JP2000178397A - 水酸基含有熱可塑性樹脂改質用の樹脂組成物およびその使用法 - Google Patents

水酸基含有熱可塑性樹脂改質用の樹脂組成物およびその使用法

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JP2000178397A
JP2000178397A JP10353674A JP35367498A JP2000178397A JP 2000178397 A JP2000178397 A JP 2000178397A JP 10353674 A JP10353674 A JP 10353674A JP 35367498 A JP35367498 A JP 35367498A JP 2000178397 A JP2000178397 A JP 2000178397A
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Kenji Nimiya
賢二 仁宮
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶融成形時の微小フィッシュアイの抑制効果や
ロングラン成形性に優れ、更には熱分解の抑制効果、得
られる成形物の着色の抑制効果、積層体の層間接着性向
上効果、延伸性等の改良に有用な水酸基含有熱可塑性樹
脂改質用の樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物に
ホウ素化合物、リン酸又はその化合物、脂肪酸塩から選
ばれる少なくとも1種を0.001〜10重量%含有し
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)等
の水酸基含有熱可塑性樹脂の改質に用いる樹脂組成物お
よびその使用法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリオレフィン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂は溶
融成形されて、各種の用途に用いられており、特に、E
VOHはその透明性、ガスバリヤー性、保香性、耐溶剤
性、耐油性などに優れており、かかる特性を生かして、
食品包装材料、医薬品包装材料、工業薬品包装材料、農
薬包装材料等のフィルムやシート、或いはボトル等の容
器等に成形されて利用されている。かかる成形にあたっ
ては、通常溶融成形が行われ、かかる成形により、フィ
ルム状、シート状、ボトル状、カップ状、チューブ状、
パイプ状等の形状に加工されて実用に供されており、そ
の溶融時のロングラン成形性は生産効率上大変重要であ
り、また一般的には機械的強度、耐湿性、ヒートシール
性等を付与するためにポリオレフィン系樹脂等の基材と
接着樹脂層を介して共押出されて積層体とされており、
その層間接着性も重要である。かかるロングラン成形性
や層間接着性を向上させるために、EVOHにホウ素化
合物を配合すること(特開昭59−192564号公
報、特開昭55−12108号公報、特公昭49−20
615号公報等)、EVOHにリン酸化合物を配合する
こと(特開昭52−954号公報、特開昭62−143
954号公報、特開平2−235952号公報等)、E
VOHに酢酸塩を配合すること(特開昭56−4120
4号公報、特開昭64−66262号公報等)が提案さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、昨今の
新たなる成形物への要求性能の高まりに対応すべく、上
記の技術について、詳細に検討を重ねた結果、ロングラ
ン成形性や層間接着性の改善は認められるものの、直径
が0.1mm未満の小さなフィッシュアイやゲル等の発
生については、上記の技術では必ずしも解決できるもの
ではなく、むしろホウ素化合物、リン酸化合物、酢酸塩
等を添加することにより、逆に得られる成形物の外観が
悪化することがあり、特に多層積層体製造時については
十分な考慮がなされておらず、多層積層体としたときの
成形条件等により0.1mm未満のフィッシュアイ等が
発生する恐れがあり、新たなる改良が望まれることが判
明した。さらに成形物へのEVOHの熱分解物(目ヤ
ニ)の混入や、得られる成形物の色調(黄色味へ着色)
についても、併せて改善要求が望まれるところである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、か
かる現況に鑑みて、EVOHの改善に当たり、EVOH
(A)にホウ素化合物、リン酸又はその化合物、脂肪酸
塩から選ばれる少なくとも1種(B)を0.001〜1
0重量%含有した水酸基含有熱可塑性樹脂改質用の樹脂
組成物が有用であり、特に該熱可塑性樹脂がEVOHで
あるとき本発明の作用効果を顕著に得ることができるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。尚、本発明に
おいては、該熱可塑性樹脂(被改質樹脂)としてEVO
Hについて説明を行うが、これに限定されることなく、
ポリ酢酸ビニル系樹脂のケン化物、澱粉やアセチルセル
ロース等の多糖類、一酸化炭素−エチレン系共重合体の
還元物、更には一般の熱可塑性樹脂の水酸基導入体等の
水酸基含有熱可塑性樹脂の改質に用いることも可能であ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明の改質用の樹脂組成物に用いられるEVOH
(A)としては、特に限定されないが、エチレン含有量
が20〜80モル%(更には30〜60モル%)、ケン
