JP2000173241A - 記録媒体及びテープドライブ装置 - Google Patents

記録媒体及びテープドライブ装置

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JP2000173241A
JP2000173241A JP10348464A JP34846498A JP2000173241A JP 2000173241 A JP2000173241 A JP 2000173241A JP 10348464 A JP10348464 A JP 10348464A JP 34846498 A JP34846498 A JP 34846498A JP 2000173241 A JP2000173241 A JP 2000173241A
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partition
tape
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recording
magnetic tape
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JP10348464A
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Yoshihisa Takayama
佳久 高山
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データストレージ用のテープカセットに対す
る管理が更に強化できるようにし、特にパーティション
における使用回数の管理を可能とすることを主目的とす
る。 【解決手段】 テープカセットのMICに対して、パー
ティションが記録再生位置に在ったとされる回数を示す
アクセスカウント、及びパーティションに対して記録が
行われたとされるアップデートリプレイスカウントを定
義して記憶可能とする。これらの情報により、磁気テー
プの使用履歴として、パーティションごとの使用回数を
把握することができ、例えばパーティションごとのテー
プ品質劣化の程度を推し量ることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばデータスト
レージ用途などに用いる記録媒体、及びそのような記録
媒体としてのテープカセットに対応するテープドライブ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】デジタルデータを磁気テープに記録/再
生することのできるドライブ装置として、いわゆるテー
プストリーマドライブが知られている。このようなテー
プストリーマドライブは、メディアであるテープカセッ
トのテープ長にもよるが、例えば数十〜数百ギガバイト
程度の膨大な記録容量を有することが可能であり、この
ため、コンピュータ本体のハードディスク等のメディア
に記録されたデータをバックアップするなどの用途に広
く利用されている。また、データサイズの大きい画像デ
ータ等の保存に利用する場合にも好適とされている。
【0003】そして、上述のようなテープストリーマド
ライブとして、例えば、8ミリVTRのテープカセット
を記録媒体として、回転ヘッドによるヘリカルスキャン
方式を採用してデータの記録/再生を行うようにされた
ものが提案されている。
【0004】上記したようなテープストリーマドライブ
においては、テープカセットの磁気テープに対して初期
化を行うことで、例えば磁気テープに対して、ユーザが
必要とする数及び容量のパーティションを形成すること
ができるようになっている。そして、このパーティショ
ンごとに形成されるデータエリアに対して、ユーザデー
タを記録したり、又は記録されたユーザデータを再生す
るようにされる。
【0005】また、各パーティションごとにおいては、
例えばその先頭に対して、磁気テープ全体又は現パーテ
ィションに対応する各種使用履歴情報(管理情報ともい
える)が格納される所定サイズの管理情報記録領域が形
成されるようになっている。テープストリーマドライブ
は、この管理情報記録領域に記録されている情報を再生
して取得することで、磁気テープに対する適正な記録再
生を行うことができるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、テープスト
リーマドライブのユーザによっては、テープカセットの
磁気テープについての使用回数として、例えばパーティ
ションごとの使用回数を把握しておく必要があるといっ
たことは当然考えられる。ユーザがテープカセットにつ
いて、パーティションごとの使用回数を把握していれ
ば、それだけユーザにとってのテープライブラリの管理
面で使い勝手が向上される。例えばユーザは、使用回数
の多いパーティションについては、その磁気テープの記
録面が摩耗して劣化している恐れがあるとして重要なデ
ータの記録は避けたりするといった判断を行うことがで
きる。
【0007】ところで、磁気テープの物理的状態劣化に
つながるような動作状況をここでいう磁気テープの「使
用」として捉えた場合、パーティションごとに対応する
磁気テープの「使用」としては、例えば、そのパーティ
ションに対して、記録又は再生のためにアクセスを行っ
た場合や、更には、そのパーティションに対するデータ
記録動作によって、パーティションに対してデータの書
き換えを行ったような場合が相当するものと思われる。
【0008】従って、パーティションに対してアクセス
が行われた回数を示す情報(アクセス回数情報)、或い
は、パーティションに対してデータの書き換え(記録)
が行われた回数(データ記録回数情報)などの情報が、
使用履歴情報として、前述した磁気テープの管理情報記
録領域に記録されていれば、この情報をテープストリー
マドライブにより読み出すことで、ユーザは使用回数を
把握することができることになる。
【0009】但し、現状においては、上記したようなア
クセス回数情報及びデータ記録回数情報は、磁気テープ
の管理情報記録領域に記録されるべき情報としては設定
されていない。このため、磁気テープのパーティション
ごとの使用回数を把握しておこうとした場合には、ユー
ザの自己管理によって、例えばこれまで記録再生に際し
てパーティションにアクセスした回数や、パーティショ
ンごとに記録を行った回数をメモとして書き留めるなど
してどこかに保存しておくといったことをしなければな
らない。特にこの場合、ユーザは、磁気テープに形成さ
れたパーティションごとに管理をする必要があるため、
その管理作業は煩雑なものとなってしまう。
【0010】このように、現状のテープストリーマドラ
イブでは、テープカセットに関する使用履歴として、磁
気テープについての使用回数、特にパーティションごと
の使用回数を示し得る情報が無いために、テープカセッ
トについての管理が万全ではないという問題を抱えてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、データストレージに用いられるテープ
カセットに対する管理が更に強化できるようにすること
を目的とする。本発明では、特に、磁気テープに形成さ
れたパーティションごとの使用回数の管理を可能とする
ことが主目的となる。
【0012】このため、磁気テープが収納されたテープ
カセットと、このテープカセットに備えられ、上記磁気
テープに対する記録または再生を管理するための管理情
報を記憶するメモリとを備えた記録媒体において、上記
メモリにおいては、磁気テープに形成されるパーティシ
ョンごとに対応する情報として、パーティションが記録
再生位置に導出されたものとする回数を示すアクセス回
数情報を記憶するための記憶領域を設定することとし
た。
【0013】また、磁気テープが収納されたテープカセ
ットが装填された際に、その磁気テープに対して情報の
記録または再生を行なうことができるテープドライブ手
段と、装填されたテープカセットに磁気テープに対する
記録または再生を管理するための管理情報を記憶するメ
モリが備えられている場合に、そのメモリに対して管理
情報の読み出しまたは書込みを行なうことができるメモ
リドライブ手段と、テープドライブ手段の動作として、
磁気テープ上の現在位置から所要のパーティションにお
ける目標位置にアクセスできるように制御を実行するこ
とのできるアクセス制御手段と、装填されたテープカセ
ットのメモリに、磁気テープに形成されるパーティショ
ンごと対応する情報として、パーティションが記録再生
位置に導出されたものとする回数を示すアクセス回数情
報が記憶可能とされている場合に、アクセス制御手段の
制御によるアクセス動作の実行に際して、現在位置を含
む現パーティションと目標位置を含む目標パーティショ
ンと、これら現パーティションと目標パーティションの
間に1以上の中間パーティションがある場合にはこの中
間パーティションとの各々に対応するアクセス回数情報
をインクリメントして更新するように、メモリドライブ
手段を制御するメモリドライブ制御手段とを備えてテー
プドライブ装置を構成することとした。
【0014】また、磁気テープが収納されたテープカセ
ットが装填された際に、その磁気テープに対して情報の
記録または再生を行なうことができるテープドライブ手
段と、装填されたテープカセットに磁気テープに対する
記録または再生を管理するための管理情報を記憶するメ
モリが備えられている場合に、そのメモリに対して管理
情報の読み出しまたは書込みを行なうことができるメモ
リドライブ手段と、装填されたテープカセットのメモリ
に、磁気テープに形成されたパーティションごとの情報
としてパーティションが記録再生位置に導出されたもの
とする回数を示すアクセス回数情報が記憶されている場
合に、メモリドライブ手段によって読み出された上記管
理情報としてアクセス回数情報を検出することのできる
検出手段とを備えてテープドライブ装置を構成すること
とした。
【0015】また、磁気テープが収納されたテープカセ
ットと、このテープカセットに備えられ、磁気テープに
対する記録または再生を管理するための管理情報を記憶
するメモリとを備えた記録媒体において、上記メモリに
おいては、磁気テープに形成されるパーティションごと
に対応する情報として、パーティションに対してデータ
記録が行われた回数を示すデータ記録回数情報を記憶す
るための記憶領域を設定することとした。
【0016】また、磁気テープが収納されたテープカセ
ットが装填された際にその磁気テープに対して情報の記
録または再生を行なうことができるテープドライブ手段
と、装填されたテープカセットに、磁気テープに対する
記録または再生を管理するための管理情報を記憶するメ
モリが備えられている場合に、そのメモリに対して管理
情報の読み出しまたは書込みを行なうことができるメモ
リドライブ手段と、磁気テープに形成されているパーテ
ィションごとに対してデータの記録が行われるようにテ
ープドライブ手段を制御する記録制御手段と、装填され
たテープカセットのメモリに、磁気テープに形成される
パーティションごと対応する情報として、パーティショ
ンに対してデータ記録が行われた回数を示すデータ記録
回数情報が記憶可能とされている場合に、記録制御手段
の制御によるデータ記録動作の実行に際して、データ記
録が行われたパーティションに対応するデータ記録回数
情報をインクリメントして更新するようにメモリドライ
ブ手段を制御するメモリドライブ制御手段とを備えてテ
ープドライブ装置を構成することとした。
【0017】また、磁気テープが収納されたテープカセ
ットが装填された際に、その磁気テープに対して情報の
記録または再生を行なうことができるテープドライブ手
段と、装填されたテープカセットに、磁気テープに対す
る記録または再生を管理するための管理情報を記憶する
メモリが備えられている場合に、そのメモリに対して管
理情報の読み出しまたは書込みを行なうことができるメ
モリドライブ手段と、装填されたテープカセットのメモ
リに、磁気テープに形成されたパーティションごとの情
報として、パーティションに対してデータ記録が行われ
た回数を示すデータ記録回数情報が記憶されている場合
