JP2000327987A - コーティング組成物 - Google Patents

コーティング組成物

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JP2000327987A
JP2000327987A JP11135504A JP13550499A JP2000327987A JP 2000327987 A JP2000327987 A JP 2000327987A JP 11135504 A JP11135504 A JP 11135504A JP 13550499 A JP13550499 A JP 13550499A JP 2000327987 A JP2000327987 A JP 2000327987A
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acrylic resin
coating composition
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solvent
alkoxysilane
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JP11135504A
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English (en)
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Nobuhiro Yoshikawa
暢博 吉川
Hironobu Itou
洋綽 伊藤
Makoto Mori
誠 毛利
Yasuo Tokimori
康夫 時森
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Nippon NSC Ltd
Hokkaican Co Ltd
Original Assignee
Nippon NSC Ltd
Hokkaican Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塗膜の硬度,加工性,耐衝撃強度,耐溶剤性の
優れたコーティング組成物を提供する。 【解決手段】アルコキシシラン成分と水酸基とを有する
アクリル樹脂からなるコーティング組成物であって、一
般式(R)m Si(OR’)n で表されるアルコキシシ
ラン、その加水分解物または部分縮合物からなるシラン
成分10〜90重量部と側鎖に水酸基を有するアクリル
樹脂90〜10重量部とからなる。前記コーティング組
成物を施し硬化塗膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルコキシシラン成分
とアクリル樹脂成分からなるコーティング組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、金属材料、磁製材料、プラスチッ
ク材料、木材、紙等のコーティング材として、種々のシ
リコン化合物を用いたコーティング組成物が提案されて
きている。
【0003】しかし、従来のシリコン化合物使用コーテ
ィング組成物は耐候性、耐熱性、耐摩擦性等の求められ
る被覆組成物として使用されてきており、塗膜の加工
性、耐衝撃強度、硬度、耐溶剤性等が求められる分野へ
の利用としては未だ不十分なものであり、さらに塗装作
業性も十分とはいえず、その改善が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の技術の
前記問題点を解消するためになされたものである。即
ち、本発明の目的は、加工性、耐衝撃性、硬度、耐溶剤
性等の塗膜実用性能に優れ、塗装作業性の良好なコーテ
ィング組成物を提供するにある。
【0005】本発明はかかる目的を達成するためのもの
で、コーティング組成物として、一般式(R)m Si
(OR’)n (ここで、Rは炭素数1〜6の有機基、
R’は炭素数1〜6のアルキル基、mは0〜2、nは2
〜4、m+n=4)であらわされるアルコキシシランの
1種以上、該オルガノアルコキシシランの加水分解物、
或はその縮合物からなるシラン成分と、側鎖に水酸基を
有するアクリル樹脂成分とからなることを特徴とする。
【0006】本発明によれば、前記シラン成分を10〜
90部と前記アクリル樹脂成分を90〜10部の範囲で
適切に配合し調合して得られるコーティング組成物が優
れた塗装作業性を有し、被塗物に塗装後、焼付け硬化し
て得られた塗膜は、3次元塗膜を形成し、耐溶剤性に優
れ、折り曲げ加工性や耐衝撃性に優れており、硬度が高
く、耐候性にも優れており種々な用途のコーティング組
成物として使用することが出来る。
【0007】本発明で使用する前記アクリル樹脂として
は、水酸基を有するモノマーを必須的に使用し、その他
の共重合成分を適切に選定したアクリル樹脂が優れた塗
膜性能を発揮する。
【0008】本発明では前記アクリル樹脂としては、水
酸基を有するモノマーを、好ましくは得られた共重合体
の水酸基価が5〜140の範囲となるよう使用したアク
リル樹脂が特に優れた塗膜性能を発揮する。
【0009】ここで、本発明のシラン成分とアクリル樹
脂成分とからなるコーティング組成物はアルコキシシラ
