JP2000162659A - 手ブレ防止カメラ - Google Patents

手ブレ防止カメラ

Info

Publication number
JP2000162659A
JP2000162659A JP33703398A JP33703398A JP2000162659A JP 2000162659 A JP2000162659 A JP 2000162659A JP 33703398 A JP33703398 A JP 33703398A JP 33703398 A JP33703398 A JP 33703398A JP 2000162659 A JP2000162659 A JP 2000162659A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
camera
vibration
shake
photographing
blur
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP33703398A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Sato
佐藤  達也
Tatsuya Suzuki
達哉 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP33703398A priority Critical patent/JP2000162659A/ja
Publication of JP2000162659A publication Critical patent/JP2000162659A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡易な構造の制御系によって写真撮影
時の手ブレ振動を緩和できる手ブレ防止カメラを実現す
ること。 【解決手段】 カメラに発生した手ブレ振動を検出する
ブレ検出手段1と、このカメラの撮影動作を指示する撮
影動作指示手段3と、このブレ検出手段1の検出結果に
基づき、このブレを相殺させる必要があるか否かの判断
を行うブレ判断手段4と、このブレ判断手段4の判断に
基づき、このカメラに発生した手ブレ振動を相殺する方
向に所定の振動を発生する振動発生手段5とを備えた手
ブレ防止カメラであり、振動発生手段5は、撮影動作指
示手段3からの指示された所定期間中に所定の振動発生
を行うように制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】写真撮影時に発生する手ブレ
を防止するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、広角撮影の場合より望遠撮影の
場合のほうが手ブレの影響が大きく、またシャッタ速度
が遅い場合にもその手ブレの悪影響が大きくなり、最近
の望遠を含む多機能・軽量型カメラになる程その対策が
求められるようになっている。従来よりその対策として
考えられるものには主に2つの方式がある。すなわち、
第1の方式は所謂「パッシブ方式」であり、手ブレを検
出して、手ブレが相対的に小さいタイミングを検出して
露光を開始する方式があり、これは例えば、米国特許
5,150,150号や、特開平10−48681号公
報にも提案されている方式である。また、第2の方式は
所謂「アクティブ方式」であり、手ブレを検出して、カ
メラのブレにより発生する「像ブレ」を相殺するように
一部の光学系を偏心駆動(例えばレンズを光軸に対して
傾けたり動かしたり)することで、実質的にブレの無い
状態にする方式がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1の方式では、手ブレの小さいタイミングを待って露光
を開始するので、手ブレがいつまでも小さくならない状
態ではいわゆる「レリーズタイムラグ」が大きく発生し
てしまい、撮影タイミングを逃してしまうというこの第
1の方式自体の原理的な問題を有している。上記第2の
方式では、手ブレ状態をブレセンサで検出し、このセン
サ出力に基づき一部光学系の駆動を続けるが、いわゆる
「ブレ補正」の精度を確保するために例えは高速かつリ
アルタイムでの追従制御を行える高性能な中央処理装置
や、アクチュエータ及びフィードバック系が必要とな
り、カメラ本体が高価で大型化する要因となる。
【0004】そこで本発明の目的は、「パッシブ方式」
と「アクティブ方式」との両者の利点を利用すべく、比
較的簡易な構造の制御系によって、写真撮影時の手ブレ
振動を緩和できる手ブレ防止カメラを実現することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の現状に鑑
み、上記課題を解決し目的を達成するために次のような
手段を講じている。例えば、第1の発明によれば、カメ
ラに発生した手ブレ振動を検出するブレ検出手段と、カ
メラの撮影動作を指示する撮影動作指示手段と、ブレ検
出手段の検出結果に基づき、このブレを相殺させる必要
があるか否かの判断を行うブレ判断手段と、このブレ判
断手段の判断に基づきこのカメラに発生した手ブレ振動
を相殺する方向に所定の振動を発生する振動発生手段と
を備え、上記振動発生手段は、上記撮影動作指示手段か
らの指示された所定期間中に、所定の振動発生を行うよ
うな手ブレ防止カメラを提案する。
【0006】第2の発明によれば、カメラに発生した手
ブレ振動を検出するブレ検出手段と、カメラに発生した
手ブレ振動を打ち消す方向に振動を発生する振動発生手
段と、カメラの撮影準備を指示する撮影準備指示手段
と、撮影動作を指示する撮影開始指示手段とを備え、上
記振動発生手段は、上記ブレ検出手段の出力に基づき振
動発生を行うような手ブレ防止カメラを提案する。また
第3の発明によれば、上記撮影動作指示手段にはカメラ
の撮影準備指示信号(1R信号)が入力され、上記準備
指示信号が入力された場合には撮影準備の為の所定動作
が行われた後、上記振動発生手段による振動発生が行わ
れるような、第2の発明に記載の手ブレ防止カメラを提
案する。さらに第4の発明によれば、上記撮影動作指示
手段にはカメラの撮影開始指示信号(2R信号)が入力
