JP5476953B2 - 山留めの構造及びその構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤の崩落を防止する山留めの構造及びその構築方法に関するものである。
地下に構造物を構築する際は、地盤を掘削して形成された掘削部の周囲に山留めが構築される。この山留めとして、一般的に、親杭横矢板壁やソイルセメント柱列壁等が構築されている。
例えば、特許文献1には、地盤に打設されたH型鋼からなる親杭のフランジ間に、複数枚の横矢板を上下方向に積み重ねた構成の親杭横矢板壁が開示されている。
しかし、親杭横矢板壁を構築する方法では、親杭間の地盤を掘削したり、親杭間に横矢板を1枚ずつ設置したり、横矢板を設置した後の横矢板の地盤側に土を埋め戻したりする作業に手間及び時間がかかるという問題点があった。また、地盤に設置された親杭間の距離は全深度において一定ではないので、親杭間の距離に合わせて横矢板を現場で切断する等の現場作業が必要となり、作業に遅れが生じ易いという問題点があった。
そこで、短時間で容易に構築可能な山留めとして、掘削部の側壁を覆うようにシート状部材を設置する方法がある。これは、シート状部材の両側の側縁部をそれぞれ一対の親杭にネジ等で固定することにより、一対の親杭間にシート状部材を立設するものである。
特開2001−107361号公報
しかしながら、掘削部の側壁を覆うようにシート状部材を設置する方法では、掘削部の周囲の地盤(以下、背面地盤という)の側圧がシート状部材に作用するとシート状部材が中央部へ向かって引張られることにより、ネジ等の周囲のシート状部材に集中して引張力が作用するため、ネジ等の周囲のシート状部材が損傷してしまう。そして、時間の経過とともに損傷箇所が拡がって、最終的に、シート状部材が破れてしまうという問題点があった。
そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、背面地盤の側圧が作用しても、シート状部材が破損しない山留めの構造及びその構築方法を提供することを目的とする。
本発明は、地盤を掘削して形成された掘削部の周囲の前記地盤内に間隔をおいて複数設置され、前記掘削部側の表面が前記掘削部内に露出している親杭と、
一の前記親杭から他の前記親杭との間の前記掘削部の側壁を覆うように前記掘削部内に設けられたシート状部材と、
前記シート状部材の側縁部に係止された状態で、前記シート状部材を介して前記親杭の前記露出した表面に設置された定着部材と、
前記シート状部材及び前記定着部材を貫通して、前記親杭に固定された固定材と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、地盤内に親杭が設置されるとともに、一の親杭と他の親杭との間の掘削部の側壁を覆うようにシート状部材が設置されるので、掘削部内への地盤の崩落を防止することができる。
また、シート状部材の設置は、例えば、図9に示すように、親杭と定着部材との間にシート状部材の側縁部を介在させて、固定材で固定するだけなので、短時間で実施することができる。そして、横幅の長いシート状部材を用いることにより、1回の作業で広い範囲にシート状部材を設置することができるので、シート状部材の設置作業回数を少なくすることができる。
また、背面地盤の側圧によりシート状部材の側縁部に引張り力が作用しても、シート状部材の側縁部は定着部材に係止しているため、その力は定着部材に伝達されて、シート状部材及び定着部材にて引張り力を負担することとなり、従来のように、固定材の周囲のシート状部材の側縁部に集中して作用することが無くなる。したがって、背面地盤の側圧が作用してもシート状部材が破損することは無い。
さらに、従来の親杭横矢板壁と比べて、親杭間の地盤を掘削する作業、横矢板を親杭間に敷設する作業、及び横矢板の背面側に土砂を埋め戻す作業等を省くことができるので、手間をかけること無く短時間で山留めを構築できる。
また、本発明は、地盤を掘削して形成された掘削部の周囲の前記地盤内に間隔をおいて複数設置され、前記掘削部側の表面が前記掘削部内に露出している親杭と、
一の前記親杭と他の前記親杭との間の前記掘削部の側壁を覆うように前記掘削部内に設けられ、両側の側縁部がそれぞれ折り返されたシート状部材と、
前記シート状部材の側縁部の前記折り返された部分に挟まれた定着部材と、
