JPH11209987A - 土木構造物 - Google Patents

土木構造物

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JPH11209987A
JPH11209987A JP2264398A JP2264398A JPH11209987A JP H11209987 A JPH11209987 A JP H11209987A JP 2264398 A JP2264398 A JP 2264398A JP 2264398 A JP2264398 A JP 2264398A JP H11209987 A JPH11209987 A JP H11209987A
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frame
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tension
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Masaji Hanai
正次 花井
Kiyoshi Sano
佐野  清
Hisashi Osumi
久 大隅
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 鋼製枠内に中詰材を充填してなる土木構造物
における鋼材使用量を削減する。 【解決手段】 鋼製の複数の柱材21と奥行材22と梁
材23とにより複数の箱枠セル25が連続形成された鋼
製枠27を設置する。この鋼製枠27の最外面に中詰材
の漏出を防止するスクリーン面材26を取り付ける。鋼
製枠27の内部に中詰材を充填して,土留め,擁壁,砂
防ダム等の土木構造物とする。また,鋼製枠27の少な
くとも最前面のスクリーン面材26として,内部に充填
される中詰材の内部圧力に対して張力で抗する引っ張り
材(フラットバ−等)を用いる。当該土木構造物に作用
する外力は,鋼製枠27の骨組み強度と内部の中詰材の
せん断抵抗力とで抗するので,鋼製枠27自体の強度は
小さく済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,土留め,擁壁,
護岸,砂防ダム,堰堤等として構築される土木構造物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より土留め,擁壁,護岸,砂防ダ
ム,堰堤等の施工法として,鋼製枠内に中詰材を充填し
て土木構造物を構築する工法が知られている。図8は従
来の土木構造物10の断面図,図7は前記土木構造物3
0を構築する際の鋼製枠7の一部を示すもので,鋼製枠
7は柱材1と奥行材2と梁材3と斜め材4とをボルト接
合して形成される箱枠セル5が少なくとも左右方向に複
数連続形成された構成である。この鋼製枠7の図7に示
された部分は奥行方向に並ぶ下段の2つの箱枠セル5と
前面側(図7で手前側)の箱枠セル5の上に形成された
上段の1つの箱枠セル5とからなるが,これを必要に応
じて左右方向に複数連設する。各箱枠セル5における前
面側および後面側の柱材1と上部および下部の奥行材2
とからなる側面四角形枠12は,前記の斜め材4により
トラス構造となっている。そして,鋼製枠7の最外面に
山形鋼等によるスクリーン面材6をボルト接合し,その
内部に図8に示すように栗石等の中詰材8を充填した
後,上面に上面スクリーン面材9(図7参照)で蓋をし
て土木構造物10を構築する。そして,図8の土留め工
の例では,土木構造物10の右側部分に埋め戻された土
砂(2点鎖線ハッチング部分)11が当該土木構造物1
0に外力として作用する。
【0003】この土木構造物10は,上述の構造の説明
から明らかな通り,当該土木構造物10に作用する外力
に対する抵抗力を鋼製枠7の骨組み強度のみで負担する
構造である。すなわち,前記の通り,各箱枠セル5にお
ける柱材1と奥行材2とからなる側面四角形枠(前後2
本の柱材1と上下2本の奥行材2とからなる四角形の
枠)12の対角線部分に斜め材4を設けてトラス構造と
し,これにより側面四角形枠12の面内形状変形(隣接
する枠材1,2相互間の角度が変化する変形)を抑え込
んでいるので,鋼製枠7は,図8において右方から作用
する外力に対して,中詰材8に外力を伝達せず,鋼製枠
7の骨組み強度のみで抗する。この場合,内部の中詰材
8は重しとしては作用するが,鋼製枠7を補強する作用
すなわち鋼製枠7自体が負担する外力を軽減する作用は
持たない。なお,梁材3と柱材1との接合はボルトによ
るピン接合で自在化されており,基礎地盤の傾斜や地盤
沈下等等に対して対応可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の土木構造物10