された場合には、撮影開始の為の所定動作が行われた
後、上記振動発生手段による振動発生が行われるよう
な、第2の発明に記載の手ブレ防止カメラを提案する。
【0007】
【発明の実施の形態】まず本発明のカメラの基本的な概
要について説明する。図1には、本発明に係わる実施形
態例に共通するカメラにおけるブレ防止機構の基本構成
をブロック図で示している。すなわち、このカメラのブ
レ防止機構は、カメラに発生した手ブレを検知するブレ
検出手段1と、このブレ検出手段1からの検知情報を入
力してそのブレの程度、方向およびこのブレを相殺する
必要性を判断するブレ判断手段4を含んだカメラ制御手
段2と、当該カメラの撮影者の操作に基づき撮影動作お
よびこれに係わる動作を行うように指示操作できる撮影
動作指示手段3と、カメラ制御手段2中のブレ判断手段
4の判断に基づき、そのブレを打ち消すような方向と大
きさの振動を発生する振動発生手段5とを基本的な構成
要素として備えている。
【0008】本発明の手ブレ防止カメラの基本動作はお
よそ次の如くである。すなわち、ブレ検出手段1はカメ
ラに発生した手ブレ振動を検出する。撮影動作指示手段
3はこのカメラの撮影動作を撮影者が指示する為のもの
である。ブレ判断手段4はブレ検出手段1の検出結果に
基づきこのブレを相殺させる必要があるか否かの判断を
主に行う。そして振動発生手段5はこのブレ判断手段4
の判断に基づきこのカメラに発生した手ブレ振動を相殺
する方向に所定の振動を発生させる。またこの振動発生
手段5は、撮影動作指示手段3からの指示された所定期
間中に、所定のこの振動発生を行うように制御されてい
る。
【0009】ブレ検出手段1はカメラに発生した手ブレ
振動を所定の軸に関して検出し、その情報をカメラ制御
手段2内のブレ判断手段1に入力する一次元センサで構
成されている。好ましくは3個で三次元的に検知できる
センサ群を有することが精度上は望ましいが、これは設
計上の事項である。カメラ制御手段2は、ブレに関する
処理を行うプログラムを有するブレ判断手段4のほか
に、図示しない制御プログラムが含まれ、このブレを監
視している。
【0010】撮影動作指示手段3は例えばシャッタ釦を
含むシャッタ機構であり、撮影に至る一連の動作を行え
るような指示操作を行う。そして撮影者の操作指示を検
知して、所定の撮影動作(1RSWに伴なう測距、測光
等)を行うようにカメラ制御手段2に指示する。一方、
カメラ制御手段2内のブレ判断手段4は、後述する所定
のアルゴリズムに従って、ブレ検出手段1から入力され
たブレ情報を基にそのブレを分析し、このブレを相殺す
るための振動をどのように(即ち、大きさ又は速さ、方
向等を)発生させるかを振動発生手段5に対して指令す
る。そしてこの振動発生手段5は、その指令に従って所
定の振動発生源(例えばアクチュエータ、モータ等)を
駆動する。
【0011】またこのブレ検出手段1は、カメラ本体に
発生する複数方向の手ブレ振動を検出するために複数個
設けられている。詳しくは、ブレ検出手段1は、カメラ
本体に例えば2箇所に配置され、複数箇所に分布したブ
レ検出手段1の出力信号がブレ判断手段4で分析され、
所定の状態(例えば撮影に影響しない程度に微弱)にな
った際に、露光開始を許可して指示するような制御が行
われる。一方、振動発生手段5は、複数個設けられたブ
レ検出手段1に対応して複数方向の振動を発生するが、
このとき振動発生手段5で発生する振動は、撮影動作指
示手段3による撮影指示動作に連動して、例えば1回の
み行われる。
【0012】以下、複数の実施形態を例示して関連する
図面を参照しながら本発明のカメラについて詳説する。 (第1実施形態例)本発明の第1実施形態例に係わるカ
メラのブレ防止機構は、二次元的にブレを検知し、この
ブレを二次元的に相殺する方式のブレ防止機構を有する
ものである。図2には、本発明に係わる第1実施形態例
のブレ防止機構の構成をブロック図で例示している。図
示の如くこのカメラのブレ防止機構は、上述した基本的
な構成要素(即ち、ブレ検出手段1とブレ判断手段4
と、このブレ判断手段4を含むカメラ制御手段2と、振
動発生手段5)のほかにも次のような構成要素を具備し
ている。すなわち、上記カメラ制御手段2中には、ブレ
判断手段4に接続さアクチュエータ13を制御するため
のアクチュエータ制御手段8と、同じく上記ブレ判断手
段4に接続されカメラとしての露光動作を開始するタイ
ミングを判定する露光開始判定手段10と、この露光開
始判定手段10の判定結果に基づき露光手段12に対し
て露光動作を指示する露光動作指示手段11とを備えて
いる。
【0013】一方、上記カメラ制御手段2外には、図1
中の撮影動作指示手段3に代わって、撮影準備指示手段
6(1RSWを含む手段)および撮影開始指示手段7
(2RSWを含む手段)が設けられている。また、上記
カメラ制御手段2内に在るアクチュエータ制御手段8を
介してアクチュエータ13が備えられ、前述した振動発
生手段5に接続している。同様に上記カメラ制御手段2
内に在る露光動作指示手段11は、露光手段12に接続
している。また同様にブレ判断手段4を介してブレ表示
手段9が接続されている。更に上記カメラ制御手段2に
は、フォーカシングレンズ駆動手段14が接続されてい
る。
【0014】上記した構成要素の具体的なものとしては
次のものが採用される。すなわち、ブレ検出手段1は、
例えば公知の振動ジャイロを採用してもよく、撮影画面
の縦軸/横軸方向に対応してカメラ内のX軸、Y軸に沿
って設けられる。振動発生のために振動発生手段5を駆
動するアクチュエータ13は、例えばカメラに既に内蔵
された駆動源のモータが考えられる。また、振動を大き
く発生させるための振動発生手段5としては、そのモー
タの軸に偏心したおもりの如きものを付加したものを用
いてもよい。
【0015】撮影準備指示手段6は、カメラの撮影準備
を指示するための第1レリーズ釦とこれに連動する第1
レリーズスイッチ(1RSW)から成り、一方、撮影開
始指示手段7は、撮影動作を指示するための第2レリー
ズ釦とこれに連動する第2レリーズスイッチ(2RS
W)から構成されている。ブレ表示手段9は、例えばフ
ァインダ内に設けられた3〜5点程度のLEDで行い、