前記折り返された部分に挟まれた定着部材が前記親杭の前記露出した表面に接するように、前記シート状部材の側縁部の折り返されて二重になった部分を貫通して、前記親杭に固定された固定材と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、地盤内に親杭が設置されるとともに、一の親杭と他の親杭との間の掘削部の側壁を覆うようにシート状部材が設置されるので、掘削部内への地盤の崩落を防止することができる。
また、シート状部材の設置は、例えば、図8に示すように、シート状部材の側縁部を折り返して二重になった部分の間に定着部材を挟んで係止し、シート状部材を親杭に固定材で固定するだけなので、短時間で実施することができる。そして、横幅の長いシート状部材を用いることにより、1回の作業で広い範囲にシート状部材を設置することができるので、シート状部材の設置作業回数を少なくすることができる。
また、背面地盤の側圧によりシート状部材の側縁部に引張り力が作用しても、シート状部材の側縁部は定着部材に係止しているため、その力は定着部材に伝達されて、シート状部材及び定着部材にて引張り力を負担することとなり、従来のように、固定材の周囲のシート状部材の側縁部に集中して作用することが無くなる。したがって、背面地盤の側圧が作用してもシート状部材が破損することは無い。
さらに、従来の親杭横矢板壁と比べて、親杭間の地盤を掘削する作業、横矢板を親杭間に敷設する作業、及び横矢板の背面側に土砂を埋め戻す作業等を省くことができるので、手間をかけること無く短時間で山留めを構築できる。
また、本発明において、前記シート状部材の側縁部がそれぞれ接続された一対の前記親杭間に存在する他の前記親杭には、前記シート状部材よりも前記掘削部の内方側に配置された前記定着部材が、前記定着部材及び前記シート状部材を貫通した前記固定材にて、前記シート状部材を介して前記他の親杭の前記露出した表面に取り付けられてなることとしてもよい。
本発明によれば、背面地盤の側圧がシート状部材に作用しても、シート状部材は他の親杭に接続されているので、当該他の親杭を中心に各側縁部側へ向かって、同じ大きさの力が均等にシート状部材に作用することとなる。かかる状態のときに、各側縁部側に向かって作用する力は、釣り合って互いに相殺されるので、背面地盤の側圧は他の親杭に接続されている部分のシート状部材に作用しない。したがって、他の親杭に接続されている部分のシート状部材が破損することは無い。
また、本発明において、前記シート状部材は、前記シート状部材の前記側縁部が折り返されて前記定着部材を覆うように係止されてなることとしてもよい。
本発明によれば、例えば、図1に示すように、シート状部材の側縁部が折り返されて定着部材を覆うようにシート状部材が設けられているので、定着部材を確実に係止することができる。これにより、シート状部材に作用する側圧を定着部材で支持することができる。
また、本発明において、前記固定材は、空気圧又はガス圧により打ち付けられた鋲又は釘からなることとしてもよい。
本発明によれば、シート状部材を短時間で容易に親杭に固定することができる。
また、本発明は、地盤を掘削して形成された掘削部の周囲の前記地盤内に間隔をおいて複数設置され、前記掘削部側の表面が前記掘削部内に露出している親杭と、一の前記親杭から他の前記親杭との間の前記掘削部の側壁を覆うように前記掘削部内に設けられたシート状部材と、前記シート状部材の側縁部に係止された状態で、前記シート状部材を介して前記親杭の前記露出した表面に設置された定着部材と、前記シート状部材及び前記定着部材を貫通して、前記親杭に固定された固定材と、を備えた山留めの構築方法において、
掘削予定箇所の周囲の前記地盤内に複数の前記親杭を間隔をおいて設置する親杭設置工程と、
前記地盤の前記掘削予定箇所を掘削するとともに、前記親杭の前記掘削部側の前記表面が露出するように前記掘削部を形成する掘削部形成工程と、
一の前記親杭と他の前記親杭との間の前記掘削部の前記側壁を覆うように、前記掘削部内に前記シート状部材を配置するシート状部材配置工程と、
前記シート状部材の前記側縁部を前記定着部材の縁に係止する係止工程と、
