JP2000164062A - 操作釦の点検装置及び操作釦 - Google Patents

操作釦の点検装置及び操作釦

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JP2000164062A
JP2000164062A JP10336144A JP33614498A JP2000164062A JP 2000164062 A JP2000164062 A JP 2000164062A JP 10336144 A JP10336144 A JP 10336144A JP 33614498 A JP33614498 A JP 33614498A JP 2000164062 A JP2000164062 A JP 2000164062A
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terminals
emergency stop
operation button
button
rod
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JP10336144A
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English (en)
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Hiroshi Inoue
浩 井上
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INOUE DENSHI KK
Original Assignee
INOUE DENSHI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非常停止釦の点検を簡易に行うことのできる
点検装置を提供すること。 【解決手段】 操作者が点検用押釦を押圧操作すると、
非常停止釦10のコイル52に電流が流され、非常停止
釦10が正常であれば接続部材47が移動して接点11
a,11b間を開放する。かかる点検動作が複数個の非
常停止釦10に順次施され、全ての非常停止釦が正常動
作すると表示ランプが点灯される。また、非常停止釦1
0のコイル52に電流が流されても操作部30は移動せ
ず、操作部30がロック機構60によりロックされない
ので、点検時にロック解除動作が不要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルトコンベア装
置等の運転準備回路等に使用される操作釦の点検装置、
及び同点検に適した操作釦に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ベルトコンベア装置(以下、
単に「コンベア装置」という。)等には、その運転の開
始・停止を安全に行うため、図8に示したような運転準
備回路400が使用されている。この運転準備回路40
0は、運転開始時に操作されて端子間を接続する(接点
を閉じる=閉成する)運転開始釦401と、リレーコイ
ル(CR)402と、非常時等を含む運転停止時に操作
されて端子間を開放する(接点を開く=開成する)複数
の非常停止釦403,403と、リレーコイル(CR)
402の通電により閉成する自己保持用のリレー接点
(CR)404とを備えている。運転開始釦401とリ
レーコイル(CR)402と複数の非常停止釦403は
互いに直列接続されていて電源供給経路である両共通配
線400a,400bの間に介装され、リレー接点(C
R)404は運転開始釦401に並列接続されている。
運転準備回路400は、更にリレーコイル(CR)40
2の通電により閉成するリレー接点(CR)405とコ
ンベア装置等の運転を開始するための負荷用リレーコイ
ル(L)406を備えている。リレー接点(CR)40
5と負荷用リレーコイル(L)406は互いに直列接続
され、両共通配線400a,400bの間に介装されて
いる。
【0003】かかる運転準備回路400においては、操
作者が運転開始釦401を押圧操作すると、同運転開始
釦401の端子間が接続され、リレーコイル(CR)4
02が通電する。これにより、リレー接点(CR)40
5が閉成するため負荷用リレーコイル(L)406が通
電され、図示しないコンベア装置が運転を開始する。一
方、非常時等のようにコンベア装置を停止する際は、操
作者は非常停止釦403の何れかを押圧操作してその端
子間を開放する。これにより、リレーコイル(CR)4
02が非通電となってリレー接点(CR)405が開成
し、負荷用リレーコイル(L)406が非通電となるた
め、コンベア装置が運転を停止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】装置の安全性を向上す
るためには、非常停止釦403の確実な動作が不可欠で
ある。即ち、各非常停止釦が操作されたとき、各非常停
止釦403がその端子間を確実に開放するようになって
いなければならず、これを保証するためには、非常停止
釦403の動作を点検することが必要となる。
【0005】しかしながら、上記従来の回路において非
常停止釦403の動作点検を実施しようとすると、運転
開始釦401を操作して実際にコンベア装置の運転を開
始し、その後非常停止釦403を操作してコンベア装置
の運転が停止するか否かを確認しなければならず、しか
も、係る確認を全ての非常停止釦403について繰返さ
なければならないため、非常停止釦の点検に係る作業が
非常に煩雑なものとなっていた。特に、工場内等におい
ては数十個にも及ぶ非常停止釦がコンベア装置の各所に
配置される場合が多いので、各非常停止釦403を操作
するだけでも非常に多くの労力を要していた。
【0006】
【発明の概要】本発明は、上記課題を解決する為になさ
れたものであって、操作者による操作力が付与される操
作部と、装置の制御回路に接続された一対の端子と、前
記操作力が付与されていないときに前記一対の端子間を
接続し、前記操作力が付与されたときに移動して前記端
子間を開放する接続部材とを備えた操作釦の点検装置に
おいて、接続部材を移動させて前記端子間を開放させる
ための力を前記操作者の操作力とは独立して発生する開
放手段と、開放手段が前記端子間を開放させるための力
を発生した際に同端子間が開放しないとき、操作釦が故
障していると判定する判定手段とを具備したことにあ
る。
【0007】この特徴によれば、端子間を開放するため
の力が操作者の操作力とは独立して発生されるととも
に、その力が発生したにも拘らず操作釦の端子間が開放
しないとき、操作釦が故障していると判定する。これに
