JP2000166251A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JP2000166251A
JP2000166251A JP10341775A JP34177598A JP2000166251A JP 2000166251 A JP2000166251 A JP 2000166251A JP 10341775 A JP10341775 A JP 10341775A JP 34177598 A JP34177598 A JP 34177598A JP 2000166251 A JP2000166251 A JP 2000166251A
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inverter
voltage
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level inverter
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JP10341775A
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Kiwamu Suzuki
究 鈴木
Osamu Motoyoshi
攻 元吉
Kiyoaki Sasagawa
清明 笹川
Masahiko Hanazawa
昌彦 花澤
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流電源電圧による制限を緩和して大きな交
流出力電圧を負荷に供給する。 【解決手段】 共通の直流電源201に接続され、かつ
1相当たりの出力電圧として3つのレベルを出力可能な
スイッチング部を3相分有する3レベルインバータ50
1と、個別の直流電源202,203,204に接続さ
れ、かつ3レベルインバータ501の各相に対応して設
けられた単相インバータ602,603,604とを備
える。前記3レベルインバータ501の各相スイッチン
グ部の出力端子を、対応する単相インバータ602,6
03,604の一方の交流出力端子に接続すると共に、
これらの単相インバータの各他方の交流出力端子を交流
電動機401に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3レベルインバー
タと単相インバータ(単相2レベルインバータまたは単
相3レベルインバータ)とを結合して構成される電力変
換装置に関し、特に、直流電源電圧に起因する出力交流
電圧の制限を緩和するようにした電力変換装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、3相交流電圧を発生するインバ
ータの従来技術を示している。同図において、201は
入力の直流電源(その電圧をEd1とする)、301は平
滑コンデンサ、401はインバータの負荷となる交流電
動機、101〜106はダイオードがそれぞれ逆並列接
続されたIGBT(絶縁ゲート形バイポーラトランジス
タ)等のスイッチング素子である。直流電源201の正
極側P点と負極側N点との間には、スイッチング素子1
01,102の直列回路と同103,104の直列回路
と同105,106の直列回路とが互いに並列に接続さ
れており、各直列回路内部の相互接続点がR相、S相、
T相の交流出力端子になっている。
【0003】図7はスイッチング素子101,102か
らなるR相のスイッチング状態であり、通常の動作にお
いて、(a)スイッチング素子101のオンによりP点
の電位を出力する場合、または(b)スイッチング素子
102のオンによりN点の電位を出力する場合の何れか
一方の状態となる。
【0004】このように図6、図7の回路構成は、一相
当たりの出力電圧として2個の電位を出力可能なことか
ら、2レベルインバータと呼ばれている。なお、図7で
は、説明のために図6の直流電源201を2個に分割
し、それぞれの相互接続点をO点としてある。このO点
は、P点とN点との中間電位点(仮想中性点)である。
【0005】次に、2レベルインバータの基本的な動作
について説明する。各相では、電圧出力の1周期中にお
いて半周期づつ図7(a)と図7(b)の状態を交互に
繰り返す。そして、各相のスイッチング動作に120°
の位相差を持たせることで3相の交流電圧を発生するこ
とができる。このようにインバータを動作させた時の電
圧波形を、図8に示す。同図は、仮想中性点Oを基準と
した各相の出力電圧VR,VS,VTと、線間電圧(R−
S端子間電圧)VRSの波形である。
【0006】図8(a)の相電圧VRをフーリエ級数を
用いて表すと、数式1となる。
【0007】
【数1】
【0008】数式1において、基本波成分の実効値V
R(rms)を求めると、数式2となる。
【0009】
【数2】
【0010】ここで、3相交流において、線間電圧と相
電圧とは図9に示す電圧ベクトルにより表される。同図
に示す電圧ベクトルVR,VRSの位置関係と、上記数式
2から、線間電圧の実効値VRS(rms)は数式3により表
される。
【0011】
【数3】
