JP2004212878A - 像安定化装置およびこの像安定化装置を備えた双眼鏡 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中間光学系の光軸の角度を制御することで、中間光学系の姿勢を慣性系に対して維持させて像を安定化する装置において、像を安定化する制御が行なわれている最中に、操作者がパン/チルト操作に移行する旨の指示をしたことを検出した場合、または、パン/チルト操作が行なわれたことを検出した場合、中間光学系の角度を、その時点の角度で固定する。
【選択図】図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、単眼鏡、双眼鏡、ビデオカメラ等の光学装置に搭載される像安定化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の像安定化装置のパン/チルト制御として、例えば、特許文献1に開示されているものがある。特許文献1に記載の従来技術は、正立プリズムと、前記正立プリズムを装着したジンバル懸架部材と、ジンバル懸架部材を姿勢制御する角速度および位置フィードバック制御手段とを備えることで防振機能を実現した像安定化装置において、パン/チルト動作時に、操作者の必要に応じて手動で、または、パン/チルト動作を自動的に検出して、位置フィードバック制御手段の利得を変化させることにより、ジンバル懸架部材の対物レンズ光軸への追従性を高め、スムーズなパンニング/チルティング性能を実現している。
【特許文献1】特開2001−100106号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来技術は、パン/チルト動作時に、ジンバル懸架部材の対物レンズ光軸への追従性を高めるために、プリズム部が外部振動と近似した動きとなり、パン/チルト動作を行なった場合、防振性能が劣化し、パン/チルト動作中、視野中の目標物が大きく振れてしまうという問題があった。
【0003】
本発明の目的は、光学装置等の像安定化装置において、パン/チルト操作時に、より見易い像を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に係る発明の像安定化装置は、光学系を構成する少なくとも1つの光学部材の姿勢を維持させるために、前記光学系の光軸に対する前記少なくとも1つの光学部材の角度を制御する像安定化装置において、前記制御が行なわれている最中に、所定のイベントが検出された場合に、前記少なくとも1つの光学部材の角度を、当該イベントが検出された時点の角度で固定する固定手段を備える。
【0005】
請求項2に係る発明の像安定化装置は、請求項1記載の像安定化装置において、前記固定手段は、前記イベントが発生した時点での前記少なくとも1つの光学部材の角度を検出する検出手段と、前記検出手段で検出した角度を記憶する記憶手段と、前記記憶された角度で前記少なくとも1つの光学部材の方向を維持するための信号を出力する信号出力手段とを備える。
【0006】
請求項3に係る発明の像安定化装置は、請求項1記載の像安定化装置において、前記少なくとも1つの光学部材の角度を制御する駆動手段をさらに備え、前記固定手段は、前記駆動手段に備えられ当該駆動手段の動きを制止する制止部材と、前記制止部材に制止を指示する信号を出力する信号出力手段と、を備える。
【0007】
請求項4に係る発明の像安定化装置は、請求項1乃至3のうちの何れか1項に記載の像安定化装置であって、操作指示を受け付ける受付手段をさらに備え、前記固定手段は、前記受付手段で受け付けた操作指示を前記イベントとして固定することを特徴とする。
【0008】
請求項5に係る発明の双眼鏡は、請求項1乃至4のうちの何れか1項に記載の像安定化装置を備える。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。以下の実施形態では、光学装置として双眼鏡に像安定化装置を搭載した例について述べる。ただし、本発明は、双眼鏡以外の光学装置についても適用可能である。例えば、望遠鏡等の単眼鏡、ビデオカメラ、カメラ等の防振機能が必要な各種の光学装置に適用可能である。
【0010】
以下、本発明の第1の実施形態として、像安定化装置を備えた双眼鏡を例にあげ、図1から図4を用いて説明する。
【0011】
図2は、本実施形態に係る双眼鏡の内部構造についての説明図である。
【0012】
本図に示すように、本実施形態の像安定化装置を備えた双眼鏡は、双眼光学系10と、この双眼光学系10を収容するハウジング1と、双眼鏡を用いる際の振動、例えば、手ブレなどによるハウジング1に加わる振動による像のブレを抑えるための像安定化装置100とを備える。
【0013】