化度が80モル%以上(更には90モル%以上)のもの
が用いられ、該エチレン含有量やケン化度が上記の範囲
外にあるときは、被改質樹脂のEVOHとの相溶性が不
良となったり、改質用の樹脂組成物自体の熱安定性が低
下して、本発明の効果が得られないことがあり好ましく
ない。また、EVOH(A)は、メルトインデックス
(MI)(210℃、荷重2160g)が1〜100g
/10分(更には3〜50g/10分)のものが好まし
く、該メルトインデックスが該範囲外にあるときは、被
改質樹脂のEVOHとの相溶性が不良となり、本発明の
効果が得られないことがあり好ましくない。
【0006】該EVOH(A)は、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体のケン化によって得られ、該エチレン−酢酸
ビニル共重合体は、公知の任意の重合法、例えば懸濁重
合、エマルジョン重合、溶液重合などにより製造され、
エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化も公知の方法で
行い得る。該EVOH(A)は、少量であればα−オレ
フィン、不飽和カルボン酸系化合物、不飽和スルホン酸
系化合物、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリ
ルアミド、ビニルエーテル、ビニルシラン化合物、塩化
ビニル、スチレンなどの他のコモノマーで「共重合変
性」されても差し支えない。又、本発明の趣旨を損なわ
ない範囲で、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル
化など「後変性」されても差し支えない。
【0007】上記のEVOH(A)に含有されるホウ素
化合物(B)としては、ホウ酸またはその金属塩、例え
ばホウ酸カルシウム、ホウ酸コバルト、ホウ酸亜鉛(四
ホウ酸亜鉛,メタホウ酸亜鉛等)、ホウ酸アルミニウム
・カリウム、ホウ酸アンモニウム(メタホウ酸アンモニ
ウム、四ホウ酸アンモニウム、五ホウ酸アンモニウム、
八ホウ酸アンモニウム等)、ホウ酸カドミウム(オルト
ホウ酸カドミウム、四ホウ酸カドミウム等)、ホウ酸カ
リウム(メタホウ酸カリウム、四ホウ酸カリウム、五ホ
ウ酸カリウム、六ホウ酸カリウム、八ホウ酸カリウム
等)、ホウ酸銀(メタホウ酸銀、四ホウ酸銀等)、ホウ
酸銅(ホウ酸第2銅、メタホウ酸銅、四ホウ酸銅等)、
ホウ酸ナトリウム(メタホウ酸ナトリウム、二ホウ酸ナ
トリウム、四ホウ酸ナトリウム、五ホウ酸ナトリウム、
六ホウ酸ナトリウム、八ホウ酸ナトリウム等)、ホウ酸
鉛(メタホウ酸鉛、六ホウ酸鉛等)、ホウ酸ニッケル
(オルトホウ酸ニッケル、二ホウ酸ニッケル、四ホウ酸
ニッケル、八ホウ酸ニッケル等)、ホウ酸バリウム(オ
ルトホウ酸バリウム、メタホウ酸バリウム、二ホウ酸バ
リウム、四ホウ酸バリウム等)、ホウ酸ビスマス、ホウ
酸マグネシウム(オルトホウ酸マグネシウム、二ホウ酸
マグネシウム、メタホウ酸マグネシウム、四ホウ酸三マ
グネシウム、四ホウ酸五マグネシウム等)、ホウ酸マン
ガン(ホウ酸第1マンガン、メタホウ酸マンガン、四ホ
ウ酸マンガン等)、ホウ酸リチウム(メタホウ酸リチウ
ム、四ホウ酸リチウム、五ホウ酸リチウム等)などの
他、ホウ砂、カーナイト、インヨーアイト、コトウ石、
スイアン石、ザイベリ石等のホウ酸塩鉱物などが挙げら
れ、好適にはホウ砂、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム(メタ
ホウ酸ナトリウム、二ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナト
リウム、五ホウ酸ナトリウム、六ホウ酸ナトリウム、八
ホウ酸ナトリウム等)が用いられる。
【0008】また、リン酸又はその化合物(B)として
は、リン酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナ
トリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウ
ム、リン酸三カリウム、リン酸一水素カルシウム、リン
酸二水素カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸マグ
ネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸二水素マグ
ネシウム、リン酸水素亜鉛、リン酸水素バリウム、リン
酸水素マンガン等を挙げることができ、好適にはリン
酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、
リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素マグネシウムが
用いられる。更に、脂肪酸塩(B)としては、酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイ
ン酸、ベヘニン酸等のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、
カリウム塩等)やアルカリ土類塩(マグネシウム塩、カ
ルシウム塩、バリウム塩等)や亜鉛金属塩、マンガン金
属塩などを挙げることができ、好適には酢酸ナトリウ
ム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸マグネシウムが用いられる。
これらの(B)成分をEVOH(A)に含有させるに当
