JP2000177259A - 感熱性高度分岐ポリマ―を含む感熱性画像形成部材及び画像形成方法 - Google Patents
感熱性高度分岐ポリマ―を含む感熱性画像形成部材及び画像形成方法Info
- Publication number
- JP2000177259A JP2000177259A JP11361265A JP36126599A JP2000177259A JP 2000177259 A JP2000177259 A JP 2000177259A JP 11361265 A JP11361265 A JP 11361265A JP 36126599 A JP36126599 A JP 36126599A JP 2000177259 A JP2000177259 A JP 2000177259A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- image
- thermosensitive
- heat
- polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41M—PRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
- B41M5/00—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
- B41M5/26—Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
- B41M5/36—Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using a polymeric layer, which may be particulate and which is deformed or structurally changed with modification of its' properties, e.g. of its' optical hydrophobic-hydrophilic, solubility or permeability properties
- B41M5/368—Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using a polymeric layer, which may be particulate and which is deformed or structurally changed with modification of its' properties, e.g. of its' optical hydrophobic-hydrophilic, solubility or permeability properties involving the creation of a soluble/insoluble or hydrophilic/hydrophobic permeability pattern; Peel development
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C1/00—Forme preparation
- B41C1/10—Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme
- B41C1/1041—Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme by modification of the lithographic properties without removal or addition of material, e.g. by the mere generation of a lithographic pattern
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 アブレーション工程がなく、しかも高感度、
高速画像形成、長い貯蔵寿命及びプレス寿命を有するダ
イレクトライトのネガ型−又はポジ型−平版印刷版を提
供することである。 【解決手段】 感熱性高度分岐ポリマーを含む感熱性画
像形成層をその上に有する支持体を含んでなる感熱性画
像形成部材。
高速画像形成、長い貯蔵寿命及びプレス寿命を有するダ
イレクトライトのネガ型−又はポジ型−平版印刷版を提
供することである。 【解決手段】 感熱性高度分岐ポリマーを含む感熱性画
像形成層をその上に有する支持体を含んでなる感熱性画
像形成部材。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に平版印刷用
画像形成部材に関し、及び特に画像形成後の湿式処理の
有無にかかわらず使用することができる感熱性画像形成
部材に関する。本発明はまた、そのような画像形成部材
をデジタル方式で画像形成する方法、及びそれらを用い
て印刷する方法に関する。
画像形成部材に関し、及び特に画像形成後の湿式処理の
有無にかかわらず使用することができる感熱性画像形成
部材に関する。本発明はまた、そのような画像形成部材
をデジタル方式で画像形成する方法、及びそれらを用い
て印刷する方法に関する。
【0002】
【従来技術】平版印刷技術は、油と水の非混和性を基に
しており、ここで油性材料又はインキは画像形成領域に
優先して保持され、かつ水又はインキ溜め液は非画像形
成領域に優先して保持される。適切に調製された表面を
水で湿らせ、次にインキを塗布した場合に、バックグラ
ウンド及び非画像形成領域は水を保持し、インキをはじ
く一方で、画像形成領域はインキを受け入れ、水をはじ
く。インキは最終的には、例えば、布、紙又は金属のよ
うな適当な基体の表面へ移され、それによって画像を再
生する。
しており、ここで油性材料又はインキは画像形成領域に
優先して保持され、かつ水又はインキ溜め液は非画像形
成領域に優先して保持される。適切に調製された表面を
水で湿らせ、次にインキを塗布した場合に、バックグラ
ウンド及び非画像形成領域は水を保持し、インキをはじ
く一方で、画像形成領域はインキを受け入れ、水をはじ
く。インキは最終的には、例えば、布、紙又は金属のよ
うな適当な基体の表面へ移され、それによって画像を再
生する。
【0003】非常に一般的な平版印刷版は、可視光又は
紫外線に対し感光性の画像形成層をその上に備えている
金属又はポリマーの支持体を含んでいる。ポジ型−及び
ネガ型−印刷版は、この様式で製造することができる。
露光時、及びおそらく露光後の加熱時に、画像形成領域
又は非画像形成領域は、湿式の処理化学を使って取り除
かれる。
紫外線に対し感光性の画像形成層をその上に備えている
金属又はポリマーの支持体を含んでいる。ポジ型−及び
ネガ型−印刷版は、この様式で製造することができる。
露光時、及びおそらく露光後の加熱時に、画像形成領域
又は非画像形成領域は、湿式の処理化学を使って取り除
かれる。
【0004】感熱性の印刷版はあまり一般的ではない
が、次第に注目を浴びるようになってきている。そのよ
うな印刷版の例は米国特許第5,372,915 号に開示されて
いる。それらは、溶解可能なポリマー及び赤外線吸収性
化合物の混合物を含有する画像形成層を有している。こ
れらの印刷版は、レーザー及びデジタル情報を使って画
像形成することができるが、それらは画像形成後にアル
カリ性の現像液を使う湿式処理を必要とする。
が、次第に注目を浴びるようになってきている。そのよ
うな印刷版の例は米国特許第5,372,915 号に開示されて
いる。それらは、溶解可能なポリマー及び赤外線吸収性
化合物の混合物を含有する画像形成層を有している。こ
れらの印刷版は、レーザー及びデジタル情報を使って画
像形成することができるが、それらは画像形成後にアル
カリ性の現像液を使う湿式処理を必要とする。
【0005】従って平版印刷版の従来の製法は、一般に
複数の処理工程、例えば光線への露光とそれに続く化学
的処理などを含む。「ダイレクトライト」は、パターン
化された光画像の使用及びそのような画像を形成するた
めに用いられる工程を省く。赤外線レーザーを用いる
「ダイレクトライト」は、熱により起動される方法であ
って、画像形成レーザーが一度に小さい領域のみを加熱
するので、より望ましい。更にコンピュータ制御によ
り、画像をピクセル単位で印刷版上に直接形成すること
ができるような、高解像度像の高速形成が可能になる。
更に化学処理工程も避けられる。従って熱による「ダイ
レクトライト」のプロセスレス(処理の少ない、proces
sles)平版印刷版及び画像形成法が、当該産業分野にお
いて求められている。
複数の処理工程、例えば光線への露光とそれに続く化学
的処理などを含む。「ダイレクトライト」は、パターン
化された光画像の使用及びそのような画像を形成するた
めに用いられる工程を省く。赤外線レーザーを用いる
「ダイレクトライト」は、熱により起動される方法であ
って、画像形成レーザーが一度に小さい領域のみを加熱
するので、より望ましい。更にコンピュータ制御によ
り、画像をピクセル単位で印刷版上に直接形成すること
ができるような、高解像度像の高速形成が可能になる。
更に化学処理工程も避けられる。従って熱による「ダイ
レクトライト」のプロセスレス(処理の少ない、proces
sles)平版印刷版及び画像形成法が、当該産業分野にお
いて求められている。
【0006】「ダイレクトライト」平版印刷版は、赤外
線吸収層を含むように製造できることが判明している。
例えばカナダ特許第1,050,805 号は、インキ受容体、そ
れを覆うシリコーンゴム層、及び自己- 酸化型結合剤
(例えばニトロセルロース)中のレーザーエネルギー吸
収粒子(例えばカーボン粒子)で構成された介在層を含
んでいる乾式平板(planographic)印刷版を開示してい
る。この印刷版は、露光された画像形成領域から破片を
除去するためにナフサ溶媒を塗布することによって現像
する。類似した印刷版としては、Research Disclosure
19201 、1980に記載された、シリコーンゴムの上面被覆
層の除去を容易にするために、レーザー光を吸収するよ
うな真空蒸着された金属層を持つものがある。これらの
印刷版は、ヘキサンにより湿らせ、その後擦ることによ
って現像する。他のアブレーション画像形成法は、例え
ば米国特許第5,385,092 号、第5,339,737 号、第5,353,
705 号、米国特許再発行第35,512号及び米国特許第5,37
8,580 号において開示されている。
線吸収層を含むように製造できることが判明している。
例えばカナダ特許第1,050,805 号は、インキ受容体、そ
れを覆うシリコーンゴム層、及び自己- 酸化型結合剤
(例えばニトロセルロース)中のレーザーエネルギー吸
収粒子(例えばカーボン粒子)で構成された介在層を含
んでいる乾式平板(planographic)印刷版を開示してい
る。この印刷版は、露光された画像形成領域から破片を
除去するためにナフサ溶媒を塗布することによって現像
する。類似した印刷版としては、Research Disclosure
19201 、1980に記載された、シリコーンゴムの上面被覆
層の除去を容易にするために、レーザー光を吸収するよ
うな真空蒸着された金属層を持つものがある。これらの
印刷版は、ヘキサンにより湿らせ、その後擦ることによ
って現像する。他のアブレーション画像形成法は、例え
ば米国特許第5,385,092 号、第5,339,737 号、第5,353,
705 号、米国特許再発行第35,512号及び米国特許第5,37
8,580 号において開示されている。
【0007】デジタル方式のプロセスレス印刷のために
使われる注目される印刷版はより一般的な感光性の印刷
版よりも多くの利点を持つ一方で、それらの使用には多
くの欠点がある。アブレーション処理は、収集しなけれ
ばならない破片及び気化材料を生成する。アブレーショ
ンのために必要なレーザー出力はかなり高くなることが
あり、かつそのような印刷版の成分は、高価であるか、
被覆が困難であるか、もしくは、得られる印刷品質が容
認できないものになることがある。そのような印刷版
は、一般に支持体上に少なくとも2層の被覆層を必要と
する。
使われる注目される印刷版はより一般的な感光性の印刷
版よりも多くの利点を持つ一方で、それらの使用には多
くの欠点がある。アブレーション処理は、収集しなけれ
ばならない破片及び気化材料を生成する。アブレーショ
ンのために必要なレーザー出力はかなり高くなることが
あり、かつそのような印刷版の成分は、高価であるか、
被覆が困難であるか、もしくは、得られる印刷品質が容
認できないものになることがある。そのような印刷版
は、一般に支持体上に少なくとも2層の被覆層を必要と
する。
【0008】様々な材料及び方法が、感熱ダイレクトラ
イト式の平版印刷版を製造するために使用されている。
水処理工程を必要とする感熱ダイレクトライト印刷版が
知られている。例えば、米国特許第5,512,418 号は、感
熱誘導画像形成のための、アンモニウム側鎖基を含むカ
チオンポリマーの使用を開示している。しかし、そのよ
うな印刷版は、画像形成の後、水処理工程を必要とす
る。
イト式の平版印刷版を製造するために使用されている。
水処理工程を必要とする感熱ダイレクトライト印刷版が
知られている。例えば、米国特許第5,512,418 号は、感
熱誘導画像形成のための、アンモニウム側鎖基を含むカ
チオンポリマーの使用を開示している。しかし、そのよ
うな印刷版は、画像形成の後、水処理工程を必要とす
る。
【0009】同様に、米国特許第4,693,958 号は、ポリ
アミド酸及び第四級アンモニウム側鎖基含有ビニルポリ
マーを使用することによる、水処理を必要とする平版印
刷版を製造する方法を開示している。熱によらない湿式
処理した印刷版も、米国特許第4,405,705 号に開示され
ている。塩基性ポリマー及び有機カルボン酸を含んでい
る樹脂組成物を、紫外線に曝し、その後水で現像して、
ネガ型印刷版を形成する。
アミド酸及び第四級アンモニウム側鎖基含有ビニルポリ
マーを使用することによる、水処理を必要とする平版印
刷版を製造する方法を開示している。熱によらない湿式
処理した印刷版も、米国特許第4,405,705 号に開示され
ている。塩基性ポリマー及び有機カルボン酸を含んでい
る樹脂組成物を、紫外線に曝し、その後水で現像して、
ネガ型印刷版を形成する。
【0010】米国特許第4,081,572 号は、熱によって像
様に疎水性ポリイミドに選択的に転化することができる
親水性ポリアミド酸を使用して、平版印刷マスターを製
造することを開示している。しかしレーザー露光は、透
明なマスク、すなわち画像を担持する透明物を介して適
用されるので、これは「ダイレクトライト」な印刷版で
はない。
様に疎水性ポリイミドに選択的に転化することができる
親水性ポリアミド酸を使用して、平版印刷マスターを製
造することを開示している。しかしレーザー露光は、透
明なマスク、すなわち画像を担持する透明物を介して適
用されるので、これは「ダイレクトライト」な印刷版で
はない。
【0011】米国特許第4,634,659 号において開示され
ているように、プロセスレス印刷版はまた、樹脂組成物
の表面張力を変えることによって製造される。ポリスチ
レン及びポリエチレンのような光酸化に敏感な樹脂を、
紫外線に曝すと、画像形成領域は親水性となり、表面の
酸化及び粗さのためにインキをはじくようになる。しか
しこれは熱処理法ではない。表面張力を変えることは、
また、米国特許第4,034,183 号においても適用されてい
る。この特許は、強力なレーザーを使って熱によるダイ
レクトライトのプロセスレス印刷版を製造する方法を開
示している。しかし表面張力の差異を利用して製造され
る印刷版は、物理特性が乏しく、ランレングスが限られ
るという難点がある。
ているように、プロセスレス印刷版はまた、樹脂組成物
の表面張力を変えることによって製造される。ポリスチ
レン及びポリエチレンのような光酸化に敏感な樹脂を、
紫外線に曝すと、画像形成領域は親水性となり、表面の
酸化及び粗さのためにインキをはじくようになる。しか
しこれは熱処理法ではない。表面張力を変えることは、
また、米国特許第4,034,183 号においても適用されてい
る。この特許は、強力なレーザーを使って熱によるダイ
レクトライトのプロセスレス印刷版を製造する方法を開
示している。しかし表面張力の差異を利用して製造され
る印刷版は、物理特性が乏しく、ランレングスが限られ
るという難点がある。
【0012】米国特許第3,650,743 号及び第4,115,127
号は、無機材料を使うプロセスレス平版印刷版を製造す
る方法を開示している。しかし両方の画像形成部材は多
層構造であり、かつそれらの一部はヒ素のような毒物を
使用し、かつ、それ以外は混合された無機コーティング
材料の真空蒸着を必要とする。更に、両方とも熱により
画像形成可能な印刷版であるというわけではない。
号は、無機材料を使うプロセスレス平版印刷版を製造す
る方法を開示している。しかし両方の画像形成部材は多
層構造であり、かつそれらの一部はヒ素のような毒物を
使用し、かつ、それ以外は混合された無機コーティング
材料の真空蒸着を必要とする。更に、両方とも熱により
画像形成可能な印刷版であるというわけではない。
【0013】熱又はレーザーによる物質移動は、プロセ
スレス平版印刷版を調製する別法である。米国特許第5,
460,918 号は、疎水性の画像を、供与シートから、受容
体シートの微孔性で親水性の架橋ケイ素で処理された表
面まで、熱により移動させる方法を開示している。別の
例においては、米国特許第3,964,389 号は、画像を供与
体から受容体までレーザーで移動させるが、高温での後
加熱を必要とする方法を開示している。両法共、供与シ
ート及び受容体シートを必要とし、かつ移動時に極めて
クリーンな表面を維持するという実践上での欠点があ
る。
スレス平版印刷版を調製する別法である。米国特許第5,
460,918 号は、疎水性の画像を、供与シートから、受容
体シートの微孔性で親水性の架橋ケイ素で処理された表
面まで、熱により移動させる方法を開示している。別の
例においては、米国特許第3,964,389 号は、画像を供与
体から受容体までレーザーで移動させるが、高温での後
加熱を必要とする方法を開示している。両法共、供与シ
ート及び受容体シートを必要とし、かつ移動時に極めて
クリーンな表面を維持するという実践上での欠点があ
る。
【0014】米国特許第5,569,573 号は、熱によるダイ
レクトライトのプロセスレス平版印刷版を製造する新規
方法を開示している。この塗膜は、親水性の三次元架橋
した結合剤及びマイクロカプセル化された疎水性物質を
含む。加熱時にマイクロカプセルは破壊され、親水性画
像を形成する。熱により切り替え可能なポリマーを、印
刷版における画像形成材料として使用することが記載さ
れている。「切り替え可能」とは、ポリマーを熱に曝ら
すと、より疎水性又はより親水性のいずれかになること
を意味する。ヨーロッパ特許第0 652 483 号は、加熱時
に親水性となるような酸- 又は熱- に不安定な疎水性側
鎖基を含んでいるポリマーを用いる、熱によるダイレク
トライトのプロセスレス印刷版の製造法を開示してい
る。しかし、この種のポリマーは、貯蔵寿命が短く、か
つ加工が難しいという欠点がある。
レクトライトのプロセスレス平版印刷版を製造する新規
方法を開示している。この塗膜は、親水性の三次元架橋
した結合剤及びマイクロカプセル化された疎水性物質を
含む。加熱時にマイクロカプセルは破壊され、親水性画
像を形成する。熱により切り替え可能なポリマーを、印
刷版における画像形成材料として使用することが記載さ
れている。「切り替え可能」とは、ポリマーを熱に曝ら
すと、より疎水性又はより親水性のいずれかになること
を意味する。ヨーロッパ特許第0 652 483 号は、加熱時
に親水性となるような酸- 又は熱- に不安定な疎水性側
鎖基を含んでいるポリマーを用いる、熱によるダイレク
トライトのプロセスレス印刷版の製造法を開示してい
る。しかし、この種のポリマーは、貯蔵寿命が短く、か
つ加工が難しいという欠点がある。
【0015】現在までに印刷版に使用された感熱性ポリ
マーは、線状ポリマーである。画像形成及び印刷操作に
おいて、より耐久性があり、熱に敏感な感熱性材料を提
供する必要がある。線状ポリマーと比べて、樹状ポリマ
ー(デンドリマー)には、いくつかの独自の利点がある
(Frechet らのScience 、269:1080(1995))。第一に、
デンドリマーの固有粘度は、同じ分子量の線状類似体と
比べて低い。第二に、溶媒とポリマー間の相互作用レベ
ルは低下し、かつポリマーははるかにコンパクトにな
る。第三に、官能基がデンドリマーの末端に位置するな
らば、この官能基にはより接近しやすくなり、非常に大
きい表面積を占める。
マーは、線状ポリマーである。画像形成及び印刷操作に
おいて、より耐久性があり、熱に敏感な感熱性材料を提
供する必要がある。線状ポリマーと比べて、樹状ポリマ
ー(デンドリマー)には、いくつかの独自の利点がある
(Frechet らのScience 、269:1080(1995))。第一に、
デンドリマーの固有粘度は、同じ分子量の線状類似体と
比べて低い。第二に、溶媒とポリマー間の相互作用レベ
ルは低下し、かつポリマーははるかにコンパクトにな
る。第三に、官能基がデンドリマーの末端に位置するな
らば、この官能基にはより接近しやすくなり、非常に大
きい表面積を占める。
【0016】規則正しく分岐されたデンドリマーは長い
多工程の合成を通じてのみ調製されるので、それらの利
用度は、僅かなグループの機能性モノマーに限られてお
り、その結果デンドリマーの工業的生産には限界があ
る。デンドリマーと比較して、高度分岐ポリマーは、規
則性が低い。しかしこれはデンドリマーの望ましい特性
の少なくとも一部には近いものがある(Frechet ら、J.
