JP3470576B2 - 山留め壁の構築工法および山留め壁構造 - Google Patents
山留め壁の構築工法および山留め壁構造Info
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Description
工法および山留め壁構造に関するものである。
る際には、掘削した壁面の崩落を防止するために山留め
工法が採用される。この種の山留め工法には、各種各様
の方法があって、どのような山留め工法を採用するか
は、構造物の平面規模,掘削深度および地盤性状などの
設計,施工条件を踏まえて、総合的に判断して決定され
る。
には、H鋼などの親杭を所定の間隔で地盤中に打設し、
掘削の進行に伴って、隣接する親杭間に山留め板を横方
向に設置する親杭横矢板工法が通常採用されている。
法には、以下に説明する技術的な問題があった。
横矢板工法では、一般的に、木製の山留め板を多用して
いるが、このような山留め板の強度(曲げ,せん断)と
の関連で、親杭の打設間隔は、通常、0.9m程度と狭
い間隔に設置されていた。
設すると、杭の打設に時間と手間がかかり、工期と工費
の両面で不利益が大きくなるという問題があった。
てなされたものであって、その目的とするところは、親
杭の打設間隔を広くすることで、工期と工費の両面で有
利になる山留め壁の構築工法および山留め壁構造を提供
することにある。
に、本発明は、所定間隔を隔てて地盤中に打設される複
数の親杭と、隣接する前記親杭間に設置される土留め壁
材とを備えた山留め壁の構築工法において、地盤中に細
幅な溝を掘削し、この溝上に前記親杭を所定深度まで打
設した後に、隣接する親杭間にシート材で構成した土留
め壁材を設置し、この後に山留め壁の内部側を掘削する
ようにした。また、本発明は、所定間隔を隔てて地盤中
に打設される複数の親杭と、隣接する前記親杭間に設置
される土留め壁材とを備えた山留め壁において、前記土
留め壁材をシート材で構成するようにした。このように
構成した山留め壁の構築工法および山留め壁構造によれ
ば、内部を掘削した際の側圧をシート材の張力で負担さ
せるので、シート材の張力に応じて、親杭の打設間隔を
広くすることができる。前記シート材は、炭素繊維,ア
ラミド繊維などで構成した高張力シート材を用いること
ができる。シート材にこのような高張力材を用いると、
親杭の打設間隔をより一層広くすることができる。前記
親杭には、前記シート材の端部に固設された係止金具の
挿入可能な嵌合部を設けることができる。この構成によ
れば、シート材の設置が簡単に行える。また、本発明の
山留め壁の構築工法では、所定間隔を隔てて地盤中に打
設される複数の親杭と、隣接する前記親杭間に設置され
る土留め壁材とを備えた山留め壁の構築工法において、
地盤中に前記親杭を所定深度まで打設した後に、隣接す
る親杭間にシート材で構成した土留め壁材を掘削側に膨
出するように張設状態で設置し、この後に山留め壁の内
部側を掘削することができる。この用に構成された山留
め工法によれば、シート材で構成した土留め壁材を掘削
側に膨出するように張設状態で設置するので、土圧が作
用した際に、土留め壁背面側の土砂の移動を防ぐことが
できる。
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1か
ら図3は、本発明にかかる山留め壁の構築工法および山
留め壁構造の一実施例を示している。
0の内部を掘削した状態の上面図と斜視図であり、これ
らの図に示した山留め壁10は、所定間隔を隔てて地盤
中に打設された複数の親杭12と、隣接する親杭12間
に設置され、土留め壁材となるシート材14とを有して
いる。
備えたH型鋼からなる本体12aと、本体12aのフラ
ンジの両端に固設され、ウエブと平行に延び、かつ先端
側が相互に近接する複数のプレート12bとを有してい
る。
って延びるシート材14の挿通可能なスリット状開口1
2cが設けられていて、本体12aのウエブの両側に、
シート材14の両端に固着された係止金具16の挿入可
能な嵌合部12dが形成されている。
などで構成した高張力シート材から構成され、その両端
の端縁にT字断面の係止金具16が、シート材14を挟
むようにして固着されている。T字断面の係止金具16
は、スリット状開口12cから抜け出ない大きさになっ
ている。
親杭12の各嵌合部12d内に挿通し、スリット状開口
12cを介して隣接する親杭12間に設置されている。
際には、図3に示すように、まず、山留め壁10の構築
予定線上に細幅な溝18が所定深度まで掘削される。
親杭12の幅とほぼ同じ大きさの溝18を、例えば、ケ
リー掘削機で掘削した場合を示しているが、例えば、親
杭12のスリット状開口12cの開口幅程度の細い幅の
溝であってもよい。
掘削深度と同程度にすることが望ましい。溝18の掘削
が終了すると、この溝18上に親杭12が所定間隔を隔
てて、溝18の掘削深度よりも深く打設される。
が隣接する部分で互いに向かい合うようにして行われ、
この打設が終了すると、隣接する親杭12間にシート材
14の設置が行なわれる。
18が掘削形成されているので、溝14の延長方向にス
リット状開口12cを位置対応させると、嵌合部12d
内に土砂が入り込むことが防止され、この後の係止金具
16の挿通作業が簡単になる。
は、両端に固着されている係止金具16を嵌合部12d
内に挿通して、シート材14を溝18内に落とし込むよ
うにして行う。
2に示した構造の山留め壁10が構築されるので、この
後に山留め壁10の内部の掘削が行われる。内部の掘削
の進行に伴って、周囲の側圧が山留め壁10に加わる
が、この側圧は、シート材14の張力により負担させ
る。