前記シート状部材及び前記定着部材に前記固定材を貫通させて、前記シート状部材の前記側縁部及び前記シート状部材に係止された前記定着部材を前記親杭の前記表面に固定する固定工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、地盤を掘削して形成された掘削部の周囲の前記地盤内に間隔をおいて複数設置され、前記掘削部側の表面が前記掘削部内に露出している親杭と、一の前記親杭と他の前記親杭との間の前記掘削部の側壁を覆うように前記掘削部内に設けられ、両側の側縁部がそれぞれ折り返されたシート状部材と、前記シート状部材の側縁部の前記折り返された部分に挟まれた定着部材と、前記定着部材が前記シート状部材の側縁部を介して前記親杭の前記露出した表面に接するように、前記シート状部材の側縁部の折り返されて二重になった部分を貫通して、前記親杭に固定された固定材と、を備えた山留めの構築方法において、
掘削予定箇所の周囲の前記地盤内に複数の前記親杭を間隔をおいて設置する親杭設置工程と、
前記地盤の前記掘削予定箇所を掘削するとともに、前記親杭の前記掘削部側の前記表面が露出するように前記掘削部を形成する掘削部形成工程と、
一の前記親杭と他の前記親杭との間の前記掘削部の前記側壁を覆うように、前記掘削部内に前記シート状部材を配置するシート状部材配置工程と、
前記シート状部材の前記側縁部を前記定着部材の縁に引っ掛かるように折り返して、前記側縁部で前記定着部材を挟むように係止する係止工程と、
前記シート状部材及び前記折り返されたシート状部材に前記固定材を貫通させて、前記シート状部材の前記側縁部の前記折り返されて二重になった部分を前記親杭の前記表面に固定する固定工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、背面地盤の側圧が作用しても、シート状部材が破損しない山留めの構造及びその構築方法を提供できる。
本発明の第一実施形態に係る山留めの構造を示す平面図である。 本発明の第一実施形態に係る山留めの構造を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る山留めの構造の構築方法を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る山留めの構造の構築方法を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る山留めの構造の構築方法を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る山留めの構造の構築方法を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る山留めの構造の構築方法を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態に係る山留めの構造のシート状部材の側縁部を親杭に固定した状態を示す平面図である。 シート状部材の側縁部を固定する他の方法を示す図である。
以下、本発明に係る山留めの構造1の好ましい実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の第一実施形態に係る山留めの構造1を示す平面図及び斜視図である。
図1及び図2に示すように、山留めの構造1は、地盤10を掘削して形成された掘削部13の周囲の地盤(以下、背面地盤14という)内に間隔をおいて設置された複数の親杭2と、掘削部13の側壁15を覆うように設けられたシート状部材3と、シート状部材3の両側の側縁部3aにそれぞれ係止された定着部材4と、シート状部材3及び定着部材4を親杭2に固定する固定材5と、を備える。
本実施形態では、親杭2として、H型鋼を用いが、これに限定されるものではなく、I型鋼やチャンネル等の鋼材を用いてもよい。
シート状部材3は、側縁部3aをそれぞれ固定するための一対の親杭2間の側壁15を覆うように設置されている。また、側縁部3aは、定着部材4の外方側縁に引っ掛けて折り返されることにより、定着部材4に係止した状態で固定材5にて親杭2の掘削部13側のフランジ(以下、掘削部側フランジ7という)に固定されている。
そして、シート状部材3は、引張強度が予め設計等により決定された所定の値以上のものを用いる。本実施形態においては、シート状部材3として、ポリエステルを塩化ビニル樹脂で被覆したものからなり、引張強度が縦方向及び横方向共に1960N/3cmのボウエンメッシュUK−333(キョーワ株式会社製)を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば、薄い鋼製のシートを用いてもよい。
