JP2003222919A - 像安定化装置、像安定化装置を備えた双眼鏡および単眼鏡 - Google Patents

像安定化装置、像安定化装置を備えた双眼鏡および単眼鏡

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JP2003222919A
JP2003222919A JP2002023477A JP2002023477A JP2003222919A JP 2003222919 A JP2003222919 A JP 2003222919A JP 2002023477 A JP2002023477 A JP 2002023477A JP 2002023477 A JP2002023477 A JP 2002023477A JP 2003222919 A JP2003222919 A JP 2003222919A
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optical system
image stabilizing
angular displacement
range
stabilizing device
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JP2002023477A
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Shunichi Haga
俊一 芳賀
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Nikon Corp
Nikon Vision Co Ltd
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Nikon Corp
Nikon Vision Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】予め想定した程度の外部振動に対する防振性能
を確保しつつ、パンニング/チルティング時の追従性を
高めた像安定化装置および光学装置を提供。 【解決手段】中間光学系12を予め定めた可動範囲で二
つの回転軸の周りに角度変位できるように保持するジン
バル懸架機構110と、中間光学系12について、慣性
系に対する姿勢を維持させる制御を行う制御手段として
機能する制御系200と、保持する手段により角度変位
可能に保持される中間光学系12の角度変位の範囲を制
限する手段として機能する可動範囲制限部150とを備
える。可動範囲の制限する範囲の大きさを変更するため
の指示操作を受け付ける操作部300と、防振モードの
表示を行う表示部400とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、双眼鏡、単眼鏡等
の光学装置に搭載される像安定化装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の像安定化装置としては、例えば、
特開平10−104681号公報に示されるものがあ
る。特開平10−104681号公報に記載の従来技術
は、正立プリズムと、前記正立プリズムを装着したジン
バル懸架部材と、ジンバル懸架部材を姿勢制御する速度
および位置フィードバック制御手段とを備えることによ
り、防振機能を実現している。また、前記像安定化装置
は、操作者の必要に応じて、位置フィードバック制御手
段の利得を変化させることにより、ジンバル懸架部材の
対物レンズ光軸への追従性を高め、スムーズなパンニン
グ/チルティング性能を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来技術
は、ジンバル懸架部材の対物レンズ光軸への追従性を高
めるために、アクチュエータの制御ゲインを大きくして
拘束力を強める方式である。このため、プリズム部が外
部振動と近似した動きとなり、パンニング/チルティン
グ性能を高めると、防振性能が劣化するという問題があ
った。
【0004】また、前記従来技術は、利得切替指示用の
スイッチをケースの背面部に備えるものである。そのた
め、例えば、防振性能を発揮する防振モードから、パン
ニング/チルティング性能を発揮するパンニング/チル
ティングモードへ、機能モードを変更する場合には、い
ったん接眼レンズから目を離して、利得切替指示用のス
イッチを操作する必要があり、操作性が悪いという問題
があった。
【0005】このように、従来の技術では、外部振動に
対するある程度の防振性能を確保することと、パンニン
グ/チルティング時の追従性を高めることを両立できな
かった。
【0006】本発明の目的は、予め想定した程度の外部
振動に対する防振性能を確保しつつ、パンニング/チル
ティング時の追従性を高めた像安定化装置、および、光
学装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の第1の態様によれば、対物光学系と、接眼
光学系と、前記対物光学系と前記接眼光学系との中間に
配される中間光学系と、前記対物光学系、前記接眼光学
系および前記中間光学系を収容するハウジングとを有す
る光学装置に搭載される像安定化装置であって、前記中
間光学系の慣性系に対する姿勢を維持させるために、前
記中間光学系を、前記ハウジングに対して二つの回転軸
により角度変位可能に保持する保持手段と、前記保持手
段による前記中間光学系の前記角度変位を制御して、前
記中間光学系の前記ハウジングに対する姿勢を維持させ
る制御を行う制御手段と、前記保持手段による前記中間
光学系の角度変位の範囲を制限する角度変位範囲制限手