双眼光学系10は、対物光学系11と、接眼光学系13と、前記対物光学系11と前記接眼光学系13との中間に配される中間光学系12とを備える。対物光学系11は、対物レンズ11Rおよび11Lを備える。接眼光学系13は、接眼レンズ13Rおよび13Lを備える。中間光学系12は、対物光学系11からの光束を接眼光学系13に導くものであり、双眼鏡がブレを起こした際に、観察している目標物が視野から外れないように光学的に修正するために用いられ、例えば、正立プリズム12Rおよび12Lを用いる。なお、正立プリズムは、倒立像を正立像に変換する機能をもつ。
【0014】
ハウジング1は、少なくとも、対物光学系11と、接眼光学系13と、像安定化装置100とを収容する。本実施形態では、ハウジング1と前述した中間光学系12とは、相対的に角度変位可能な関係に設置される。
【0015】
図3(a)、(b)は、それぞれ、本実施形態の像安定化装置100を正面から見た構造を示す説明図、上方から見た構造を示す説明図である。
【0016】
像安定化装置100は、本図に示すように、中間光学系12を、ハウジング1に対して、二つの回転軸により角度変位可能に保持する手段として、中間光学系12を二つの回転軸の周りに角度変位できるように保持するジンバル懸架機構110を有する。
【0017】
ジンバル懸架機構110は、X方向を回転軸とする外側のジンバル懸架部材111と、Y軸方向を回転軸とする内側のジンバル懸架部材112とを含む。
【0018】
内側のジンバル懸架部材112は、回転軸112aにより外側のジンバル懸架部材111に対して回転可能に支持される。外側のジンバル懸架部材111は、回転軸111aにより、ハウジング1に対して回動可能に支持される。
【0019】
内側のジンバル懸架部材112は、本図に示すように、2枚の板状部材112b、112cの間に正立プリズム12Rおよび12Lを保持している。板状部材112b、112cは、左右の光路位置にそれぞれ開口112d、112eを有する。
【0020】
このような構成により、ハウジング1が振動した場合やパン/チルト操作等をした場合には、慣性力により、ジンバル懸架部材111、112がハウジング1に対して相対的にそれぞれ回動し、正立プリズム12Rおよび12Lの光軸の向きを、慣性系(地球)に対して維持しようとする。
【0021】
外側のジンバル懸架部材111には、X軸方向の回転軸111aを中心とした回動の角速度ωxを検出するための角速度検出部121が搭載されている。内側のジンバル懸架部材112には、Y軸方向の回転軸112aを中心とした回動の角速度ωyを検出するための角速度検出部122が搭載されている。角速度検出部121および122は、例えば、圧電ジャイロセンサを用いることができる。
【0022】
また、X軸方向の回転軸111aには、回動による角度変位θxを検出する角度変位検出部141と、慣性力により角度変位した回転軸111aを元に戻す方向に回転駆動するためのアクチュエータ131が取り付けられている。同様に、Y軸方向の回転軸112aには、回動による角度変位θyを検出する角度変位検出部142と、慣性力により角度変位した回転軸112aを元に戻す方向に回転駆動するアクチュエータ132が取り付けられている。
【0023】
角度変位検出部141、142の出力により、外側および内側ジンバル懸架部材111、112についてのX方向およびY方向を中心とした回動の角度変位を検出することができる。
【0024】
また、アクチュエータ131、132の回転駆動の方向は、慣性力により回動したジンバル懸架部材111、112の正立プリズム12R、12Lの光軸を、対物光学系11の光軸に一致させる方向である。以後、正立プリズム12R、12L(中間光学系12)の光軸を一致させようとする方向を原点と呼ぶ。
【0025】
ここで、アクチュエータ131、132は、例えば、サーボ機構により構成することができる。角度変位検出部141、142は、例えば、ロータリーエンコーダを用いることができる。
【0026】
図4は、本実施形態の像安定化装置100のブロック図である。
【0027】
本図に示すように、像安定化装置100は、CPU601と、増幅部602と、A/D変換器603と、記憶部604と、D/A変換器605とを含む。これらの制御系は、ハウジング1の内部に配置されている。
【0028】
図1(a)、(b)、(c)は、本実施形態の像安定化装置100を備える双眼鏡の外観構成を示す図であり、それぞれ、上面から見た図、正面から見た図、背面から見た図である。
【0029】
像安定化装置100は、本図に示すように、ハウジング1の上面に配置された電源オン/オフボタン104と、防振オン/オフボタン105と、パン/チルトボタン106とを備える。これらのボタンを介して受け付けられる操作指示は、図4に示すように、CPU601に送信される。CPU601は、それぞれのボタンの状態を検出する機能を有する。
