JP2000160062A - メタリック塗装に適する粉体塗料及びその製造方法 - Google Patents

メタリック塗装に適する粉体塗料及びその製造方法

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JP2000160062A
JP2000160062A JP34079998A JP34079998A JP2000160062A JP 2000160062 A JP2000160062 A JP 2000160062A JP 34079998 A JP34079998 A JP 34079998A JP 34079998 A JP34079998 A JP 34079998A JP 2000160062 A JP2000160062 A JP 2000160062A
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JP34079998A
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Akira Fujiwara
晃 藤原
Takayuki Hamanaka
孝之 浜中
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Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緻密性が高く樹脂光沢を有する溶剤塗料並み
のメタリック塗膜を得られる粉体塗料を提供すること。 【解決手段】 扁平金属粒子の表面に樹脂粒子がシェル
として付着してコア/シェル構造をとる複合粒子と、熱
硬化性の樹脂粒子とからなることを特徴とする粉体塗
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、扁平金属コア粒子
及び樹脂製シェル粒子をそれぞれコア及びシェルとする
構造の複合粒子、並びに熱硬化性樹脂粒子を含有する、
メタリック塗装に適した粉体塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、メタリック塗装には、偏平金属粒
子、結着樹脂、及び有機溶剤からなる溶剤塗料が一般に
用いられている。この溶剤塗料においては、有機溶剤中
に塗料成分を均一に溶解分散せしめている。静電スプレ
ー塗装などの塗装時において溶剤塗料を用いると、樹脂
成分と扁平金属粒子とが分離しないため、個々の霧状粒
子の帯電性が均一であるという特徴がある。この均一な
帯電性のため、塗料中に扁平金属粒子を比較的多量に含
有させることが可能であり、従ってメタリック塗膜の場
合には緻密でメタリック感の優れた皮膜を形成すること
が可能である。
【0003】しかしながら溶剤塗料は、塗装時に有機溶
剤が揮発することがその性質上避けられないので、人体
または環境に対して望ましくない。従って、溶剤塗料を
使用する場合には十分な換気を行うなどの対処が必要と
なる。そこでこの溶剤塗料に本質的な手間などを軽減す
るため、扁平金属粒子を含有した粉体塗料による塗装
が、従来の溶剤塗料に代るものとして提案されている。
粉体塗料を用いると、有機溶媒を使用せずに塗装を行う
ことが可能であるので、本質的に上記のような手間が生
じないという利点があるためである。
【0004】一般に粉体塗料の製造には、生産性および
製造コスト等の面から、樹脂及び扁平金属粒子を含有す
る原材料を溶融混練した後に粉砕する方法(混練粉砕
法)と、予め混練粉砕法により扁平金属粒子を含まない
樹脂粒子を製造した後に、扁平金属粒子を混合するドラ
イブレンド法などが有利であるとされている。しかしな
がら、メタリック塗装用塗料の製造を混練粉砕法により
行う場合には以下のような問題が生じる。例えば粉体塗
料の扁平金属粒子としてアルミ粉を用いた場合、溶融混
練時の混練機内のシェアーによりアルミ粉が黒色または
灰色に変色してしまう。そのため、得られた粉体塗料
は、金属光沢を有するメタリック塗膜を得るための塗料
として使用することができない。
【0005】もう一方の方法であるドライブレンド法
は、扁平金属粒子と樹脂粒子とを単純にドライブレンド
して粉体塗料を製造するものであるので、製造時には大