は,コンクリート構造物と比較して,基礎地盤に対する
適応性が高い,工期が大幅に短縮される等の長所によ
り,上述の各種工事に広く採用されているが,前述の通
り,当該土木構造物10に作用する外力に対する抵抗力
を鋼製枠7の骨組み強度のみで負担する構造であるか
ら,鋼製枠7を形成する各枠材(柱材1,奥行材2,梁
材3)の強度を大きく設定する必要があり,大きなサイ
ズの枠材が必要で,鋼材の使用量も多くなる。経済性,
省資源の点で,鋼材の使用量を少なくすることが望まし
い。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で,鋼製枠内に中詰材を充填して構築する土木構造物に
おいて,外力に抵抗するために必要な強度を確保しなが
ら,鋼材の使用量を少なくすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は,鋼製の複数の前面側柱材,複数の後面側柱材と,
前記複数の前面側柱材を結合する前面側の上部梁材,下
部梁材および前記複数の後面側柱材を結合する後面側の
上部梁材,下部梁材と,対向する前面側柱材と後面側柱
材とを結合する上部奥行材,下部奥行材とにより形成さ
れた,少なくとも左右方向に連続する複数の箱枠セルか
らなる鋼製枠と,この鋼製枠の内部に充填された中詰材
とからなる土木構造物において,前記鋼製枠の各箱枠セ
ルにおける対向する前面側柱材,後面側柱材と上部奥行
材,下部奥行材とからなる側面四角形枠を,斜め材を設
けずに単に四角形状に接合して構成し,前記鋼製枠の最
外面にスクリーン面材を取り付けるとともに,これら最
外面のスクリーン面材のうち,少なくとも,最前面の柱
材間に取り付けられるスクリーン面材を,中詰材による
内部圧力に対して張力で抗する引っ張り材としたことを
特徴とする。
【0007】請求項2は,請求項1の土木構造物におい
て,鋼製枠における最後面の柱材間に取り付けられるス
クリーン面材も,中詰材による内部圧力に対して張力で
抗する引っ張り材としたことを特徴とする。
【0008】請求項3は,請求項1の土木構造物におい
て,各箱枠セルにおける前面側および後面側の四角形枠
を形成する柱材と梁材とが当該四角形枠の面内で相対回
転可能にピン接合されたことを特徴とする。
【0009】請求項4は,請求項1の土木構造物におけ
る鋼製枠の,中詰材による内部圧力に対して張力で抗す
る引っ張り材としたスクリーン面材を外側方向に湾曲さ
せたことを特徴とする。
【0010】請求項5は,請求項1の土木構造物におけ
る鋼製枠の,中詰材による内部圧力に対して張力で抗す
る引っ張り材としたスクリーン面材として,フラットバ
ーを用いたことを特徴とする。
【0011】請求項6は,請求項1の土木構造物の鋼製
枠における最側端面の柱材間に取り付けられるスクリー
ン面材として,中詰材による内部圧力に対して曲げ剛性
により抗する曲げ材を用いたことを特徴とする。
【0012】請求項7は,請求項1の土木構造物におけ
るスクリーン面材を,中詰材の漏出を防止可能な網状な
いし穴明き面状部材で構成したことを特徴とする。
【0013】請求項8は,請求項1におけるスクリーン
面材の内側に,細粒中詰材の漏出を防止するための透水
性シートを張り付けたことを特徴とする。
【0014】請求項9は,請求項1における鋼製枠の箱
枠セルが奥行方向にも複数連設されたことを特徴とす
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を図1
〜図6に示した一実施例の土木構造物を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例の土木構造物における鋼製
枠27の一部分を示す斜視図,図2は図1の鋼製枠27
により施工した土木構造物30の断面図である。
【0016】前記鋼製枠27は,図示例では,柱材21
と奥行材22と梁材23とをボルト接合して形成される
箱枠セル25が奥行方向に2つ,上下に2つ連続形成さ
れたものを,左右方向に複数連設した構造である。前記
の各箱枠セル25は,左右の前面側柱材21および後面
側柱材21と,前記左右の前面側柱材21を結合する前
面側の上部梁材23,下部梁材23および前記左右の後
面側柱材21を結合する後面側の上部梁材23,下部梁
材23と,対向する前面側柱材21と後面側柱材21と
を結合する上部奥行材22,下部奥行材22とから構成
されている。なお,上記の通り,各部材の前面側・後面
側,上部・下部の区別は,それが箱枠セルの全体の中の
位置で変わるので,符合上はしていない。また,上記に
おいて前面側および後面側とは,当該土木構造物を例え