また、本実施形態では、定着部材4として、鋼製のフラットバーを用いたが、これに限定されるものではなく、シート状部材3に背面地盤14の側圧が作用する際に、シート状部材3による引張り力に抵抗することができる程度の強度を有する板状のものであればよく、例えば、強化プラスチックでもよい。
また、固定材5は、ガス銃で打設可能な鋲を用いた。ガス銃で打設された固定材5の一端は、シート状部材3及び定着部材4を貫通し、親杭2の掘削部側フランジ7内に埋め込まれた状態となる。なお、本実施形態においては、鋲を用いたが、これに限定されるものではなく、ガス銃で打設可能なものであればよく、例えば、釘でもよい。
また、山留めの構造1は、一対の親杭2間に存在する他の親杭22には、シート状部材3よりも掘削部13の内方側に配置された定着部材4が、シート状部材3を介した状態で、定着部材4及びシート状部材3を貫通した固定材5にて他の親杭22の掘削部側フランジ7に取り付けられている。
上述したような山留めの構造1によれば、背面地盤14から側圧がシート状部材3に作用した場合には、シート状部材3が掘削部13側に伸張して側縁部3aに引張力が作用する。このとき、シート状部材3の側縁部3aに作用する引張力は、折り返し部分から定着部材4全体に分散して伝達されて、シート状部材3及び定着部材4にて引張力を負担することとなる。このことにより、シート状部材3の側縁部3aは損傷しなくなり、シート状部材3は高い側圧に対して耐力を有することとなる。
以下に、山留めの構造1の構築方法について、施工手順にしたがって説明する。
図3〜図7は、本実施形態に係る山留めの構造1の構築方法を示す斜視図である。
まず、図3に示すように、複数の親杭2を構造物構築予定箇所12の周囲の地盤10内に間隔をおいて打設する(親杭設置工程)。
次に、図4に示すように、構造物構築予定箇所12の地盤10をバックホウ等で所定の深さまで掘削して掘削部13を形成する(掘削部形成工程)。その際には、親杭2の掘削部側フランジ7の側面が露出するように掘削し、親杭2間の地盤10は掘削しないものとする。
次に、図5に示すように、シート状部材3を掘削部13の側壁15を覆うようにシート状部材3を配置するとともに、シート状部材3の側縁部3aがそれぞれ一対の親杭2の掘削部側フランジ7の側方に位置するように配置する(シート状部材配置工程)。
そして、シート状部材3の両側の側縁部3aに接するように定着部材4をそれぞれ配置する。
次に、図6に示すように、側縁部3aを定着部材4の外方側縁に引っ掛けて折り返し、その折り返された側縁部3aで定着部材4の表面を覆う(係止工程)。
次に、ガス銃で、定着部材4及び側縁部3aを貫通するように固定材5を圧入し、定着部材4及び側縁部3aを親杭2に固定する(固定工程)。
シート状部材3の両側の側縁部3aを固定した後に、図7に示すように、側縁部3aがそれぞれ固定された一対の親杭2間に存在する他の親杭22の掘削部側フランジ7にシート状部材3の中央部やその周囲を固定する。その際には、まず、シート状部材3の表面に接するように定着部材4を配置し、この定着部材4をシート状部材3を介在させた状態で掘削部側フランジ7に密着させて、次に、ガス銃で固定材5を圧入し、定着部材4及びシート状部材3を他の親杭22に固定することにより、山留めの構造1が構築される。
以上説明した本実施形態における山留めの構造1によれば、掘削部13の側壁15を覆うようにシート状部材3が設けられ、背面地盤14内には親杭2が設けられているので、背面地盤14の崩壊を防止することができる。
また、シート状部材3の設置は、固定材5でシート状部材3の側縁部3aと定着部材4とを固定するだけなので、短時間で実施することができる。そして、横幅の長いシート状部材3を用いることにより、1回の作業で広い範囲にシート状部材3を設置することができるので、シート状部材3の設置作業回数を少なくすることができる。
また、シート状部材3に背面地盤14の側圧が作用しても、シート状部材3の側縁部3aは定着部材4に係止しているため、その力は定着部材4に伝達されて、シート状部材3及び定着部材4にて引張り力を負担することとなる。したがって、シート状部材3の側縁部3aが破損することは無い。さらに、シート状部材3の中央部やその周囲も、定着部材4がシート状部材3を介在して親杭22に密着するように取り付けられているため、背面地盤14の側圧は定着部材4に伝達される。