【0012】なお、数式3は、直流電源電圧をEd1とし
た時の3相インバータの交流出力電圧の最大値を示して
いる。このため、インバータの交流出力電圧を増加させ
るには、数式3の関係を満足するように直流電圧Ed1
大きくしなければならない。ここで、図7に示した2個
のスイッチング素子101,102のスイッチング状態
から明らかなように、インバータの動作中は各相のスイ
ッチング素子のうちの一方がオン状態になって導通する
ので、オフ状態にある他方の素子に直流電圧が印加され
る。通常、半導体素子では印加できる電圧の限界が定格
電圧として規定されており、この値を超えて使用した場
合には素子が破壊される危険がある。このため、インバ
ータの直流電圧は半導体素子の定格電圧よりも小さくし
なければならないので、結果として交流出力電圧が制限
されることになる。
【0013】次に、図10に示す他の従来技術について
説明する。同図において101〜112はスイッチング
素子、202は直流電源(その電圧をEd2とする)、3
02は平滑コンデンサであり、401は前記同様に電動
機である。
【0014】R相のスイッチング状態は、図11に示す
ように、直流電源202の正側の2個のスイッチング素
子101,102をオン状態としてP点の電位を出力す
る(a)の状態と、直流電源202の負側の2個のスイ
ッチング素子103,104をオン状態としてN点の電
位を出力する(b)の状態の何れか一方となる。
【0015】図12に、図10の回路構成による電圧波
形を示す。2個のスイッチング素子101,102また
は103,104を同時にスイッチングさせることで、
図6のインバータと同様な3相交流電圧を発生すること
ができる。この時、線間電圧の実効値VRS(rms)は、数
式3と同じ趣旨で数式4によって与えられる。
【0016】
【数4】
【0017】図10のインバータでは、動作中において
1個のスイッチング素子に印加される電圧は直流電源電
圧の1/2となる。このため、図6と比べて同じ半導体
素子を使用した場合には直流電圧を2倍程度に設定する
ことが可能となり、出力電圧も図6に対して2倍程度に
することができる。しかし、同時にオンまたはオフすべ
き2個のスイッチング素子に特性の違いがあると、スイ
ッチング動作時の電圧分担が不均一になり、一方の素子
に許容値を超える電圧がかかって素子の破壊を招くとい
う問題が発生する。このような問題を防ぐには、特性の
良く揃ったスイッチング素子を選別して使用するか、ま
たは駆動回路を素子特性に合わせて調整する等の特別な
作業が必要となる。
【0018】次いで、図13に示した別の従来技術につ
いて説明する。同図において、301,302は直列接
続された平滑コンデンサ、151〜156はダイオード
であり、ダイオード151,152の直列回路はスイッ
チング素子102,103の直列回路に、ダイオード1
53,154の直列回路はスイッチング素子106,1
07の直列回路に、ダイオード155,156の直列回
路はスイッチング素子110,111の直列回路に、そ
れぞれ並列接続されている。また、ダイオード151,
152の相互接続点、ダイオード153,154の相互
接続点、ダイオード155,156の相互接続点は、一
括してコンデンサ301,302の相互接続点に接続さ
れている。なお、他の構成要素には図10と同一の参照
符号を付して説明を省略する。
【0019】図14に、図13の1相当たりのスイッチ
ング状態を示す。このインバータでは、出力電圧を正側
電位(P点)から負側電位(N点)、または負側電位か
ら正側電位に切り替える際に中性点(O点)の電位を経
由できるのでスイッチング素子101と102及び10
3と104を常に同時にスイッチングする必要がなく、
図10のインバータが持つような電圧分担の不均一によ
る問題が発生しない。このような構成のインバータは、
1相当たりの出力電圧として3つの電圧レベルを出力可
能であることから3レベルインバータと呼ばれる。な
お、この種の3レベルインバータは、例えば特開昭56
−744088号公報に詳述されているように公知技術
である。
【0020】図15に、図13に示した3レベルインバ
ータの相電圧VR,VS,VTと線間電圧VRSの波形の一
例を示す。図において、T0は零電位の出力期間であ
り、このように零電位期間T0を持つR相の電圧の実効
値VR(rms)は、数式5のようになる。
【0021】
【数5】
【0022】また、R−S線間電圧の実効値VRS(rms)
はR相電圧実効値VR(rms)の√3倍であることから、数
式6が成立する。
【0023】
【数6】
【0024】図15の相電圧波形を先の図12に示した
相電圧波形と比較すれば明らかなように、3レベルイン
バータでは零電位期間T0が存在するため、出力電圧の
実効値がその影響で小さくなる。しかし、通常の運転状
態において零電位期間T0が電圧の1周期に占める割合
は非常に小さい。このような理由から、3レベルインバ
ータの出力電圧(線間電圧の実効値VRS(rms))も数式
3と同じ趣旨で次の数式7により近似することができ
る。
【0025】
【数7】
【0026】なお、3レベルインバータにおいてもスイ
ッチング動作中にスイッチング素子に印加される電圧は