に、メモリドライブ手段によって読み出された管理情報
として、アクセス回数情報を検出することのできる検出
手段とを備えてテープドライブ装置を構成することとし
た。
【0018】上記各構成によれば、テープカセットに備
えられるメモリ素子に対して、管理情報として、そのテ
ープカセットの磁気テープに形成されたパーティション
ごとに対応する管理情報として、パーティションがテー
プドライブ装置側の記録再生位置に在るとされた回数を
示すアクセス回数情報と、パーティションに対して記録
を行った記録回数情報を記憶させることが可能になる。
そして、これらの情報をメモリ素子から読み出すこと
で、これらの情報に基づき、そのテープカセットの磁気
テープについてのパーティションごとの使用回数(使用
頻度)を把握することが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。ここで、先に本出願人により不揮発性メモ
リが設けられたテープカセット及び、このメモリ付きテ
ープカセットに対応してデジタルデータの記録/再生が
可能とされるデータストレージシステムを形成するテー
プドライブ装置についての発明が提案されているが、本
発明は、これらメモリ付きテープカセットに対応するデ
ータストレージシステムにおいて本発明を適用したもの
とする。なお、テープカセットに備えられる不揮発性メ
モリについては、MIC(Memory In Cassette)というこ
とにする。説明は次の順序で行う。 1.テープカセットの構成 2.テープストリーマドライブの構成 3.磁気テープ上のデータ構成 4.IDエリア 5.MICのデータ構造 6.アクセスカウントの更新 6−1.動作概要 6−2.処理動作 7.アップデートリプレイスカウントの更新処理
【0020】1.テープカセットの構成 先ず、本例のテープストリーマドライブに対応するMI
C付のテープカセットについて図2及び図3を参照して
説明する。図2は、テープカセットの内部構造を概念的
に示すものとされ、この図に示すテープカセット1の内
部にはリールハブ2A、2Bが設けられ、この両リール
ハブ2A及び2B間にテープ幅8mmの磁気テープ3が
巻装される。
【0021】このテープカセット1には不揮発性メモリ
であるMIC4が設けられており、このMIC4のモジ
ュールからは5個の端子5A、5B、5C、5D、5E
が導出され、それぞれ電源端子、データ入力端子、クロ
ック入力端子、アース端子、予備端子等として構成され
ている。詳しくは後述するが、このMIC4には、テー
プカセットごとの製造年月日や製造場所、テープの厚さ
や長さ、材質、テープ3上のに形成される各パーティシ
ョンごとの記録データの使用履歴等に関連する情報、ユ
ーザ情報等が記憶される。なお、本明細書ではこれらの
MIC4に格納される各種情報は『管理情報』とも言う
ことにする。
【0022】図3は、テープカセット1の外観例を示す
ものとされ、筺体全体は上側ケース6a、下側ケース6
b、及びガードパネル8からなり、通常の8ミリVTR
に用いられるテープカセットの構成と基本的には同様と
なっている。このテープカセット1の側面のラベル面9
には、端子ピン7A、7B、7C、7D、7Eが設けら
れており、上記図2にて説明した各端子5A、5B、5
C、5D、5Eとそれぞれ接続されている。即ち、本例
ては、テープカセット1は次に説明するテープストリー
マドライブ10と、上記端子ピン7A、7B、7C、7
D、7Eを介して物理的に接触してデータ信号等の相互
伝送が行われるものとされる。
【0023】2.テープストリーマドライブの構成 次に、図1により本例のテープストリーマドライブ10
の構成について説明する。このテープストリーマドライ
ブ10は、装填されたテープカセット1の磁気テープ3
に対して、ヘリカルスキャン方式により記録/再生を行
うようにされている。回転ドラム11には、アジマス角
の異なる2つの記録ヘッド12A、12B、及びそれぞ
れ所要のアジマス角の3つの再生ヘッド13A、13
B、13Cが所定の角度間隔で設けられる。
【0024】テープカセット1から引き出された磁気テ
ープ3が巻き付けられる回転ドラム11はドラムモータ
14Aにより回転される。また磁気テープ3を定速走行
させるための図示しないキャプスタンはキャプスタンモ
ータ14Bにより回転駆動される。またテープカセット
1内の上記リールハブ2A,2Bは、それぞれリールモ
ータ14C、14Dにより、独自に、順方向及び逆方向
に回転駆動される。ローディングモータ14Eは、図示
しないローディング機構を駆動し、磁気テープ3の回転
ドラム11へのローディング/アンローディングを実行
する。
【0025】ドラムモータ14A、キャプスタンモータ
14B、リールモータ14C、14D、ローディングモ
ータ14Eは、それぞれメカドライバ17からの電力印
加により回転駆動される。メカドライバ17はサーボコ
ントローラ16からの制御に基づいて各モータを駆動す
る。サーボコントローラ16は各モータの回転速度制御
を行って通常の記録再生時の走行や高速再生時のテープ
走行、早送り、巻き戻し時のテープ走行、テープカセッ
ト装填動作、ローディング/アンローディング動作、テ
ープテンション制御動作、などを実行させる。図示して
いないが、サーボコントローラ16が各モータのサーボ
制御を実行するために、ドラムモータ14A、キャプス
タンモータ14B、リールモータ14C、14Dにはそ
れぞれFG(周波数発生器)が設けられており、各モー
タの回転情報が検出できるようにしている。そしてサー
ボコントローラ16はこれらのFGパルスに基づいて各
モータの回転速度を判別することで、各モータの回転動
作について目的とする回転速度との誤差を検出し、その
誤差分に相当する印加電力制御をメカドライバ17に対
して行うことで、閉ループによる回転速度制御を実現す
ることができる。従って、記録/再生時の通常走行や、
高速サーチ、早送り、巻き戻しなどの各種動作時に、サ
ーボコントローラ16はそれぞれの動作に応じた目標回
転速度により各モータが回転されるように制御を行うこ
とができる。
【0026】EEP−ROM18にはサーボコントロー
ラ16が各モータのサーボ制御に用いる定数等が格納さ
れている。
【0027】サーボコントローラ16はインターフェー
スコントローラ/ECCフォーマター22(以下、IF
/ECCコントローラという)を介してシステム全体の
制御処理を実行するシステムコントローラ15と双方向
に接続されている。
【0028】このテープストリーマドライブ10におい
ては、データの入出力にSCSIインターフェイス20
が用いられている。例えばデータ記録時にはホストコン
ピュータ40から、固定長のレコードという伝送データ
単位によりSCSIインターフェイス20を介して逐次
データが入力され、圧縮/伸長回路21に供給される。
なお、このようなテープストリーマドライブシステムに
おいては、可変長のデータの集合単位によってホストコ
ンピュータ40よりデータが伝送されるモードも存在す
る。
【0029】圧縮/伸長回路21では、入力されたデー
タについて必要があれば、所定方式によって圧縮処理を
施すようにされる。圧縮方式の一例として、例えばLZ
符号による圧縮方式を採用するのであれば、この方式で
は過去に処理した文字列に対して専用のコードが割り与
えられて辞書の形で格納される。そして、以降に入力さ
れる文字列と辞書の内容とが比較されて、入力データの
文字列が辞書のコードと一致すればこの文字列データを
辞書のコードに置き換えるようにしていく。辞書と一致
しなかった入力文字列のデータは逐次新たなコードが与
えられて辞書に登録されていく。このようにして入力文
字列のデータを辞書に登録し、文字列データを辞書のコ
ードに置き換えていくことによりデータ圧縮が行われる
ようにされる。
【0030】圧縮/伸長回路21の出力は、IF/EC
Cコントローラ22に供給されるが、IF/ECCコン
トローラ22においてはその制御動作によって圧縮/伸
長回路21の出力をバッファメモリ23に一旦蓄積す
る。このバッファメモリ23に蓄積されたデータはIF
/ECCコントローラ22の制御によって、最終的にグ
ループ(Group)という磁気テープの40トラック
分に相当する固定長の単位としてデータを扱うようにさ
れ、このデータに対してECCフォーマット処理が行わ
れる。
【0031】ECCフォーマット処理としては、記録デ
ータについて誤り訂正コードを付加すると共に、磁気記
録に適合するようにデータについて変調処理を行ってR
F処理部19に供給する。RF処理部19では供給され
た記録データに対して増幅、記録イコライジング等の処
理を施して記録信号を生成し、記録ヘッド12A、12
Bに供給する。これにより記録ヘッド12A、12Bか
ら磁気テープ3に対するデータの記録が行われることに
なる。
【0032】また、データ再生動作について簡単に説明
すると、磁気テープ3の記録データが再生ヘッド13
A、13BによりRF再生信号として読み出され、その
再生出力はRF処理部19で再生イコライジング、再生
クロック生成、2値化、デコード(例えばビタビ復号)
などが行われる。このようにして読み出された信号はI
F/ECCコントローラ22に供給されて、まず誤り訂
正処理等が施される。そしてバッファメモリ23に一時
蓄積され、所定の時点で読み出されて圧縮/伸長回路2
1に供給される。圧縮/伸長回路21では、システムコ
ントローラ15の判断に基づいて、記録時に圧縮/伸長
回路21により圧縮が施されたデータであればここでデ
ータ伸長処理を行い、非圧縮データであればデータ伸長
処理を行わずにそのままパスして出力される。圧縮/伸
長回路21の出力データはSCSIインターフェイス2
0を介して再生データとしてホストコンピュータ40に
出力される。
【0033】また、この図にはテープカセット1の磁気
テープ3と共にMIC4が示されている。このMIC4
は、テープカセット本体がテープストリーマドライブに
装填されると、図3に示した端子ピンを介してシステム
コントローラ15とデータの入出力が可能なように接続
される。これによりシステムコントローラ15はMIC
4に記録されている管理情報を読み込んだり、管理情報
を更新できる。
【0034】MIC4と外部のホストコンピュータ40
間はSCSIのコマンドを用いて情報の相互伝送が行わ
れる。このため、特にMIC4とホストコンピュータ4
0との間に専用のラインを設ける必要はなく、結果的に
テープカセットとホストコンピュータ40とのデータの
やりとりは、SCSIインターフェイスだけで結ぶこと
ができる。
【0035】テープストリーマドライブ10とホストコ
ンピュータ40間は上記のようにSCSIインターフェ
ース20を用いて情報の相互伝送が行われるが、システ
ムコントローラ15に対してはホストコンピュータ40
がSCSIコマンドを用いて各種の通信を行うことにな
る。また従って、ホストコンピュータ40はSCSIコ
マンドによりシステムコントローラ15に指示を行って
MIC4に対するデータ書込/読出を実行させることが
できる。
【0036】S−RAM24,フラッシュROM25
は、システムコントローラ15が各種処理に用いるデー
タが記憶される。例えばフラッシュROM25には制御
に用いる定数等が記憶される。またS−RAM24はワ
ークメモリとして用いられたり、MIC4から読み出さ
れたデータ、MIC4に書き込むデータ、テープカセッ
ト単位で設定されるモードデータ、各種フラグデータな
どの記憶や演算処理などに用いるメモリとされる。な
お、S−RAM24,フラッシュROM25は、システ
ムコントローラ15を構成するマイクロコンピュータの
内部メモリとして構成してもよく、またバッファメモリ
23の領域の一部をワークメモリとして用いる構成とし
てもよい。
【0037】3.磁気テープ上のデータ構成 次に、上述してきたテープストリーマドライブ10によ
り記録再生が行われるテープカセット1の、磁気テープ
3上のデータフォーマットについて概略的に説明する。
【0038】図4は、磁気テープ3に記録されるデータ
の構造を示している。図4(a)には1本の磁気テープ
