JP2000160565A - しがら工、およびしがら工施工法 - Google Patents
しがら工、およびしがら工施工法Info
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Abstract
工できるしがら工を得る。 【解決手段】 土留め材11は、エキスパンドメタルを
折り曲げ加工したもので、中央平坦部12とその両側の
傾斜部13と両端の取付用平坦部14とからなる略ハッ
ト形をなす。法面に杭10を間隔をあけて打ち込む。土
留め材11を各杭スパン毎に設ける。各杭スパンの土留
め材11は、その略ハット形の凸側を法面の傾斜下方に
向けてかつ両端の取付用平坦部を杭10の背面に当てて
配置する。隣接する土留め材11の重なり合った取付用
平坦部14どうしを接合金具15で接合する。エキスパ
ンドメタルは嵩張らずかつ軽量で、輸送コストが安くな
る。土留め材11が略ハット形であるから、支えなく立
てることができ、施工が容易である。土留め材11の設
置面が狭く済み、掘削幅が狭く済み、掘削手間が簡略化
される。
Description
層の土砂流下を防止するために行う背丈の低い簡易な土
留め工であるしがら工、および、このしがら工を施工す
るしがら工施工法に関する関する。
土砂流下を防止するものであるが、法面に植生の早期導
入を図る場合等に施工され、法面の勾配方向に間隔をあ
けて複数列設けて、法面を階段状にする。この種の従来
の一般的なしがら工(なお、筋工とも称される)は、図
4に示すように、間伐材等による丸太の杭1を法面の概
ね水平方向に間隔をあけて打ち込み、この杭1の背面側
(山側)に複数の丸太の土留め材2を積み重ねる方法が
一般的に施工されている。図4において、4は法面、5
は裏込め土である。
特開平7−216899号(柵体)、実公昭53−37
446号(切土盛土の法面崩壊防護柵)、実公昭54−
21444号(法面表層土砂流出防止壁)等が提案され
ている。また、鋼製の簡易土留め工として、特開平10
−37200号(土留め柵)、実開平5−7730号
(通水性土留め板)等が提案されている。
重ねるしがら工では、多数の丸太を運搬してこなければ
ならず、輸送コストが増大するという欠点がある。また
鋼製のしがら工は、主として、丸太積み重ねのしがら工
の輸送コストが高くなる等の欠点を改善するものとして
提案されたものであるが、しかし、上記従来の各鋼製し
がら工(あるいは簡易土留め工)はいずれも、施工性や
価格に難点があり、必ずしも丸太積み重ね方式のしがら
工に取って代わる程の有利なものではなかった。
で、輸送コストが安く済み、しかも容易にかつ安価に施
工できるしがら工、およびしがら工施工法を提供するこ
とを目的とする。
明は、法面に概ね水平方向に間隔をあけて杭を打ち込
み、隣接する杭間に土留め材を配設してなるしがら工に
おいて、前記土留め材は、細長い矩形のエキスパンドメ
タルを折り曲げ加工して、中央平坦部とこの中央平坦部
の両側に連続する傾斜部とこの傾斜部の両側に連続する
両端の取付用平坦部とからなる略ハット形の断面形状に
成形してなる部材であり、この土留め材を各杭スパン毎
に設け、各杭スパンの土留め材を、その略ハット形の凸
側を法面の傾斜下方に向けてかつ両端の取付用平坦部を
杭の背面に当てて配置し、隣接する土留め材の重なり合
った取付用平坦部どうしを接合してなることを特徴とす
る。
土留め材の略ハット形の高さ寸法を杭の直径とほぼ同一
にしたことを特徴とする。
あけて杭を打ち込み、隣接する杭間に土留め材を配設し
てしがら工を施工するしがら工施工法であって、前記土
留め材は、細長い矩形のエキスパンドメタルを折り曲げ
加工して、中央平坦部とこの中央平坦部の両側に連続す
る傾斜部とこの傾斜部の両側に連続する両端の取付用平
坦部とからなる略ハット形の断面形状に成形した部材で
あり、この土留め材を、各杭スパン毎に、その略ハット
形の凸側を法面の傾斜下方に向けてかつ両端の取付用平
坦部を杭の背面に当てて配置し、隣接する土留め材の重
なり合った取付用平坦部どうしを接合することを特徴と
する。
おいて、法面における、杭を打ち土留め材を配設しよう
とするしがら工設置面を、法面の一部を切り取りまたは
溝状に掘削して形成するとともに、その切り取り幅また
は溝幅を前記土留め材の幅より僅かに大きい幅とするこ
とを特徴とする。
〜図3を参照して説明する。図1(イ)は本発明の一実
施形態のしがら工の要部の正面図、(ロ)は同平面図、
図2は同縦断面図、図3は上記のしがら工を施工した法
面を模式的に示した斜視図である。これらの図におい
て、10は例えば間伐材等の丸太を用いた杭であり、こ
の杭10を法面における概ね水平方向のしがら工設置ラ
インに沿って、間隔をあけて打ち込む。なお、杭10は