段とを備えることを特徴とする像安定化装置が提供され
る。
【0008】前述した第1の態様について、さらに、次
の各構成要素を、単独で、または適宜組み合わせて付加
することにより、他の態様とすることができる。 (1)角度変位範囲制限手段は、前記ハウジングに対し
て前記中間光学系と共に相対変位する変位部材と、前記
変位部材が変位可能な空間の大きさを制限する制限部材
とを有する。 (2)変位部材は、基端が前記保持手段に取り付けられ
た突起部材であり、前記制限部材は、前記突起部材が挿
通される枠体であり、該枠体の内寸により前記変位可能
な空間を規定する。 (3)変位部材と前記制限部材との間に生じる余裕空間
の大きさを変更する余裕空間変更手段をさらに備える。 (4)余裕空間変更手段は、前記余裕空間の大きさを段
階的に変更する変更機構と、前記余裕空間の大きさを選
択指示する操作を受け付ける受付手段と、該受付手段が
受け付けた前記選択指示操作に応じて、前記変更機構に
変更動作を行わせる変更指示手段とを有する。 (5)余裕空間変更手段は、開口の大きさを連続的に変
更可能な可変絞り機構と、前記余裕空間の大きさを選択
指示する操作を受け付ける受付手段と、該受付手段が受
け付けた前記選択指示操作に応じて、前記可変絞り機構
に、前記開口の大きさを変更させる動作を行わせる変更
指示手段とを有する。 (6)受付手段は、指示操作を受け付けるための部材
と、該部材に対する指示操作に応じて、前記変更指示手
段に対して変更動作を指示する信号を出力する手段とを
有する。 (7)中間光学系について前記回転軸のそれぞれにおい
て生じる角度変位を検出する検出手段をさらに備え、前
記角度変位範囲制限手段は、前記検出手段の検出した角
度変位が予め定めた範囲に至ると、前記保持手段による
前記中間光学系の前記角度変位をロックするよう前記制
御手段に指示する。 (8)角度変位範囲制限手段は、制限する前記角度変位
の範囲として複数の範囲を選択可能であり、前記複数の
範囲からいずれかの範囲を選択指示する操作を受け付け
る受付手段と、前記制限する角度変位範囲を該受付手段
が受け付けた範囲とする角度範囲設定手段とを有する。 (9)受付手段は、前記選択指示操作を受け付けるため
の部材と、該部材に対する指示操作に応じて、前記角度
範囲設定手段に対して選択された角度範囲を指示する信
号を出力する手段とを有する。
【0009】また、本発明の他の態様として、前述した
第1の態様、乃至、それに(1)〜(9)の付加的構成
要素の組み合わせたいずれかの態様の像安定化装置と、
前記対物光学系と前記接眼光学系と前記中間光学系とを
それぞれ左右一対ずつ含む双眼光学系と、前記双眼光学
系を格納するハウジングとを有することを特徴とする双
眼鏡が提供される。
【0010】さらに、本発明の他の態様として、前述し
た第1の態様、乃至、それに(1)〜(9)の付加的構
成要素の組み合わせたいずれかの態様の像安定化装置
と、前記対物光学系と、前記接眼光学系と、前記中間光
学系と、前記対物光学系と前記接眼光学系と前記中間光
学系とを格納するハウジングとを有することを特徴とす
る単眼鏡が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。以下の実施形態では、光学装置として双眼鏡
に像安定化装置を搭載した例について述べる。ただし、
本発明は、双眼鏡以外の光学装置についても適用可能で
ある。例えば、望遠鏡等の単眼鏡にも適用可能である。
【0012】以下、本発明に係る一実施形態として、像
安定化装置を備えた双眼鏡について説明する。
【0013】前記像安定化装置を備えた双眼鏡は、図1
に示すように、双眼光学系10と、この双眼光学系を収
容するハウジング1と、双眼鏡を用いる際の振動、例え
ば、手ブレなどによるハウジング1に加わる振動による
像のブレを抑えるための像安定化装置100とを備え
る。
【0014】双眼光学系10は、対物光学系11と、接
眼光学系13と、前記対物光学系11と前記接眼光学系
13との中間に配される中間光学系12とを備える。対
物光学系11は、対物レンズ11Rおよび11Lを備え
る。接眼光学系13は、接眼レンズ13Rおよび13L
を備える。中間光学系12は、対物光学系11からの光
束を接眼光学系13に導くものであり、双眼鏡がブレを
起こした際に、例えば、観察している目標物が視野から
外れないように光学的に修正するために用いられる。例
えば、正立プリズム12Rおよび12Lを用いる。な
お、正立プリズムは、倒立像を正立像に変換する機能を
もつ。
【0015】ハウジング1は、少なくとも、対物光学系
11と、接眼光学系13と、像安定化装置100とを収
容する。本実施形態では、ハウジングと前述した中間光
学系とは、相対的に角度変位可能な関係にある。
【0016】像安定化装置100は、図2、3に示すよ
うに、中間光学系12を、ハウジング1に対して、二つ
の回転軸により角度変位可能に保持する手段として、中
間光学系12を予め定めた可動範囲で二つの回転軸の周
りに角度変位できるように保持するジンバル懸架機構1
10と、中間光学系12について、慣性系に対する姿勢
を維持させる制御を行う制御手段として機能する制御系
200と、保持する手段により角度変位可能に保持され
る中間光学系12の角度変位の範囲を制限する手段とし
て機能する可動範囲制限部150とを備える。また、本
実施形態では、前述した可動範囲の制限する範囲の大き
さを変更するための指示操作を受け付ける操作部300
と、後述するよう防振モードの表示を少なくとも行う表
示部400とを備える。なお、前述した制御系200
は、本実施形態の場合、可動範囲制限部150について