きな問題はない。しかし、この方法で製造される塗料を
塗装する際にはいくつかの問題がある。例えば扁平金属
粒子としてアルミ粉を使用した粉体塗料で塗装する際
に、コロナ荷電方式のスプレー塗装ガンを用いると、塗
料中の樹脂粒子とアルミ粉との荷電性の違いから、アル
ミ粉が樹脂粒子と分離してしまう。その結果、コロナ荷
電方式のスプレー塗装ガン先端に位置するコロナ電圧印
可ニードル、及びその周辺部にアルミ粉が選択的に付着
してしまい、均一な塗装物を得ることができない。また
スプレー塗装ガンの上記ニードル、及びその周辺部に付
着したアルミ粉を取り除くため、塗装作業を中断する必
要がある。更に、塗装時に上記のアルミ粉からなる付着
物がスプレーガンから剥がれて塗膜に付着した場合に
は、塗装面に凸状のプツ(スピット)を形成してしまっ
たり、塗着効率が低下するといった問題が生じる。
【0006】ドライブレンド法における上記の問題点を
解決するため、次のような改良法が提案されている。即
ち、樹脂粒子と、扁平金属粒子、例えばアルミ粉をミキ
サー等に投入し、撹拌等の外力を加えて十分に撹拌しな
がら、樹脂粒子のガラス転移点以上の温度に加熱するこ
とにより、樹脂粒子とアルミ粉とを付着させる方法が提
案されている。この方法により製造される粉体塗料で
は、扁平金属粒子と樹脂粒子とが塗装中に分離しがたく
なるので、上記のような塗装中の問題は改良できると考
えられる。しかしながらこの製造方法において熱硬化性
の樹脂粒子を用いると、加熱撹拌中に樹脂粒子の凝集粉
が発生しやすいという問題が生じる。更に、反応性の高
い硬化系の熱硬化性樹脂粒子を用いて加熱撹拌を行う
と、硬化反応が始まってしまうため、高分子量の樹脂が
塗料中で増加してしまう。そのため、熱溶融時のフロー
性が悪化して、塗膜の平滑性が低下してしまうという問
題が生じる。
【0007】更に、ドライブレンド法には別の問題も存
在する。例えば樹脂粒子にアルミ粉を添加し、ドライブ
レンドして製造された粉体塗料では、緻密性のあるメタ
リック塗膜を得るためにアルミ粉の添加量を多くする
と、塗膜の樹脂光沢が低下する傾向がある。そのため、
樹脂光沢のある塗膜を得ることができ、かつ、塗装作業
に支障のない粉体塗料を得るには、一般に樹脂粒子10
0重量部に対してアルミ粒を5重量部程度以下しか添加
することができない。従って、ドライブレンド法による
塗料を使用して緻密性のあるメタリック塗膜を得ること
が困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の粉体塗
料では、緻密性が高く、尚且つ光沢を有する、溶剤塗料
並みのメタリック塗膜を形成することができなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、扁平金
属コア粒子の表面に樹脂製シェル粒子が付着してコア/
シェル構造をとる複合粒子と、熱硬化性樹脂粒子とを含
有することを特徴とする、メタリック塗装に適した粉体
塗料を提供することをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するため、本発明のメタリック塗装に適した粉体塗
料は以下のごとく構成されている。本発明の粉体塗料
は、扁平金属コア粒子の表面に樹脂製シェル粒子が付着
している複合粒子と、熱硬化性樹脂粒子とを含有するこ
とを特徴としている。ここで、前記樹脂製シェル粒子
は、160℃以下の温度で熱溶融することが好ましく、
また前記樹脂製シェル粒子の体積平均粒子径は、1.0
μm以下であることが好ましい。更に、本発明の粉体塗
料においては、粉体塗料中の全樹脂成分100重量部に
対し、扁平金属コア粒子が、5重量部以上、30重量部
以下であることが好ましい。また、前記熱硬化性樹脂粒
子の体積平均粒子径は、7μm以上、20μm以下であ
ることが好ましい。本発明の粉体塗料は、流動性付与剤
を更に含んでいてもよい。
【0010】更に本発明の粉体塗料の製造方法は、樹脂
製シェル粒子と扁平金属コア粒子とが分散した分散液を
調製する第一工程と、第一工程で得られる分散液を、塩
析またはpH調整することにより、前記樹脂製シェル粒
子が前記扁平金属コア粒子の表面に付着した複合粒子を
得る第二工程と、前記複合粒子を洗浄した後、乾燥させ
