JP2000174388A - 半導体レーザその製造方法 - Google Patents

半導体レーザその製造方法

Info

Publication number
JP2000174388A
JP2000174388A JP10344734A JP34473498A JP2000174388A JP 2000174388 A JP2000174388 A JP 2000174388A JP 10344734 A JP10344734 A JP 10344734A JP 34473498 A JP34473498 A JP 34473498A JP 2000174388 A JP2000174388 A JP 2000174388A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
buried layer
mesa
plane
buried
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10344734A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Shoji
元 小路
Takayuki Yamamoto
剛之 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP10344734A priority Critical patent/JP2000174388A/ja
Publication of JP2000174388A publication Critical patent/JP2000174388A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】埋込構造の半導体レーザに関し、埋込構造の電
流ブロック効果を良好にするとともに、電流ブロック層
上面とその上の半導体層をより平坦にすること。 【解決手段】側壁がn型基板の(100) 面に対して70〜90
度の範囲の角度を有し且つ最上面から活性層13よりも下
の位置まで形成された多層構造のメサ部16と、その側壁
から基板の(100) 面に沿って形成されたp型不純物を含
む第1の埋込層17と、メサ部16の側方で第1の埋込層17
の上にn型不純物を含んで形成され且つメサ部16の側壁
に対向する側面を有し、該側面の最上部と最下部が活性
層13より上と下にあり、該側面はメサ部16の側壁の角度
と (110)面で規定される角度の中間の角度を有する面で
規定され、さらに、該側面から側方に延びて一部に(N1
1) 面(但し、N≧2)が表出する上面と下面を有する
第2の埋込層18とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ及び
その製造方法に関し、より詳しくは、活性層の両側に埋
込構造を有する半導体レーザ及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般的に、特に光通信分野では、活性層
の両脇に電流ブロック層を備えた埋込構造を有する半導
体レーザが用いられている。その埋込構造の半導体レー
ザにおいて優れた温度特性を実現するためには、活性層
の温度特性を改善すると同時に高温、高出力まで漏れ電
流が増加しない電流ブロック層の実現が欠かせない。
【0003】従来、このような構造を実現する方法とし
て、半導体基板上に形成されたマスクを使用するエッチ
ングプロセスによってメサ構造を形成した後に、活性層
よりもバンドギャップの広い半導体層をメサ構造の両側
に埋め込むといった方法が用いられる。メサ構造を形成
する手段としては一般的にはウェットエッチングプロセ
スが一般的に用いられ、メサ構造の埋め込みの手段とし
ては液相成長法(LPE(liquid phase epitaxy))もし
くは有機金属気相成長法(MOVPE)が一般的に用い
られている。
【0004】そのような埋込構造を有する半導体レーザ
は、例えば図1に示すような構造を有している。
【0005】図1において、n型InP 基板1の上にはn
型InP よりなるn型クラッド層2、InGaAsP よりなる活
性層3およびp型InP よりなる第1のp型クラッド層4
が順に形成されている。そして、第1のp型クラッド層
3からn-InP 基板1の上部までは、マスクを用いてメサ
ストライプ状にエッチングされている。そのメサ部を構
成する活性層3は、幅1.0μm〜1.5μm程度のス
トライプ形状となり、また、メサ部の両側は埋込領域と
なっている。
【0006】埋込領域には、p型InP よりなるp型埋込
層5とn型InP よりなるn型電流ブロック層6が形成さ
れ、さらに電流ブロック層6と第1のp型クラッド層4
の上にはp型InP よりなる第2のp型クラッド層7、p
型InGaAsよりなるp型コンタクト層8が順に形成されて
いる。
【0007】さらに、p型コンタクト層8上にはp側電
極9が形成され、InP 基板1の下にはn側電極10が形
成されている。
【0008】なお、最近の光通信用レーザにおいては活
性層3に量子井戸又は歪量子井戸構造が採用されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来、メサ構造を形成
する技術として一般的に用いられてきたウェットエッチ
ングはパターン制御性に乏しく、メサの高さ、幅がばら
つき、必然的に電流ブロック層の形状もばらつくため、
レーザの特性を均一に制御しかつ電流ブロック層の性能
を一定に保つことが困難であった。
【0010】また、メサ構造の埋め込みにあたってLP
