JP2000161224A - 圧縮機の円筒部品のコーティング方法および円筒部品 - Google Patents

圧縮機の円筒部品のコーティング方法および円筒部品

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JP2000161224A
JP2000161224A JP10335620A JP33562098A JP2000161224A JP 2000161224 A JP2000161224 A JP 2000161224A JP 10335620 A JP10335620 A JP 10335620A JP 33562098 A JP33562098 A JP 33562098A JP 2000161224 A JP2000161224 A JP 2000161224A
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coating
piston
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coating material
cylindrical part
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Takayuki Kato
崇行 加藤
Takahiro Sugioka
隆弘 杉岡
Shigeo Fukushima
茂男 福嶋
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーティング後の材料だれが発生しない圧縮
機における円筒部品のコーティング方法を提供するこ
と。 【解決手段】 圧縮機のピストン22に、ロールコーテ
ィング装置またはスクリーンコーティング装置によって
コーティング材料を塗布してコート層35を形成する。
前記コーティング材料は、その粘度が5000〜150
000cpのものを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両の空
調システムに使用される圧縮機におけるピストン等の円
筒部品のコーティング方法及び円筒部品に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両の空調システムに用いられ
る圧縮機として、ピストン式圧縮機がある。この圧縮機
のピストンとして、ピストンリングを有することなく、
ピストンの外周面を直接シリンダボアの内周面に接触さ
せる構成のものが存在する。このような構成のピストン
においては、ピストンリングを備えていなくても、ピス
トンの外周面とシリンダボアの内周面との間の摺動特
性、シール性、耐摩耗性等を確保する必要がある。
【0003】そこで、従来からピストンの外周面にPT
FE(ポリテトラフルオロエチレン)等を主材料とする
コート層を形成し、前述した摺動特性、シール性、耐摩
耗性等を確保することが実施されている。そして、コー
ト層を形成するためのピストンへのコーティング方法と
しては、ピストンに対して数十から数百cp(センチポ
イズ)程度の低粘度のコーティング材料をスプレーする
スプレーコーティング方法が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来技
術においては、コーティング材料をスプレーノズルから
円滑に噴射させるためには、数百cp(センチポイズ)
程度の低粘度のコーティング材料を使用する必要があ
る。しかし、この場合、コーティング材料の粘度が低い
ために、ピストンに対してコーティング材料を塗布した
後、材料だれが生じる。このため、コーティング材料が
下方へ流動し、ピストンの上部と下部とでコート層の厚
みに大きな差が発生してしまうことになる。従って、こ
うした問題の発生を防止するために、コーティング後の
乾燥工程等において、ピストンをその軸心を中心に連続
的に回転させたり、コート層が均一な厚さとなるように
コート層の乾燥硬化後にそのコート層に対して精密な研
磨加工を施したりしている。その結果、乾燥工程におい
て、回転装置およびその周辺機材を必要とするととも
に、そのための広いスペースが必要となるばかりでな
く、研磨工程が手間のかかる面倒なものとなった。
【0005】また、前述のように、コーティング材料を
低粘度にしたために、溶剤の比率が高い。このため、溶
剤を揮発させる乾燥硬化のための時間が長くなって、製
造効率が悪くなるとともに、溶剤の揮発に起因するピン
ホールの数が多くなって、ピストンの摺動性の阻害要因
となる。
【0006】さらに、コーティング材料の粘度が低い
と、そのコーティング材料の主成分であるフッ素樹脂等
の配合比率が低下するため、コート層を厚くする必要が
あるが、前述した材料だれの問題により、これは事実上
難しい。
【0007】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
