JP2000169501A - 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法 - Google Patents
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法Info
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Abstract
造時、特に反応終了後の洗浄精製工程後の低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロースの含水率を低下させ、その後
の乾燥工程で必要な熱量を低減するとともに、低置換度
ヒドロキシプロピルセルロースの洗浄性を向上させるこ
とができる。 【解決手段】 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
を製造する際の反応生成物を溶解中和する工程におい
て、その溶解中和時の温度を60℃以上にすることを特
徴とする低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造
方法が提供される。
Description
の製剤に、崩壊性や結合性を付与するために添加される
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法に関
するものである。
などの固形製剤は、主薬成分のみで製剤化すると、薬物
を投与しても十分な崩壊性が得られず、薬効が十分に発
揮されなかったり、結合性が劣るため、製剤の形状を保
つことができないなどの問題がある。このような問題を
解決するために、製剤化の際に低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロースを添加することにより、崩壊性や結合性
を付与してきた。その目的のため、上記の低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロースの他に、例えばカルボキシメ
チルセルロース及びそのカルシウム塩、架橋カルボキシ
メチルセルロースナトリウム、架橋ポリビニルピロリド
ン、カルボキシメチルスターチ等が用いられる。これら
の中で低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは、非イ
オン性であるため、イオン性の薬物等との相互作用によ
る変質が少ない等の利点を有する。
の利点を利用して低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
スの粉末を医薬の有効成分やその他の賦型剤等と乾式混
合後、打錠したり、水又は水溶性結合剤の水溶液と混練
し造粒することにより製剤化される。このような製剤化
において、崩壊性や結合性を付与するために添加される
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを製造するに
は、まず、原料パルプを苛性ソーダ水溶液に浸漬後、圧
搾して得られたアルカリセルロースとプロピレンオキサ
イドとを反応させるか、あるいは、イソプロピルアルコ
ール、tert−ブチルアルコール、ヘキサン等の有機
溶剤中の粉末状パルプに苛性ソーダ水溶液を添加して得
られたアルカリセルロースとプロピレンオキサイドとを
反応させる。次に、得られた粗反応生成物を水中に分散
させ、溶解した後、残存アルカリを酸により中和する。
を添加して残存アルカリの一部を中和溶解することによ
り、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの見掛け密
度を調整することができる(特公昭57―53100号
公報参照)。最後に、上述の工程段階において副生され
る塩及びその他の不純物を除去するために、水又は熱水
を用いて洗浄精製を行い、精製した生成物を圧搾して水
分を除去後、乾燥・粉砕等の工程を経て最終的に低置換
度ヒドロキシプロピルセルロースが得られる。しかし、
この低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは、水不溶
性で、水を吸収し膨潤することにより崩壊するものであ
り、保水性(水を抱える性質)に優れた、特有の性質を
有する。そのため、従来の低置換度ヒドロキシプロピル
セルロースの製造方法では、水や熱水による洗浄精製後
の生成物の含水率が高くなることにより、その後続の乾
燥工程の際には、多くの熱量を必要とするので、生産性
が低下してしまうという問題点がある。
鑑みなされたもので、低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロースの製造時、特に反応終了後の洗浄精製工程後の低
置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含水率を低下さ
せることを目的とするものである。
め本発明の一態様によれば、低置換度ヒドロキシプロピ
ルセルロースを製造する際の反応生成物を溶解中和する
工程において、その溶解中和時の温度を60℃以上にす
ることを特徴とする低置換度ヒドロキシプロピルセルロ
ースの製造方法が提供される。本発明の方法によれば、
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含水率が低下
するので、その後の乾燥工程で必要な熱量を低減すると
ともに、単位水量当たりの灰分の低下率が向上する。ま
た、濾過時間も短縮され低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロースの洗浄性を向上することにより、生産コストの
削減を図ることができる。
説明する。なお、本発明は以下の実施形態にのみ限定さ
れるものではない。本発明の低置換度ヒドロキシプロピ
ルセルロースとしては、無水グルコース単位あたりのヒ
ドロキシプロポキシル基の置換モル数が0.1〜0.5で
あるものが好ましい。ヒドロキシプロポキシル基の置換
モル数が0.1未満であると、目的の結合性を示さず、
一方、ヒドロキシプロポキシル基の置換モル数が0.5