E法を用いる場合には、ウエハ面内で均一に成長層厚を
制御することは困難であった。
【0011】一方、MOVPE(metal organic vapor p
hase epitaxy) を用いる場合には、ウエハ面内での均一
性は確保されるが、埋込層5上での電流ブロック層6の
成長開始点は通常メサ部の上端部、即ち第1のp型クラ
ッド層4の上縁近傍となり、ブロック層6の結晶成長
は、メサ部の上面よりも下側ではp型埋込層5の形状に
沿って(111)面に沿って進む。
【0012】このため、メサ構造の活性層3の脇には広
いリーク電流パスiが形成され、電流ブロック効果が損
なわれやすい。
【0013】さらに、pn接合からなる埋込部分で、電
流ブロック効果を大きくするために電流ブロック層6を
厚く成長すると、電流ブロック層6はメサ構造(第1の
p型クラッド層)の上端から上側に飛び出した凸形状と
なり、活性層3に対して電流注入の間口が狭くなって素
子抵抗の増大を招きやすくなり、半導体レーザの高温動
作特性を損ねる可能性があると同時に、電流ブロック層
6の成長後の形状が平坦でないためにその後の第2のp
型クラッド層7、コンタクト層8の成長などの形成に支
障をきたす。
【0014】本発明の目的は、埋込構造の電流ブロック
効果を良好にするとともに、電流ブロック層上面とその
上の半導体層をより平坦にすることができる半導体レー
ザ及びその製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】(1)上記した課題は、
図5に例示するように、第一導電型不純物を含む半導体
基板11の(100)面の上に形成され活性層13を含
む多層構造を有し、側壁が前記(100)面に対して7
0度から90度の範囲の角度を有し、さらに前記多層構
造の最上面から前記活性層13よりも下の位置まで形成
されたストライプ平面形状のメサ部16と、前記メサ部
16の前記側壁から前記半導体基板11の前記(10
0)面に沿って形成された第二導電型不純物を含む第1
の埋込層17と、前記メサ部16の側方であって前記第
1の埋込層17の上に第一導電型不純物を含んで形成さ
れ、かつ、前記メサ部16の前記側壁に対向する側面を
有し、該側面のうち最上部が前記活性層13よりも上に
あり、該側面のうち最下部が前記活性層13よりも下側
にあり、該側面は、前記メサ部16の前記側壁の角度と
(110)面で規定される角度の中間の角度を有する面
で規定されるか又は前記メサ部16の前記側壁の角度と
(110)面で規定される角度の中間の角度を有する第
一面と該第一面の上端から前記メサ部寄りに延びる(1
11)面との複合面で規定され、さらに、該側面から側
方に延びて一部に(N11)面(但し、N≧2)が表出
する上面と下面を有する第2の埋込層18と、前記第2
の埋込層18及び前記メサ部16の上に形成された第二
導電型不純物を含有する第1のクラッド層14,20と
を有することを特徴とする半導体レーザによって解決す
る。
【0016】上記した半導体レーザにおいて、図8(b)
に示すように、前記第2の埋込層18の中には、中間層
として鉄を含む高抵抗半導体層18bが挿入されている
ことを特徴とする。
【0017】上記した半導体レーザにおいて、前記メサ
部16の前記側壁と前記第2の埋込層18の前記側面と
の最短距離は、0.1μm〜0.4μmの範囲にあるこ
とを特徴とする。
【0018】上記した半導体レーザにおいて、前記半導
体基板11はインジウム燐から構成され、前記多層構造
は活性層13の下に少なくとも第一導電型不純物を含む
インジウム燐からなる第2のクラッド層12を含み、前
記第1の埋込層17はインジウム燐から構成され、前記
第1のクラッド層14は少なくともインジウム燐を含む
ことを特徴とする。
【0019】上記した半導体レーザにおいて、前記半導
体基板11はインジウム燐よりなり、前記メサ部16を
構成する前記多層構造は活性層13の下に少なくとも第
一導電型不純物を含むインジウム燐よりなる第2のクラ
ッド層12を含み、前記メサ部16の前記側壁の下部か
ら側方にある前記第1の埋込層17と前記半導体基板1
1の間にはインジウムガリウム砒素燐よりなる埋込層3
1が形成され、前記第1の埋込層17はインジウム燐か
らなり、前記第1のクラッド層14は少なくともインジ
ウム燐を含むことを特徴とする。
【0020】なお、上記した図番、符号は発明の理解を
容易にするために引用したものであって、本発明はそれ
らに限定されるものではない。
【0021】次に、上記した発明の作用について説明す
る。
【0022】上記した発明において、電流ブロック層と
なる第2の埋込層の側面を活性層の外側に位置させ、し
かも、第2の埋込層の上面がその側面の上端よりも下側
に位置するようにした。これにより、活性層に対する電
流注入の間口が広くなって素子抵抗の低減が図り、高電
流注入時の素子の発熱が低減され、高温までの安定な動
作が実現される。
【0023】メサ構造の角度、面方位は上記構造を実現
するために必要な条件である。
【0024】また、電流ブロック層となる第2の埋込層
の中に高抵抗半導体層を挿入すると、電流ブロック効果
の機能が強化される。
【0025】さらに、活性層と電流ブロック層の距離を
0.1μm〜0.4μmの範囲にすることによって、電
流のリークパスが狭くなり、高温、高電流注入下の動作
での特性がさらに改善される。(2)上記した課題は、
図2〜図5に例示するように、第一導電型不純物を含む
半導体基板11の(100)面の上に活性層13と第二
導電型不純物含有の第1のクラッド層14を形成する工
程と、前記第1のクラッド層14の上にストライプ平面
