JP2000170657A - 圧縮機のピストン及びそのピストンのコーティング方法 - Google Patents

圧縮機のピストン及びそのピストンのコーティング方法

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JP2000170657A JP10349864A JP34986498A JP2000170657A JP 2000170657 A JP2000170657 A JP 2000170657A JP 10349864 A JP10349864 A JP 10349864A JP 34986498 A JP34986498 A JP 34986498A JP 2000170657 A JP2000170657 A JP 2000170657A
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隆弘 杉岡
Takayuki Kato
崇行 加藤
Shigeo Fukushima
茂男 福嶋
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    • F05C2253/12Coating

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピストンとシリンダボアとの摺動性を高めた
圧縮機のピストン及びそのピストンのコーティング方法
を提供する。 【解決手段】 ピストン22に、フッ素樹脂とバインダ
ー樹脂とを主成分としたコーティング材料を塗布してコ
ート層35を形成する。そのコート層35に研磨加工を
施さないで、コート層35の表面に析出したフッ素樹脂
をそのまま残存させて、シリンダボアとの摺動性を高め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両の空
調システムに使用される圧縮機のピストン及びピストン
のコーティング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両の空調システムに用いられ
る圧縮機として、ピストン式圧縮機がある。この圧縮機
のピストンとして、ピストンリングを有することなく、
ピストンの外周面を直接シリンダボアの内周面に接触さ
せる構成のものが存在する。このような構成のピストン
においては、ピストンリングを備えていなくても、ピス
トンの外周面とシリンダボアの内周面との間の良好な摺
動特性、シール性、耐摩耗性等を確保する必要がある。
このためピストンの外周面には、主として、フッ素樹脂
とバインダとを主成分とするコート層が設けられる。そ
して、フッ素樹脂がシリンダボアとの円滑な摺動性を維
持し、バインダがコート層をピストン素地に強固に接着
するはたらきをする。
【0003】前記コート層は、コーティング材料をピス
トンの外周面に塗布された後、乾燥硬化される。そし
て、従来は、コート層を形成した後、その膜厚を均一に
するために、コート層に研磨加工が施される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この場合、研磨加工は
高度の精密性を必要とし、高い技術を要するため、手間
がかかり、生産効率の低下を招く。
【0005】また、フッ素樹脂は、コート層の表面側に
析出する。このため、コート層の表面に対して研磨加工
を施すことは、その析出部を除去することになり、却っ
て摺動特性が低下し、圧縮効率が低下するおそれがあ
る。
【0006】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
を解決するためになされたものである。その目的とする
ところは、生産効率を向上するとともに、摺動特性に優
れた圧縮機のピストン及びピストンのコーティング方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、圧縮機のピストン頭部の外
周面に、フッ素樹脂とバインダを主成分とするコート層
を形成し、そのコート層の表面のフッ素樹脂析出部を残
存させたものである。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1にお
いて、ピストンの頭部における胴部側部分の外周に、胴