ン成分とアクリル樹脂成分を溶剤としてアルコール系溶
剤を用い水を必須的に少量含んだ有機溶剤中で調合して
製造し塗膜形成成分を溶剤に溶解或いは分散させた樹脂
溶液状で使用する。
【0010】ここで溶剤中の水は、アルコキシシランと
アクリル樹脂とから本発明のコーティング組成物を調製
する際、アルコキシシランを加水分解し、或いはアルコ
キシシラン同士を縮合させ、或いはアクリル樹脂中の水
酸基とアルコキシシラン或いはヒドロキシシランとを部
分的に縮合反応させる働きを有しており、得られた本発
明のコーティング組成物の塗膜性能を良好にするために
は必須的に必要である。この水分はあらかじめ、アクリ
ル樹脂溶液中に含有させても良く、両樹脂成分の調合時
に添加してもよい。
【0011】溶剤としては、前記シラン成分とアクリル
樹脂成分とからなるコーティング組成物の溶液を安定に
保持するため及び前記のごとく水を少量含有させるた
め、アルコール系溶剤を用いた溶剤系が適している。
【0012】また、前記アルコキシシランとアクリル樹
脂との調合時の前記反応を適切に促進させる反応促進添
加剤として、有機或いは無機酸、金属キレート化合物等
を少量使用することが適しており、本発明においてはコ
ーティング組成物中の塗膜形成成分に対して0.001
〜5重量%の使用が好ましい。
【0013】本発明のコーティング組成物は溶液状態で
使用され、公知の塗装方法で被塗物に塗装され、焼き付
けすることによりシラン化合物同士、シラン化合物とア
クリル樹脂中の水酸基とが反応して3次元網目構造を形
成する。得られた塗膜は、耐熱性や耐候性に優れるだけ
でなく、優れた耐溶剤性を有しており、金属等への密着
性、加工性、耐衝撃強度に優れた塗膜を形成する。
【0014】本発明についてさらに詳細に説明すると、
本発明において使用される一般式(R)m Si(O
R’)n (ここで、Rは炭素数1〜6の有機基、R’は
炭素数1〜6のアルキル基、mは0〜3、nは2〜4、
m+n=4)であらわされるアルコキシシランとして
は、一般式Si(OR’)4 であらわされるテトラアル
コキシシラン、一般式RSi(OR’)3 で表されるト
リアルコキシシラン、一般式(R)2 Si(OR’)2
であらわされるジアルコキシシランからなるシラン化合
物、該化合物の加水分解物、或いはそれらの部分縮合物
等をあげる事が出来、具体的には、Rがメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基等から成り、
R’がメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等か
らなるアルコキシシラン化合物、例えば、テトラメトキ
シシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、エチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエト
キシシラン、ジブチルジエトキシシラン、ジフェニルジ
エトキシシラン等をあげることができ、本発明において
は、これらを単独或いは併用することができる。
【0015】また、本発明においては、一般式(R)3
SiOR’であらわされるモノアルコキシシラン、例え
ばトリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラ
ン、トリエチルブトキシシラン等を少量併用することも
出来る。本発明においては、R’がメチル基、エチル
基、プロピル基のアルコキシシラン化合物を使用したコ
ーティング組成物は、塗装焼き付けの際、硬化反応で発
生する成分がメタノール、エタノール、プロパノール等
の低分子化合物で除去されやすいのでより好ましい。
【0016】次に、前記アルコキシシランと併用するア
クリル樹脂としては、側鎖に水酸基を有するアクリル樹
脂を使用するが、水酸基は好ましくは水酸基価(KOH
ミリグラム/樹脂1グラム)として5〜140の範囲で
有するアクリル樹脂が適している。水酸基が少なすぎる
と、シラン化合物との架橋反応が不十分で耐溶剤性、加
工性が不良となり、多すぎると、コーティング組成物の
塗装作業性や得られた塗膜の加工性も悪くなるので好ま
しくない。
【0017】更に、前記アクリル樹脂は、樹脂のガラス
転移点(共重合組成からの計算値)を−30℃〜60℃
としたアクリル樹脂を使用した場合、加工性、密着性が
良く、また、分子量としては10000〜40000、
好ましくは15000〜35000が適している。分子
量が低すぎると耐溶剤性、加工性が低下し、高すぎると
コーティング組成物の溶液安定性が低下し、塗装作業性
が悪くなる。
【0018】本発明で使用する水酸基含有アクリル樹脂
は、水酸基を導入するモノマーを必須的に使用するが、
水酸基導入モノマーとしては、アクリル酸のヒドロキシ
アルキルエステル類、メタクリル酸のヒドロキシアルキ
ルエステル類、アクリル酸のポリアルキレングリコール
エステル、メタクリル酸のポリアルキレングルコールエ
ステル類をあげることが出来、具体的にはアクリル酸2
−ヒドロキシエチルエステル、アクリル酸2−ヒドロキ
シプロピルエステル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチ
ルエステル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピルエス
テル、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリ
エチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレ
ングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコ
ールモノメタクリレート、グリセロールモノメタクリレ
ート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプ
ロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピルアクリレート、イタコン酸のヒドロキシアルキル
エステル類、クロトン酸のヒドロキシアルキルエステル
類、マレイン酸のヒドロキシアルキルエステル類、フマ
ール酸のヒドロキシアルキルエステル類、アリルアルコ
ール、カプロラクトン変成ヒドロキシアクリレート、カ
プロラクトン変成ヒドロキシメタクリレート、ビスヒド
ロキシエチルフタレートモノアクリレート、ビスヒドロ
キシエチルフタレートモノメタクリレート等を挙げるこ
とができる。これらの水酸基含有モノマーと共重合させ
るモノマー類としては、アクリル酸、メタクリル酸のエ
ステル類を好適モノマーとしてあげることができ、具体
的には、メタクリル酸エステル類として、メタクリル酸
メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メタク
リル酸プロピルエステル、メタクリル酸ブチルエステ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル、メタク
リル酸ノニルエステル、メタクリル酸ラウリルエステ
ル、メタクリル酸ベンジルエステル、アクリル酸エステ
ル成分として、アクリル酸メチルエステル、アクリル酸
エチルエステル、アクリル酸プロピルエステル、アクリ
ル酸ブチルエステル、アクリル酸2−エチルヘキシルエ
ステル、アクリル酸ノニルエステル、アクリル酸ラウリ
ルエステル、アクリル酸ベンジルエステル類を挙げるこ
とができる。またこれらと併用することのできるその他
のモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、これら
不飽和カルボン酸のアルキルエステル類、例えば、イタ
コン酸アルキルエステル類、クロトン酸アルキルエステ
ル類、マレイン酸アルキルエステル類、フマール酸アル
キルエステル等を用いることが出来る。更に、2−アク
リロイロキシエチルアシッドフォスフェート、2−メタ
クリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、2−ア
クリロイロキシプロピルアシッドフォスフェート、2−
メタクリロイロキシプロピルアシッドフォスフェート、
2−アクリロイロキシクロロプロピルアシッドフォスフ
ェート、2−メタクリロイロキシクロロプロピルアシッ
ドフォスフェート、2−アクリロイロキシフェニルエチ
ルフェニルリン酸、2−メタクリロイロキシフェニルエ
チルフェニルリン酸.スチレン、ビニルトルエン、α−
メチルスチレン、酢酸ビニルエステル類、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、ビニルエーテル類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、N,N−ジメチルアミノアル
キルアクリレート類、N,N−ジメチルアミノアルキル
メタクリレート類、アクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−アルコキシメチルアクリルアミド、
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、
4−ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビニルトリ
アルコキシシラン類、ビニルアルキルジアルコキシシラ
ン類、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルジメチルエトキシシラン等のモノマ
ー等を挙げることができる。本発明のアクリル樹脂はこ
れらモノマー類から適切に共重合モノマーを選定し、ア
クリル樹脂の物性を適切に設定し、それを用いて得られ
た塗膜物性が所望の物性となるように製造する必要があ
る。
【0019】これらのモノマー類を用いてアクリル樹脂
を製造する方法としては、溶液重合、塊状重合、懸濁重
合、乳化重合法等、公知方法で重合反応させることによ
りアクリル樹脂を得ることができる。本発明のアクリル
樹脂は、アルコキシシラン化合物と併用して使用する
為、使用樹脂形態は溶液状態が望ましい。また、溶剤と
しては、最終的なコーティング組成物中に水を少量では
あるが必須的に使用するため、アルコール類、グリコー
ル類、エステル類、エーテル類、ケトン類等を使用した
ものが好適であり、好ましくは、アルコール系溶剤を用