形状のマスク15を形成する工程と、前記マスク15に
覆われない領域において前記第1のクラッド層14の最
上面から前記活性層13の下の位置までをエッチングす
ることにより、前記(100)面に対して70゜以上9
0゜以下の角度の側壁を有するメサ部16を形成する工
程と、前記メサ部16の前記側壁に接する第1面と、前
記メサ部16の前記側壁の上端から下側に延びて(11
1)面である第2面18aと、該第2面18aから前記
活性層13よりも下側に延びて前記メサ部16の前記側
壁の角度と(110)面で規定される角度の中間の角度
を有する第3面18bと、該第3面18bから下側に延
びて(N11)面(N≧2)を含む第4面18cとを有
する第二導電型不純物含有の第1の埋込層17を、有機
金属気相成長法を用いて前記メサ部16の前記側壁から
前記半導体基板11の前記(100)面に沿って形成す
る工程と、塩素化合物ガスを添加したソースガスを用い
る有機金属気相成長法によって、最上端が前記活性層1
3よりも上にあって該最上端から斜め下方に延びる領域
に(N11)面(但し、N≧2)を含む上面を有する第
一導電型不純物含有の第2の埋込層18を、前記メサ部
16の側方であって前記第1の埋込層17の上に形成す
る工程と、有機金属気相成長法を用いることによって、
前記メサ部16の側方であって前記第2の埋込層18の
上に第二導電型不純物を含む第3の埋込層19を形成す
る工程と、前記マスク15を除去する工程と、有機金属
気相成長法によって前記第2の埋込層18と前記第1の
クラッド層14の上に第二導電型不純物を含む第2のク
ラッド層20を形成する工程とを有することを特徴とす
る半導体レーザの製造方法によって解決する。
【0026】上記した半導体レーザの製造方法におい
て、前記第3の埋込層19を形成する際にはソースガス
に塩素化合物ガスを添加することを特徴とする。
【0027】上記した半導体レーザの製造方法におい
て、前記第2のクラッド層20を形成する際にはソース
ガスに塩素化合物ガスを添加することを特徴とする。
【0028】上記した半導体レーザの製造方法におい
て、前記活性層13の側面上での前記第1の埋込層17
の側方への膜厚は、0.1〜0.4μmであることを特
徴とする。
【0029】上記した半導体レーザの製造方法におい
て、図9(a) に示すように、前記第1の埋込層17を形
成する前に、前記メサ部16の前記側壁の下部からその
側方の前記半導体基板11の上に、塩素化合物ガスを添
加したソースガスを用いて有機金属気相成長法により、
前記第1の埋込層17と前記半導体基板11の間にイン
ジウムガリウム砒素燐層31を形成する工程をさらに有
することを特徴とする。
【0030】上記した半導体レーザの製造方法におい
て、図8に示すように、前記第2の埋込層18を形成す
る工程において、ソースガスに塩素化合物ガスを添加し
た有機金属気相成長法によって、鉄が導入された高抵抗
半導体層を中間層18bとして形成する工程を含んでい
ることを特徴とする特徴とする。
【0031】上記した半導体レーザの製造方法におい
て、前記塩素化合物ガスは、塩化メチル又は塩化エチル
であることを特徴とする。
【0032】上記した半導体レーザの製造方法におい
て、前記メサ部16を形成する際に、エッチングガスと
してエタン又はメタンのいずれかを用いることを特徴と
する。
【0033】上記した半導体レーザの製造方法におい
て、前記メサ部16を形成した後に、前記メサ部16の
前記側壁の表面と前記半導体基板11の表面をウットエ
ッチングによって0.2mm以下の深さでエッチングする
工程をさらに有することを特徴とする。
【0034】なお、上記した図番、符号は発明の理解を
容易にするために引用したものであって、本発明はそれ
らに限定されるものではない。
【0035】次に、本発明の作用について説明する。
【0036】本発明によれば、メサ構造の作製技術とし
てドライエッチングを用いているので、メサ構造の幅、
高さの精密な制御が可能になり、均一な特性が実現す
る。
【0037】さらに、塩素を含むガスを併用したMOV
PE法を用いているので、電流ブロック層となる第2の
埋込層の成長開始点がメサ構造の上端よりも下側になっ
て第2の埋込層がメサの側方の基板上での成長速度が高
くなり、第2の埋込層がメサよりも高く形成されること
が防止されて、電流注入の間口が従来構造よりも広がっ
て半導体レーザの素子抵抗が低減する。
【0038】また、塩素を含むガスを併用したMOVP
E法によって、第1の埋込層と基板の間にInGaAsP 層を
作製するようにしたので、メサ部の活性層の下側にInGa
AsP層が配置され、InGaAsP 層を形成しない場合に比べ
て第1の埋込層の形状に殆ど影響を与えることはなく、
その上に形成され電流ブロック層(第2の埋込層)を上
記したような形状に形成することが可能になる。
【0039】なお、MOVPE法による埋め込み成長の
前にウェットエッチングによってメサ部の側壁の表面と
基板の表面を0.2μm以下の深さで除去するようにし
たので、ドライエッチングによって生じたメサ部と基板
のそれぞれの表面ダメージ層が除去され、素子の信頼性
が高まる。
【0040】
【発明の実施の形態】そこで、以下に本発明の実施形態
を図面に基づいて説明する。 (第1の実施の形態)図2〜図5は、本発明の第1実施
形態に係る半導体レーザの製造工程を示す断面図であ
る。
【0041】まず、図2(a) に示すように、例えばMO
VPE法を用いて、n型InP (n-InP )基板(化合物半
導体基板)11の(100)面の上に、シリコン(Si)
を濃度5×1017atoms/cm3 でドーピングした厚さ0.