に着目してなされたものである。その目的とするところ
は、前述した各種の問題を解決して、乾燥工程において
余分な装置が不要になるとともに、製造を容易に行うこ
とができ、しかもコート層の機能品質を向上して摺動性
を向上できる圧縮機の円筒部品のコーティング方法およ
び円筒部品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明においては、コーティング材料
として、粘度が5000〜150000cpのものを使
用してなる。
【0009】請求項2の発明では、請求項1において、
コーティング材料として、粘度が5000〜10000
0cpのものを使用してなるものである。請求項3の発
明では、請求項1において、コーティング材料として、
粘度が10000〜50000cpのものを使用してな
る。
【0010】請求項4の発明では、請求項1において、
コーティング材料として、粘度が20000〜4000
0cpのものを使用してなる。請求項5の発明では、請
求項1〜4のいずれかにおいて、コーティング方法とし
て、スクリーンコーティング方法を用いる。
【0011】請求項6の発明では、請求項1〜4のいず
れかにおいて、コーティング方法として、ロールコーテ
ィング方法を用いる。請求項7の発明では、請求項1〜
6のいずれかに記載のコーティング方法によりコーティ
ングが施された圧縮機の円筒部品であることを要旨とす
る。
【0012】請求項8の発明では、請求項7において、
円筒部品は、圧縮機のピストンとしている。請求項9の
発明では、請求項7において、圧縮機が可変容量タイプ
であって、円筒部品がスプールである。 (作用)上記構成の請求項1の発明においては、コーテ
ィング材料の粘度を5000〜150000cpとして
いる。従って、この粘度の範囲内では、図5に示すグラ
フから明らかなように、コーティング材料の材料だれが
ほとんど発生しない。
【0013】図5に示すグラフは、コート層の粘度と、
材料だれに起因するコート層の厚さとの関係を示すもの
である。すなわち、粘度の異なるコーティング材料を、
それぞれピストンの表面に適当な手段で塗布した後に、
ピストンを100℃の環境内で、ピストンを回転させず
に、不動の状態で乾燥させたものである。そして、乾燥
後、ピストンの上部および下部のそれぞれのコート層の
厚さを測定し、その厚みの差を表わしたものである。
【0014】なお、コーティング材料の粘度は、BH型
粘度計を用い、ナンバー7のロータを10rpmの回転
数で回転させて測定したものである。図5のグラフから
明らかなように、コーティング材料の粘度が、約500
0cp以上においては、ピストンの上面と下面のコート
層の厚みに差がほとんど発生しない。これは、材料だれ
が発生しないことを意味する。また、この5000cp
以上の粘度のコーティング材料は溶剤の比率が自ずと低
くなって、フッ素樹脂等の主成分の配合比率が高いため
に、乾燥硬化後のコート層の機能品質が優れたものにな
る。ちなみに、コーティング材料の粘度が150000
cpを越えると、粘度が高すぎて、塗布作業が困難にな
る。
【0015】請求項2の発明においては、コーティング
材料は、その粘度が5000〜100000cpのもの
としている。この範囲内の粘度のコーティング材料は、
塗布作業に好適である。
【0016】請求項3の発明においては、コーティング
材料は、その粘度が10000〜50000cpのもの
を使用する。従って、この範囲内の粘度のコーティング
材料は、塗布作業により好適なものとなる。
【0017】請求項4の発明においては、コーティング
材料は、その粘度が20000〜40000cpのもの
を使用している。この範囲内の粘度のコーティング材料
は、塗布作業に最適である。
【0018】さらに、請求項5、請求項6のように、コ
ーティング方法として用いられるスクリーンコーティン
グ方法およびロールコーティング方法は、前述した各種
の値の粘度のコーティング材料を処理するのに好都合で
ある。
【0019】請求項6に記載の発明においては、前述し
た各効果を有する圧縮機の円筒部品を実現できる。請求
項7、請求項8においては、それぞれ前述した各効果を
有する圧縮機のピストンや、スプールを実現できる。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
を具体化した第1実施形態を図1〜図3に基づいて説明
する。この第1の実施形態は両頭ピストン圧縮機のピス
トンを対象として具体化したものである。そこで、両頭
ピストン式圧縮機の全体構成を説明する。
【0021】一対のセンタハウジング11,12は相互
に固定され、それらの前後にはフロントハウジング13
及びリヤハウジング14がそれぞれバルブプレート1
5,16介して固定されている。前記両センタハウジン
グ11,12間にはラジアルベアリング17を介して駆
動シャフト18が回転可能に支持されている。駆動シャ