る第三工程とを経て前記複合粒子を製造し、これを前記
熱硬化性樹脂粒子とともに混合することを特徴としてい
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の粉体塗料について
詳しく説明する。
【0012】(複合粒子)まず、本発明の粉体塗料の構
成要素の一つである、コア/シェル構造を有する複合粒
子の製造方法について詳しく説明する。本発明の粉体塗
料中の複合粒子は、樹脂製シェル粒子と扁平金属コア粒
子とが分散した分散液を調製する第一工程と、第一工程
で得られる分散液を、塩析またはpH調整することによ
り、前記樹脂製シェル粒子が前記扁平金属コア粒子の表
面に付着した複合粒子を得る第二工程と、前記複合粒子
を洗浄した後、乾燥させる第三工程とからなる製造方法
により製造される。
【0013】第一工程における樹脂製シェル粒子は、複
合粒子中のシェルになるものであり、粉体塗料中の別個
の構成成分である熱硬化性樹脂粒子とは異なる構成要素
である。樹脂製シェル粒子としては、例えば、スチレ
ン、アクリル、キシレン、フェノール、ポリエステル、
ウレタン、エポキシ等の公知の樹脂およびその誘導体を
用いることができる。好ましくは160℃以下の温度で
熱溶融し、分散液中で均一に分散し、扁平金属コア粒子
に均一に付着しやすい、体積平均粒子径が1.0μm以
下であるものがよい。但し、本発明の粉体塗料中におい
て、別個の構成成分である熱硬化性樹脂粒子との熱溶融
時に相溶性が良好なものを選択することが好ましい。従
って、樹脂製シェル粒子に使用される樹脂、及び熱硬化
性樹脂粒子は、それぞれ同系の樹脂であるか、またはS
P値(溶解性パラメータ)が近いものであることが好ま
しい。
【0014】複合粒子の製造方法の第一工程における、
樹脂製シェル粒子を分散させる工程の具体的方法の一例
として、ラジカル反応による単量体の乳化重合を説明す
る。この乳化重合に用いる単量体の具体例としては、ス
チレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニ
ルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルス
チレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルス
チレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキ
シルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノ
ニルスチレン、及びp−n−デシルスチレン等のスチレ
ン並びにその誘導体、エチレン、プロピレン、ブチレン
及びイソブチレン等のエチレン不飽和モノオレフィン
類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、及びフ
ッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、及びベンゾエ酸ビニル等の有機酸ビニ
ルエステル類、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル
酸ジメチルアミノエチル、及びメタクリル酸ジエチルア
ミノエチル、グリシジルメタクリル酸等のメタクリル酸
並びにその誘導体、アクリル酸、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチ
ル、及びアクリル酸フェニル等のアクリル酸並びにその
誘導体、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、及びビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル
類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、及び
ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、N−
ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニル
インドール、及びN−ビニルピロリドン等のN−ビニル