の可動範囲の大きさを変更することについての制御をさ
らに行う。
【0017】制御系200は、角速度検出部121およ
び122と、角度変位検出部141および142を有す
る。角速度検出部121および122は、中間光学系1
2について各回転軸において生じる角度変位の角速度を
検出する。角度変位検出部141および142は、中間
光学系12について各回転軸において生じる角度変位を
検出する。また、制御系200は、中間光学系12に対
して、前記各回転軸周りの回動トルクを与える手段とし
て、アクチュエータ部131および132を有する。ま
た、制御系200は、角速度検出部121、122なら
びに角度変位検出部141、142からの信号と、操作
部300からの指示信号とに基づいて制御信号を生成し
てアクチュエータ部131および132を制御する制御
部220を有する。これにより、中間光学系12の光軸
を、原点(対物光学系11の光軸)方向に回動させる制
御を行う。また、制御系200は、検出部からの信号を
増幅する増幅器211および212と、防振モードの設
定状態を記録する記録部230とを有する。
【0018】この角度変位検出部141および142
は、例えば、回転軸にロータリーエンコーダを設けるこ
とで実現することができる。
【0019】図2(a)は、像安定化装置を正面から見
た構造を示す説明図である。また、図2(b)は、像安
定化装置を上方から見た構造を示す説明図である。
【0020】ジンバル懸架機構110は、X方向を回転
軸とする外側のジンバル懸架部材111と、Y方向を回
転軸とする内側のジンバル懸架部材112とを有する。
内側のジンバル懸架部材112は外側のジンバル懸架部
材111によって回動可能に支持される。外側のジンバ
ル懸架部材111は、ハウジング1に固定された軸受部
(不図示)によって回動可能に支持される。内側のジン
バル懸架部材112は、正立プリズム12Rおよび12
Lを保持する正立プリズム保持部を備える。このような
構成により、ハウジング1が振動やパンニング/チルテ
ィング等した場合には、慣性力により、ジンバル懸架部
材111,112がハウジング1に対して相対的にそれ
ぞれ回動し、正立プリズム12Rおよび12Lの向きを
慣性系に対して中間光学系の光軸が変化しないように維
持する。
【0021】角速度検出部121および122は、内側
のジンバル懸架部材112に取り付けられる。X方向お
よびY方向の各回転軸において生じる角速度をそれぞれ
検出する。角速度検出部121および122は、角速度
センサとして、例えば、圧電振動ジャイロセンサを用い
ることができる。具体的には、円柱状の柱状振動子と、
複数個の圧電セラミックとを有し、柱状振動子の側面に
2個以上の検出用圧電セラミックと、少なくとも1個の
帰還用圧電セラミックを設けて構成され、コリオリの力
を検出するものである。
【0022】角度変位検出部141および142は、ジ
ンバル懸架機構110のX方向およびY方向の各回転軸
の末端に備えられる。これにより、ジンバル懸架機構1
10のX方向およびY方向の各回転軸の角度変位を検出
する。
【0023】アクチュエータ部131および132は、
ジンバル懸架機構110のX方向およびY方向の各回転
軸をそれぞれ回転駆動する。回転駆動の方向は、慣性力
により回動したジンバル懸架部材111,112の正立
プリズム12R,12Lの光軸を、原点(対物光学系1
1の光軸)に一致させる方向である。アクチュエータ部
131および132は、例えば、サーボ機構により構成
することができる。
【0024】可動範囲制限部150は、中間光学系12
の角度変位と共にハウジング1に対して相対変位する部
材として機能する突起部材153と、突起部材153が
変位可能な空間の大きさを制限する部材として機能する
可動範囲制限部材151とを備える。突起部材153
は、内側のジンバル懸架部材112に固定され、可動範
囲制限部材151はハウジング1に固定されている。
【0025】この可動範囲制限部材151は、枠体15
1aと、その内側に設けられる、開口の大きさが可変の
絞り機構152とを有する。本実施形態では、前述した
制御系200からの指示に応じて動作する絞り機構15
2によって決定される開口の大きさにより、突起部材1
53が変位することができる変位可能空間の大きさを規
定することができる。この変位可能空間の大きさ、すな
わち、余裕空間の大きさを変更することで、ジンバル懸
架部材112の変位の範囲を規定し、変位可能空間の範
囲内では防振機能を作用させ、変位可能空間の範囲を超
えるような角度変位がある場合には、防振機能よりも、
追従機能を優先することになる。
【0026】なお、絞り機構を設けずに、枠体151a
のみで、可動範囲を制限する構成とすることも可能であ
る。その場合、可動範囲の変更は、枠体151aの内寸
を変更するか、内寸の異なる枠体に交換することにより
可能である。また、後述する他の実施形態において示す
ように、アクチュエータ部による電気的なロックを併用
することによっても実現することができる。
【0027】この可動範囲制限部材151では、絞り機
構152が、制御部220の指示に従って、内口径を同
心状に変化させることにより、可動範囲の大きさを変え
ることができる。絞り機構152には、制御系200か
らの指示に従って、絞り機構152を駆動させる絞り機
構駆動部(不図示)が備えられている。可動範囲制限部
材151は、ハウジング1に固定される。
【0028】また、可動範囲制限部150では、可動範
囲の制限を段階的に行う構成と、連続的に行う構成との
いずれとすることもできる。
【0029】制御部220は、例えば、コンピュータに