さらに、従来の親杭横矢板壁と比べて、親杭2、22間の地盤10を掘削する作業、横矢板を親杭2、22間に敷設する作業、及び横矢板の背面側に土砂を埋め戻す作業等を省くことができるので、手間をかけること無く短時間で山留めを構築できる。
また、固定材5は、ガス銃により打設されるので、シート状部材3を短時間で親杭2、22に固定することができる。
なお、本実施形態においては、シート状部材3の中央部やその周囲を他の親杭22に固定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、シート状部材3の両側の側縁部3aのみを親杭2に固定して、中央部やその周囲を他の親杭22に固定しなくてもよい。かかる場合には、シート状部材3の中央部やその周囲を他の親杭22に固定する手間を省けるので、短時間でシート状部材3を設置することができる。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。以下の説明において、第一実施形態に対応する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図8は、本発明の第二実施形態に係る山留めの構造21のシート状部材3の側縁部3aを親杭2に固定した状態を示す平面図である。
図8に示すように、山留めの構造21は、親杭2と、シート状部材3と、折り返されたシート状部材3の側縁部3aに挟まれてその折り返し部分に引っ掛かるように係止された状態で、シート状部材3を介して親杭2の掘削部側フランジ7に接するように配置された定着部材24と、折り返されて二重になったシート状部材3の側縁部3aを貫通して、親杭2の掘削部側フランジ7に固定された固定材5と、を備える。
本実施形態では、定着部材24として、鉄筋を用いたが、これに限定されるものではなく、シート状部材3に背面地盤14の側圧が作用する際に、シート状部材3による引張り力に抵抗することができる程度の強度を有する棒状のものであればよく、例えば、強化プラスチックでもよい。
以下に、この山留めの構造21の構築方法について説明する。
まず、第一実施形態で示したように、複数の親杭2を地盤10内に打設し(親杭設置工程)、構造物構築予定箇所12の地盤10を掘削して掘削部13を形成する(掘削部形成工程)。また、掘削部13の側壁15を覆うようにシート状部材3を配置する(シート状部材配置工程)。
次に、シート状部材3の側縁部3aを定着部材24の外方側縁に引っ掛けて折り返し、折り返されたシート状部材3の側縁部3aの間に定着部材24を挟んで係止する(係止工程)。
次に、定着部材24を挟んで二重になったシート状部材3の側縁部3aに固定材5を貫通させて、シート状部材3の側縁部3aを親杭2の掘削部側フランジ7に固定するとともに、定着部材24をシート状部材3にて拘束する(固定工程)。
以上説明した本実施形態における山留めの構造21によれば、定着部材24として、棒状の鉄筋等を用いることにより、側縁部3aを折り返す幅を短くすることができるので、設置作業を容易に行うことができる。
なお、上述した各実施形態においては、定着部材4、24としてフラットバーや鉄筋を用いた場合について説明したが、これに限定さるものではなく、図9に示すように、L字型のアングル材11を用いてもよい。その際には、アングル材11と掘削部側フランジ7との間にシート状部材3の側縁部3aを介在させた状態で、アングル材11の角部を掘削部側フランジ7の角部に当接させた状態で、固定材5でアングル材11及びシート状部材3を親杭2に固定する。
1 山留めの構造
2 親杭
3 シート状部材
3a 側縁部
4 定着部材
5 固定材
7 掘削部側フランジ
10 地盤
11 アングル材
12 構造物構築予定箇所
13 掘削部
14 背面地盤
15 側壁
21 山留めの構造
22 親杭
24 定着部材

Claims (7)

  1. 地盤を掘削して形成された掘削部の周囲の前記地盤内に間隔をおいて複数設置され、前記掘削部側の表面が前記掘削部内に露出している親杭と、
    一の前記親杭から他の前記親杭との間の前記掘削部の側壁を覆うように前記掘削部内に設けられたシート状部材と、
    前記シート状部材の側縁部に係止された状態で、前記シート状部材を介して前記親杭の前記露出した表面に設置された定着部材と、
    前記シート状部材及び前記定着部材を貫通して、前記親杭に固定された固定材と、
    を備えることを特徴とする山留めの構造。
