JP3279269B2 - ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法

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JP3279269B2 JP30907398A JP30907398A JP3279269B2 JP 3279269 B2 JP3279269 B2 JP 3279269B2 JP 30907398 A JP30907398 A JP 30907398A JP 30907398 A JP30907398 A JP 30907398A JP 3279269 B2 JP3279269 B2 JP 3279269B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はベース電極抵抗を低
減することができると共に、ベース電極に通流すること
ができる許容電流を高めることができるヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は従来のヘテロ接合バイポーラト
ランジスタを示す断面図である。図11に示すように、
基板21の表面には、GaAsからなるサブコレクタ層
22、GaAsからなるコレクタ層23、GaAsから
なるベース層24、AlGaAsエミッタ層25、Ga
Asエミッタ層26及びInGaAsからなるエミッタ
キャップ層27が順次エピタキシャル成長により形成さ
れている。また、基板21の表面上にはエミッタ電極2
8が選択的に形成されている。
【0003】更に、エミッタ電極28をマスクとして、
ドライエッチング法又はウエットエッチング法によりエ
ミッタキャップ層27及びGaAsエミッタ層26が選
択的にエッチング除去されて、エミッタ電極28、エミ
ッタキャップ層27及びGaAsエミッタ層26からな
るメサ型のエミッタ部が形成されており、これにより、
AlGaAsエミッタ層25の表面が露出している。
【0004】更にまた、全面にSiO2膜が形成された
後、エミッタ電極28上及びベース電極形成領域上にお
けるSiO2膜が選択的に除去されることにより、メサ
型エミッタ部の側壁面上及びAlGaAsエミッタ層2
5の表面上にSiO2膜29が選択的に形成されてい
る。更にまた、SiO2膜29をマスクとして、エミッ
タ部の両側方のベース電極形成領域上におけるAlGa
Asエミッタ層25が選択的にエッチング除去されるこ
とにより、ベース層24が露出してベース層のコンタク
ト領域が形成されている。なお、AlGaAsエミッタ
層25におけるGaAsエミッタ層26に覆われていな
い領域が、AlGaAsパッシベーション領域30とな
っている。
【0005】更にまた、全面にベース電極用導電膜(図
示せず)が形成され、SiO2膜29を利用したスペー
サリフトオフ法により、ベース層24のコンタクト領域
上のみに、自己整合的にベース電極用導電膜を残存させ
ることにより、この導電膜からなるベース電極31が形
成されている。更にまた、所定の位置におけるAlGa
Asエミッタ層25、ベース層24及びコレクタ層23
がエッチング除去されて、サブコレクタ層22の表面が
露出しており、このサブコレクタ層22の上にコレクタ
電極32が形成されている。
【0006】このように構成された従来のヘテロ接合バ
イポーラトランジスタにおいては、AlGaAsエミッ
タ層25の一部がAlGaAsパッシベーション領域3
0となっており、このパッシベーション領域30により
ベースのリーク電流を低減することができる。このよう
に、エミッタ層の一部を利用してパッシベーション領域
が形成されたヘテロ接合バイポーラトランジスタは公知
である(特開平6−37100号公報)。また、ベース
電極をリフトオフ法により自己整合的に製造する技術に
ついても、従来より提案されている(特開平5−676
28号公報、特開平8−288302号公報、特開平9
−115919号公報及び特許第2770586号)。
【0007】ところで、トランジスタの高周波化及び高
速化を実現するためには、寄生素子の影響を小さくする
必要がある。従って、従来より、素子寸法の微細化が進
められている。例えば、コレクタ−ベース容量を低減す
るためには、図11に示すパッシベーション領域30の
幅W2を縮小すると共に、ベース電極31とベース層2
4とが接触している領域の幅W3を縮小することが必要