を超えると、目的の崩壊性を示さず、成型された顆粒剤
や錠剤等の製剤の崩壊に要する時間が長くなり過ぎるお
それがある。
ロースの製造方法を具体的に説明すると次のようであ
る。まず、原料パルプを10〜50重量%の苛性ソーダ
水溶液に浸漬後、圧搾して得られたアルカリセルロース
とプロピレンオキサイドを20〜90℃にて約2〜8時
間反応させる。あるいは、粉末状パルプをイソプロピル
アルコール、tert−ブチルアルコール、ヘキサン等
の有機溶剤中に溶解し、苛性ソーダ水溶液を添加してア
ルカリセルロースを製造し、このアルカリセルロースに
プロピレンオキサイドを添加して反応させる。これによ
って、粗反応生成物を得ることができる。
の混合機等の公知の溶解装置に60℃以上の熱水を張り
込み、そこへ上記粗反応生成物を60℃以上に保持しな
がら一定時間溶解した後、酸により中和する。ここで、
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースのアルカリ溶液
を60℃以上の高温で処理することにより、低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロースが水を吐き出した形で析出
されるため、脱水した精製品の含水率が低下し、かつ、
洗浄時の水切れの向上により洗浄性も向上する。上記の
溶解中和時の温度は60℃以上、好ましくは60〜10
0℃が好適である。溶解中和時の温度が60℃未満であ
ると、脱水した精製品の含水率が高く、洗浄時の水切れ
が悪くなる。一方、溶解中和時の温度が100℃を超え
ると、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの重合度
が低下したり、最終製品の変色が生じる等の問題のおそ
れがある。
ロースの溶解時に用いられる水又は熱水の量は、無水セ
ルロース1重量部あたり2〜20重量部、特に4〜10
重量部が好ましい。このような溶解水量が2重量部未満
であると、反応物の溶液が高粘性となるため、低置換度
ヒドロキシプロピルセルロースを均一に溶解することが
難しく、一方、溶解水量が20重量部を超えると、溶解
に必要な装置が大きくなってしまうとともに、脱水した
精製品の含水率が高くなるという問題がある。
酸を添加して残存アルカリの一部を中和溶解することに
より、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの溶解度
を調整してもかまわない。上記の中和工程で使用する酸
としては、特に制限されることなく、どのような酸でも
用い得るが、例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸等の有
機酸と、塩酸、硫酸等の無機酸とが挙げられる。その酸
の使用濃度は、特に制限されることなく自由に選択可能
であるが、10〜50重量%の範囲が好ましい。
は熱水で希釈してスラリーを収得し、そのスラリーを減
圧濾過又は加圧濾過等の常法に従って洗浄を行う。この
ように洗浄して得られた精製品を常法に従って、圧搾、
乾燥、粉砕する。すなわち、加圧圧縮により圧搾して脱
水し、静置式オーブンや流動層乾燥機等によって乾燥
後、衝撃粉砕機、ボールミル等を用いて粉砕して最終生
成物の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース粉末を得
ることができる。得られた低置換度ヒドロキシプロピル
セルロースの粉末は、医薬の有効成分やその他の賦型剤
等と乾式混合後、打錠したり、水又は水溶性結合剤の水
溶液と混練し造粒することにより、顆粒剤や錠剤などに
製剤化される。
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。 [実施例1]原料パルプを43重量%苛性ソーダ溶液に
浸漬後、圧搾して、水酸化ナトリウム22.2重量%、
セルロース44.8重量%、水分33.0重量%の組成
のアルカリセルロースを得た。セルロース換算で350
gのアルカリセルロースを5リットル容量の反応器に仕
込み、この反応器内を窒素ガスで置換した。置換後、プ
ロピレンオキサイドを79g(セルロースに対して0.
226重量部)反応器に添加して、45℃で2時間、6
5℃で30分間反応を行い、無水グルコース単位あたり
のヒドロキシプロポキシル基置換モル数が0.25であ
る低置換度ヒドキシプロピルセルロースの粗反応生成物
860gを得た。
g(セルロースに対して5.5重量部)を張り込み、氷
酢酸52g(アルカリに対して0.2モル%)を添加し
た後、これに上記反応生成物を全量分散した。次いで、
温度を65℃に保持しながら反応生成物を30分間溶解
した後、同一温度を維持しながら33重量%の酢酸63
1gを30分かけて添加し中和析出を行った。析出した
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースにつき、以下の
脱水試験及び洗浄試験を実施し、その結果を表1に記載
した。 1.脱水試験 得られた低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを4重
量%スラリーとなるように60℃の熱水にて希釈して、
強度試験機(前川製作所製)にて1t、1分間圧縮して脱
水操作を行う。その後、脱水した生成物を105℃で4
時間乾燥して、その重量変化により生成物の脱水後の含
水率を算出する。 2.洗浄試験 得られた低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを4重
量%スラリーとなるように60℃の熱水にて希釈し、そ
のスラリーを加圧濾過器により49kPaで加圧して脱
液操作を行う。その後、80℃の熱水50gを添加して
同様の脱液操作を行う。この脱液操作を3回行い、その
3回の脱液操作における平均濾過時間と3回目の精製品
に対する灰分量を求めて、洗浄性を評価する。
ルロースを、実施例1と同様の方法にてプロピレンオキ
サイドと反応させ、無水グルコース単位あたりのヒドロ
キシプロポキシル基置換モル数が0.25である低置換
度ヒドキシプロピルセルロースを得た。その後、ニーダ
ーに55℃の熱水1925g(セルロースに対して5.