Macromol.Sci.、Pure Appl.Chem. A33:1399(1996))。
さらに重要なことは、高度分岐ポリマーはより工業的用
途が広いことである。縮合反応により生成された高度分
岐ポリマーも示唆されている(Kim ら、J. Am. Chem.So
c.、112:4592(1990)、及びホーカーら、同書、113:4583
(1991))。Frechet らは、高度分岐ポリマーをベースに
した非常に多数のビニルモノマーが、分岐したビニルモ
ノマーのリビング連鎖重合によって得ることができるこ
とを発見した(米国特許第5,587,441 号及び第5,587,44
6 号)。彼らの発見から、各種のビニル系高度分岐ポリ
マーが、リビングカチオン重合(米国特許第5,587,441
号)により、原子移動ラジカル重合(米国特許第5,763,
548 号)により、基移動重合[Muller ら、Polymer Prep
rint、38(1):498(1997) ] 、及び安定したラジカル重合
(Hawkerら、J. Am. Chem.Soc.、113:4583(1991))によ
り調製されている。リビング連鎖重合から得られた高度
分岐ビニルポリマーは、化学組成及び高分子構造の両方
に関して、デンドリマー及びその誘導体とは全般的に異
なる種類の物質である。
多工程の合成を通じてのみ調製されるので、それらの利
用度は、僅かなグループの機能性モノマーに限られてお
り、その結果デンドリマーの工業的生産には限界があ
る。デンドリマーと比較して、高度分岐ポリマーは、規
則性が低い。しかしこれはデンドリマーの望ましい特性
の少なくとも一部には近いものがある(Frechet ら、J.
Macromol.Sci.、Pure Appl.Chem. A33:1399(1996))。
さらに重要なことは、高度分岐ポリマーはより工業的用
途が広いことである。縮合反応により生成された高度分
岐ポリマーも示唆されている(Kim ら、J. Am. Chem.So
c.、112:4592(1990)、及びホーカーら、同書、113:4583
(1991))。Frechet らは、高度分岐ポリマーをベースに
した非常に多数のビニルモノマーが、分岐したビニルモ
ノマーのリビング連鎖重合によって得ることができるこ
とを発見した(米国特許第5,587,441 号及び第5,587,44
6 号)。彼らの発見から、各種のビニル系高度分岐ポリ
マーが、リビングカチオン重合(米国特許第5,587,441
号)により、原子移動ラジカル重合(米国特許第5,763,
548 号)により、基移動重合[Muller ら、Polymer Prep
rint、38(1):498(1997) ] 、及び安定したラジカル重合
(Hawkerら、J. Am. Chem.Soc.、113:4583(1991))によ
り調製されている。リビング連鎖重合から得られた高度
分岐ビニルポリマーは、化学組成及び高分子構造の両方
に関して、デンドリマー及びその誘導体とは全般的に異
なる種類の物質である。
【0017】様々な構造の高度分岐ビニルポリマー、例
えばランダムコポリマー(Gaynorら、Macromolecules、
29:1079(1996) )、高度分岐グラフトコポリマー及び高
度分岐ブロックコポリマーが、原子移動ラジカル重合法
によって生成される。
えばランダムコポリマー(Gaynorら、Macromolecules、
29:1079(1996) )、高度分岐グラフトコポリマー及び高
度分岐ブロックコポリマーが、原子移動ラジカル重合法
によって生成される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】グラフィックアートの
分野では、アブレーション工程がなく、かつ前記問題点
を伴うことなく画像形成することができ、しかも高感
度、高速画像形成、長い貯蔵寿命及びプレス寿命を持
つ、ダイレクトライトのネガ型−又はポジ型−平版印刷
版を提供するための代替手段を必要としている。この目
的のために現時点まで使用されてきた感熱性ポリマー
は、産業界の全ての要求を完全に満たすものではない。
分野では、アブレーション工程がなく、かつ前記問題点
を伴うことなく画像形成することができ、しかも高感
度、高速画像形成、長い貯蔵寿命及びプレス寿命を持
つ、ダイレクトライトのネガ型−又はポジ型−平版印刷
版を提供するための代替手段を必要としている。この目
的のために現時点まで使用されてきた感熱性ポリマー
は、産業界の全ての要求を完全に満たすものではない。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記の問題点は、感熱性
高度分岐(hyperbranched, HPB) ポリマーを含有する感
熱性画像形成層をその上に有する支持体を含んでなる画
像形成部材によって克服される。本発明は更に、下記の
工程を含む画像形成法を含む: A)前記の画像形成部材を調製する工程、及び B)前記画像形成部材を像様露光し、前記画像形成部材の
画像形成層中に露光領域及び非露光領域を形成し、これ
によって前記の像様露光による熱発生により、前記の露
光領域が非露光領域よりもより疎水性又はより親水性と
なる工程。
高度分岐(hyperbranched, HPB) ポリマーを含有する感
熱性画像形成層をその上に有する支持体を含んでなる画
像形成部材によって克服される。本発明は更に、下記の
工程を含む画像形成法を含む: A)前記の画像形成部材を調製する工程、及び B)前記画像形成部材を像様露光し、前記画像形成部材の
画像形成層中に露光領域及び非露光領域を形成し、これ
によって前記の像様露光による熱発生により、前記の露
光領域が非露光領域よりもより疎水性又はより親水性と
なる工程。
【0020】好ましくは、この方法は更に下記の工程も
含めて実施される: C)前記の像様露光された画像形成部材を、平版印刷イン
キと接触させ、その後画像形成部材から受容体材料に印
刷用インクを像様転写する工程。従ってある実施態様に
おいては、画像形成部材を露光して、非露光領域よりも
より親水性となる感熱露光領域を形成する。別の実施態
様においては、感熱露光領域は、非露光領域よりもより
疎水性となる。本願明細書において提供される教示及び
通常の実験により、当業者は、どの種の感熱性高度分岐
ポリマー及び感熱性活性末端基(下記に「Fr」として定
義する)が熱に曝された際により親水性又はより疎水性
となるかを判断することができるだろう。
含めて実施される: C)前記の像様露光された画像形成部材を、平版印刷イン
キと接触させ、その後画像形成部材から受容体材料に印
刷用インクを像様転写する工程。従ってある実施態様に
おいては、画像形成部材を露光して、非露光領域よりも
より親水性となる感熱露光領域を形成する。別の実施態
様においては、感熱露光領域は、非露光領域よりもより
疎水性となる。本願明細書において提供される教示及び
通常の実験により、当業者は、どの種の感熱性高度分岐
ポリマー及び感熱性活性末端基(下記に「Fr」として定
義する)が熱に曝された際により親水性又はより疎水性
となるかを判断することができるだろう。
【0021】本発明の画像形成部材は多くの利点を持
ち、それによって公知の印刷版の問題が回避される。特
に、画像形成がその印刷面の露光領域の「切り替え」
(好ましくは不可逆性)により達成されるので、アブレ
ーション画像形成(すなわち表面層の画像様の除去)に
関連した問題と懸念が回避できる。ある実施態様におい
て、露光領域は、適切なエネルギー源に曝す間に発生又
は得られる熱によって、より疎水性になるか、もしく
は、油受容性(oil-receptive) となる。得られる画像形
成部材は、露光領域においては、高いインキ受容性及び
優れたインキ/水の識別性を発揮する。
ち、それによって公知の印刷版の問題が回避される。特
に、画像形成がその印刷面の露光領域の「切り替え」
(好ましくは不可逆性)により達成されるので、アブレ
ーション画像形成(すなわち表面層の画像様の除去)に
関連した問題と懸念が回避できる。ある実施態様におい
て、露光領域は、適切なエネルギー源に曝す間に発生又
は得られる熱によって、より疎水性になるか、もしく
は、油受容性(oil-receptive) となる。得られる画像形
成部材は、露光領域においては、高いインキ受容性及び
優れたインキ/水の識別性を発揮する。
【0022】別の実施態様において、露光領域は、適切
なエネルギー源に曝す間に発生又は得られる熱によっ
て、より親水性になるか、もしくは、水受容性(water-r
eceptive) となる。前記の画像形成部材は、非露光領域
を除去するための画像形成後の湿式化学処理の有無に関
わらず、良好に行われる。本発明の実施に際し、画像形
成後に湿式化学処理(例えばアルカリ性現像剤を使う処
理)を用いないことが、好ましい。露光領域はそれらの
化学性質が「切り替え可能」であるばかりでなく、一部
の例においては架橋することもできるので、この画像形
成部材は長いランレングスが可能である。本発明の方法
から得られる印刷部材は、一般にネガ型であるが、高度
分岐ポリマー及びそこで使用される感熱性活性末端基の
種類に応じて、ポジ型であることもできる。
なエネルギー源に曝す間に発生又は得られる熱によっ
て、より親水性になるか、もしくは、水受容性(water-r
eceptive) となる。前記の画像形成部材は、非露光領域
を除去するための画像形成後の湿式化学処理の有無に関
わらず、良好に行われる。本発明の実施に際し、画像形
成後に湿式化学処理(例えばアルカリ性現像剤を使う処
理)を用いないことが、好ましい。露光領域はそれらの
化学性質が「切り替え可能」であるばかりでなく、一部
の例においては架橋することもできるので、この画像形
成部材は長いランレングスが可能である。本発明の方法
から得られる印刷部材は、一般にネガ型であるが、高度
分岐ポリマー及びそこで使用される感熱性活性末端基の
種類に応じて、ポジ型であることもできる。
【0023】これらの利点は、画像形成層中に特定の親
水性感熱性高度分岐ポリマーを使うことによって成し遂
げられる。これらのポリマーは、以下に詳細に記すよう
な感熱性活性末端基を有する。これらのポリマーは、高
度分岐ポリマーとして知られており、かつ画像形成のた
めに必要とされる感熱性部位を含む複数の分岐を含んで
いる。これらの感熱性部位は、使用した感熱性部位及び
ポリマーの種類に応じて、熱に曝らすと、画像形成層を
より親水性又は疎水性にすることが可能である。それに
加えて、高度に分岐していると、粘度が低下し、画像形
成のための感熱性官能基への接近が容易になる。
水性感熱性高度分岐ポリマーを使うことによって成し遂
げられる。これらのポリマーは、以下に詳細に記すよう
な感熱性活性末端基を有する。これらのポリマーは、高
度分岐ポリマーとして知られており、かつ画像形成のた
めに必要とされる感熱性部位を含む複数の分岐を含んで
いる。これらの感熱性部位は、使用した感熱性部位及び
ポリマーの種類に応じて、熱に曝らすと、画像形成層を
より親水性又は疎水性にすることが可能である。それに
加えて、高度に分岐していると、粘度が低下し、画像形
成のための感熱性官能基への接近が容易になる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成部材は、支持体
及びその上に1層以上の感熱性層を含む。この支持体
は、高分子フィルム、ガラス、金属又は薄板紙を含むあ
らゆる自立性(self-supporting) 材料、あるいは、これ
らの材料のいずれかの積層物(例えばセラミックに積層
されたポリエステル支持体)であってよい。支持体の厚
さは、変えることができる。ほとんどの用途において、
印刷による磨耗を支えるのに十分に厚く、かつ字枠(pri
nting form) のまわりに巻きつくのに十分に薄くなけれ
ばならない。好ましい実施態様では、例えばポリエチレ
ンテレフタレート又はポリエチレンナフタレートなどか
ら製造されたポリエステル支持体で、かつ厚さが100 〜
310 μm であるものを使用する。好ましい別の実施態様
では、厚さが100 〜600 μm の、金属(例えばアルミニ
ウム、クロム又はステンレス鋼)シートを使用する。支
持体は、使用条件下での寸法変化に抵抗できるものであ
るべきである。アルミニウム及びポリエステル支持体が
平版印刷版のために最も好ましい。
及びその上に1層以上の感熱性層を含む。この支持体
は、高分子フィルム、ガラス、金属又は薄板紙を含むあ
らゆる自立性(self-supporting) 材料、あるいは、これ
らの材料のいずれかの積層物(例えばセラミックに積層
されたポリエステル支持体)であってよい。支持体の厚
さは、変えることができる。ほとんどの用途において、
印刷による磨耗を支えるのに十分に厚く、かつ字枠(pri
nting form) のまわりに巻きつくのに十分に薄くなけれ
ばならない。好ましい実施態様では、例えばポリエチレ
ンテレフタレート又はポリエチレンナフタレートなどか
ら製造されたポリエステル支持体で、かつ厚さが100 〜
310 μm であるものを使用する。好ましい別の実施態様
では、厚さが100 〜600 μm の、金属(例えばアルミニ
ウム、クロム又はステンレス鋼)シートを使用する。支
持体は、使用条件下での寸法変化に抵抗できるものであ
るべきである。アルミニウム及びポリエステル支持体が
平版印刷版のために最も好ましい。
【0025】支持体は、また、その上に感熱性画像形成
ポリマー組成物を被覆した円筒形の表面であることもで
き、従って印刷機と一体部分であり得る。そのようなシ
リンダーの使用は、例えば米国特許第5,713,287 号に開
示されている。支持体は、最終の集成体の密着性を改善
するために、1種以上の「下塗り(subbing) 」層で覆う
こともできる。下塗り層材料の例は、ゼラチン並びに写
真産業におけるそのような目的のために公知である他の
天然の及び合成の親水コロイド及びビニル重合体(例え
ば塩化ビニリデンから調製されたコポリマー)、ビニル
ホスホン酸ポリマー、アルコキシシラン、アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、ゾル- ゲル材料、エポキシ機能ポリマー及
びセラミックを含むが、これらに限定されるものではな
い。
ポリマー組成物を被覆した円筒形の表面であることもで
き、従って印刷機と一体部分であり得る。そのようなシ
リンダーの使用は、例えば米国特許第5,713,287 号に開
示されている。支持体は、最終の集成体の密着性を改善
するために、1種以上の「下塗り(subbing) 」層で覆う
こともできる。下塗り層材料の例は、ゼラチン並びに写