部に近接する部分ほどシリンダボアの内周面から後退す
るテーパ部を形成し、そのテーパ部の部分を除くコート
層に研磨加工を施したものである。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2において、フッ素樹脂に対するバインダの割合が重
量比で0.8〜3.0の範囲内である。請求項4に記載
の発明では、圧縮機のピストンの頭部外周面に、転写体
を用いてフッ素樹脂とバインダを主成分とするコーティ
ング材料を塗布し、その塗布層の厚みが全周均一となる
ように、塗布終了時にはピストンと転写体とを瞬時離間
させるものである。
【0010】請求項5に記載の発明では、請求項4にお
いて、転写体として、ピストンの軸線と平行な軸線を中
心に回転する転写ロールを用いるものである。請求項6
に記載の発明では、請求項4または5において、コーテ
ィング材料は、その粘度が5000〜150000セン
チポイズである。 (作用)請求項1の発明においては、コート層の表面に
フッ素樹脂が多く析出しているため、ピストンとシリン
ダボア内周面との摺動性が向上する。
【0011】請求項2の発明においては、請求項1にお
いて、ピストン頭部のコート層に研磨加工が施されてい
るものの、頭部と胴部との間のコート層にフッ素樹脂析
出部が存在するため、良好な摺動特性を確保できる。
【0012】請求項3の発明においては、請求項1また
は2において、フッ素樹脂とバインダとの割合が適切で
あるため、コート層とシリンダボアの内周面との摺動性
及びピストンに対するコート層の接着性を良好に維持で
きる。
【0013】請求項4の発明においては、ピストンに対
する塗布の終了時に、ピストンと転写体とを瞬時に離間
させるために、塗布されたコーティング材料が転写体が
接触していた部分において盛り上がることがなく、コー
ティング材料の塗布厚さが全周均一になる。
【0014】請求項5の発明においては、転写体がロー
ルであるため、ピストンに対してコーティング材料を均
一に塗布できるとともに、前述した瞬時離間を容易かつ
確実に行うことができる。
【0015】請求項6の発明においては、請求項4また
は5において、コーティング材料の粘度が前記の値であ
るため、コーティング材料が硬化前において下方へ流動
することがない。このため、塗布厚さをいっそう確実に
全周均一にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
形態を図面に基づいて説明する。 (第1の実施形態)図1〜図5は、第1の実施形態を示
す。図1に示すように、一対のセンタハウジング11,
12は相互に固定され、それらの前後にはフロントハウ
ジング13及びリヤハウジング14がそれぞれバルブプ
レート15,16介して固定されている。前記両センタ
ハウジング11,12,フロントハウジング13及びリ
ヤハウジング14はアルミニウム合金よりなる。前記両
センタハウジング11,12間にはラジアルベアリング
17を介して駆動シャフト18が回転可能に支持されて
いる。駆動シャフト18の中間部には斜板19が固定さ
れており、その斜板19はスラストベアリング20によ
りフロントハウジング13及びリヤハウジング14に支
持されている。
【0017】フロントハウジング13及びリヤハウジン
グ14にはそれぞれ駆動シャフト18の軸心を中心とし
た同一円上にて等間隔をおいてシリンダボア21が配列
形成されている。前後に対向するシリンダボア21間に
はピストン22が往復動可能に収容され、その中間腹部
にはシュー23を介して前記斜板19の外周部が連結さ
れている。前記ピストン22は、アルミニウム合金より
なる。
【0018】そして、駆動シャフト11が回転される
と、斜板19が一体に揺動回転され、この揺動回転によ
りピストン22が往復動される。このため、外部冷媒回
路(図示しない)に接続された吸入室24から吸入ポー
ト25及び吸入弁26を介して冷媒ガスがシリンダボア
21内に吸入される。そして、その冷媒ガスが圧縮され
て吐出ポート27及び吐出弁28を介して吐出室29に
吐出され、その吐出室29から前記外冷媒回路に送出さ
れる。
【0019】次に、前記ピストン22の構成について説
明すると、図1及び図2に示すように、同ピストン22
は全体として概略円柱状をなす両頭形状であって、一方