5重量部)を張り込み、氷酢酸52g(アルカリに対し
て0.2モル%)を添加した後、これに上記反応生成物
を全量分散した。次いで、温度を70℃に保持しながら
反応生成物を30分間溶解した後、同一温度を維持しな
がら33重量%の酢酸631gを30分かけて添加し中
和析出を行った。析出した低置換度ヒドロキシプロピル
セルロースにつき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄
試験を実施し、その結果を表1に記載した。
ルロースを、実施例1と同様の方法にてプロピレンオキ
サイドと反応させ、無水グルコース単位あたりのヒドロ
キシプロポキシル基置換モル数が0.25である低置換
度ヒドキシプロピルセルロースを得た。その後、ニーダ
ーに80℃の熱水1925g(セルロースに対して5.
5重量部)を張り込み、氷酢酸52g(アルカリに対し
て0.2モル%)を添加した後、これに上記反応生成物
を全量分散した。次いで、温度を80℃に保持しながら
反応生成物を30分間溶解した後、同一温度を維持しな
がら33重量%の酢酸631gを30分かけて添加し中
和析出を行った。析出した低置換度ヒドロキシプロピル
セルロースにつき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄
試験を実施し、その結果を表1に記載した。
ソーダ溶液に浸漬後、圧搾して、水酸化ナトリウム2
4.1重量%、セルロース40.9重量%、水分35.
0重量%の組成のアルカリセルロースを得た。セルロー
ス換算で350gのアルカリセルロースを5リットル容
量の反応器に仕込み、この反応器内を窒素ガスで置換し
た。置換後、プロピレンオキサイドを41g(セルロー
スに対して0.116重量部)反応器に添加して、45
℃で2時間、65℃で30分間反応を行い、無水グルコ
ース単位あたりのヒドロキシプロポキシル基置換モル数
が0.14である低置換度ヒドキシプロピルセルロース
の粗反応生成物896gを得た。その後、ニーダーに6
5℃の熱水2520g(セルロースに対して7.2重量
部)を張り込み、これに上記反応生成物を全量分散し
た。次いで、温度を65℃に保持しながら反応生成物を
30分間溶解した後、同一温度を維持しながら33重量
%の酢酸937gを30分かけて添加し中和析出を行っ
た。析出した低置換度ヒドロキシプロピルセルロースに
つき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄試験を実施
し、その結果を表1に記載した。
ルロースを、セルロース換算で350gの量で5リット
ル容量の反応器に仕込み、この反応器内を窒素ガスで置
換した。置換後、プロピレンオキサイド56g(セルロ
ースに対して0.116部)を反応器に加え、45℃で
2時間、65℃で30分間反応を行い、無水グルコース
単位あたりのヒドロキシプロポキシル基置換モル数が
0.17である低置換度ヒドキシプロピルセルロースの
粗反応生成物837gを得た。その後、ニーダーに65
℃の熱水2450g(セルロースに対して7.0重量
部)を張り込み、これに上記反応生成物を全量分散し
た。次いで、温度を65℃に保持しながら反応生成物を
30分間溶解した後、同一温度を維持しながら33重量
%の酢酸937gを30分かけて添加し中和析出を行っ
た。析出した低置換度ヒドロキシプロピルセルロースに
つき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄試験を実施
し、その結果を表1に記載した。
ルロースを、セルロース換算で350gの量で5リット
ル容量の反応器に仕込み、この反応器内を窒素ガスで置
換した。置換後、プロピレンオキサイド118.3g
(セルロースに対して0.338重量部)を反応器に加
え、45℃で2時間、65℃で30分間反応を行い、無
水グルコース単位あたりのヒドロキシプロポキシル基置
換モル数が0.394である低置換度ヒドキシプロピル
セルロースの粗反応生成物899gを得た。その後、ニ
ーダーに80℃の熱水1750g(セルロースに対して
5.0重量部)を張り込み、これに上記反応生成物を全
量分散した。次いで、温度を80℃に保持しながら反応
生成物を30分間溶解した後、同一温度を維持しながら
20重量%の塩酸778gを30分かけて添加し中和析
出を行った。析出した低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロースにつき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄試験
を実施し、その結果を表1に記載した。
ルロースを、実施例1と同様の方法にてプロピレンオキ
サイドと反応させ、無水グルコース単位あたりのヒドロ
キシプロポキシル基置換モル数が0.25である低置換
度ヒドキシプロピルセルロースを得た。その後、ニーダ
ーに30℃の水1925g(セルロースに対して5.5
重量部)を張り込み、氷酢酸52g(アルカリに対して
0.2モル%)を添加した後、これに上記反応生成物を
全量分散した。次いで、温度を30℃に保持しながら反
応生成物を30分間溶解した後、同一温度を維持しなが
ら33重量%の酢酸631gを30分かけて添加し中和