真産業におけるそのような目的のために公知である他の
天然の及び合成の親水コロイド及びビニル重合体(例え
ば塩化ビニリデンから調製されたコポリマー)、ビニル
ホスホン酸ポリマー、アルコキシシラン、アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、ゾル- ゲル材料、エポキシ機能ポリマー及
びセラミックを含むが、これらに限定されるものではな
い。
【0026】支持体の裏側は、画像形成部材の取り扱い
及び「感触」を改善するために、帯電防止剤及び/又は
スリッピング層又はマット層で被覆することができる。
しかしこの画像形成部材は、1 層のみ、すなわち画像形
成のために必要である感熱性画像形成層のみを有するこ
とが好ましい。親水性画像形成層は、1層以上の感熱性
ポリマー(下記に記載する)を含み、かつ好ましくはそ
れに加えて、その層はフォトサーマル(photothermal)
転化材料(下記に記載する)を含む。これにより外側の
印刷面を形成することが好ましい。
及び「感触」を改善するために、帯電防止剤及び/又は
スリッピング層又はマット層で被覆することができる。
しかしこの画像形成部材は、1 層のみ、すなわち画像形
成のために必要である感熱性画像形成層のみを有するこ
とが好ましい。親水性画像形成層は、1層以上の感熱性
ポリマー(下記に記載する)を含み、かつ好ましくはそ
れに加えて、その層はフォトサーマル(photothermal)
転化材料(下記に記載する)を含む。これにより外側の
印刷面を形成することが好ましい。
【0027】画像形成部材の感熱性画像形成層におい
て、感熱性高度分岐ポリマー及び場合により存在するフ
ォトサーマル転化材料のみが、画像形成にとって必要不
可欠である。本発明において有用な感熱性高度分岐ポリ
マーの各々は、少なくとも200 、好ましくは少なくとも
500 、及び最も好ましくは少なくとも8000の分子量を持
つ。それらの高度に分岐された性質のために、分子量の
上限は極めて高いものであることができる。しかし一般
に分子量は、10,000,000まで、好ましくは1,000,000ま
で、及び最も好ましくは100,000 までである。これらの
ポリマーは、好ましくは、公知の重合法及び反応物を用
いて1種以上のエチレン性不飽和の重合性モノマーを反
応させることにより調製されるビニルホモポリマー又は
コポリマーである。あるいは、それらは公知の重合法及
び反応物を用いて1種以上の複素環式モノマーを反応さ
せることにより調製されるホモポリマー又はコポリマー
(例えばポリエーテル)であることができる。更にこれ
らは公知の重合法及び反応物を使って調製される縮合型
ポリマー(例えばポリエステル、ポリイミド、ポリアミ
ド又はポリウレタン)であることができる。
て、感熱性高度分岐ポリマー及び場合により存在するフ
ォトサーマル転化材料のみが、画像形成にとって必要不
可欠である。本発明において有用な感熱性高度分岐ポリ
マーの各々は、少なくとも200 、好ましくは少なくとも
500 、及び最も好ましくは少なくとも8000の分子量を持
つ。それらの高度に分岐された性質のために、分子量の
上限は極めて高いものであることができる。しかし一般
に分子量は、10,000,000まで、好ましくは1,000,000ま
で、及び最も好ましくは100,000 までである。これらの
ポリマーは、好ましくは、公知の重合法及び反応物を用
いて1種以上のエチレン性不飽和の重合性モノマーを反
応させることにより調製されるビニルホモポリマー又は
コポリマーである。あるいは、それらは公知の重合法及
び反応物を用いて1種以上の複素環式モノマーを反応さ
せることにより調製されるホモポリマー又はコポリマー
(例えばポリエーテル)であることができる。更にこれ
らは公知の重合法及び反応物を使って調製される縮合型
ポリマー(例えばポリエステル、ポリイミド、ポリアミ
ド又はポリウレタン)であることができる。
【0028】本発明の実施において有用な感熱性高度分
岐ポリマーは、複数の(n は2 以上である)感熱性活性
末端基「Fr」を伴う、少なくとも1 種の高度分岐ポリマ
ーセグメント[ HBP-(Fr)n]を含む。この高度分岐セグメ
ントは、高度分岐構造のポリマーセグメント(HBP )の
いずれかの型を含むことができる。そのような感熱性活
性末端基は、画像形成の際、加熱すると、より親水性又
はより疎水性のいずれかを付与する官能基を有する。加
熱の際に達成されるこれらの特性に関する様々なメカニ
ズムを理解することは、現時点では容易ではない。
岐ポリマーは、複数の(n は2 以上である)感熱性活性
末端基「Fr」を伴う、少なくとも1 種の高度分岐ポリマ
ーセグメント[ HBP-(Fr)n]を含む。この高度分岐セグメ
ントは、高度分岐構造のポリマーセグメント(HBP )の
いずれかの型を含むことができる。そのような感熱性活
性末端基は、画像形成の際、加熱すると、より親水性又
はより疎水性のいずれかを付与する官能基を有する。加
熱の際に達成されるこれらの特性に関する様々なメカニ
ズムを理解することは、現時点では容易ではない。
【0029】高度分岐構造の例は、米国特許第5,587,44
1 号及び第5,587,446 号において開示されたものよう
な、高度分岐ホモポリマー及び高度分岐ランダムコポリ
マーを含むが、これらに限定されるものではない。ま
た、高度分岐ブロックコポリマー及び高度分岐グラフト
コポリマーも有用である。高度分岐ハイブリッドブロッ
クコポリマーは、複数の官能基化された末端基の反応開
始部位を有する高度分岐ポリマーセグメントを含んでい
る「マクロ開始剤」、及びそれらと共重合されるモノマ
ー又はマクロモノマーの溶液から調製する。
1 号及び第5,587,446 号において開示されたものよう
な、高度分岐ホモポリマー及び高度分岐ランダムコポリ
マーを含むが、これらに限定されるものではない。ま
た、高度分岐ブロックコポリマー及び高度分岐グラフト
コポリマーも有用である。高度分岐ハイブリッドブロッ
クコポリマーは、複数の官能基化された末端基の反応開
始部位を有する高度分岐ポリマーセグメントを含んでい
る「マクロ開始剤」、及びそれらと共重合されるモノマ
ー又はマクロモノマーの溶液から調製する。
【0030】高度分岐グラフトハイブリッドコポリマー
は、少なくとも1 種の分岐したビニルモノマー及び少な
くとも1 種の分岐していないビニルマクロモノマーの溶
液のラジカル共重合により調製する。多種多様な公知の
重合法を、高度分岐ポリマーにおける高度分岐構造を形
成するために使うことができる。好ましい実施態様によ
れば、高度分岐ポリマーの高度分岐セグメントは、別の
分岐していないモノマー又はマクロモノマーの有無にか
かわらず共重合することができるような1種以上の特定
のモノマー(ここでは「分岐モノマー」と称す)のリビ
ング重合/制御重合から得られる。可能な重合法は、安
定したラジカル重合、原子移動ラジカル重合(本願明細
書においては「ATRP」と称す)、アニオン重合、カチオ
ン重合、配位重合、基移動重合、開環重合、及び縮合重
合を含むが、これらに限定されるものではない。好まし
い実施態様において、高度分岐セグメントは、ラジカル
重合法、例えば安定したラジカル重合又は原子移動ラジ
カル重合(ATRP)を通じて得られる。
は、少なくとも1 種の分岐したビニルモノマー及び少な
くとも1 種の分岐していないビニルマクロモノマーの溶
液のラジカル共重合により調製する。多種多様な公知の
重合法を、高度分岐ポリマーにおける高度分岐構造を形
成するために使うことができる。好ましい実施態様によ
れば、高度分岐ポリマーの高度分岐セグメントは、別の
分岐していないモノマー又はマクロモノマーの有無にか
かわらず共重合することができるような1種以上の特定
のモノマー(ここでは「分岐モノマー」と称す)のリビ
ング重合/制御重合から得られる。可能な重合法は、安
定したラジカル重合、原子移動ラジカル重合(本願明細
書においては「ATRP」と称す)、アニオン重合、カチオ
ン重合、配位重合、基移動重合、開環重合、及び縮合重
合を含むが、これらに限定されるものではない。好まし
い実施態様において、高度分岐セグメントは、ラジカル
重合法、例えば安定したラジカル重合又は原子移動ラジ
カル重合(ATRP)を通じて得られる。
【0031】本発明の特に好ましい実施態様において、
高度分岐セグメントは、米国特許第5,763,548 号に開示
されているような、注目すべきATRP法を用いて得られ
る。そのような方法では、1種以上のラジカル重合性モ
ノマーが、ラジカル移動可能な原子又は基を有する開始
剤、遷移金属化合物及びリガントの存在下で重合して、
コポリマーを形成する。遷移金属化合物は、一般に式Mt
n+X n-によって表される。リガントは、遷移金属とs-結
合で配位することができる窒素、酸素、リンもしくはイ
オウを含む化合物、又はp-結合で配位することができる
炭素含有化合物であることができ、遷移金属と成長しつ
つある高分子ラジカル間の直接結合(すなわち、共有結
合)は形成されない。このような方法は、重合全般を高
度に制御し、かつより均一な特性を持つ様々なポリマー
及びコポリマーの形成を可能にする。
高度分岐セグメントは、米国特許第5,763,548 号に開示
されているような、注目すべきATRP法を用いて得られ
る。そのような方法では、1種以上のラジカル重合性モ
ノマーが、ラジカル移動可能な原子又は基を有する開始
剤、遷移金属化合物及びリガントの存在下で重合して、
コポリマーを形成する。遷移金属化合物は、一般に式Mt
n+X n-によって表される。リガントは、遷移金属とs-結
合で配位することができる窒素、酸素、リンもしくはイ
オウを含む化合物、又はp-結合で配位することができる
炭素含有化合物であることができ、遷移金属と成長しつ
つある高分子ラジカル間の直接結合(すなわち、共有結
合)は形成されない。このような方法は、重合全般を高
度に制御し、かつより均一な特性を持つ様々なポリマー
及びコポリマーの形成を可能にする。
【0032】高度分岐ポリマーにおいて使用することが
できる高度分岐セグメントの具体例は、1種以上の「分
岐したモノマー」、例えばm-ビニルベンジルクロライ
ド、p-ビニルベンジルクロライド、m,p-ビニルベンジル
クロライド、トリクロロエチルアクリレート、トリクロ
ロエチルメタクリレート、α- クロロアクリニトリル、
α- クロロアクリレート、α- クロロアクリル酸、α-
ブロモマレイン酸無水物、α- クロロマレイン酸無水
物、2-(2- クロロプロピオニルオキシ) エチルアクリレ
ート、2-(2- ブロモプロピオニルオキシ) エチルアクリ
レート、2-(2- クロロプロピオニルオキシ) エチルメタ
クリレート及び2-(2- ブロモプロピオニルオキシ) エチ
ルメタクリレートから誘導されたポリマーを含むが、こ
れらに限定されるものではない。
できる高度分岐セグメントの具体例は、1種以上の「分
岐したモノマー」、例えばm-ビニルベンジルクロライ
ド、p-ビニルベンジルクロライド、m,p-ビニルベンジル
クロライド、トリクロロエチルアクリレート、トリクロ
ロエチルメタクリレート、α- クロロアクリニトリル、
α- クロロアクリレート、α- クロロアクリル酸、α-
ブロモマレイン酸無水物、α- クロロマレイン酸無水
物、2-(2- クロロプロピオニルオキシ) エチルアクリレ
ート、2-(2- ブロモプロピオニルオキシ) エチルアクリ
レート、2-(2- クロロプロピオニルオキシ) エチルメタ
クリレート及び2-(2- ブロモプロピオニルオキシ) エチ
ルメタクリレートから誘導されたポリマーを含むが、こ
れらに限定されるものではない。
【0033】本発明において有用な感熱性高度分岐ポリ
マーは、一般に分子量が200 〜10,000,000、好ましくは
500 〜1,000,000 、より好ましくは1,000 〜100,000 の
範囲であり、及び最も好ましくは少なくとも8000であ
る。同じ又は異なる分子量及び同じ又は異なる感熱性活
性末端基を有する高度分岐ポリマーの混合物を、本発明
の画像形成部材を調製する際に使用することができる。
マーは、一般に分子量が200 〜10,000,000、好ましくは
500 〜1,000,000 、より好ましくは1,000 〜100,000 の
範囲であり、及び最も好ましくは少なくとも8000であ
る。同じ又は異なる分子量及び同じ又は異なる感熱性活
性末端基を有する高度分岐ポリマーの混合物を、本発明
の画像形成部材を調製する際に使用することができる。
【0034】より詳細に述べると、本発明の実施におい
て有用な感熱性高度分岐ポリマーは、下記構造式I-IVの
いずれかで表すことができる感熱性活性末端基「Fr」を
含む。好ましくは、感熱性な活性末端基Frは、構造式I
によって表されるチオサルフェート基であることができ
る:
て有用な感熱性高度分岐ポリマーは、下記構造式I-IVの
いずれかで表すことができる感熱性活性末端基「Fr」を
含む。好ましくは、感熱性な活性末端基Frは、構造式I
によって表されるチオサルフェート基であることができ
る:
【0035】
【化8】
【0036】(式中、X は二価の連結基であり、Y は水
素、第4級アンモニウムイオン又は金属イオン(例えば
ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リチウム、カル
シウム、バリウム、及び亜鉛)のようなカチオンであ
る。)。好ましくは、Y は水素又はナトリウムもしくは
カリウムイオンである。有用なX 連結基は、置換又は非
置換の、分岐した、あるいは、線状の、炭素数1〜6の
アルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、n-プロピ
レン、イソプロピレン、及びブチレン)、-COTX'- (式
中、T はオキシ又は-NH-であり、並びにX'としては、ア
ルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、n-プロピレ
ン、n-ブチレン、イソプロピレン、及びn-ヘキシレン)
の形の1個以上の置換又は非置換の、分岐した、あるい
は、線状の、炭素数1〜6個の脂肪族基であって、鎖中
の1個以上の酸素、窒素又はイオウ原子と連結すること
ができるもの、置換又は非置換の、環に炭素原子を6〜
14個有するアリーレン基(例えば、フェニレン、ナフタ
レン、アントラシレン(anthracylene)及びキシリレ
ン)、置換又は非置換の、炭素原子を7〜20個有するア
リーレンアルキレン基(又はアルキレンアリーレン基)
(例えばp-メチレンフェニレン、フェニレンメチレンフ
ェニレン、ビフェニレン及びフェニレネイソプロピレン