3が模式的に示されている。本例においては、図4
(a)のように1本の磁気テープ3を、パーティション
(Partition)単位で分割して利用することが
できるものとされ、本例のシステムの場合には最大25
6のパーティション数を設定して管理することが可能と
されている。また、この図に示す各パーティションは、
それぞれパーティション#0、#1、#2、#3・・・
として記されているように、パーティションナンバが与
えられて管理されるようになっている。
【0039】従って、本例においてはパーティションご
とにそれぞれ独立してデータの記録/再生等を行うこと
が可能とされるが、例えば図4(b)に示す1パーティ
ション内におけるデータの記録単位は、図4(c)に示
すグループ(Group)といわれる固定長の単位に分
割することができ、このグループごとの単位によって磁
気テープ3に対する記録が行われる。この場合、1グル
ープは20フレーム(Frame)のデータ量に対応
し、図4(d)に示すように、1フレームは、2トラッ
ク(Track)により形成される。この場合、1フレ
ームを形成する2トラックは、互いに隣り合うプラスア
ジマスとマイナスアジマスのトラックとされる。従っ
て、1グループは40トラックにより形成されることに
なる。
【0040】また、図4(d)に示した1トラック分の
データの構造は、図5(a)及び図5(b)に示され
る。図5(a)にはブロック(Block)単位のデー
タ構造が示されている。1ブロックは1バイトのSYN
CデータエリアA1に続いてサーチ等に用いる6バイト
のIDエリアA2、IDデータのための2バイトからな
るエラー訂正用のパリティエリアA3、64バイトのデ
ータエリアA4より形成される。
【0041】そして、図5(b)に示す1トラック分の
データは全471ブロックにより形成され、1トラック
は図のように、両端に4ブロック分のマージンエリアA
11、A19が設けられ、これらマージンエリアA11
の後ろとマージンA19の前にはトラッキング制御用の
ATFエリアA12、A18が設けられる。さらに、A
FTエリアA12の後ろとATFエリアA18の前には
パリティーエリアA13、A17が備えられる。これら
のパリティーエリアA13、A17としては32ブロッ
ク分の領域が設けられる。
【0042】また、1トラックの中間に対してATFエ
リアA15が設けられ、これらATFエリアA13、A
15、A18としては5ブロック分の領域が設けられ
る。そして、パリティーエリアA13とATFエリアA
15の間と、ATFエリアA15とパリティーエリアA
17との間にそれぞれ192ブロック分のデータエリア
A14、A16が設けられる。従って、1トラック内に
おける全データエリア(A14及びA16)は、全47
1ブロックのうち、192×2=384ブロックを占め
ることになる。そして上記トラックは、磁気テープ3上
に対して図5(c)に示すようにして物理的に記録さ
れ、前述のように40トラック(=20フレーム)で1
グループとされることになる。
【0043】図4、図5で説明した磁気テープ3には、
図6に示すエリア構造によりデータ記録が行われること
になる。なお、ここではパーティションが#0〜#N−
1までとしてN個形成されている例をあげている。
【0044】図6(a)に示すように、磁気テープの最
初の部分には物理的にリーダーテープが先頭に位置して
おり、次にテープカセットのローディング/アンローデ
ィングを行う領域となるデバイスエリアが設けられてい
る。このデバイスエリアの先頭が物理的テープの先頭位
置PBOT(Phisycal Bigining of Tape)とされる。上
記デバイスエリアに続いては、パーティション#0に関
してのリファレンスエリア及びテープの使用履歴情報等
が格納されるシステムエリア(以下、リファレンスエリ
アを含めてシステムエリアという)が設けられて、以降
にデータエリアが設けられる。システムエリアの先頭が
論理的テープの開始位置LBOT(Logical Bigining o
f Tape) とされる。
【0045】このシステムエリアには、図6(c)に拡
大して示すように、リファレンスエリア、ポジショント
レランスバンドNO.1、システムプリアンブル、シス
テムログ、システムポストアンブル、ポジショントレラ
ンスバンドNO.2、ベンダーグループプリアンブルが
形成される。
【0046】このようなシステムエリアに続くデータエ
リアにおいては、図6(b)に拡大して示すように、最
初にデータを作成して供給するベンダーに関する情報が
示されるベンダーグループが設けられ、続いて図4
(c)に示したグループが、ここではグループ1〜グル
ープ(n)として示すように複数連続して形成されてい
くことになる。そして最後のグループ(n)の後にアン
ブルフレームが配される。
【0047】このようなデータエリアに続いて図6
(a)のように、パーティションのデータ領域の終了を
示すEOD(End of Data)の領域が設けられる。パーテ
ィションが1つしか形成されない場合は、そのパーティ
ション#0のEODの最後が、論理的テープの終了位置
LEOT(Logical End of Tape)とされるが、この場合
はN個のパーティションが形成されている例であるた
め、パーティション#0のEODに続いてオプショナル
デバイスエリアが形成される。上記した先頭位置PBO
Tからのデバイスエリアは、パーティション#0に対応
するロード/アンロードを行うエリアとなるが、パーテ
ィション#0の最後のオプショナルデバイスエリアは、
パーティション#1に対応するロード/アンロードを行
うエリアとなる。
【0048】パーティション#1としては、パーティシ
ョン#0と同様にエリアが構成され、またその最後には
次のパーティション#2に対応するロード/アンロード
を行うエリアとなるオプショナルデバイスエリアが形成
される。以降、パーティション#(N−1)までが同様
に形成される。なお、最後のパーティション#(N−
1)では、オプショナルデバイスエリアは不要であるた
め形成されず、パーティション#(N−1)のEODの
最後が、論理的テープの終了位置LEOT(Logical En
d of Tape)とされる。PEOT(Phisycal End of Tap
e) は、物理的テープの終了位置、又はパーティション
の物理的終了位置を示すことになる。
【0049】4.IDエリア 次に、先に図5(a)に示したIDエリアA2について
図7〜図10を参照して説明する。図7はIDエリアA
2のデータ構造を示すものとされ、このIDエリアA2
は9ビットのフィジカルブロックアドレス(Physical Bl
ock Address)A21と、これに続く39ビットのIDイ
ンフォメーションエリア(ID Information Area) A22
の領域よりなる。
【0050】前述のように、1トラック内における全デ
ータエリア(A14及びA16)は384ブロックより
なることから、これら全データエリアに含まれるフィジ
カルブロックアドレスA21の数も384とされること
になる。そして、これら384のフィジカルブロックア
ドレスA21は、例えば図8に模式的に示すように1ト
ラックの先頭に位置するフィジカルブロックアドレスA
21から順に、10進法表現では、0〜383までイン
クリメントするようにしてアドレス値が与えられる。こ
れにより、例えば記録再生装置側により、1トラック内
のデータエリアに含まれるIDインフォメーションエリ
アA22の情報を適正に扱うことが可能なようにされ
る。ここで、1トラック内のデータエリアに含まれるI
DインフォメーションエリアA22のデータサイズとし
ては、39(Bit )×384(Block)=14976(Bi
t)=1872(Byte)で求められるように、1872バイ
トとなる。
【0051】図9は、図7に示したIDインフォメーシ
ョンエリアA22に格納されるIDエリア情報の種類を
示すものとされ、この図に示す各IDエリア情報が1ト
ラック上のデータエリアに含まれる、計1872バイト
のIDインフォメーションエリアA22、A22・・・
・の領域に対して、所定の規則に従って当て嵌められる
ようにして格納されることになる。また、テープストリ
ーマドライブ10によるIDエリア情報の確実な読み出
しを可能とさせることを考慮して、1トラックごとに同
一の種類のIDエリア情報が所定の規則に従って複数回
記録される。
【0052】この図9において、ロウフォーマットID
(Raw Format ID:16bit) は、磁気テープに関する基本的
フォーマットのタイプが示され、本例の場合には、例え
ばトラックピッチ、1フレームのデータサイズ、1トラ
ックに含まれるブロック数、1ブロックのデータサイ
ズ、テープ長、テープ厚、テープの材質等の情報が示さ
れる。ロジカルフォーマットID(Logical Format ID:
8bit) は、実際に使用される記録フォーマットのタイプ
が示される。ロジカルフレームID(Logical Frame I
D:8bit)は、図のようにラストフレームID(Last Fram
e ID:1bit) 、ECCフレームID(ECC Frame ID:1bit)
、及びロジカルフレームナンバ(Logical Frame Numbe
r:6bit)よりなる。ラストフレームIDは、当該IDエ
リアが含まれる現フレームが、グループ内の最後のフレ
ームであるか否かを示し、ECCフレームIDは、現フ
レームのデータエリアの記録データがECC(誤り訂正
符号)とされているか否かを示す。
【0053】また、前述のように1グループは20フレ
ームよりなるが、ロジカルフレームナンバは、当該フレ
ームが現グループ内の何番目のフレームであるかを示
す。
【0054】パーティションID(Partition ID:16bi
t)は、現フレームを含むパーティションのパーティシ
ョンナンバが示される。
【0055】エリアID(Area ID:4bit) は、当該フレ
ームがどのエリアに属しているかを示すものとされる。
データID(Data ID:4bit) は、記録フォーマットに基
づくデータの処理形態のタイプが示され、N−ポジショ
ン(N-Position:4bit )及びN−リピート(N-Repeats:
4bit) は多重記録モードに対応するデータに関する情報
が定義される。グループカウント(Group Count:24bit)
は、現パーティションにおいて当該フレームが含まれる
グループまでのグループの総数を示す。また、ファイル
マークカウント(File-Mark Count:32bit)は、現パーテ
ィションにおいて、その開始位置から現グループまでに
含まれるファイルマークの総数が示される。ファイルマ
ークは1パーティション内におけるデータファイルの区
切りを示す情報とされる。
【0056】セーブセットマークカウント(Sava-Set Ma
rk Count:32bit) は、現パーティションにおいて、その
開始位置から現グループまでに含まれるファイルマーク
の総数が示される。セーブセットマークは1パーティシ
ョン内における、データセーブ位置の区切りを示す情報
とされる。レコードカウント(Record Count:32bit)
は、現パーティションにおいて、その開始位置から現グ
ループまでに含まれるレコードの総数が示される。アブ
ソリュートフレームカウント(Absolute Frame Count:2
4bit)は、現パーティションにおいて、その開始位置か
ら現グループまでに含まれるフレームの総数が示され
る。また、将来のIDエリア情報の追加等に備えて未定
義(Reserved)の領域が設けられる。なお、この図に示す
IDエリア情報の定義及び各IDエリア情報に与えられ
るビット数等は一例であり、実際の使用条件に応じて変
更されて構わない。
【0057】ここで、上記図9に示した各種IDエリア
情報のうち、エリアID(Area ID)について説明してお
く。図10はエリアIDの定義内容を示すものとされ、
この場合にはエリアIDを形成する4ビットに対してそ
れぞれビットナンバ(3−2−1−0)が付されてい
る。そして、ビットナンバ(3−2−1−0)の各値
が、図に示すように[0000]とされている場合には