5μmのn-InP クラッド層12と、厚さ0.2μmで
1.3μm帯で発光するアンドープInGaAsP 活性層13
と、亜鉛(Zn)を濃度5×1017atoms/cm3 でドーピン
グした厚さ0.5μmの第1のp型InP (p-InP )クラ
ッド層14を順次結晶成長する。
【0042】活性層13は、量子井戸構造を有するもの
であってもよい。その量子井戸構造は多重量子井戸であ
ってもよい。また、量子井戸層の上下にガイド層を配置
したSCH構造を採用してもよい。さらに、原理的には
n-InP クラッド層12を省略してもよい。
【0043】次に、第1のp-InP クラッド層14の表面
に例えば酸化シリコン(SiO2)よりなる誘電体膜をCV
D法により0.3μmの厚さに形成する。そして、その
誘電体膜を通常のフォトリソグラフィーにより幅1.3
μm程度のストライプ形状に加工し、これをマスク15
として使用する。
【0044】次に、例えばエタン(C2H6)又はメタン
(CH4 )を用いたドライエッチングにより、マスク15
に覆われない領域にある第1のp-InP クラッド層14か
らn-InP 基板11の上部までをエッチングして、図2
(b) に示すような高さ2μmの断面メサ状のメサ部16
を作製する。この時、n-InP 基板11の(100)面に
対するメサ部16の側壁の角度が70°から90°の範
囲に収まる。
【0045】この後に、フッ酸などを用いてメサ部16
の側面とInP 基板11の露出面を0.2μm以下の深さ
でエッチングする。
【0046】次に、図3(a) に示すように、MOVPE
法により、Znを濃度1×1018atoms/cm3 でドーピング
したp-InP よりなる第1の埋込層17を形成する。第1
の埋込層17はメサ構造16から十分離れたn-InP 基板
11の(100)面の上で0.7μmとなる膜厚に成長
する。
【0047】この場合、マスク15の上には第1の埋込
層17は成長せず、メサ部16の側壁およびn-InP 基板
11面上にのみ第1の埋込層17が形成される。
【0048】第1の埋込層17は、メサ部16の側壁に
接する第1面を有するとともに、その露出面として、メ
サ部16の最上部から下に向かって(111)面を有す
る第2面17aと、第2面17aから下へメサ部16側
壁とほぼ平行な角度で活性層13よりも下側の位置まで
直線的な第3面17bが形成される。メサ部16の側面
上の第3面17bの厚さtは0.1〜0.4μm、例え
ば0.2μm程度である。その第3面17bは、活性層
13よりも下側に延び、メサ部16の側壁の角度と(1
10)面で規定される角度の範囲内の角度を有する。
【0049】さらに、第3面17bから下ではメサ部1
6から離れる方向の(211)面もしくはそれよりも
(100)面に近い傾斜を有する第4面17cが形成さ
れる。その傾斜は、(N11)面(N≧2)である。
【0050】また、第4面17cの下部からメサ部16
の両側方に向かって緩やかな傾斜面を有する第5の面1
7dが形成される。
【0051】続いて、図3(b) に示すように、塩化メチ
ル(CH3Cl )を例えばガス流量300ccm流しなが
ら、MOVPE法によりn型不純物であるシリコン(S
i)若しくはセレン(Se)を2×1018atoms/cm3 の濃
度でドーピングしたn-InP よりなる第2の埋込層18を
メサ部16から十分離れたn-InP 基板11の(100)
面上で厚さ0.7μmとなる条件で成長する。第2の埋
込層18は、電流ブロック層となる。
【0052】この場合、第2の埋込層18は第1の埋込
層17の上に這い上がることなく、第1の埋込層17の
側面(第3面17b又は第2面17aの下部)が成長開
始点となって、その側面での第2の埋込層18の上端が
活性層13よりも上側かつ外側に位置するようになる。
即ち、側面は、メサ部16の側壁の角度と(110)面
で規定される角度の間の角度を有する面で規定される
か、又はメサ部16の側壁の角度と(110)面で規定
される角度の間の角度を有する面とこの面の上端からメ
サ部16寄りに延びる(111)面との複合面で規定さ
れる。
【0053】また、第2の埋込層18は第1の埋込層1
7の第3面17bから離れる方向の下向きに(211)
面もしくはそれよりも(100)面に近い傾斜面18a
が現れる。
【0054】次に、図4(a) に示すように、CH3Cl を例
えばガス流量100ccm流しながら、MOVPE法に
よりp型不純物である亜鉛(Zn)を5×1017atoms/cm
3 の濃度でドーピングしたp-InP よりなる第3の埋込層
19を第2の埋込層18の上に形成する。第3の埋込層
19は、メサ部16から十分離れた基板11の(10
0)面の上で0.5μmの厚さとなるように成長する。
【0055】これにより、第2のp-InP 層19はメサ部
16最上面より上にほとんど盛り上がることなく、表面
がほぼ平坦な構造が形成される。第2のp-InP 層19の
成長の際にCH3Cl を添加しないで成長した場合でも同様
の構造を作製できる。その場合には、第3の埋込層19
がメサ部16の最上面より上にやや盛り上がる形状とな
る。
【0056】その後に、フッ酸を含むエッチング溶液用
いて誘電体よりなるマスク15を除去する。
【0057】次に、図4(b) に示すように、MOVPE
法によりZnを濃度2×1018atoms/cm3 でドーピングし
た第2のp-InP クラッド層20をメサ部16の上と第3
の埋込層19の上に形成する。この場合、第2のp-InP
クラッド層20の膜厚は、メサ部16から十分離れた基
板の(100)面で厚さ1.5μmとなる条件で成長す
る。
【0058】引き続き、MOVPE法によりZnを濃度1
×1019atoms/cm3 でドーピングしたp-InGaAsコンタク
ト層21を第2のp-InP クラッド層20の上に形成す
る。この場合、コンタクト層21は、メサ部16から十
分離れた基板上の(100)面で0.5μmの厚さにな
る条件で成長する。これにより、n-InP 基板11の上に
は表面がほぼ平坦な層構造が形成される。なお、第2の
p-InP クラッド層20又はコンタクト層21の成長の際
に塩素(Cl)を含むガスを用いてMOVPE成長を行っ
ても差し支えない。
【0059】次に、図5に示すように、例えばp-InGaAs
コンタクト層21上の全面もしくは一部に例えばTi/Pt
/Auを材料とするp側電極22を形成し、必要により基
板11を100μm程度まで研磨する。その後に、例え
ばAuGe/Auを材料とするn側電極23を基板11の下面