フェニレン)が挙げられる。好ましくは、X は-COOX'-
(式中、X'はエチレン、n-プロピレン又はn-ブチレンで
あるか、もしくは、X はフェニレンメチレン基であ
る。)である。より好ましくは、X は-COOX'- (式中X'
は、エチレン又はn-プロピレンである。)である。
素、第4級アンモニウムイオン又は金属イオン(例えば
ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リチウム、カル
シウム、バリウム、及び亜鉛)のようなカチオンであ
る。)。好ましくは、Y は水素又はナトリウムもしくは
カリウムイオンである。有用なX 連結基は、置換又は非
置換の、分岐した、あるいは、線状の、炭素数1〜6の
アルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、n-プロピ
レン、イソプロピレン、及びブチレン)、-COTX'- (式
中、T はオキシ又は-NH-であり、並びにX'としては、ア
ルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、n-プロピレ
ン、n-ブチレン、イソプロピレン、及びn-ヘキシレン)
の形の1個以上の置換又は非置換の、分岐した、あるい
は、線状の、炭素数1〜6個の脂肪族基であって、鎖中
の1個以上の酸素、窒素又はイオウ原子と連結すること
ができるもの、置換又は非置換の、環に炭素原子を6〜
14個有するアリーレン基(例えば、フェニレン、ナフタ
レン、アントラシレン(anthracylene)及びキシリレ
ン)、置換又は非置換の、炭素原子を7〜20個有するア
リーレンアルキレン基(又はアルキレンアリーレン基)
(例えばp-メチレンフェニレン、フェニレンメチレンフ
ェニレン、ビフェニレン及びフェニレネイソプロピレン
フェニレン)が挙げられる。好ましくは、X は-COOX'-
(式中、X'はエチレン、n-プロピレン又はn-ブチレンで
あるか、もしくは、X はフェニレンメチレン基であ
る。)である。より好ましくは、X は-COOX'- (式中X'
は、エチレン又はn-プロピレンである。)である。
【0037】更に感熱性活性末端基Frは、構造式IIによ
って表されるヘテロ原子をベースにした「オルガノオニ
ウム」塩であることができる:
って表されるヘテロ原子をベースにした「オルガノオニ
ウム」塩であることができる:
【0038】
【化9】
【0039】(式中、X は先に述べたような二価の連結
基であり、Z は窒素、イオウ又はリンであり、R は置換
又は非置換のアルキル基であり、m は3 又は4 であり、
X'' は一価又は二価のアニオン、例えば塩素、臭素、フ
ッ素、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、トシレート又は炭酸塩
である。)。これに加えて、基Frは、構造式III で表さ
れるスルホネート基であることができる:
基であり、Z は窒素、イオウ又はリンであり、R は置換
又は非置換のアルキル基であり、m は3 又は4 であり、
X'' は一価又は二価のアニオン、例えば塩素、臭素、フ
ッ素、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、トシレート又は炭酸塩
である。)。これに加えて、基Frは、構造式III で表さ
れるスルホネート基であることができる:
【0040】
【化10】
【0041】(式中、X は先に定義したような二価の連
結基であり、及びQ はいくつかのタイプの基から選択さ
れる。)。ある例において、Q は構造式IIIaで表され
る:
結基であり、及びQ はいくつかのタイプの基から選択さ
れる。)。ある例において、Q は構造式IIIaで表され
る:
【0042】
【化11】
【0043】(式中、R1及びR2はそれぞれ独立に、水
素、置換もしくは非置換の炭素原子を1〜10個有するア
ルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロピル、n-ヘ
キシル、2-エチルヘキシル及びn-ブチル)、置換もしく
は非置換の炭素原子を2〜10個有するアシル基(例えば
アセチル)、又は置換もしくは非置換の炭素環式もしく
は複素環式の芳香族基(例えばフェニル、ナフチル及び
アンスリル)である)。あるいは、R1及びR2は一緒に、
置換又は非置換の、環中に5 〜15個の炭素、酸素、窒素
又はイオウ原子を有する脂環式の環(例えばシクロヘキ
シル、シクロヘキセニル、テロロニル(terolonyl) 及び
フルレニル(flurenyl)環)を形成するために必要な原子
を表すことができる。このような環構造の特徴は、通常
芳香族ではない。好ましくは、R1及びR2は一緒に、環中
炭素数5〜15の脂環式環を形成するため、より好ましく
は環中炭素数6〜14個の非置換の脂環式の環を形成する
ために必要な原子を表す。より好ましくは、R1及びR2は
α- テトラロン、フルオレノン又はシクロヘキサノンか
ら誘導される環を形成する。
素、置換もしくは非置換の炭素原子を1〜10個有するア
ルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロピル、n-ヘ
キシル、2-エチルヘキシル及びn-ブチル)、置換もしく
は非置換の炭素原子を2〜10個有するアシル基(例えば
アセチル)、又は置換もしくは非置換の炭素環式もしく
は複素環式の芳香族基(例えばフェニル、ナフチル及び
アンスリル)である)。あるいは、R1及びR2は一緒に、
置換又は非置換の、環中に5 〜15個の炭素、酸素、窒素
又はイオウ原子を有する脂環式の環(例えばシクロヘキ
シル、シクロヘキセニル、テロロニル(terolonyl) 及び
フルレニル(flurenyl)環)を形成するために必要な原子
を表すことができる。このような環構造の特徴は、通常
芳香族ではない。好ましくは、R1及びR2は一緒に、環中
炭素数5〜15の脂環式環を形成するため、より好ましく
は環中炭素数6〜14個の非置換の脂環式の環を形成する
ために必要な原子を表す。より好ましくは、R1及びR2は
α- テトラロン、フルオレノン又はシクロヘキサノンか
ら誘導される環を形成する。
【0044】更にQ は、構造式IIIbによって表されるア
ルキル基であることができる:
ルキル基であることができる:
【0045】
【化12】
【0046】(式中、R5は、電子吸引性基であり、並び
にR3及びR4は、R1及びR2について先に定義したように、
それぞれ独立に、水素、又は置換もしくは非置換の炭素
数1〜10のアルキル基である)。電子吸引性基は、一般
に正のハメットシグマ値、好ましくは0.06より大きいハ
メットシグマ値を持つことが知られている。ハメットシ
グマ値は、例えば、Steric Effects in Organic Chemis
try (ジョンワイリ・アンド・サン社、1956年、570-57
4 頁)、及びProgress in Physical Organic Chemistry
(第2 巻、インターサイエンス出版、1964年、333-339
頁)に記載されている標準的手順を用いて算出すること
ができる。有用な電子吸引性基の代表は、シアノ、スル
ホ、カルボキシ、ニトロ、ハロゲン(例えばフッ素及び
塩素)、トリハロアルキル(例えばトリクロロメチ
ル)、トリアルキルアンモニウム、カルバモイル、スル
ファモイル、スルフィニル、ピリジニル、置換もしくは
非置換の、環中炭素数6〜10のアリール基(特に、1個
以上の電子吸引性基で置換されたアリール基)を含む
が、これらに限定されるものではない。好ましくは、こ
の電子吸引性基は、スルホ、カルボキシ、ニトロ、又は
置換もしくは非置換のフェニル基であり、最も好ましく
は、スルホ又はフェニル基である。
にR3及びR4は、R1及びR2について先に定義したように、
それぞれ独立に、水素、又は置換もしくは非置換の炭素
数1〜10のアルキル基である)。電子吸引性基は、一般
に正のハメットシグマ値、好ましくは0.06より大きいハ
メットシグマ値を持つことが知られている。ハメットシ
グマ値は、例えば、Steric Effects in Organic Chemis
try (ジョンワイリ・アンド・サン社、1956年、570-57
4 頁)、及びProgress in Physical Organic Chemistry
(第2 巻、インターサイエンス出版、1964年、333-339
頁)に記載されている標準的手順を用いて算出すること
ができる。有用な電子吸引性基の代表は、シアノ、スル
ホ、カルボキシ、ニトロ、ハロゲン(例えばフッ素及び
塩素)、トリハロアルキル(例えばトリクロロメチ
ル)、トリアルキルアンモニウム、カルバモイル、スル
ファモイル、スルフィニル、ピリジニル、置換もしくは
非置換の、環中炭素数6〜10のアリール基(特に、1個
以上の電子吸引性基で置換されたアリール基)を含む
が、これらに限定されるものではない。好ましくは、こ
の電子吸引性基は、スルホ、カルボキシ、ニトロ、又は
置換もしくは非置換のフェニル基であり、最も好ましく
は、スルホ又はフェニル基である。
【0047】更に、Q は構造式IIIcによって表すことが
できる:
できる:
【0048】
【化13】
【0049】(式中、R6は、2〜11個の炭素、窒素、酸
素又はイオウ原子を有する二価の脂肪族基である。)。
好ましくは、R6は、2〜10個の原子を有する置換又は非
置換のアルキレン基であり、より好ましくはこのアルキ
レン基は、非置換である2 又は3 個の炭素原子を有す
る。R7及びR8は独立に、水素、チオ又はオキソであり、
p及びq は独立にこれらの炭素原子の価数が適切に満た
されるように1又は2 である。より好ましくは、R7及び
R8は両者とも、オキソである。
素又はイオウ原子を有する二価の脂肪族基である。)。
好ましくは、R6は、2〜10個の原子を有する置換又は非
置換のアルキレン基であり、より好ましくはこのアルキ
レン基は、非置換である2 又は3 個の炭素原子を有す
る。R7及びR8は独立に、水素、チオ又はオキソであり、
p及びq は独立にこれらの炭素原子の価数が適切に満た
されるように1又は2 である。より好ましくは、R7及び
R8は両者とも、オキソである。
【0050】更に感熱性活性末端基Frは、構造式IVによ
って表すことができる:
って表すことができる:
【0051】
【化14】
【0052】(式中、X は先に定義したような二価の連
結基であり、R9、R10 及びR11 は、水素、又は前述のよ
うな置換もしくは非置換の、1〜18個の原子を有するア
ルキルもしくは芳香族基であり、又は、これらの3個の
基のうちいずれか2個が一緒になって炭素環を形成する
ことができ、かつt は0又は1である)。好ましくは、
これらの基のうちの2 個は、5-員又は6-員の炭素環を形
成する。
結基であり、R9、R10 及びR11 は、水素、又は前述のよ
うな置換もしくは非置換の、1〜18個の原子を有するア
ルキルもしくは芳香族基であり、又は、これらの3個の
基のうちいずれか2個が一緒になって炭素環を形成する
ことができ、かつt は0又は1である)。好ましくは、
これらの基のうちの2 個は、5-員又は6-員の炭素環を形
成する。
【0053】感熱性活性末端基は、高度分岐ポリマーの
末端基(又は終端)であることができるか、又は、これ
らは非分岐モノマーから生じる分岐部であることができ
る。好ましくはこのような基は、高度分岐ビニルホモポ
リマー又はコポリマーを生成するための、公知のリビン
グ重合法又は制御重合法を用いて重合することができる
エチレン性不飽和重合性モノマーの一部分である。ある
いはこのポリマーはまた、あらかじめ生成された高度分
岐ポリマーの改質反応から調製することができる。あら
かじめ生成されたポリマーの改質は、一般に2 つの工程
を含む:(1) 公知のリビング重合法又は制御重合法によ
る、複数の活性末端官能基を伴う高度分岐ポリマー又は
コポリマーを生成する工程、及び(2) このような活性高
度分岐ポリマー又はコポリマーを、感熱性活性末端基を
含む活性化合物と反応させて、感熱性高度分岐ポリマー
を形成する工程。様々な公知の有機反応を用いて、その
ような基を含む高度分岐ポリマーを生成することができ
る。そのような反応は、4級化、縮合、アルキル化、エ
ーテル化、エステル化及び置換を含む。そのような公知
の反応は、例えばMarch により記述されている(Advanc
ed Organic Chemistry:Reaction, Mechanisms, and Str
ucture(第4 版、ジョン・ワイリー・アンド・サン社
(ニューヨーク)1992年)。この発明の実施において有
用な高度分岐ポリマーは各々、一般に2 〜100,000個
の、好ましくは5 〜10,000個の、より好ましくは10〜1,
000 個の感熱性活性末端基を含み、最も好ましくはこの
ような基は少なくとも80個である。
末端基(又は終端)であることができるか、又は、これ
らは非分岐モノマーから生じる分岐部であることができ
る。好ましくはこのような基は、高度分岐ビニルホモポ
リマー又はコポリマーを生成するための、公知のリビン
グ重合法又は制御重合法を用いて重合することができる
エチレン性不飽和重合性モノマーの一部分である。ある
いはこのポリマーはまた、あらかじめ生成された高度分
岐ポリマーの改質反応から調製することができる。あら
かじめ生成されたポリマーの改質は、一般に2 つの工程
を含む:(1) 公知のリビング重合法又は制御重合法によ
る、複数の活性末端官能基を伴う高度分岐ポリマー又は
コポリマーを生成する工程、及び(2) このような活性高
度分岐ポリマー又はコポリマーを、感熱性活性末端基を
含む活性化合物と反応させて、感熱性高度分岐ポリマー
を形成する工程。様々な公知の有機反応を用いて、その
ような基を含む高度分岐ポリマーを生成することができ
る。そのような反応は、4級化、縮合、アルキル化、エ
ーテル化、エステル化及び置換を含む。そのような公知
の反応は、例えばMarch により記述されている(Advanc
ed Organic Chemistry:Reaction, Mechanisms, and Str
ucture(第4 版、ジョン・ワイリー・アンド・サン社
(ニューヨーク)1992年)。この発明の実施において有
用な高度分岐ポリマーは各々、一般に2 〜100,000個
の、好ましくは5 〜10,000個の、より好ましくは10〜1,
000 個の感熱性活性末端基を含み、最も好ましくはこの
ような基は少なくとも80個である。
【0054】一般にチオ硫酸塩含有分子(又はブンテ
塩)が、ハロゲン化アルキル(RHal)及びチオ硫酸塩と
の間の反応から調製することができ、このことはBunte.
