JPH0670082B2 - ヒドロキシエチルセルロ−ス誘導体の精製方法 - Google Patents

ヒドロキシエチルセルロ−ス誘導体の精製方法

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JPH0670082B2
JPH0670082B2 JP15052486A JP15052486A JPH0670082B2 JP H0670082 B2 JPH0670082 B2 JP H0670082B2 JP 15052486 A JP15052486 A JP 15052486A JP 15052486 A JP15052486 A JP 15052486A JP H0670082 B2 JPH0670082 B2 JP H0670082B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、塩化ナトリウムを不純物として含有するヒド
ロキシエチルセルロース誘導体より、塩化ナトリウムを
効率的に除去すると同時に、その製品を取扱い易いかさ
密度に調節することを特徴とするヒドロキシエチルセル
ロース誘導体の精製方法に関する。
(従来技術および問題点) セルロースを化学的に変性して水溶性の高分子とするた
め、セルロースをアルカリで処理したのち、エーテル化
剤によりエーテル化することが古くより行われている。
この反応にはアルカリとして一般的にはカセイソーダが
使用され、得られたセルロースエーテルを製品とするに
は、酸により中和したのち副生物である塩を除去する必
要がある。
脱塩にはセルロースエーテルを溶解せず、塩をできるだ
け溶解する溶剤を使用する必要があり、一般には温水ま
たは有機溶剤と水の混合溶剤が使用されている。脱塩酸
は乾燥し粉砕して製品とするが、洗浄後のセルロースエ
ーテルに含まれている水分が多すぎると、乾燥時にもち
状となり、密度が高くなりすぎて粉砕が困難となった
り、製品が変質したりする欠点が生ずる。逆に水分が少
なすぎると製品のかさ密度が小さくなり取扱いが困難と
なるため、途中に造粒工程を設けて水を添加することに
より製品のかさ密度を調節する必要があった。
メチルセルロースの場合には塩化ナトリウムが副生する
が、メチルセルロースは温水に溶解しないので、温水で
効率よく洗浄脱塩することができる。またヒドロキシプ
ロピルセルロースの場合も同様に、カセイソーダの中和
で生じた副生塩は温水で効率よく洗浄できる。
一方、カルボキシメチルテルロースの場合は、反応によ
り塩化ナトリウムが大量に副生するが、カルボキシメチ
ルセルロースが水や温水に溶解するので、脱塩にはメタ
ノール−水の混合溶剤が使用されている。この場合脱塩
後のカルボキシメチルセルロースに含まれる水分が少な
いため、製品のかさ密度が小さすぎて取扱いが困難とな
り、精製工程でブリッジングを起し閉塞しやすい欠点が
ある。これを避けるため水を添加してかさ密度を高める
造粒工程を設ける必要があった。
ヒドロキシエチルセルロースの場合も、水や温水に溶解
するため、脱塩には、親水性有機溶剤と水の混合溶剤で
洗浄することが行われており、中和に使用する酸の種類
により親水性有機溶剤の種類が選ばれている。例えば酢
酸を中和剤とする場合にはイソプロパノール−水系、硝
酸を中和剤とする場合にはアセトン−水系混合溶剤が使
用されている。
ヒドロキシエチルセルロースからは、カルボキシルメチ
ルヒドロキシエチルセルロースや2−ヒドロキシ−3−
トリメチルアンモニウムプロピルヒドロキシエチルセル
ロースなどの誘導体が工業的に製造され、前者は石油掘
削の際のセメンティングなどの用途に、後者はリンス剤
などの化粧品分野に広く使われている。
これらのヒドロキシエチルセルロース誘導体の製造にお
いても、モノクロル酢酸や3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピルトリメチルアンモニウムクロリドンのような塩
化物とカセイソーダを使用するので、塩化ナトリウムが
副生し脱塩が必要となる。この場合も塩化ナトリウムの
溶解度の高いメタノール−水混合溶媒が使用できるが、
ヒドロキシエチルセルロース誘導体を溶解しない範囲の
メタノール−水混合溶剤を用いた場合、脱塩後のヒドロ