より、操作者は操作釦を実際に操作することなく同操作
釦の点検を行うことができるため、操作者の点検に係る
負担が大幅に軽減される。
【0008】前記操作釦は、前記操作者の操作力により
前記端子間が開放されたときに装置の運転が停止される
非常停止釦であることが望ましい。非常停止釦は、その
操作時に装置が確実に停止するよう保証しておく必要が
あるので、かかる非常停止釦の点検装置は極めて有効な
ものとなる。一方、前記操作釦は、前記開放手段を内蔵
していることが望ましい。この場合には、装置敷設時に
おいて開放手段を操作釦の外部等に別途取付ける等の手
間を省略することができる。
【0009】また、前記操作釦は、操作者の操作力によ
り生じた前記端子間を開放する状態を同操作力の消滅後
も維持し且つ操作者の解除動作により同端子間を開放す
る状態の維持を解除するロック機構を備えており、前記
開放手段は前記ロック機構による前記端子間を開放する
状態の維持を生じさせないように前記端子間を開放させ
るための力を発生するよう構成されていることが望まし
い。
【0010】これによれば、ロック機構が端子間を開放
する状態を確実に維持するので、操作釦の操作に基づく
装置の動作が一層確実なものとなる。また、かかるロッ
ク機構を有する操作釦の点検にあたり、開放手段はロッ
ク機能(端子間開放状態の維持)を発揮させないように
端子間を開く力を発生するため、各釦の点検中にロック
解除動作を行う必要がない。従って、点検に係る作業を
非常に簡素にすることができる。
【0011】本発明の他の特徴は、上記点検装置等に使
用される操作釦に関する。即ち、ハウジングに対して移
動不能に固定された一対の端子と、この一対の端子間を
接続する接続部材と、ハウジングに対し移動可能に支持
されるとともに操作者の操作に伴い移動して前記接続部
材を移動させることにより前記端子間を開放させるロッ
ドとを備えた操作釦において、外部からの指示に応じて
前記操作者の操作とは独立して前記接続部材を移動させ
て前記端子間を開放する開放手段を具備したことにあ
る。かかる特徴を有する操作釦は、上記本発明の特徴に
て記述した点検装置等に使用され得るので、同操作釦を
使用した装置における同操作釦の点検を容易とし、装置
の信頼性を向上する。
【0012】上記特徴を備えた操作釦は、釦機能の確実
性を向上するために、前記ロッドの移動を規制するロッ
ク機構を備えていることが好ましい。この場合、ロッド
は、操作釦の非操作時に第1の位置に維持されるよう弾
性体により付勢されるとともに、同操作釦の操作時に第
2の位置まで移動されるよう構成され、且つ同ロッドが
第2の位置に到達したときに前記ロック機構が作動して
同ロッドの前記第1の位置への復帰が阻止されて前記端
子間を開放した状態を維持するように構成しておく。
【0013】このような構成を有する操作釦において、
例えば、前記開放手段が前記ロッドと独立して移動可能
な押動体を備え、同押動体を移動させることにより前記
接続部材を移動させて前記端子間を開放するように構成
しておくと好都合である。これによれば、開放手段によ
り端子間を開放した場合であってもロッドが第2の位置
に移動せず、ロック機構が機能しない。従って、点検時
にロック機構を解除する必要がないため、点検作業を簡
素化することができる。
【0014】或は、前記開放手段が、前記ロッドを操作
釦の非操作時における第1の位置と操作時における第2
の位置の間の第3の位置まで移動させ、これにより前記
端子間が開放されるように構成しておくと好都合であ
る。この特徴によっても、開放手段が端子間を開放した
場合にロッドが第2の位置に移動せず、ロック機構が機
能しない。従って、点検時にロック機構を解除する必要
がないため、点検作業を簡素化することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参酌しつつ説明すると、第1図〜第3図は本発明に係る
非常停止釦点検装置(操作釦点検装置)及び非常停止釦
(操作釦)の第1実施形態を示している。なお、図1
(A)は非常停止釦10が操作者により操作されず自然
状態にあるとき、図1(B)は非常停止釦10の磁力発
生機構50が磁力を発生したとき、図1(C)は非常停
止釦10が操作者により押圧操作されたときの非常停止
釦10の状態を示している。
【0016】非常停止釦10は、非常時等において操作
者により押圧操作されることにより非操作時において接
続されている一対の端子間を開放する常閉型の押釦であ
り、樹脂等からなる円筒状のハウジング20と、ハウジ
ング20に摺動可能に支持された操作部30と、操作部
30の下方であって前記ハウジング20に摺動可能に支
持され、且つ操作部30とは独立して移動可能である中
空円筒状の押動体40と、押動体40の下方であってハ
ウジング20にバネを介して保持された磁力発生機構5
0と、前記操作部30の移動を規制するロック機構60
とを有している。
【0017】操作部30は、操作者によって押圧される
円盤状の押圧部31と、押圧部31の下面中央部に固定
されたロッド(棒状体)32と、ハウジング20の上面
と前記押圧部31の下面の間に介装され、押圧部31を
上方に付勢するバネ33とを有している。ロッド32の
側壁面にはロック溝34が設けられていて、このロック
溝34は、ロッド32の軸に垂直な平面34aと斜面3
4bとを有し、ロッド32の軸に垂直な1−1断面、及
び2−2断面をそれぞれ示した図2(A),図2(B)
からも解るように、ロッド32の周方向において次第に
浅くなるように加工されている。また、ロッド32の側
壁面にはストッパ35が設けられていて、ストッパ35
は、押圧部31が上方に移動したときにハウジング20
と当接するようになっている。
【0018】押動体40は、樹脂からなる上板41と鉄
等の磁性体からなる底板42を有していて、上板41の
下面中央部にはバネ座部43が固定されている。このバ
ネ座部43の下方であって、同バネ座部43に対向する
位置にはハウジング20に固定されたバネ座部44が設
けられていて、両バネ座部43,44にはバネ45及び
46がそれぞれ下方、上方に向けて配設され、バネ45
と46とにより導体であって棒状(又は長方形平板状)
の接続部材47を保持するようになっている。
【0019】押動体40の略中央には接点11a,11
b及び接点12a,12bがハウジング20に対し不動
(移動不能)に固定されている。接点11a,11b,
12a,12bは、押動体40の側面に設けられた開口
部(図示省略)を介してハウジング20の側壁に設けら
れた接続端子13a,13b,14a,14bとそれぞ
れ結線されている。なお、一対の接続端子14a,14