たっては、特に限定されず、公知の方法を採用すること
ができる。
【0009】EVOH(A)に含有される(B)成分の
含有量は、0.001〜10重量%(更には0.01〜
5重量%、特に0.05〜1重量%)で有ることが必要
で、かかる含有量が0.001重量%未満では、改質効
果が得られず、逆に10重量%を超えると、得られる成
形物の外観が悪化し、また改質用の樹脂組成物自体の熱
安定性が大きく低下し、本発明の目的を達成できない。
また、(B)成分はホウ素化合物、リン酸又はその化合
物、脂肪酸塩の中から2種以上を併用することも可能で
ある。
【0010】かくして本発明の改質用の樹脂組成物が得
られるわけであるが、かかる組成物は、EVOH等の水
酸基含有熱可塑性樹脂に配合することにより、溶融成形
時の微小フィッシュアイの減少やロングラン成形性の改
良効果が得られるのであるが、本発明においては、
(B)成分として、ホウ素化合物を選択した時には、更
にEVOH等の熱分解物(目ヤニ)の発生の抑制効果
を、同じくリン酸又はその化合物を選択した時には、得
られる成形物の色調改善(着色防止)効果を、また脂肪
酸塩を選択した時には、多層構造体としたときの層間接
着性の向上効果をそれぞれ得ることができ、大変有用で
ある。
【0011】以下に、本発明の改質用の樹脂組成物の使
用法について説明する。かかる樹脂組成物を用いて改良
する水酸基含有熱可塑性樹脂としては、上記の如くEV
OHが有用で、かかるEVOHとしては、特に限定され
ないが、エチレン含有量が20〜60モル%(更には2
5〜55モル%)、ケン化度が90モル%以上(更には
95モル%以上)のものが好ましく、該エチレン含有量
が20モル%未満では高湿時のガスバリヤー性、溶融成
形性が低下し、逆に60モル%を越えると充分なガスバ
リヤー性が得られず、更にケン化度が90モル%未満で
はガスバリヤー性、熱安定性、耐湿性等が低下して好ま
しくない。
【0012】また、メルトインデックス(MI)(21
0℃、荷重2160g)が0.5〜100g/10分
(更には1〜50g/10分)のものが好ましく、該メ
ルトインデックスが該範囲よりも小さい場合には、成形
時に押出機内が高トルク状態となって押出加工が困難と
なり、また該範囲よりも大きい場合には、成形物の機械
的強度が不足して好ましくない。さらに該EVOHは、
改質用の樹脂組成物に用いられるEVOH(A)と同じ
でも良く、また異なるEVOHでも良い。前者の場合に
は両者の相溶性が良好であるため、極めて優れた本発明
の改質効果が得られ、後者の場合は本発明の改質効果に
加えて、熱延伸成形性の向上という効果が期待でき、特
に後者の場合においては、安定した熱延伸成形が可能と
なり、得られる熱延伸成形物の膜厚が均一になる点で好
ましく、かかる場合は、被改質樹脂のEVOHに比べて
改質用の樹脂組成物に用いられるEVOH(A)のエチ
レン含有量は4モル%以上(更には6〜20モル%、特
に6〜15モル%)大きくすることが好ましく、かかる
差が4モル%未満では、延伸性の改善効果が小さくなっ
て好ましくない。被改質用のEVOHが2種類以上のブ
レンド物の場合は、その中でエチレン含有量が最小のも
のとEVOH(A)との差が上記の条件を満足すればよ
い。また、ケン化度も同様に1モル%以上(更には1.
5〜10モル%、特に2〜5モル%)小さくすることが
好ましく、かかる差が1モル%未満では、同様に延伸性
の改善効果が小さくなって好ましくない。被改質用のE
VOHが2種類以上のブレンド物の場合は、上記と同様
にその中でケン化度が最大のものとEVOH(A)との
差が上記の条件を満足すればよい。
【0013】本発明の改質用の樹脂組成物を被改質樹脂
のEVOHに配合する方法としては、特に限定されず、
それぞれをドライブレンドした後に一括して溶融混合す
る方法、それぞれを溶融状態で溶融混合する方法、どち
らか一方を溶融状態にしておいて固体状のもう一方を供
給して溶融混合する方法等を挙げることができ、生産上
好適には、それぞれをドライブレンドした後に一括して
溶融混合する方法が用いられる。かかる溶融混練手段に
ついても特に限定はなく、該改質用の樹脂組成物とEV
OHが十分に溶融混練されればよく、例えば、ニーダー
ルーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキ
サー、プラストミル等の公知の混練装置を用いることが
でき、通常は120〜300℃(更には150〜280
℃)で、2分〜1時間程度溶融混練することが好まし
く、工業的には単軸押出機、二軸押出機等の押出機を用
いることが有利であり、揮発成分の脱揮のためにベント
付き押出機を用いることも好ましい。
【0014】被改質樹脂のEVOHに対する、かかる樹
脂組成物の配合量は、該樹脂組成物中の(B)成分の種
類や含有量および改質目的によって異なるため一概に言
えないが、被改質樹脂のEVOH100重量部に対して
0.5〜100重量部(更には1〜50重量部)が好ま
しい。該樹脂組成物の配合量が0.5重量部未満では、
(B)成分の分散性が不十分となり本発明の効果の発現
が乏しくなり、該樹脂組成物の配合量が100重量部を
越えると、微小フィッシュアイが多発することがあり好
ましくない。さらに(B)成分がホウ素化合物の場合
は、配合後のEVOH組成物中にホウ素換算で0.00
1〜1重量%(更には0.002〜0.5重量%、特に
0.002〜0.1重量%)となるように配合量を決定
すれば良く、また、(B)成分がリン酸又はその化合物
の場合は、配合後のEVOH組成物中にリン酸根換算で
0.0005〜0.1重量%(更には0.001〜0.