に形成する。
【0060】以上の工程により本実施形態の半導体レー
ザが完成する。
【0061】図5に示す半導体レーザにおいて、p側電
極22からn側電極23に向けて電流を供給すると、電
流ブロック効果を有する第2の埋込層18と活性層13
の距離は図3(a) に示したメサ部16側壁での第1の埋
込層17の膜厚に等しく、例えば最短距離が0.1〜
0.4μmとなって従来に比べて狭くなっているので、
電流ブロック効果が高まり、活性層13の両側を通る電
流リークが低減し、レーザ特性が向上する。
【0062】また、その半導体レーザの埋込構造では、
電流ブロック層である第2の埋込層18がメサ部16の
最上面よりも下側で成長してメサ構造の上側に突出した
形状になっていないので、活性層13への電流注入の間
口が従来よりも広がって、素子抵抗の増大が防止される
とともに、その上の半導体層の成長が容易になる。
【0063】活性層13の幅を変えた場合の電極22,
23間の抵抗は、図6に示すようになって従来よりも素
子抵抗が低くなっていることがわかる。
【0064】さらに、メサ部16を形成する場合にドラ
イエッチングを用いているので、メサ部16のパターン
制御は良好であり、例えば図2(b) に示すように、メサ
部16の側面の傾斜は基板面に対して70〜90度の角
度になる。
【0065】上記した半導体レーザの写真を図7,図8
に示す。
【0066】なお、MOVPE法によるインジウム燐
(InP )の成長には、ソースガスとして例えばトリメチ
ルインジウムとホスフィン(PH3 )を用いる。p型不純
物である亜鉛の供給用ガスとしてジメチルジンクを用
い、n型不純物であるシリコンの供給用ガスとしてジシ
ラン(Si2H6 )を用いる。また、インジウムガリウム砒
素燐(InGaAsP )の成長のためのソースガスとしては、
例えばトリメチルインジウム、トリメチルガリウム、ア
ルシン(AsH3)及びホスフィンを用いる。このソースガ
スは、以下の実施形態のMOVPE法による層の成長の
際にも使用する。
【0067】ところで、上記した半導体レーザの第1〜
第3の埋込層17〜19を形成する際に塩化メチルを用
いたが、塩化エチル(C2H5Cl)、その他の塩素化合物ガ
ス、又は塩素を用いてもよい。 (第2の実施の形態)上記した半導体レーザでは、メサ
部16の両側に第2の埋込層(電流ブロック層)として
n-InP 層を採用しているが、高抵抗層を採用してもよ
く、以下にその埋込構造の形成について説明する。
【0068】まず、図2(b) に示すようなメサ部16を
形成するまでの工程を第1実施形態と同様に行う。その
後、図3(a) に示した第1の埋込層17を形成する。メ
サ部16と第1の埋込層17の形成条件は第1の実施の
形態と同様にする。
【0069】その後に、メサ部16の両側の第1の埋込
層17の上に図9(a) に示すような層を形成する。
【0070】即ち、CH3Cl を例えば300ccmの流量
で流した雰囲気中で、MOVPE法によりSi若しくはSe
を2×1018atoms/cm3 の濃度でドーピングした第2の
埋込層の下部18aを第1の埋込層17の上に薄く形成
する。この場合、第2の埋込層の下部18aの膜厚は、
メサから十分離れた基板11の(100)面の上で0.
15μmとなる条件で成長する。
【0071】さらに、同様のMOVPE法を用いて、鉄
(Fe)を2×1016atoms/cm3 の濃度でドーピングした
高抵抗InP 中間層18bを第2の埋込層の下部18aの
上に形成する。その高抵抗InP 中間層18bの膜厚は、
メサ部16から十分離れた基板11の(100)面の上
で0.4μmとなる条件で成長する。
【0072】その後に、SiもしくはSeを2×1018atom
s/cm3 の濃度でドーピングした第2の埋込層の上部18
cを高抵抗InP 中間層18bの上に形成する。その第2
の埋込層の上部18cの膜厚は、メサ部16から十分離
れた基板11の(100)面の上で0.15μmとなる
条件で成長する。
【0073】高抵抗InP 中間層18bと第2の埋込層の
上部18cは、ともに、第2の埋込層の下部18aの成
長と同様に、CH3Cl を例えば300ccmの流量で流し
た雰囲気中でMOVPE法により形成する。
【0074】これにより、第2の埋込層の下部18aと
下部18cの間に高抵抗InP 中間層18bが挟まれた電
流ブロック構造が形成される。この電流ブロック構造
は、第1実施形態の第2の埋込層18と同様な面を有し
ている。
【0075】第2の埋込層の下部18aから第2の埋込
層の上部18cまでの埋込層は、第1実施形態の第2の
埋込層18と同様に、第1の埋込層17よりも上に這い
上がることなく、それぞれ第1の埋込層17の側壁が成
長開始点となり、その側壁での第2の埋込層の下部18
cの上端が活性層13よりも下側かつ外側に位置するよ
うになる。また、第2の埋込層の下部18aから上部1
8cまでの層の上面と下面は、メサ部16の側面から離
れる方向で下向きに(N11)面(但し、N≧2)もし
くはそれよりも(100)面に近い傾斜面が現れる。
【0076】次に、第1の実施の形態で示したと同じよ
うに、CH3Cl を流した雰囲気中で、p-InP よりなる第3
の埋込層19を第2の埋込層18の上に形成すると、第
3の埋込層19はメサ部16最上面より上にほとんど盛
り上がることなく、表面がほぼ平坦な構造が形成され
る。第3の埋込層19の成長の際に、CH3Cl を添加しな
いで成長した場合でも同様の構造を作製できるが、その
場合には第3の埋込層19がメサ部16の最上面より上
にやや盛り上がる形状となる。
【0077】以上によりメサ部16の両側を埋め込む層
の形成が終了し、その後に、フッ酸を含むエッチング溶
液用いて誘電体よりなるマスク15を除去する。
【0078】次に、図9(b) に示すように、第2のp-In
P クラッド層20をメサ部16の上と第3の埋込層19
の上に形成する。さらに、p-InGaAsコンタクト層21を
第2のp-InP クラッド層20の上に形成する。続いて、
p-InGaAsコンタクト層21上の全面もしくは一部にp側
電極22を形成し、基板11の下面にn側電極23を形
成する。それらの層、電極の形成は、第1実施形態と同
じ条件とする。
【0079】以上の工程により本実施形態の半導体レー
ザが完成する。
【0080】この半導体レーザにおいては、n-InP より
なる第2の埋込層に高抵抗InP 中間層18bが挿入され
た結果、電流ブロック構造の耐圧が増し、より高温、高