化合物、ビニルナフタレン類、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、及びアクリルアミド等の重合性単量体
が含まれる。これらの単量体は、目的に応じて単量体単
独または混合物として使用することができる。また、必
要に応じて、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸等の
酸類を共重合してもよい。
【0015】また、上記単量体には必要に応じて、二塩
基酸、無水二塩基酸等の硬化剤、クロム錯塩、アジン化
合物、4級アンモニウム塩、亜鉛塩、トリフェニルメタ
ン系化合物等の帯電制御剤、シラン系、チタネート系、
アルミニウム系等のカップリング剤等の各種添加剤を加
えてもよい。
【0016】上記単量体を使用して重合反応を行う際の
重合開始剤としては、水溶性重合開始剤が好ましい。こ
のような重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム等の過硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−
メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)ジヒドロク
ロライド、2,2’−アゾビス[N−(4−クロロフェ
ニル)−2−メチルフェニルプロピオンアミジン)ジヒ
ドロクロライド等のアゾ系またはジアゾ系重合開始剤等
が含まれる。これらは単独で用いられる他、2種以上の
重合開始剤を併用してもよい。また、上記重合開始剤の
他に2,2'−アゾビスイソブチルバレロニトリル等の
油溶性重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド等の過酸
化物系油溶性重合開始剤を併用しても良い。
【0017】上記重合反応には界面活性剤を含ませて行
っても良いが、その例としては、脂肪酸石鹸、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩等の陰イオン界面活性剤、脂肪属
アミン塩、脂肪属四級アンモニウム塩等の陽イオン界面
活性剤、カルボキシメタイン、アミノカルボン酸塩等の
両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の非イオ
ン界面活性剤等が含まれる。上記の単量体、重合開始
剤、並びに適宜添加剤及び/又は界面活性剤を加えたも
のを混合して乳化重合反応を行う。この乳化重合反応の
条件は、使用する単量体や重合開始剤の種類等に応じ
て、当業者が適宜決定しうるものであり、当該技術分野
で知られる方法に準じて行えばよい。この乳化重合反応
により、樹脂製粒子が分散した分散液を調製することが
できる。しかしながら第一工程の分散液の作成方法は、
上記の乳化重合法に限定されるものではなく、例えば、
樹脂を溶剤に溶解させた分散相(油相)を、界面活性剤
や重合安定剤等が添加された水溶液(水相)中に投入
し、高速攪拌することにより懸濁させる方法等も用いる
ことができる。更には、市販されているスチレン樹脂、
アクリル樹脂、ウレタン樹脂、キシレン樹脂などに代表
される乳化樹脂粒子のエマルジョンを用いてもよい。
【0018】複合粒子中のシェルとなる樹脂製シェル粒
子は上記方法により調製されるが、その熱溶融温度は1
60℃以下であることが好ましい。一方、160℃より
高い温度で溶融する樹脂、又は熱により不溶の樹脂を複
合粒子のシェルに用いると、粉体塗料中で複合粒子自体
が艶消し剤的な働きをしてしまう。それを補うため、粉
体塗料中に扁平金属コア粒子を高割合で添加して、緻密
性の高いメタリック塗膜を得ようとすると、得られるメ
タリック塗膜は樹脂光沢の無いものとなってしまうため
に好ましくない。
【0019】更には、複合粒子のシェルとなる樹脂製シ
ェル粒子の体積平均粒子径は1.0μm以下であること
が好ましい。体積平均粒子径が1.0μmよりも大きな
樹脂製シェル粒子では、比表面積が小さいために扁平金
属コア粒子の表面を均一に被覆することができなくな
り、静電スプレー塗装時の複合粒子の荷電性が低下する
ため好ましくない。尚、本発明における体積平均粒子径
はレーザー回折式粒度分布測定機(日機装社製:マイク