検出したブレの大きさレベルに応じた個数で点灯するL
EDの数が増減するように制御する。
【0016】(動作1)振動発生手段5による振動発生
は例えばアクチュエータ13の回転力により発生され、
このアクチュエータ13の回転は、ブレ判断手段4の分
析に基づき振動発生手段5の制御でこのアクチュエータ
13への印加電圧値と電圧印加時間により適宜決定され
る。つまり、振動発生手段5による振動発生力は、ブレ
検出手段1で検出されたカメラの手ブレの状態値に基づ
いて制御される。なお、ブレ検出手段1で検出されたカ
メラの手ブレ状態値が所定値以下の場合には、振動発生
手段5による振動発生を行わない。
【0017】また、上記カメラ制御手段2が含むブレ判
断手段4は、このブレ検出手段1からの二次元的な検知
信号を入力してそのブレの程度および方向(次元)をそ
れぞれの次元で判断する。つまり、X軸廻りとY軸廻り
のそれぞれの速度(角速度)を基にしてブレ方向とその
大きさを判断するように所定のプログラム(詳細後述)
が稼動されている。
【0018】撮影準備指示手段6は、上記カメラ制御手
段2に対して撮影動作のうち第1レリーズ操作に関する
撮影準備指示動作(1RSWに伴なう測距、測光等)を
行うように指示する。また、撮影開始指示手段7は、上
記第1レリーズ操作に続く第2レリーズ操作に関する撮
影動作(2RSWに伴なう露光等)を行うように指示す
る。なお、振動発生手段5は、上記カメラ制御手段2中
のブレ判断手段4の判断に基づき、当該ブレを打ち消す
ような方向と大きさの振動を発生する。つまり、1RS
W及び2RSWのON操作に連動して、手ブレで発生し
ているカメラブレを打ち消すようにアクチュエータ13
を始動させると振動発生手段5が回転する。
【0019】同様に上述のブレ判断手段4に基づき露光
開始判定手段10は、露光を開始してもよいタイミング
を判定して続く露光動作指示手段11を介して露光手段
12に所定条件の露光動作を指示すると、この条件で露
光手段12が感光媒体(フィルム)を露光する。アクチ
ュエータ13は、少なくともX軸またはY軸に関して個
々に独立してアクチュエータ制御手段8に従って振動発
生するが、これらの振動が合成される結果、当該ブレを
打ち消すように作用して、実質的にブレが無くなるか、
少なくとも撮影に影響しない程度に減衰される。なお、
フォーカシングレンズ駆動手段14は、カメラ制御手段
2の制御プログラムによって、撮影できるように光学系
レンズを駆動する。
【0020】つまり、このような構成によるカメラで
は、ブレ検出手段1からの情報を基にしてブレ判断手段
4がこの手ブレを後述する所定のアルゴリズムに従って
分析し、撮影に悪影響するか否かの判断を行った上で、
その手ブレ振動を打ち消すその方向が決められる。一
方、シャッタ釦の押下操作に連動した撮影動作指示手段
3が指示した期間中において、振動発生手段5によって
振動を所定時間発生させると、その手ブレ振動が打ち消
されて減衰するので、この減衰状態をブレ検出手段1が
モニタしてその程度が所定レベル以内になったとき、こ
のブレ判断手段4によって露光指示がシャッタ機構に指
令されて被写体がブレの実質的に無い状態で撮影される
ことになる。
【0021】図3には、本第1実施形態例に係わるブレ
防止機構を備えたカメラボディと検出対象のブレ回転方
向の関係を例示している。X軸およびY軸は基本的にカ
メラの重心Oで直交して水平方向および鉛直方向にそれ
ぞれ延びている軸とする。アクチュエータ13は、これ
らX軸およびY軸に関してその回転軸を整列された個々
に独立して設けられた1組のアクチュエータ13(5−
X,5−Y)から構成されており、それらの回転軸には
偏心して成る振動発生手段5、例えば偏心重りが付いた
円盤状部材が装着されている。一方、また、X軸および
Y軸に関するブレをそれぞれ検知するためのブレ検出手
段1(即ち振動ジャイロ1−X,1−Y)は、ブレを感
応するそれぞれの軸方向に整列配置されている。
【0022】詳しくは、図示する軸Y,YS ,YA 、お
よび軸X,XS ,XA はそれぞれ略平行となるように設
定されている。また特に軸Xと軸Yが作る平面は、フィ
ルム面と平行に設定されている。そしてこの配置例で
は、光軸(Z軸)方向を除くX軸およびY軸に沿って一
組の振動ジャイロ11−X,1−Yをそれぞれ図示の如
く軸YS ,軸YA 、および軸XS ,軸XA に沿うように
配置して、それぞれのX軸、Y軸に関するブレとして検
知できるように構成されていることがわかる。
【0023】(分析アルゴリズム):なお、手ブレの大
きさとこれに起因する像ブレの大きさとは比例関係にあ
る。また、フィルム面上の像移動速度は、撮影に用いる
光学系の焦点距離と手ブレ速度との積に比例する関係を
有している。このことから、ブレの度合いは望遠撮影時
の方が標準や広角撮影の場合より大きくなることがわか
る。但し、実際の速度は、回転成分と平行移動成分とに
分けて考えられるので、この平行移動成分は所定の軸に
関するブレ方向として求め、回転成分はその軸に関する
角速度として求められる。
【0024】この例においては、ブレ情報としてのブレ
方向と回転成分との関係は二次元的に分析されるが、そ
の分析の基となるX軸およびY軸に関する角速度は、図
示の如く、ブレによるX軸廻りの角速度ωX と、Y軸廻
りの角速度ωY としてそれぞれブレ検出手段1である振
動ジャイロ1−X,1−Yで検出される。よって、この
値に基づきそれぞれの角速度ωX 、ωY とは正反対の角
速度を発生させることでブレを相殺できるので、そのた
めにX軸およびY軸に沿って設けられた1組のアクチュ
エータ5−X,5−Yに対してそれぞれ駆動信号を送
り、所定時間(但し一瞬)だけ回転駆動させる。
【0025】通常、ブレ情報には、ブレの大きさ、方向
およびその発生時間などを含むが、本発明ではこれらの
情報を分析して最も効果的な方法でこのブレを相殺する
必要から、「アクティブ方式」の考えを適用して、積極
的に振動発生を行い、その結果、そのブレが所定のレベ
ル範囲内にきた時をもって露光動作指示のタイミングと
している。さらに本発明ではこの後、従来技術の「パッ
シブ方式」の考え応用し、ブレのレベルが撮影に悪影響
