分
のポテンシャル分布を説明する説明図である。
【図5】 この発明の第2の実施の形態におけるバイポ
ーラトランジスタの構成を示す概略的な断面図である。
【図6】 実施の形態2におけるバイポーラトランジス
タのガードリング部分のポテンシャル分布を説明する説
明図である。
【図7】 この発明の第3の実施の形態におけるバイポ
ーラトランジスタの構成を示す概略的な断面図である。
【図8】 従来よりあるバイポーラトランジスタの構成
を示す概略的な断面図である。
【符号の説明】
101…基板、102…サブコレクタ層、103…コレ
クタ層、104…ベース層、105…エミッタ層、10
6…エミッタコンタクト層、107…エミッタ電極、1
08…ガードリング、109…絶縁保護膜、110…ベ
ース電極、111…コレクタ電極、112…MIS電極
(制御電極)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成されたコレクタ層と、 このコレクタ層上に形成されたベース層と、 このベース層上の一部に形成されたエミッタ層と、 このエミッタ層周囲の前記ベース層上に前記エミッタ層
    に接続して形成された前記エミッタ層と同一材料からな
    るガードリングと、 前記ガードリング上に絶縁膜を介して配置されて所定の
    電位が印加される制御電極と を備えたことを特徴とするバイポーラトランジスタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバイポーラトランジスタ
    において、 前記制御電極は、前記ベース層上に形成されたベース電
    極に接続されて同電位とされていることを特徴とするバ
    イポーラトランジスタ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のバイポーラトランジスタ
    において、 前記ベース電極と前記制御電極とが連続して形成されて
    いることを特徴とするバイポーラトランジスタ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のバイポーラトランジスタ
    において、 前記制御電極は、前記コレクタ層に接続して形成された
    コレクタ電極に接続されて同電位とされていることを特
    徴とするバイポーラトランジスタ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のバイポーラトランジスタ
    において、 前記制御電極に所望の電位を印加する電源部を新たに備
    えたことを特徴とするバイポーラトランジスタ。
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