05重量%、特に0.002〜0.03重量%)となる
ように配合量を決定すれば良く、更に(B)成分が脂肪
酸塩の場合は、配合後のEVOH組成物中に金属換算で
0.001〜0.05重量%(更には0.0015〜
0.04重量%、特に0.002〜0.03重量%)と
なるように配合量を決定すれば良い。各(B)成分の配
合後のEVOH組成物中の含有量が上記量未満では本発
明の効果の発現が乏しくなり、上記量を越えると得られ
る成形物の外観が悪化することがあり好ましくない。
(B)成分として、ホウ素化合物、リン酸又はその化合
物、脂肪酸塩の中から2種以上を併用する場合は、それ
ぞれの含有量が上記の条件を満足することが好ましい。
【0015】本発明の改質用の樹脂組成物が配合された
EVOH組成物は、成形物の用途に多用され、溶融成形
等によりペレット、フィルム、シート、ボトル、容器、
繊維、棒、管、各種成形品等に成形され、又、これらの
粉砕品(回収品を再使用する時など)やペレットを用い
て再び溶融成形に供することもでき、かかる溶融成形方
法としては、押出成形法(T−ダイ押出、インフレーシ
ョン押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押出等)、射出
成形法が主として採用される。溶融成形温度は、150
〜300℃の範囲から選ぶことが多い。また、本発明の
改質用の樹脂組成物が配合されたEVOH組成物は、単
層として用いることができるが、前述のように、特に積
層体(多層構造体)用途に供した時に本発明の作用効果
を十分に発揮することができ、具体的には該EVOH組
成物からなる層の少なくとも片面に熱可塑性樹脂層等を
積層して積層体として用いることが有用である。
【0016】該積層体を製造するに当たっては、該EV
OH組成物の層の片面又は両面に他の基材を積層するの
であるが、積層方法としては、例えば該EVOH組成物
のフィルムやシートに熱可塑性樹脂を溶融押出する方
法、逆に熱可塑性樹脂等の基材に該EVOH組成物を溶
融押出する方法、該EVOH組成物と他の熱可塑性樹脂
とを共押出する方法、更には本発明で得られたEVOH
組成物のフィルムやシートと他の基材のフィルム、シー
トとを有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリ
エステル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着
剤を用いてドライラミネートする方法等が挙げられる。
【0017】共押出の場合の相手側樹脂としては直鎖状
低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロ
ピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20
のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテ
ン等のオレフィンの単独又は共重合体、或いはこれらの
オレフィンの単独又は共重合体を不飽和カルボン酸又は
そのエステルでグラフト変性したものなどの広義のポリ
オレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、共重合
ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ア
クリル系樹脂、ポリスチレン、ビニルエステル系樹脂、
ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマ
ー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、芳香
族および脂肪族ポリケトン、ポリアルコール等が挙げら
れる。EVOHも共押出可能である。上記のなかでも、
共押出製膜の容易さ、フィルム物性(特に強度)の実用
性の点から、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、P
ET、PENが好ましく用いられる。
【0018】更に、本発明の改質用の樹脂組成物が配合
されたEVOH組成物から一旦フィルムやシート等の成
形物を得、これに他の基材を押出コートしたり、他の基
材のフィルム、シート等を接着剤を用いてラミネートす
る場合、前記の熱可塑性樹脂以外に任意の基材(紙、金
属箔、一軸又は二軸延伸プラスチックフィルム又はシー
トおよびその金属蒸着物、織布、不織布、金属綿状、木
質等)が使用可能である。