キシエチルセルロース誘導体に含まれる水分が少ないた
め、乾燥粉砕後の製品かさ密度が小さすぎ取扱いが困難
となる。この場合も造粒工程を設け水を添加してかさ密
度を調節する必要がある。
本発明者らは、かさ密度の調節のための造粒工程を設け
ることなく、適度のかさ密度を持つ製品が得られ、かつ
塩化ナトリウムを効率的に除去できるヒドロキシエチル
セルロース誘導体の精製法について鋭意検討の結果、水
−メタノール混合溶液よりも塩化ナトリウムの溶解度の
小さいアセトン−水混合溶媒を選び、濃度を変えて二段
洗浄を行うことにより目的を達し得ることを見い出し、
本発明をなすに至った。
(問題点を解決するための手段) すなわち本発明は、塩化ナトリウムを含むヒドロキシエ
チルセルロース誘導体をアセトン含量60〜75重量%のア
セトン−水混合溶剤で洗浄したのち、更にアセトン含量
80〜90重量%のアセトン−水混合溶剤で洗浄することを
特徴とするヒドロキシエチルセルロース誘導体の精製方
法である。
本発明が適用できるヒドロキシエチルセルロース誘導体
とは、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、
2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウムプロピル
ヒドロキチエチルセルロース、カルボキシエチルヒドロ
キシエチルセルロースなど反応で塩化ナトリウムを副生
するもののほか、中和剤として塩酸を使用することによ
り塩化ナトリウムを副生するものも含まれる。粗製品中
の塩化ナトリウムの含量は、一般に工業的に使用される
ものでは25%以下のものが多く、洗浄性からも25%以下
のものが望ましいが、これに限定されるものではない。
本発明におけるヒドロキシエチルセルロース誘導体の製
造時の反応溶媒には、通常イソプロパノール、第3級ブ
タノール、アセトンなどの親水性有機溶媒−水系が使用
されるが、これらに限定されるものではない。またエー
テル化反応終了後、本発明の洗浄脱塩を行うまでに、脱
液機で反応溶媒を脱液するか、または反応溶媒を蒸発に
より除去するのが望ましい。
本発明の洗浄方法は通常回分式多段洗浄で行われるが、
洗浄溶剤のアセトン−水混合溶剤は毎回新しいものを使
用してもよいが、回分式向流洗浄のように再使用して効
率をあげることもできる。さらに、連続式向流多段洗浄
法をとることも可能である。
(発明の効果) 本発明の精製方法においては、前段に使用する洗浄用ア
セトン−水混合溶剤は、できるだけ塩化ナトリウムを良
く溶解し、ヒドロキシエチルセルロース誘導体を溶解し
ないアセトン含量60〜75重量%のものを使用し、後段に
脱塩後の含水量が適量に保たれるアセトン含量80〜90重
量%のアセトン−水混合溶剤を使用するので、脱塩後の
乾燥、粉砕が容易で、特に造粒工程を設けなくても製品
のかさ密度が取扱いやすいものを得ることができる。し
かも塩化ナトリウムの除去が効率的に行われ、高純度の
ヒドロキシエチルセルロース誘導体を得ることができ
る。
(実施例) 以下に本発明を実施例に基づいてさらに詳しく説明する
が、本発明を限定するものではない。以下において%と
あるのは、重量%を意味するものである。
実施例1 カッティングミルで粉砕したパルプ(重合度約700、水
分6%を含む)106.4gをセパラブルフラスコにとり、水
73.6gと第3級ブタノール1080gを加えスラリーとしたの
ち、カセイソーダ27.2gを水40gに溶解したカセイソーダ
水溶液を加え、撹拌しながら15℃で1時間アルセル化し
た。アルセル化後エチレンオキシド40.7gを加え、昇温
して60℃で1時間、更に65℃で1時間反応した。その
後、モノクロル酢酸29.2g、第3級ブタノール27.7g、水
1.5gの混合液を加え、70℃で1時間15分反応した。反応
後冷却し、酢酸で中和したのち遠心分離機により脱液し
た。原料セルロースに対し19重量倍の65%アセトン−水
混合溶剤に脱液物を加え、30分撹拌したのち遠心分離し
た。この操作をもう一度繰返したのち、80%アセトン−
水混合溶剤に脱液物を加え、30分撹拌し遠心分離した。
これを80℃で乾燥し、ハンマーミルにより粉砕した。粉
砕した製品のかさ密度は0.43g/mlで製品として取扱いや