いた樹脂溶液が望ましいが芳香族系溶剤類を併用使用す
ることが出来る。前記アルコール系有機溶剤としては本
発明においては、エタノール、n−プロパノール、i−
プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−
ブタノール等をあげることが出来る。
【0020】本発明のアクリル樹脂は、前記使用条件を
考慮し、適切な重合方法を選定し、所望の溶剤、例え
ば、アルコール系溶剤に樹脂が溶解した樹脂溶液として
得ることが出来る。
【0021】本発明におけるアルコキシシラン成分とア
クリル樹脂成分との使用量は、アルコキシシラン10〜
90重量部とアクリル樹脂90〜10重量部との範囲で
使用するが、好ましくはアルコキシシランを40〜90
重量部、アクリル樹脂を60〜10重量部が適してお
り、前記配合比の範囲外では塗膜の耐溶剤性、密着性、
硬度と加工性のバランスが悪くなる。
【0022】前記アルコキシシラン成分とアクリル樹脂
成分とを用いてコーティング組成物を調製する方法とし
ては、前記両成分と併用する溶剤を適切に選定し、水の
使用量を適切に設定し、好ましくは、有機酸、金属キレ
ート化合物等を少量使用してアルコキシシラン成分の加
水分解、縮合反応の調整を行うと共に、塗装作業性を配
慮した塗料の粘度の調整等を行う。ここで水は、アルコ
キシシラン化合物中のアルコキシル基を一部加水分解さ
せてヒドロキシル基を生成させ、シラン化合物の縮合反
応及び、シラン化合物とアクリル樹脂中の水酸基との部
分縮合反応を行わせる役割をはたす。
【0023】この水の使用量はアクリル樹脂とアルコキ
シシランとの調合時において使用両成分に対して1〜5
0重量%が適しており多すぎると樹脂溶液の保存安定性
が低下し、少なすぎると塗膜性能が低下する。
【0024】また、溶剤としては、前記シラン成分とア
クリル樹脂成分からなるコーティング組成物の溶液を安
定に保持するため及び前記のごとく水を少量含有させる
ため、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i
−プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレ
ングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル
等のグリコール誘導体類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の
エステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のエーテル
類等を主体としたものを好適溶剤としてあげることがで
き、これらの溶剤を単独或いは併用して使用する事が出
来るが、その際、塗膜形成成分であるシラン成分とアク
リル樹脂との溶解性或いは分散性、水と溶剤との混和性
等を考慮して適切に選定する必要がありアルコール系溶
剤を主体とした溶剤組成が好適である。また、アルコキ
シシランとアクリル樹脂とから前記コーティング組成物
を調製する際の前記反応を適切に促進させる反応促進添
加剤として、有機酸、無機酸或いは金属キレート化合
物、アルコラート化合物等を少量使用することができ
る。本発明では有機酸、無機酸或いは金属キレート化合
物、金属アルコラート化合物の1種以上を単独或いは併
用でき、前記両成分に対して0.001〜5重量%の範
囲で使用することが好ましく、少なすぎると促進効果が
出ず、多すぎると反応が進みすぎ、樹脂溶液の安定性が
悪くなり塗膜性能も低下する。
【0025】前記有機酸、無機酸としては、例えば、酢
酸、プロピオン酸、クエン酸、塩酸、燐酸、硫酸、p−
トルエンスルホン酸、金属キレート化合物としては、ア
ルミキレート類、チタンキレート類、ジルコニウムキレ
ート類等、金属アルコラート化合物としては、アルミニ
ウムアルコラート類、チタニウムアルコラート類、ジル
コニウムアルコラート類等の金属アルコラート化合物、
例えばエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロ
ピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテー
ト)、チタニウムトリス(エチルアセトアセテート)、
アルミニウムイソプロピレート、チタニウムイソプロピ
レート、ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、ア
ルミニウムエチレート等を挙げることが出来る。
【0026】本発明のコーティング組成物の塗装方法と
しては従来公知の塗装方法、例えば、スプレーコート、
ロールコート、ディッピングコート、刷毛塗り等、用
途、被塗物に応じて適宜選択することができる。
【0027】本発明のコーティング組成物は、塗装後の
加熱乾燥によりコーティング組成物中の反応基が架橋反
応し硬化塗膜を形成する。
【0028】本発明のコーティング組成物は50〜25
0℃で1〜60分間加熱することにより硬化塗膜を形成
させることが出来る。その際、樹脂溶液作成時に添加し
た酸成分やキレート化合物は、硬化反応促進触媒として
も働き焼き付け時間や温度を低温短時間化させるの効果