  2. 地盤を掘削して形成された掘削部の周囲の前記地盤内に間隔をおいて複数設置され、前記掘削部側の表面が前記掘削部内に露出している親杭と、
    一の前記親杭と他の前記親杭との間の前記掘削部の側壁を覆うように前記掘削部内に設けられ、両側の側縁部がそれぞれ折り返されたシート状部材と、
    前記シート状部材の側縁部の前記折り返された部分に挟まれた定着部材と、
    前記折り返された部分に挟まれた定着部材が前記親杭の前記露出した表面に接するように、前記シート状部材の側縁部の折り返されて二重になった部分を貫通して、前記親杭に固定された固定材と、
    を備えることを特徴とする山留めの構造。
  3. 前記シート状部材の側縁部がそれぞれ接続された一対の前記親杭間に存在する他の前記親杭には、前記シート状部材よりも前記掘削部の内方側に配置された前記定着部材が、前記定着部材及び前記シート状部材を貫通した前記固定材にて、前記シート状部材を介して前記他の親杭の前記露出した表面に取り付けられてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の山留めの構造。
  4. 前記シート状部材は、前記シート状部材の前記側縁部が折り返されて前記定着部材を覆うように係止されてなることを特徴とする請求項1又は3に記載の山留めの構造。
  5. 前記固定材は、空気圧又はガス圧により打ち付けられた鋲又は釘からなることを特徴とする請求項1〜3のうち何れか一項に記載の山留めの構造。
  6. 地盤を掘削して形成された掘削部の周囲の前記地盤内に間隔をおいて複数設置され、前記掘削部側の表面が前記掘削部内に露出している親杭と、一の前記親杭から他の前記親杭との間の前記掘削部の側壁を覆うように前記掘削部内に設けられたシート状部材と、前記シート状部材の側縁部に係止された状態で、前記シート状部材を介して前記親杭の前記露出した表面に設置された定着部材と、前記シート状部材及び前記定着部材を貫通して、前記親杭に固定された固定材と、を備えた山留めの構築方法において、
    掘削予定箇所の周囲の前記地盤内に複数の前記親杭を間隔をおいて設置する親杭設置工程と、
    前記地盤の前記掘削予定箇所を掘削するとともに、前記親杭の前記掘削部側の前記表面が露出するように前記掘削部を形成する掘削部形成工程と、
    一の前記親杭と他の前記親杭との間の前記掘削部の前記側壁を覆うように、前記掘削部内に前記シート状部材を配置するシート状部材配置工程と、
    前記シート状部材の前記側縁部を前記定着部材の縁に係止する係止工程と、
    前記シート状部材及び前記定着部材に前記固定材を貫通させて、前記シート状部材の前記側縁部及び前記シート状部材に係止された前記定着部材を前記親杭の前記表面に固定する固定工程と、
    を備えることを特徴とする山留めの構築方法。
  7. 地盤を掘削して形成された掘削部の周囲の前記地盤内に間隔をおいて複数設置され、前記掘削部側の表面が前記掘削部内に露出している親杭と、一の前記親杭と他の前記親杭との間の前記掘削部の側壁を覆うように前記掘削部内に設けられ、両側の側縁部がそれぞれ折り返されたシート状部材と、前記シート状部材の側縁部の前記折り返された部分に挟まれた定着部材と、前記定着部材が前記シート状部材の側縁部を介して前記親杭の前記露出した表面に接するように、前記シート状部材の側縁部の折り返されて二重になった部分を貫通して、前記親杭に固定された固定材と、を備えた山留めの構築方法において、
    掘削予定箇所の周囲の前記地盤内に複数の前記親杭を間隔をおいて設置する親杭設置工程と、
    前記地盤の前記掘削予定箇所を掘削するとともに、前記親杭の前記掘削部側の前記表面が露出するように前記掘削部を形成する掘削部形成工程と、
    一の前記親杭と他の前記親杭との間の前記掘削部の前記側壁を覆うように、前記掘削部内に前記シート状部材を配置するシート状部材配置工程と、
    前記シート状部材の前記側縁部を前記定着部材の縁に引っ掛かるように折り返して、前記側縁部で前記定着部材を挟むように係止する係止工程と、
    前記シート状部材及び前記折り返されたシート状部材に前記固定材を貫通させて、前記シート状部材の前記側縁部の前記折り返されて二重になった部分を前記親杭の前記表面に固定する固定工程と、
    を備えることを特徴とする山留めの構築方法。
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