ば山腹土留め用として設置する場合は谷に面する側が前
面,山に面する側が後面であり,砂防ダム用として設置
する場合は,下流側が前面,上流側が後面である。
【0017】そして,各箱枠セル25における前面側お
よび後面側の柱材21と上部および下部の奥行材22と
からなる側面四角形枠32は,斜め材を設けず単に四角
形状に接合して構成している。この側面四角形枠32に
おける柱材21と奥行材22との接合は,剛接合でも,
ピン接合でも,あるいはその中間的な接合でもよい。後
述するように中詰材のせん断抵抗力を有効に利用するた
めには,ピン接合がよいが,組み立ての施工性を考慮し
て,複数のボルトにより,接合する枠材相互間の角度変
化がみだりに生じないやや剛接合的な接合とするのが適
切である。
【0018】そして,この鋼製枠27の最外面に,内部
に充填する中詰材の漏出を防止するためのスクリーン面
材を取り付けるが,これら最外面のスクリーン面材のう
ち,少なくとも,最前面の柱材21間に取り付けるスク
リーン面材26を,中詰材28による内部圧力に対して
張力で抗する引っ張り材とする。実施例では,最後面の
柱材21間に取り付けるスクリーン面材26(図1では
図示を省略)も同じく,中詰材28による内部圧力に対
して張力で抗する引っ張り材としている。前記最前面お
よび最後面のスクリーン面材26にはフラットバ−を用
い,また,後述のように外側方向に湾曲させている。
【0019】また,各箱枠セル25における左右2本の
柱材21と上下2本の梁材23とは,前面および後面の
四角形枠33を形成するが,この柱材21と梁材23と
の接合は,基礎地盤の傾斜や地盤沈下等に対応できるよ
うに,当該四角形枠33の面内で相対回転可能にピン接
合されている。また,前記フラットバ−からなるスクリ
ーン面材26も,柱材21に対して相対回転できるよう
に,柱材21に1本のボルトで接合している。
【0020】前記鋼製枠27の詳細構造を図3〜図6に
示す。図3は図2における要部のA矢視図(正面図:た
だし中詰材の図示は省略),図4は図3におけるB−B
断面図(側面図相当),図5は図2におけるC−C断面
図(平面図相当)である。図示例では,柱材21として
H形鋼,奥行材22および梁材23として溝形鋼を用い
ている。柱材21と奥行材22との接合は,奥行材22
の端部に溶接固定した継ぎ手34を複数のボルトで柱材
21のフランジに締め付け固定した剛接合である。梁材
23と柱材21との接合は,1本のボルト35によるピ
ン接合であり,これにより,図3に2点鎖線で示すよう
に両部材21,23相互間の角度の変化が可能(つま
り,前述の通り四角形枠33の面内での相対回転可能)
である。
【0021】柱材21と奥行材22と梁材23とで形成
する箱枠セル25を左右方向あるいは奥行方向に連設す
る場合は,隣接する箱枠セル25について柱材21を共
用する。箱枠セル25を上方に連設する場合は,上下の
柱材21の突き合わせ部に接続プレート36を当て,ボ
ルトで締め付け固定して上下の柱材21を接続し,上下
の箱枠セル25を互いに結合させる。
【0022】また,前記の引っ張り材とするスクリーン
面材26は,前述の通り,図5に示すように外側方向に
湾曲した形状としており,両端を柱材21のフランジに
1本のボルトで固定している。
【0023】図5に示すように,中詰材の漏出防止のた
めに鋼製枠27の最側端面に取り付けるスクリーン面材
37は,図示例では,上下の奥行材22間に山形鋼を縦
格子状に配置し,ボルトで固定して構成している。すな
わち,最外側面のスクリーン面材37は,中詰材による
内部圧力に対して曲げ剛性で抗する曲げ材である。
【0024】図4,図6に示すように,スクリーン面材
26の内側に細粒中詰材の漏出を防止するための合成樹
脂等による透水性シート38を金属製あるいは合成樹脂
製の網39とともに張り付けている。
【0025】また,鋼製枠27の最外面に設けるスクリ
ーン面材として,図示は省略するが,例えばエキスパン
ドメタルや多孔板等のような網状ないし穴明き面状部材
を用いることもできる。
【0026】上述の鋼製枠27を形成した後,この鋼製
枠27内に中詰材28を充填する。この場合,中詰材2
8として掘削土砂等の現地発生材を用いると,現地発生
材の有効利用が図られることになり,建築土木廃材や土
砂の処分が環境保全上極めて困難になっている近年の事
情を考慮すると,コストが安くなるばかりでなく,環境
を損なう問題の発生を避けることができる。次いで,上
面にやはりフラットバ−を用いた上面スクリーン面材2
9をボルトで取り付け,その後,例えば図2の土留めの
場合は,土木構造物30の右側部分に土砂(2点鎖線ハ
ッチングで示す)11を埋め戻す。なお,図示は省略し
たが,通常は,鋼製枠27の底部にもフラットバ−等に