より構成され、内部には、CPU(不図示)、記憶部2
30が配置されている。記憶部230には、電源オンに
伴ってCPUに読み込まれて、実行されるプログラム等
が格納されている。制御部220は、このプログラムを
実行することにより、信号増幅部211および212に
より増幅された角速度検出信号および角度変位検出信号
を受け取って、ジンバル懸架部材111,112の向き
を原点方向に戻すための制御信号を作成し、アクチュエ
ータ部131および132に出力する。また、制御部2
20は、後述する、メインボタン310および防振モー
ド選択ボタン330から、防振モードをオンとする出
力、あるいは、防振モードを切り替えることを指示する
信号の出力があった場合は、可動範囲制限部材151の
絞り機構駆動部に対し、選択された防振モードに対応す
る可動範囲を規定する内口径となるように絞り機構15
2を駆動させる制御信号を出力する。
【0030】操作部300は、図6に外観構成を示すよ
うに、モード指示のための操作を受け付けるメインボタ
ン310と、防振モード選択ボタン330と、遷移モー
ドオン/オフレバー320と、電源オフボタン340と
を備える。これらは、操作可能な場所であればハウジン
グ1のどの位置に設けることも可能である。図6では、
操作部300は、ハウジング1の上面に配置されてい
る。少なくとも、メインボタン310は、ハウジング1
のユーザに手持ちされる部分である手持ち部に配置され
る。遷移モードオン/オフレバー320は、例えば、ハ
ウジング1のユーザに手持ちされる部分に配置すること
や、接眼レンズ周辺の鏡筒端面に配置することが可能で
ある。このような配置とすることにより、ユーザが、双
眼鏡による観察を行いつつ、モード切替等を容易に行い
得る効果がある。操作部300は、図3に示すように、
それぞれのボタンが制御部220に接続され、それぞれ
のボタンが操作された場合に、対応する信号が制御部2
20に送られる。
【0031】メインボタン310は、一つの操作部にお
いて、複数の指示部として機能する。すなわち、電源オ
ンのスイッチ310aと、防振モードオン/オフスイッ
チ310bと、防振モード切替スイッチ310cとして
機能する。遷移モードオン/オフレバー320は、この
レバーを回動させて、オン/オフを切り替えることによ
り、メインボタン310のスイッチの動作モードを切り
替えることができる。このメインボタン310および遷
移モードオン/オフレバー320による、本実施形態の
像安定化装置の動作モードについては、後述する。
【0032】電源オフボタン340は、これについて押
下されると、電源をオフして、像安定化装置の動作を終
了する。また、防振モード選択ボタン330が設けられ
ている。これは、このボタンにより、防振モードを直接
切換可能とするためのものである。従って、省略するこ
ともできる。
【0033】表示部400は、制御系200からの出力
に応じて、双眼鏡の状態を示す情報を、ユーザに示すた
めの表示を行う表示装置を有する。表示される情報とし
ては、具体的には、選択された防振モードの表示が挙げ
られる。また、表示装置としては、具体的には、液晶表
示装置が挙げられる。表示部400において用いられる
表示装置は、液晶表示装置に限られない(LEDでもE
Lでも可能である)。
【0034】次に、本実施の形態の双眼鏡における、像
安定化のための制御の基本的な考え方を述べる。
【0035】本実施の形態の双眼鏡は、ユーザ自体が静
止している状態での手ブレによる振動のような、比較的
小振幅/低振動数の振動に対する防振モード1と、船、
自動車等の乗り物に乗っている場合に、その乗り物から
受ける振動のような、広範囲の振幅および振動数を含む
全振幅/振動数の範囲の振動に対する防振モード2との
2つの防振モードに対応する機能を有する。防振モード
を設定している理由は次の通りである。すなわち、防振
動作を機能させる場合、ハウジングに対する中間光学系
の角度変位がかなり大きくなることが起こり得る。前述
したように、双眼鏡にパンニング/チルティング等の大
きな運動が生じた場合、中間光学系に対する防振動作が
機能して、中間光学系の姿勢を慣性系に対して維持する
ようにアクチュエータが作用する。その結果、ハウジン
グに対する中間光学系の角度変位が大きくなり、ついに
は、目標を追従することができなくなる。このような事
態を避けるため、本発明では、防振動作の動作範囲を制
限する防振モードを想定して、設定された防振モードに
ついて定められている範囲で、防振機能が作用するよう
に制御される。防振モードは、1以上、必要に応じて、
複数モード設定することが可能となる。
【0036】1モードでは、中間光学系の可動範囲を一
つの制限範囲に制限することを意味する。このモードを
オンとすることで、中間光学系の可動範囲が制限され
る。また、オフの場合には、制限されないこととなる。
【0037】本実施形態では、前述したように二つの防
振モードが設定されている。これは、防振の対象となる
振動の態様を二つ想定したもので、それぞれに対応する
防振動作を実現することができる。従って、3以上のモ
ードを設定することもできる。これにより、よりきめ細
かく防振動作を行わせることができる。例えば、防振モ
ード2では、±5°程度の範囲での角度変位を想定して
いる。一方、防振モード1では、それより小さい範囲、
例えば、±2°程度での角度変位を想定している。
【0038】なお、各防振モード共に、防振制御の基本
的な考え方は同じである。すなわち、ハウジング1に
は、手ブレ等の外部からの振動が加わる。これに対し
て、ハウジング1内部においてジンバル懸架機構110
に保持された正立プリズム12Rおよび12Lには、そ