直流電圧の1/2になるので、図10のインバータと同
様に出力電圧を図6のインバータに対して2倍程度にす
ることができる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】上記のように各従来技
術では、何れにしてもインバータに使用する半導体素子
の電圧限界により直流電源の電圧が制限され、結果とし
て出力電圧も制限されてしまうという問題がある。そこ
で本発明は、3レベルインバータと単相インバータとを
組合わせることにより、必要な出力電圧を確保できるよ
うにした電力変換装置を提供しようとするものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、共通の直流電源に接続さ
れ、かつ1相当たりの出力電圧として3つのレベルを出
力可能なスイッチング部を2相以上有する3レベルイン
バータと、個別の直流電源に接続され、かつ前記3レベ
ルインバータの各相に対応させてその相数と同じ数だけ
設けられた単相インバータとを備え、前記3レベルイン
バータの各相スイッチング部の出力端子を、対応する相
の単相インバータの一方の交流出力端子に接続すると共
に、これらの単相インバータの各他方の交流出力端子を
交流負荷に接続したものである。
【0029】請求項2記載の発明は、共通の直流電源に
接続され、かつ1相当たりの出力電圧として3つのレベ
ルを出力可能なスイッチング部を2相以上有する3レベ
ルインバータと、個別の直流電源に接続され、かつ3つ
のレベルを出力可能なスイッチング部を2つ有すると共
に、前記3レベルインバータの各相に対応させてその相
数と同じ数だけ設けられた単相インバータとを備え、前
記3レベルインバータの各相スイッチング部の出力端子
を、対応する相の単相インバータの一方の交流出力端子
に接続すると共に、これらの単相インバータの各他方の
交流出力端子を交流負荷に接続したものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図に沿って本発明の実施形
態を説明する。図1は、3相交流電動機を負荷とした場
合の第1実施形態であり、請求項1に記載した発明の実
施形態に相当する。同図において、501は図13に示
した回路と同一構成の3相3レベルインバータであるた
め、各構成要素に同一の参照符号を付して詳細な説明を
省略するが、便宜上、半導体スイッチング素子101〜
104の直列回路をR相のスイッチング部、半導体スイ
ッチング素子105〜108の直列回路をS相のスイッ
チング部、半導体スイッチング素子109〜112の直
列回路をT相のスイッチング部というものとする。以下
では、この実施形態が図13と異なる部分を中心に説明
する。
【0031】図1の実施形態では、R相のスイッチング
素子102,103の相互接続点(R相出力端子)と交
流電動機401との間、S相のスイッチング素子10
6,107の相互接続点(S相出力端子)と交流電動機
401との間、T相のスイッチング素子110,111
の相互接続点(T相出力端子)と交流電動機401との
間に、それぞれ同一構成の単相2レベルインバータであ
るR相ブーストインバータ602、S相ブーストインバ
ータ603、T相ブーストインバータ604が接続され
ている。なお、202,203,204は各インバータ
602,603,604の直流電源である。
【0032】ブーストインバータの構成を、R相ブース
トインバータ602を例にとって説明する。このインバ
ータ602は、直流電源202の両端に接続された平滑
コンデンサ303と、その両端に接続された単相ブリッ
ジ構成のスイッチング素子113〜116とを備え、各
スイッチング素子113〜116には逆並列ダイオード
が接続されている。そして直列接続されたスイッチング
素子113,114の相互接続点(インバータ602の
一方の交流出力端子)が3相3レベルインバータ501
のR相出力端子に接続され、直列接続されたスイッチン
グ素子115,116の相互接続点(インバータ602
の他方の交流出力端子)が交流電動機401に接続され
ている。
【0033】他のS相ブーストインバータ603、T相
ブーストインバータ604も同様の接続構成であり、3
04,305は平滑コンデンサ、117〜124はスイ
ッチング素子である。すなわち、スイッチング素子11
7,118の相互接続点(インバータ603の一方の交
流出力端子)が3相3レベルインバータ501のS相出
力端子に接続され、スイッチング素子119,120の
相互接続点(インバータ603の他方の交流出力端子)
が交流電動機401に接続されているとともに、スイッ
チング素子121,122の相互接続点(インバータ6
04の一方の交流出力端子)が3相3レベルインバータ
501のT相出力端子に接続され、スイッチング素子1
23,124の相互接続点(インバータ604の他方の
交流出力端子)が交流電動機401に接続されている。
【0034】次に、この実施形態の動作を説明する。図
2は、基本的な動作波形を示しており、同図において
(a)VR1は3相3レベルインバータ501から出力さ
れたR相の相電圧、(b)VR2はR相ブーストインバー
