JP2000169789A - 一液硬化型塗料組成物 - Google Patents

一液硬化型塗料組成物

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JP2000169789A
JP2000169789A JP10349967A JP34996798A JP2000169789A JP 2000169789 A JP2000169789 A JP 2000169789A JP 10349967 A JP10349967 A JP 10349967A JP 34996798 A JP34996798 A JP 34996798A JP 2000169789 A JP2000169789 A JP 2000169789A
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epoxy
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Ryuichi Aoki
隆一 青木
Sadaichi Tonomura
貞一 外村
Kazuyoshi Tokida
和義 常田
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Dai Nippon Toryo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一液硬化型で、初期乾燥性や耐候性、耐溶剤
性等に優れた塗膜を形成する、常温硬化可能な塗料組成
物を提供する。 【解決手段】結合剤として、(A)エポキシ基を有する
樹脂、及び(B)ケチイミド基と、ケイ素原子に直接結
合しているアルコキシ基とを有する有機ケイ素化合物を
含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、初期乾燥性がよ
く、また耐候性、耐溶剤性等に優れた塗膜を形成する、
常温硬化可能な一液硬化型塗料組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、加水分解性シリル基を有するビニ
ル系樹脂を結合剤とするアクリルシリコーン樹脂系塗料
は、常温で硬化し、かつ耐候性等に優れた塗膜を形成す
るので広く利用されるようになってきている。しかしな
がら、従来の常温で硬化するアクリルシリコーン樹脂系
塗料は、硬化剤を併用する、いわゆる二液硬化型である
ため、可使時間に制限があり、塗装作業性に問題があ
り、また塗装後の塗膜の初期乾燥性が遅いといった問題
点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の課題を背景になされたもので、一液硬化型
で、また初期乾燥性や耐候性、耐溶剤性等に優れた塗膜
を形成する常温硬化可能な塗料組成物を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(A)
エポキシ基を有する樹脂、及び(B)ケチイミド基と、
ケイ素原子に直接結合しているアルコキシ基とを有する
有機ケイ素化合物、を結合剤として含有することを特徴
とする一液硬化型塗料組成物に関するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、詳細に説
明する。本発明の塗料組成物を構成する結合剤の各成分
について説明する。樹脂(A) 樹脂(A)は、分子中に少なくとも1個以上エポキシ基
を有する樹脂である。樹脂(A)中のエポキシ基は、後
述する有機ケイ素化合物(B)中のケチイミド基が大気
中の湿気により加水分解を受け、アミノ基へと変化した
時に、そのアミノ基と常温で速やかに反応し、架橋結合
を形成する。該樹脂としては、エポキシ基を有する限
り、ビニル系樹脂や、ポリエステル系樹脂、ポリオレフ
ィン系樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂等の各種の樹脂を
使用することができ、そのうち特にビニル系樹脂が好ま
しい。
【0006】ビニル系樹脂としては、ラジカル重合性の
不飽和基と、エポキシ基とを有するモノマーを重合した
ものが好適に使用することができる。モノマーとして
は、エポキシ基を有するモノマーと、それ以外の例えば
加水分解性シリル基等の官能基を有するモノマーとを共
重合してもよい。エポキシ基を有するモノマーとして
は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポ
キシ基含有ビニルモノマーが好適に挙げられる。上記エ
ポキシ基含有モノマーと共重合することのできるモノマ
ーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリル酸等の(メタ)アクリル酸エステ
ル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシビニルエーテル等の水酸基含有ビニルモノマー;γ
−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、β−(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラ
ン、β−(メタ)アクリロキシエチルトリエトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメ
チルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブ
チルフェニルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)ア
クリロキシプロピルジエチルメトキシシラン等のシリル
基含有ビニルモノマー;メチルビニルエーテル、エチル
ビニルエーテル等のビニルエーテル類;アクリロニトリ
ル、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等が挙げられる。
【0007】ビニル系樹脂は、上記エポキシ基含有モノ
マーと、必要に応じて使用される上記モノマーとを常法
に従ってラジカル共重合反応させることによって容易に
得ることができる。また、上記ビニルモノマーと、テト
ラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン等の
フルオロオレフィンとの共重合体である含フツ素ビニル
系樹脂も利用出来る。ビニル系樹脂は、分子中に少なく
とも1個、好ましくは、複数のエポキシ基を含有し、そ
のエポキシ当量は、例えば、500〜3000、好まし
くは、1000〜2800であり、その数平均分子量
は、例えば、約1000〜100000、好ましくは、
2000〜20000であることが適当である。一方、
エポキシ基を持たないビニル系樹脂を使用した場合に
は、前述のエポキシ基とアミノ基との反応がないため、
形成された塗膜の常温での初期乾燥性が悪く、また耐溶
剤性等も不十分な塗膜となる。
【0008】有機ケイ素化合物(B) 有機ケイ素化合物(B)は、ケチイミド基と、ケイ素原
子に直接結合しているアルコキシ基とを有する化合物で
ある。ケチイミド基は、一般に、以下の式で示される官
能基である。
【0009】
【化1】
【0010】ここで、R ' 及びR ''は、水素原子以外の
有機基であり、有機基としては、例えば、アルキル基
や、アリール基等が挙げられる。有機ケイ素化合物
(B)は、例えば、下記一般式(I)で示される一級ア
ミノ基含有アルコキシシラン化合物と、下記一般式(I
I)で示されるケトン化合物とを加熱により脱水縮合反
応させて得られる下記一般式(III)で示される化合物が
代表的なものとして挙げられる。 一般式(I) H2 N−(CH2)m −Si(R1)n (OR2)(3-n) 一般式(II) R3 −CO−R4 一般式(III)
【0011】
【化2】
【0012】(式中、R1 は、炭素数1〜8の有機基で
あり、R2 、R3 及びR4 は、炭素数1〜8のアルキル
基であり、mは、1〜5の整数であり、nは、0、1又
は2である。) 上記一般式(I)において、R1 としては、例えば、ア
ルキル基や、シクロアルキル基、アリール基等が挙げら
れる。ここで、アルキル基としては、直鎖でも分岐した
ものでもよい。アルキル基としては、例えば、メチル基
や、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基
等のアルキル基が好適に挙げられる。好ましいアルキル
基は、炭素数が、例えば、1〜4個のものである。
【0013】シクロアルキル基としては、例えば、シク
ロヘキシル基や、シクロヘプチル基、シクロオクチル
基、シクロノニル基等が挙げられる。また、アリール基
としては、例えば、フェニル基や、ナフチル基等が好適
に挙げられる。上記各官能には、任意に置換基を有して
もよい。このような置換基としては、例えば、ハロゲン
原子(例えば、塩素原子や、臭素原子、フッ素原子等)
や、メルカプト基、脂環式基等が好適に挙げられる。R
2 としてのアルキル基は、直鎖でも分岐したものでもよ
い。アルキル基としては、例えば、メチル基や、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基等のアルキル基が好適に挙げられる。好ましいアルキ
ル基は、炭素数が、例えば、1〜4個のものである。