【0030】
ここで、電源オン/オフボタン104は、像安定化装置100への電源の供給を制御するもので、電源オン/オフボタン104が押下されると、像安定化装置100に電源が供給される。
【0031】
本ボタンがオンされたことを受けて、CPU601は、防振オン/オフボタン105を有効とし、記憶部604に格納されている防振機能を実現するプログラムをロードする。オフの指示を受け付けると、CPU601は、中間光学系12の光軸を対物光学系11の光軸中心に一致させる処理(初期化)を行ない、像安定化装置100への電源供給を断つ。
【0032】
防振オン/オフボタン105は、防振機能を有効とするか無効とするかの指示を受け付けるもので、オルタネートで防振機能が有効な状態と無効な状態とが交互に切り替わるよう構成されている。
【0033】
本ボタンからの指示により、防振機能が有効な場合は、防振双眼鏡として、無効な状態では、通常双眼鏡として、1つの双眼鏡を切り換えて使用できるものである。以後、防振機能が有効な状態を、防振モードと呼ぶ。
【0034】
本ボタンを介して防振モードへの移行の指示を受け付けると、CPU601は、プログラムの指示に従い、像を安定化する処理を開始する。
【0035】
オフの指示を受け付けると、CPU601は、中間光学系12の光軸を対物光学系11の光軸中心に合わせた後、処理を停止する。これは、防振機能を無効とした場合は、防振機能のない通常の双眼鏡として使用するためである。
【0036】
但し、再び防振モードがオンに切り替わった場合、すぐに作動するように電源はオンのままである。
【0037】
パン/チルトボタン106は、防振モード時に有効となる操作部であり、ユーザがパン/チルト操作を行なう意図を受け付けるものである。以後、本ボタンが押されている状態を、パン/チルトモードと呼ぶ。CPU601は、本ボタンが押下されている状態を検出する検出機能を有し、押下された状態をパン/チルトモードと判断し、後述の処理を行なう。
【0038】
本ボタンから指が離されると、CPU601は、パン/チルトモードを解除し、像安定化装置100を防振モードにもどす
なお、上記各ボタンは、図1では、ハウジング1の上面に配置されているが、操作可能な場所であればハウジング1のどの位置に設けることも可能である。
【0039】
また、電源オン/オフボタン104と、防振オン/オフボタン105とは、1つのボタンとし、それらの機能を連動させるよう構成してもよい。
【0040】
また、像安定化装置100は、接眼レンズ13R、13Lのいずれか一方の視野部107内に配置された視野内表示部108を含んでいる。視野内表示部108は、例えばLEDで構成され、パン/チルトモード時に、LEDを点灯させる。
【0041】
なお、ハウジング1の前面には、電源オン/オフボタン104および防振オン/オフボタン105のオンオフの状態などを表示する、例えばLCDで構成される表示部109と、焦点を調整するフォーカスノブ144とが備えられている。
【0042】
もちろん、表示部109および視野内表示部108の表示装置としては、ELなどでもよく、前記記載の構成に限られない。
【0043】
次に、像安定化装置100のCPU601の制御動作について説明する。
【0044】
電源オン/オフボタン104がオンされると、CPU601は、記憶部604に予め格納されているプログラムを読み込む。次に、防振オン/オフボタン105がオンされると、CPU601は、プログラムに従って、防振モードに移行する。
【0045】
防振モードでは、CPU601は、増幅部602、A/D変換器603を介して入力されたジンバル(111a、112a)の各速度(ωx、ωy)および角度変位(θx、θy)検出信号から、外部の振動による双眼鏡本体の変位を認識し、その変位に対する制御量を算出し、D/A変換器605において生成した制御信号にてアクチュエータ131、132を駆動し、正立プリズム12R、12Lを元の姿勢に保つよう制御することで、像を安定化する。
【0046】
ここで、パン/チルトボタン106が押下され、パン/チルトモードに移行すると、CPU601は、視野内表示部108のLEDを点灯し、押下された時点の角度変位検出信号から得られた角度変位を原点として設定する。そして、中間光学系12の光軸(正立プリズム12R、12L)を新たに設定された原点方向に拘束する(ロックする)よう、直接アクチュエータ131、132にロック制御信号を出力する。
【0047】
そのロック制御信号を受けて、アクチュエータ131、132は、回転軸111a、112aを新たに設定された原点位置を維持するよう駆動する。
【0048】