析出を行った。析出した低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロースにつき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄試
験を実施し、その結果を表1に記載した。
ルロースを、実施例1と同様の方法にてプロピレンオキ
サイドと反応させ、無水グルコース単位あたりのヒドロ
キシプロポキシル基置換モル数が0.25である低置換
度ヒドキシプロピルセルロースを得た。その後、ニーダ
ーに40℃の水1925g(セルロースに対して5.5
重量部)を張り込み、氷酢酸52g(アルカリに対して
0.2モル%)を添加した後、これに上記反応生成物を
全量分散した。次いで、温度を40℃に保持しながら反
応生成物を30分間溶解した後、同一温度を維持しなが
ら33重量%の酢酸631gを30分かけて添加し中和
析出を行った。析出した低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロースにつき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄試
験を実施し、その結果を表1に記載した。
ルロースを、実施例4と同様の方法にてプロピレンオキ
サイドと反応させ、無水グルコース単位あたりのヒドロ
キシプロポキシル基置換モル数が0.14である低置換
度ヒドキシプロピルセルロースを得た。その後、ニーダ
ーに25℃の水2520g(セルロースに対して7.2
重量部)を張り込み、氷酢酸52g(アルカリに対して
0.2モル%)を添加した後、これに上記反応生成物を
全量分散した。次いで、温度を25℃に保持しながら反
応生成物を30分間溶解した後、同一温度を維持しなが
ら33重量%の酢酸937gを30分にかけて添加し中
和析出を行った。析出された低置換度ヒドロキシプロピ
ルセルロースにつき、実施例1と同様に脱水試験及び洗
浄試験を実施し、その結果を表1に記載した。
ルロースを、実施例5と同様の方法にてプロピレンオキ
サイドと反応させ、無水グルコース単位あたりのヒドロ
キシプロポキシル基置換モル数が0.17である低置換
度ヒドキシプロピルセルロースを得た。その後、ニーダ
ーに25℃の水2450g(セルロースに対して7.0
重量部)を張り込み、これに上記反応生成物を全量分散
した。次いで、温度を25℃に保持しながら反応生成物
を30分間溶解した後、同一温度を維持しながら33重
量%の酢酸937gを30分かけて添加し中和析出を行
った。析出した低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
につき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄試験を実施
し、その結果を表1に記載した。
時に高い温度で反応処理することにより、比較例に比べ
て最終生成物の脱水性及び洗浄性の両方とも優れてい
た。
に、本発明によれば、低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロースの製造時、特に反応終了後の洗浄精製工程後の低
置換度ヒドロキシプロピルセルロースの含水率が低下す
るので、その後の乾燥工程で必要な熱量を低減すること
ができる。また、単位水量あたりの灰分量を低下し、濾
過時間も短縮され低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
スの洗浄性を向上することにより、生産コストの削減を
図ることができる。
24)
g(セルロースに対して5.5重量部)を張り込み、氷
酢酸52g(アルカリに対して0.2モル)を添加した
後、これに上記反応生成物を全量分散した。次いで、温
度を65℃に保持しながら反応生成物を30分間溶解し
た後、同一温度を維持しながら33重量%の酢酸631
gを30分かけて添加し中和析出を行った。析出した低
置換度ヒドロキシプロピルセルロースにつき、以下の脱
水試験及び洗浄試験を実施し、その結果を表1に記載し
た。 1.脱水試験 得られた低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを4重
量%スラリーとなるように60℃の熱水にて希釈して、
強度試験機(前川製作所製)にて1t、1分間圧縮して脱
水操作を行う。その後、脱水した生成物を105℃で4
時間乾燥して、その重量変化により生成物の脱水後の含
水率を算出する。 2.洗浄試験 得られた低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを4重
量%スラリーとなるように60℃の熱水にて希釈し、そ
のスラリーを加圧濾過器により49kPaで加圧して脱
液操作を行う。その後、80℃の熱水50gを添加して
同様の脱液操作を行う。この脱液操作を3回行い、その
3回の脱液操作における平均濾過時間と3回目の精製品
に対する灰分量を求めて、洗浄性を評価する。
ルロースを、実施例1と同様の方法にてプロピレンオキ
サイドと反応させ、無水グルコース単位あたりのヒドロ
キシプロポキシル基置換モル数が0.25である低置換
度ヒドキシプロピルセルロースを得た。その後、ニーダ
ーに55℃の熱水1925g(セルロースに対して5.