しない程度に減衰するまで露光動作指示をある程度待っ
てその指示を行う。
【0026】(変形例1)さらに本発明では、「パッシ
ブ方式」を応用して、ブレのレベルが所定のレベル範囲
内に減衰した時をもって振動発生のタイミングとし、そ
の直後の所定時間後に、露光動作指示を行ってもよく、
これにより最小かつ最短の振動発生で同様な効果が得ら
れる。
【0027】以下、本発明に係わるブレ防止のための制
御についてにフローチャートに沿って説明する。図4の
フローチャートでは、ブレ防止機能を含むカメラシーケ
ンスの制御手順を示している。なお、本第1実施形態例
におけるカメラの動作においては、手ブレ打消しのため
の振動発生用アクチュエータと、露光動作を行うための
アクチュエータとを有した構成を前提とした制御手順と
する。
【0028】最初、ステップS1において、撮影可能状
態にするためのカメラの初期設定を行う(S1)。ステ
ップS2では、1RSWがON操作されるまで待機し
(S2)、ON操作されると、被写体に対するAE(自
動測光)を行うと共に(S3)、AF(自動測距)を行
う(S4)。続いて、LD(即ちレンズ駆動)を行う
(S5)。
【0029】ステップS6では、後述する「ブレ検出・
判断」をコールしてブレを検出した後、この検出値を基
に振動発生に関する判断を行う(S6)。そして、その
判断に基づいて後述する「振動発生」をコールして(S
7)所定の振動発生でブレを減衰させる。
【0030】ステップS8では、ここで再び1RSWが
ON操作されているかを判定し(S8)、もしON操作
されていなければ前述のステップS2に戻って同様な処
理ステップを繰り返す。ここで再びサブルーチン「ブレ
検出・判断」をコールしてブレを検出した後、この検出
値を基に振動発生に関する判断を行う(S9)。
【0031】ステップS10では、手ブレがある事を通
知するためのブレ表示を行う(S10)。次のステップ
S11では、2RSWがON操作されているかを判定し
(S11)、もしON操作されていなければ前述のステ
ップS8に戻って同様な処理ステップを繰り返す。ステ
ップS12では、表示出力されているブレ表示を消す
(S12)。ここで初めてミラーアップ(MU)する
(S13)。
【0032】また、再度ここでサブルーチン「ブレ検出
・判断」をコールしてブレを検出した後、この検出値を
基に振動発生に関する判断を行う(S14)。そして、
その判断に基づいて後述する後述のサブルーチン「振動
発生」をコールして(S15)この振動発生によりブレ
を充分に減衰させる。そして、露光指示して露光が行わ
れ(S16)、1コマだけフィルムの巻き上げが行われ
る。
【0033】この様な手順で行われる処理ステップにお
いては、具体的に下記の事項が考慮されている。例え
ば、 ・ レンズシャッタ(LS)の場合、上記ステップS5
は無くてもよいが、上記ステップS13がレンズ駆動
(LD)となる。 ・ 上記ステップS10のブレ表示部分で、表示は、例
えばファインダ視野内に3点程度のLEDによって点灯
表示する。そのブレの発生レベルに応じてLEDの点灯
数が決まる。例えば「ブレ大」でLEDを全点灯するこ
とで大きなブレの発生を告知する。なお、このブレ表示
の変更周期は、100msec.程度としている。
【0034】・ 振動発生は、1RSWのON操作に連
動して1回(S7)、2RSWのON操作に連動して1
回(S15)のみ行う。これは、1RSWのON操作中
は、そのONされている期間中、上記ステップS6〜S
7を繰り返し行うことが可能であるが、カメラボディが
発振したような状況になるため、1回のみに限定して実
行する。
【0035】・ 上記ステップS6,S9,S14の
「ブレ検出」は、ブレ検出手段1の出力をカメラ制御手
段4に設けられた図示しないAD変換器で取り込む(即
ちサンプリング)ことで行う。 ・ ブレセンサをカメラに2個設置(X,Y)した際に
は、上記ステップS6,S7、および上記ステップS1
4,S15はそれぞれ2個のセンサに対応して別々に行
われる。
【0036】なお、本例は、2RSWのON操作に対応
して、上記ステップS15で振動発生させた後、ブレが
所定状態になるのを待って露光開始する場合の判断例で
あるが、振動発生のタイミングは、フローチャート中の
上記ステップS7()および上記ステップS15
()の二箇所だけで可能であるが、何れかの一箇所で
もよい。
【0037】図5では、図4のフローチャート中の所定
部分で実行される「ブレ検出・判断」の処理手順を示し
ている。なお、前述の図4中のステップS8またはステ
ップS13から続いて次のように行う。ステップS21
では、前述同様にブレの検出を行う(S21)。続いて
ステップS22で、このブレが第1の所定値Aよりも大
きいか否かを比較し(S22)、第1の所定値A>ブレ
である場合は、このブレが撮影に何ら影響しないので、
防止の必要がないと判断してこのルーチンを終了して、
前述したステップS11、S16に移行する。一方、こ
のブレが第1の所定値A以上の場合は、ステップS23
において、更にこのブレが第2の所定値Bよりも大きい
か否かを比較し(S23)、第1の所定値A<ブレ<第
2の所定値Bである場合は、このブレが所定範囲内にあ
ると判断して、後述するステップS29に移行する。
【0038】一方、第1の所定値A<第2の所定値B<
ブレ、つまりこのブレが撮影に悪影響を与えると予想さ
れるので、ブレ防止の必要があると判断して、次に発生
したブレの方向について分析する(S24)。詳しく
は、所定軸の時計廻り(CW)と同方向か否かを判定
し、CWであれば、それとは逆の反時計廻り(CCW)
の回転をアクチュエータに通電時間T2だけ与える(S
25)。その直後、この回転しているアクチュエータに
例えば逆転等のブレーキを与えるため通電時間T2だけ
与え(S26)、このルーチンを終了して、前述したス
テップS11、S16に移行する。
【0039】一方、ブレの方向が所定軸の反時計廻りで
あれば、それとは逆の時計廻りの回転をアクチュエータ
に通電時間T2だけ与え(S27)、その直後、この回
転しているアクチュエータにブレーキを与えるため通電
時間T2だけ与え(S28)、このルーチンを終了し