【0019】積層体の層構成は、本発明の改質用の樹脂
組成物が配合されたEVOH組成物の層をa(a1
2、・・・)、他の基材、例えば熱可塑性樹脂層をb
(b1、b2、・・・)とするとき、フィルム、シート、
ボトル状であれば、a/bの二層構造のみならず、b/
a/b、a/b/a、a1/a2/b、a/b1/b2、b
2/b1/a/b1/b2等任意の組み合わせが可能であ
り、フィラメント状ではa、bがバイメタル型、芯
(a)−鞘(b)型、芯(b)−鞘(a)型、偏心芯鞘
型、貼合わせ型、多層貼合わせ型、分割型等公知の複合
形態からなる任意の組み合わせが可能である。
【0020】該積層体は、そのまま各種形状のものに使
用されるが、更に該積層体の物性を改善するためには延
伸処理を施すことも好ましく、かかる延伸については、
一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよく、できるだ
け高倍率の延伸を行ったほうが物性的に良好で、延伸時
にピンホールやクラック、延伸ムラ、デラミ等の生じな
い延伸フィルムや延伸シート、延伸ボトル、延伸容器等
が得られる。
【0021】延伸方法としては、ロール延伸法、テンタ
ー延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法、真空成
形、圧空成形、真空圧空成形等の絞り成形法等のうち延
伸倍率の高いものも採用できる。二軸延伸の場合は同時
二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のいずれの方式も採用
できる。延伸温度は60〜170℃、好ましくは80〜
160℃程度の範囲から選ばれる。
【0022】延伸が終了した後、次いで熱固定を行うこ
とも好ましい。熱固定は周知の手段で実施可能であり、
上記延伸フィルムを緊張状態を保ちながら80〜170
℃、好ましくは100〜160℃で2〜600秒間程度
熱処理を行う。また、生肉、加工肉、チーズ等の熱収縮
包装用途に用いる場合には、延伸後の熱固定は行わずに
製品フィルムとし、上記の生肉、加工肉、チーズ等を該
フィルムに収納した後、50〜130℃、好ましくは7
0〜120℃で、2〜300秒程度の熱処理を行って、
該フィルムを熱収縮させて密着包装をする。
【0023】かくして得られた積層体の形状としては任
意のものであってよく、フィルム、シート、テープ、ボ
トル、チューブ、カップ、パイプ、フィラメント、異型
断面押出物等が例示される。又、得られる積層体は必要
に応じ、熱処理、冷却処理、圧延処理、印刷処理、ドラ
イラミネート処理、溶液又は溶融コート処理、製袋加
工、深絞り加工、箱加工、チューブ加工、スプリット加
工等を行うことができる。上記の如く得られたフィル
ム、シート或いは容器等は食品、医薬品、工業薬品、農
薬等各種の包装材料として有用である。
【0024】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断りのない
限り重量基準を示す。また、(B)成分の含有量の測定
にあたっては、以下の方法によって測定した。 ホウ素化合物:樹脂組成物をアルカリ溶融して、IPC
発光分光分析により、ホウ素量を定量 リン酸化合物:樹脂組成物を温希硫酸抽出して、吸光光
度法(モリブデン青)により、リン酸根を定量(JIS
K 0102に準拠) 脂肪酸塩 :樹脂組成物を灰化後、塩酸水溶液に溶解
して、原子吸光分析により、それぞれの金属量を定量
【0025】実施例1 EVOH(A)[エチレン含有量35モル%、ケン化度
99.5モル%、MI(210℃、荷重2160g)が
20g/10分]溶液(溶媒は水/メタノール=40/
60重量比の混合溶液で、EVOHは45%含有)を凝
固液(5℃の水)中にストランド状に押出した後にカッ
ターで切断して、多孔性のEVOHペレットを得た。か
かるペレットを0.5%の酢酸水溶液で洗浄後、更に水
で洗浄した後、0.3%のホウ酸水溶液に投入して攪拌
してから、乾燥を行って、ホウ素化合物(B)を0.6
8重量%含有した改質用の樹脂組成物を得た。得られた
改質用の樹脂組成物15部をEVOH[エチレン含有量
35モル%、ケン化度99.5モル%、MI(210
℃、荷重2160g)が20g/10分]100部に配
合してEVOH組成物[ホウ素化合物含有量がEVOH
100部に対してホウ素換算で0.016部]として改
質効果の評価を以下の要領で行った。
【0026】得られたEVOH組成物をフィードブロッ
ク5層Tダイを備えた多層押出装置に供給して、ポリエ