すいさかさ密度であり、製品の食塩含量は0.54%であっ
た。生成したカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロ
ース(以下CMHECと略す)のヒドロキチエチル置換度(M
S)は0.87、カルボキシメチル置換度(DS)は0.44であ
った。
比較例1 CMHECの合成は実施例1とまったく同様にして行ない、
反応後酢酸で中和したのち遠心分離機により脱液した。
原料セルロースに対し19重量倍の65%アセトン−水混合
溶剤に脱液物を加え、30分撹拌したのち遠心分離した。
この65%アセトン−水混合溶剤による洗浄をさらに二度
繰返したのち、脱液物を80℃で乾燥した。乾燥物はもち
状の固いものとなり、ハンマーミルによる粉砕は困難
で、粉砕した製品を水に溶解した場合不溶物が多かっ
た。製品のかさ密度も0.73g/mlと大きすぎるものであっ
た。
比較例2 CMHECの合成は実施例1とまったく同様にして行ない、
反応後酢酸で中和したのち遠心分離機により脱液した。
原料セルロースに対し19重量倍の80%メタノール−水混
合溶剤に脱液物を加え、30分撹拌した後遠心分離した。
この脱液物を乾燥した際の食塩含量は2.3%であっ
た。、この脱液物をさらに19重量倍の80%メタノール−
水混合溶剤に加えたところ、CMHECは半溶解状態とな
り、脱液は困難であった。
比較例3 CMHECの合成は実施例1とまったく同様にして行ない、
反応後酢酸で中和したのち遠心分離機により脱液した。
原料セルロースに対し19重量倍の85%メタノール−水混
合溶剤に脱液物を加え、30分撹拌したのち遠心分離し
た。この操作をもう二度繰返したのち80℃で乾燥した。
乾燥物は綿状であり、ハンマーミルで粉砕した製品のか
さ密度は0.32g/mlで密度が小さすぎた。製品の食塩含量
は0.40%であった。
実施例2 カッティングミルで粉砕したパルプ(水分6.1%を含
む)42.6gをセパラブルフラスコにとり、水32.8gと第3
級ブタノール427.2gを加えスラリーとしたのち、カセイ
ソーダ10.9gを水20gに溶解したカセイソーダ水溶液を加
え、15℃で1時間アルセル化した。その後エチレンオキ
シドをセルロースの無水グルコース単位あたり3.0モル
を加え、55℃で1時間30分、さらに67℃で1時間30分反
応してヒドロキシエチルセルロースを得た。引きつづい
て3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロリドの60%水溶液48.8gを添加し、55℃で
3時間反応した。反応後冷却し、塩酸で中和したのちろ
過した。原料セルロースに対し18重量倍の70%アセトン
−水混合溶剤に脱液物を加え、30分間撹拌したのちろ過
した。この操作をもう一度繰返したのち、80%アセトン
−水混合溶剤に脱液物を加え30分撹拌しろ過した。これ
を60℃で乾燥したのち、ハンマーミルにより粉砕した。
粉砕した製品のかさ密度は0.48g/mlで、製品として取扱
い易いかさ密度であり、製品の食塩含量は1.85%であっ
た。生成した2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニ
ウムプロピルヒドロキシエチルセルロースのヒドロキシ
エチル置換度は1.79、カチオン化剤の置換度は0.28であ
った。
比較例4 実施例2と同様にして2−ヒドロキシ−3−トリメチル
アンモニウムプロピルヒドロキシエチルセルロースを得
たのち、洗浄を原料セルロースに対し18重量倍の90%メ
タノール−水混合溶剤で実施例2と同様な要領で行なっ
たところ、綿がメタノール−水混合溶剤に溶解し、洗浄
不能となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ナトリウムを含むヒドロキシエチルセ
    ルロース誘導体をアセトン含量60〜75重量%のアセトン
    −水混合溶剤で洗浄したのち、更にアセトン含量80〜90
    重量%のアセトン−水混合溶剤で洗浄することを特徴と
    するヒドロキシエチルセルロース誘導体の精製方法。
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