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来のヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいては、
ベース電極31をリフトオフ法により形成しているの
で、ベース層24の露出領域(コンタクト領域)よりも
ベース電極31を広く形成することが困難であり、ベー
ス電極31の幅(面積)がベース層24の露出領域より
も狭くなるので、ベース電極抵抗を低減することが困難
であるという問題点がある。また、ベース電極31の面
積が小さくなるので、ベース電極31に通流することが
できる許容電流も制限される。
【0009】このように、従来のいずれのバイポーラト
ランジスタを使用しても、コレクタ−ベース容量を低減
するためにベース層のコンタクト領域を縮小すると、ベ
ース電極の面積が縮小されて、その抵抗が増加すると共
に、許容電流が低下するという問題点がある。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、コレクタ−ベース容量を増加させることな
く、ベース電極抵抗を低減することができると共に、ベ
ース電極に通流することができる許容電流を高めること
ができるヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るヘテロ接合
バイポーラトランジスタは、半導体基板と、前記半導体
基板の上に形成されたコレクタ層と、前記コレクタ層の
上に形成されたベース層と、前記ベース層の上に形成さ
れた第1エミッタ層と、前記第1エミッタ層の上に選択
的に形成された第2エミッタ層と、前記第2エミッタ層
の上に形成されたエミッタ電極と、前記第2エミッタ層
に覆われていないパシベーション領域上に形成された絶
縁膜と、前記絶縁膜と前記第1エミッタ層とを選択的に
除去して形成された開口上に形成されたベース電極と、
を有し、前記ベース電極はその両側の前記パッシベーシ
ョン領域上の前記絶縁膜上まで延出していることを特徴
とする。
【0012】前記第1エミッタ層はAlGaAs膜であ
り、前記第2エミッタ層はAlGaAs膜の上に形成さ
れたGaAs膜と、前記GaAs膜の上に形成されたI
nGaAs膜とを有し、全体でメサ型の積層膜であるも
のとすることができる。
【0013】
【0014】
【0015】本発明に係るヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタの製造方法は、半導体基板の上にベース層を選択
的に形成する工程と、前記ベース層の上に第1のエミッ
タ層を形成する工程と、前記第1のエミッタ層の上に第
2のエミッタ層を形成する工程と、前記第2のエミッタ
層の上にエミッタ電極を選択的に形成する工程と、前記
エミッタ電極をマスクとして前記第2のエミッタ層を選
択的にエッチング除去して前記第1のエミッタ層を露出
することにより前記第1のエミッタ層における前記第2
のエミッタ層に覆われていない領域をパッシベーション
領域とする工程と、前記半導体基板全面に絶縁膜を形成
する工程と、前記絶縁膜を選択的に除去する工程と、前
記絶縁膜をマスクとして、前記エミッタ層を除去しベー
ス層を露出させ開口を形成する工程と、前記開口から前
記パッシベーション領域上の前記絶縁膜上まで延出する
ベース電極を形成する工程とを有することを特徴とす
る。また、前記第2のエミッタ層を選択的にエッチング
除去する工程により前記第2のエミッタ層の幅を前記エ
ミッタ電極の幅よりも狭くし、前記ベース電極を形成す
る工程はベース電極用の導電膜を蒸着することにより自
己整合的に形成する工程であることが好ましい。
【0016】本発明においては、ベース電極がパッシベ
ーション領域の上まで延出するように形成されているの
で、コレクタ−ベース容量を低減するためにベース電極
とベース層との接触領域(電気的な接続領域)を縮小し
ても、実質的なベース電極の面積を、ベース電極とベー
ス層との接触領域の面積よりも広くすることができる。
従って、ベース電極の抵抗を低減することができると共
に、ベース電極に対する許容電流を高めることができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係るヘテ
ロ接合バイポーラトランジスタについて、添付の図面を
参照して具体的に説明する。図1乃至図5は本発明の第