フト18の中間部には斜板19が固定されており、その
斜板19はスラストベアリング20によりフロントハウ
ジング13及びリヤハウジング14に支持されている。
【0022】フロントハウジング13及びリヤハウジン
グ14にはそれぞれ駆動シャフト18の軸心を中心とし
た同一円上にて等間隔をおいてシリンダボア21が配列
形成されている。前後に対向するシリンダボア21間に
はピストン22が往復動可能に収容され、その中間腹部
にはシュー23を介して前記斜板19の外周部が連結さ
れている。
【0023】そして、駆動シャフト11が回転される
と、斜板19が一体に揺動回転され、この揺動回転によ
りピストン22が往復動される。このため、外部冷媒回
路(図示しない)に接続された吸入室24から吸入ポー
ト25及び吸入弁26を介して冷媒ガスがシリンダボア
21内に吸入される。そして、その冷媒ガスが圧縮され
て吐出ポート27及び吐出弁28を介して吐出室29に
吐出され、その吐出室29から前記外冷媒回路に送出さ
れる。
【0024】次に、前記ピストン22の構成について説
明すると、図2に示すように、同ピストン22は全体と
して概略円柱状をなす鋳造品である。ピストン22は、
一方の円柱状頭部31がフロント側のシリンダボア21
内に挿入配置されるとともに、他方の円柱頭部31がリ
ヤ側のシリンダボア21内に挿入配置される。凹部32
は、両頭部31間の中央部付近に肉盗みを施すことによ
って形成されている。前記シュー23を受ける受け部と
してのシュー座33は、同凹部32内に形成されてい
る。このシュー座33に前記シュー27が受けられる。
【0025】そして、PTFEを主材料とするコート層
35が、シリンダボアとの摺接部位としての前記両頭部
31の外周面に、数十ミクロンの厚みで皮膜形成されて
いる。このため、ピストン22の外周面とシリンダボア
21の内周面との間のシール性、低摩擦摺動性および耐
摩耗性が確保されている。
【0026】ここで、前記ピストン22の両頭部31の
外周面にコート層35を形成するための方法について説
明する。図3は、ピストン22にコーティング材料Cを
塗布する工程に用いられるスクリーンコーティング装置
45を示している。コーティング材料C中には、例え
ば、ポリアミドイミド等のバインダ、PTFE、Nメチ
ルピロリドン等の溶剤および充填剤等が含まれている。
同コーティング材料Cの粘度は、30000cpに設定
している。この粘度は、溶剤の配合比率によって決定さ
れる。
【0027】前記スクリーンコーティング装置45は、
ピストン22を所定位置において回転可能に保持するワ
ークホルダ46と、網目よりなる転写パターンが形成さ
れたスクリーン47と、同スクリーン47を直線移動さ
せたり、前記ワークホルダ46をその軸線を中心に回転
させたりするための駆動機構(図示しない)と、前記ス
クリーン47の上面に当接可能なスキージ48とを備え
ている。
【0028】前記スクリーンコーティング装置45を用
いてピストン22にコーティング材料Cを塗布するに
は、まず、図示しない供給手段により前記スクリーン4
7の上面にコーティング材料Cを供給する。そして、駆
動機構の動作によりピストン22を矢印方向に回転させ
るとともに、スクリーン47を矢印方向に移動させる。
この時、スキージ48がスクリーン47の上面に当接配
置され、同スキージ48とピストン22との間でスクリ
ーン47が挟持された状態となる。従って、コーティン
グ材料Cがスキージ48によりスクリーン47に押し付
けられ、同スクリーン47に形成された転写パターンに
従って、ピストン22の両頭部31の外周面にコーティ
ング材料Cが転写塗布される。
【0029】コーティング材料Cが塗布された後、ピス
トン22はワークホルダ46から取り外される。この
際、コーティング材料Cの粘度は30000cpに設定
されているので、前記図5に示すグラフから明らかなよ
うに、材料だれは発生しない。従って、材料だれに起因
してコート層35の厚みが不均一となるといった問題が
発生しない。これにより、乾燥工程等の次工程等におい
て、ピストン22を回転させる必要がない。従って、ピ
ストン22を回転させるための機構が不要になる。 乾
燥工程においてコーティング材料C中の溶剤が揮発除去
されて、コーティング材料が乾燥硬化される。このた
め、ピストン22の両頭部31の外周面には、例えば、
50ミクロンの厚さのコート層35が形成される。な
お、図面においては、理解を容易とするためコート層3
5の厚みは誇張して描いている。
【0030】以上のように、コーティング材料Cの粘度
が高いために、材料だれが生じることはなく、コート層
35の厚みを全周均一にできる。従って、要求される精
度によっては、乾燥硬化後におけるコート層35の研磨
加工を廃止することも可能になる。
【0031】また、コーティング材料Cの粘度が高いた
めに、コート層35としての厚みを確保でき、シール性