の慣性により、ハウジング1に対して回動し、角速度が
生じる。この角速度は、角速度検出部121、122に
おいて検出され、それぞれから角速度を示す信号が出力
される。また、回転軸の角度変位は、角度変位検出部に
よって検出され、X,Y軸それぞれの角度変位を示す信
号が出力される。
【0039】本実施形態では、上記角速度、角度変位の
検出信号に基づいて、アクチュエータ部131および1
32に制御信号を出力し、正立プリズム12Rおよび1
2Lの姿勢を原点に戻す、すなわち正立プリズム12R
および12Lの光軸を対物レンズ11R、11Lの光軸
に一致させるようにジンバル懸架部材111,112を
回動させる。
【0040】図3を参照しながら、本実施の形態の双眼
鏡における、防振モード1および防振モード2に共通の
制御方法について説明する。
【0041】制御部220は、角速度検出部121およ
び122からそれぞれ出力される角速度検出信号ωx
よびωyを、それぞれ信号増幅部221により増幅した
後、受け取る。受け取った角速度検出信号ωxおよびωy
に基づいて、アクチュエータ部131および132を動
作させる操作信号を生成して、アクチュエータ部131
および132に出力することにより、角速度によるフィ
ードバック制御を行う。同時に、制御部220は、角度
変位検出部141および142から出力される角度変位
検出信号θxおよびθyを、信号増幅部222により増幅
した後、受け取る。受け取った角度変位検出信号θx
よびθyに基づいて、アクチュエータ部131および1
32を動作させる操作信号を生成して、アクチュエータ
部131および132に出力することにより、角度変位
によるフィードバック制御を行う。
【0042】これら角速度によるフィードバック制御
と、角度変位によるフィードバック制御により、アクチ
ュエータ部131および132が動作して、正立プリズ
ム12Rおよび12Lの姿勢を原点に戻す制御が行われ
る。角速度によるフィードバック制御は、角度変位によ
るフィードバック制御よりも精密な制御動作を行うこと
ができるため、両者のフィードバック制御を合わせて行
うことにより、精密な制御(微サーボ)と粗い制御(粗
サーボ)とで精度良く正立プリズム12Rおよび12L
の姿勢を原点に戻すことができる。
【0043】次に、図5を参照しながら、可動範囲制限
部150を用いた、防振性能とパンニング/チルティン
グ性能の最適化を図る方法ついて説明する。なお、突起
部材153の直径はr0であるとする。
【0044】図5(a)は、電源がオフになっている状
態、および、防振モードがオフとなっている状態であ
る。この状態では、ジンバル懸架機構110に備えられ
た不図示のロック機構が作用し、ジンバル懸架部材11
1,112は回動しないロック状態となる。これによ
り、中間光学系12は、ハウジング1に対して固定され
た状態となり、像安定化装置が作用しない、この種の装
置を有しない通常の双眼鏡を使用する場合と同様とな
る。なお、可動範囲制限部材151の可変絞り機構15
2は、開口を閉じる方向に絞りが動作して、突起部材1
53を拘束する。このとき、絞り機構の内口径はr0
あり、突起部材153の直径r0と等しくなって、固定
された状態となる。
【0045】図5(b)は、電源がオンになり、防振モ
ード1が選択された状態である。この状態では、ジンバ
ル懸架機構110に備えられた不図示のロック機構が解
除され、ジンバル懸架部材111,112は慣性力によ
り回動する。可動範囲制限部材151の絞り機構152
は、制御部220からの制御信号に従って、絞り機構1
52を予め定められた内口径r1に開口するように駆動
される。この内口径r1は、静止状態での手ブレによる
振動のような、比較的小振幅/低振動数の振動に適した
可動範囲内となるように予め定められる。例えば、正立
プリズム12Rおよび12Lの角度変位が、±2°程度
の範囲となるように可動範囲を決める。
【0046】ジンバル懸架機構110は、突起部材15
3が、絞り機構152の当該予め定められた内口径r1
を構成する絞りの端部に接触しない範囲(余裕空間内)
であれば、自由に可動できる。内側のジンバル懸架部材
112に備えられた正立プリズム12Rおよび12L
も、ジンバル懸架機構110と一体となって可動する。
したがって、本実施の形態の双眼鏡は、静止状態での手
ブレによる振動のような、比較的小振幅/低振動数の振
動に対して、防振性を発揮することができる。
【0047】また、突起部材153が、絞り機構152
の当該予め定められた内口径r1を構成する絞りの端部
に接触し、ジンバル懸架機構110の角度変位が制限さ
れた場合は、内側のジンバル懸架部材112に備えられ
た正立プリズム12Rおよび12Lの角度変位も制限さ
れる。すなわち、正立プリズム12Rおよび12Lにつ
いての慣性系に対する姿勢維持動作が制限され、ハウジ
ングの変位にともなって変位することとなる。従って、
防振モード1の状態にある本実施の形態の双眼鏡は、防
振機能を予め想定する範囲内で機能させた状態で、パン
ニング/チルティング時の画面の追従性を発揮できる。
【0048】このようにして、防振モード1にあるとき
は、手ブレ程度の外部振動に対する防振性能を予め想定
している範囲内において確保しつつ、パンニング/チル
ティング時の画面の追従性を高めることができる。
【0049】図5(c)は、防振モード2が選択された
状態である。可動範囲制限部材151の絞り機構152
は、制御部220からの制御信号に従って、全開となる
ように駆動される。絞り機構152が全開となるときの
内口径r2は、船や自動車等の乗り物に乗っている場合