1の実施例に係るヘテロ接合バイポーラトランジスタの
製造方法を工程順に示す断面図である。なお、本実施例
は、npn型GaAs化合物ヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタ(HBT)を製造する方法について示してい
る。
【0018】図1に示すように、先ず、基板1の表面
に、GaAsからなるサブコレクタ層2、GaAsから
なるコレクタ層3、GaAsからなるベース層4、Al
GaAsエミッタ層5、GaAsエミッタ層6及びIn
GaAsからなるエミッタキャップ層7を順次エピタキ
シャル成長させる。次に、基板1の表面上にエミッタ電
極膜8を選択的に形成する。
【0019】次いで、図2に示すように、エミッタ電極
膜8をマスクとして、ドライエッチング法又はウエット
エッチング法等を利用して、エミッタキャップ層7及び
GaAsエミッタ層6を選択的にエッチング除去するこ
とにより、エミッタ電極膜8、エミッタキャップ層7及
びGaAsエミッタ層6からなるメサ型のエミッタ部を
形成すると共に、AlGaAsエミッタ層5の表面を露
出させる。なお、エミッタ電極膜8の周縁部における下
方のエミッタキャップ層7及びGaAsエミッタ層
は、サイドエッチングにより除去されて、エミッタ電極
膜8の周縁部が側方に突出した形状となり、庇部8aが
形成される。
【0020】その後、図3に示すように、全面にSiO
2膜を形成した後、エミッタ電極膜8上及びベース電極
形成領域上におけるSiO2膜を選択的に除去して、メ
サ型エミッタ部の側壁面上及びAlGaAsエミッタ層
5の表面上にSiO2膜9を残存させる。その後、Si
2膜9をマスクとして、エミッタ部の両側方のベース
電極形成領域上におけるAlGaAsエミッタ層5を選
択的にエッチング除去して、ベース層4を露出させる。
なお、この工程において、AlGaAsエミッタ層5に
おけるGaAsエミッタ層6に覆われていない領域が、
AlGaAsパッシベーション領域10となる。
【0021】その後、図4に示すように、SiO2膜9
を除去した後、全面に導電膜(図示せず)を蒸着する。
このとき、エミッタ電極膜8の庇部8aがエミッタキャ
ップ層7及びGaAsエミッタ層6の側壁面、並びにパ
ッシベーション領域10の一部を覆っているので、庇部
8aに覆われているこれらの領域上には導電膜は形成さ
れない。その後、AlGaAsエミッタ層5上に形成さ
れた導電膜を選択的に除去する。これにより、エミッタ
電極膜8上に導電膜からなるエミッタ電極膜13が残存
すると共に、露出したベース層4の上、並びにその周囲
のAlGaAsパッシベーション領域10及びAlGa
Asエミッタ層5の一部の上に、導電膜からなるベース
電極11が残存する。なお、本実施例においては、エミ
ッタ電極膜8及び13により、エミッタ電極が構成され
ている。
【0022】その後、図5に示すように、一般的な方法
により、ベース電極11をマスクとしてAlGaAsエ
ミッタ層5、ベース層4及びコレクタ層3をエッチング
除去することにより、サブコレクタ層2の表面を露出す
る。その後、露出したサブコレクタ層2の上にコレクタ
電極12を形成する。これにより、npn型GaAs化
合物ヘテロ接合バイポーラトランジスタが得られる。
【0023】図5に示すように、第1の実施例において
は、メサ型エミッタ部の周囲にAlGaAsエミッタ層
5の一部を露出させることにより、AlGaAsパッシ
ベーション領域10が形成されている。このAlGaA
sパッシベーション領域10は通常のトランジスタの動
作時に空乏化するように、濃度及び厚みが設定されてい
る。例えば、ベース層4の濃度を4×1019cm-3、A
lGaAsエミッタ層5の濃度を3×1017cm-3とす
ると、AlGaAsパッシベーション領域10、即ちA
lGaAsエミッタ層5の厚さを約100nm以下に設
定することにより、このパッシベーション領域10にお
ける厚さ方向の全域を空乏化することができる。
【0024】このように構成された第1の実施例におい
ては、AlGaAsパッシベーション領域10が形成さ
れているので、エミッタ電極から注入されたキャリア
が、外部ベース領域(AlGaAsパッシベーション領
域10及びベース電極11がベース層4と接触している
領域)において、ホールと再結合することを抑制するこ
とができ、これにより、電流利得を向上させることがで