て、前述した図4中のステップS11、S16に移行す
る。
【0040】ステップS29でも、発生したブレの方向
について分析し次のように対処する(S29)。すなわ
ち、所定軸の時計廻りと同方向か否かを判定し、CWで
あれば、それとは逆の反時計廻り(CCW)の回転をア
クチュエータに通電時間T1だけ与える(S30)。そ
の直後、この回転しているアクチュエータに例えば逆転
等のブレーキを与えるため通電時間T1だけ与え(S3
1)、このルーチンを終了して、前述した図4中のステ
ップS11、S16に移行する。
【0041】一方、ブレの方向が所定軸の反時計廻りで
あれば、それとは逆の時計廻り(CW)の回転をアクチ
ュエータに通電時間T1だけ与え(S32)、その直
後、この回転しているアクチュエータにブレーキを与え
るため通電時間T1だけ与え(S33)、このルーチン
を終了して、前述した図4中のステップS11又はS1
6に移行する。
【0042】この様な手順で行われる処理ステップにお
いても、具体的に下記の事項が考慮されている。例え
ば、・ 検出したブレ状態値、方向に応じてアクチュエ
ータ13への通電時間、方向を決定。上図では3段階に
分かれているが、これよりも多段階でも勿論可能であ
る。ブレが所定値Aよりも小さい場合は、アクチュエー
タ13の回転による振動発生はしない。
【0043】・ ブレーキ(上記ステップS26、S2
8、S31、S33)については、逆転ブレーキでも可
能。尚、通電時間の大小関係はT2>T1[sec ]であ
る。 ・ ブレを検知するセンサをカメラに2個設置(X,
Y)した際には、上図は、それぞれ2個のセンサに対応
して独立して行われる。
【0044】図6には、前述の図4中のフローチャート
内の所定部分で実行される「ブレ検出・判断」の処理手
順を詳しく示している。図4中のステップS15から続
き、ステップS41では、前述同様にブレ検出を行い
(S41)、次にそのブレに関する判断を行って現在の
状態が露光に適する状態であるか否かを判断して、所定
のフラグの設定を行う(S42)。
【0045】ステップS43では、露光を開始すべきか
否か、具体的には設定されたフラグの内容を判定する
(S43)。このとき比較的ブレが少なければ、前述の
図4中のステップS16へ移行する。一方、ミラーアッ
プ(MU)が完了してから所定時間が経過したか否かを
判定し(S44)、もしまだ経過していない場合は上記
ステップS41に戻って同様な処理を繰り返す。また、
このステップS44で既に所定時間が経過した場合は、
前述の図4中のステップS16へ続く。
【0046】なおこの図6に例示した様な手順で行われ
る処理ステップにおいても、具体的に下記の事項が考慮
されている。例えば、 ・ 上記ステップS42,S43の具体的なブレ判断、
露光開始判定方法の例については、図8及び図9に示す
グラフのようなものがある。すなわち、ここでの基本的
な考え方は、ブレが小さい状態になったのを待って露光
開始するというものである。 ・ 上記ステップS44で時間判断を行っているのは、
上記した方式の場合、ブレが小さくならないといつまで
経過しても露光開始が出来ず、例えば「カメラが故障し
た」と錯覚されるのを防ぐためである。
【0047】ここで、本発明に係わるブレ検出の原理
と、ブレ防止機能を働かせる判定基準について述べる。 (判定基準1)まず、カメラの二次元的なブレとそのブ
レ検出の原理を表わすため、図7(a)と図7(b)に
はそれぞれ、カメラのX軸およびY軸の廻りのブレ回転
方向の関係を図示している。なお、図3でも一部説明し
たように、説明を簡単にするためここでも光軸(Z軸)
を含まない二次元的な検出と振動発生について例示す
る。
【0048】なお、実際のブレの方向は三次元的で図示
よりも更に複雑であるが、ここではこれらX軸及びY軸
という二軸に関する回転をそれぞれのブレ成分として考
えている。具体的には、カメラボディのブレは図示の如
くピッチングとヨーイングの2つに大別できる。そこ
で、これらを2つから成るブレ検出手段1で検出する。
詳しくは、このカメラボディの検出されたブレ回転方向
の関係では、X軸及びY軸それぞれに関する角速度ωX
とωY を検出すると、その角速度は時間経過と共に図示
の如く二次元的に変動することがわかる。
【0049】図8のグラフでは、カメラブレを表わす角
速度の変化が曲線で示されている。尚、横軸は経過時間
t、縦軸は0を基準とする角速度ωX とωY は+、−で
表わしている。この図8に示すグラフにおいて、露光開
始判定をスタートしてから、角速度ωX ,ωY が共にT
H+〜TH−間(即ち2本の破線の間の範囲)に存在す
るはじめての時点Tで、露光開始を許可する。つまり、
このTは露光開始のタイミングを表わしている。
【0050】よって、このような判定基準では、2本の
破線で示した所定値TH+,TH−、即ち、前述の所定
値の範囲を2次元の両方が満たす処をもって、露光開始
タイミングTであると判断するものである。 (判定基準2)また同様に図9には、カメラブレの角速
度の変化をグラフ曲線で示している。このグラフにおい
ては、露光開始判定をスタートしてから、角速度ωX
ωYのどちらか一方が±0レベルになってから(±0レ
ベルをクロスしてから)、所定時間(Δt)のうちに、
残りもう一方が、±0レベルになった(±0レベルをク
ロスした)時点(タイミング:T)で、露光開始を許可
する。このような判定基準では、満たす条件において、
二次元(X軸,Y軸)のうちで振動の無い一方の次元の
時間的基準点から所定時間以内でなければならないとい
う、時間的要素を考慮したものであることがわかる。
【0051】(作用効果1)本第1実施形態例によれ
ば、撮影準備指示動作(1RSW)、撮影開始指示動作
(2RSW)に連動してカメラの手ブレを打ち消す方向
に振動を発生させることで手ブレを防止できるカメラを
実現している。また、撮影開始指示動作(2RSW)に
連動して発生している手ブレを打ち消す振動を発生させ
た後、手ブレ状態が所定状態になるのを待って露光を開
始するように制御している。つまり、露光直前の手ブレ
状態を検出し必要に応じて手ブレを打ち消す方向に振動