ミド繊維などの高張力材を用いると、シート材14の大
きな張力により側圧に対抗することができ、親杭12の
打設間隔は、例えば、6m程度にすることができる。
に対抗させると、従来の親杭横矢板工法の場合よりも、
親杭12の打設間隔を広くすることができ、工期の短縮
と、工費の低減とを図ることができる。
矢板工法では、腹起こし材と切梁とからなる支保工を設
置するが、本実施例の場合には、親杭12に端部が当接
する切梁18だけを設置すればよく腹起こしが不要にな
るので、工期の短縮と、工費の低減とを図ることができ
る。
の実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当
する部分には、同一符号を付してその説明を省略すると
ともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
は、複数の親杭12’とシート材14’とから構成され
ている。親杭12’は、ウエブと一対のフランジとを備
えたH型鋼からなる本体12a’と、本体12a’の一
方フランジの両端に固設されたC字断面の嵌合部12
d’とを有している。
d’内に挿通可能な棒状係止金具16’が固着されてい
る。このように構成された山留め壁10’は、上記実施
例と同様な方法で構築され、上記実施例と同等の作用効
果が得られる。
法の他の実施例を示しており、上記実施例と同一もしく
は相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略
するとともに以下にその特徴点についてのみ説明する。
た実施例の変形例であって、山留め壁10”は、所定間
隔を隔てて地盤中に打設された複数の親杭12と、隣接
する親杭12間に設置され、土留め壁材となるシート材
14とを有している。
張設状態で設置されていて、このシート材14の設置後
に、図5に示したシート材14の下面側が掘削される。
いては、親杭12を通常の方法により打設した後に、親
杭12管に細い幅の湾曲した溝を掘削し、掘削された溝
内にシート材14が設置される。
部に土砂が入り込まないように、適当なプレートで下端
や開口部分を閉塞しておく。
れば、シート材14で構成した土留め壁材を掘削側に膨
出するように張設状態で設置するので、土圧が作用した
際に、土留め壁背面側の土砂の移動を防ぐことができ、
地割れなどの発生を回避できる。
本発明にかかる山留め壁の構築工法および山留め壁構造
によれば、親杭の打設間隔を広くすることで、工期と工
費の両面で有利になるとともに、内部を掘削したときの
支保工の構成も簡単になる。
平面図である。
る。
す平面図である。
例を示す平面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 所定間隔を隔てて地盤中に打設される複
数の親杭と、隣接する前記親杭間に設置される土留め壁
材とを備えた山留め壁の構築工法において、 地盤中に細幅な溝を掘削し、この溝上に前記親杭を所定
深度まで打設した後に、隣接する親杭間にシート材で構
成した土留め壁材を設置し、この後に山留め壁の内部側
を掘削することを特徴とする山留め壁の構築工法。 - 【請求項2】 所定間隔を隔てて地盤中に打設される複
数の親杭と、隣接する前記親杭間に設置される土留め壁
材とを備えた山留め壁の構築工法において、 地盤中に前記親杭を所定深度まで打設した後に、隣接す
る親杭間にシート材で構成した土留め壁材を掘削側に膨
出するように張設状態で設置し、この後に山留め壁の内
部側を掘削することを特徴とする山留め壁の構築工法。 - 【請求項3】 所定間隔を隔てて地盤中に打設される複
数の親杭と、隣接する前記親杭間に設置される土留め壁
材とを備えた山留め壁において、 前記土留め壁材をシート材で構成することを特徴とする
山留め壁構造。 - 【請求項4】 前記シート材は、炭素繊維,アラミド繊
維などで構成した高張力シート材からなることを特徴と
する請求項3記載の山留め壁構造。 - 【請求項5】 前記親杭は、前記シート材の端部に固設
された係止金具の挿入可能な嵌合部を有することを特徴
とする請求項3または4記載の山留め壁構造。
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JP33424097A JP3470576B2 (ja) | 1997-12-04 | 1997-12-04 | 山留め壁の構築工法および山留め壁構造 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11166233A JPH11166233A (ja) | 1999-06-22 |
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Family
ID=18275120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP33424097A Expired - Fee Related JP3470576B2 (ja) | 1997-12-04 | 1997-12-04 | 山留め壁の構築工法および山留め壁構造 |
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JP2011117198A (ja) * | 2009-12-03 | 2011-06-16 | Ohbayashi Corp | 山留めの構造及びその構築方法 |
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-
1997
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