チレン層(三菱化学社製『ノバテックLD LF525
H』)/接着樹脂層(三菱化学社製『モディックAP2
40H』)/EVOH樹脂組成物層/接着樹脂層(同
左)/ポリエチレン層(同左)の3種5層の多層積層体
(厚みが50/10/20/10/50(μm))を得
て、下記の要領で直径が0.1mm未満の微小なフィッ
シュアイの発生及びロングラン成形性の評価を行った。
【0027】(フィッシュアイ)上記の成形直後のフィ
ルム(10cm×10cm)について、直径が0.05
〜0.1mm未満のフィッシュアイの発生状況を目視観
察して、以下の通り評価した。 ○ −−− 0〜10個 △ −−− 11〜50個 × −−− 51個以上 (ロングラン成形性)また、上記の成形を10日間連続
に行って、その時の成形フィルム(10cm×10c
m)について、直径が0.05〜0.4mmのフィッシ
ュアイの増加状況を目視観察して、以下の通り評価し
た。 ○ −−− 増加は認められなかった △ −−− 若干の増加が認められた × −−− 著しい増加が認められた
【0028】さらに、得られたEVOH組成物をTダイ
を備えた単軸押出機に供給し、下記の条件で、厚さ40
μmのEVOHフィルムの成形を行って、下記の要領で
熱分解性の評価を行った。 [単軸押出機による製膜条件] スクリュー内径 40mm L/D 28 スクリュー圧縮比 3.2 スクリュー回転数 80rpm Tダイ コートハンガータイプ ダイリップ巾 0.2mm 押出温度 C1:180℃ H:190℃ C2:200℃ D:190℃ C3:210℃ C4:210℃ (熱分解性)上記の製膜時にダイリップから掻き出され
てくる熱分解物(目ヤニ)の発生状況を目視観察して、
以下の通り評価した。 ○ −−− 目ヤニの発生は全く認められなかった △ −−− 目ヤニの発生が若干認められた × −−− 目ヤニの発生が著しく認められた
【0029】実施例2 実施例1において、多孔性のEVOHペレットを酢酸水
溶液及び水で洗浄後、該ペレットを0.3%のリン酸二
水素マグネシウム水溶液に投入して攪拌してから、乾燥
を行って、リン酸二水素マグネシウム(B)を0.14
重量%含有した改質用の樹脂組成物を得て、EVOH1
00部に対して25部配合した以外は同様に行って、E
VOH組成物[リン酸化合物含有量がEVOH100部
に対してリン酸根換算で0.012部]を得て、同様に
微小フィッシュアイの発生およびロングラン成形性の評
価を行った。
【0030】さらに、得られたEVOH組成物を射出成
形機(日精樹脂工業社製「PS60E12ASE」)に
供給し、下記の条件で、径50mm、厚さ3mmのEV
OH円板の成形を行って、下記の要領で着色度の評価を
行った。 (着色度)上記の条件で成形物の製造を行った後、射出
成形機中で30分間EVOH組成物を溶融状態で滞留さ
せてから同様に円板の成形を行って、最初の成形物と滞
留させて製造した時の成形物のそれぞれの着色度(YI
値)を色差計(日本電色工業社製「SZ−Σ100」)
で反射法にて測定して、そのYI値の差について、以下
の通り評価した。 ○ −−− YI値の差が5未満 △ −−− YI値の差が5〜10未満 × −−− YI値の差が10以上
【0031】実施例3 実施例1において、多孔性のEVOHペレットを酢酸水
溶液及び水で洗浄後、該ペレットを0.75%の酢酸カ
ルシウム水溶液に投入して攪拌してから、乾燥を行っ
て、酢酸カルシウム(B)を0.47重量%含有した改
質用の樹脂組成物を得て、EVOH100部に対して5
部配合した以外は同様に行って、EVOH組成物[脂肪
酸塩含有量がEVOH100部に対してカルシウム換算
で0.006部]を得て、同様に微小フィッシュアイの
発生およびロングラン成形性の評価を行った。更に、得
られた3種5層の多層積層体について、層間接着性を下
記の要領で評価した。 (層間接着性)多層積層体のEVOH組成物層と接着樹
脂層の接着強度をオートグラフにて、23℃、引張速度
200mm/minでTピール法により測定して、以下
の通り評価した。 ○ −−− 1000g/15mm幅以上 △ −−− 500〜1000g/15mm幅未満 × −−− 500g/15mm幅未満
【0032】実施例4 実施例1において、EVOH(A)として、エチレン含
有量が44モル%、ケン化度が97モル%、MI(21
0℃、荷重2160g)が30g/10分のEVOHを
用いて改質用の樹脂組成物を作製し、該組成物25部を
EVOH[エチレン含有量35モル%、ケン化度99.