【0014】一般式(I)に示される一級アミノ基含有
アルコキシシラン化合物の具体例としては、γ−アミノ
プロピルトリメトキシシランや、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、β−アミノエチルトリメトキシシラ
ン、β−アミノエチルトリエトキシシラン、γ−アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジ
プロポキシシラン、γ−アミノプロプルメチルジプロポ
キシシラン、γ−アミノブチルフェニルジメトキシシラ
ン、γ−アミノブチルフェニルジエトキシシラン、γ−
アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルジエチルメトキシシランなどが代表的なものとし
て挙げられる。また、上記一般式(II)において、R3
及びR4 としてのアルキル基としては、前述のR2 と同
様なものが挙げられる。一般式(II)に示されるケトン
化合物としては、アセトンや、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、ジブチルケトンなどの脂肪族ケ
トンが代表的なものとして挙げられる。
【0015】また、ケトン化合物として、前記一般式
(II)に示される化合物以外に、シクロブタノンや、シ
クロヘキサノン、シクロペンタノン等の脂環式ケトンあ
るいはアセトフェノンやプロピオフェノン等の芳香族ケ
トンも使用可能である。本発明の塗料組成物を構成する
結合剤は、以上説明した樹脂(A)と有機ケイ素化合物
(B)とからなり、両者は、前述の通り有機ケイ素化合
物(B)中のケチイミド基が大気中の湿気により加水分
解を受け、アミノ基へと変化し、樹脂(A)中のエポキ
シ基と容易に反応し、硬化塗膜を形成するのである。更
に、有機ケイ素化合物(B)中のケイ素原子に直接結合
しているアルコキシ基及び樹脂(A)中にケイ素原子に
直接結合しているアルコキシ基を含む場合は、そのアル
コキシ基も加水分解を受け、シラノール基へと変化し、
該シラノール基間で脱水縮合反応し、硬化塗膜の形成に
寄与する。
【0016】本発明においては、前者の反応の方が早く
起きるため、後者の反応だけである前述の従来のアクリ
ルシリコーン樹脂系塗料よりも初期乾燥性のよい塗膜が
得られ、また前述の二種類の反応が生じる場合には、高
次架橋が可能となり、耐溶剤性等にも優れた塗膜が得ら
れる。樹脂(A)と、有機ケイ素化合物(B)との配合
割合は、通常、重量割合で(100:2〜50)、好ま
しくは(100:5〜20)であり、かつ樹脂(A)中
のエポキシ基と、有機ケイ素化合物(B)中のケチイミ
ド基との当量比が、通常、(1:0.1〜1.2)、好まし
くは、(1:0.2〜1.0)が適当である。なお、両者の
重量割合で、後者が前記範囲より少ないと、塗膜の初期
乾燥性が遅くなり、逆に多いと塗膜の可撓性等が低下す
る傾向にある。
【0017】また、前記官能基の当量比で、後者が前記
範囲より少ないと塗膜の初期乾燥性が遅くなり、逆に多
いと塗膜の耐水性等が低下する傾向にある。本発明の塗
料組成物は、樹脂(A)と有機ケイ素化合物(B)とを
結合剤として含有し、更に必要に応じて、組成物の固形
分を、好ましくは、10〜70重量%程度に調整し、組
成物の貯蔵安定性や塗装作業性をよくするための有機溶
媒及び充填剤、染料、更には、水分捕捉剤や、増粘剤、
顔料分散剤等の各種添加剤などを配合してもよい。前記
有機溶媒としては、例えば、メタノールや、エタノー
ル、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、エ
チレングリコールモノエチルエーテルやエチレングリコ
ールモノブチルエーテルなどのアルコールエーテル類、
アセトンやメチルエチルケトンなどのケトン類、トルエ
ンやキシレンなどの炭化水素類、酢酸エチルや酢酸ブチ
ルなどのエステル類等の各種塗料用有機溶媒が代表的な
ものとして挙げられる。
【0018】前記充填剤としては、タルクや、炭酸バリ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、ベントナイト、
酸化チタン、カーボンブラック、ベンガラ、リトポン等
の各種塗料用体質顔料や着色顔料が使用可能である。前
記水分捕捉剤は、貯蔵中に水分が存在すると加水分解を
起し、組成物が増粘することがあるので、それを防止す
るために配合するものである。水分捕捉剤としては、オ
ルトプロピオン酸エステルや、オルト酢酸エステル等が
挙げられ、その量は、例えば、結合剤100重量に対し
て、0.5〜20重量部が適当である。本発明の塗料組成