丸太でなく、鋼製でもよい。11は土留め材であり、こ
の土留め材11を各杭スパン毎に配設する。この土留め
材11は、細長い矩形のエキスパンドメタルを略ハット
形に折り曲げ加工したものである。すなわち、図1
(ロ)に示すように、中央平坦部12とこの中央平坦部
の両側に連続する傾斜部13とこの傾斜部の両側に連続
する両端の取付用平坦部14とからなる略ハット形の断
面形状をなしている。また、この実施形態では、土留め
材11の幅(略ハット形の高さ寸法hを指す)は、杭1
0の直径とほぼ同一(図示例ではやや小)としている。
設する際、土留め材11を、その略ハット形の凸側(図
1(ロ)で下側)を法面の傾斜下方(谷側:図1(ロ)
で下側)に向けて、かつ、両端の取付用平坦部14を杭
10の背面(山側:図1(ロ)で上側)に当てて配置す
る。なお、法面のしがら工設置面には凹凸があるのが普
通なので、通常、設置面の整地のためにしがら工設置ラ
インに沿って、法面の一部を切り取って平坦な設置面を
形成するか、あるいは溝状に掘削して溝の底に平坦な設
置面を形成する。この場合の切り取り幅または溝幅は、
土留め材11の幅(土留め材11の略ハット形の高さ寸
法h)より僅かに大きい幅に形成すればよい。このよう
に、土留め材11の幅が杭10の直径と同程度であり、
設置面を形成する際の切り取り幅または溝幅が狭く済む
ので、掘削手間が簡略化される。また、土留め材11が
略ハット形をなしているので、支えをしなくても安定し
て立てることができる。したがって、設置に際して単に
傾斜地盤上に置くことも可能であり、場合によっては、
設置面を掘削せずに乃至ほとんど掘削せずに、施工する
ことも可能であるる。
った取付用平坦部14どうしを接合金具15等で接合す
る。重なりあった取付用平坦部14どうしの接合手段は
任意であるが、例えば、重ね合わされたエキスパンドメ
タルの網目から例えば平板クサビ状釘を丸太の杭10に
打ち込む等して接合することができる。また、杭10に
対して固定せずに、両取付用平坦部14のエキスパンド
メタル網目部分をワイヤで結束して、単に両者14を接
合するだけでもよい。このように、土留め材11が網目
を持つエキスパンドメタル製であるから、隣接する杭ス
パンの土留め材11の接合は、簡単に行うことができ
る。次いで、土留め材11の背面側(山側)に土砂を裏
込めする。この裏込め土5は、設置面を掘削した際の掘
削土等の現地発生土を使用できる。
た複数のしがら工設置ラインに沿って行うと、図3のよ
うに法面4が階段状になる。そして、必要に応じて、芝
や苗木その他で植生を図る。
面の表層の土砂は土留め材11で防止される。一方、雨
水は土留め材11のエキスパンドメタル網目を容易に透
過するので、法面崩壊を引き起こす原因を生じさせな
い。
工設置ラインが水平方向に直線的であるとして述べた
が、しがら工設置ラインがカーブしている場合にも容易
に対応できる。すなわち、エキスパンドメタルは簡単に
所望の角度に折り曲げ加工できるので、土留め材11の
両端の取付用平坦部14の中央平坦部12に対する角度
を所望の角度にすることで、法面のしがら工設置ライン
の曲がりに対応できる。
施工するものであるが、大型の鋼製土留め工と並立して
本発明のしがら工を施行することも可能である。すなわ
ち、山腹斜面において、大型の土留め工が必要な個所に
は大型の鋼製土留め工を施工し、簡易なもので済む個所
には本発明のしがら工を施工する、という施工法も可能
であり、その場合には、山腹斜面の保護工が簡単にな
る。
略ハット形に成形した土留め材を各杭スパン毎に設ける
とともに、各杭スパンの土留め材は、その略ハット形の
凸側を法面の傾斜下方に向けてかつ両端の取付用平坦部
を杭の背面に当てて配置し、隣接する土留め材の重なり
合った取付用平坦部どうしを接合した構成であるから、
次のような構成を奏する。 設置のための掘削幅は、例えば請求項2のようにする
ことで、杭の直径とほぼ同等とすることが可能であり、
また、請求項4のように土留め材の幅より僅かに大きい
程度とすることができるので、掘削幅が狭く済み、掘削
手間が簡略化される。 土留め材の素材であるエキスパンドメタルは簡単に所
望の角度に折り曲げ加工できるので、両端の取付用平坦
部の中央平坦部に対する角度を所望の角度にすること
で、法面のしがら工設置ラインの曲がりに簡単に対応で
きる。 エキスパンドメタル製の土留め材が略ハット形をなし
ているので、支えをしなくても安定して立てることがで
き、したがって、設置に際して、単に傾斜地盤上に置い
ても、倒れることがなく安定して立つので、施工が容易
である。 隣接する杭スパンの土留め材の接合は、土留め材がエ
キスパンドメタルであるから簡単に行うことができる。 エキスパンドメタル製の土留め材はスペースを取ら