5モル%、MI(210℃、荷重2160g)が20g
/10分]100部に配合した以外は同様に行って、E
VOH組成物[ホウ素化合物含有量がEVOH100部
に対してホウ素換算で0.25部]を得て、同様に評価
を行った。
【0033】また、得られたEVOH組成物を用いて、
フィードブロック5層Tダイにより、ポリプロピレン層
/接着樹脂層/EVOH組成物層/接着樹脂層/ポリプ
ロピレン層の層構成となるように製膜し、多層積層フィ
ルムを作製した。尚、フィルムの構成は、両外層のポリ
プロピレン層(ポリプロピレンのMIが1.2g/10
分)が100μm、接着樹脂層(接着樹脂が無水マレイ
ン酸変性ポリプロピレンであり、そのMIが2.6g/
10分)が25μm、中間層のEVOH組成物層が50
μmとした。かかる多層積層フィルムについて、延伸性
を下記の如く評価した。 (延伸性)上記の多層構造体を8cm×8cmにサンプ
リングし、該サンプルを150℃で1分間予熱し、10
0mm/secの延伸速度で、縦方向に3倍、横方向に
3倍の順(延伸倍率:9倍)で逐次二軸延伸を行い、得
られた延伸フィルムの外観変化により下記の基準で評価
した。 ◎ −−− スジの発生は全く認められなかった ○ −−− 小さなスジが僅かに認められるものの、実
用上問題なし △ −−− 大きなスジが1〜2本のスジが発生し、実
用上の使用に制限あり × −−− 大きなスジが3本以上発生し、実用上使用
不可
【0034】実施例5 実施例2において、EVOH(A)として、エチレン含
有量が47モル%、ケン化度が97モル%、MI(21
0℃、荷重2160g)が12g/10分のEVOHを
用いて改質用の樹脂組成物を作製し、該組成物15部を
EVOH[エチレン含有量35モル%、ケン化度99.
5モル%、MI(210℃、荷重2160g)が8g/
10分]100部に配合した以外は同様に行って、EV
OH組成物[リン酸化合物含有量がEVOH100部に
対してリン酸根換算で0.008部]を得て、同様に微
小フィッシュアイの発生、ロングラン成形性、着色度の
評価を行った。併せて実施例4記載の延伸性の評価も行
った。
【0035】実施例6 実施例3において、EVOH(A)として、エチレン含
有量が47モル%、ケン化度が99モル%、MI(21
0℃、荷重2160g)が12g/10分のEVOHを
用いて改質用の樹脂組成物を作製し、該組成物10部を
EVOH[エチレン含有量35モル%、ケン化度99.
5モル%、MI(210℃、荷重2160g)が8g/
10分]100部に配合した以外は同様に行って、EV
OH組成物[脂肪酸塩含有量がEVOH100部に対し
てカルシウム換算で0.011部]を得て、同様に微小
フィッシュアイの発生、ロングラン成形性、層間接着性
の評価を行った。併せて実施例4記載の延伸性の評価も
行った。
【0036】実施例7 実施例1において、多孔性のEVOHペレットを酢酸水
溶液及び水で洗浄後、該ペレットを0.2%のホウ酸及
び0.12%のリン酸二水素ナトリウムを含有する水溶
液に投入して攪拌してから、乾燥を行って、ホウ酸
(B)を0.45重量%及びリン酸二水素ナトリウム
(B)を0.045重量%含有した改質用の樹脂組成物
を得た以外は同様に行って、EVOH組成物[ホウ素化
合物含有量がEVOH100部に対してホウ素換算で
0.010部、リン酸化合物含有量がEVOH100部
に対してリン酸根換算で0.005部]を得て、同様に
微小フィッシュアイの発生、ロングラン成形性の評価を
行った。併せて上記の熱分解性、着色度の評価も行っ
た。
【0037】実施例8 実施例1において、多孔性のEVOHペレットを酢酸水
溶液及び水で洗浄後、該ペレットを0.2%のホウ酸及
び0.12%の酢酸マグネシウムを含有する水溶液に投
入して攪拌してから、乾燥を行って、ホウ酸(B)を
0.45重量%及び酢酸マグネシウム(B)を0.12
重量%含有した改質用の樹脂組成物を得た以外は同様に
行って、EVOH組成物[ホウ素化合物含有量がEVO
H100部に対してホウ素換算で0.010部、脂肪酸
塩含有量がEVOH100部に対してマグネシウム換算
で0.003部]を得て、同様に微小フィッシュアイの
発生、ロングラン成形性の評価を行った。併せて上記の
熱分解性、層間接着性の評価も行った。
【0038】実施例9 実施例1において、多孔性のEVOHペレットを酢酸水
溶液及び水で洗浄後、該ペレットを0.08%のリン酸
二水素カルシウム及び0.12%の酢酸マグネシウムを
含有する水溶液に投入して攪拌してから、乾燥を行っ
て、リン酸二水素カルシウム(B)を0.056重量%
及び酢酸マグネシウム(B)を0.12重量%含有した
改質用の樹脂組成物を得た以外は同様に行って、EVO
H組成物[リン酸化合物含有量がEVOH100部に対
してリン酸根換算で0.003部、脂肪酸塩含有量がE
VOH100部に対してマグネシウム換算で0.003
部]を得て、同様に微小フィッシュアイの発生、ロング
ラン成形性の評価を行った。併せて上記の着色度、層間