きる。特に、本実施例においては、AlGaAsパッシ
ベーション領域10の幅W2を十分に広く、例えば1μ
m以上の幅で設けているので、エミッタ電極から注入さ
れたキャリアのホールとの再結合を十分に抑制すること
ができる。
【0025】また、本実施例においては、メサ型のエミ
ッタ部及びベース層4の露出領域(ベース電極11のコ
ンタクト領域)を形成した後、エミッタ電極膜8を含む
全領域上にベース電極を構成する導電膜を蒸着により成
膜しているので、ベース電極11は、ベース層4の露出
領域上のみでなく、エミッタ電極膜8の庇部8a端面直
下におけるAlGaAsパッシベーション領域10の上
にも延出して形成される。即ち、ベース電極11の幅
を、エミッタ電極膜8の庇部8aの直下まで最大限に広
く形成することができるので、実質的なベース電極11
の面積は、ベース電極11とベース層4との接触領域の
面積よりも広くなる。従って、コレクタ−ベース容量を
低減するためにベース層4のコンタクト領域を縮小して
も、ベース電極11の抵抗が低いと共に、ベース電極に
対する許容電流が高いバイポーラトランジスタを得るこ
とができる。
【0026】図5において、例えば、AlGaAsパッ
シベーション領域10の幅W2を1μm、パッシベーシ
ョン領域10を覆う庇部8aの幅W1を0.2μmと
し、ベース電極11とベース層4の接触領域の幅W3
1μmとすると、ベース電極11の平面視における幅を
1.8μmまで設定することができる。このとき、ベー
ス電極11の厚さを0.2μm、ベース電極11の平面
視における長さを10μmとして、金によりベース電極
11を構成した場合には、エミッタ部の片側におけるベ
ース電極11の抵抗は0.7Ωとなり、従来のベース層
のコンタクト領域のみにベース電極を形成した場合の抵
抗である約1.2Ωと比較して、著しくベース抵抗を低
減することができる。また、本実施例においてベース電
流として通流することができる許容電流は、従来のバイ
ポーラトランジスタと比較して1.8倍まで向上する。
【0027】なお、図5に示す第1の実施例において
は、ベース電極11が直接AlGaAsパッシベーショ
ン領域10に接するように形成されているが、オーミッ
ク電極材としてのベース電極が半導体層と合金を形成し
たり、拡散する場合には、以下に示す第2の実施例に係
るヘテロ接合バイポーラトランジスタを形成することが
好ましい。
【0028】図6乃至図10は本発明の第2の実施例に
係るヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法を工
程順に示す断面図である。但し、図1乃至図5に示す第
1の実施例と同様に、第2の実施例においても、npn
型GaAs化合物ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
(HBT)を製造する方法について示している。なお、
図6乃至図10に示す第2の実施例において、図1乃至
図5に示す第1の実施例と異なる点は、パッシベーショ
ン領域とベース電極との間に絶縁膜が形成されている点
のみであるので、図6乃至図10において、図1乃至図
5に示すものと同一物には同一符号を付して、その詳細
な説明は省略する。
【0029】図6に示すように、先ず、基板1の表面
に、GaAsからなるサブコレクタ層2、GaAsから
なるコレクタ層3、GaAsからなるベース層4、Al
GaAsエミッタ層5、GaAsエミッタ層6及びIn
GaAsからなるエミッタキャップ層7を順次エピタキ
シャル成長させる。次に、基板1の表面上にエミッタ電
極膜8を選択的に形成する。
【0030】次いで、図7に示すように、エミッタ電極
膜8をマスクとして、ドライエッチング法又はウエット
エッチング法等を利用して、エミッタキャップ層7及び
GaAsエミッタ層6を選択的にエッチング除去するこ
とにより、エミッタ電極膜8、エミッタキャップ層7及
びGaAsエミッタ層6からなるメサ型のエミッタ部を
形成すると共に、AlGaAsエミッタ層5の表面を露
出させる。
【0031】その後、図8に示すように、全面にSiN
膜及びSiO2膜を順次形成した後、エミッタ電極膜8
上及びベース電極形成領域上におけるSiO2膜及びS
iN膜を選択的に除去して、メサ型エミッタ部の側壁面
上及びAlGaAsエミッタ層5の表面上にSiO2
9及びSiN膜14を残存させる。その後、SiO2