よるスクリーン面材を取り付ける。
【0027】上記の土木構造物30は,当該土木構造物
30に作用する外力に対して,鋼製枠27の骨組み強度
とともに,内部の中詰材28のせん断抵抗力が抗する構
造である。すなわち,各箱枠セル25の側面の側面四角
形枠32は,斜め材を用いていない単なる四角形状に接
合したものであるから,図2において右方から作用する
外力に対して,柱材21が若干撓み変形する。したがっ
て,鋼製枠27は外力をすべて自分で負担するのでな
く,一部を中詰材28に伝達し,中詰材28に発生する
せん断抵抗力がこれに抗する。このように,本発明の土
木構造物30では,外力をすべて鋼製枠7の骨組み強度
で負担する従来構造と比較して,鋼製枠27が負担する
外力は小さく済み,したがって,箱枠セル25を形成す
る柱材21,奥行材22,梁材23等の枠材の強度が小
さく済み,鋼材の使用量が少なく済む。なお,側面四角
形枠32における柱材21と奥行材22との接合をピン
接合とすると,基本的には外力を中詰材28のせん断抵
抗力で抗することになり,使用する鋼材の量を一層少な
くすることができるが,ピン接合とすると組み立ての施
工性が低下するので,柱材21と奥行材22との接合
は,接合する枠材相互間の角度変化がみだりに生じない
やや剛接合的な接合とするのが適切である。
【0028】また,鋼製枠27の最前面および最後面の
スクリーン面材26が引っ張り材であるから,従来の山
形鋼等のように中詰材の内部圧力に対して曲げ剛性で抗
する曲げ材の場合と比較して,同等の内部圧力に耐える
構造としても,スクリーン面材の断面積が小さく済み,
この点でも鋼材の使用量が少なく済むという効果が得ら
れる。
【0029】また,引っ張り材としたスクリーン面材2
6が外側方向に湾曲していると,中詰材28による内部
圧力に抗するために必要な力のスクリーン面材長手方向
成分は小さく済み,したがって,内部圧力に対してスク
リーン面材26に作用する張力は小さく済み,スクリー
ン面材26の断面積が小さく済む。この場合,スクリー
ン面材26の曲率半径が小さいほど(すなわち突出量が
大きいほど),作用する張力が小さくなり,断面積が小
さく済むが,施工性その他の面を考慮した場合,図5に
示すように,スクリーン面材26の湾曲は,柱材21の
前端面(フランジ表面)より突出しない範囲が適切であ
る。
【0030】なお,本発明において使用する鋼材は,図
示例のH形鋼,溝形鋼に限らず,外力に対して曲げ剛性
で抗する部材,すなわち曲げ剛性を持つ曲げ材であれ
ば,任意である。また,スクリーン面材として,実施例
ではフラットバ−を用いているが,これに限らず,丸
鋼,ワイヤ等を用いることもできる。要するに,中詰材
による内部圧力に対して張力により抗する部材であれば
よい。また,中詰材としては,現地発生材を用いるのが
適切であるが,他所から搬入した栗石や建築・土木廃材
等を用いることも当然可能である。また,鋼製枠を構成
する箱枠セル25の数,すなわち,箱枠セル25を左右
方向あるいは奥行方向あるいは上方に連設する数は任意
である。また,図示例では鋼製枠27の前面および後面
の柱材21が直立した構造であるが,必要に応じて傾斜
させた構造とする。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば,当該土木構造物に作用
する外力の少なくとも一部は中詰材のせん断抵抗力が負
担する構成であるから,従来の鋼製枠のように外力をす
べて骨組み強度で負担するものと比べて,鋼製枠を形成
する柱材等の枠材の強度が小さく済み,したがって,鋼
材の使用量が少なく済み,きわめて経済的であるととも
に,省資源も図られる。
【0032】また,最前面あるいは最後面のスクリーン
面材が曲げ材でなく,中詰材の内部圧力に対して張力で
抗する引張り材であるから,従来の山形鋼等のように中
詰材の内部圧力に対して曲げ剛性で抗する曲げ材の場合
と比較して,同等の内部圧力に耐える構造としても,ス
クリーン面材の断面積が小さく済み,この点でも鋼材の
使用量が少なく済むという効果が得られる。
【0033】請求項3によれば,各箱枠の前面および後
面の四角形枠が当該四角形枠の面内で変形可能であり,
基礎地盤の傾斜や施工後の地盤沈下等に対応することが
できるので,自在性が高い。
【0034】請求項4のように,引っ張り材とするスク
リーン面材を外側方向に湾曲させると,中詰材による内
部圧力に対してスクリーン面材に発生する張力が小さく
済み,スクリーン面材の断面積を小さくすることがで
き,この点でも鋼材の使用量を少なくできる。
【0035】請求項5のように,引っ張り材とするスク
リーン面材にフラットバ−を用いると,中詰材の漏出防
止の作用を得易い,柱材への取り付けが容易である,柱