を有する。従って、硬化反応促進の為に、所望により硬
化触媒として有機酸、無機酸、キレート化合物、アルコ
ラート化合物等を更に少量添加して使用することも出来
る。また、塗装作業性を改善するために各種界面活性剤
を使用することができ、顔料、染料等を使用することが
出来る。
【0029】本発明においては、所望により、その他の
樹脂、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェ
ノール樹脂、アミノプラスト樹脂、ウレタン樹脂、シリ
コン樹脂等を少量併用することが出来る。
【0030】以下実施例を挙げて本発明についてさらに
詳細に説明するが、部は重量部をあらわす。
【0031】
【実施例1】アルコキシシラン成分として、ジメチルジ
エトキシシランとテトラエトキシシランからなるアルコ
キシシラン30部、アクリル樹脂として2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート5部、メチルメタクリレート2
5部、n-ブチルメタクリレート35部、エチルアクリレ
ート15部、2-エチルヘキシルアクリレート20部をイ
ソプロパノール/水=80/20比の混合溶剤中でラジ
カル重合することによって水酸基価20のアクリル樹脂
の35%溶液を製造した。このアクリル樹脂溶液35
部、イソプロパノール33部、水10部、少量の酢酸と
アルミキレート剤、レベリング剤を用いてコーティング
組成物を調製した。
【0032】このコーティング組成物を板厚0.25m
mのアルミ材にバーコーターで塗布し、230℃で3分
間の焼き付けを行い膜厚5μmの硬化塗膜を形成させ
た。
【0033】次いで、塗膜の実用性能である硬度、密着
性、加工性、耐衝撃性、耐溶剤性を評価した。その結
果、表1に示す如く、本実施例は良好な結果が得られ
た。
【0034】
【実施例2】アルコキシシラン成分として、ジメチルジ
エトキシシランとメチルトリエトキシシランからなるア
ルコキシシラン30部を用いる以外は実施例1と同様に
してコーティング材を作成し、塗膜の実用性能を評価し
た。
【0035】その結果、表1に示す如く、本実施例は良
好な結果が得られた。
【0036】
【実施例3】アクリル樹脂としてヒドロキシプロピルメ
タクリレート10部、スチレン35部、n-ブチルメタク
リレート15部、ブチルアクリレート40部をイソプロ
パノール/水=90/10比の混合溶剤中でラジカル重
合することによって水酸基価39のアクリル樹脂の35
%溶液を製造した。このアクリル樹脂溶液を35部、イ
ソプロパノール30部、水12部を使用する以外は実施
例1と同様にしてコーティング組成物を作成し、塗膜の
実用性能を評価した。その結果、表1に示す如く、本実
施例は良好な結果が得られた。
【0037】
【実施例4】アクリル樹脂としてヒドロキシエチルアク
リレート5部、メチルメタクリレート20部、メチルア
クリレート25部、ブチルアクリレート30部、2−エ
チルヘキシルアクリレート20部をイソプロパノール/
水=80/20比の混合溶剤中でラジカル重合すること
によって水酸基価25のアクリル樹脂の35%溶液を製
造した。このアクリル樹脂溶液を使用する以外は実施例
1と同様にしてコーティング組成物を作成し、塗膜の実
用性能を評価した。その結果、表1に示す如く、本実施
例は良好な結果が得られた。
【0038】
【実施例5】アクリル樹脂としてヒドロキシエチルアク
リレート20部、メチルメタクリレート15部、n−ブ
チルメタクリレート15部、エチルアクリレート5部、
ブチルアクリレート45部をイソプロパノール中でラジ
カル重合することによって水酸基価97のアクリル樹脂
の35%溶液を製造した。このアクリル樹脂溶液35
部、イソプロパノール28部、水14部を使用する以外
は実施例1と同様にしてコーティング組成物を作成し、
塗膜の実用性能を評価した。その結果、表1に示す如
く、本実施例は良好な結果が得られた。
【0039】
【比較例1】アクリル樹脂としてメチルメタクリレート
20部、n−ブチルメタクリレート25部、メチルアク
リレート10部、2−エチルヘキシルアクリレート45
部をイソプロパノール/水=80/20比の混合溶剤中
でラジカル重合することによって水酸基価0のアクリル
樹脂の35%溶液を製造した。このアクリル樹脂溶液を
使用する以外は実施例1と同様にしてコーティング組成
物を作成し、塗膜の実用性能を評価した。その結果、表
1に示す如く、本比較例の塗膜性能は使用アクリル樹脂
の水酸基価が低すぎたため耐溶剤性、加工性が劣るもの
であった。
【0040】
【比較例2】アクリル樹脂としてヒドロキシエチルアク
リレート30部、スチレン15部、メチルメタクリレー
ト5部、メチルアクリレート5部、ブチルアクリレート
45部をイソプロパノール中でラジカル重合することに
よって水酸基価142のアクリル樹脂の35%溶液を製
造した。このアクリル樹脂溶液35部、イソプロパノー
ル28部、水14部を使用する以外は実施例1と同様に
してコーティング組成物を作成した。本比較例はアクリ
ル樹脂の水酸基価が高すぎたため得られたコーティング
組成物は塗装作業性が悪く、塗膜の実用性能も表1に示
す如く加工性が劣るものであった。
【0041】
【比較例3】アルコキシシラン成分として、ジメチルジ