デバイスエリア(Device Area)であることが定義され、
[0001]とされている場合にはリファレンスエリア
(Reference Area)とされ、[0010]とされている
場合にはシステムエリア(System Area)とされる。[0
011]は未定義(Reserved)とされている。また、
[0100]はデータエリア(Data Area)とされ、[0
101]はEODエリア(EOD Area)とされ、[011
0]は未定義、[0111]は図6に示した必須のデバ
イスエリア以外で、磁気テープ3のローディング/アン
ローディングを行うためのオプショナルデバイスエリア
(Optional Device Area)であることが定義される。な
お、この図においてビットナンバ(3−2−1−0)の
ビットの値が示される各欄において( )内に示す数
は、各ビット値を10進法により示しているものとされ
る。
【0058】以上の図9、図10のようなID情報が磁
気テープ上における各ブロックに記録されることで、テ
ープストリーマドライブ10では、磁気テープ3の再生
時やサーチ時に、走行中のエリアやエリア内での詳細な
位置、さらにはパーティションナンバなどを判別するこ
とができる。
【0059】5.MICのデータ構造 次に、テープカセット1に備えられるMIC4のデータ
構造について説明する。図11は、MIC4に記憶され
るデータの構造の一例を摸式的に示す図である。このM
IC4の記憶領域としては図示されているようにフィー
ルドFL1〜FL4が設定されている。これらフィール
ドFL1〜FL4において、テープカセットの製造時の
各種情報、初期化時のテープ情報やパーティションごと
の情報などが書き込まれる。
【0060】フィールドFL1はマニファクチャーイン
フォーメーション(Manufacture Information)とさ
れ、主にテープカセットの製造時の各種情報が記憶され
るマニュファクチャーパートとされている。フィールド
FL2はメモリマネージメントインフォーメーション
(Memory Management Information)とされ、主に初期
化時の情報等が記憶されるドライブイニシャライズパー
トとされている。フィールドFL3はボリュームタグ
(Volume Tag)とされ、テープカセット全体の基本的な
管理情報が記憶される。
【0061】フィールドFL4は、メモリーフリープー
ルの領域とされ、管理情報の追加記憶が可能な領域とさ
れる。このメモリーフリープールには記録再生動作の経
過や必要に応じて各種情報が記憶される。なお、メモリ
ーフリープールに記憶される1単位のデータ群を「セ
ル」ということとする。まず、磁気テープ3に形成され
るパーティションに応じて、各パーティションに対応す
る管理情報となるパーティションインフォメーションセ
ル#0、#1・・・がメモリーフリープールの先頭側か
ら順次書き込まれる。つまり磁気テープ3上に形成され
たパーティションと同数のセルとしてパーティションイ
ンフォメーションセルが形成される。
【0062】またメモリーフリープールの後端側から
は、高速サーチ用のマップ情報としてのスーパーハイス
ピードサーチマップセル(Super High Speed Search Ma
p Cell)が書き込まれる。また続いて後端側からユーザ
ーボリュームノートセルや、ユーザーパーティションノ
ートセルが書き込まれる。ユーザーボリュームノートセ
ルはテープカセット全体に関してユーザーが入力したコ
メント等の情報であり、ユーザーパーティションノート
セルは各パーティションに関してユーザーが入力したコ
メント等の情報である。従って、これらはユーザーが書
込を指示した際に記憶されるものであり、これらの情報
が必ずしも全て記述されるものではない。またこれらの
情報が記憶されていない中間の領域は、メモリーフリー
プールとして後の書込のために残される。
【0063】なお、フォーマット上は、マニファクチャ
ーインフォーメーション(フィールドFL1)、メモリ
マネージメントインフォーメーション(フィールドFL
2)、及びボリュームタグ(フィールドFL3)がMI
Cヘッダといわれる領域として扱われる。このMICヘ
ッダに格納される情報は、原則として、磁気テープ3の
初期化に伴ってはクリアされないものとされ、残るフィ
ールドFL4としてのメモリーフリープールの領域の情
報は、磁気テープ3の初期化に伴ってクリアされるべき
情報とされている。
【0064】フィールドFL1のマニファクチャーイン
フォーメーションは、例えば図12に示すような構造と
される。なお各データのサイズ(バイト数)を右側に示
している。マニュファクチャーインフォーメーションに
は、まず先頭1バイトにマニュファクチャパート・チェ
ックサム(manufacture part checksum)として、この
マニュファクチャーインフォーメーションのデータに対
するチェックサムの情報が格納される。このマニュファ
クチャパート・チェックサムの情報はカセット製造時に
与えられる。
【0065】そしてマニュファクチャーパートを構成す
る実データとしてMICタイプ(mic type)からライト
プロテクテッドデータバイトカウント(Write Protecte
d data byte count)までが記述される。なおリザーブ
(reserved)とは、将来的なデータ記憶のための予備と
されている領域を示している。これは以降の説明でも同
様である。
【0066】MICタイプ(mic type)は、当該テープ
カセットに実際に備えられるMICのタイプを示すデー
タである。MICマニュファクチャ・デート(mic manu
facture date)は、当該MICの製造年月日(及び時
間)が示される。MICマニュファクチャ・ラインネー
ム(mic manufacture line name)はMICを製造した
ライン名の情報が示される。MICマニュファクチャ・
プラントネーム(mic manufacture plant name)はMI
Cを製造した工場名の情報が示される。MICマニュフ
ァクチュアラ・ネーム(mic manufacturer name)は、
MICの製造社名の情報が示される。MICネーム(mi
c name)はMICのベンダー名の情報が示される。
【0067】またカセットマニュファクチャデート(ca
ssette manufacture date)、カセットマニュファクチ
ャ・ラインネーム(cassette manufacture line nam
e)、カセットマニュファクチャ・プラントネーム(cas
sette manufacture plant name)、カセットマニュファ
クチュアラ・ネーム(cassette manufacturer name)、
カセットネーム(cassette name)は、それぞれ上記し
たMICに関する情報と同様のカセット自体の情報が記
述される。
【0068】OEMカスタマーネーム(oem customer n
ame)としては、OEM(OriginalEquipment Manufactu
res)の相手先の会社名の情報が格納される。フィジカ
ルテープキャラクタリステックID(physical tape ch
aracteristicID)としては、例えば、テープの材質、テ
ープ厚、テープ長等の、物理的な磁気テープの特性の情
報が示される。マキシマムクロックフリケンシー(maxi
mum clock frequency)としては、当該MICが対応す
る最大クロック周波数を示す情報が格納される。マキシ
マムライトサイクル(maximum write cycle)では、例
えばMICの特性としてテープストリーマドライブ10
との1回の通信によって何バイトのデータを転送するこ
とができるかという情報が示される。この情報はMIC
として使用する不揮発性メモリの物理的な特性に依存す
るものとされる。MICキャパシティ(mic capacity)
としては、当該MICの記憶容量情報が示される。
【0069】ライトプロテクト・スタートアドレス(wr
ite protect start address)は、MICの所要の一部
の領域を書き込み禁止とするために用いられ、書き込み
禁止領域の開始アドレスを示す。ライトプロテクトバイ
トカウント(write protect byte count)は書き込み禁
止領域のバイト数が示される。つまり、上記ライトプロ
テクト・トップアドレスで指定されたアドレスから、こ
のライトプロテクトカウントの領域により示されるバイ
ト数により占められる領域が書き込み禁止領域として設
定されることになる。
【0070】続いて図11のフィールドFL2のメモリ
マネジメントインフォーメーションの構造を図13で説
明する。各データのサイズ(バイト数)を右側に示す。
メモリマネジメントインフォーメーションにはまずドラ
イブイニシャライズパートチェックサム(drive Initia
lize part checksum)として、このドライブイニシャラ
イズパートとされるメモリマネジメントインフォーメー
ションのデータに対するチェックサムの情報が格納され
る。
【0071】そしてメモリマネージメントインフォーメ
ーションを構成する実データとしてMICロジカルフォ
ーマットタイプ(mic logical format type)からフリ
ープールボトムアドレス(Free Pool Bottom Address)
までの情報が記述される。
【0072】まずMICロジカルフォーマットタイプ
(mic logical format type)として、MICの論理フ
ォーマットのIDナンバが格納される。MICフォーマ
ットとしては、例えば、基本MICフォーマットのほか
に、ファームウェア更新テープMICフォーマット、リ
ファレンステープMICフォーマット、クリーニングカ
セットMICフォーマット等に関連するフォーマットが
各種存在するものとされ、当該テープカセットのMIC
フォーマットに応じたIDナンバが示されることにな
る。
【0073】アブソリュートボリュームマップポインタ
(absolute volume map pointer)には図11のスーパ
ーハイスピードサーチマップセルの領域の先頭アドレス
を示すポインタが配置される。ユーザボリュームノート
セルポインタ(user volume note cell pointer)は、
テープカセットに対してユーザがSCSI経由で自由に
データの読み書きが可能な記憶領域、つまり図11に示
したユーザボリュームノートセルの開始アドレスを示
す。ユーザパーティションノートセルポインタ(user p
artition note cell pointer)は、各パーティションに
対してユーザがSCSI経由で自由にデータの読み書き
が可能な記憶領域、つまり図11のユーザパーティショ
ンノートセルの開始アドレスを示している。なおユーザ
ーパーティションノートセルは複数個記憶される場合が
あるが、このユーザパーティションノートセルポインタ
は、複数のユーザーパーティションノートセルのうちの
先頭のセルの開始アドレスを示すことになる。
【0074】パーティションインフォーメーションセル
ポインタ(partition informationcell pointer)は、
図11のパーティションインフォメーションセル#0の
開始アドレスを示す。メモリーフリープールに書き込ま
れていくパーティションインフォーメーションは、磁気
テープ3に形成されるパーティションの数だけ形成され
ることになるが、全てのパーティションインフォーメー
ションセル#0〜#Nはリンク構造によりポインタによ
って連結されている。つまり、パーティションインフォ
ーメーションセルポインタがパーティション#0のアド
レスを示すルートとされ、それ以降のパーティションイ
ンフォメーションセルのポインタは、直前のパーティシ
ョンインフォメーションセル内に配される。
【0075】以上のように各ポインタ(アブソリュート
ボリュームマップポインタ、ユーザボリュームノートセ
ルポインタ、ユーザパーティションノートセルポイン
タ、パーティションインフォーメーションセルポイン
タ)により、フィールドFL4内の各データ位置が管理