ロトラック)により測定したものを用いる。
【0020】次に、扁平金属コア粒子を上記の分散液中
に分散させるステップについて説明する。この扁平金属
コア粒子は、複合粒子中でコアとなる扁平な形状を有す
る金属粒子であるが、その材質としては、アルミニウ
ム、真鍮、チタン、亜鉛、銀、銅、白金、パラジウム、
ニッケル、錫、モリブデン、タングステン、鉄等の金属
およびその合金やステンレスを、単独でまたは2種以上
混合して使用してもよい。扁平金属コア粒子の粒子径と
しては、体積平均粒子径が1μm以上、100μm以下
のものを使用することができるが、緻密性のある均一な
メタリック塗膜を形成するには、平均粒子径が1μm以
上、30μm以下であることが好ましい。
【0021】ここで扁平な形状とは、当該金属コア粒子
が面と面との間で押しつぶされた状態をいい、押しつぶ
されることにより対向した平面を有していることを特徴
とする形状をいう。更にここで平面とは、球や不定形と
比較して平らであれば足り、ひずみ、反り、椀曲、凹凸
等があってもよい。また、上記の対向した面同士は、必
ずしも平行でなくても良い。
【0022】上記の扁平金属コア粒子を液中に分散させ
るには、例えば、超音波をかけながら攪拌翼で、当該扁
平金属コア粒子を入れた液を攪拌することにより行うこ
とができる。ここで液中とは、上記樹脂製シェル粒子が
分散された分散液中であっても良いし、別個の、水又は
他の溶剤中であっても構わない。別個の、水又は他の溶
剤中に扁平金属コア粒子を分散させた場合には、扁平金
属コア粒子を含む当該分散液と、樹脂製シェル粒子が分
散された分散液とを十分に混合してから、複合粒子製造
方法の第二工程に供すればよい。
【0023】このとき、扁平金属コア粒子100重量部
に対して、樹脂製シェル粒子が、3重量部以上、40重
量部以下であることが好適である。重量比がこの範囲内
にある場合には、得られる複合粒子の荷電性が均一なも
のになり、更には粉体塗料中において必要な流動性が得
られる。一方、樹脂製シェル粒子の添加割合が3重量部
より少ないと、扁平金属コア粒子の表面を樹脂製シェル
粒子で均一に被覆することが困難となり、複合粒子の荷
電性が不均一になるため好ましくない。また、樹脂製シ
ェル粒子の添加量が重量比で40重量部より多い場合に
は、扁平金属コア粒子に付着していない、遊離した樹脂
製シェル粒子の割合が多くなるため、粉体塗装時の塗料
の流動性が低下するため好ましくない。以上のような、
第一工程により、扁平金属コア粒子と樹脂製シェル粒子
とが一定の割合で、十分に分散した分散液が得られるこ
とになる。
【0024】次に、第一工程で得られる分散液を、塩析
またはpH調整することにより、分散液中の樹脂製シェ
ル粒子がシェルとして前記金属コア粒子の表面に付着し
た複合粒子を得る第二工程について説明する。塩析によ
り複合粒子を得る場合には、塩化ナトリウム、塩化マグ
ネシウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の塩類を第
一工程で得られた分散液に加えて、扁平金属コア粒子上
に樹脂製シェル粒子を付着せしめる。加える塩の量は、
その塩の種類や、樹脂製シェル粒子の種類等に応じて、
適宜調節する必要があるが、これは当業者が適宜調節す
ればよい。一方、分散液のpH調整により複合粒子を得
るには、硫酸等の酸または水酸化ナトリウム等のアルカ
リを用いて分散液のpHを制御することにより、扁平金
属コア粒子上に樹脂製シェル粒子を付着せしめる。すな
わち、酸を用いた場合はpHを1〜4に制御し、アルカ
リを用いた場合はpHを9〜11に制御するのが好適で
ある。尚、酸を用いるかまたはアルカリを用いるかは選
択した樹脂の種類等に応じて当業者が適宜決定すればよ
い。
【0025】次に第二工程で得られた複合粒子を洗浄し
た後、乾燥させる第三工程について説明する。第二工程
で得られた複合粒子を、ろ過等により分散液中から分離
し、脱イオン水または、アルコールの様な溶媒で洗浄す
る。洗浄後に、分離された複合粒子を真空振動乾燥機等
により乾燥させる。尚、洗浄や乾燥の度合いは、要求さ
れる品質により適宜調整する上記の第一工程から第三工
程からなる製造方法により、コア/シェル構造を有する