b(従って、接点12a,12b)は、一般には外部回
路と接続されず、他の一対の接続端子13a,13b
(従って、接点11a,11b)が外部回路に接続さ
れ、装置の制御のために使用される。
【0020】磁力発生機構50は、前記一対の接続端子
13a,13b間を開放するための力を発生する開放手
段の一部を構成するものであり、ハウジング20に対し
てバネを介して固定された鉄心部51を有している。こ
の鉄心部51は、外部回路と接続されたコイル52,5
2が巻回され、電磁石を構成するようになっている。
【0021】ロック機構60は、ハウジング20の上部
において同ハウジング20に固定され、ロッド32に向
けて開口した筒状のロックピン保持体61と、ロックピ
ン保持体61内を摺動しバネ62にてロッド32の中心
軸方向に付勢されたロックピン63とを有している。ロ
ックピン63は円柱形状を有し、その端面が斜めに切り
落された形状を有している。
【0022】ここで、上記のように構成された非常停止
釦10の作動について説明すると、同非常停止釦10が
押圧操作されず自然状態にあるときは、図1(A)に示
したように、押圧部31がバネ33により上方に押圧さ
れ、ストッパ35がハウジング20に当接し、これによ
り操作部30が所定の原位置に保持されるようになって
いる。また、接続部材47は、バネ46により上方に押
圧され、接点11a,11b間(従って、端子13a,
13b間)を接続している。
【0023】かかる状態において、磁力発生機構50の
コイル52,52に電流が流されると、図1(B)に示
したように、同磁力発生機構50は磁力を発生して底板
42(従って、押動体40)を下方へ吸引する。これに
より、接続部材47はバネ45を介して下方に移動され
て接点11a,11b間を開放し、接点12a,12b
間を閉じる。一方、操作部30は図1(A)と同じ位置
に維持される。即ち、磁力発生機構50は、操作者の操
作力とは独立した力を押動体40を介して接続部材47
に付与し、端子13a,13b間を開放する。
【0024】非常停止釦10が自然状態にあるときに操
作者が押圧部31を押圧操作すると、図1(C)に示し
たように、同押圧部31がバネ33に抗して下方へ移動
する。これにより、ロッド32の下端が押動体40の上
板41と当接して押動体40を下方に移動させるので、
押動体40はバネ45を介して接続部材47を下方に移
動させ、接点11a,11b間(従って、端子13a,
13b間)を開放する。かかる状況においては、ロック
機構60のロックピン63がロック溝34と対向するの
で、同ロックピン63はバネ62の作用によりロック溝
34の中に挿入される。これにより、非常停止釦10
は、操作者が押圧操作を停止した後(即ち、操作者の操
作力が消滅した後)も同一状態(端子13a,13b間
を開放した状態)を維持する。
【0025】上記したロック機構60のロック機能が発
揮され、操作部30の原位置への復帰が規制されている
ときに、操作者が押圧部31を図2(A),(B)に矢
印にて示した時計方向に回転すると、ロックピン63は
ロック溝34内に係合しながらロッド32の径方向(図
1における右方)へ移動し、押圧部31が所定角度だけ
回転されたときにロック溝34から脱する。かかる状態
にて操作者が押圧部31の押圧を解除すると、押圧部3
1はバネ33によって反時計方向に回転しながら上方へ
移動し、図1(A)の状態に復帰する。
【0026】次に、図3に示された運転準備回路80に
ついて説明すると、この運転準備回路80は、図示しな
いコンベア装置の運転を開始(許容)し、及び運転を停
止するための制御回路として機能するとともに、非常停
止釦10の点検回路として機能するものであり、図示し
ない電源の両端子にそれぞれ接続された両共通配線80
a,80bを有している。
【0027】この運転準備回路80は、コンベア装置の
運転開始時に押圧操作されて端子間を接続する(接点を
閉じる=閉成する)運転開始釦81、リレーコイル(C
R)82、非常時等においてコンベア装置を停止すると
きに押圧操作されて一対の端子間を開く第1,第2非常
停止釦83,84、及びリレーコイル(CR)82の通
電により閉成する自己保持用のリレー接点85とを備え
ている。なお、第1,第2非常停止釦83,84には、
上記図1,図2にて示した非常停止釦10がそれぞれ使
用されている。
【0028】第1非常停止釦83の一の端子(又は接
点、即ち図1における端子13a又は接点11a)はリ
レーコイル(C)90の通電時に開成するリレー接点8
6を直列に介装して共通配線80aと接続されており、
同第1非常停止釦83の他の端子(又は接点、即ち図1
における端子13b又は接点11b)は第2非常停止釦
84の一の端子(図1における端子13a)に接続され
ている。第2非常停止釦84の他の端子(図1における
端子13b)は、リレーコイル(C)90の通電時に開
成するリレー接点87を直列に介装して運転開始釦81
の一の端子に接続されている。運転開始釦81の他の端
子は、リレーコイル(CR)82を直列に介装して共通
配線80bと接続されている。
【0029】第1非常停止釦83の前記一の端子は、リ
レーコイル(C)90の通電時に閉成するリレー接点1
01を直列に介装して共通配線80aとも接続されてお
り、第2非常停止釦84の他の端子はリレーコイル
(C)90の通電時に閉成するリレー接点102とリレ
ーコイル(CX)103とを直列に介装して共通配線8
0bに接続されている。
【0030】上記リレーコイル(C)90の一側は、タ
イマ(T3)131の計時終了時に開成するタイマ接点
91と、第1,第2非常停止釦83,84の点検を開始
するときに操作者により押圧操作されて端子間を接続
(閉成)する点検用押釦92とを直列に介装して共通配
線80aと接続され、リレーコイル(C)90の他側は
共通配線80bと接続されている。なお、点検用押釦9
2にはリレーコイル(C)90の通電時に閉成するリレ
ー接点93が並列接続されていて、点検用押釦92の自
己保持回路が形成されている。
【0031】運転準備回路80は、タイマ(T1)11
1と、タイマ(T2)121と、タイマ(T3)131
とを備えている。タイマ(T1)111の一側はリレー
コイル(CX)103の通電時に開成するリレー接点1
12と、リレーコイル(C)90の通電時に閉成するリ
レー接点113とを直列に介装して共通配線80aに接
続され、他側は共通配線80bに接続されている。
【0032】タイマ(T2)121の一側はリレーコイ
ル(CX)103の通電時に開成するリレー接点122
とタイマ(T1)111の計時終了時に閉成する両タイ
マ接点123,124とを直列に介装してリレー接点1