これにより、像安定化装置100において、パン/チルトモードの間、中間光学系12の光軸は、パン/チルトボタン106が押下された時点での方向に維持(ロック)される。
【0049】
この中間光学系12のロックは、パン/チルトボタン106から指が離されるまで、継続される。そして、パン/チルトボタン106から指が離されたことを受けて、CPU601は、対物光軸系11の光軸中心を原点と設定し直し、前述の防振モードに戻る。
【0050】
上述したように、本実施形態の像安定化装置100を備えた双眼鏡は、ユーザが防振モードを選択している場合に、パン/チルト操作を行なう際、中間光学系12の光軸をその時点の方向でロックし、一時的に防振機能を停止する。このため、従来の像安定化装置100で必要であった、防振機能を停止する際に中間光学系12の光軸を対物光学系11の光軸方向移動させるといった処理が不要となるとともに、防振性能と無関係に拘束するための十分なフィードバック利得を設定できるため、移行時のタイムラグや慣性の影響が少なくなり、視野像の位置変化を小さくでき、パン/チルト操作時の追従性を高めることができる。これは、パン/チルトモード解除時も同様である。
【0051】
また、本実施形態では、パン/チルトモードへの移行が、パン/チルトボタン106の操作を介して受け付けたユーザの意図に従って行なうよう構成されている。このため、ユーザの意図した期間だけ、パン/チルトモードに移行することが可能となる。
【0052】
なお、上記の実施形態においては、パン/チルトボタン106を備え、使用者が意図的に、像安定化装置100を、パン/チルトモードに移行させる、または、解除させるよう構成したが、本発明は、これに限られない。
【0053】
すなわち、従来技術で引用した特許文献1等に記載されているように、角度変位検出部141、142において検出される角度変位が所定の値以上となった場合、自動的にパン/チルトモードに移行させ、上記のパン/チルトボタン106が押下された場合と同じ処理を行ない、また、角度変位が所定の値以下となった場合、自動的にパン/チルトモードを解除させるように構成してもよい。
【0054】
この場合は、例えば、像安定化装置100の操作に不慣れなユーザであっても、動作に応じた最適なモードで使用することができる。
【0055】
次に、第2の実施形態として、第1の実施形態の中間光学系12のロックを、機械的に行なうよう変更した例について、以下に説明する。
【0056】
図5は、本実施形態の像安定化装置100の構造を示す正面図である。そして、図6は、本実施形態の開閉絞り部の拡大図である。
【0057】
本実施形態の像安定化装置100は、図5に示すように、開閉ロック絞り145をアクチュエータ部131、132の軸部に備える。その他の構成は、第1の実施形態と基本的に同様であるため、ここでは説明しない。
【0058】
図6に示すように、開閉ロック絞り145は、絞り部がゴム等の摩擦の大きな部材で構成されているもので、矢印方向に開閉することで、アクチュエータ部131、132の軸部の駆動をロックまたはロック解除するものである。
【0059】
本実施形態では、CPU601は、防振モード時に、パン/チルトボタン106が押下されたことを示す出力を受け付けると、アクチュエータ部131、132に、ロック制御信号を出力する。この場合、ロック制御信号は、開閉ロック絞り145の開口部を狭め、アクチュエータ部131、132の軸部を摩擦力でロックするよう指示するものである。
【0060】
アクチュエータ部131、132は、ロック制御信号を受け、開閉ロック絞り145の開口部を狭め、回転軸111a、112aを、ロック制御信号を受け付けた時点の方向で維持(ロック)する。
【0061】
パン/チルトボタン106が離されると、CPU601は、ロック制御信号の出力を停止する。アクチュエータ部131、132は、ロック制御信号の出力が停止すると、開閉ロック絞り145の開口部を広げ、回転軸111a、112aのロックを緩め、通常の防振モード時の制御に戻る。
【0062】
もちろん、この場合も、ロック制御信号の出力を、パン/チルトボタン106からの指示によらず、角度変位検出信号の大きさに応じてパンニング/チルティング動作に移行したことを判別して自動的に行なうようにしてもよい。
【0063】
このように、本実施形態においても、パン/チルトモードに移行した時点で、その際の回転軸111a、112aの向きで、回転軸をロックするため、瞬時に防振モードを停止することができ、防振モード時のパンニング/チルディング動作での目標の追従性を高めることができる。
【0064】
また、アクチュエータ部131、132のロックは、電気的なロック機構と機械的なロック機構とを組み合わせて実現することもできる。
【0065】