9及びSiN膜14をマスクとして、エミッタ部の両側
方のベース電極形成領域上におけるAlGaAsエミッ
タ層5を選択的にエッチング除去して、ベース層4を露
出させる。なお、この工程において、AlGaAsエミ
ッタ層5におけるGaAsエミッタ層6に覆われていな
い領域が、AlGaAsパッシベーション領域10とな
る。
【0032】その後、図9に示すように、SiO2膜9
のみを選択的に除去した後、全面に導電膜(図示せず)
を蒸着する。このとき、エミッタ電極膜8の庇部8aが
エミッタキャップ層7及びGaAsエミッタ層6の側壁
面上におけるSiN膜14、並びにパッシベーション領
域10上におけるSiN膜14の一部を覆っているの
で、庇部8aに覆われているSiN膜14上には導電膜
は形成されない。その後、AlGaAsエミッタ層5上
のSiN膜14の上に形成された導電膜を選択的に除去
する。これにより、エミッタ電極膜8上に導電膜からな
るエミッタ電極膜13が残存すると共に、露出したベー
ス層4の上、並びにその周囲のAlGaAsパッシベー
ション領域10及びAlGaAsエミッタ層5上のSi
N膜14の上に、導電膜からなるベース電極11が残存
する。
【0033】その後、図10に示すように、一般的な方
法により、ベース電極11をマスクとしてAlGaAs
エミッタ層5、ベース層4及びコレクタ層3をエッチン
グ除去することにより、サブコレクタ層2の表面を露出
する。その後、露出したサブコレクタ層2の上にコレク
タ電極12を形成する。これにより、npn型GaAs
化合物ヘテロ接合バイポーラトランジスタが得られる。
【0034】このように構成された第2の実施例におい
ても、AlGaAsパッシベーション領域10が形成さ
れているので、エミッタ電極から注入されたキャリアの
ホールとの再結合を十分に抑制することができる。ま
た、実質的なベース電極11の幅を、ベース電極11と
ベース層4との接触領域よりも広く形成することができ
るので、ベース電極11の抵抗を低減することができる
と共に、ベース電極に対する許容電流を向上させること
ができる。
【0035】更に、第2の実施例においては、ベース電
極11がAlGaAsパッシベーション領域10の表面
上にSiN膜14を介して延出して形成されている。従
って、その後の熱処理工程等により、ベース層4とベー
ス電極11との接触領域のみに合金層及び拡散領域等を
形成することができる。
【0036】なお、上述の第1及び第2の実施例におい
ては、エミッタ層5、6とエミッタキャップ層7とが積
層された積層膜により、エミッタ電極膜8に接続された
エミッタ領域を構成したが、本発明においては、エミッ
タ領域の構造はこれに限定されるものではない。例え
ば、1層のエミッタ層を形成した後にこのエミッタ層の
上にエミッタ電極を選択的に形成し、エミッタ電極をマ
スクとしてエミッタ層を選択的にエッチング除去して所
定の厚さのエミッタ層を残存させることにより、残存し
たエミッタ層からなる所定の厚さのパッシベーション領
域を形成することができる。また、本発明において、ベ
ース層4とベース電極11とは必ずしも実質的に接触し
ている必要はなく、ベース電極11がベース層4にベー
ス電位を与えるように形成されていればよい。更に、本
発明におけるパッシベーション領域はAlGaAs膜か
らなるものに限定されず、InGaP膜等からなるパッ
シベーション領域が形成されていてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ベース電極がパッシベーション領域の上まで延出するよ
うに形成されているので、実質的なベース電極の面積を
ベース電極とベース層との接続領域の面積よりも広くす
ることができ、これにより、ヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタのベース電極の抵抗を低減することができると
共に、ベース電極に対する許容電流を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタの製造方法を示す断面図である。
【図2】図1の次工程を示す断面図である。
【図3】図2の次工程を示す断面図である。
【図4】図3の次工程を示す断面図である。
【図5】図4の次工程を示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施例に係るヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタの製造方法を示す断面図である。