の頭部31がフロント側のシリンダボア21内に挿入配
置されるとともに、他方の頭部31がリヤ側のシリンダ
ボア21内に挿入配置されている。両頭部31間の胴部
34は、頭部31よりも小径になっている。凹部32
は、胴部34に肉盗みを施すことによって形成されてい
る。前記シュー23を受けるシュー座33は、凹部32
内に形成されている。このシュー座33に前記シュー2
3が受けられる。
【0020】そして、図2及び図4に示すように、フッ
素樹脂36及びバインダ37を主成分とするコート層3
5が、摺接部位としての前記両頭部31の外周面に、数
十ミクロンの厚さで皮膜形成されている。このため、ピ
ストン22の外周面とシリンダボア21の内周面との間
のシール性、低摩擦摺動性および耐摩耗性が確保されて
いる。そして、図5の表に示すように、前記フッ素樹脂
36は、コート層35の表面に多く析出している。フッ
素樹脂36がコート層35の表面に多く析出した反面、
バインダ37はピストン22との接着面側に多く含まれ
ている。
【0021】前記コート層35は図3に示すロールコー
ティング装置51により形成される。このロールコーテ
ィング装置51は、コーティング材料Cが貯留された材
料パン52と、同材料パン52のコーティング材料C中
に外周部の一部が没入されたメタルロール53と、同メ
タルロール53に所定間隔をおいて配置されたコンマロ
ール54と、前記メタルロール53に接触配置された合
成ゴム製の転写ロール55と、ピストン22を回転可能
に保持するワークホルダ56と、同ワークホルダ56及
び前記各ロール53〜55をそれぞれ矢印方向に回転さ
せるモータ等を備えた駆動機構(図示しない)を備えて
いる。前記各ロール53〜55と、ピストン22とは、
それらの軸線が平行になるように配置されている。ま
た、前記転写ロール55は、その両端の軸においてソレ
ノイド57の支持され、ソレノイド57の励磁及び消磁
により転写ロール55が瞬時にピストン22の外周面に
接近したり、ピストン22から離間したりする。
【0022】駆動機構を起動して各ロール53〜55及
びピストン22を回転させると、メタルロール53の外
周面に対して材料パン52中のコーティング材料Cが、
その周方向に順次付着される。ここで、コーティング材
料Cの粘度は40000〜50000cp(センチポイ
ズ)である。メタルロール53に付着されたコーティン
グ材料Cは、コンマロール54により膜厚が調節された
後、それに接触する転写ロール55に転写される。そし
て、同転写ロール55に接するピストン22の頭部31
にコーティング材料Cが転写塗布される。転写終了と同
時に、ソレノイド57の作用により転写ロール55が瞬
時にピストン22から離間する。
【0023】その後、ピストン22上のコーティング材
料Cに対して、乾燥硬化処理が施され、コート層35が
形成される。コート層35が硬化される過程において、
フッ素樹脂36とバインダ37との相溶性の関係から、
すなわち両者の相溶性が低いためにコート層35内のフ
ッ素樹脂36が安定な空気側へ移動してコート層35の
表面に析出し、バインダ37が接着反応し易いピストン
22側に移動して、ピストン22に接着する。
【0024】そして、コート層35の硬化後、従来とは
異なり、コート層35に対する研磨加工は施されず、コ
ート層35が硬化したままの状態でピストン22は圧縮
機の内部に組み込まれる。
【0025】以上に述べた実施形態においては以下のよ
うな効果を発揮する。 ・ コート層35の表面にフッ素樹脂36が多く析出し
ているため、ピストン22とシリンダボア21の内周面
との間の摺動特性が向上する。従って、圧縮機の稼働効
率が向上するばかりでなく、ひいては耐摩耗性及びシー
ル性の向上をもたらす。
【0026】・ バインダ37がピストン22側に多く
存在しているため、コート層35をピストン22に対し
て強固に接着固定でき、コート層35として耐久性に優
れたものとすることができる。
【0027】・ コート層35の硬化後、同層35の研
磨加工を行わないため、フッ素樹脂36の析出部が保持
されるばかりでなく、研磨工程の省略により、製造工程
を簡略化できる。
【0028】・ ピストン22に対するコーティング材
料Cの塗布完了後に。転写ロール55をピストン22か
ら瞬時に離間させるため、コート層35の厚さを全周均