物は、被塗物表面に刷毛、スプレー、ロール、ディッピ
ングなどの塗装手段により塗装し、自然乾燥により硬化
塗膜を形成することが可能である。
【0019】なお、被塗物としては、無機窯業基材や、
ステンレス、アルミニウム等の各種金属基材、ガラス基
材、プラスチック基材、紙基材などの各種被塗物に適用
可能である。
【0020】
【実施例】以下、本発明について、実施例により更に詳
細に説明する。なお、実施例中「部」、「%」は、特に
断らない限り重量基準で示す。 <エポキシ基含有ビニル系樹脂溶液(イ)の調製>還流
冷却器、攪拌機を備えた反応器に、キシレン100部を
加え、100℃に加温した。次に、イソブチルメタクリ
レート60部、2−エチルヘキシルメタクリレート30
部、グリシジルメタクリレート10部とt−ブチルペル
オキシ2−エチルヘキサノエート1.5部との混合溶液を
攪拌しながら100℃で3時間かけて滴下し、その後1
05℃に昇温し、2時間維持し、反応を終了させた。得
られたエポキシ基含有ビニル系樹脂溶液(イ)は、固形
分濃度50%で樹脂のエポキシ当量は1400、数平均
分子量は10000であった。
【0021】<エポキシ基含有ビニル系樹脂溶液(ロ)
の調製>還流冷却器、攪拌機を備えた反応器に、キシレ
ン100部を加え、100℃に加温した。次に、イソブ
チルメタクリレート60部、2−エチルヘキシルメタク
リレート30部、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン5部、グリシジルメタクリレート5部とt−
ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート1.5部と
の混合溶液を攪拌しながら100℃で3時間かけて滴下
し、その後105℃に昇温し、2時間維持し反応を終了
させた。得られたエポキシ基含有ビニル系樹脂溶液
(ロ)は、固形分濃度50%で、樹脂のエポキシ当量は
2800、数平均分子量は9500であった。 <ビニル系樹脂溶液(ハ)の調製>還流冷却器、攪拌機
を備えた反応器に、キシレン100部を加え、100℃
に加温した。次に、イソブチルメタクリレート60部、
2−エチルヘキシルメタクリレート30部、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン10部とt−ブチ
ルペルオキシ2−エチルヘキサノエート1.5部との混合
溶液を攪拌しながら100℃で3時間かけて滴下し、そ
の後105℃に昇温し、2時間維持し反応を終了させ
た。得られたエポキシ基を含有しないビニル系樹脂溶液
(ハ)は、固形分濃度50%で、樹脂の数平均分子量は
9500であった。
【0022】<有機ケイ素化合物溶液(二)の調製>還
流冷却器、攪拌機を備えた反応器に、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン100部を加え、更に攪拌しなが
らメチルイソブチルケトン45.5部加えた後、135℃
に昇温し、3時間維持し、反応を終了させた。次いで1
00℃でn−ブタノールを10部加え、有効成分濃度9
0%の有機ケイ素化合物溶液(ニ)を調製した。 <有機ケイ素化合物溶液(ホ)の調製>有機ケイ素化合
物溶液(ニ)の調製方法において、γ−アミノプロピル
トリエトキシシランの代わりに、γ−アミノプロピルメ
チルジエトキシシランを使用する以外は、同様にして、
有効成分濃度90%の有機ケイ素化合物溶液(ホ)を調
製した。
【0023】〔実施例1〜5及び比較例1〜3〕表1に
示す成分を混合し、クリヤー塗料組成物を調製した。得
られたクリヤー塗料組成物の貯蔵安定性を調べるため
に、各組成物を50℃の密閉恒温器中に4週間静置し、
組成物の初期と比較した粘度変化を測定し、その結果を
表1の下段に示した。以下の評価基準によって判断し
た。 ○:粘度変化 1.05倍未満 △:粘度変化 1.06〜1.30倍 ×:粘度変化 1.31以上又はゲル化 また、各塗料組成物につき、得られる塗膜の外観、硬
度、耐溶剤性、耐温水性、耐汚染性、耐候性、耐凍害性
について、各種試験をし、その結果を表1の下段に示し
た。試験方法は、次の方法に従って行った。
【0024】<塗膜性能試験>素材として、石膏スラグ
パーライト板(厚さ12mm)を用い、その表面にポリ
イソシアネートプレポリマー溶液シーラー「Vセラン#
100シーラー」(大日本塗料株式会社製商品名)(酢
酸ブチル:キシレン=1:1の溶液で100%希釈)を
塗着量が90〜100g/m2 (wet重量)となるよ
うに吹付塗装した。これを100℃で5分間乾燥した。
次いで、ベース塗料として、アクリルシリコーン樹脂系
塗料「Vセラン#500エナメル」(大日本塗料株式会