5重量部)を張り込み、氷酢酸52g(アルカリに対し
て0.2モル)を添加した後、これに上記反応生成物を
全量分散した。次いで、温度を70℃に保持しながら反
応生成物を30分間溶解した後、同一温度を維持しなが
ら33重量%の酢酸631gを30分かけて添加し中和
析出を行った。析出した低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロースにつき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄試
験を実施し、その結果を表1に記載した。
ルロースを、実施例1と同様の方法にてプロピレンオキ
サイドと反応させ、無水グルコース単位あたりのヒドロ
キシプロポキシル基置換モル数が0.25である低置換
度ヒドキシプロピルセルロースを得た。その後、ニーダ
ーに80℃の熱水1925g(セルロースに対して5.
5重量部)を張り込み、氷酢酸52g(アルカリに対し
て0.2モル)を添加した後、これに上記反応生成物を
全量分散した。次いで、温度を80℃に保持しながら反
応生成物を30分間溶解した後、同一温度を維持しなが
ら33重量%の酢酸631gを30分かけて添加し中和
析出を行った。析出した低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロースにつき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄試
験を実施し、その結果を表1に記載した。
ルロースを、実施例1と同様の方法にてプロピレンオキ
サイドと反応させ、無水グルコース単位あたりのヒドロ
キシプロポキシル基置換モル数が0.25である低置換
度ヒドキシプロピルセルロースを得た。その後、ニーダ
ーに30℃の水1925g(セルロースに対して5.5
重量部)を張り込み、氷酢酸52g(アルカリに対して
0.2モル)を添加した後、これに上記反応生成物を全
量分散した。次いで、温度を30℃に保持しながら反応
生成物を30分間溶解した後、同一温度を維持しながら
33重量%の酢酸631gを30分かけて添加し中和析
出を行った。析出した低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロースにつき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄試験
を実施し、その結果を表1に記載した。
ルロースを、実施例1と同様の方法にてプロピレンオキ
サイドと反応させ、無水グルコース単位あたりのヒドロ
キシプロポキシル基置換モル数が0.25である低置換
度ヒドキシプロピルセルロースを得た。その後、ニーダ
ーに40℃の水1925g(セルロースに対して5.5
重量部)を張り込み、氷酢酸52g(アルカリに対して
0.2モル)を添加した後、これに上記反応生成物を全
量分散した。次いで、温度を40℃に保持しながら反応
生成物を30分間溶解した後、同一温度を維持しながら
33重量%の酢酸631gを30分かけて添加し中和析
出を行った。析出した低置換度ヒドロキシプロピルセル
ロースにつき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄試験
を実施し、その結果を表1に記載した。
ルロースを、実施例4と同様の方法にてプロピレンオキ
サイドと反応させ、無水グルコース単位あたりのヒドロ
キシプロポキシル基置換モル数が0.14である低置換
度ヒドキシプロピルセルロースを得た。その後、ニーダ
ーに25℃の水2520g(セルロースに対して7.2
重量部)を張り込み、氷酢酸52g(アルカリに対して
0.2モル)を添加した後、これに上記反応生成物を全
量分散した。次いで、温度を25℃に保持しながら反応
生成物を30分間溶解した後、同一温度を維持しながら
33重量%の酢酸937gを30分にかけて添加し中和
析出を行った。析出された低置換度ヒドロキシプロピル
セルロースにつき、実施例1と同様に脱水試験及び洗浄
試験を実施し、その結果を表1に記載した。
Claims (1)
- 【請求項1】 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
を製造する際の反応生成物を溶解中和する工程におい
て、その溶解中和時の温度を60℃以上にすることを特
徴とする低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造
方法。
Priority Applications (4)
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