を発生させるためには、カメラ内の所定位置に偏心した
アクチュエータまたはモータ等を設け、瞬時に空転させ
ることで逆位相の振動を発生させブレを相殺する。
【0052】また、一瞬ではあるが振動発生を行ってい
るため、カメラを構えたユーザはこの振動を感じ取るこ
とができるので、この振動が「手ブレ告知」になるとい
う二次的な作用効果ともなる。更に、上述の「タイミン
グ制御」を併用することで発生するレリーズタイムラグ
を短縮できると考えられ、効果的なブレ軽減動作ともな
る。そして、発生した振動が撮影者に伝わることで、カ
メラ自体が手ブレ振動を緩和させる為に動作を行ってい
ることを撮影者に実感させることができる。
【0053】さらに、上記振動を発生させた後、更に手
ブレ状態の検出を行い、この手ブレ状態に基づいて露光
動作を開始することで、より効果的に手ブレにより問題
となる像ブレの発生をも防止することが可能となる。以
上により、比較的簡易な構造で、ブレの状態が所定の状
態までに減衰し撮影に悪影響が生じない程度になったと
きに撮影を行える手ブレ防止カメラが実現できる。
【0054】(第2実施形態例)図10には、本発明に
係わる第2実施形態例のブレ防止機構の構成をブロック
図で示している。この図10に示す構成では、手ブレ振
動を打ち消すために、使用する振動発生用アクチュエー
タと、露光動作(即ち、ミラーアップ/ダウン、シャッ
タチャージ、フィルム巻上げ)を行うために使用するア
クチュエータとを共用している。そして、図示によれ
ば、駆動切替制御手段15と、駆動力切替手段16と、
を更に有していることがわかる。そして、それぞれの動
作タイミングに応じて、アクチュエータ13の回転力が
利用できるように、駆動力切替手段15によりその回転
力を2つに分配するように構成されている。
【0055】(動作2)撮影動作指示手段3に、カメラ
としての撮影準備指示信号(1R信号)が入力された場
合には、撮影準備の為の所定動作が行われた後、振動発
生手段5による振動発生が行われる。また撮影動作指示
手段3には、カメラの撮影開始指示信号(2R信号)が
入力された場合には、撮影開始の為の所定動作が行われ
た後、振動発生手段5による振動発生が行われる。或い
は撮影開始の為の所定動作が行われた後で、かつ露光動
作が開始される前に、振動発生手段5による振動発生が
行われてもよい。
【0056】ブレ検出手段1の出力が所定条件を満たし
た場合に露光開始の指示行う露光開始判定手段10を更
に備え、振動発生手段5による振動発生の後、露光開始
判定手段10からの指示に基づいてカメラの露光動作を
開始する。ブレ検出手段1は、カメラ本体に複数個配置
され、複数個の上記ブレ検出手段1の出力が所定状態に
なった際に、露光開始判定手段10で露光開始を許可す
る。
【0057】振動発生手段5による振動発生はアクチュ
エータ13の回転により発生され、アクチュエータ13
の回転は、このアクチュエータ13への印加電圧値と電
圧印加時間により決定される。また、振動発生手段5に
よる振動発生力は、ブレ検出手段1で検出されたカメラ
の手ブレ状態値に基づいて制御される。
【0058】ブレ検出手段1で検出されたカメラの手ブ
レ状態値が所定値以下の場合には、振動発生手段5によ
る振動発生を行わない。またこの振動発生手段5で振動
を発生するための振動発生源は、カメラの撮影動作のた
めに使用される駆動力発生源と共用されている。
【0059】図11には、本第2実施形態例として前述
した図4のフローチャート中の所定部分で実行される
「ブレ検出・判断」の処理手順を例示している。なお、
この例は、手ブレ成分打消しのための振動発生用アクチ
ュエータと、露光動作を行うための1つのアクチュエー
タを共用した構成を前提とした制御手順である。
【0060】図10に例示の構成に対応する制御手順に
よれば、前述した図4中のステップS11の判定におけ
るYesから、次の様な処理手順を行う。すなわち、ス
テップS51では、まず露光動作を行うために、アクチ
ュエータ13でミラーアップの駆動を行う(S51)。
その後、ここでアクチュエータ13を停止し(S5
2)、続いて、アクチュエータ13の駆動力の切り替え
を行う(S53)。なおこれは、振動発生用アクチュエ
ータが露光動作を行うためのアクチュエータを兼ねてい
るより簡単な構成上の特徴から必要となる処理ステップ
である。
【0061】そして、ステップS54では、前述のサブ
ルーチン「ブレ検出・判断」をコールしてブレを分析し
(S54)、このブレを相殺するような振動をステップ
S55にて「振動発生」をコールすることで行う(S5
5)。この直後はブレが減衰され、撮影に影響しない状
態に改善されるので、ステップS56では所定の秒時間
だけ露光することで被写体像を撮影する(S56)。
【0062】ここで再び、アクチュエータ13の駆動力
の切り替えを行い(S57)、ステップS58ではミラ
―ダウン(MD)の為の駆動を行うと共に、シャッタチ
ャージおよびフィルムの巻き上げを行う(S58)。そ
してステップ59Sでは、アクチュエータ13の駆動力
を切り替える(S59)。その後は、図4中のステップ
S2へ続く。
【0063】この様な手順で行われる処理ステップにお
いては、具体的に下記の事項が考慮されている。例え
ば、・ 上記ステップS53,S57,S59で1つの
アクチュエータ13で発生する駆動力が所望の機能を満
たすために使用できる様に、このアクチュエータ駆動力
を複数の分配先を適宜に切り替える。・ 上記ステップ
S58では、1個のアクチュエータ13で、ミラーアッ
プ/ダウン、シャッタチャージおよびフィルム給送等を
行っている。・ 図11に例示する手順では、手ブレ打
ち消しのための振動発生は一軸分のみ対応する。
【0064】(作用効果2)本第2実施形態例によれ
ば、手ブレ振動防止の為の振動発生源を、カメラの撮影
動作に関係して既に設けられている駆動源を利用してい
る。このように、手ブレを打ち消す為に振動を発生させ
るためのアクチュエータと、カメラの動作シーケンスに
関係して使用されるアクチュエータとを共用することで
アクチュエータの個数も減って更に簡易な構造となり、
ブレの状態が所定状態まで減衰し悪影響が生じなときに
撮影を行える大型化が更に抑制された手ブレ防止カメラ