社製商品名)(酢酸ブチル:キシレン=1:1の溶液で
40%希釈)を塗着量が約95g/m2 (wet重量)
となるように吹付塗装した。これを100℃で5分間乾
燥した。
【0025】次いで、前述の各塗料組成物を塗着量が
(75±5)g/m2 (wet重量)となるように吹付
塗装した。これを室温で7日間放置した。 外観:目視で判定した。 硬度:JISK5400により測定した鉛筆硬度(塗装
の1日後、3日後、7日後にそれぞれ測定した) 耐溶剤性:キシレンをしみ込ませたガーゼで、塗面を1
00往復擦った後の塗膜状態を目視判定した。 ○・・・変化なし △・・・僅かな痕跡あり ×・・・目立った擦り傷、艶ぼけあり 耐温水性:塗板を60℃の水道水中に7日間浸漬して塗
膜外観の異常を目視で判定した。 ○・・・変化なし △・・・光沢低下、白化等の軽微な変化あり ×・・・光沢低下、白化等の変化大
【0026】耐汚染性:赤、黒マジックインキを塗布し
てから24時間後に、n−ブタノールでぬらした布でふ
きとり、除染性を目視判定した。 ◎・・・完全除去 ○・・・極く軽微な汚染 △・・・少し汚染 ×・・・汚染著しい 耐候性:サンシャインウェザー−メーター3000時間 ○・・・塗膜外観に変化はない、光沢保持率95%以上 △・・・塗膜変化が軽微にある、光沢保持率95%以上 ×・・・塗膜変化が著しい、光沢保持率80%以上 耐凍害性:ASTM−C666A法によって測定 ○・・・クラックの発生なし △・・・軽微なクラック発生又は塗膜の部分剥離 ×・・・著しいクラック、塗装剥離
【0027】
【表1】 表1 (単位:部) 実施例 比較例 1 2 3 4 5 1 2 3 ビニル系樹脂溶液(イ) 100 100 100 ビニル系樹脂溶液(ロ) 100 100 ビニル系樹脂溶液(ハ) 100 100 100 有機ケイ素化合物溶液(ニ) 3 3 6 6 3 有機ケイ素化合物溶液(ホ) 3 γ−アミノプロピル 3 トリエトキシシラン ジブチルチン ジラウレートの10%エタノール溶液 5 当量比注1) 1/0.24 1/0.48 1/0.48 1/0.96 1/0.28 − − − 貯蔵安定性 ○ ○ ○ ○ ○ × △ ○ 外 観 良好 良好 良好 良好 良好 不良 不良 良好 硬 度 1日後 B B B B B 2B 2B 2B 3日後 H H H H H 2B 2B 2B 7日後 H H H H H B B B 耐溶剤性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × 耐温水性 ○ ○ ○ ○ ○ × ○ × 耐汚染性 ○ ○ ◎ ◎ ○ ○ × × 耐候性 ○ ○ ○ ○ ○ △ ○ △ 耐凍害性 ○ ○ ○ ○ ○ × × ○ 注1)(ビニル系樹脂中のエポキシ基)/(有機ケイ素化合物中のケチ イミド基) 表1より明らかの通り、本発明の塗料組成物を使用した
実施例1〜5では、いずれも貯蔵安定性に優れ、また初
期乾燥性や塗膜性能が優れていた。
【0028】一方、ケチイミド基を含有しない有機ケイ
素化合物を配合した比較例1、2は、いずれも貯蔵安定
性が不良で、初期乾燥性も遅かった。また、エポキシ基
を含有しないビニル系樹脂を配合した比較例3は、初期
乾燥性、塗膜性能とも不良であった。
【0029】
【発明の効果】本発明の塗料組成物は、一液型で塗装作
業性がよく、また初期乾燥性や耐候性、耐溶剤性等に優
れた塗膜を形成する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J036 AA01 AK11 AK14 GA28 JA05 4J038 CB141 DB221 DB261 DD101 GA07 JB18 NA03 NA04 PA18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)エポキシ基を有する樹脂、及び
    (B)ケチイミド基とケイ素原子に直接結合しているア
    ルコキシ基とを有する有機ケイ素化合物、を結合剤とし
    て含有することを特徴とする一液硬化型塗料組成物。
  2. 【請求項2】前記樹脂(A)と、前記有機ケイ素化合物
    (B)との重量割合が、(100:2〜50)であり、
    かつ前記樹脂(A)中のエポキシ基と、前記有機ケイ素
    化合物(B)中のケチイミド基との当量比が(1:0.1
    〜1.2)である、請求項1に記載の一液硬化型塗料組成
    物。
  3. 【請求項3】前記樹脂(A)が、ビニル系樹脂である、
    請求項1又は2に記載の一液硬化型塗料組成物。
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