注入状態での先出力特性、電流一電圧特性が改善され
る。
【0081】また、その半導体レーザの埋込構造では、
電流ブロック層である第2の埋込層の下部18aから第
2の埋込層の上部18cまでがメサ部16の最上面より
も下で成長してメサ構造の上側に突出した形状になって
いないので、第1実施形態と同様に、活性層13への電
流注入の間口が従来よりも広がって、素子抵抗の増大が
防止されるとともに、その上の半導体層の成長が容易に
なる。
【0082】また、p側電極22からn側電極23に向
けて電流を供給すると、電流ブロック効果を有する第2
の埋込層(下部18a、高抵抗InP 層18b、上部18
c)と活性層13との距離はメサ部16の側面上での横
方向の第一の埋込層17の膜厚に等しく、第1実施形態
と同様に電流ブロック効果が高まり、活性層13の両側
を通る電流リークが低減し、レーザ特性が向上する。 (第3の実施の形態)本実施形態では、メサ部16の両
側の領域において、n-InP 基板11と第1の埋込層17
の間にインジウムガリウム砒素燐(InGaAsP )を介在さ
せる構造の半導体レーザについて説明する。
【0083】まず、図2(b) に示すようなメサ部16を
形成するまでの工程を第1実施形態と同様に行う。
【0084】次に、図10(a) に示すように、CH3Cl を
例えば300ccmのガス流量で流している雰囲気中
で、MOVPE法により、メサ部16の両側のn-InP 基
板11の上にInGaAsP 層31を形成する。そのInGaAsP
層31は、メサ部16から十分離れた基板11の(10
0)面の上で0.1μmの厚さとなる条件で成長する。
【0085】この場合、誘電体よりなるマスク15の上
とメサ部16の側壁にはほとんど結晶が成長せず、メサ
部16の側方の埋込領域において基板11の(100)
面近傍の一部のメサ部16の側面とその側方の基板11
の(100)面の上にのみInGaAsP 層31が形成され
る。
【0086】その後、図3(a) 〜図5の工程に従って半
導体層、導電膜を形成することによって、図10(b) の
ような構造の半導体レーザを作製する。即ち、第1及び
第2のp-InP 層17、19、第2の埋込層18、第2の
p-InP クラッド層20、コンタクト層21、p側電極2
2、n側電極23の形成を第1実施形態と同じ方法によ
って形成する。
【0087】これによって作製された半導体レーザで
は、メサ部16の両側方でn-InP 基板11と第1の埋込
層17の間にInGaAsP 層31を介在させている。このIn
GaAsP層31のエネルギーバンドギャップは、n-InP 基
板11と第1の埋込層17のそれよりも広いので、メサ
部16の両側方の領域においては、埋込構造の耐圧が第
1実施形態よりも高くなり、より高温、高電流注入状態
での光出力特性、電流−電圧特性が改善される。 (第4の実施の形態)第3の実施の形態において、半導
体レーザの基板11と第1の埋込層17の間に形成した
InGaAsP 層31は、図11に示すように、第2の実施の
形態で示した半導体レーザにおける基板11と第1の埋
込層17の間に介在させてもよい。その製造方法は、図
10(a) に示すようにInGaAsP 層31をメサ部16の両
側に形成した後に、図9(a) に示すような結晶成長工程
を経ることになる。
【0088】図11に示した半導体レーザによれば、埋
込構造の耐圧が第2実施形態よりも高くなり、より高
温、高電流注入状態での光出力特性、電流−電圧特性が
改善される。
【0089】以上述べた第1〜第4の実施の形態におい
ては、説明のために特定の層厚、ドーピング量、組成、
材料を示したが、本発明はこれらに限定されない。
【0090】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、電流
ブロック層となる第2の埋込層の側面を活性層の外側に
位置させ、しかも、第2の埋込層の上面がその側面の上
端よりも下側に位置するようにしたので、活性層に対す
る電流注入の間口を広くして素子抵抗の低減を図ること
ができ、高電流注入時の素子の発熱を低減して、高温ま
での安定な動作を実現することができる。
【0091】また、電流ブロック層となる第2の埋込層
の中に高抵抗半導体層を挿入するようにしたので、電流
ブロック効果の機能が強化される。
【0092】さらに、活性層と電流ブロック層の距離を
0.1μm〜0.4μmの範囲にするようにしたので、
電流のリークパスが狭くなり、高温、高電流注入下の動
作での特性をさらに改善することができる。
【0093】また、別の本発明によれば、メサ構造の作
製技術としてドライエッチングを用いているので、メサ
構造の幅、高さの精密な制御が可能になり、均一な特性
を実現することができる。
【0094】さらに、塩素を含むガスを併用したMOV
PE法を用いているので、電流ブロック層となる第2の
埋込層の成長開始点がメサ構造の上端よりも下側になっ
て第2の埋込層がメサの側方の基板上での成長速度が高
くなり、第2の埋込層がメサよりも高く形成されること
を防止して、電流注入の間口が広がって半導体レーザの
素子抵抗を低減できる。
【0095】また、塩素を含むガスを併用したMOVP
E法によって、第1の埋込層と基板の間にInGaAsP 層を
作製するようにしたので、メサ部の活性層の下側にInGa
AsP層が配置され、InGaAsP 層を形成しない場合に比べ
て第1の埋込層の形状に殆ど影響を与えることはなく、
その上に形成され電流ブロック層(第2の埋込層)を上
記したような形状に形成することが可能になる。
【0096】また、MOVPE法による埋め込み成長の
前にウェットエッチングによってメサ部の側壁の表面と
基板の表面を0.2μm以下の深さで除去するようにし
たので、ドライエッチングによって生じたメサ部と基板
のそれぞれの表面ダメージ層を除去して、素子の信頼性
を高めることができる。
【0097】以上のように本発明によれば、素子抵抗が
低く、かつリーク電流が少ない半導体レーザが提供さ
れ、安定な高温・高出力動作が可能な半導体レーザが実
現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の埋込構造の半導体レーザを示す
断面図である。
【図2】図2(a),(b) は、本発明の第1実施形態の半導
体レーザの製造工程を示す断面図(その1)である。
【図3】図3(a),(b) は、本発明の第1実施形態の半導
体レーザの製造工程を示す断面図(その2)である。