が実現できる。
【0065】(変形例)なお、第1及び第2実施形態例
では二次元的な検出と振動発生を例示したが、得られる
精度と構造的な複雑性を考慮した上で、光軸(Z軸)を
含む三次元的に分析できるようにしてもよい。また、ブ
レ検出手段は例示した振動ジャイロ以外にも、これと別
な原理で検知するような振動センサを用いてもよい。
【0066】(その他の変形例)そのほかにも、本発明
の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変形実施が可能
である。
【0067】以上、複数実施形態例に基づいて本発明を
説明してきたが、本明細書中には次の発明が含まれる。
尚、(1)〜(4)は請求項1〜請求項4に対応する。 (5) 上記撮影動作指示手段に、カメラの撮影開始指
示信号(2R信号)が入力された場合には、撮影開始の
為の所定動作が行われた後で、かつ露光動作が開始され
る前に、上記振動発生手段による振動発生が行われるこ
とを特徴とする(2)に記載の手ブレ防止カメラを提供
できる。
【0068】(6) 上記振動発生手段で発生する振動
は、上記撮影動作指示手段による撮影指示動作に連動し
て1回のみ行われることを特徴とする(3)又は(4)
に記載の手ブレ防止カメラを提供できる。 (7) 上記手ブレ検出手段は、カメラ本体に発生する
複数方向の手ブレ振動を検出するために複数個設けら
れ、上記振動発生手段は、複数個設けられた上記ブレ検
出手段に対応して複数方向の振動を発生することを特徴
とする(2)に記載の手ブレ防止カメラを提供できる。 (8) 上記ブレ検出手段の出力が所定条件を満たした
場合に露光開始の指示行う露光開始判定手段を更に具備
し、上記振動発生手段による振動発生後、上記露光開始
判定手段からの指示に基づいてカメラの露光動作を開始
することを特徴とする(2)に記載の手ブレ防止カメラ
を提供できる。 (9) 上記ブレ検出手段は、カメラ本体に複数個配置
され、複数個の上記ブレ検出手段からの出力が所定状態
になった際に、上記露光開始判定手段で露光開始を許可
することを特徴とする(8)に記載の手ブレ防止カメラ
を提供できる。
【0069】(10) 上記振動発生手段による振動発
生は、アクチュエータの回転により発生され、上記アク
チュエータの回転は、このアクチュエータへの印加電圧
値と電圧印加時間により決定されることを特徴とする
(2)又は(8)に記載の手ブレ防止カメラを提供でき
る。 (11) 上記振動発生手段による振動発生力は、上記
ブレ検出手段で検出されたカメラの手ブレ状態値に基づ
いて制御されることを特徴とする(2)又は(8)に記
載の手ブレ防止カメラを提供できる。 (12) 上記ブレ検出手段で検出されたカメラの手ブ
レ状態値が所定値以下の場合には、上記振動発生手段に
よる振動発生を行わないことを特徴とする(2)又は
(8)に記載の手ブレ防止カメラを提供できる。 (13) 上記振動発生手段で振動を発生するための振
動発生源は、カメラの撮影動作のために使用される駆動
力発生源と共用されることを特徴とする(2)又は
(8)に記載の手ブレ防止カメラを提供できる。
【0070】
【発明の効果】このように本発明によれば、比較的簡易
な構造の制御系によって写真撮影時の手ブレ振動を緩和
できる手ブレ防止カメラを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係わる実施形態例に共通する
カメラにおけるブレ防止機構の基本構成を示すブロック
図。
【図2】図2は、本発明に係わる第1実施形態例のブレ
防止機構の構成を示すブロック図。
【図3】図3は、第1実施形態例に係わるブレ防止機構
を備えたカメラボディ内の配置と、検出対象のブレ回転
方向の関係を表す説明図。
【図4】図4は、ブレ防止機能を含むカメラシーケンス
の制御手順を示すフローチャート。
【図5】図5は、図4のフローチャート中の所定部分で
実行される「ブレ検出・判断」の処理手順を示すフロー
チャート。
【図6】図6は、図4のフローチャート中の所定部分で
実行されるより簡単な「ブレ検出・判断」の処理手順を
示すフローチャート。
【図7】 図7(a)〜(b)はカメラの二次元的なブ
レとそのブレ検出の原理を表わし、(a)は、カメラの
X軸の廻りのブレ回転方向の関係を表わす説明図、
(b)は、カメラのY軸の廻りのブレ回転方向の関係を
表わす説明図。
【図8】図8は、カメラブレの角速度の変化を示してい
るグラフ。
【図9】図9は、カメラブレの角速度の変化を示してい
るもう一つのグラフ。
【図10】図10は、本発明に係わる第2実施形態例の
ブレ防止機構の構成をで示すブロック図。
【図11】図11は、本第2実施形態例として図4のフ
ローチャート中の所定部分で実行される「ブレ検出・判
断」の処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…ブレ検出手段、 2…カメラ制御手段、 3…撮影動作指示手段、 4…ブレ判断手段、 5…振動発生手段、 5−X…アクチュエータ(X軸廻り用)、 5−Y…アクチュエータ(Y軸廻り用)、 6…撮影準備指示手段(1R:ファーストレリーズ)、 7…撮影開始指示手段(2R:セカンドレリーズ)、 8…アクチュエータ制御手段、 9…ブレ表示手段、 10…露光開始判定手段、 11…露光動作指示手段、 12…露光手段、 13…アクチュエータ、 14…フォーカシングレンズ駆動手段、 15…駆動切替制御手段、 16…駆動力切替手段、 21…カメラボディ、 22…撮影レンズ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラに発生した手ブレ振動を検出する
    ブレ検出手段と、 上記カメラの撮影動作を指示する撮影動作指示手段と、 上記ブレ検出手段の検出結果に基づき、このブレを相殺
    させる必要があるか否かの判断を行うブレ判断手段と、 上記ブレ判断手段の判断に基づき、このカメラに発生し
    た手ブレ振動を相殺する方向に所定の振動を発生する振
    動発生手段と、を具備し、 上記振動発生手段は、上記撮影動作指示手段からの指示
    された所定期間中に、所定の振動発生を行うことを特徴