される。
【0076】ボリュームアトリビュートフラグ(Volume
Attribute Flags)は、MIC4に対する論理的な書込
み禁止タブを提供するために1バイトのフラグとされて
いる。すなわち、MICヘッダフラグが示す内容として
は、マニュファクチャーパート部分の書込み許可/禁
止、またはマニュファクチャーパート以外の部分の書込
み許可/禁止とされる。
【0077】フリープールトップアドレス(Free Pool
Top Address)及びフリープールボトムアドレス(Free
Pool Bottom Address)は、フィールドFL4における
その時点でのメモリーフリープールの開始アドレスと終
了アドレスを示す。メモリーフリープールとしての領域
は、パーティションインフォメーションやユーザーパー
ティションノート等の書込や消去に応じて変化するた
め、それに応じてフリープールトップアドレスやフリー
プールボトムアドレスが更新される。
【0078】続いて図11のフィールドFL3のボリュ
ームタグの構造を図14で説明する。各データのサイズ
(バイト数)を右側に示す。ボリュームタグの先頭には
ボリュームインフォメーションチェックサム(Volume I
nformation Checksum)として、テープカセット全体の
基本的な管理情報が記憶されるボリュームインフォメー
ション(Volume Information)のデータに対するチェッ
クサムの情報が格納される。さらに、アキュムレイティ
ブパーティションインフォーメーションチェックサム
(Accumulative Partition Information Checksum)と
して、テープカセット製造時からの履歴情報が記憶され
るアキュムレイティブパーティションインフォメーショ
ン(Accumulative Partition Information)のデータに
対するチェックサムの情報が格納される。
【0079】ボリュームノートチェックサム(Volume n
ote checksum)、ボリュームノート(Volume note)に
続いて、カートリッジシリアルナンバ(Cartridge Seri
al Number)は、例えばASCIIコードに基づいた3
2文字の文字情報とされるシリアルナンバが格納され
る。マニュファクチャーID(Manufacturer ID)は、
製造業者識別子としてテープカセット1の製造業者のコ
ードナンバーが格納される。セカンダリーID(Second
ary ID)は、テープカセット1のタイプに応じた二次識
別子とされ、例えば1バイトのコード値としてテープの
属性情報が格納される。カートリッジシリアルナンバー
パートチェックサム(Cartridge Serial Number Part C
hecksum)は、カートリッジシリアルナンバ、マニュフ
ァクチャーID、セカンダリーIDのチェックサム情報
とされる。スペシフィックボリュームタグ(Specific Vo
lume Tag)1乃至13は例えばリザーブとして、各エリ
アが例えば36バイトで構成されている。
【0080】続いて図11に示すフィールドFL4に記
憶されるセルについて説明する。上記したようにフィー
ルドFL4にはパーティションインフォメーションセ
ル、ユーザーパーティションノートセル等が記憶され
る。これらの各セルの構造を図15に示す。1つのセル
は図15(a)に示すように8バイトのリンクインフォ
メーションと、nバイト(セル種別によって異なる)の
データから形成される。
【0081】8バイトのリンクインフォメーションは、
各セルに設けられているもので、その構造は図15
(b)のようになる。まずセル内のデータに関するチェ
ックサムとして、1バイトのセルチェックサム(cell c
hecksum)が設けられる。また2バイトのセルサイズ(c
ell size)として、そのセルのサイズが示される。
【0082】プリビアスセルポインタ(previous cell
pointer)及びネクストセルポインタ(next cell point
er)は、実際のリンケージデータ(リンク構造を構築す
るデータ)であり、同一種類の複数のセルがリンクされ
る際に、このプリビアスセルポインタとネクトセルポイ
ンタで前後のセルが指定される。
【0083】このような構造のセルとしては、パーティ
ションインフォメーションセル、アブソリュートボリュ
ームマップインフォメーションセル、ユーザーボリュー
ムノートセル、ユーザーパーティションノートセルが存
在する。そしてパーティションインフォメーションセル
は、セルサイズは固定値となる。その他のセルは、セル
サイズは可変値となる。
【0084】セルサイズが固定値となるパーティション
インフォメーションセルについて図16、図17で説明
する。パーティションインフォメーションセルは、図1
6に示すように8バイトのリンクインフォメーション
と、56バイトのデータから形成される。そして56バ
イトのデータのうち8バイトはパーティションメモとさ
れ、48バイトはパーティションインフォメーションと
される。
【0085】このパーティションインフォメーション
(システムログ)には、そのセルが対応するパーティシ
ョンにおける磁気テープに対する使用履歴に関する各種
情報が格納され、テープストリーマドライブが自身の記
録/再生動作の管理のための情報として利用されるもの
となる。
【0086】或るパーティションに対応する、1つのパ
ーティションインフォメーションセル内のパーティショ
ンインフォメーションのデータ構造は、例えば図17に
示すように定義される。4バイトのプリビアスグループ
リトゥン(Previous Groups written)には、当該パー
ティションインフォメーションが最後に更新されたとき
から起算して、磁気テープに対して物理的に記録された
当該パーティション内のグループ数の情報が示される。
4バイトのトータルグループリトゥン(Total Groups w
ritten)には、これまで当該パーティションに対して記
録されたグループの総数が示される。この値は、例えば
テープカセットが寿命となって使用不能あるいは廃棄処
分されるまで積算される。これらプリビアスグループリ
トゥン及びトータルグループリトゥンには、例えば、テ
ープストリーマドライブにより磁気テープ3に対してデ
ータを記録中の状態であれば、テープストリーマドライ
ブのシステムコントローラ15の処理により、現在の記
録動作によって新たに記録されるグループ数に応じて、
その領域の値がインクリメントされていくことになる。
【0087】3バイトのプリビアスグループリード(Pr
evious Groups read)には、当該パーティションインフ
ォメーションが最後に更新されたときから起算して、物
理的に読み出しが行われたグループ数が示される。4バ
イトのトータルグループリード(Total Groups read)
には、これまで当該パーティションより読み出されたグ
ループ数が積算された値を示す。
【0088】3バイトのトータルリリトゥンフレーム
(Total Rewritten frames)は、当該パーティションに
おいてREAD−AFTER−WRITE(以下略して
RAWと記述する)に基づいてデータ再書き込みの要求
がなされたフレーム数を積算した値を示すものとされ
る。本例のテープストリーマドライブでは、RAW動作
として磁気テープ3に対して書き込まれたフレームのデ
ータをその直後に例えば再生ヘッド13Cで読み出しを
行うようにされている。そして、RAWにより読み出さ
れたフレームのデータは、システムコントローラ15に
よってエラー検出がなされ、エラーが発生したと検出さ
れた場合には、そのエラーが発生したフレームのデータ
の再書き込みを行うように記録系を制御することが行わ
れる。このような際にデータ再書き込みが行われたフレ
ーム数の積算値がトータルリリトゥンフレームとなる。
【0089】3バイトのトータル3rdECCカウント
(Total 3rd ECC count)では、当該パーティションに
おいてC3パリティを用いてエラー訂正を行ったグルー
プ数が積算された値が示される。本例のテープストリー
マドライブシステムでは、磁気テープ3より読み出した
データについて、C1,C2,C3のパリティによりエ
ラー訂正を行うようにしているが、C3パリティは、C
1,C2パリティのみではデータの回復が図れなかった
場合に用いられるものである。
【0090】4バイトのアクセスカウント(Access cou
nt)では、テープストリーマドライブが磁気テープ上の
当該パーティションにアクセスした回数が示される。
【0091】なお、通常、「アクセス」とは、或る現在
の記録再生位置から、目標の記録再生位置に対して移動
が行われるための動作をいうものであるが、このアクセ
スカウントでいうところの「アクセス」とは、物理的に
当該パーティションが、回転ヘッド(記録再生位置)を
通過した回数も含まれるものとされる。つまりそのパー
ティションに対する記録又は再生が行われた回数、及び
通過した回数も含まれる。これは、換言すれば、そのパ
ーティションが上記記録再生位置に導出された回数を示
すものとみることができる。従って、本明細書において
は、上記のように「アクセス」と表記した場合には、2
つの意味を有するものである。そこで、以降は、前者の
通常の「アクセス」を単に「アクセス」というのに対し
て、後者のアクセスカウントにおける意味合いの「アク
セス」(即ち、パーティションにおける記録再生と記録
再生位置の通過)をパーティションアクセスということ
にする。また、アクセスカウントのカウント方法につい
ては後述する。
【0092】4バイトのアップデートリプレイスカウン
ト(Update Replace count)には、アップデートにより
当該パーティションにおいて磁気テープに対してデータ
を書き換えた(記録した)回数を積算した情報が示され
る。つまり当該パーティションに対する更新回数(記録
回数)である。
【0093】なお、以降の説明の便宜上、図17におい
ては、上記したアクセスカウントの領域をフィールドF
L11として示し、又、上記アップデートリプレイスカ
ウントの領域をフィールドFL12として示す。
【0094】2バイトのプリビアスリリトゥンフレーム
(Previous rewritten frames)には、先に説明したR
AWにより、当該パーティションインフォメーションが
最後に更新されたときから起算して、データ再書き込み
の要求がなされたパーティション内のフレーム数の情報
が示される。
【0095】2バイトのプリビアス3rdECCカウン
ト(Previous 3rd ECC count)には、当該パーティショ
ンインフォメーションが最後に更新されたときから起算
して、C3パリティを用いてエラー訂正を行ったグルー
プ数が示される。
【0096】3バイトのロードカウント(Load count)
では、テープをロードした回数を積算した値が示され
る。
【0097】ところで、先に説明したフレームとして
は、パーティションの開始位置から終了位置までにかけ
て、例えば#1から始まる昇順に従って連番が付される
ことが規定されている。これがフレームナンバである。
【0098】そして、3バイトのバリッド・マキシマム
・アブソリュートフレームカウント(Valid Maximum Ab
solute frame count)は、当該パーティションで有効と
される最後のフレームまでのフレームカウントの情報、
つまり、当該パーティションで有効とされる領域におい
てカウントされるフレームナンバの最大値が示される。
この情報は、当該パーティションに対してデータの更新
が行われてデータエリアの終端位置が変更されたときに
応じて、逐次書き換えが行われる。
【0099】これに対してパーティションインフォメー
ションの最後の3バイトのマキシマム・アブソリュート
フレームカウント(Maximum Absolute frame count)
は、当該パーティションにおける全フレームのカウント
情報が示される。つまり、当該パーティション全体を形
成するフレーム群における最後のフレームナンバ(最大
値)が示されれる。この情報は、例えばプリフォーマッ