12とリレー接点113の間に接続されていて、他側は
共通配線80bに接続されている。なお、リレー接点1
23とリレー接点124の間は、タイマ(T1)111
とリレー接点112の間に接続されている。
【0033】タイマ(T3)131の一側はタイマ(T
2)121の計時終了時に閉成するタイマ接点132を
直列に介装してリレー接点122とタイマ接点123の
間に接続されていて、タイマ(T3)131の他側は共
通配線80bに接続されている。なお、タイマ(T3)
131とタイマ接点132の間は、タイマ(T2)12
1とリレー接点122の間に接続されている。
【0034】非常停止釦83のコイル83a(図1にお
ける非常停止釦10のコイル52)の一側はタイマ(T
1)111の計時終了時に開成するタイマ接点141と
リレーコイル(C)90の通電時に閉成するリレー接点
142とを直列に介装して共通配線80aに接続され、
コイル83aの他側は共通配線80bに接続されてい
る。
【0035】非常停止釦84のコイル84a(図1にお
ける非常停止釦10のコイル52)の一側はタイマ(T
2)121の計時終了時に開成するタイマ接点151
と、タイマ(T1)111の計時終了時に閉成するタイ
マ接点152と、リレーコイル(C)90の通電時に閉
成するリレー接点153とを直列に介装して共通配線8
0aに接続され、コイル84aの他側は共通配線80b
に接続されている。
【0036】通電時にコンベア装置の運転を行う(運転
を開始、又は運転を許容する)負荷としてのリレーコイ
ル(負荷コイル)161は、その一側がリレーコイル
(CR)82の通電時に閉成するリレー接点162を直
列に介装して共通配線80aに接続され、その他側は共
通配線80bに接続されている。
【0037】運転準備回路80は、更に、第1,第2非
常停止釦83,84を点検し異常がないと認められる場
合に点灯する表示ランプ171を備えていて、この表示
ランプ171の一側はリレーコイル(CL)181の通
電時に閉成するリレー接点172を直列に介装して共通
配線80aに接続されるとともに、その他側は共通配線
80bに直接接続されている。
【0038】リレーコイル(CL)181の一側は、リ
レーコイル(CR)82の通電時に開成するリレー接点
182と、タイマ(T2)121の計時終了時に閉成す
るタイマ接点183と、タイマ(T1)111の計時終
了時に閉成するタイマ接点184と、リレーコイル
(C)90の通電時に閉成するリレー接点185とを直
列に介装して共通配線80aに接続され、その他側は共
通配線80bに接続されている。また、リレー接点18
2とタイマ接点183の間は、リレーコイル(CL)1
81の通電時に閉成するリレー接点186を介して共通
配線80aに接続されている。
【0039】次に、以上のように構成された非常停止釦
の点検装置の作動について、第1,第2非常停止釦8
3,84が正常な場合から説明する。先ず、操作者がコ
ンベア装置の運転開始に先立って点検用押釦92を押圧
操作すると、タイマ接点91を介してリレーコイル
(C)90が通電される。これにより、リレー接点8
6,87が開成し、第1,第2非常停止釦83,84を
運転開始釦81と切離す。また、リレー接点101及び
102が閉成するため、同リレー接点101,102、
第1,第2非常停止釦83,84を介してリレーコイル
(CX)103の一側が共通配線80aと接続された状
態となる。なお、このときリレー接点93が閉成するた
め、その後もリレーコイル(C)90は通電状態を維持
する。
【0040】一方、リレーコイル(C)90の通電に伴
い、リレー接点142が閉成するため、同リレー接点1
42とタイマ接点141を介してコイル83aに電流が
流れる。これにより、第1非常停止釦83は端子間を開
放するため、リレーコイル(CX)103は非通電状態
を維持し、リレー接点112は閉成状態を維持する。従
って、リレーコイル(C)90の通電に伴い閉成したリ
レー接点113と、リレー接点112を介してタイマ
(T1)111が通電され、同タイマ(T1)111は
所定時間T1の計時を開始する。
【0041】タイマ(T1)111が所定時間T1の計
時を終了すると、タイマ接点141が開成してコイル8
3aへの通電が終了し、これにより第1非常停止釦83
は端子間を接続する。同時にタイマ接点152が閉成す
るため、同タイマ接点152と、既に閉成しているリレ
ー接点153及びタイマ接点151とを介してコイル8
4aに電流が流れ、第2非常停止釦84は端子間を開放
する。それ故、この場合においてもリレーコイル(C
X)103は通電されない。
【0042】一方、タイマ(T1)111の計時終了に
伴い、両タイマ接点123,124が閉成する。このと
き、リレーコイル(CX)103は非通電状態にあるか
ら、リレー接点122は閉成しており、従ってタイマ
(T2)121が通電されて所定時間T2の計時を開始
する。
【0043】タイマ(T2)121が所定時間T2の計
時を終了すると、タイマ接点151が開成するためにコ
イル84aへの通電が終了し、これにより第2非常停止
釦84は端子間を接続する。この結果、リレーコイル
(CX)103は通電状態となる。また、タイマ接点1
32が閉成するため、各接点113,124,123,
132を介してタイマ(T3)131が通電され、所定
時間T3の計時を開始する。
【0044】この時点において、リレー接点185、タ
イマ接点184、タイマ接点183及びリレー接点18
2の全てが閉成するので、リレーコイル(CL)181
が通電される。これにより、リレー接点172が閉成す
るため、表示ランプ171は通電状態となって点灯し、
第1,第2非常停止釦83,84の点検が完了したこ
と、及び何れの非常停止釦83,84にも異常が無かっ
たこと(各端子間が開放される正常動作をしたこと)を
表示する。
【0045】その後、タイマ(T3)が所定時間T3を
計時すると、タイマ接点91が開成し、これによりリレ
ーコイル(C)90への通電が終了して点検開始押釦9
2の自己保持状態が解除される。同時に、リレー接点1
01,102が開成し、リレー接点86,87が閉成す
るので、この後に操作者が運転開始釦81を操作してそ
の端子間を接続すると、リレーコイル(CR)82が通
電状態となり、これによりリレー接点162が閉成して
負荷コイル161が通電状態となってコンベア装置が運
転を開始する。
【0046】次に、第1非常停止釦83の接点が固着す
る等により、その接点を開かない異常(故障)状態にあ
る場合について説明する。この場合においても、操作者
がコンベア装置の運転開始に先立って点検用押釦92を
押圧操作すると、リレーコイル(C)90が通電さてリ