一にできる。このため、研磨工程の省略に大きく寄与す
る。これに対し、転写ロール55をピストン22からゆ
っくり離間させた場合には、コート層35の転写ロール
55が接触していた部分が盛り上がり、その部分のコー
ト層35の厚さが増し、全周均一な厚さではなくなる。
【0029】・ フッ素樹脂36に対してバインダ37
の量が重量比で0.8〜3.0の範囲内であるため、前
述したバインダによる接着性及びフッ素樹脂による摺動
特性が好適に発現される。
【0030】・ コーティング材料Cの粘度が4000
〜50000cpの範囲内であるため、転写に好適であ
るばかりでなく、塗布完了後におけるコーティング材料
の下方への流動、いわゆる材料だれを抑制でき、コート
層35を均一な厚さにすることに大きく寄与する。
【0031】・ コーティング材料Cの塗布が、ピスト
ン22の軸線と平行な軸線上の転写ロール55によって
行われるため、塗布を正確な均一厚さで行うことができ
るとともに、ピストン22と転写ロール55との離間を
簡単な構成で確実に行うことができる。 (第二実施形態)次に、この発明の第2の実施形態を図
6及び図7に基づいて説明する。この第2の実施形態に
おいては、ピストン22の頭部31における先端側に等
径部31aを設けるとともに、胴部34側にテーパ部3
1bを連続して設けたものである。テーパ部31bは、
胴部34側の部分ほどシリンダボア21の内周面から離
間するように形成されている。図面においては誇張され
ているが、等径部31aとテーパ部31bの最小径部と
の径差は100ミクロンメートル以下の微少なものであ
る。そして、頭部31の等径部31aのコート層35の
みに研磨加工を施してものである。なお、等径部31a
及びテーパ部31bのピストン軸方向の長さはほぼ等し
い。
【0032】従って、図7から明らかにように、等径部
31aとテーパ部31bとの間の部分からテーパ部31
b全体にかけて、フッ素樹脂36が多く析出している。
従って、この第2の実施形態においては、以下の効果を
奏する。
【0033】・ 等径部31aとテーパ部31bとの間
の部分に析出したフッ素樹脂の作用によって、ピストン
22とシリンダボア21との摺動性が向上する。従っ
て、前記第1の実施形態と同様に圧縮機の稼働効率が向
上する。
【0034】・ ピストン22の往復動にともない、テ
ーパ部31b作用により、等径部31aとシリンダボア
21の内周面との間に潤滑油を円滑に導入することがで
きる。従って、ピストン22の摺動特性を向上させるこ
とができ、ひいては耐摩耗性を向上できる。 (別の実施形態)この発明は、以上の第1,第2の実施
形態に限定されるものではなく、以下のように具体化し
てもよい。
【0035】・ コーティング材料の粘度を変更するこ
と。前述した材料だれを生じないレベルの粘度は500
0〜150000cpであり、15000〜50000
cpの範囲であればさらによい。
【0036】・ コーティング材料中に、固体潤滑性を
有し、シリンダボアの内周面とほぼ等しい硬度の添加剤
を添加すること。このように構成すれば、添加剤の作用
によりコート層35の摩耗を抑制できるとともに、摺動
特性を向上させることが可能になる。前記添加剤は、平
均粒径が10ミクロン程度、硬度がモース硬度で2.5
〜4.5程度(最適は4.0程度)のものがよい。以上
の条件を満たすものとしては、例えばフッ化カルシウム
がある。
【0037】・ コーティング材料の塗布を、前記実施
形態とは異なるスクリーンコーティング方法等の方法に
より行うこと。スクリーンコーティング方法の場合に
は、塗布終了と同時にスクリーンを、コーティング材料
をスクリーンに押し付けるスキージとともに、ピストン
から瞬時に離間するように構成する。
【0038】・ 前記実施形態とは逆に、転写ローラを
移動させることにより、転写ローラとピストンとを瞬時
に離間させること。 ・ この発明を、頭部がピストンの片側にのみ設けられ
た片頭ピストンにおいて具体化すること。
【0039】
【発明の効果】以上、実施形態で励磁したように、この
発明においては以下の効果を発揮する。
【0040】請求項1の発明においては、コート層の表
面のフッ素樹脂析出部が残存しているため、ピストンと
シリンダボア内周面との摺動性が向上し、圧縮機の稼働