複合粒子を得ることができる。
【0026】また、コア/シェル構造を有する複合粒子
の製法としては、上記の方法に限定されない。例えば、
まず粉砕法により1〜3μm程度の樹脂製シェル粒子を
製造し、これを扁平金属コア粒子の表面に粘着剤を介し
て付着させることによっても得ることができる。具体的
には、扁平金属コア粒子の表面にエポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹
脂、シリコーン樹脂、ユリア樹脂等の公知の液状或いは
半液状の樹脂のみならず、アミン類、エーテル類、グリ
コール類、タール類及び、スチレン、アクリル、フェノ
ール、イソシアネート等のモノマー、オリゴマー、ポリ
マー等の公知の液状または半液状物質を粘着剤として塗
布した後に、粉砕法により得られた上述の樹脂製シェル
粒子をドライブレンドにより付着させることによっても
複合粒子を得ることができる。しかし、この方法により
製造された複合粒子は、塩析またはpH調整法により製
造されたものと比較すると、樹脂製粒子の金属コア粒子
表面被覆性に劣り、荷電性が不均一となりやすいため、
塩析またはpH調整法により製造された複合粒子の方が
本発明の粉体塗料にはより好適である。
【0027】本発明における複合粒子は、前記のような
湿式法により扁平金属コア粒子の表面に樹脂製シェル粒
子を付着させるため、扁平金属コア粒子のほぼ全面に樹
脂性シェル粒子が付着しており、樹脂性シェル粒子が塊
状に付着している。しかも扁平金属コア粒子表面上の樹
脂製シェル粒子の付着状態は一層ではなく、複層構造と
することも可能である。
【0028】(熱硬化性樹脂粒子)次に、本発明におい
て上記複合粒子中の樹脂製シェル粒子とは別個であり、
粉体塗料の構成成分である熱硬化性樹脂粒子について説
明する。本発明の粉体塗料は、その樹脂粒子に熱硬化性
のものを用いているので、熱処理後の塗膜の平滑性およ
び機械的強度や耐溶剤性等の塗膜特性が優れるので、メ
タリック塗膜を形成するための粉体塗料には熱硬化性樹
脂粒子を用いることが好ましい。具体的な例としては、
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂等の公知の熱硬化性樹脂が含まれる。また、
これら熱硬化性樹脂粒子には、二塩基酸類、ポリイソシ
アネート類、ジシアンジアミド類、イミダゾール類、イ
ミダゾリン類、ヒドラジド類、酸無水物類等の公知の硬
化剤および硬化促進剤を含ませることが好ましい。
【0029】更に、この熱硬化性樹脂粒子には、必要に
応じて、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク等の各
種充填剤、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム等の
各種増粘剤、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、
銅フタロシアニン、アゾ顔料、縮合多環顔料等の各種着
色剤、アクリルオリゴマー、シリコーン等の各種流展
剤、ベンゾイン等の各種発泡防止剤、更には、ワックス
類、カップリング剤類、酸化防止剤、磁性粉等をはじめ
とする各種添加剤及び各種機能性材料を適宜添加するこ
とができる。
【0030】上記した熱硬化性樹脂粒子を製造するに
は、例えば、樹脂、硬化剤、及び必要に応じて添加する
充填剤等の原材料組成物を用意し、これをまずミキサー
又はブレンダー等を用いて乾式混合する。混合後、ニー
ダーにより原材料を溶融混練し、冷却する。次に、機械
式または気流式の粉砕機を用いて冷却済の溶融混練物を
粉砕し、その後、気流式の分級機により分級して、本発
明の粉体塗料に用いる熱硬化性樹脂粒子を得ることがで
きる。また本発明においては、上述の溶融混練法により
製造されるものの他に、例えば、スプレードライ法や重
合法によっても、熱硬化性樹脂粒子を製造することがで
きる。
【0031】本発明においては、熱硬化性樹脂粒子の体
積平均粒子径は、7μm以上、20μm以下であること
が好適である。熱硬化性樹脂粒子の体積平均粒子径が7
μm未満になると、ファンデルワールス力などに起因す
る粒子間力が大きくなるため、当該樹脂粒子の流動性お
よび貯蔵安定性が悪化してしまい、このような熱硬化性