レー接点86,87が開成し、第1,第2非常停止釦8
3,84を運転開始釦81と切離す。一方、リレーコイ
ル(C)90の通電に伴いリレー接点142が閉成する
ため、同リレー接点142とタイマ接点141を介して
コイル83aに電流が流れる。ここまでは、正常時と同
じ動作である。
【0047】しかし、今回は第1非常停止釦83が故障
しているので、コイル83aへの通電による磁力が発生
しても非常停止釦83はその端子間を開かない。このた
め、リレーコイル(C)90の通電に伴い閉成した両リ
レー接点101,102、及び第1,第2非常停止釦8
3,84を介してリレーコイル(CX)103が通電さ
れる。従って、リレー接点112が開成されるので、タ
イマ(T1)111は通電されず、所定時間T1の計時
を開始しない。
【0048】かかる状態は、その後に何らかの措置をと
らない限り継続される。このため、表示ランプ171
は、所定の時間(所定時間T1と所定時間T2の合計よ
りも長い時間)が経過しても点灯しない。従って、操作
者は、第1,第2非常停止釦83,84の何れかに異常
があることを認識することが可能となる。
【0049】なお、かかる状況においては、タイマ(T
3)131の計時は開始されないので、タイマ接点91
が閉成状態を維持し、リレーコイル(C)90が通電状
態を維持する。従って、リレー接点86,87は開成状
態を維持するので、操作者が仮に運転開始釦81を押圧
操作してもリレーコイル(CR)82に通電されない。
このため、リレー接点162が開成状態を保って負荷コ
イル161に通電されず、よってコンベア装置の運転が
開始されることはない。
【0050】次に、第1非常停止釦83は正常である
が、第2非常停止釦84がその端子間を開放しない異常
状態にある場合の動作について説明する。この場合も、
操作者がコンベア装置の運転開始に先立って点検用押釦
92を押圧操作すると、リレーコイル(C)90が通電
さてリレー接点86,87が開成し、第1,第2非常停
止釦83,84を運転開始釦81と切離す。一方、リレ
ーコイル(C)90の通電に伴い、リレー接点142が
閉成するため、同リレー接点142とタイマ接点141
を介してコイル83aに電流が流れる。
【0051】これにより、第1非常停止釦83は端子間
を開放するためにリレーコイル(CX)103は非通電
状態を維持し、リレー接点112及びリレー接点113
を介してタイマ(T1)111が通電され、同タイマ
(T1)111は所定時間T1の計時を開始する。
【0052】タイマ(T1)111が所定時間T1の計
時を終了すると、タイマ接点141が開成してコイル8
3aへの通電が終了し、これにより第1非常停止釦83
は閉成する。同時にタイマ接点152が閉成するため、
同タイマ接点152と、既に閉成しているリレー接点1
53及びタイマ接点151を介してコイル84aに電流
が流れる。ここまでの動作は、第1,第2非常停止釦8
3,84の両方が正常である場合と同一である。
【0053】しかし、今回は第2非常停止釦84が故障
しているため、その端子間を開放しない。従って、リレ
ーコイル(C)90の先の通電により閉成している両リ
レー接点101,102、及び第1,第2非常停止釦8
3,84を介してリレーコイル(CX)103が通電さ
れる。これにより、リレー接点122が開成されるの
で、タイマ(T2)121が通電されず、所定時間T2
の計時を開始しない。
【0054】この状態はその後に何らかの措置をとらな
い限り継続されるため、表示ランプ171は点検開始か
ら所定時間T1と所定時間T2とを合計した時間が経過
しても点灯しない。これにより、操作者は、第1,第2
非常停止釦83,84の何れかに異常があることを認識
することが可能となる。
【0055】なお、かかる状況においても、タイマ(T
3)の計時が開始されることがないので、リレーコイル
(C)90が通電状態を維持するため、リレー接点8
6,87は開成状態のままであり、操作者が仮に運転開
始釦81を押圧操作してもリレーコイル(CR)82が
通電されない。従って、リレー接点162が開成状態を
保って負荷コイル161に通電されず、コンベア装置の
運転が開始されることはない。
【0056】以上説明したように、本発明の第1実施形
態によれば、操作者が点検用押釦92を押圧操作するだ
けで、第1,第2非常停止釦83,84の点検(各端子
間が開かれ得る状態にあるか否かの点検)が自動的に行
われ、その結果が表示ランプ171にて表示されるの
で、操作者は極めて簡単に点検作業を行うことができ
る。また、点検により第1,第2非常停止釦83,84
が正常動作することが確認されるまでは、運転開始釦8
1を操作してもコンベア装置が起動することがないの
で、安全性がより高く保たれる。
【0057】更に、本実施形態の非常停止釦は図1に示
した構造を有していて、点検時にはコイル52が通電さ
れ、端子13a,13b(接点11a,11b)を開放
するための力を接続部材47に対して付与する。このと
き、ロッド32は移動されないため、ロック溝34にロ
ックピン63が嵌挿されることがなく、点検時に各非常
停止釦のロック解除操作を行う必要がない。従って、安
全性の向上のため非常停止釦にロック機構を具備させた
場合にあっても、同非常停止釦の点検を簡易に行うこと
が可能となる。
【0058】なお、第1実施形態においては、第1,第
2非常停止釦83,84の何れかがそのコイル83a,
84aに通電しても端子間を開かないとき、タイマ(T
1)111又はタイマ(T2)121の計時開始を禁止
して表示ランプ171を消灯状態に保つことにより、第
1,第2非常停止釦83,84の何れかが故障している
との実質上の判定が行われている。
【0059】次に、非常停止釦の第1変形例について図
4を参酌しつつ説明する。この非常停止釦210は、非
常時等において操作者により押圧操作されることによ
り、非操作時(自然状態)において接続している二つの
端子間を開放する常閉型の押釦であり、樹脂等からなる
円筒状のハウジング220と、操作者により押圧操作さ
れ且つハウジング220に移動可能に支持された操作部
230と、この操作部230の下方に配置され前記ハウ
ジング220に対し移動可能であって、且つ操作部23
0とは独立して移動し得る押動体240と、磁力発生機
構250と、前記操作部230の動きを規制するロック
機構260とを有している。なお、図4は非常停止釦2
10が非操作時にあるときの状態を示している。
【0060】操作部230は、操作者によって押圧され
る円盤状の押圧部231と、これに固定された棒状のロ
ッド232と、ハウジング220の上面と前記押圧部2
31の下面の間に介装され、押圧部231を上方に付勢