トによって一旦パーティションが形成されれば、そのパ
ーティションのサイズ(フレーム数)に応じて、以降は
書き換えが行われない固定的な値となる。
【0100】また、1バイトのフラグバイトでは、各ビ
ットについてフラグ内容が次のように定義される。即
ち、プレベントライト(Prevent Write)、プレベント
リード(Prevent Read)、プレベントライトリトライ
(Prevent Write Retry)、プレベントリードリトライ
(Prevent Read Retry)として、当該パーティションに
対する書き込み許可/禁止、読み出し許可/禁止、及び
記録時のRAWに基づくデータの再書き込み許可/禁
止、再生時のデータ読出のリトライの許可/禁止、のそ
れぞれを示すフラグが用意される。またパーティション
イズオープンド(Partition is Opened)として、当該
パーティションに対する記録中にセットされ、記録終了
に応じてリセットされるフラグが用意される。
【0101】フィールドFL4の後端に形成されるスー
パーハイスピードサーチマップセルは、図18に示すよ
うにリンクインフォメーションを伴ったセル構造とされ
ており、磁気テープ3からリアルタイムにID情報を得
ることなしにリールモーターの性能を最大限に利用した
高速サーチ機能を実現するために必要なデータマップ情
報とされる。このスーパーハイスピードサーチマップセ
ルを用いた高速サーチ機能は次のような動作となる。例
えば磁気テープ3上にデータを記録している過程で、テ
ープ走行10m毎に論理的な位置情報を高速サーチ支援
マップへ書き込む。そして磁気テープ3上のしかるべき
ファイル位置をサーチして探しに行く際には、まずこの
マップを確認して最も近傍でかつ手前の10m単位位置
を十分なマージンを含んで選択する。テープ厚とリール
径は分かっているため、割り出した位置までリールFG
のパルスを勘定する事でテープのIDを全く読まずにテ
ープを送ることができる。つまり磁気テープからのID
読出が不能となる高速でテープ走行できる。このような
高速走行で割り出した位置まで到達したら、そこで磁気
テープ3からIDデータを読める速度まで減速して、通
常の高速サーチをやって最終的にホストコンピュータか
ら指示されたファイル位置をサーチする。
【0102】以上のようにMIC4内のデータ構造は図
11〜図18で説明してきたようになるが、このような
MIC4のデータ構造はあくまで一例であり、データの
配置や領域設定、データ内容、データサイズ等はこれに
限定されるものではない。
【0103】6.アクセスカウントの更新 6−1.動作概要 本実施の形態では、先に図17に示したように、パーテ
ィションごとに対応する履歴情報の1つとしてアクセス
カウント(フィールドFL11)を定義している。この
アクセスカウントは、前述したように、そのパーティシ
ョンに対してパーティションアクセスが行われた回数
(記録再生位置に導出されたとされる回数)を示すもの
であり、従って、アクセスカウントとしての値を参照す
ることで、そのパーティションが記録又は再生に際して
使用されたとする回数を示し得る値とされる。つまり、
アクセスカウントは、パーティションに対しての「使用
回数」を示すものと見ることができる。
【0104】そして、アクセスカウントは、上記のよう
に、そのパーティションに対して記録再生が行われた回
数及び記録再生位置を通過した回数が値として示される
ものであるが、実際の磁気テープ駆動時におけるアクセ
スカウントのカウント(更新)規則について、図19を
参照して概略的に説明する。
【0105】図19(a)には、或るテープカセット1
の磁気テープ3が模式的に示されている。この場合に
は、PBOTからPEOTにかけて、パーティション#
0〜#5の6つのパーティションが形成されている場合
が示されている。ここで、現在、回転ドラム11に対し
て磁気テープ3が導出されているとされる現在位置Po
s1が、図に示すようにしてパーティション#0内に在
るとする。そして、この状態の下で、例えば記録再生の
ためのパーティションを変更するためのアクセスである
パーティションチェンジとして、図に示すように、パー
ティション#4にアクセスするためのコマンドを受信し
たとする。このパーティションチェンジのコマンドは、
ホストコンピュータ40からテープストリーマドライブ
10に対して送信されるものである。
【0106】このパーティションチェンジコマンドに応
答して、テープストリーマドライブ10では磁気テープ
3を所定のアクセス速度で走行させて、パーティション
#4に対してアクセスする。なお、本実施の形態のテー
プストリーマドライブ10においては、パーティション
チェンジとしてのアクセスを行う場合には、アクセス先
として指定されたパーティションの先頭位置に対してア
クセスするように規定されているものとする。従って、
図19におけるアクセスの目標位置Pos2としては、
パーティション#4の先頭位置となる。
【0107】ここで、現在位置Pos1を含むパーティ
ション#0は、パーティションチェンジ以前の段階で記
録再生位置に導出されていたことで、記録又は再生が行
われていたものと推定できる。また、目標位置Pos2
を含むパーティション#4についても、パーティション
チェンジ後において記録再生位置に導出されることか
ら、以降において記録再生が行われるべきパーティショ
ンであると見なすことができる。従って、パーティショ
ン#0及びパーティション#4については、記録又は再
生のために使用されたパーティションであり、パーティ
ションアクセスが行われたものと見なすことができる。
【0108】また、上記パーティション#0とパーティ
ション#4の間に配置されているとされる、パーティシ
ョン#1,#2,#3の3つのパーティションについて
であるが、これらのパーティションは、実際のユーザデ
ータの記録再生は行われなかったものの、アクセス動作
が実行中とされて磁気テープが走行されている期間にお
いて、磁気テープの進行の経過に従って必ず記録再生位
置に導出されている状態が得られている。従って、パー
ティション#1,#2,#3についてもパーティション
アクセスが行われたことと見なすことができる。
【0109】これまでの説明に従えば、パーティション
#0からパーティション#4に対するアクセスによっ
て、パーティション#0,#1,#2,#3,#4の5
つのパーティションに対してパーティションアクセスが
行われたことになる。従って、この磁気テープに対応す
るMIC4のフィールドFL11(図17参照)に格納
される、各パーティションのアクセスカウントとして
は、図19(b)に示すようにして更新が行われる。つ
まり、図17(a)にて説明したパーティションチェン
ジが実行される以前の、パーティション#0〜#5の値
を、それぞれa,b,c,d,e,fとすれば、パーテ
ィションアクセスが行われたとされるパーティション#
0〜#4に対応するアクセスカウントは、それぞれ、図
17(b)にa+1,b+1,c+1,d+1,e+1
として示すように、その値がインクリメントされるよう
にして更新されることになる。これに対して、今回のパ
ーティションチェンジによってはパーティションアクセ
スが行われなかったパーティション#5については、図
17(b)においてf+0として示すようにして、イン
クリメントは行われずに、以前の値が保持される。
【0110】なお、上記図17に依る説明としては、パ
ーティションチェンジとしてのアクセスの見かけ上の動
作と、これに伴うアクセスカウントの更新規則を述べる
のにとどめ、実際のアクセス制御処理や、パーティショ
ンチェンジに伴う実際のアクセスカウントの更新タイミ
ングについては、次の処理動作によって説明する。
【0111】6−2.処理動作 図20は、パーティションチェンジとしてのアクセス動
作と、これに伴うアクセスカウントの更新を実現するた
めの処理動作を示すフローチャートである。この処理
は、テープストリーマドライブ10のシステムコントロ
ーラ15が実行する。
【0112】例えば、ホストコンピュータ40から、パ
ーティションチェンジコマンドが送信されてきたとする
と、システムコントローラ15では、ステップS101
において、パーティションチェンジコマンドを受信す
る。そして、続くステップS102において、上記ステ
ップS101により受信したパーティションチェンジコ
マンドに含まれる、目標(アクセス先)のパーティショ
ンのパーティションナンバを認識する。この認識された
パーティションナンバは、例えばS−RAM24にて保
持される。
【0113】また、続くステップS103においては、
磁気テープの現在位置Pos1が在るとされるパーティ
ションのパーティションナンバを、例えばS−RAM2
4に保持しておくようにされる。これは、現在位置とし
ての磁気テープ上のトラックから読み出されるIDとし
て、パーティションID(図9参照)の情報内容を保持
するようにすればよい。
【0114】そして、続くステップS104において、
目標のパーティションへのアクセスのために、所定のア
クセス速度で磁気テープを走行させるための制御処理を
実行する。また、この処理に際しては、走行される磁気
テープに形成されているトラックに記録されているID
を読み出す処理が同時に行われるもので、このIDを検
出するための処理を、ステップS105として示してい
る。
【0115】ステップS106においては、上記ステッ
プS105において検出されたIDとしての所要の情報
内容を参照することで、磁気テープが目標のパーティシ
ョンの先頭(即ち図17(a)に示した目標位置Pos
2)に至ったか否かが判別される。ここで、否定結果が
得られた場合には、ステップS104の処理に戻ること
で、アクセスのための磁気テープ走行が継続される。こ
れに対して、ステップS106において肯定結果が得ら
れ、目標位置Pos2に対するアクセスが完了したとさ
れる場合には、ステップS107に進む。
【0116】ステップS107においては、先に図17
にて説明したように、パーティションチェンジのアクセ
ス動作に伴うアクセスカウントの更新処理を行う。この
ための処理として、システムコントローラ15は、ステ
ップS103にて保持した現在位置Pos1を含むパー
ティションのパーティションナンバと、ステップS10
2にて認識した目標のパーティション(目標位置Pos
2を含むパーティション)のパーティションナンバとを
参照することで、パーティションアクセスが行われたパ
ーティション(パーティションナンバ)を特定する。つ
まり、図17によっても説明したように、現在位置Po
s1を含むパーティション、(目標位置Pos2を含む
パーティション)、及びこれら2つのパーティションの
間に配置されるパーティションが在れば、これらのパー
ティションをパーティションアクセスが行われたパーテ
ィションとして特定する。そして、これらパーティショ
ンアクセスが行われたパーティションに対応するアクセ
スカウントの値をインクリメントするようにして更新を
行うものである。
【0117】なお、本実施の形態のテープストリーマド
ライブ10では、テープカセット1が装填されると、装
填されたテープカセット1のMIC4に記憶されている
情報を読み出して、例えばS−RAM24に保持するよ
うにされている。そして、以降の磁気テープに対する記
録再生に応じて、このS−RAM24に保持されたMI
Cの内容を適宜更新していくようにされる。そして、例
えばテープカセット1のイジェクト時など所要の機会、
タイミングでもって、S−RAM24に保持された内容
をMIC4に書き込む(書き換える)ようにして、MI
C4の内容を更新する。従って、実際の上記ステップS
107としての処理は、S−RAM24に保持されたM
ICの内容を書き換える処理となる。また、実際には、
上記したようなアクセス動作に応じて、MICにおける
他の所要の内容も更新されるべきものが存在し得るもの
であるが、ここでは、便宜上、アクセスカウントの更新
のみについて言及している。
【0118】このように、本実施の形態としては、パー
ティションチェンジなどの通常のアクセスが実行された
場合、そのアクセス完了後において、パーティションア