ず、かつ軽量なので、大量運搬も容易であり、輸送コス
トが安くなる。 大型の鋼製土留め工と並立して使用することも可能で
あり、その場合には、山腹斜面の保護工が簡単になる。
(イ)はしがら工の要部の正面図、(ロ)は(イ)の平
面図である。
た斜視図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 法面に概ね水平方向に間隔をあけて杭を
打ち込み、隣接する杭間に土留め材を配設してなるしが
ら工において、 前記土留め材は、細長い矩形のエキスパンドメタルを折
り曲げ加工して、中央平坦部とこの中央平坦部の両側に
連続する傾斜部とこの傾斜部の両側に連続する両端の取
付用平坦部とからなる略ハット形の断面形状に成形して
なる部材であり、この土留め材を各杭スパン毎に設け、
各杭スパンの土留め材を、その略ハット形の凸側を法面
の傾斜下方に向けてかつ両端の取付用平坦部を杭の背面
に当てて配置し、隣接する土留め材の重なり合った取付
用平坦部どうしを接合してなるしがら工。 - 【請求項2】 前記土留め材の略ハット形の高さ寸法が
前記杭の直径とほぼ同一であることを特徴とする請求項
1記載のしがら工。 - 【請求項3】 法面に概ね水平方向に間隔をあけて杭を
打ち込み、隣接する杭間に土留め材を配設してしがら工
を施工するしがら工施工法であって、 前記土留め材は、細長い矩形のエキスパンドメタルを折
り曲げ加工して、中央平坦部とこの中央平坦部の両側に
連続する傾斜部とこの傾斜部の両側に連続する両端の取
付用平坦部とからなる略ハット形の断面形状に成形した
部材であり、この土留め材を、各杭スパン毎に、その略
ハット形の凸側を法面の傾斜下方に向けてかつ両端の取
付用平坦部を杭の背面に当てて配置し、隣接する土留め
材の重なり合った取付用平坦部どうしを接合することを
特徴とするしがら工施工法。 - 【請求項4】 法面における、杭を打ち土留め材を配設
しようとするしがら工設置面を、法面の一部を切り取り
または溝状に掘削して形成するとともに、その切り取り
幅または溝幅を前記土留め材の幅より僅かに大きい幅と
することを特徴とする請求項3記載のしがら工施工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34283098A JP3960446B2 (ja) | 1998-12-02 | 1998-12-02 | しがら工、およびしがら工施工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34283098A JP3960446B2 (ja) | 1998-12-02 | 1998-12-02 | しがら工、およびしがら工施工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000160565A true JP2000160565A (ja) | 2000-06-13 |
JP3960446B2 JP3960446B2 (ja) | 2007-08-15 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP34283098A Expired - Fee Related JP3960446B2 (ja) | 1998-12-02 | 1998-12-02 | しがら工、およびしがら工施工法 |
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JP (1) | JP3960446B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100371534C (zh) * | 2005-11-16 | 2008-02-27 | 南京工业大学 | 预位移支护施工工艺及其支护桩 |
JP2010163837A (ja) * | 2009-01-19 | 2010-07-29 | Koshii Preserving:Kk | 筋工 |
-
1998
- 1998-12-02 JP JP34283098A patent/JP3960446B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN100371534C (zh) * | 2005-11-16 | 2008-02-27 | 南京工业大学 | 预位移支护施工工艺及其支护桩 |
JP2010163837A (ja) * | 2009-01-19 | 2010-07-29 | Koshii Preserving:Kk | 筋工 |
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