タ602の出力電圧である。なお、Ed4,Ed5はそれぞ
れ直流電源201,202の電圧である。電圧VR1,V
R2における零電位の出力期間をそれぞれT0,φとする
と、各相電圧の実効値VR1(rms),VR2(rms)は、数式5
の場合と同じ趣旨で以下の数式8、数式9によって表さ
れる。
【0035】
【数8】
【0036】
【数9】
【0037】これらの電圧VR1,VR2を合成すると図2
(c)VRに示すようなR相の相電圧波形が得られる。
このR相電圧の実効値VR(rms)は、数式10のようにな
る。
【0038】
【数10】
【0039】同様にしてS相の相電圧を求めると図2
(d)VSのようなR相電圧よりも120°遅れた波形
となる。このため、相電圧VR,VSを合成すると、負荷
に印加される線間電圧は図2(e)VRSに示すような波
形となる。ここで、線間電圧は相電圧に対して√3倍と
なるので、線間電圧の実効値について数式11が成立す
る。
【0040】
【数11】
【0041】数式11と数式6との比較から明らかなよ
うに、図1に示した電力変換装置では、負荷に対する出
力線間電圧の実効値VRS(rms)において、3相3レベル
インバータ単独の場合よりも数式11の右辺第2項に示
すブーストインバータの出力分だけ高い電圧が出力可能
となる。また、図2と図15の電圧波形を比較すれば明
白なように、出力電圧の電圧レベル数が増加したことか
ら出力高調波の低減も可能となる。
【0042】図3は本発明の第2実施形態を示してお
り、上記第1実施形態を基本として3相多重巻線の交流
電動機402を駆動する場合のものである。この実施形
態は、請求項1の発明の他の実施形態に相当する。
【0043】図3において、3相3レベルインバータ5
01(基本部1)と同一構成の3相3レベルインバータ
502(基本部2)を共通直流母線P’,N’,O’を
介して共通の直流電源201に接続し、R相〜T相のブ
ーストインバータ602〜604と同様に構成されたA
相、B相、C相のブーストインバータ605〜607を
用いて3相二重巻線の交流電動機402を駆動する。な
お、205〜207は各ブーストインバータ605〜6
07に個別に設けられた直流電源である。本実施形態の
動作波形は基本的に図2と同様であり、このように3相
3レベルインバータ501,502を共通の直流電源2
01に接続することで、電源部の簡略化が可能となる。
【0044】次に、図4は本発明の第3実施形態を示し
ている。この実施形態も3相交流電動機401を負荷と
したものであり、請求項2に記載した発明の実施形態に
相当する。図4において、3相3レベルインバータ50
1の構成は図1と同様であるため説明を省略し、以下で
は異なる部分を中心に説明する。この実施形態では、R
相〜T相のブーストインバータ702〜704の構成が
図1、図3と異なっている。これらのブーストインバー
タ702〜704の構成は同一であるため、ここではR
相ブーストインバータ702を例にとってその構成を説
明する。
【0045】ブーストインバータ702は単相3レベル
インバータであり、平滑コンデンサ901,902の直
列回路と、逆並列接続されたダイオードを有するスイッ
チング素子801〜804の直列回路(スイッチング部
という)と、同じくスイッチング素子805〜808の
直列回路(スイッチング部という)とが直流電源202
に対して並列に接続されている。また、ダイオード85
1,852の直列回路がスイッチング素子802,80
3の直列回路に対し並列に接続されると共に、ダイオー
ド853,854の直列回路がスイッチング素子80
6,807の直列回路に対し並列に接続されている。更
に、平滑コンデンサ901,902の相互接続点とダイ
オード851,852の相互接続点とダイオード85
3,854の相互接続点とが一括して接続され、スイッ
チング素子802,803の相互接続点(インバータ7
02の一方の出力端子)が3相3レベルインバータ50
1のスイッチング素子102,103の相互接続点(R
相出力端子)に接続され、スイッチング素子806,8
07の相互接続点(インバータ702の他方の出力端
子)がR相出力端子として交流電動機401に接続され
ている。
【0046】なお、S相ブーストインバータ703、T
相ブーストインバータ704もR相ブーストインバータ
702と同様の構成であり、それらのS相出力端子、T
相出力端子が交流電動機401に接続されている。
【0047】図5は、この実施形態の動作波形図であ
る。同図の(a)VR1は3相3レベルインバータ501
から出力されたR相の相電圧であり、T01は零電位期間
である。図1の実施形態と同様に、R相電圧実効値V
R1(rms)は前記数式8で表される。また、R相ブースト
インバータ702として単相3レベルインバータを適用
したことにより、このインバータ702からは図5
(b)VR2に示すように5つの電圧レベルを出力するこ
とができる。この図5(b)において、φ1は零電位期
間であり、T01<φ1<φ2の関係がある。このR相ブー
ストインバータ702から出力される相電圧実効値V
R2(rms)は、数式12によって表される。
【0048】
【数12】
【0049】R相の相電圧VRはVR1とVR2との合成に