【図7】図6の次工程を示す断面図である。
【図8】図7の次工程を示す断面図である。
【図9】図8の次工程を示す断面図である。
【図10】図9の次工程を示す断面図である。
【図11】従来のヘテロ接合バイポーラトランジスタを
示す断面図である。
【符号の説明】
1,21;基板 2,22;サブコレクタ層 3,23;コレクタ層 4,24;ベース層 5,25;AlGaAsエミッタ層 6,26;GaAsエミッタ層 7,27;エミッタキャップ層 8,13;エミッタ電極膜 8a;庇部 9,29;SiO2膜 10,30;パッシベーション領域 11,31;ベース電極 12,32;コレクタ電極 14;SiN膜 28;エミッタ電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/331 H01L 29/205 H01L 29/73

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板と、前記半導体基板の上に形成
    されたコレクタ層と、前記コレクタ層の上に形成された
    ベース層と、前記ベース層の上に形成された第1エミッ
    タ層と、前記第1エミッタ層の上に選択的に形成された
    第2エミッタ層と、前記第2エミッタ層の上に形成され
    たエミッタ電極と、前記第2エミッタ層に覆われていな
    いパシベーション領域上に形成された絶縁膜と、前記絶
    縁膜と前記第1エミッタ層とを選択的に除去して形成さ
    れた開口上に形成されたベース電極と、を有し、前記ベ
    ース電極はその両側の前記パッシベーション領域上の前
    記絶縁膜上まで延出していることを特徴とするヘテロ接
    合バイポーラトランジスタ。
  2. 【請求項2】前記第1エミッタ層はAlGaAs膜であ
    り、前記第2エミッタ層はAlGaAs膜の上に形成さ
    れたGaAs膜と、前記GaAs膜の上に形成されたI
    nGaAs膜とを有し、全体でメサ型の積層膜であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のヘテロ接合バイポーラ
    トランジスタ。
  3. 【請求項3】前記エミッタ電極の幅は前記第2エミッタ
    層の幅よりも広いことを特徴とする請求項1又は2に記
    載のヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  4. 【請求項4】半導体基板の上にベース層を選択的に形成
    する工程と、前記ベース層の上に第1のエミッタ層を形
    成する工程と、前記第1のエミッタ層の上に第2のエミ
    ッタ層を形成する工程と、前記第2のエミッタ層の上に
    エミッタ電極を選択的に形成する工程と、前記エミッタ
    電極をマスクとして前記第2のエミッタ層を選択的にエ
    ッチング除去して前記第1のエミッタ層を露出すること
    により前記第1のエミッタ層における前記第2のエミッ
    タ層に覆われていない領域をパッシベーション領域とす
    る工程と、前記半導体基板全面に絶縁膜を形成する工程
    と、前記絶縁膜を選択的に除去する工程と、前記絶縁膜
    をマスクとして、前記エミッタ層を除去しベース層を露
    出させ開口を形成する工程と、前記開口から前記パッシ
    ベーション領域上の前記絶縁膜上まで延出するベース電
    極を形成する工程とを有することを特徴とするヘテロ接
    合バイポーラトランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】前記第2のエミッタ層を選択的にエッチン
    グ除去する工程により前記第2のエミッタ層の幅を前記
    エミッタ電極の幅よりも狭くし、前記ベース電極を形成
    する工程はベース電極用の導電膜を蒸着することにより
    自己整合的に形成する工程であることを特徴とする請求
    項4に記載のヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造
    方法。
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