樹脂粒子を用いた粉体塗料では塗装作業性が悪くなるた
め好ましくない。逆に、体積平均粒子径が20μmを越
えると、複合粒子に対する熱硬化性樹脂粒子の粒子径が
相対的に大きくなる。そのため、このような熱硬化性樹
脂粒子を用いた粉体塗料では、静電スプレー塗装の際
に、被塗装物上に複合粒子が被塗装物表面と平行して付
着し難くなるため、メタリック塗膜の緻密性が低下する
ため好ましくない。
【0032】(流動性付与剤)本発明の粉体塗料に適宜
用いられる流動性付与剤としては、一次粒子が0.1μ
m以下の、シリカ、アルミナ、酸化チタン等に代表され
る無機物の超微粒子やスチレンやメチルメタクリレート
やメチルシリコーン等に代表される架橋樹脂超微粒子、
更には、ステア燐酸亜鉛等の金属石鹸等が含まれる。
【0033】(粉体塗料)上記のごとく調製された、複
合粒子及び熱硬化性樹脂粒子、並びに適宜加える流動性
付与剤を混合することにより本発明の粉体塗料を得るこ
とができる。この場合、混合する方法については特に限
定されないが、ヘンシェルミキサーやスパーミキサー等
の高速ミキサーに原材料として投入し、ドライブレンド
する方法が好ましい。尚、ドライブレンドの方法は、当
該技術分野における通常のものにより行えばよい。この
とき、粉体塗料中の全樹脂成分100重量部に対して、
扁平金属コア粒子が5重量部以上30重量部以下の割合
であることが好ましい。5重量部以下ではメタリック感
のある塗膜を得ることができないからである。一方、3
0重量部を越える場合は樹脂光沢のある塗膜を得ること
ができなくなるので好ましくない。
【0034】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を示す。
【0035】(実施例1) <樹脂製シェル粒子の分散液の調製>スチレン850g
と、n−ブチルアクリレート150gを混合して分散相
を調製した。次に、脱イオン水3000g、過硫酸カリ
ウム30g、及びドデシル硫酸ナトリウム6gを攪拌、
混合して、連続相を調製した。上記の分散相及び連続相
を混合し、高速攪拌機で5,000rpmで3分間攪拌
して乳化させた後、当該乳液を80℃で5時間加温して
重合反応を行った。次いで室温まで冷却し、生成物を精
製することなく、以下の複合粒子製造工程に提供した。
尚、この樹脂製シェル粒子の軟化点を島津製作所社製の
フローテスタで計測したところ、130℃であり、13
0℃で熱溶融する樹脂製シェル粒子であった。また、体
積平均粒子径をレーザー回折式粒度分布測定機で計測し
たところ、0.1μmであった。
【0036】<扁平金属コア粒子の分散液の調製>メタ
ノール1500g中に平均粒子径21μmの扁平な形状
を有するアルミ粉(ECKART―WERKE社製、商
品名:PCR―507)500gを投入し、超音波をか
けた状態で攪拌機で300rpmで30分攪拌し、アル
ミ粉の分散を行った。この分散液を上記の樹脂製シェル
粒子の分散液とともに、複合粒子の調製に用いた。
【0037】<複合粒子の調製>上記のアルミの分散液
中のアルミ粉100重量部に対して、樹脂製シェル粒子
の重量比が20重量部になるように、上記の樹脂製シェ
ル粒子の分散液を添加し、攪拌混合した。次に、アルミ
粉と樹脂製シェル粒子からなる上記の分散液に対して、
塩化ナトリウム100gを添加、攪拌して塩析を行っ
た。析出物を、脱イオン水を用いて洗浄した後、ろ別、
乾燥を行い、コア/シェル構造を有する複合粒子を得
た。
【0038】<熱硬化性樹脂粒子の製造>粉体塗料の成
分である熱硬化性樹脂粒子は、以下の配合比で調製し
た。 アクリル樹脂(PD―7690:三井化学社製) 77.8重量% 硬化剤(ドデカンニ酸:宇部興産社製) 21.0重量% 流展剤(ポリアクリル酸ブチルエステル) 0.9重量% 発泡防止剤(ベンゾイン) 0.3重量% 上記の原料を全てスパーミキサーへ投入し、混合した後
に、110℃の温度条件下で、ニーダーで溶融混練し
た。混練物を冷却して、粉砕機で粉砕し、更に気流式の
分級機で分級することにより、熱硬化性樹脂粒子を得
た。この樹脂の体積平均粒子径は、15μmであった。
【0039】<粉体塗料の製造>上記の熱硬化性樹脂粒
子と複合粒子とを、粉体塗料中の全樹脂成分と扁平金属