に受ける外部振動であれば可動範囲内となるように予め
定められている。例えば、正立プリズム12Rおよび1
2Lの角度変位として、±5°程度の範囲内に定められ
る。
【0050】ジンバル懸架機構110は、突起部材15
3が、絞り機構152の全開時の内口径r2を構成する
絞りの端部に接触しない範囲であれば、自由に可動でき
る。内側のジンバル懸架部材112に備えられた正立プ
リズム12Rおよび12Lは、角度変位可能の状態で、
慣性系に対してその姿勢維持が可能となる。したがっ
て、本実施の形態の双眼鏡は、船や自動車等の乗り物に
乗っている場合に受ける外部振動の程度の振動に対して
まで、防振性を発揮することができる。
【0051】このようにして、防振モード2にあるとき
は、船や自動車等の乗り物に乗っている場合に受ける外
部振動程度の振動に対しても十分な防振性能を発揮する
ことができる。
【0052】次に、本実施の形態の双眼鏡における、防
振モードを起動および選択するときの操作について説明
する。本実施形態では、防振モードの起動および選択の
操作は、通常モードと、遷移モードとの二種類を想定し
ている。
【0053】まず、通常モードについて説明する。ま
ず、メインボタン310の設定状態は、例えば、図示し
ないレジスタ群に保持され、操作が行われる毎に、その
状態が順次変更される。その変更のパターンは、予め定
められている。まず、メインボタン310が最初に押下
されると、電源オンのスイッチ310aとして機能す
る。次に、遷移モードオン/オフレバー320がオフの
場合に押下されると、防振モードオン/オフスイッチ3
10bとして機能して、押す毎に防振オン、オフの状態
が切り替わる。
【0054】メインボタン310が押されると、電源
(不図示)がオンとなり、制御部220などに電力が供
給される。制御部220は、記憶部230から起動時の
プログラムを読み込んで、防振モードを待機状態とし、
メインボタン310を防振モードのオン/オフを受け付
ける機能に切替える。この待機状態で、防振モード選択
ボタン330が操作されると、制御部は、起動時のプロ
グラムにしたがって、いずれか一方の防振モード(例え
ば、防振モード1)を起動する。そして、可動範囲制限
部150に対し、絞り機構152を予め定めた内口径に
開閉させる操作信号を出力する(防振モードに応じた出
力信号を送る)。これにより、図5(b)および(c)
に示されるように、可動範囲制限部150の制御が行わ
れる。防振モード1を起動した状態で、防振モード選択
ボタン330が操作されると、もう一方の防振モード
(例えば、防振モード2)に切り替わる。
【0055】なお、防振モードがオフされた場合には、
制御部220は、記憶部230から制御プログラムを読
み出して、アクチュエータ部131および132に対し
角度変位を原点に戻させる操作信号を生成して出力し、
次いで、可動範囲制限部150に対し絞り機構152を
閉じさせる操作信号を出力する。これにより、防振モー
ドは待機状態となる。
【0056】次に、遷移モードについて説明する。これ
は、遷移モードオン/オフレバー320がオンに設定さ
れた場合に動作するモードである。
【0057】通常の操作における防振モードが起動した
状態で、遷移モードオン/オフレバー320がオンの位
置にされると、制御部220は、メインボタン310の
機能を、防振モードオン/オフ機能から、遷移モードオ
ン/オフ機能へ排他的に変更する。遷移モードオンとな
っている場合に、メインボタン310が押されると、防
振モード切替スイッチ310cとして機能し、制御部2
20は、押下される毎に、防振モード1と防振モード2
とを交互に切替える。そして、可動範囲制限部150に
対し、絞り機構152の内口径が選択された防振モード
に対応する内口径となるように、絞り機構152を開閉
させる操作信号を出力する。
【0058】遷移モードオン/オフ機能を備えたことに
より、防振モード1と防振モード2とは、観察したまま
瞬時に切り替え可能となり、例えば、防振モード2の設
定時に急に鳥や飛行機などが視界に入りパンニング/チ
ルティング操作が必要となった場合でも、スムーズに防
振モード1に切り替えて使用でき、使い勝手が良くな
る。
【0059】次に、通常の操作と遷移モードを利用した
操作とにおいて、共通する内容を説明する。
【0060】防振モードの設定状態は、操作部300か
らの指示に応じて制御部220において処理され、その
結果を表示部400に出力される。
【0061】電源オフボタン340の操作がされると、
制御部220は、現在の防振モードの状態を記録部23
0へ記録し、電源をオフにする。記録部230に記録さ
れた現在の防振モードの設定状態は、次回防振モードを
起動した際に再現される。
【0062】なお、遷移モードオン/オフレバー320
は、複数位置で防振モードが切り替わるダイヤルとする
こともできる。この場合、電源オン時に、コマンドダイ
ヤルを切り替えることにより、複数の防振モードから任
意の防振モードを選択することができる。コマンドダイ
ヤルとすると、防振モードのモード数が多くなった場合
でも、切り替えが簡単であるので使い勝手が良い。ま
た、回転角度位置でモード状態が判別できるため、防振
モードの状態を表示する表示部400を省略することも
できる。
【0063】保持機構は、ジンバル懸架機構に限られな
い。角度変位可能に中間光学系を保持可能であればよ
い。
【0064】可動範囲制限部材151は、可動範囲に相
当する溝が設けられた可動範囲制限部材に、制御部22
0の指示を受けて、可動範囲に相当する溝をさらに狭め
る制限ポールを挿入する構造とし、この溝に突起部を挿
入することにより可動範囲を可変とすることもできる。