接着性の評価も行った。
【0039】実施例10 実施例4において、ホウ酸を0.45重量%、リン酸二
水素ナトリウムを0.045重量%、酢酸マグネシウム
を0.12重量%含有した改質用の樹脂組成物を用いた
以外は同様に行って、EVOH組成物[ホウ素化合物含
有量がEVOH100部に対してホウ素換算で0.01
6部、リン酸化合物含有量がEVOH100部に対して
リン酸根換算で0.007部、脂肪酸塩含有量がEVO
H100部に対してマグネシウム換算で0.004部]
を得て、同様に微小フィッシュアイの発生、ロングラン
成形性、延伸性の評価を行った。併せて上記の熱分解
性、着色度、層間接着性の評価も行った。
【0040】比較例1 実施例1において、本発明の改質用の樹脂組成物を配合
せずにEVOH[エチレン含有量35モル%、ケン化度
99.5モル%、MI(210℃、荷重2160g)が
20g/10分]100部のみで3種5層の多層積層体
を同様に作製して、同様に評価を行った。実施例、比較
例のそれぞれの評価結果を表1にまとめて示す。
【0041】
【表1】フィッシュアイロンク゛ラン成形性 熱分解性 着色度 層間接着性 延伸性 実施例1 ○ ○ ○ − − − 〃 2 ○ ○ − ○ − − 〃 3 ○ ○ − − ○ − 〃 4 ○ ○ ○ − − ◎ 〃 5 ○ ○ − ○ − ◎ 〃 6 ○ ○ − − ○ ○ 〃 7 ○ ○ ○ ○ − − 〃 8 ○ ○ ○ − ○ − 〃 9 ○ ○ − ○ ○ − 〃 10 ○ ○ ○ ○ ○ ◎ 比較例1 × × △ × △ ×
【0042】
【発明の効果】本発明の水酸基含有熱可塑性樹脂改質用
の樹脂組成物は、特にEVOHの改質に有用で、溶融成
形時の微小フィッシュアイの抑制効果やロングラン成形
性に優れ、該樹脂組成物に配合される(B)成分を選択
することによって、更に熱分解性の抑制効果、得られる
成形物の着色度の抑制効果、積層体の層間接着性向上効
果等を得ることができ、また、該樹脂組成物のEVOH
を選択することによって改質されるEVOHの延伸性の
改良も行うこともできて大変有用で、かかる改質用の樹
脂組成物が配合されたEVOH組成物は、各種の成形物
とすることができ、食品や医薬品、農薬品、工業薬品包
装用のフィルム、シート、チューブ、袋、ボトル、カッ
プ、容器等の用途に非常に有用で、延伸を伴う二次加工
製品等にも好適に用いることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月14日(1999.12.
14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】本発明の水酸基含有可塑性樹脂改質用の樹
脂組成物は、特にEVOHの改質に有用で、溶融成形時
の微小フィッシュアイの抑制効果やロングラン成形性に
優れ、該樹脂組成物に配合される(Β)成分を選択する
ことによって、更に熱分解の抑制効果、得られる成形物
着色の抑制効果、積層体の層間接着性向上効果等を得
ることができ、また、該樹脂組成物のEVOHを選択す
ることによって改質されるEVOHの延伸性の改良も行
うことができて大変有用で、かかる改質用の樹脂組成物
が配合されたEVOH組成物は、各種の成形物とするこ
とができ、食品や医薬品、農薬品、工業薬品包装用のフ
ィルム、シート、チューブ、袋、ボトル、カップ、容器
等の用途に非常に有用で、延伸を伴う二次加工製品等に
も好適に用いることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
    (A)にホウ素化合物、リン酸又はその化合物、脂肪酸
    塩から選ばれる少なくとも1種(B)を0.001〜1
    0重量%含有してなることを特徴とする水酸基含有熱可
    塑性樹脂改質用の樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水酸基含有熱可塑性樹脂
    改質用の樹脂組成物をエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
    ン化物に配合して用いることを特徴とする水酸基含有熱
    可塑性樹脂改質用の樹脂組成物の使用法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004069922A1 (ja) * 2003-02-07 2004-08-19 The Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd. 樹脂組成物およびその用途
WO2013005807A1 (ja) 2011-07-07 2013-01-10 株式会社クラレ エチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂組成物及びその製造方法

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