するバネ233とを有している。ロッド232の側壁面
には、図1及び図2に示したロック溝34と同じ構造を
有するロック溝234と、ストッパ235とが設けられ
ている。
【0061】押動体240は、操作部230とは別体で
あり、樹脂等からなる上板241と、この上板241の
両端から下方にむけて延びるよう固定された鉄等からな
る可動子242と、上板241の下面中央部に固定され
たバネ座部243とを含んでいて、可動子242が磁力
発生機構250に設けられた摺動溝251内を摺動する
ように構成されている。
【0062】押動体240のバネ座部243の下方であ
って、同バネ座部243に対向する位置にはハウジング
220に固定されたバネ座部244が設けられていて、
両バネ座部243,244にはバネ245及び246が
それぞれ下方、上方に向けて配設され、バネ245と2
46とにより導体であって棒状(又は長方形平板状)の
接続部材247を保持するようになっている。
【0063】押動体240のバネ座部243の下方には
接点211a,211b及び接点212a,212bが
ハウジング220に対し不動に固定されている。各接点
211a,211b,212a,212bは、ハウジン
グ220の側壁に設けられた接続端子213a,213
b,214a,214bとそれぞれ結線されている。な
お、一対の接続端子214a,214b(従って、接点
212a,212b)は、通常は外部回路と接続され
ず、他の一対の接続端子213a,213b(従って、
接点211a,211b)が外部回路に接続されて使用
される。
【0064】磁力発生機構250は、バネ245及びバ
ネ座部243を囲むように配置され、且つハウジング2
20に固定された一対の円筒状のコイル巻装部252,
252を備え、各コイル巻装部252の外周に外部回路
と接続されたコイル253を巻回したものである。コイ
ル巻装部252の軸部は中空になっており、これが前述
の摺動溝251を形成している。ロック機構260は、
ロックピン保持体261と、バネ262と、ロックピン
263とを備え、図1に示したロック機構60と同一構
造を有している。
【0065】上記のように構成された非常停止釦210
の作動について説明すると、同非常停止釦210が押圧
操作されず自然状態にあるときは、図4に示したよう
に、押圧部231がバネ233により上方に押圧され、
ストッパ235がハウジング220に当接し、これによ
り操作部230が所定の位置に保持されるようになって
いる。また、接続部材247はバネ246により上方に
押圧され、接点211a,211b間(従って、端子2
13a,213b間)を接続する。
【0066】かかる状態において、磁力発生機構250
のコイル253,253に電流が流されると、同磁力発
生機構250は磁力を発生して可動子242を下方に吸
引し、押動体240が下方へ移動する。これにより、接
続部材247はバネ245を介して下方に移動され、接
点211a,211b間(従って、端子213a,21
3b間)を開放し、接点212a,212b間を閉じ
る。即ち、磁力発生機構250は、接点211a,21
1b間(従って、端子213a,213b間)を開放す
る力を操作者の操作力とは独立して発生し、この力を接
続部材247に付与して端子213a,213b間を開
放する。このとき、操作部230は図4に示された位置
と同位置に維持されるため、ロック機構260により操
作部230がロックされることはない。
【0067】一方、非常停止釦210が自然状態にある
ときに操作者が押圧部231を押圧操作すると、同押圧
部231がバネ233に抗して下方へ移動する。これに
より、ロッド232の下端が押動体240の上板241
と当接して押動体240を下方に移動させる。このた
め、押動体240はバネ245を介して接続部材247
を下方に移動させ、接点211a,211b間(従っ
て、端子213a,213b間)を開放する。かかる状
況においては、ロック機構260のロックピン263が
ロック溝234と対向するので、同ロックピン263は
バネ262の作用によりロック溝234の中に挿入さ
れ、非常停止釦210は、操作者が押圧操作を解除した
後も同一状態を維持する。なお、ロック機構260のロ
ック解除は図1及び図2に示した非常停止釦10と同様
に行う。
【0068】この非常停止釦の第1変形例においても、
点検時にコイル253に通電することにより接続部材2
47を押圧して接点211a,211b間を開放する。
しかしながら、ロッド232は移動されないため、ロッ
ク溝234にロックピン263が嵌挿されることがな
く、点検時に各非常停止釦のロック解除操作を行う必要
がない。従って、安全性の向上のために非常停止釦にロ
ック機構を具備させた場合にあっても、同非常停止釦の
点検を簡易に行うことが可能となる。
【0069】次に、上記非常停止釦の第2変形例につい
て図5を参酌しつつ説明する。この非常停止釦310
は、上記非常停止釦10,210と異なり、動作点検時
においても操作部が若干量だけ移動する構造を有してい
る。即ち、非常停止釦310は、非常時等において操作
者により押圧操作されることにより、非操作時(自然状
態)において閉じている二つの端子間を開放する常閉型
の押釦であり、樹脂等からなる円筒状のハウジング32
0と、ハウジング320に摺動可能に支持された操作部
330と、磁力発生機構350と、前記操作部330の
動きを規制するロック機構360とを有している。な
お、図5(A)は非常停止釦310が自然状態にあると
き、図5(B)は非常停止釦310の磁力発生機構35
0のコイル352に電流が流されたとき、図5(C)は
非常停止釦310が押圧操作されたときの状態を示して
いる。
【0070】操作部330は、操作者によって押圧され
る円盤状の押圧部331と、押圧部331の下面中央部
に固定された棒状のロッド332と、ロッド332の下
部の側面に固定されバネ333をハウジング320に設
けられたバネ座部321との間で圧縮保持するバネ座部
338とを有していて、押圧部331及びロッド332
は、バネ333により上方に付勢されるようになってい
る。また、押圧部331の下面にはコ字状であって下方
が開いている鉄等からなる可動子335が固定されてい
て、この可動子335はハウジング320に摺動可能に
保持されている。なお、ロッド332の側壁面には、図
1及び図2に示したロック溝34と同じ構造を有するロ
ック溝334が設けられている。ロッド332の底面に
は凹部が設けられていて、この凹部にバネ336の一端
が固定されている。バネ336の他端には、非常停止釦
10における接続部材47と同様の導体であって棒状の
接続部材337が固定されている。