    とする手ブレ防止カメラ。
  2. 【請求項2】 カメラに発生した手ブレ振動を検出する
    ブレ検出手段と、 カメラに発生した手ブレ振動を打ち消す方向に振動を発
    生する振動発生手段と、 カメラの撮影準備を指示する撮影準備指示手段と、撮影
    動作を指示する撮影開始指示手段と、を具備し、 上記振動発生手段は、上記ブレ検出手段の出力に基づき
    振動発生を行うことを特徴とする手ブレ防止カメラ。
  3. 【請求項3】 上記撮影動作指示手段には、カメラの撮
    影準備指示信号が入力され、 上記準備指示信号が入力された場合には、撮影準備の為
    の所定動作が行われた後、上記振動発生手段による振動
    発生が行われることを特徴とする、請求項2に記載の手
    ブレ防止カメラ。
  4. 【請求項4】 上記撮影動作指示手段には、カメラの撮
    影開始指示信号が入力された場合には、撮影開始の為の
    所定動作が行われた後、上記振動発生手段による振動発
    生が行われることを特徴とする、請求項2に記載の手ブ
    レ防止カメラ。
JP33703398A 1998-11-27 1998-11-27 手ブレ防止カメラ Withdrawn JP2000162659A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33703398A JP2000162659A (ja) 1998-11-27 1998-11-27 手ブレ防止カメラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33703398A JP2000162659A (ja) 1998-11-27 1998-11-27 手ブレ防止カメラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000162659A true JP2000162659A (ja) 2000-06-16

Family

ID=18304820

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33703398A Withdrawn JP2000162659A (ja) 1998-11-27 1998-11-27 手ブレ防止カメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000162659A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006195377A (ja) * 2005-01-17 2006-07-27 Pentax Corp カメラの防振機構
US7596307B2 (en) 2002-12-25 2009-09-29 Nikon Corporation Blur correction camera system
JP2010072561A (ja) * 2008-09-22 2010-04-02 Canon Inc 撮像装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7596307B2 (en) 2002-12-25 2009-09-29 Nikon Corporation Blur correction camera system
US7711253B2 (en) 2002-12-25 2010-05-04 Nikon Corporation Blur correction camera system
JP2006195377A (ja) * 2005-01-17 2006-07-27 Pentax Corp カメラの防振機構
JP4714471B2 (ja) * 2005-01-17 2011-06-29 Hoya株式会社 カメラの防振機構
JP2010072561A (ja) * 2008-09-22 2010-04-02 Canon Inc 撮像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2887061B2 (ja) 像ぶれ防止のための装置
JP2000010141A (ja) 手振れ補正機能付きデジタルカメラ
JP2008268505A (ja) 雲台装置及びその制御方法
JPH11101998A (ja) カメラシステム、カメラボディ及び交換レンズ
JPH03188430A (ja) 像ぶれ防止装置
JP2004295027A (ja) ブレ補正装置
JPH11326978A (ja) ブレ補正カメラ
JP2000147586A (ja) 手振れ補正機能付きカメラ
JP2003098566A (ja) 振動検出手段の信号制御装置
US6320613B1 (en) Image blur prevention apparatus including device for varying sampling period for sampling an operating signal for image blur prevention device
JPH0522649A (ja) カメラの手振れ防止装置および手振れ防止方法
JP2000162659A (ja) 手ブレ防止カメラ
JPH03248132A (ja) 撮影装置
JP2004212878A (ja) 像安定化装置およびこの像安定化装置を備えた双眼鏡
JPH0980556A (ja) ブレ補正装置
JP2002196384A (ja) 光学装置および撮影装置
JP4861110B2 (ja) 光学機器
JP2556468B2 (ja) 防振撮像装置
JP5388522B2 (ja) 撮像装置およびその制御方法
JP2001305597A (ja) 光学装置及びカメラ
JPH1164907A (ja) ブレ補正装置
JP2011221090A (ja) カメラシステム
JPH1039353A (ja) ブレ補正装置
JP2006171654A (ja) 撮影装置
JP3188739B2 (ja) 振れ防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060207