クセスが行われたとされるパーティションについてのア
クセスカウントを更新するようにされる。例えば、通常
のアクセスのための磁気テープ走行時において、トラッ
ク上のIDにより新規なパーティションが検出されたタ
イミングで、順次、そのパーティションに対応するアク
セスカウントをインクリメントして更新を行うようにし
てもよいのであるが、上記図20に示すようにして、例
えばアクセス完了後等の所要のタイミングで、アクセス
カウントの更新を一括して行うようにすれば、アクセス
動作時においては、アクセスのための制御処理に集中で
きるため、効率的な処理体系とすることができるもので
ある。
【0119】また、図20に示したアクセス動作の処理
は、アクセススピードとしてノーマルスピードによるア
クセス動作に対応するものであり、従って、走行中の磁
気テープ3のIDを定常的に検出しながらアクセス位置
を特定する処理となっている。これに対して、先に図1
8によっても説明したように、本実施の形態のテープス
トリーマドライブ10は、スーパーハイスピードサーチ
マップセルを用いた高速サーチが行える機能も有してい
る。このような高速サーチが行われた場合、先に述べた
ように、IDの検出は定常的には行われないため、アク
セスのための磁気テープ走行中において的確に新規のパ
ーティションを検出することは不可能である。但し、こ
のような高速サーチの場合であっても、テープストリー
マドライブ10のシステムコントローラ15では、アク
セス前の現在位置Pos1を含むパーティションと、ア
クセス後の目標位置Pos2を含むパーティションは認
識して把握することが可能であり、従って、図20に示
した処理動作に準じて、アクセス完了後において一括し
てアクセスカウントを更新することが可能となるもので
ある。
【0120】上記のようにして更新が行われるアクセス
カウントは、先にも述べたようにして、磁気テープにつ
いての使用履歴として、パーティションごとの使用回数
を示す情報として扱い得るものである。従って、このM
IC4に記憶されているアクセスカウントを読み出して
利用することで、例えばユーザに、その磁気テープに形
成されたパーティションごとの使用回数を知らせること
が可能になる。
【0121】具体例としては、例えば、例えばホストコ
ンピュータ40において、テープストリーマドライブ1
0をコントロール可能な所要のアプリケーションソフト
ウェアを起動させた状態で、ユーザは、パーティション
の使用回数を表示させるための所定操作を行うようにさ
れる。これにより、ホストコンピュータ40からテープ
ストリーマドライブ10に対して、アクセスカウントを
要求するためのコマンドが送信される。上記コマンドを
受信したテープストリーマドライブ10では、現在装填
されているテープカセット1のMIC4から、所要のパ
ーティションについてのアクセスカウントを読み出し
て、ホストコンピュータ40に対して送信する。そし
て、ホストコンピュータ40においては、送信されたア
クセスカウントに基づいて、例えば所要のパーティショ
ンについての使用回数が提示されるように、所要の表示
形態によって表示を行うようにするものである。この表
示を見ることで、ユーザは、パーティションごとの使用
回数を把握することができる。
【0122】例えば、従来のように、アクセスカウント
が定義されていない場合、パーティションの使用回数に
ついての管理を行おうとした場合には、ユーザが自己管
理をする必要があった。これに対して、本実施の形態で
は、MIC4内においてアクセスカウントとして使用回
数が管理されるため、それだけパーティションの使用回
数についての管理を楽なものとすることができる。特
に、ユーザによっては、1本のテープカセットのみを、
テープストリーマドライブからアンロードせずに装填し
っぱなしの状態で使用していることも多々ある。このよ
うなユーザにとっては、磁気テープにおけるパーティシ
ョンごとの使用回数を把握して管理するのは非常に難し
く、面倒な作業となってしまうため、本実施の形態のよ
うにして、MICによってアクセスカウントが正確に管
理されていれば、MICの情報を読み出すだけで、容易
にパーティション単位での使用回数を管理することが可
能になる。
【0123】なお、例えば、磁気テープ上のシステムエ
リア(管理情報記録領域)に対して、アクセスカウント
の記録領域を設けておくことも考えられるが、この場合
には、アクセスカウントを更新する必要のあるパーティ
ションの先頭に対して逐一アクセスしなければならず、
その書き換えには相当の時間がかかってしまうと共に、
テープ送りのための制御は複雑に成らざるを得ない。同
様に、アクセスカウントを読み出して使用する際にも、
必要なパーティションのシステムエリアに対してアクセ
スする必要がある。これに対して、本実施の形態のよう
にMICによってアクセスカウントを管理するようにす
れば、アクセスカウントの更新及び読み出しは、MIC
に対するアクセスによって迅速に行われることになる。
更に、MICに対してアクセスカウントを記憶させるよ
うに構成したことによって次のような利点も挙げられ
る。例えば、テープカセットに対してライトプロテクト
(書き換え不可)がかけられているとした場合、システ
ムエリアの書き換えも不可とされるため、仮に図19に
示すようなアクセスが行われたとしても、システムエリ
アのアクセスカウントを更新することは出来ない。つま
り、磁気テープ上のシステムエリアに対してアクセスカ
ウントの記録領域を設定した場合、ライトプロテクトが
かけられている場合には、実際の使用回数を正確に示す
ことが出来ないことになる。これに対して、本実施の形
態のように、MICに対してアクセスカウントを記憶可
能としておけば、テープカセットに対してライトプロテ
クト(書き換え不可)がかけられていたとしても、アク
セスカウントとしては、MICに対する書き込みは可能
なため、常に記録再生に応じた正確な数値が示されるも
のである。
【0124】7.アップデートリプレイスカウントの更
新処理 また、本実施の形態としては、図17のフィールドFL
12に格納される情報として、アップデートリプレイス
カウントが定義されている。このアップデートリプレイ
スカウントは、そのパーティションにおけるデータ更新
(データ記録)が行われた回数を示す情報であり、従っ
て、アップデートリプレイスカウントによって、パーテ
ィションごとの使用履歴として、そのパーティションに
対して記録を行った回数を管理することが可能になる。
【0125】図21は、アップデートリプレイスカウン
ト更新のための、システムコントローラ15の処理動作
を示すフローチャートである。例えばステップS201
にて、装填された磁気テープのローディングを実行した
とすると、ステップS202において、このローディン
グ位置(つまりデバイスエリア又はオプショナルデバイ
スエリア)に対応するパーティション#Nの先頭位置
(例えばデータエリアの先頭位置)にアクセスするため
に、磁気テープを送る処理が実行される。この際、シス
テムコントローラ15は、磁気テープのトラックに記録
されているIDを検出しながら、ステップS203にお
いて、データエリアの先頭とされるフレームに至ってア
クセスが完了したことが判別されるまで、磁気テープを
送るための制御処理を実行する。そして、ステップS2
03にて肯定結果が得られるとステップS210に進む
ようにされる。
【0126】また、例えば或るパーティション#Nのデ
ータエリアの中間位置などに磁気テープが位置している
状態から、そのパーティション#Nのデータエリアの先
頭に位置させるためのリワインドのコマンドが、ホスト
コンピュータ40によって行われたような場合には、ス
テップS204においてこれを受信する。そしてこれに
対する応答として、ステップS205の処理として示す
ように、パーティション#Nの先頭位置にアクセスする
ために、磁気テープを送る処理が実行される。そして、
この場合にも、ステップS206においてアクセスが完
了したことが判別されれば、ステップS210に進む。
【0127】また、現在のパーティションからパーティ
ション#Nに対してアクセスするための、パーティショ
ンチェンジのコマンドがホストコンピュータ40によっ
て行われた場合には、ステップS207にて、これを受
信する。そして、続くステップS208の処理とし
て、、ステップS209にてアクセスが完了することが
判別されるまで、目標のパーティション#Nに対するア
クセスとして磁気テープの走行を実行させる。なお、こ
こでのパーティションチェンジとしては、先に図20に
示したノーマルスピードのサーチとされても、スーパー
ハイスピードサーチマップセルを用いた高速サーチとさ
れても構わないものである。そして、ステップS209
においてアクセスが完了したことが判別されれば、ステ
ップS210に進むようにされる。
【0128】ステップS210においては、ホストコン
ピュータ40から送信されてくる、データ記録を開始さ
せるためのデータ記録コマンドの受信を待機しており、
ここでデータ記録コマンドの受信が行われると、システ
ムコントローラ15はステップS211に進んで、現在
アクセスしているパーティション#Nのデータエリアの
先頭からデータ記録(データ更新)を実行するための制
御処理を実行する。このステップS211の処理は、次
のステップS212においてデータ記録が完了したこと
が判別されるまで継続される。
【0129】そして、ステップS212においてデータ
記録の終了が行われたことが判別されると、システムコ
ントローラ15は、ステップS213に進んで、パーテ
ィション#Nに対応するアップデートリプレイスカウン
トを更新するための処理を実行する。この場合にも、実
際にはS−RAM24に保持されているMIC4の情報
内容に対する書き換えを行うものでMIC4自体に対し
てのデータ更新は、その後の所要の機会に行われるもの
である。また、実際には、データ記録(更新)動作に応
じて、MIC4における他の所要の内容も更新されるも
のであるが、ここでは、便宜上、アップデートリプレイ
スカウントの更新のみについて言及している。
【0130】このようにしてMIC4にて管理されるア
ップデートリプレイスカウントを利用することで、例え
ばユーザに、その磁気テープに形成されたパーティショ
ンごとに対して行われたデータ更新回数を知らせること
が可能になる。そして、先に述べたアクセスカウントの
場合と同様に、アップデートリプレイスカウントをMI
C4にて管理するようにしたことで、ユーザは、パーテ
ィションごとのデータ更新回数の管理を容易に行うこと
が可能になる。また、アップデートリプレイスカウント
の更新及び読み出しも、MIC4に対するアクセスによ
って迅速に行うことが可能になる。
【0131】これまでの説明から分かるように、本実施
の形態では、MIC4に記憶されているアクセスカウン
ト又はアップデートリプレイスカウントをユーザに通知
することができる。これらは、パーティションごとの使
用回数を示すものであり、従って、或る程度、使用回数
に応じた磁気テープの劣化にも対応し得る。そこで、例
えばユーザは、これらの情報が示す値を見ることで、磁
気テープにおけるパーティションごとの物理的な品質劣
化を判断することもできる。また、アクセスカウント又
はアップデートリプレイスカウントの情報をユーザに通
知する際に、これらの値を直接的に表示等させるのでは
なく、実験等の経験により得られたパラメータ等を利用
した所定の演算処理を実行することで、例えば、磁気テ
ープの品質の劣化度を測定して、これを提示するように
することも考えられる。この場合、アクセスカウント又
はアップデートリプレイスカウントの何れか一方を単独
で使用しても、両者の情報を併用して使用しても構わな
いものである。
【0132】なお、本出願人により、MIC4とシステ
ムコントローラ15間の通信をワイヤレスにより行える
ように構成したものが提案されているが、本発明はこの
ようなシステムに対しても適用が可能である。また、本
実施の形態としては、8mmVTRのテープカセットを
記録媒体とするテープストリーマドライブを例に挙げて
いるが、テープ状記録媒体を収納するカセットに対し