【0071】ロッド332の下方には接点311a,3
11b及び接点312a,312bがハウジング320
に対し不動に固定されている。接点311a,311
b,312a,312bは、ハウジング320の側壁に
設けられた接続端子313a,313b,314a,3
14bとそれぞれ結線されている。なお、接続端子31
4a,314b(従って、接点312a,312b)
は、通常は外部回路と接続されず、接続端子313a,
313b(従って、接点311a,311b)が外部回
路に接続されて使用される。
【0072】磁力発生機構350は、ハウジング320
に固定され、断面がコ字状であって上部が開放した鉄心
351と、外部回路と接続されるとともに鉄心351の
周囲に巻装されたコイル352,352とからなってい
る。ロック機構360は、ハウジング320に固定され
たロックピン保持体361と、バネ362と、ロックピ
ン363とを具備し、図1に示したロック機構60と同
一構造を有している。
【0073】上記のように構成された非常停止釦310
は、同非常停止釦310が押圧操作されず自然状態にあ
るとき、図5(A)に示したように、押圧部331がバ
ネ333により上方に押圧され、バネ座部338の上面
が鉄心351の下面に当接し、これにより操作部330
が所定の第1の位置に保持されるようになっている。ま
た、接続部材337はバネ336により上方に維持され
て、接点311a,311b間を接続している。
【0074】かかる状態において、磁力発生機構350
のコイル352,352に電流が流されると、同磁力発
生機構350は磁力を発生して可動子335を下方に吸
引するため、図5(B)に示したように操作部330は
下方に移動してバネ333(及び、バネ336)の力と
釣合う位置(これを、便宜上「第3の位置」と言う。)
に保持される。これにより、接続部材337は接点31
1a,311b間を開放する。この状況では、ロック溝
334はロックピン363よりも上方に位置しているの
で、操作部330がロック機構360によりロックされ
ることはない。
【0075】一方、非常停止釦310が自然状態にある
ときに操作者が押圧部331を押圧操作すると、図5
(C)に示したように、同押圧部331がバネ333に
抗して下方へ移動し、可動子335の下端が鉄心351
の上端と当接する位置(これを、便宜上「第2の位置」
という。)にて停止する。これに伴い、ロッド332は
バネ336を介して接続部材337を下方に移動させ、
接点311a,311b間を開放する。かかる状況にお
いては、ロック機構360のロックピン363がロック
溝334と対向するので、同ロックピン363はバネ3
62の作用によりロック溝334の中に挿入され、非常
停止釦310は、操作者が押圧操作を解除した後も同一
状態を維持するようになる。なお、ロック機構360の
ロック解除は非常停止釦10と同様に行う。
【0076】この非常停止釦の第2変形例においても、
点検時にコイル352に通電することにより接続部材3
37を押圧して接点311a,311b間(従って、端
子313a,313b間)を開放する。しかしながら、
この第3の位置ではロッド332の移動量が少ないた
め、ロック溝334にロックピン363が嵌挿されるこ
とがなく、点検時に各非常停止釦のロック解除操作を行
う必要がない。従って、安全性の向上のため非常停止釦
にロック機構を具備させた場合にあっても、同非常停止
釦の点検を簡易に行うことが可能となる。
【0077】なお、上記第2変形例において、コイル3
52,352が通電されたときに可動子335と鉄心3
51の両方に当接する長さのコイルバネが可動子335
と鉄心351の間に介在するように、同コイルバネを鉄
心351の上部に固定してもよい。この場合、コイル3
52,352への通電により可動子335が移動すると
このコイルバネに当接して移動を停止し、操作者が押圧
操作すると、このコイルバネは圧縮されてロッド332
の下方への移動を許容するようにバネ定数を設定してお
く。かかる構成によれば、コイル352,352への通
電時における可動子335の位置精度を向上することが
できる。
【0078】また、鉄心351自体がハウジング320
に対して移動可能となるように、鉄心351をバネを介
してハウジング320に保持するとともに、コイル35
2,352への通電時に鉄心351と可動子335が当
接するような形状とすることもできる。この場合、コイ
ル352,352への通電時には鉄心351を保持する
バネは実質的に圧縮せず、ロッド332が図5(B)に
示したような位置に停止し、操作者による押圧操作時に
は鉄心351を保持するバネが圧縮されて、ロッド33
2は図5(C)に示したような位置に移動するようにバ
ネ定数を設定しておく。この構成によっても、コイル3
52,352への通電時における可動子335の位置精
度を向上することができる。
【0079】次に、本発明の第2実施形態を図6及び図
7を参照しつつ説明する。図6に示した運転準備回路3
80は、マイクロコンピュータを含む点検回路381を
使用するものであり、第1実施形態と同じ運転開始釦8
1と第1,第2非常停止釦83,84とを備え、これら
を直列接続して共通配線380a,380b間に介装し
ている。また、運転準備回路380は、第1実施形態と
同じ自己保持用リレー接点85を運転開始釦81に並列
接続するとともに、リレーコイル(CR)82の導通に
より閉成するリレー接点CR162及び負荷コイル16
1を直列接続して共通配線380a,380b間に介装
している。点検回路381は、第1,第2非常停止釦8
3,84が具備するコイル83a,84a、表示ランプ
L1,L2、及び第1,第2非常停止釦83,84の両
端が接続されていて、この両端間の導通状態が認識でき
るように構成されている。
【0080】かかる点検回路381のマイクロコンピュ
ータは、図示しない点検開始スイッチが操作されると図
7のフローチャートに示されたプログラムを実行するよ
うになっている。即ち、点検開始スイッチが操作される
とマイクロコンピュータはステップS10にて第1非常
停止釦83のコイル83aに通電し、ステップS15に
進んで第1,第2非常停止釦83,84の両端が導通状
態か否かを判定する。
【0081】第1,第2非常停止釦83,84の両端が
導通状態である場合には、第1非常停止釦83の端子間
が開放しない異常を起していることを意味し、マイクロ
コンピュータはステップS15にて「Yes」と判定し
てステップS20に進みランプL1を点灯する。これに
より、非常停止釦83が故障していることが示される。
なお、マイクロコンピュータは、ステップS15での判