H の論文に記載されている(Chem. Ber.、7,646(1884)
)。オルガノオニウム塩はMarch が、Advanced Organi
c Chemistry(p 411 、ジョン・ワイリー・アンド・サ
ン社、ニューヨーク、1992年、第4 版)に記しているよ
うに、アルキルハロゲン化物及び3級アミン、トリアル
キルホスフィン又はジアルキルスルフィドから調製する
ことができる。各種の対アニオンは、前記分子をイオン
交換することによって得ることができる。
塩)が、ハロゲン化アルキル(RHal)及びチオ硫酸塩と
の間の反応から調製することができ、このことはBunte.
H の論文に記載されている(Chem. Ber.、7,646(1884)
)。オルガノオニウム塩はMarch が、Advanced Organi
c Chemistry(p 411 、ジョン・ワイリー・アンド・サ
ン社、ニューヨーク、1992年、第4 版)に記しているよ
うに、アルキルハロゲン化物及び3級アミン、トリアル
キルホスフィン又はジアルキルスルフィドから調製する
ことができる。各種の対アニオンは、前記分子をイオン
交換することによって得ることができる。
【0055】問題の感熱性活性末端基を含む高度分岐ポ
リマーも、機能性モノマー又はあらかじめ生成されたポ
リマーのいずれかから調製することができる。本発明の
実施において有用なポリマーを生成するための代表的合
成法を以下に例示する:合成実施例1 :ポリマーからのポリ( ビニルベンジルチ
オ硫酸ナトリウム塩) の合成−線状ポリマー1 :ビニル
ベンジルクロライド(21.5g, 0.141mol) 及びアゾビスイ
ソブチロニトリル(以後「AIBN」と称す)(0.25g, 1.5
mmol) をトルエン50mlに溶解した。溶液は、乾燥窒素で
掃流し、その後一晩65℃で加熱した。室温へ冷却した
後、溶液は希釈し100ml とし、イソプロパノール1000ml
に滴加した。得られた白色粉末状ポリマーを、ろ過によ
って集め、減圧下40℃で一晩乾燥し、57% の収率を得
た。ポリマーのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC )分
析から、重量平均分子量(Mw)58,500及び分子量分布
(数平均分子量に対する重量平均分子量の比(Mw/Mn
))1.5 を得た。
リマーも、機能性モノマー又はあらかじめ生成されたポ
リマーのいずれかから調製することができる。本発明の
実施において有用なポリマーを生成するための代表的合
成法を以下に例示する:合成実施例1 :ポリマーからのポリ( ビニルベンジルチ
オ硫酸ナトリウム塩) の合成−線状ポリマー1 :ビニル
ベンジルクロライド(21.5g, 0.141mol) 及びアゾビスイ
ソブチロニトリル(以後「AIBN」と称す)(0.25g, 1.5
mmol) をトルエン50mlに溶解した。溶液は、乾燥窒素で
掃流し、その後一晩65℃で加熱した。室温へ冷却した
後、溶液は希釈し100ml とし、イソプロパノール1000ml
に滴加した。得られた白色粉末状ポリマーを、ろ過によ
って集め、減圧下40℃で一晩乾燥し、57% の収率を得
た。ポリマーのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC )分
析から、重量平均分子量(Mw)58,500及び分子量分布
(数平均分子量に対する重量平均分子量の比(Mw/Mn
))1.5 を得た。
【0056】前記ポリマー(10g) を、N,N-ジメチルホル
ムアミド(DMF )150ml に溶解した。この溶液に、チオ
硫酸ナトリウム(10.44g, 0.066mol)及び水30mlを添加し
た。一部のポリマーが沈殿した。濁っている反応混合物
を、95℃で12時間加熱した。室温に冷却した後、曇りが
かった反応混合物を、透析膜[ 分子量カット値(MWCO)
1,000]へ移し、水に対して透析した。得られたポリマー
溶液少量を、元素分析のために凍結乾燥し、かつポリマ
ー溶液の残りは画像形成試験に付した。元素分析は、反
応転化率が99mol %であることを示した。合成実施例2 :高度分岐ポリ( ビニルベンジルチオ硫酸
ナトリウム) の合成−ポリマー2 :市販のp-クロロメチ
ルスチレン(50g) 、CuCl(0.715g)、及び2,2'- ジピリジ
ル(1.56g) 、並びにジフェニルエーテル(50ml)(全てア
ルドリッチケミカル社から入手)を、反応フラスコ中で
混合した。混合物を、乾燥窒素ガス下で15分間掃流し、
その後120 〜130 ℃でl9.5時間加熱した。得られた固形
物を、テトラヒドロフラン(THF) に溶かし、冷メタノー
ル/水(50/50v/v)混合物に入れ沈殿させた。得られた
ポリマーを、ガラス製のフリットロートを介してろ過回
収し、減圧下60℃で18時間乾燥し、収量88%を得た。GP
C によるポリマーの分析は、重量平均分子量(Mw)26,9
00、及び分子量分布3.8 を示した。
ムアミド(DMF )150ml に溶解した。この溶液に、チオ
硫酸ナトリウム(10.44g, 0.066mol)及び水30mlを添加し
た。一部のポリマーが沈殿した。濁っている反応混合物
を、95℃で12時間加熱した。室温に冷却した後、曇りが
かった反応混合物を、透析膜[ 分子量カット値(MWCO)
1,000]へ移し、水に対して透析した。得られたポリマー
溶液少量を、元素分析のために凍結乾燥し、かつポリマ
ー溶液の残りは画像形成試験に付した。元素分析は、反
応転化率が99mol %であることを示した。合成実施例2 :高度分岐ポリ( ビニルベンジルチオ硫酸
ナトリウム) の合成−ポリマー2 :市販のp-クロロメチ
ルスチレン(50g) 、CuCl(0.715g)、及び2,2'- ジピリジ
ル(1.56g) 、並びにジフェニルエーテル(50ml)(全てア
ルドリッチケミカル社から入手)を、反応フラスコ中で
混合した。混合物を、乾燥窒素ガス下で15分間掃流し、
その後120 〜130 ℃でl9.5時間加熱した。得られた固形
物を、テトラヒドロフラン(THF) に溶かし、冷メタノー
ル/水(50/50v/v)混合物に入れ沈殿させた。得られた
ポリマーを、ガラス製のフリットロートを介してろ過回
収し、減圧下60℃で18時間乾燥し、収量88%を得た。GP
C によるポリマーの分析は、重量平均分子量(Mw)26,9
00、及び分子量分布3.8 を示した。
【0057】前記ポリマー(3.0g)を、DMF 50mlに溶解し
た。この溶液に、チオ硫酸ナトリウム(3.2g, 0.02mol)
及び水10mlを添加した。濁っている反応混合物を、95℃
で8時間加熱した。室温に冷却した後、曇りがかった反
応混合物を、透析膜(MWCO500 )へ移し、水に対して透
析した。得られた溶液を濃縮し、画像形成試験に付し
た。合成実施例3 :ポリマーからの線状のポリ( ビニルベン
ジルチオ硫酸ナトリウム塩 -コ- メチルメタクリレー
ト) の合成:ポリマー3 :ビニルベンジルクロライド
(10g, 0.066mol )、メタクリル酸メチル(15.35g, 0.
153mol)及びAIBN(0.72g, 4mmol)をトルエン120ml に溶
解した。この溶液を、乾燥窒素で掃流し、その後65℃で
一晩加熱した。室温まで冷却後、溶液をイソプロパノー
ル1200mlへ滴加した。白色粉末状のポリマーを、ろ過に
よって集め、その後60℃で一晩減圧乾燥し、収率78%を
得た。1H NMR分析は、このコポリマーがビニルベンジル
クロライド44mol %を含むことを示した。
た。この溶液に、チオ硫酸ナトリウム(3.2g, 0.02mol)
及び水10mlを添加した。濁っている反応混合物を、95℃
で8時間加熱した。室温に冷却した後、曇りがかった反
応混合物を、透析膜(MWCO500 )へ移し、水に対して透
析した。得られた溶液を濃縮し、画像形成試験に付し
た。合成実施例3 :ポリマーからの線状のポリ( ビニルベン
ジルチオ硫酸ナトリウム塩 -コ- メチルメタクリレー
ト) の合成:ポリマー3 :ビニルベンジルクロライド
(10g, 0.066mol )、メタクリル酸メチル(15.35g, 0.
153mol)及びAIBN(0.72g, 4mmol)をトルエン120ml に溶
解した。この溶液を、乾燥窒素で掃流し、その後65℃で
一晩加熱した。室温まで冷却後、溶液をイソプロパノー
ル1200mlへ滴加した。白色粉末状のポリマーを、ろ過に
よって集め、その後60℃で一晩減圧乾燥し、収率78%を
得た。1H NMR分析は、このコポリマーがビニルベンジル
クロライド44mol %を含むことを示した。
【0058】前記ポリマー(16g) を、DMF 110ml に溶解
した。この溶液に、チオ硫酸ナトリウム(12g) 及び水20
mlを添加した。一部のポリマーが沈殿した。濁っている
反応混合物を、90℃で24時間加熱した。室温に冷却した
後、曇りがかった反応混合物を、透析膜(MWCO1,000 )
へ移し、水に対して透析した。得られたポリマー溶液の
少量は、元素分析のために凍結乾燥し、かつポリマー溶
液の残りは画像形成試験に付した。元素分析は、ビニル
ベンジルクロライドの全てがチオ硫酸ナトリウム塩に転
化されたことを示した。合成実施例4 :高度分岐ポリ( ビニルベンジルチオ硫酸
ナトリウム -コ- メチルメタクリレート) の合成−ポリ
マー4 :市販のp-クロロメチルスチレン(10g) 、メタク
リル酸メチル(10g )、CuCl(0.35g )及び2,2'- ジピ
リジル(0.8g)を、反応フラスコ中で混合した。混合物
を、乾燥窒素ガスで15分間掃流し、その後110 〜120 ℃
で3.75時間加熱した。得られた固形物を、THF 100ml に
溶かし、冷メタノール/水(50/50v/v)混合物2Lに入れ
沈殿させた。得られたポリマーをろ過回収し、減圧下60
℃で18時間乾燥し、収量50%を得た。GPC によるポリマ
ーの分析は、重量平均分子量(Mw)44,200、及び分子量
分布5.8 を示した。コポリマー中のメタクリル酸メチル
の分子組成は、1H NMRにより40%と決定された。
した。この溶液に、チオ硫酸ナトリウム(12g) 及び水20
mlを添加した。一部のポリマーが沈殿した。濁っている
反応混合物を、90℃で24時間加熱した。室温に冷却した
後、曇りがかった反応混合物を、透析膜(MWCO1,000 )
へ移し、水に対して透析した。得られたポリマー溶液の
少量は、元素分析のために凍結乾燥し、かつポリマー溶
液の残りは画像形成試験に付した。元素分析は、ビニル
ベンジルクロライドの全てがチオ硫酸ナトリウム塩に転
化されたことを示した。合成実施例4 :高度分岐ポリ( ビニルベンジルチオ硫酸
ナトリウム -コ- メチルメタクリレート) の合成−ポリ
マー4 :市販のp-クロロメチルスチレン(10g) 、メタク
リル酸メチル(10g )、CuCl(0.35g )及び2,2'- ジピ
リジル(0.8g)を、反応フラスコ中で混合した。混合物
を、乾燥窒素ガスで15分間掃流し、その後110 〜120 ℃
で3.75時間加熱した。得られた固形物を、THF 100ml に
溶かし、冷メタノール/水(50/50v/v)混合物2Lに入れ
沈殿させた。得られたポリマーをろ過回収し、減圧下60
℃で18時間乾燥し、収量50%を得た。GPC によるポリマ
ーの分析は、重量平均分子量(Mw)44,200、及び分子量
分布5.8 を示した。コポリマー中のメタクリル酸メチル
の分子組成は、1H NMRにより40%と決定された。
【0059】前述のポリマー(4.66g) を、DMF 50mlに溶
解した。この溶液に、チオ硫酸ナトリウム(5.8g, 0.037
mol)及び水10mlを添加した。濁っている反応混合物を、
90℃で26時間加熱した。室温に冷却した後、曇りがかっ
た反応混合物を、透析膜へ移し、水に対して透析した。
得られた溶液を濃縮し、画像形成試験に付した。合成実施例5 :高度分岐ポリ( ビニルベンジルチオ硫酸
ナトリウム -コ-t- ブチルメタクリレート) の合成−ポ
リマー5 :市販のp-クロロメチルスチレン(20g) 、t-ブ
チルアクリレート(30g )、CuCl(0.75g )及び2,2'-
ジピリジル(1.5g)を、反応フラスコ中で混合した。混合
物ヲ、乾燥窒素ガスで15分間掃流し、その後110 〜120
℃で1.5 時間加熱した。得られた固形物をTHF に溶か
し、冷メタノール/水(50/50v/v)混合物に入れ沈殿し
た。得られたポリマーをガラス製のフリットロートを介
してろ過過回収し、減圧下60℃で18時間乾燥し、収量60
%を得た。GPC によるポリマーの分析は、重量平均分子
量(Mw)192,000 、及び分子量分布27.5を示した。コポ
リマー中のt-ブチルアクリレートの分子組成は、1H NMR
により43%と決定された。
解した。この溶液に、チオ硫酸ナトリウム(5.8g, 0.037
mol)及び水10mlを添加した。濁っている反応混合物を、
90℃で26時間加熱した。室温に冷却した後、曇りがかっ
た反応混合物を、透析膜へ移し、水に対して透析した。
得られた溶液を濃縮し、画像形成試験に付した。合成実施例5 :高度分岐ポリ( ビニルベンジルチオ硫酸
ナトリウム -コ-t- ブチルメタクリレート) の合成−ポ
リマー5 :市販のp-クロロメチルスチレン(20g) 、t-ブ