材に対し相対回転可能に取り付けることも容易である等
の利点がある。
【0036】請求項6のように鋼製枠の側端面のスクリ
ーン面材として曲げ材を用いると,鋼製枠を組み立てる
時の施工性がよい。
【0037】請求項7のようにスクリーン面材を,網状
ないし穴明き面状部材で構成すると,中詰材の漏出防止
をスクリーン面材のみで確実に行うことができる。
【0038】請求項8のように,スクリーン面材の内側
に透水性シートを張り付けると,細粒中詰材の漏出防止
を有効に図ることができる。
【0039】請求項9のように,鋼製枠の箱枠セルを奥
行方向にも複数連設した場合,安定した土木構造物を構
築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の土木構造物に用いる鋼製枠
の斜視図である。
【図2】図1の鋼製枠を用いて施工した土木構造物の側
面図である。
【図3】図2における要部のA矢視図(中詰材の図示は
省略)である。
【図4】図3におけるB−B断面図である。
【図5】図3におけるC−C断面図である。
【図6】図4における透水シートの部分を拡大して示し
た図である。
【図7】従来の土木構造物に用いる鋼製枠の斜視図であ
る。
【図8】図7の鋼製枠を用いて施工した土木構造物の側
面図である。
【符号の説明】
21 柱材(前面側柱材,後面側柱材) 22 奥行材(上部奥行材,下部奥行材) 23 梁材(上部梁材,下部梁材) 25 箱枠セル 26 スクリーン面材 27 鋼製枠 28 中詰材 30 土木構造物 32 側面四角形枠 33 四角形枠(前面または後面の四角形枠) 38 透水性シート

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼製の複数の前面側柱材,複数の後面側
    柱材と,前記複数の前面側柱材を結合する前面側の上部
    梁材,下部梁材および前記複数の後面側柱材を結合する
    後面側の上部梁材,下部梁材と,対向する前面側柱材と
    後面側柱材とを結合する上部奥行材,下部奥行材とによ
    り形成された,少なくとも左右方向に連続する複数の箱
    枠セルからなる鋼製枠と,この鋼製枠の内部に充填され
    た中詰材とからなる土木構造物において,前記鋼製枠の
    各箱枠セルにおける対向する前面側柱材,後面側柱材と
    上部奥行材,下部奥行材とからなる側面四角形枠を,斜
    め材を設けずに単に四角形状に接合して構成し,前記鋼
    製枠の最外面にスクリーン面材を取り付けるとともに,
    これら最外面のスクリーン面材のうち,少なくとも,最
    前面の柱材間に取り付けられるスクリーン面材を,中詰
    材による内部圧力に対して張力で抗する引っ張り材とし
    たことを特徴とする土木構造物。
  2. 【請求項2】 前記鋼製枠における最後面の柱材間に取
    り付けられるスクリーン面材も,中詰材による内部圧力
    に対して張力で抗する引っ張り材としたことを特徴とす
    る請求項1記載の土木構造物。
  3. 【請求項3】 各箱枠セルにおける前面側および後面側
    の四角形枠を形成する柱材と梁材とが当該四角形枠の面
    内で相対回転可能にピン接合されたことを特徴とする請
    求項1記載の土木構造物。
  4. 【請求項4】 前記鋼製枠の,中詰材による内部圧力に
    対して張力で抗する引っ張り材としたスクリーン面材を
    外側方向に湾曲させたことを特徴とする請求項1記載の
    土木構造物。
  5. 【請求項5】 前記鋼製枠の,中詰材による内部圧力に
    対して張力で抗する引っ張り材としたスクリーン面材と
    して,フラットバーを用いたことを特徴とする請求項1
    記載の土木構造物。
  6. 【請求項6】 前記鋼製枠における最側端面の柱材間に
    取り付けられるスクリーン面材として,中詰材による内
    部圧力に対して曲げ剛性により抗する曲げ材を用いたこ
    とを特徴とする請求項1記載の土木構造物。
  7. 【請求項7】 前記最外面のスクリーン面材を,中詰材
    の漏出を防止可能な網状ないし穴明き面状部材で構成し
    たことを特徴とする請求項1記載の土木構造物。
  8. 【請求項8】前記スクリーン面材の内側に,細粒中詰材
    の漏出を防止するための透水性シートを張り付けたこと
    を特徴とする請求項1記載の土木構造物。
  9. 【請求項9】 前記鋼製枠の箱枠セルが奥行方向にも複
    数連設されたことを特徴とする請求項1記載の土木構造
    物。
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