エトキシシランとテトラエトキシシランからなるアルコ
キシシラン6部、アクリル樹脂としてヒドロキシプロピ
ルメタクリレート5部、メチルメタクリレート50部、
エチルアクリレート10部、2−エチルヘキシルアクリ
レート35部をイソプロパノール/水=80/20比の
混合溶剤中でラジカル重合することによって水酸基価2
0のアクリル樹脂の35%溶液を製造した。このアクリ
ル樹脂溶液88部、イソプロパノール7部、水2部、少
量の酢酸とアルミキレート剤、レベリング剤を用いて調
製してコーティング組成物を作成した。
【0042】このコーティング組成物を用いて実施例1
と同様に塗装し塗膜を評価した。
【0043】その結果、表1に示す如く、本比較例はシ
ラン成分に対してアクリル樹脂の量が多すぎたため耐溶
剤性、加工性が劣るものであった。
【0044】なお、表1における塗膜の実用性能評価は
次のような評価方法により行った。
【0045】<硬度>鉛筆硬度による。
【0046】<密着性>塗膜表面に1mm間隔でゴバン
目の切り込みを入れ、粘着テープで剥離し、剥離ゴバン
目数から、良否を判断した。○;良好、△;剥離少量あ
り、×;剥離多しを表わす。
【0047】<加工性>塗膜を外面側にして180°折
り曲げて折り曲げ部の亀裂の発生程度で良否を判断し
た。○;良好、△;亀裂少量あり(実用範囲)、×;亀
裂多し(実用上不適)を表わす。
【0048】<耐衝撃性>デユポン衝撃試験機で、重さ
300g、硬球3.5インチφ、高さ10cm、の条件
で落下試験を行い、塗膜の割れ、剥離の有無、その程度
を評価した。○;良好、△;若干不良、×;不良を表わ
す。
【0049】<耐溶剤性>メチルエチルケトン溶剤を含
ませたガーゼで塗膜をこすり、下地が露出するまでの回
数から良否を評価した。○;200回以上、△;100
〜200、×;100以下を表わす。
【0050】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 洋綽 埼玉県岩槻市上野4−5−15 北海製罐株 式会社技術本部内 (72)発明者 毛利 誠 大阪府箕面市船場西1−6−5 日本エヌ エスシー株式会社研究開発本部内 (72)発明者 時森 康夫 大阪府箕面市船場西1−6−5 日本エヌ エスシー株式会社研究開発本部内 Fターム(参考) 4J038 CG141 CG142 CH121 CH122 CH141 CH142 CJ031 CJ032 CJ061 CJ062 CJ081 CJ082 CJ101 CJ102 CJ131 CJ132 CJ141 CJ142 CJ151 CJ152 CJ161 CJ162 CJ181 CJ182 DL031 DL032 GA03 HA096 HA156 HA366 HA416 JA16 JA37 JC13 JC38 KA04 KA06 MA07 MA08 MA09 NA04 NA11 NA23 PC02 PC03 PC06 PC08 PC10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i) 一般式(R)m Si(OR’)n (こ
    こで、Rは炭素数1〜6の有機基、R’は炭素数1〜6
    のアルキル基、mは0〜2、nは2〜4、m+n=4)
    であらわされるアルコキシシランの1種以上、該アルコ
    キシシランの加水分解物、或はその縮合物からなるシラ
    ン成分をアルコキシシラン換算で10〜90重量部と、 (ii) 水酸基を有するアクリル樹脂成分90〜10重量
    部と、からなることを特徴とするコーティング組成物。
  2. 【請求項2】前記アクリル樹脂が水酸基を水酸基価5〜
    140の範囲で有することを特徴とする請求項1記載の
    コーティング組成物。
  3. 【請求項3】前記コーティング組成物が水を含有する溶
    剤に溶解或いは分散した樹脂溶液であることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載のコーティング組成物。
  4. 【請求項4】前記コーティング組成物が有機酸、無機
    酸、キレート化合物、アルコラート化合物の少なくとも
    1種を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項3
    のいずれか1項記載のコーティング組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7670421B2 (en) * 2005-10-31 2010-03-02 Korea Electric Power Corporation Penetration reinforcing agent for preventing aging of concrete and process for preparing the same
JP2012511079A (ja) * 2008-12-05 2012-05-17 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 自己組織化シリカ縮合物

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