チルアクリレート(30g )、CuCl(0.75g )及び2,2'-
ジピリジル(1.5g)を、反応フラスコ中で混合した。混合
物ヲ、乾燥窒素ガスで15分間掃流し、その後110 〜120
℃で1.5 時間加熱した。得られた固形物をTHF に溶か
し、冷メタノール/水(50/50v/v)混合物に入れ沈殿し
た。得られたポリマーをガラス製のフリットロートを介
してろ過過回収し、減圧下60℃で18時間乾燥し、収量60
%を得た。GPC によるポリマーの分析は、重量平均分子
量(Mw)192,000 、及び分子量分布27.5を示した。コポ
リマー中のt-ブチルアクリレートの分子組成は、1H NMR
により43%と決定された。
【0060】前記ポリマー(2.2g)を、DMF 40mlに溶解し
た。この溶液に、チオ硫酸ナトリウム(1.6g, 0.01mol)
及び水8ml を添加した。濁っている反応混合物を、90℃
で21時間加熱した。室温に冷却した後、曇りがかった反
応混合物を、透析膜へ移し、水に対して24時間透析し
た。得られた溶液を濃縮し、画像形成試験に付した。合成実施例6 :高度分岐ポリ( ビニルベンジルチオ硫酸
ナトリウム -コ-t- ブチルアクリレート) の合成−ポリ
マー6 :市販のp-クロロメチルスチレン(5g)、t-ブチル
アクリレート(5g)、トルエン(10g )、CuCl(0.15g
)及び2,2'- ジピリジル(0.3g)を、反応フラスコ中で
混合した。混合物は、乾燥窒素ガスで15分間掃流し、そ
の後110 〜120 ℃で2 時間加熱した。得られた固形物
を、THF 10mlに溶かし、冷メタノール/水(50/50v/v)
混合物に入れ沈殿させた。得られたポリマーをろ過回収
し、減圧下60℃で18時間乾燥し、収量50%を得た。GPC
によるポリマーの分析は、重量平均分子量(Mw)33,40
0、及び分子量分布4.2 を示した。コポリマー中のt-ブ
チルアクリレートの分子組成は、1H NMRにより35%と決
定された。
た。この溶液に、チオ硫酸ナトリウム(1.6g, 0.01mol)
及び水8ml を添加した。濁っている反応混合物を、90℃
で21時間加熱した。室温に冷却した後、曇りがかった反
応混合物を、透析膜へ移し、水に対して24時間透析し
た。得られた溶液を濃縮し、画像形成試験に付した。合成実施例6 :高度分岐ポリ( ビニルベンジルチオ硫酸
ナトリウム -コ-t- ブチルアクリレート) の合成−ポリ
マー6 :市販のp-クロロメチルスチレン(5g)、t-ブチル
アクリレート(5g)、トルエン(10g )、CuCl(0.15g
)及び2,2'- ジピリジル(0.3g)を、反応フラスコ中で
混合した。混合物は、乾燥窒素ガスで15分間掃流し、そ
の後110 〜120 ℃で2 時間加熱した。得られた固形物
を、THF 10mlに溶かし、冷メタノール/水(50/50v/v)
混合物に入れ沈殿させた。得られたポリマーをろ過回収
し、減圧下60℃で18時間乾燥し、収量50%を得た。GPC
によるポリマーの分析は、重量平均分子量(Mw)33,40
0、及び分子量分布4.2 を示した。コポリマー中のt-ブ
チルアクリレートの分子組成は、1H NMRにより35%と決
定された。
【0061】前記ポリマー(2.2g)を、DMF 40mlに溶解し
た。この溶液に、チオ硫酸ナトリウム(1.9g, 0.012mol)
及び水8ml を添加した。濁っている反応混合物を、90℃
で24時間加熱した。室温に冷却した後、曇りがかった反
応混合物を、透析膜へ移し、水に対して透析した。得ら
れた溶液を濃縮し、画像形成試験に付した。ポリマーの
化学特性又は機能特性を改質し、画像形成部材の性能を
最適化し、もしくは追加の架橋能力を導入するために、
チオ硫酸塩官能基を含むモノマーを、1種以上の他のエ
チレン性不飽和の重合性モノマーと共重合することによ
り、ビニルポリマーを調製することができる。
た。この溶液に、チオ硫酸ナトリウム(1.9g, 0.012mol)
及び水8ml を添加した。濁っている反応混合物を、90℃
で24時間加熱した。室温に冷却した後、曇りがかった反
応混合物を、透析膜へ移し、水に対して透析した。得ら
れた溶液を濃縮し、画像形成試験に付した。ポリマーの
化学特性又は機能特性を改質し、画像形成部材の性能を
最適化し、もしくは追加の架橋能力を導入するために、
チオ硫酸塩官能基を含むモノマーを、1種以上の他のエ
チレン性不飽和の重合性モノマーと共重合することによ
り、ビニルポリマーを調製することができる。
【0062】有用な追加のエチレン性不飽和の重合性モ
ノマーとしては、アクリル酸エステル(メタクリル酸エ
ステルを含む)、例えばアクリル酸エチル、アクリル酸
n-ブチル、メタクリル酸メチル及びメタクリル酸t-ブチ
ル、アクリルアミド(メタクルルアミドを含む)、アク
リロニトリル(メタクリロニトリルを含む)、ビニルエ
ーテル、スチレン、酢酸ビニル、ジエン(例えばエチレ
ン、プロピレン、1,3-ブタジエン及びイソブチレン)、
ビニルピリジン及びビニルピロリドンが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。アクリルアミド、ア
クリル酸エステル及びスチレンが好ましい。
ノマーとしては、アクリル酸エステル(メタクリル酸エ
ステルを含む)、例えばアクリル酸エチル、アクリル酸
n-ブチル、メタクリル酸メチル及びメタクリル酸t-ブチ
ル、アクリルアミド(メタクルルアミドを含む)、アク
リロニトリル(メタクリロニトリルを含む)、ビニルエ
ーテル、スチレン、酢酸ビニル、ジエン(例えばエチレ
ン、プロピレン、1,3-ブタジエン及びイソブチレン)、
ビニルピリジン及びビニルピロリドンが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。アクリルアミド、ア
クリル酸エステル及びスチレンが好ましい。
【0063】ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、
ポリウレタン及びポリエーテルは、通常の出発材料か
ら、公知の手順と条件を使って調製される。本願明細書
において記載された感熱性ポリマーの混合物も、画像形
成部材の画像形成層において使用することができるが、
1種のみのポリマーを使用することが好ましい。画像形
成層中で使われる場合は、ポリマーは架橋されても、さ
れなくともよい。架橋されるならば、この架橋可能な部
分は、ポリマーがビニルポリマーである場合は1種以上
の追加のエチレン性不飽和の重合性モノマーから得るこ
とが好ましい。この架橋は、画像形成時のチオ硫酸塩基
の熱活性化を妨げることはない。
ポリウレタン及びポリエーテルは、通常の出発材料か
ら、公知の手順と条件を使って調製される。本願明細書
において記載された感熱性ポリマーの混合物も、画像形
成部材の画像形成層において使用することができるが、
1種のみのポリマーを使用することが好ましい。画像形
成層中で使われる場合は、ポリマーは架橋されても、さ
れなくともよい。架橋されるならば、この架橋可能な部
分は、ポリマーがビニルポリマーである場合は1種以上
の追加のエチレン性不飽和の重合性モノマーから得るこ
とが好ましい。この架橋は、画像形成時のチオ硫酸塩基
の熱活性化を妨げることはない。
【0064】画像形成部材の画像形成層は、少量(層の
合計乾燥重量の20重量%未満)の画像形成特性に有害な
影響を及ぼさないような追加の結合剤又は高分子物質の
有無にかかわらず、そのようなホモポリマー又はコポリ
マーを1種以上含むことができる。しかしこの画像形成
層は、画像形成のために必要とされる追加の材料、特に
アルカリ性の現像液による湿式処理のために通常必要で
ある物質(例えばノボラック又はレソール樹脂)は含ま
ない。
合計乾燥重量の20重量%未満)の画像形成特性に有害な
影響を及ぼさないような追加の結合剤又は高分子物質の
有無にかかわらず、そのようなホモポリマー又はコポリ
マーを1種以上含むことができる。しかしこの画像形成
層は、画像形成のために必要とされる追加の材料、特に
アルカリ性の現像液による湿式処理のために通常必要で
ある物質(例えばノボラック又はレソール樹脂)は含ま
ない。
【0065】画像形成層で使われる感熱性のポリマー
(複数)の量は、一般に少なくとも0.1g/m2 であり、好
ましくは0.1 〜10g/m2(乾燥重量)である。これにより
一般に、平均の乾燥厚さは0.1 〜10μm となる。濃度が
画像形成又は印刷の特性に対して影響を与えない程度に
低い限り、画像形成層はまた、被覆性又は他の特性のた
めの1種以上の通常の界面活性剤を、又は記録された画
像の可視化を可能にするための染料又は着色剤を、又は
平版印刷技術分野において通常使用される任意の他の添
加剤を含むことができる。
(複数)の量は、一般に少なくとも0.1g/m2 であり、好
ましくは0.1 〜10g/m2(乾燥重量)である。これにより
一般に、平均の乾燥厚さは0.1 〜10μm となる。濃度が
画像形成又は印刷の特性に対して影響を与えない程度に
低い限り、画像形成層はまた、被覆性又は他の特性のた
めの1種以上の通常の界面活性剤を、又は記録された画
像の可視化を可能にするための染料又は着色剤を、又は
平版印刷技術分野において通常使用される任意の他の添
加剤を含むことができる。
【0066】画像形成層中の感熱性組成物は、好ましく
は、適切な供給源(例えばレーザー)からの適切なエネ
ルギーを吸収するフォトサーマル転化材料を1種以上含
み、その光線は熱に変換される。従って、そのような材
料は、光子を熱光子に転換する。吸収された光線は、赤
外線吸収材料による電磁スペクトルの赤外と近赤外領域
にあることが好ましい。そのような材料は、色素、顔
料、蒸着顔料、半導体材料、合金、金属、金属酸化物、
金属硫化物もしくはそれらの組合せ、又はそれらの屈折
率及び厚さによって光線を吸収する材料の二色性積重物
(dichroic stack)である。ホウ化物、炭化物、窒化物、
炭窒化物、ブロンズ- 構造酸化物及びブロンズファミリ
ーに構造的に関連した酸化物であって、WO2.9 成分非含
有のものが有用である。特に有用な顔料は、ある形態の
炭素(例えばカーボンブラック)である。その顔料粒径
は、層の厚さ未満であるべきでる。好ましくは、その粒
径は、層の厚さの半分以下である。赤外線ダイオードレ
ーザー光のための有用な吸収性色素が、例えば、米国特
許第4,973,572 号で開示されている。特に興味深い色素
は、「幅広吸収帯」色素(すなわち広範囲のスペクトル
帯にわたって吸収するもの)である。顔料、色素、又は
それら両者の混合物も使用することができる。特に有用
な赤外線吸収色素及び顔料として、以下を挙げることが
できる:
は、適切な供給源(例えばレーザー)からの適切なエネ
ルギーを吸収するフォトサーマル転化材料を1種以上含
み、その光線は熱に変換される。従って、そのような材
料は、光子を熱光子に転換する。吸収された光線は、赤
外線吸収材料による電磁スペクトルの赤外と近赤外領域
にあることが好ましい。そのような材料は、色素、顔
料、蒸着顔料、半導体材料、合金、金属、金属酸化物、
金属硫化物もしくはそれらの組合せ、又はそれらの屈折
率及び厚さによって光線を吸収する材料の二色性積重物
(dichroic stack)である。ホウ化物、炭化物、窒化物、
炭窒化物、ブロンズ- 構造酸化物及びブロンズファミリ
ーに構造的に関連した酸化物であって、WO2.9 成分非含
有のものが有用である。特に有用な顔料は、ある形態の
炭素(例えばカーボンブラック)である。その顔料粒径
は、層の厚さ未満であるべきでる。好ましくは、その粒
径は、層の厚さの半分以下である。赤外線ダイオードレ
ーザー光のための有用な吸収性色素が、例えば、米国特
許第4,973,572 号で開示されている。特に興味深い色素
は、「幅広吸収帯」色素(すなわち広範囲のスペクトル
帯にわたって吸収するもの)である。顔料、色素、又は
それら両者の混合物も使用することができる。特に有用
な赤外線吸収色素及び顔料として、以下を挙げることが
できる:
【0067】
【化15】
【0068】
【化16】
【0069】フォトサーマル転化材料は、一般に、画像
形成レーザーの操作波長で、少なくとも0.3 、好ましく
は少なくとも1.0 の光学濃度を生じさせるのに十分な量
で画像形成層に存在する。この目的のために必要とされ
る具体的な量は、使用される特定の材料に次第て、当業
者に容易に明らかである。あるいは、フォトサーマル転
化材料は、感熱性画像形成層と接触している別の層の中
に含めることができる。従って、同一層に前記材料が当
初から存在しなくても、画像形成の際、フォトサーマル
転化材料の活性を感熱性画像形成層へ移送することがで
きる。
形成レーザーの操作波長で、少なくとも0.3 、好ましく
は少なくとも1.0 の光学濃度を生じさせるのに十分な量
で画像形成層に存在する。この目的のために必要とされ
る具体的な量は、使用される特定の材料に次第て、当業
者に容易に明らかである。あるいは、フォトサーマル転
化材料は、感熱性画像形成層と接触している別の層の中
に含めることができる。従って、同一層に前記材料が当
初から存在しなくても、画像形成の際、フォトサーマル
転化材料の活性を感熱性画像形成層へ移送することがで
きる。