効率がアップするとともに、耐摩耗性及びシール性が向
上する。
【0041】請求項2の発明においては、ピストン頭部
の外周面に研磨加工が施されているものの、テーパ部の
端部にフッ素樹脂析出部が存在するため、良好な摺動特
性を確保できる。しかも、テーパ部の作用により、潤滑
油を導入できるため、摺動特性をさらに向上できる。
【0042】請求項3の発明においては、フッ素樹脂と
バインダとの割合が適切であるため、コート層とシリン
ダボアの内周面との摺動性及びピストンに対するコート
層の接着性を良好に維持できる。
【0043】請求項4の発明においては、ピストンに対
する塗布の終了時に、ピストンと転写体とを瞬時に離間
させるために、塗布されたコーティング材料が転写体の
接触していた部分において盛り上がることがなく、コー
ティング材料の塗布厚さが全周均一になる。
【0044】請求項5の発明においては、転写体がロー
ルであるため、ピストンに対してコーティング材料を均
一に塗布できるとともに、前述した瞬時離間を容易かつ
確実に行うことができる。
【0045】請求項6の発明においては、コーティング
材料が、そのコーティング材料のたれを生じない粘度で
あるため、塗布厚さをいっそう確実に全周均一厚さにす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のピストンを有する圧縮機の縦
断面図。
【図2】同じくピストンの斜視図。
【図3】ロールコーティング装置を示す模式図。
【図4】コート層を示す拡大断面図。
【図5】コート層におけるフッ素樹脂及びバインダの分
布を示す表。
【図6】第2の実施形態を示すピストンの断面図。
【図7】同じく拡大断面図。
【符号の説明】
21…シリンダボア、22…ピストン、31…頭部、3
1b…テーパ部、34…胴部、35…コート層、36…
フッ素樹脂、37…バインダ、55…転写ロール、C…
コーティング材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福嶋 茂男 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H003 AA03 AC03 AD03 BC03 CB00 CE04 3H076 AA07 BB10 BB26 BB40 CC12 CC20 CC34 4D075 AC23 CA06 CA48 DA10 DB02 DC16 EA05 EB16 EB52 EC60

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機のピストン頭部の外周面に、フッ
    素樹脂とバインダとを主成分とするコート層を形成し、
    そのコート層の表面のフッ素樹脂析出部を残存させた圧
    縮機のピストン。
  2. 【請求項2】 ピストンの頭部における胴部側部分の外
    周に、胴部に近接する部分ほどシリンダボアの内周面か
    ら後退するテーパ部を形成し、そのテーパ部の部分を除
    くコート層に研磨加工を施した請求項1に記載の圧縮機
    のピストン。
  3. 【請求項3】 フッ素樹脂に対するバインダの割合が重
    量比で0.8〜3.0の範囲内である請求項1または2
    に記載の圧縮機のピストン。
  4. 【請求項4】 圧縮機のピストンの頭部外周面に、転写
    体を用いてフッ素樹脂とバインダを主成分とするコーテ
    ィング材料を塗布し、その塗布層の厚みが全周均一とな
    るように、塗布終了時にはピストンと転写体とを瞬時離
    間させる圧縮機のピストンのコーティング方法。
  5. 【請求項5】 転写体として、ピストンの軸線と平行な
    軸線を中心に回転する転写ロールを用いる請求項4に記
    載の圧縮機のピストンのコーティング方法。
  6. 【請求項6】 コーティング材料は、その粘度が500
    0〜150000センチポイズである請求項4または5
    に記載の圧縮機のピストンのコーティング方法。
JP10349864A 1998-12-09 1998-12-09 圧縮機のピストン及びそのピストンのコーティング方法 Pending JP2000170657A (ja)

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