上記の両実施形態によれば、防振機能を有する双眼鏡であっても、急に鳥や飛行機などが視界に入り、パンニング/チルティング動作が必要となった場合には、パン/チルトボタンを押し続けることにより、または、自動的にパン/チルト操作を検出し、一時的に防振機能を停止させる。これにより目標の振れがなくなり、瞬時に目標の追従を容易に行なうことができる。そして、そのボタンを離すことにより、瞬時に防振機能を再開できる。
【0066】
具体的には、上記の両実施形態は、中間光学系の光軸の角度を制御することで、中間光学系の姿勢を慣性系に対して維持させて像を安定化する装置において、像を安定化する制御が行なわれている最中に、操作者がパン/チルト操作に移行する旨の指示をしたことを検出した場合、または、パン/チルト操作が行なわれたことを検出した場合、中間光学系の角度を、その時点の角度で固定する。これにより、像安定化装置を備えた双眼鏡等の光学装置において、防振性能を損なうことなく、パン/チルト操作時の追従性を高めることを実現している。
【0067】
このように、本実施形態によれば、簡単な構成で、使い勝手の良い、像安定化装置を実現できる。
【0068】
なお、以上の実施形態においては、保持機構を、ジンバル懸架機構を例にあげ、説明したが、これに限られない。角度変位可能に中間光学系を保持可能であればよい。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、光学装置等の像安定化装置において、パンニング/チルティング時により見易い像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、第1の実施形態の双眼鏡の上面図、図1(b)は、第1の実施形態の双眼鏡の背面図、図1(c)は、第1の実施形態の双眼鏡の前面図である。
【図2】図2は、第1の実施形態の双眼鏡の内部構造についての説明図である。
【図3】図3(a)は、第1の実施形態の双眼鏡の像安定化装置の構造を示す正面図、図3(b)は、そのA−A’断面図である。
【図4】図4は、第1の実施形態の双眼鏡の像安定化装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、第2の実施形態の双眼鏡の像安定化装置の構造を示す正面図である。
【図6】図6は、第2の実施形態の開閉絞り部の拡大図である。
【符号の説明】
1…ハウジング、10…双眼光学系、11L、11R…対物レンズ、12L、12R…正立プリズム、13L、13R…接眼レンズ、100…像安定化装置、110…ジンバル懸架機構、111、112…ジンバル懸架部材、
113L、113R…正立プリズム保持部、121、122…角速度検出部、131、132…アクチュエータ部、141、142…角度変位検出部、144…フォーカスノブ、145…開閉ロック絞り、601…CPU、602…増幅部、603…A/D変換器、604…記憶部、605…D/A変換器、104…電源オン/オフボタン、105…防振オン/オフボタン、106…パン/チルトボタン、107…視野部、108…視野内表示部、109…表示部
Claims (5)
- 光学系を構成する少なくとも1つの光学部材の姿勢を維持させるために、前記光学系の光軸に対する前記少なくとも1つの光学部材の角度を制御する像安定化装置において、
前記制御が行なわれている最中に、所定のイベントが検出された場合に、前記少なくとも1つの光学部材の角度を、当該イベントが検出された時点の角度で固定する固定手段を備えることを特徴とする像安定化装置。 - 請求項1記載の像安定化装置において、
前記固定手段は、
前記イベントが発生した時点での前記少なくとも1つの光学部材の角度を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出した角度を記憶する記憶手段と、
前記記憶された角度で前記少なくとも1つの光学部材の方向を維持するための信号を出力する信号出力手段と
を備えることを特徴とする像安定化装置。 - 請求項1記載の像安定化装置において、
前記少なくとも1つの光学部材の角度を制御する駆動手段をさらに備え、
前記固定手段は、
前記駆動手段に備えられ当該駆動手段の動きを制止する制止部材と、
前記制止部材に制止を指示する信号を出力する信号出力手段と、
を備えることを特徴とする像安定化装置。 - 前記像安定化装置は、
操作指示を受け付ける受付手段をさらに備え、
前記固定手段は、前記受付手段で受け付けた操作指示を前記イベントとして固定することを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか1項に記載の像安定化装置。 - 請求項1乃至4のうちの何れか1項に記載の像安定化装置を備えた双眼鏡。
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