【0070】前記の感熱性組成物は、例えばスピンコー
ティング、ナイフコーティング、グラビアコーティン
グ、浸漬コーティング又は押出しホッパーコーティング
のような、いずれか適当な装置及び方法を用いて支持体
に塗布することができる。本発明の画像形成部材は、印
刷版、印刷シリンダー、印刷スリーブ及び印刷テープ
(柔軟な印刷ウェブを含む)を始めとする任意の有用形
のものであることができるが、これらに限定されない。
好ましくは、画像形成部材は平版印刷版である。
ティング、ナイフコーティング、グラビアコーティン
グ、浸漬コーティング又は押出しホッパーコーティング
のような、いずれか適当な装置及び方法を用いて支持体
に塗布することができる。本発明の画像形成部材は、印
刷版、印刷シリンダー、印刷スリーブ及び印刷テープ
(柔軟な印刷ウェブを含む)を始めとする任意の有用形
のものであることができるが、これらに限定されない。
好ましくは、画像形成部材は平版印刷版である。
【0071】印刷版面は、必要な感熱性画像形成層を適
切な支持体上に付着せしめた、任意の有用なサイズ及び
形状(例えば、正方形又は矩形)のものであることがで
きる。印刷シリンダー及びスリーブは、円筒形の形をし
た支持体及び感熱層を具備した回転印刷部材として知ら
れている。中空又は固形の金属コアを、印刷スリーブの
基材として使用することができる。
切な支持体上に付着せしめた、任意の有用なサイズ及び
形状(例えば、正方形又は矩形)のものであることがで
きる。印刷シリンダー及びスリーブは、円筒形の形をし
た支持体及び感熱層を具備した回転印刷部材として知ら
れている。中空又は固形の金属コアを、印刷スリーブの
基材として使用することができる。
【0072】使用の際に、本発明の画像形成部材を、典
型的には画像形成装置に伝えられたデジタル情報に従っ
て、画像形成領域において、熱を発生又は与えるいずれ
か適当なエネルギー源(焦点化レーザー光線又は熱抵抗
性(thermoresistive) ヘッド)に曝すことができる。本
発明の画像形成部材を露光するために使用されるレーザ
ーは、ダイオードレーザーシステムの信頼性及びメンテ
ナンスが少ないという理由で、ダイオードレーザーが好
ましいが、ガスレーザー又は固体レーザーのような他の
レーザーも使用することができる。レーザー画像形成の
ための出力、強度及び露光時間の組合せは、当業者には
容易に明らかであろう。近赤外領域で発光するレーザー
の規格、及び適当な画像形成の構造及び装置は、米国特
許第5,339,737 号に開示されている。典型的には画像形
成部材は、レーザーの発光波長で応答が最大になるよう
に増感される。色素増感のために、典型的には色素のλ
max がレーザー操作の波長に近接するようなものが選択
される。
型的には画像形成装置に伝えられたデジタル情報に従っ
て、画像形成領域において、熱を発生又は与えるいずれ
か適当なエネルギー源(焦点化レーザー光線又は熱抵抗
性(thermoresistive) ヘッド)に曝すことができる。本
発明の画像形成部材を露光するために使用されるレーザ
ーは、ダイオードレーザーシステムの信頼性及びメンテ
ナンスが少ないという理由で、ダイオードレーザーが好
ましいが、ガスレーザー又は固体レーザーのような他の
レーザーも使用することができる。レーザー画像形成の
ための出力、強度及び露光時間の組合せは、当業者には
容易に明らかであろう。近赤外領域で発光するレーザー
の規格、及び適当な画像形成の構造及び装置は、米国特
許第5,339,737 号に開示されている。典型的には画像形
成部材は、レーザーの発光波長で応答が最大になるよう
に増感される。色素増感のために、典型的には色素のλ
max がレーザー操作の波長に近接するようなものが選択
される。
【0073】画像形成装置は、独立して操作することが
でき、単独で原版作成機(platemaker)として機能する
か、もしくは、これは平版印刷機に直接組み込むことが
できる。後者の場合、画像形成の直後に印刷を開始する
ことができ、そのためプレスのセットアップ時間をかな
り短縮することができる。この画像形成装置は、ドラム
の円筒表面の内外に装着された画像形成部材を備えた、
平台型レコーダーとして、又はドラムレコーダーとして
構成することができる。
でき、単独で原版作成機(platemaker)として機能する
か、もしくは、これは平版印刷機に直接組み込むことが
できる。後者の場合、画像形成の直後に印刷を開始する
ことができ、そのためプレスのセットアップ時間をかな
り短縮することができる。この画像形成装置は、ドラム
の円筒表面の内外に装着された画像形成部材を備えた、
平台型レコーダーとして、又はドラムレコーダーとして
構成することができる。
【0074】ドラム式構造において、画像形成装置(例
えばレーザー光線)と画像形成部材の間の必要な相対運
動は、ドラム(及びその上に装着された画像形成部材)
をその軸で回転させ、そしてその回転軸に対して平行に
画像形成部材を移動し、これにより画像形成部材を一周
走査し、その結果画像が軸方向に「成長する」ことによ
って成し遂げられる。あるいは、画像形成装置をドラム
軸に対し平行に移動させ、そして画像形成部材を通過す
る毎に、角度が増加して、その結果画像が円周上に「成
長する」。両方共、完全な走査の後、オリジナルの原稿
又は写真に対応する画像(ポジティブ又はネガティブ)
を、画像形成部材の表面に施すことができる。
えばレーザー光線)と画像形成部材の間の必要な相対運
動は、ドラム(及びその上に装着された画像形成部材)
をその軸で回転させ、そしてその回転軸に対して平行に
画像形成部材を移動し、これにより画像形成部材を一周
走査し、その結果画像が軸方向に「成長する」ことによ
って成し遂げられる。あるいは、画像形成装置をドラム
軸に対し平行に移動させ、そして画像形成部材を通過す
る毎に、角度が増加して、その結果画像が円周上に「成
長する」。両方共、完全な走査の後、オリジナルの原稿
又は写真に対応する画像(ポジティブ又はネガティブ)
を、画像形成部材の表面に施すことができる。
【0075】平台型の構造において、レーザー光線は画
像形成部材のいずれかの軸を横切るように走行され、各
通過後、もう一方の軸に沿って割送られる。レーザー光
線よりむしろ画像形成部材を動かすことによって必要な
相対運動を生じさせることができることは明らかであ
る。本発明の実施においてレーザー画像形成が好ましい
一方で、熱エネルギーを画像形成様式で提供するあらゆ
る他の画像形成手段も使うことができる。例えば、画像
形成は例えば米国特許第5,488,025 号に開示された、
「熱印刷」として知られている感熱抵抗性ヘッド(又は
感熱印刷ヘッド)を使って達成することができる。その
ような感熱印刷ヘッドは市販されている(例えば富士通
サーマルヘッドFTP-040 MCS001、及び、TDK サーマルヘ
ッド F415 HH7-1089)。
像形成部材のいずれかの軸を横切るように走行され、各
通過後、もう一方の軸に沿って割送られる。レーザー光
線よりむしろ画像形成部材を動かすことによって必要な
相対運動を生じさせることができることは明らかであ
る。本発明の実施においてレーザー画像形成が好ましい
一方で、熱エネルギーを画像形成様式で提供するあらゆ
る他の画像形成手段も使うことができる。例えば、画像
形成は例えば米国特許第5,488,025 号に開示された、
「熱印刷」として知られている感熱抵抗性ヘッド(又は
感熱印刷ヘッド)を使って達成することができる。その
ような感熱印刷ヘッドは市販されている(例えば富士通
サーマルヘッドFTP-040 MCS001、及び、TDK サーマルヘ
ッド F415 HH7-1089)。
【0076】画像形成の後、画像形成部材を、通常の現
像剤又は水を使用する従来の湿式処理を伴うか、もしく
は、伴わずに、印刷のために使用することができる。イ
ンキ溜め溶液を用いて、その印刷面上の画像に平版印刷
インキを塗布し、次いでそのインキを適当な受容材料
(例えば布、紙、金属、ガラス又はプラスチック)へ転
写することによって印刷を行い、所望の画像刷り(impre
ssion)をその受容材料上に形成することができる。望ま
しいならば、中間「ブランケット」ローラーを、画像形
成部材から受容材料までのインキの転写に使用すること
ができる。画像形成部材は印刷の間に、望ましい場合
は、常法の清掃手段を用いて清掃することができる。
像剤又は水を使用する従来の湿式処理を伴うか、もしく
は、伴わずに、印刷のために使用することができる。イ
ンキ溜め溶液を用いて、その印刷面上の画像に平版印刷
インキを塗布し、次いでそのインキを適当な受容材料
(例えば布、紙、金属、ガラス又はプラスチック)へ転
写することによって印刷を行い、所望の画像刷り(impre
ssion)をその受容材料上に形成することができる。望ま
しいならば、中間「ブランケット」ローラーを、画像形
成部材から受容材料までのインキの転写に使用すること
ができる。画像形成部材は印刷の間に、望ましい場合
は、常法の清掃手段を用いて清掃することができる。
【0077】下記実施例は、本発明の実施を例示してい
るが、いかなる形であれ本発明を制限するものではな
い。これらの実施例においては、サーマルIR- レーザー
プレートセッター(platesetter) を用いて印刷版上に画
像を形成し、プリンターは米国特許第5,168,288 号に開
示されたものに類似している。略450mW /チャネル、9
チャネル/1印刷幅(swath) 、945 ライン/cm、ドラム
円周53cm、及び25μm の画像形成面での画像形成スポッ
ト(1/e2)を用いて、印刷版を露光した。試験画像は、
文章、ポジティブ及びネガティブの線、ハーフトーンの
ドットパターン及びハーフトーン画像を含んだ。画像
は、最大1100回転/分の速度で印刷した(露光レベル
は、必ずしも、試験した印刷版に最適の露光レベルに対
応していたわけではない)。実施例1-4 :プレス上で現像された線状及び高度分岐ポ
リマーを含む画像形成部材 感熱性画像形成配合物は、下記の成分に従って調製し
た: ポリマー1 、2 、3 、4 、5 又は6 0.20g IR色素6 0.02g 水 4.00gメタノール 1.00g
るが、いかなる形であれ本発明を制限するものではな
い。これらの実施例においては、サーマルIR- レーザー
プレートセッター(platesetter) を用いて印刷版上に画
像を形成し、プリンターは米国特許第5,168,288 号に開
示されたものに類似している。略450mW /チャネル、9
チャネル/1印刷幅(swath) 、945 ライン/cm、ドラム
円周53cm、及び25μm の画像形成面での画像形成スポッ
ト(1/e2)を用いて、印刷版を露光した。試験画像は、
文章、ポジティブ及びネガティブの線、ハーフトーンの
ドットパターン及びハーフトーン画像を含んだ。画像
は、最大1100回転/分の速度で印刷した(露光レベル
は、必ずしも、試験した印刷版に最適の露光レベルに対
応していたわけではない)。実施例1-4 :プレス上で現像された線状及び高度分岐ポ
リマーを含む画像形成部材 感熱性画像形成配合物は、下記の成分に従って調製し
た: ポリマー1 、2 、3 、4 、5 又は6 0.20g IR色素6 0.02g 水 4.00gメタノール 1.00g
【0078】
【化17】
【0079】固形物を4.21重量%含有する各配合物を、
常法のコーティング法を用いて、0.10mmゼラチンで下塗
りしたポリ(エチレンテレフタレート)支持体の上に、
100mg/ft2(1076.4mg/m2)の乾燥付着量(1.08g/m2)で被
覆した。得られた印刷版を、熱対流炉を用いて82℃で3
分間乾燥し、通常のプレートセッターの回転ドラム上に
クランプで締め、830nm レーザープリントヘッドに、55
0 から1350mJ/cm2まで変動する線量で、デジタル方式で
露光した。露光された領域の青緑色のコーティングは、
急激に退色し、オフホワイト色となった。
常法のコーティング法を用いて、0.10mmゼラチンで下塗
りしたポリ(エチレンテレフタレート)支持体の上に、
100mg/ft2(1076.4mg/m2)の乾燥付着量(1.08g/m2)で被
覆した。得られた印刷版を、熱対流炉を用いて82℃で3
分間乾燥し、通常のプレートセッターの回転ドラム上に
クランプで締め、830nm レーザープリントヘッドに、55
0 から1350mJ/cm2まで変動する線量で、デジタル方式で
露光した。露光された領域の青緑色のコーティングは、
急激に退色し、オフホワイト色となった。
【0080】レーザー露光した印刷版の各試料を、その
後Varn Universal Pink インキ溜め溶液及び市販の黒色
インキを使用する実際のプレス運転のために、市販のA.
B.ディック平版複写機プレス(duplicator press)である
フルページのプレートシリンダーの上に装着した。イン
キ溜め溶液は、同時に前記印刷版の非露光領域を清浄化
しそして感度低下させるための現像剤として作用する。
各印刷版は、素早く巻き取られ、少なくとも印刷シート
1000枚は十分な濃さで印刷された。印刷の結果を、下記
表I にまとめた。
後Varn Universal Pink インキ溜め溶液及び市販の黒色
インキを使用する実際のプレス運転のために、市販のA.