また、段階的な深さを有する溝を設け、突起部の挿入深
さの調整により可動範囲を可変とすることもできる。可
動範囲制限部材をジンバル懸架機構110に取り付け、
突起部をハウジング1に固定するようにしてもよい。
【0065】前述した実施形態では、中間光学系の角度
変位の範囲を可動範囲制限部150により機械的に行っ
ている例について説明した。しかし、本発明はこれに限
られない。例えば、可動範囲制限部150による可動範
囲の制限を電気的作用により行うこともできる。また、
機械的な制限機構と、電気的な制限機能とを組み合わせ
ることもできる。
【0066】電気的に制限するものとして、アクチュエ
ータ部131が、予め定められた角度範囲を越えて回動
した場合、予め定められた駆動範囲を越えて回動しない
ようにアクチュエータ部131への駆動出力を制御する
方法を提供する。これにより、アクチュエータ部131
をロックして、手ブレ程度の防振性能を損なうことな
く、パンニング/チルティング時の追従性を高めること
ができる。
【0067】図4に示すように、防振モード1および2
それぞれについて、アクチュエータ部131の駆動によ
る中間光学系の角度変位可能な範囲θV1およびθV2を予
め決めておく。角度変位検出部141から出力される角
度変位検出信号θxの値が、駆動を認める範囲θV1およ
びθV2に含まれるか判断して、角度変位検出信号θx
値がその範囲の限界に至ったときは、その範囲外に変位
しないように、アクチュエータ部131の駆動をロック
する。実際には、角度変位検出信号θxに対応する出力
電圧が、角度変位を認める範囲θV1およびθV2に対応す
る電圧範囲V1およびV2に含まれるか否かの判断をするこ
とにより可動範囲の制限を行う。
【0068】また、アクチュエータ部132について
も、角度変位検出部142から出力される角度変位検出
信号θyの値と同様に可動範囲の制限を行う。
【0069】図4に示すように、防振モード1の出力電
圧の範囲を、防振モード2の出力電圧の範囲よりも狭い
範囲に予め決めておけば、防振モード1では、静止状態
での手ブレによる振動のような、小振幅/低振動数の振
動については、予め想定した程度、例えば、手ブレ程度
の外部振動に対する防振性能を確保しつつ、パンニング
/チルティング時の画面の追従性を良好に発揮すること
ができる。また、防振モード2では、予め想定した程
度、例えば、船等の乗り物に乗っている時に受ける振動
程度の外部振動に対する防振性能を確保しつつ、パンニ
ング/チルティング時の画面の追従性を、可動制限を行
わない場合に比べて良好に発揮することができる。
【0070】次に、図4に示した電気的な作用により、
可動範囲の制限を行う機能と、機械的な可動範囲の制限
を行う機能との組み合わせについて、説明する。この組
み合わせとしては、例えば、前述した枠体151aを防
振モード2に対応する可動範囲制限を行う機構とし、こ
の範囲内で、前述した可変絞り機構152により行われ
る可動範囲制限機能を、防振モード1に対応する可動範
囲制限を行う機能として組み合わせることができる。こ
のようにすると、機械式のみの制限機構に比べて応答性
が高くなるため、使い勝手が向上する。また、機械的な
制限を最終的な限界として設けておき、それに至るまで
に、緩やかに制限を行うように電気的な制限を組み合わ
せることもできる。すなわち、機械的な制限の限界に近
接するまで、角度変位に対して制動をかけるように機能
させることができる。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、予め想定した程度の外
部振動に対する防振性能を確保しつつ、パンニング/チ
ルティング時の追従性を高めた像安定化装置等を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る双眼鏡の内
部構造についての説明図である。
【図2】図2(a)は本発明の一実施形態に係る像安定
化装置の構造を示す正面図、図2(b)は、その平面図
である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態において用いられ
る制御系の構成について示すブロック図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態のアクチュエータ
の可動範囲の制限動作について示す説明図である。
【図5】図5(a)〜(c)は、本発明の一実施形態の
可動範囲制限部における可変絞り機構の動作状態を示す
説明図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る双眼鏡の上面図であ
る。
【符号の説明】
1…ハウジング、10…双眼光学系、11L、11R…
対物レンズ、12L、12R…正立プリズム、13L、
13R…接眼レンズ、100…像安定化装置、110…
ジンバル懸架機構、111、112…ジンバル懸架部
材、113L、113R…正立プリズム保持部、12
1、122…角速度検出部、131、132…アクチュ
エータ部、141、142…角度変位検出部、150…
可動範囲制限部、151…可動範囲制限部材、151a
…枠体、152…可変絞り機構、153…突起部材、2
00…制御系、211、212…信号増幅部、220…
制御部、230…記憶部、300…操作部、310…メ
インボタン、320…遷移モードオン/オフレバー、3
30…防振モード選択ボタン、340…電源オフボタ
ン、400…表示部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物光学系と、接眼光学系と、前記対物