なるので、その波形は図5(c)のようになり、実効値
は前記数式10と同じ趣旨で数式13によって表され
る。また、同様にしてS相の相電圧を求めると、(d)
SのようなR相の相電圧VRよりも120°遅れた波形
となる。このため、相電圧VR,VSを合成すると、負荷
に印加される線間電圧は(e)VRSに示すような波形と
なり、その実効値VRS(rms)は数式11と同じ趣旨で数
式14のようになる。
【0050】
【数13】
【0051】
【数14】
【0052】数式14と数式11との比較から明らかな
ように、図4に示した電力変換装置では、出力線間電圧
の実効値について図1の実施形態よりも更に高い電圧を
出力することができる。また、図5の電圧波形から明ら
かなように、出力電圧の電圧レベル数が第1実施形態よ
りも更に増加するので、出力高調波の一層の低減が可能
となる。
【0053】なお、上記各実施形態は、3相3レベルイ
ンバータに単相2レベルまたは3レベルインバータを組
み合わせた構成であるが、単相3レベルインバータに単
相2レベルまたは3レベルインバータを組み合わせて単
相交流負荷に電力を供給することもできる。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、3レベル
インバータと単相インバータとを組合せた構成により、
例えばインバータと交流負荷との間に変圧器等の昇圧装
置を用いることなく高い出力電圧を得ることができると
共に、相電圧及び線間電圧において出力できる電圧のレ
ベル数が多くなるので、高調波を低減することができ
る。また、多重巻線電動機のように多相電源を必要とす
る負荷に対しても、直流電源部の共用によってこれを簡
略化した電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す回路図である。
【図2】第1実施形態の動作波形図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す回路図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す回路図である。
【図5】第3実施形態の動作波形図である。
【図6】従来技術を示す回路図である。
【図7】図6の動作説明図である。
【図8】図6の動作波形図である。
【図9】図6の各相電圧、線間電圧のベクトル図であ
る。
【図10】従来技術を示す回路図である。
【図11】図10の動作説明図である。
【図12】図10の動作波形図である。
【図13】従来技術を示す回路図である。
【図14】図13の動作説明図である。
【図15】図13の動作波形図である。
【符号の説明】
101〜124,801〜808 スイッチング素子 151〜156,851〜854 ダイオード 201〜207 直流電源 301〜305,901,902 平滑コンデンサ 401,402 交流電動機 501,502 3相3レベルインバータ 602〜607,702〜704 ブーストインバータ P’,N’,O’ 共通直流母線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹川 清明 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 花澤 昌彦 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 5H007 BB06 CA01 CB02 CB04 CB05 CC04 CC06 CC23 DA03 DA06 EA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通の直流電源に接続され、かつ1相当
    たりの出力電圧として3つのレベルを出力可能なスイッ
    チング部を2相以上有する3レベルインバータと、 個別の直流電源に接続され、かつ前記3レベルインバー
    タの各相に対応させてその相数と同じ数だけ設けられた
    単相インバータとを備え、 前記3レベルインバータの各相スイッチング部の出力端
    子を、対応する相の単相インバータの一方の交流出力端
    子に接続すると共に、これらの単相インバータの各他方
    の交流出力端子を交流負荷に接続したことを特徴とする
    電力変換装置。
  2. 【請求項2】 共通の直流電源に接続され、かつ1相当
    たりの出力電圧として3つのレベルを出力可能なスイッ
    チング部を2相以上有する3レベルインバータと、 個別の直流電源に接続され、かつ3つのレベルを出力可
    能なスイッチング部を2つ有すると共に、前記3レベル
    インバータの各相に対応させてその相数と同じ数だけ設
    けられた単相インバータとを備え、 前記3レベルインバータの各相スイッチング部の出力端
    子を、対応する相の単相インバータの一方の交流出力端
    子に接続すると共に、これらの単相インバータの各他方
    の交流出力端子を交流負荷に接続したことを特徴とする
    電力変換装置。
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