B.ディック平版複写機プレス(duplicator press)である
フルページのプレートシリンダーの上に装着した。イン
キ溜め溶液は、同時に前記印刷版の非露光領域を清浄化
しそして感度低下させるための現像剤として作用する。
各印刷版は、素早く巻き取られ、少なくとも印刷シート
1000枚は十分な濃さで印刷された。印刷の結果を、下記
表I にまとめた。
【0081】
【表1】
【0082】これらの結果は、画像形成層に線状ポリマ
ー(ポリマー1及び3)を含有する対照印刷版を、画像
形成層に高度分岐ポリマー(ポリマー2及び4)を含有
する本発明の印刷版と、プレス性能について比較した。
両方の印刷版のセットは、プレス上で満足できるもので
あったが、本発明の印刷版は、著しくより高い写真速度
(photospeed)及びより速い巻き取りを示し、明らかに対
照印刷版に優る性能を示した。同様の結果が、高度分岐
ポリマー5及び6を含有する印刷版で得られた。実施例5−8:プレス上又は水道水により現像された線
状及び高度分岐ポリマーを含む画像形成部材 別の画像形成部材を、0.1mm ポリエステルベース(Xant
e 社から入手可能)上に被覆した親水性セラミックであ
るMYRIAD2 として知られている市販の支持体材料を使用
する以外は、前述と同様に調製した。画像形成及び印刷
の結果を、下記表IIに示した。
ー(ポリマー1及び3)を含有する対照印刷版を、画像
形成層に高度分岐ポリマー(ポリマー2及び4)を含有
する本発明の印刷版と、プレス性能について比較した。
両方の印刷版のセットは、プレス上で満足できるもので
あったが、本発明の印刷版は、著しくより高い写真速度
(photospeed)及びより速い巻き取りを示し、明らかに対
照印刷版に優る性能を示した。同様の結果が、高度分岐
ポリマー5及び6を含有する印刷版で得られた。実施例5−8:プレス上又は水道水により現像された線
状及び高度分岐ポリマーを含む画像形成部材 別の画像形成部材を、0.1mm ポリエステルベース(Xant
e 社から入手可能)上に被覆した親水性セラミックであ
るMYRIAD2 として知られている市販の支持体材料を使用
する以外は、前述と同様に調製した。画像形成及び印刷
の結果を、下記表IIに示した。
【0083】
【表2】
【0084】これらの印刷版を、同様にプレートセッタ
ーを用いて露光し、次いでインキ溜め溶液を使用するプ
レス上か又は単純に水道水を用いて印刷版の非露光領域
をすすぐことにより現像した。A.B.ディック・プレスを
使う現像の様々な方法及び試験結果を、表IIにまとめ
た。本発明の印刷版では、一貫してより高い写真速度及
びより速い巻き取りを示した。
ーを用いて露光し、次いでインキ溜め溶液を使用するプ
レス上か又は単純に水道水を用いて印刷版の非露光領域
をすすぐことにより現像した。A.B.ディック・プレスを
使う現像の様々な方法及び試験結果を、表IIにまとめ
た。本発明の印刷版では、一貫してより高い写真速度及
びより速い巻き取りを示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジン−シャン ウォン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14618, ロチェスター,グレイストーン レーン 256
Claims (6)
- 【請求項1】 感熱性高度分岐ポリマーを含む感熱性画
像形成層をその上に有する支持体を含んでなる感熱性画
像形成部材。 - 【請求項2】 更にフォトサーマル転化材料を含む請求
項1記載の画像形成部材。 - 【請求項3】 前記の高度分岐ポリマーが、1個以上の
高度分岐ポリマーセグメントHPB-(Fr)n (式中、Frは感
熱性活性末端基であり、かつn は2 以上の整数である)
を含む請求項1又は2記載の画像形成部材。 - 【請求項4】 前記感熱性活性末端基Frが、 (a) 下記構造Iのチオサルフェート基: 【化1】 (式中、X は二価の連結基であり、かつY はカチオンで
ある。); (b) 下記構造IIのヘテロ原子ベースのオルガノオニウム
塩: 【化2】 (式中、X は先に定義されたものであり、Z は窒素、イ
オウ又はリンであり、Rはアルキル基であり、m は3 又
は4 であり、X は一価又は二価のアニオンである。); (c) 下記構造III のスルホネート基: 【化3】 (式中、X は先に定義されたものであり、そしてQ は、 下記構造IIIaのイミノ基: 【化4】 (式中、R1及びR2は独立に水素、アルキル基、アシル基
もしくは芳香族基であるか、又はR1及びR2は一緒に脂環
式の環を形成する)、 下記構造IIIbのアルキル基: 【化5】 (式中、R3は電子吸引性基であり、並びにR4及びR5は独
立に水素原子又はアルキル基である)、又は下記構造II
Icのイミド基: 【化6】 (式中、R6は二価の脂肪族基であり、R7及びR8は独立に
水素、チオ、又はオキソであり、かつp 及びq は、炭素
原子の価数が適切に満たされているように、独立に1又
は2である))又は、 (d) 下記構造IVのカルボキシレート基 【化7】 (式中、X は先に定義したものであり、R9、R10 及びR
11 は独立に水素、アルキル基もしくは芳香族基である
か、又は、R9、R10 及びR11 のいずれか2つは一緒に炭
素環を形成することができ、かつt は0又は1である)
である請求項3記載の画像形成部材。 - 【請求項5】 前記の感熱性高度分岐ポリマーが、2 〜
100,000 個の感熱性活性末端基を含む請求項1〜4のい
ずれか1項記載の画像形成部材。 - 【請求項6】 A)請求項1〜5のいずれか1項記載の画
像形成部材を調製し、そして B)前記画像形成部材を像様露光し、前記画像形成部材の
画像形成層中に露光領域及び非露光領域を形成し、それ
によって前記の像様露光により発生した熱により、前記
露光領域を前記非露光領域よりもより疎水性又はより親
水性とする、工程を含む画像形成方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US09/215394 | 1998-12-18 | ||
US09/215,394 US6162578A (en) | 1998-12-18 | 1998-12-18 | Imaging member containing heat sensitive hyperbranched polymer and methods of use |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000177259A true JP2000177259A (ja) | 2000-06-27 |
Family
ID=22802821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11361265A Pending JP2000177259A (ja) | 1998-12-18 | 1999-12-20 | 感熱性高度分岐ポリマ―を含む感熱性画像形成部材及び画像形成方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6162578A (ja) |
JP (1) | JP2000177259A (ja) |
DE (1) | DE19959633A1 (ja) |
GB (1) | GB2348510B (ja) |
Families Citing this family (28)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6528237B1 (en) * | 1997-12-09 | 2003-03-04 | Agfa-Gevaert | Heat sensitive non-ablatable wasteless imaging element for providing a lithographic printing plate with a difference in dye density between the image and non image areas |
US6153352A (en) * | 1997-12-10 | 2000-11-28 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Planographic printing plate precursor and a method for producing a planographic printing plate |
US6511782B1 (en) * | 1998-01-23 | 2003-01-28 | Agfa-Gevaert | Heat sensitive element and a method for producing lithographic plates therewith |
US6413694B1 (en) * | 1998-09-18 | 2002-07-02 | Kodak Polychrome Graphics Llc | Processless imaging member containing heat sensitive sulfonate polymer and methods of use |
US6489079B1 (en) * | 1998-10-26 | 2002-12-03 | Agfa-Gevaert | Heat mode sensitive imaging element for making positive working printing plates |
US6300032B1 (en) * | 1999-02-01 | 2001-10-09 | Agfa-Gevaert | Heat-sensitive material with improved sensitivity |
JP3775634B2 (ja) * | 1999-02-22 | 2006-05-17 | 富士写真フイルム株式会社 | 平版印刷版用原版 |
ATE288359T1 (de) * | 1999-02-22 | 2005-02-15 | Fuji Photo Film Co Ltd | Wärmeempfindliche lithographische druckplatte |
JP2000309174A (ja) * | 1999-04-26 | 2000-11-07 | Fuji Photo Film Co Ltd | 平版印刷版用原版 |
JP2000318331A (ja) * | 1999-05-13 | 2000-11-21 | Fuji Photo Film Co Ltd | 感熱性平版印刷版 |
US6455230B1 (en) * | 1999-06-04 | 2002-09-24 | Agfa-Gevaert | Method for preparing a lithographic printing plate by ablation of a heat sensitive ablatable imaging element |
US6423469B1 (en) * | 1999-11-22 | 2002-07-23 | Eastman Kodak Company | Thermal switchable composition and imaging member containing oxonol IR dye and methods of imaging and printing |
US6447978B1 (en) * | 1999-12-03 | 2002-09-10 | Kodak Polychrome Graphics Llc | Imaging member containing heat switchable polymer and method of use |
US6740464B2 (en) * | 2000-01-14 | 2004-05-25 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Lithographic printing plate precursor |
US6790595B2 (en) * | 2000-11-21 | 2004-09-14 | Agfa-Gevaert | Processless lithographic printing plate |
US6569597B2 (en) * | 2001-01-19 | 2003-05-27 | Eastman Kodak Company | Thermal imaging composition and member and methods of imaging and printing |
US6347867B1 (en) * | 2001-01-26 | 2002-02-19 | Eastman Kodak Company | Ink jet printing method |
US6623908B2 (en) * | 2001-03-28 | 2003-09-23 | Eastman Kodak Company | Thermal imaging composition and imaging member containing polymethine IR dye and methods of imaging and printing |
ATE342800T1 (de) * | 2001-04-09 | 2006-11-15 | Fuji Photo Film Co Ltd | Flachdruckplattenvorläufer |
DE10121561A1 (de) * | 2001-05-03 | 2002-11-07 | Heidelberger Druckmasch Ag | Bebilderung und Löschung einer Druckform aus Polymermaterial mit Imid-Gruppen |
US6846608B2 (en) | 2001-11-29 | 2005-01-25 | Kodak Polychrome Graphics Llc | Method to reduce imaging effluence in processless thermal printing plates |
US6930151B2 (en) * | 2002-04-04 | 2005-08-16 | University Of Akron | Star block copolymers comprising polyisobutylene-B-polyacrylonitrile arms radiating from an aromatic core |
US6939663B2 (en) * | 2003-07-08 | 2005-09-06 | Kodak Polychrome Graphics Llc | Sulfated phenolic resins and printing plate precursors comprising sulfated phenolic resins |
US20050139108A1 (en) * | 2003-12-29 | 2005-06-30 | Ray Kevin B. | Preparation of a printing plate using an ink jet technique |
US20060207458A1 (en) * | 2005-03-21 | 2006-09-21 | Lambertus Groenendaal | Processless lithographic printing plates |
US8323803B2 (en) * | 2009-04-01 | 2012-12-04 | Xerox Corporation | Imaging member |
US20100251914A1 (en) * | 2009-04-01 | 2010-10-07 | Xerox Corporation | Imaging member |
EP3032334B1 (en) | 2014-12-08 | 2017-10-18 | Agfa Graphics Nv | A system for reducing ablation debris |
Family Cites Families (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3650743A (en) * | 1967-10-06 | 1972-03-21 | Teeg Research Inc | Methods for making lithographic offset plates by means of electromagnetic radiation sensitive elements |
US3964389A (en) * | 1974-01-17 | 1976-06-22 | Scott Paper Company | Printing plate by laser transfer |
US4115127A (en) * | 1974-03-26 | 1978-09-19 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Processing-free type lithographic printing plate material |
BR7506524A (pt) * | 1974-10-10 | 1976-08-17 | Hoechst Ag | Processo para a producao de impressao plana com raios laser |
US4081572A (en) * | 1977-02-16 | 1978-03-28 | Xerox Corporation | Preparation of hydrophilic lithographic printing masters |
US4405705A (en) * | 1981-07-27 | 1983-09-20 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha T/A Toyoba Co., Ltd. | Photosensitive resin composition containing basic polymeric compounds and organic carboxylic acids |
US4634659A (en) * | 1984-12-19 | 1987-01-06 | Lehigh University | Processing-free planographic printing plate |
US4693958A (en) * | 1985-01-28 | 1987-09-15 | Lehigh University | Lithographic plates and production process therefor |
US5512418A (en) * | 1993-03-10 | 1996-04-30 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Infra-red sensitive aqueous wash-off photoimaging element |
WO1994023954A1 (en) * | 1993-04-20 | 1994-10-27 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Lithographic printing original plate and method for producing the same |
GB9322705D0 (en) * | 1993-11-04 | 1993-12-22 | Minnesota Mining & Mfg | Lithographic printing plates |
US5460918A (en) * | 1994-10-11 | 1995-10-24 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Thermal transfer donor and receptor with silicated surface for lithographic printing applications |
US5587441A (en) * | 1994-11-08 | 1996-12-24 | Cornell Research Foundation, Inc. | Hyperbranched polymers from AB monomers |
US5763548A (en) * | 1995-03-31 | 1998-06-09 | Carnegie-Mellon University | (Co)polymers and a novel polymerization process based on atom (or group) transfer radical polymerization |
US5635571A (en) * | 1995-06-30 | 1997-06-03 | Cornell Research Foundation, Inc. | Polymerizable macromonomers and polymers prepared therefrom |
GB2338958A (en) * | 1998-06-26 | 2000-01-12 | Eastman Kodak Co | Hyperbranched-graft hybrid copolymers from vinyl branching monomers and vinyl macromonomers |
GB2339202A (en) * | 1998-06-26 | 2000-01-19 | Eastman Kodak Co | Hyperbranched hybrid block copolymers |
US6252025B1 (en) * | 1998-08-11 | 2001-06-26 | Eastman Kodak Company | Vinyl hyperbranched polymer with photographically useful end groups |
US5985514A (en) * | 1998-09-18 | 1999-11-16 | Eastman Kodak Company | Imaging member containing heat sensitive thiosulfate polymer and methods of use |
-
1998
- 1998-12-18 US US09/215,394 patent/US6162578A/en not_active Expired - Fee Related
-
1999
- 1999-12-10 DE DE19959633A patent/DE19959633A1/de not_active Withdrawn
- 1999-12-10 GB GB9929199A patent/GB2348510B/en not_active Expired - Fee Related
- 1999-12-20 JP JP11361265A patent/JP2000177259A/ja active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
GB9929199D0 (en) | 2000-02-02 |
GB2348510A (en) | 2000-10-04 |
US6162578A (en) | 2000-12-19 |
GB2348510B (en) | 2003-05-14 |
DE19959633A1 (de) | 2000-06-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2000177259A (ja) | 感熱性高度分岐ポリマ―を含む感熱性画像形成部材及び画像形成方法 | |
US5985514A (en) | Imaging member containing heat sensitive thiosulfate polymer and methods of use | |
JP5480412B2 (ja) | ポリエチレンオキシドセグメントを有するバインダー樹脂を使用する印刷機上で現像可能なir感受性印刷版 | |
JP4689918B2 (ja) | 熱スイッチ性ポリマーを含む画像形成部材及びその使用 | |
EP0990516B1 (en) | Processless direct write printing plate and methods of imaging and printing | |
EP0990517B1 (en) | Processless direct write printing plate having heat sensitive positively-charged polymers and methods of imaging and printing | |
JP2004501800A (ja) | 感熱性チオ硫酸塩ポリマーを含有する画像形成部材及び使用方法 | |
US6413694B1 (en) | Processless imaging member containing heat sensitive sulfonate polymer and methods of use | |
JP2003182255A (ja) | 感熱組成物、画像形成部材及び画像形成方法 | |
JP2000318331A (ja) | 感熱性平版印刷版 | |
JPH11293129A (ja) | 熱硬化性組成物およびこれを用いた平版印刷版用原版ならびにスルホン酸エステル化合物 | |
US5922512A (en) | Processless direct write printing plate having heat sensitive polymer and methods of imaging and printing | |
JP3866401B2 (ja) | 平版印刷版用原版及び平版印刷方法 | |
WO2010110850A2 (en) | Negative-working thermal imageable elements | |
JPH091916A (ja) | レーザー製版用印刷版及びその製法 | |
WO2001039985A2 (en) | Heat-sensitive imaging element for providing lithographic printing plates | |
JP2002542075A (ja) | ポリマーグラフト化カーボンを含む無処理型直接書込式像形成部材と像形成方法およびプリント方法 | |
JP4213311B2 (ja) | 感熱性チオスルフェートポリマーを含む画像形成部材及びその使用方法 | |
JP3751703B2 (ja) | 平版印刷版用原版 | |
WO2005032820A1 (en) | Thermal imaging composition and member | |
WO2004103703A1 (en) | Thermal imaging material containing combustible nitro-resin particles | |
JP2000280643A (ja) | 感熱性平版印刷版 | |
JP3863639B2 (ja) | 平版印刷版用原版 | |
JP2000280642A (ja) | 感熱性平版印刷版 | |
JPH11309953A (ja) | 輻射線感応性平版印刷版 |