や耐磨耗性の向上に有効である。加えて、コート層35
の厚みをそれほど確保しない場合においても、コーティ
ング材料C中の溶剤の割合が少なく、フッ素樹脂等の割
合が多いため、コート層43を薄くしても、コート層3
5のシール性、摺動性、耐磨耗性等を十分に確保でき
る。
【0032】さらに、コーティング材C中の溶剤の割合
が少ないため、乾燥硬化が速く、生産効率の向上に寄与
できるとともに、溶剤の揮発によって発生するピンホー
ルの量が少なくなり、摺動特性を向上できる。
【0033】以上のように、この実施形態においては、
ピストン22の摺動特性、シール性、耐磨耗性等の機能
品質を向上できる。この実施形態においては、前述のよ
うに、コーティング材料Cとして30000cpの粘度
のものを使用したが、粘度が5000〜150000c
p範囲内であれば、材料だれを抑制して、前述の作用効
果を得ることができる。ただし、粘度が150000c
p以上になると、その粘度が高すぎて、実際の作業には
向かない。粘度が5000〜100000cpの範囲内
であれば、効率的な塗布作業を行うことができ、150
00〜50000cpの範囲内であれば、効率的な作業
と、前述した各種の機能品質とをバランス良く達成で
き、20000〜40000cpの範囲内であれば、効
率的な作業と、各種の機能品質とをさらに高いレベルで
達成できる。
【0034】この実施形態では、スクリーンコーティン
グ装置45に代えてロールコーティング装置51を用い
ることで、コーティング材料Cをピストン22に塗布す
ることも可能である。
【0035】ロールコーティング装置51は、図4に示
すように、コーティング材料Cが貯留された材料パン5
2と、同材料パン52のコーティング材料C中に外周部
の一部が没入されたメタルロール53と、同メタルロー
ル53に所定間隔をおいて配置されたコンマロール54
と、前記メタルロール53に接触配置された合成ゴム製
の転写ロール55と、ピストン22を回転可能に保持す
るワークホルダ56と、同ワークホルダ56及び前記各
ロール53〜55をそれぞれ矢印方向に回転させるモー
タ等を備えた駆動機構(図示しない)を備えている。
【0036】駆動機構を起動して各ロール53〜55及
びピストン22を回転させると、メタルロール53の外
周面に対して材料パン52中のコーティング材料Cが、
その周方向に順次付着される。同メタルロール53に付
着されたコーティング材料Cは、コンマロール54によ
り膜厚が調節された後、それに接触する転写ロール55
に転写される。そして、同転写ロール55に接するピス
トン22の頭部31にはコーティング材料Cが転写塗布
される。前記コーティング材料Cが塗布された後のピス
トン22に対して、前記同様に乾燥硬化処理が施され
る。
【0037】従って、このようにしても、前述したスク
リーンコーティングの場合と同様に、ピストンの回転機
構等が不要になるとともに、製造効率を向上でき、ピス
トン22の機能品質を向上できる。 (第2の実施形態)次に、この発明の第2の実施形態を
図6及び図7に基づいて説明する。
【0038】この実施形態は、円筒部品が駆動シャフト
18にラジアルベアリング60を介して外嵌されたスプ
ール61により構成されている。コート層35は、スプ
ール61の大径部62の外周面に設けられている。
【0039】このスプール61は、その内部空間に作用
するクランク室の内部圧力と、スプリング63のバネ力
とのバランスの変動により駆動シャフト18の軸線方向
に往復動して、冷媒通路64を開閉し、斜板65の傾斜
角度を変更する。この傾斜角度の変更によりピストン6
6の往復動ストロークが調整される。なお、この圧縮機
の詳細はこの発明とは直接の関係がないため、これ以上
の説明は割愛する。
【0040】スプール61の外周面に対するコーティン
グ方法およびコーティング材料は前記第1の実施形態と
同様である。従って、この実施形態においても、前記第
1の実施形態と同様に、コーティング材料の乾燥硬化工
程における回転機構が不要になるとともに、効率的な製
造に寄与でき、しかもコート層35の機能品質を向上で
きる。 (別の実施形態)この発明は前記両実施形態に限定され
るものではなく、以下のように具体化することもでき
る。
【0041】・ この発明を圧縮機に使用される他の円
筒部品、例えば、逆止弁等に使用される円筒形の弁体に
おいて具体化すること。 ・ この発明を前記実施形態とは異なった形状のピスト
ン、例えば図6に示すような片頭ピストンにおいて具体
化すること。
【0042】
【発明の効果】以上、実施形態で例示したように、この
発明においては以下のような効果を発揮する。
【0043】請求項1の発明においては、コーティング
材料の粘度を5000〜150000cpとしている。
従って、コーティング材料の材料だれがほとんど発生し
ないため、円筒部品の上部と下部のコート層の厚みに差
がほとんど発生しない。このため、円筒部品の回転機構