    光学系と前記接眼光学系との中間に配される中間光学系
    と、前記対物光学系、前記接眼光学系および前記中間光
    学系を収容するハウジングとを有する光学装置に搭載さ
    れる像安定化装置であって、 前記中間光学系の慣性系に対する姿勢を維持させるため
    に、前記中間光学系を、前記ハウジングに対して二つの
    回転軸により角度変位可能に保持する保持手段と、 前記保持手段による前記中間光学系の前記角度変位を制
    御して、前記中間光学系の前記ハウジングに対する姿勢
    を維持させる制御を行う制御手段と、 前記保持手段による前記中間光学系の角度変位の範囲を
    制限する角度変位範囲制限手段とを備えることを特徴と
    する像安定化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の像安定化装置におい
    て、 前記角度変位範囲制限手段は、前記ハウジングに対して
    前記中間光学系と共に相対変位する変位部材と、前記変
    位部材が変位可能な空間の大きさを制限する制限部材と
    を有することを特徴とする像安定化装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の像安定化装置におい
    て、 前記変位部材は、基端が前記保持手段に取り付けられた
    突起部材であり、前記制限部材は、前記突起部材が挿通
    される枠体であり、該枠体の内寸により前記変位可能な
    空間を規定することを特徴とする像安定化装置。
  4. 【請求項4】 請求項2および3のいずれか一項に記載
    の像安定化装置において、 前記変位部材と前記制限部材との間に生じる余裕空間の
    大きさを変更する余裕空間変更手段をさらに備えること
    を特徴とする像安定化装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の像安定化装置におい
    て、 前記余裕空間変更手段は、前記余裕空間の大きさを段階
    的に変更する変更機構と、前記余裕空間の大きさを選択
    指示する操作を受け付ける受付手段と、該受付手段が受
    け付けた前記選択指示操作に応じて、前記変更機構に変
    更動作を行わせる変更指示手段とを有することを特徴と
    する像安定化装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の像安定化装置におい
    て、 前記余裕空間変更手段は、開口の大きさを連続的に変更
    可能な可変絞り機構と、前記余裕空間の大きさを選択指
    示する操作を受け付ける受付手段と、該受付手段が受け
    付けた前記選択指示操作に応じて、前記可変絞り機構
    に、前記開口の大きさを変更させる動作を行わせる変更
    指示手段とを有することを特徴とする像安定化装置。
  7. 【請求項7】 請求項5および6のいずれか一項に記載
    の像安定化装置において、 前記受付手段は、指示操作を受け付けるための部材と、
    該部材に対する指示操作に応じて、前記変更指示手段に
    対して変更動作を指示する信号を出力する手段とを有す
    ることを特徴とする像安定化装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の像安定化装置であっ
    て、 前記中間光学系について前記回転軸のそれぞれにおいて
    生じる角度変位を検出する検出手段をさらに備え、 前記角度変位範囲制限手段は、前記検出手段の検出した
    角度変位が予め定めた範囲に至ると、前記保持手段によ
    る前記中間光学系の前記角度変位をロックするよう前記
    制御手段に指示することを特徴とする像安定化装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の像安定化装置におい
    て、 前記角度変位範囲制限手段は、制限する前記角度変位の
    範囲として複数の範囲を選択可能であり、 前記複数の範囲からいずれかの範囲を選択指示する操作
    を受け付ける受付手段と、前記制限する角度変位範囲を
    該受付手段が受け付けた範囲とする角度範囲設定手段と
    を有することを特徴とする像安定化装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の像安定化装置におい
    て、 前記受付手段は、前記選択指示操作を受け付けるための
    部材と、該部材に対する指示操作に応じて、前記角度範
    囲設定手段に対して選択された角度範囲を指示する信号
    を出力する手段とを有することを特徴とする像安定化装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか一項に記載
    の像安定化装置と、 対物光学系と接眼光学系とそれらの間に配される前記中
    間光学系とをそれぞれ左右一対ずつ含む双眼光学系と、 前記双眼光学系を格納するハウジングとを有することを
    特徴とする双眼鏡。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれか一項に記載
    の像安定化装置と、 前記対物光学系と、前記接眼光学系と、前記中間光学系
    と、 前記対物光学系と前記接眼光学系と前記中間光学系とを
    格納するハウジングとを有することを特徴とする単眼
    鏡。
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