て、管理情報を定義して記憶可能なメモリ素子が備えら
れる限り、他の種別のテープカセットを記録媒体とする
テープストリーマドライブに対しても本発明の適用は可
能である。
【0133】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、テープカ
セットに備えられ、当該テープカセットに格納されてい
る磁気テープに対する記録または再生を管理するための
管理情報を記憶するメモリ(MIC)に対して、磁気テ
ープに形成されたパーティションが記録再生位置に導出
されたものとする回数を示す、アクセス回数情報を記憶
するための記憶領域を設定している。そして、テープド
ライブ装置により磁気テープを使用するごとに、MIC
におけるアクセス回数情報を更新するようにされてい
る。このようにしてアクセス回数情報をMICに記憶し
て管理できるようにしたことで、例えばこのアクセス回
数情報を利用して、パーティション単位での使用回数を
正確にユーザに通知することが可能になる。
【0134】また、同様にして本発明では、メモリ(M
IC)に対して、磁気テープに形成されたパーティショ
ンに対してデータ記録が行われた回数を示すデータ記録
回数情報を記憶するための記憶領域を設定し、テープド
ライブ装置により或るパーティションに対してデータ記
録が行われる毎に、MICにおけるそのパーティション
に対応するアクセス回数情報を更新するようにされる。
そして、この情報を利用してパーティションに対して行
われたデータ記録回数をユーザに通知することが可能に
なる。
【0135】このように本発明は、アクセス回数情報、
若しくはデータ記録回数をメモリに記憶して管理可能と
したことで、ユーザは磁気テープの使用状況として、そ
の使用回数をパーティション単位で把握できるものであ
り、その使い方によっては、例えば、パーティション単
位での磁気テープの品質劣化の程度などを判定すること
ができるなど、更にユーザーのデータライブラリ管理の
効率を向上させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のテープストリーマドライ
ブのブロック図である。
【図2】実施の形態のテープカセットの内部構造を概略
的に示す説明図である。
【図3】実施の形態のテープカセットの外観を示す斜視
図である。
【図4】磁気テープに記録されるデータ構造の説明図で
ある。
【図5】1トラックのデータ構造を示す模式図である。
【図6】磁気テープ上のエリア構成の説明図である。
【図7】実施の形態におけるIDエリアの構造を示す説
明図である。
【図8】実施の形態におけるフィジカルブロックアドレ
スの定義を示す説明図である。
【図9】実施の形態におけるIDエリア情報の種類を示
す説明図である。
【図10】実施の形態におけるエリアIDの定義内容を
示す説明図である。
【図11】実施の形態のMICのデータ構造の説明図で
ある。
【図12】実施の形態のMICのマニファクチャーパー
トの説明図である。
【図13】実施の形態のMICのドライブイニシャライ
ズパートの説明図である。
【図14】実施の形態のMICのボリュームタグの説明
図である。
【図15】実施の形態のMICのセル構造の説明図であ
る。
【図16】実施の形態のMICのパーティションインフ
ォメーションセルの説明図である。
【図17】実施の形態のMICのパーティションインフ
ォメーションの説明図である。
【図18】実施の形態のスーパーハイスピードサーチマ
ップセルの説明図である。
【図19】パーティションチェンジとしてのアクセス動
作及びこれに伴うアクセスカウントの更新結果を示す説
明図である。
【図20】パーティションチェンジとしてのアクセス動
作及びこれに伴うアクセスカウントの更新を実現するた
めの処理動作を示すフローチャートである。
【図21】データ記録動作に伴うアップデートリプレイ
スカウントの更新処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 テープカセット、3 磁気テープ、4 MIC、1
0 テープストリーマドライブ、11 回転ドラム、1
2A,12B 記録ヘッド、13A,13B,13C
14A ドラムモータ、14B キャプスタンモータ、
14C Tリールモータ、14D Sリールモータ、1
4E ローディングモータ、再生ヘッド、15 システ
ムコントローラ、16 サーボコントローラ、17 メ
カドライバ、19 RF処理部、20 SCSIインタ
ーフェイス、21 圧縮/伸長回路、22 IFコント
ローラ/ECCフォーマター、23 バッファメモリ、
40 ホストコンピュータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気テープが収納されたテープカセット
    と、 上記テープカセットに備えられ、上記磁気テープに対す
    る記録または再生を管理するための管理情報を記憶する
    メモリと、 を備えた記録媒体において、 上記メモリにおいては、上記磁気テープに形成されるパ
    ーティションごとに対応する情報として、パーティショ
    ンが記録再生位置に導出されたものとする回数を示す、
    アクセス回数情報を記憶するための記憶領域が設定され
    ていることを特徴とする記録媒体。
  2. 【請求項2】 磁気テープが収納されたテープカセット
    が装填された際に、その磁気テープに対して情報の記録
    または再生を行なうことができるテープドライブ手段
    と、 装填された上記テープカセットに、上記磁気テープに対
    する記録または再生を管理するための管理情報を記憶す
    るメモリが備えられている場合に、そのメモリに対して
    管理情報の読み出しまたは書込みを行なうことができる
    メモリドライブ手段と、 上記テープドライブ手段の動作として、上記磁気テープ
    上の現在位置から所要のパーティションにおける目標位
    置にアクセスできるように制御を実行することのできる
    アクセス制御手段と、 装填されたテープカセットのメモリに、上記磁気テープ
    に形成されるパーティションごと対応する情報として、
    パーティションが記録再生位置に導出されたものとする
    回数を示すアクセス回数情報が記憶可能とされている場
    合に、上記アクセス制御手段の制御によるアクセス動作
    の実行に際して、上記現在位置を含む現パーティション
    と、上記目標位置を含む目標パーティションと、これら
    現パーティションと目標パーティションの間に1以上の
    中間パーティションがある場合にはこの中間パーティシ
    ョンとの各々に対応するアクセス回数情報をインクリメ
    ントして更新するように、上記メモリドライブ手段を制
    御するメモリドライブ制御手段と、 を備えていることを特徴とするテープドライブ装置。
  3. 【請求項3】 磁気テープが収納されたテープカセット
    が装填された際に、その磁気テープに対して情報の記録
    または再生を行なうことができるテープドライブ手段
    と、 装填された上記テープカセットに、上記磁気テープに対
    する記録または再生を管理するための管理情報を記憶す
    るメモリが備えられている場合に、そのメモリに対して
    管理情報の読み出しまたは書込みを行なうことができる
    メモリドライブ手段と、 装填されたテープカセットのメモリに、磁気テープに形
    成されたパーティションごとの情報として、パーティシ
    ョンが記録再生位置に導出されたものとする回数を示
    す、アクセス回数情報が記憶されている場合に、上記メ
    モリドライブ手段によって読み出された上記管理情報と
    して、上記アクセス回数情報を検出することのできる検
    出手段と、 を備えていることを特徴とするテープドライブ装置。
  4. 【請求項4】 磁気テープが収納されたテープカセット
    と、 上記テープカセットに備えられ、上記磁気テープに対す
    る記録または再生を管理するための管理情報を記憶する
    メモリと、 を備えた記録媒体において、 上記メモリにおいては、上記磁気テープに形成されるパ
    ーティションごとに対応する情報として、パーティショ
    ンに対してデータ記録が行われた回数を示す、データ記
    録回数情報を記憶するための記憶領域が設定されている
    ことを特徴とする記録媒体。
  5. 【請求項5】 磁気テープが収納されたテープカセット
    が装填された際に、その磁気テープに対して情報の記録
    または再生を行なうことができるテープドライブ手段
    と、 装填された上記テープカセットに、上記磁気テープに対
    する記録または再生を管理するための管理情報を記憶す
    るメモリが備えられている場合に、そのメモリに対して
    管理情報の読み出しまたは書込みを行なうことができる
    メモリドライブ手段と、 上記磁気テープに形成されているパーティションごとに
    対して、データの記録が行われるように上記テープドラ
    イブ手段を制御する記録制御手段と、 装填されたテープカセットのメモリに、上記磁気テープ
    に形成されるパーティションごと対応する情報として、
    パーティションに対してデータ記録が行われた回数を示
    すデータ記録回数情報が記憶可能とされている場合に、
    上記記録制御手段の制御によるデータ記録動作の実行に
    際して、データ記録が行われたパーティションに対応す
    るデータ記録回数情報をインクリメントして更新するよ
    うに、上記メモリドライブ手段を制御するメモリドライ
    ブ制御手段と、 を備えていることを特徴とするテープドライブ装置。
  6. 【請求項6】 磁気テープが収納されたテープカセット
    が装填された際に、その磁気テープに対して情報の記録
    または再生を行なうことができるテープドライブ手段
    と、 装填された上記テープカセットに、上記磁気テープに対
    する記録または再生を管理するための管理情報を記憶す
    るメモリが備えられている場合に、そのメモリに対して
    管理情報の読み出しまたは書込みを行なうことができる
    メモリドライブ手段と、 装填されたテープカセットのメモリに、磁気テープに形
    成されたパーティションごとの情報として、パーティシ
    ョンに対してデータ記録が行われた回数を示すデータ記
    録回数情報が記憶されている場合に、上記メモリドライ
    ブ手段によって読み出された上記管理情報として、上記
    アクセス回数情報を検出することのできる検出手段と、 を備えていることを特徴とするテープドライブ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1463034A2 (en) * 2003-01-31 2004-09-29 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Improvements relating to digital data storage units
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EP1463034A3 (en) * 2003-01-31 2006-02-01 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Improvements relating to digital data storage units
EP1462928A3 (en) * 2003-01-31 2006-02-01 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Method and apparatus for testing drive units for removable data storage media.

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