が不要になって、コーティングに関与する装置の構成を
小型かつ簡素化できるばかりでなく、製造効率を向上で
きる。また、この粘度のコーティング材料は溶剤の比率
が低く、フッ素樹脂等の主成分の配合比率が高いため
に、乾燥硬化後のコート層の機能品質が優れたものにな
る。
【0044】請求項2の発明においては、コーティング
材料は、その粘度が5000〜100000cpのもの
としているため、コーティング材料は、塗布作業に好適
である。
【0045】請求項3の発明においては、コーティング
材料は、その粘度が10000〜50000cpのもの
としているため、塗布作業により好適なものとなる。請
求項4の発明においては、コーティング材料は、その粘
度が20000〜40000cpとしているため、塗布
作業に最適である。
【0046】さらに、請求項5、請求項6のように、コ
ーティング方法として用いられるスクリーンコーティン
グ方法およびロールコーティング方法は、前述した各種
の値の粘度のコーティング材料を処理するのに好都合で
ある。
【0047】請求項6に記載の発明においては、前述し
た各効果を有する円筒部品を実現できる。請求項7、請
求項8においては、それぞれ前述した各効果を有するピ
ストンや、スプールを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態を具体化した圧縮機の縦断面
図。
【図2】 同じく両頭ピストンの斜視図。
【図3】 同じくスクリーンコーティング装置を示す模
式図。
【図4】 同じくロールコーティング装置を示す模式
図。
【図5】 コーティング材料の粘度とコート層の厚みと
の関係を示すグラフ。
【図6】 第2の実施形態を具体化した圧縮機の縦断面
図。
【図7】 同じくピストンの斜視図。
【符号の説明】
22…両頭型ピストン、35…コート層、45…スクリ
ーンコーティング装置、51…ロールコーティング装
置、66…ピストン、C…コーティング材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福嶋 茂男 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H003 AA03 AB07 AC03 AD03 CB00 CE04 4D075 AC45 DA10 DC16 EA05 EB18 EB52

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機の円筒部品の外表面に、コーティ
    ング材料を塗布して硬化させることにより、コート層を
    形成するコーティング方法であって、前記コーティング
    材料として、塗布時の粘度が5000〜150000c
    pのものを使用する圧縮機の円筒部品のコーティング方
    法。
  2. 【請求項2】 前記コーティング材料の粘度が、500
    0〜100000cpである請求項1に記載の圧縮機の
    円筒部品のコーティング方法。
  3. 【請求項3】 前記コーティング材料の粘度が、150
    00〜50000cpである請求項1に記載の圧縮機の
    円筒部品のコーティング方法。
  4. 【請求項4】 前記コーティング材料の粘度が2000
    0〜40000cpである請求項1に記載の圧縮機の円
    筒部品のコーティング方法。
  5. 【請求項5】 スクリーンコーティング方法を用いる請
    求項1〜4のいずれかに記載の圧縮機の円筒部品のコー
    ティング方法。
  6. 【請求項6】 ロールコーティング方法を用いる請求項
    1〜4のいずれかに記載の圧縮機の円筒部品のコーティ
    ング方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のコーテ
    ィング方法によりコーティングが施された圧縮機の円筒
    部品。
  8. 【請求項8】 圧縮機のピストンである請求項7に記載
    の圧縮機の円筒部品。
  9. 【請求項9】 圧縮機が可変容量タイプであって、円筒
    部品がスプールである請求項7に記載の圧縮機の円筒部
    品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007255311A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Daido Metal Co Ltd 摺動部材及びその製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007255311A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Daido Metal Co Ltd 摺動部材及びその製造方法

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