定が「No」の場合には、ステップS25にてランプL
1を消灯する。
【0082】次いで、マイクロコンピュータは、ステッ
プS30に進んでコイル84aを通電し、続くステップ
S35にて第1,第2非常停止釦83,84の両端が導
通状態か否かを判定する。この時点で第1,第2非常停
止釦83,84の両端が導通状態である場合には、第2
非常停止釦84の端子間が開放しない異常を起している
ことを意味し、マイクロコンピュータはステップS35
にて「Yes」と判定してステップS40に進みランプ
L2を点灯する。これにより、非常停止釦84が故障し
ていることが示される。ステップS35での判定が「N
o」の場合には、マイクロコンピュータはステップS4
5にてランプL2を消灯し、最後にステップS50に進
んで本プログラムを終了する。
【0083】かかる第2実施形態においては、マイクロ
コンピュータが非常停止釦83,84の各コイル83
a,84aを順次通電し、その都度非常停止釦83,8
4の端子間が開放したか否かを確認し、同端子間が開放
しない場合には、該当する(コイルに通電している)非
常停止釦83又は84が故障しているものと判定する。
従って、どの非常停止釦が故障しているかを特定するこ
とができ、その後のメンテナンスに有効な情報を与え
る。
【0084】以上、本発明の実施形態について説明して
きたが、本発明はこれらに限定されず、種々の変形が可
能である。例えば、運転準備回路に使用する非常停止釦
の数はいくつであってもよく、また、運転準備回路が運
転を開始・停止する装置としてはコンベア装置以外であ
ってもよい。更に、点検する釦は非常停止釦に限ること
なく、操作者により操作される釦であればどのようなタ
イプのものにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る非常停止釦の第1実施形態の断
面図である。
【図2】 図1に示した非常停止釦の操作部の要部断面
図である。
【図3】 本発明に係る点検装置(運転準備回路)の第
1実施形態の回路図である。
【図4】 図1に示した非常停止釦の第1変形例の断面
図である。
【図5】 図1に示した非常停止釦の第2変形例の断面
図である。
【図6】 本発明に係る点検装置の第2実施形態の回路
図である。
【図7】 図6に示した点検回路のマイクロコンピュー
タが実行するプログラムをフローチャートにて示したも
のである。
【図8】従来の運転準備回路の回路図である。
【符号の説明】 10…非常停止釦、11a,11b、12a,12b…
接点、13a,13b、14a,14b…接続端子、2
0…ハウジング、30…操作部、40…押動体、47…
接続部材、50…磁力発生機構(開放手段)、52…コ
イル、60…ロック機構。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作者による操作力が付与される操作部
    と、装置の制御回路に接続された一対の端子と、前記操
    作力が付与されていないときに前記一対の端子間を接続
    し、前記操作力が付与されたときに移動して前記端子間
    を開放する接続部材とを備えた操作釦の点検装置におい
    て、 前記接続部材を移動させて前記端子間を開放させるため
    の力を前記操作者の操作力とは独立して発生する開放手
    段と、 前記開放手段が前記端子間を開放させるための力を発生
    した際に同端子間が開放しないとき、前記操作釦が故障
    していると判定する判定手段とを具備したことを特徴と
    する操作釦の点検装置。
  2. 【請求項2】前記操作釦が非常停止釦であって、前記操
    作者の操作力により前記端子間が開放されたときに前記
    装置の運転が停止されるよう構成されてなる請求項1に
    記載の操作釦の点検装置。
  3. 【請求項3】前記操作釦が前記開放手段を内蔵した請求
    項1又は請求項2に記載の操作釦の点検装置。
  4. 【請求項4】前記操作釦は、前記操作者の操作力により
    生じた前記端子間を開放する状態を同操作力の消滅後も
    維持し、且つ操作者の解除動作により同端子間を開放す
    る状態の維持を解除するロック機構を備えており、 前記開放手段は、前記ロック機構による前記端子間を開
    放する状態の維持を生じさせないように前記端子間を開
    放させるための力を発生するよう構成されてなる請求項
    1乃至請求項3の何れか一項に記載の操作釦の点検装
    置。
  5. 【請求項5】ハウジングと、前記ハウジングに対して移
    動不能に固定された一対の端子と、前記一対の端子間を
    接続する接続部材と、前記ハウジングに対し移動可能に
    支持されるとともに操作者の操作に伴い移動して前記接
    続部材を移動させることにより前記端子間を開放させる
    ロッドとを備えた操作釦において、外部からの指示に応
    じて前記操作者の操作とは独立して前記接続部材を移動
    させ前記端子間を開放する開放手段を具備したことを特
    徴とする操作釦。
  6. 【請求項6】前記操作釦は前記ロッドの移動を規制する
    ロック機構を備え、 前記ロッドは前記操作釦が操作されていないとき第1の
    位置に維持されるよう弾性体により付勢されるととも
    に、同操作釦が操作され前記弾性体の付勢力に抗して第
    2の位置まで移動したとき前記ロック機構により前記第
    1の位置への復帰が阻止されて前記端子間を開放した状
    態を維持するように構成され、 前記開放手段は前記ロッドと独立して移動可能な押動体
    を備え、同押動体を移動させることにより前記接続部材
    を移動させて前記端子間を開放するように構成されてな
    ることを特徴とする請求項5に記載の操作釦。
  7. 【請求項7】前記操作釦は前記ロッドの移動を規制する
    ロック機構を備え、 前記ロッドは前記操作釦が操作されていないとき第1の
    位置に維持されるよう弾性体により付勢されるととも
    に、同操作釦が操作され前記弾性体の付勢力に抗して第
    2の位置まで移動したとき前記ロック機構により前記第
    1の位置への復帰が阻止されて前記端子間を開放した状
    態を維持するように構成され、 前記開放手段は前記ロッドを前記第1の位置と前記第2
    の位置の間の第3の位置まで移動させ、同ロッドの移動
    に伴う前記接続部材の移動により前記端子間を開放する
    ように構成されてなることを特徴とする請求項5に記載
    の操作釦。
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