【図4】図4(a),(b) は、本発明の第1実施形態の半導
体レーザの製造工程を示す断面図(その3)である。
【図5】図5は、本発明の第1実施形態の半導体レーザ
を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の第1実施形態の半導体レーザ
の素子抵抗と従来構造の半導体レーザの素子抵抗を活性
層の幅との関係で示した図である。
【図7】図7は、本発明の第1実施形態の半導体レーザ
の層構造の断面を示す写真である。
【図8】図8は、図7に示す半導体レーザを構成する層
の境界に沿って白線を入れた写真である。
【図9】図9(a),(b) は、本発明の第2実施形態の半導
体レーザの製造工程を示す断面図である。
【図10】図10(a),(b) は、本発明の第3実施形態の
半導体レーザの製造工程を示す断面図である。
【図11】図11は、本発明の第4実施形態の半導体レ
ーザを示す断面図である。
【符号の説明】
11…n-InP 基板、12…n型クラッド層、13…活性
層、14…第1のp型クラッド層、15…マスク、16
…メサ部、17…第1の埋込層、18…第2の埋込層、
18a…第2の埋込層の下部、18b…第2の埋込層の
高抵抗中間層、18c…第2の埋込層の上部、19…第
3の埋込層、20…第2のp型クラッド層、21…コン
タクト層、22…p側電極、23…n側電極、 31…
InGaAsP層。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一導電型不純物を含む半導体基板の(1
    00)面の上方に形成された活性層を含む多層構造を有
    し、かつ前記(100)面に対して70度から90度の
    範囲の角度で傾きながら前記活性層よりも下の位置まで
    延在する第1の側面を有する平面ストライプ形状のメサ
    部と、 前記メサ部の前記側壁から前記半導体基板の前記(10
    0)面に沿って形成された第二導電型不純物を含む第1
    の埋込層と、 前記メサ部の側方であって前記第1の埋込層の上に第一
    導電型不純物を含んで形成された第2の埋込層であっ
    て、該第2の埋込層は側面と上面と下面を有し、 前記側面は、前記メサ部の前記側壁に接し、最上部が前
    記活性層よりも上にあり、最下部が前記活性層よりも下
    側にあり、かつ、前記メサ部の前記側壁の角度と(11
    0)面で規定される角度の中間の角度を有する第一面で
    規定されるか又は前記第一面の上端から前記メサ部寄り
    に延びる(111)面と前記第一面との複合面で規定さ
    れ、 前記上面と下面は、前記側面から側方に延びて一部に
    (N11)面(但し、N≧2)が表出し、 前記第2の埋込層及び前記メサ部の上に形成された第二
    導電型不純物を含有する第1のクラッド層とを有するこ
    とを特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】前記第2の埋込層の中には、中間層として
    鉄を含む高抵抗半導体層が挿入されていることを特徴と
    する請求項1記載の半導体レーザ。
  3. 【請求項3】前記半導体基板はインジウム燐から構成さ
    れ、 前記多層構造は活性層の下に少なくとも第一導電型不純
    物を含むインジウム燐からなる第2のクラッド層を含
    み、 前記第1の埋込層はインジウム燐から構成され、 前記第1のクラッド層は少なくともインジウム燐を含む
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体
    レーザ。
  4. 【請求項4】前記半導体基板はインジウム燐よりなり、 前記メサ部を構成する前記多層構造は活性層の下に少な
    くとも第一導電型不純物を含むインジウム燐よりなる第
    2のクラッド層を含み、 前記メサ部の前記側壁の下部から側方にある前記第1の
    埋込層と前記半導体基板の間にはインジウムガリウム砒
    素燐よりなる第3の埋込層が形成され、 前記第1の埋込層はインジウム燐からなり、 前記第1のクラッド層は少なくともインジウム燐を含む
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体
    レーザ。
  5. 【請求項5】第一導電型不純物を含む半導体基板の(1
    00)面の上に活性層と第二導電型不純物含有の第1の
    クラッド層を形成する工程と、 前記第1のクラッド層の上にストライプ平面形状のマス
    クを形成する工程と、 前記マスクに覆われない領域において前記第1のクラッ
    ド層の最上面から前記活性層の下の位置までをエッチン
    グすることにより、前記(100)面に対して70゜以
    上90゜以下の角度の側壁を有するメサ部を形成する工
    程と、 前記メサ部の前記側壁に接する第1面と、前記メサ部の
    前記側壁の上端から下側に延びて(111)面である第
    2面と、該第2面から前記活性層よりも下側に延びて前
    記メサ部の前記側壁の角度と(110)面で規定される
    角度の中間の角度を有する第3面と、該第3面から下側
    に延びて(N11)面(N≧2)を含む第4面とを有す
    る第二導電型不純物含有の第1の埋込層を、有機金属気
    相成長法を用いて前記メサ部の前記側壁から前記半導体
    基板の前記(100)面に沿って形成する工程と、 塩素化合物ガスを添加したソースガスを用いる有機金属
    気相成長法によって、最上端が前記活性層よりも上にあ
    って該最上端から斜め下方に延びる領域に(N11)面
    (但し、N≧2)を含む上面を有する第一導電型不純物
    含有の第2の埋込層を、前記メサ部の側方であって前記
    第1の埋込層の上に形成する工程と、 有機金属気相成長法を用いることによって、前記メサ部
    の側方であって前記第2の埋込層の上に第二導電型不純
    物を含む第3の埋込層を形成する工程と、 前記マスクを除去する工程と、 有機金属気相成長法によって前記第2の埋込層と前記第
    1のクラッド層の上に第二導電型不純物を含む第2のク
    ラッド層を形成する工程とを有することを特徴とする半
    導体レーザの製造方法。
  6. 【請求項6】前記第1の埋込層を形成する前に、前記メ
    サ部の前記側壁の下部からその側方の前記半導体基板の
    上に、塩素化合物ガスを添加したソースガスを用いて有
    機金属気相成長法により、前記第1の埋込層と前記半導
    体基板の間にインジウムガリウム砒素燐層を形成する工
    程をさらに有することを特徴とする請求項5記載の半導
    体レーザの製造方法。
  7. 【請求項7】前記第2の埋込層を形成する工程におい
    て、ソースガスに塩素化合物ガスを添加した有機金属気
    相成長法によって、鉄が導入された高抵抗半導体層を中
    間層として形成する工程を含んでいることを特徴とする
    特徴とする請求項5記載の半導体レーザの製造方法。
JP10344734A 1998-12-03 1998-12-03 半導体レーザその製造方法 Withdrawn JP2000174388A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10344734A JP2000174388A (ja) 1998-12-03 1998-12-03 半導体レーザその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10344734A JP2000174388A (ja) 1998-12-03 1998-12-03 半導体レーザその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000174388A true JP2000174388A (ja) 2000-06-23

Family

ID=18371570

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10344734A Withdrawn JP2000174388A (ja) 1998-12-03 1998-12-03 半導体レーザその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000174388A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011249766A (ja) * 2010-04-27 2011-12-08 Sumitomo Electric Device Innovations Inc 光半導体装置およびその製造方法
JP2016031970A (ja) * 2014-07-28 2016-03-07 三菱電機株式会社 光半導体装置
JP7359333B1 (ja) 2022-11-30 2023-10-11 三菱電機株式会社 光半導体装置およびその製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011249766A (ja) * 2010-04-27 2011-12-08 Sumitomo Electric Device Innovations Inc 光半導体装置およびその製造方法
US8798110B2 (en) 2010-04-27 2014-08-05 Sumitomo Electric Device Innovations, Inc. Optical semiconductor device and method of manufacturing optical semiconductor device
US9031111B2 (en) 2010-04-27 2015-05-12 Sumitomo Electric Device Innovations, Inc. Optical semiconductor device and method of manufacturing optical semiconductor device
JP2016031970A (ja) * 2014-07-28 2016-03-07 三菱電機株式会社 光半導体装置
JP7359333B1 (ja) 2022-11-30 2023-10-11 三菱電機株式会社 光半導体装置およびその製造方法
WO2024116301A1 (ja) * 2022-11-30 2024-06-06 三菱電機株式会社 光半導体装置およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2547001B2 (ja) 半導体構造の製造方法
JPH05304337A (ja) 半導体素子の製造方法
JP3791589B2 (ja) 端面非注入型半導体レーザおよびその製造方法
JPH03112185A (ja) 半導体レーザの製造方法
JP2007533120A (ja) 単一のステップmocvdによって製造される埋め込みヘテロ構造デバイス
US6556605B1 (en) Method and device for preventing zinc/iron interaction in a semiconductor laser
JP2000174389A (ja) 半導体レーザ及びその製造方法
JPS6318877B2 (ja)
JP2998629B2 (ja) 光半導体装置とその製造方法
US4429397A (en) Buried heterostructure laser diode
JP4002422B2 (ja) 半導体素子およびその作製方法
JP2000174388A (ja) 半導体レーザその製造方法
JPH0632331B2 (ja) 半導体レ−ザ装置およびその製造方法
JP2010010284A (ja) 集積型光半導体装置の製造方法及び集積型光半導体装置
JP2000260714A (ja) 有機金属気相成長による成膜方法及びこれを用いた半導体レーザの製造方法
US7615791B2 (en) Semiconductor optical device
US5887011A (en) Semiconductor laser
EP1237241A2 (en) Semiconductor laser and method of manufacturing
JPH07254750A (ja) 半導体レーザ
JP3146501B2 (ja) 半導体レーザ及びその製造方法
JP3830552B2 (ja) 埋込型半導体レーザ装置の製造方法
JP3994928B2 (ja) 半導体レーザの製造方法
JPS5884483A (ja) 埋め込みヘテロ構造半導体レ−ザ
JP2004349422A (ja) 半導体光素子を製造する方法、及び半導体光素子
JP3266114B2 (ja) 半導体レーザの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060207