コア粒子とが重量比で100:25の割合になるように
秤量した組成物を調製した。この組成物100重量部に
対し、流動性付与剤としてアルミナ微粒子(日本アエロ
ジル社製、商品名: Aluminium Oxide
C、平均粒径:13nm)を0.5重量部添加した後
に、ヘンシェルミキサーを用いて撹拌混合して、粉体塗
料を製造した。
【0040】(実施例2)実施例1の熱硬化性樹脂粒子
と複合粒子とを、粉体塗料中全樹脂成分と扁平金属コア
粒子とが重量比で100:10の割合になるように秤量
した組成物を調製した。この組成物100重量部に対
し、流動性付与剤としてシリカ微粒子(日本アエロジル
社製、商品名:R―972、平均粒径:16nm)を
0.5重量部添加した後に、ヘンシェルミキサーを用い
て撹拌混合して粉体塗料を製造した。
【0041】(実施例3)樹脂性シェル粒子の分散液及
び扁平金属コア粒子の分散液は、実施例1と同様な方法
で得た。次にメタノール中に分散状態にあるアルミ粉1
00重量部に対して、上記の樹脂性シェル粒子が10重
量部となるように分散液を添加し、撹拌混合した。更に
硝酸50g(試薬1級)を添加、撹拌してpHを2に調
整した後55℃で4時間の加熱を行った。次に室温まで
冷却した後、複合粒子を濾過した後に、脱イオン水でp
Hが7になるまで洗浄した後、真空乾燥機により40℃
で12間乾燥を行ない、コア/シェル構造を有する複合
粒子を得た。
【0042】(比較例1)実施例1の熱硬化性樹脂粒子
と実施例1で用いたアルミ粉とが重量比で100:3の
割合になるように秤量した組成物を調製した。この組成
物100重量部に対し、流動性付与剤としてシリカ微粒
子(日本アエロジル社製、商品名:R―972、平均粒
径:16nm)を0.5重量部添加した後に、ヘンシェ
ルミキサーを用いて撹拌混合して、粉体塗料を製造し
た。
【0043】(比較例2)実施例1の熱硬化性樹脂粒子
と実施例1で用いたアルミ粉とが重量比で100:10
の割合になるように秤量した組成物を調製した。この組
成物100重量部に対し、流動性付与剤としてシリカ微
粒子(日本アエロジル社製、商品名:R―972、平均
粒径:16nm)を0.5重量部添加した後に、ヘンシ
ェルミキサーを用いて撹拌混合して、粉体塗料を製造し
た。
【0044】(比較例3)実施例1の熱硬化性樹脂粒子
と、実施例1で用いたアルミ粉とが重量比で100:1
0の割合になるように秤量した組成物を調製した。この
組成物100重量部に対し、流動性付与剤としてシリカ
微粒子(日本アエロジル社製、商品名:R―972、平
均粒径:16nm)を0.5重量部添加した後に、ヘン
シェルミキサー内に投入し撹拌混合した状態で、常温か
ら70℃まで昇温し、その状態で5分間撹拌した後に、
撹拌しながら冷却することにより粉体塗料を製造した。
【0045】(塗膜形成試験)実施例および比較例の粉
体塗料を用いて塗装試験を行った。被塗装物には日本テ
ストパネル社製のSPCC(商品名:PB―137M)
を使用した。これに対して、コロナ帯電方式の静電スプ
レー塗装ガン(秩父小野田社製、商品名:GX−10
8)を用いて、以下の条件でそれぞれの塗料を塗装し
た。 印可電圧−60KV、 パターン調整1.0kgf/ cm2、 搬送エアー1.5kgf/ cm2、 吐出量2.0kgf/ cm2、 流動エアー2.0kgf/cm2。 被塗装物とガン先端との距離は20cmに保ち、膜厚が
40μmになるように塗装した後、被塗装物を180℃
で20分間熱処理し、メタリック塗膜を形成させた。こ
の塗膜の金属粒子の緻密性と樹脂光沢を目視で評価し
た。
【0046】更に、70cm×70cmの鉄板を被塗装
物として利用し、上記と同様の条件で、それぞれの実施
例及び比較例の粉体塗料を1分間噴射しスピットの発生
の有無を確認した後に、静電スプレー塗装ガン先端部の
印可ニードルへの金属粉の付着を観察した。評価結果を
表1に記す。
【0047】
【表1】
【0048】この表においては、塗装の判定結果は、以
下の記号により表した。
【0049】実施例1ないし実施例3の粉体塗料の塗膜
は、緻密性が高く樹脂光沢も有り、溶剤塗装並みのメタ
リック塗膜と言うことができる。更に、スプレー塗装ガ
ン先端の電圧印可ニードルおよびその周辺部へアルミ粉
が付着しないため、連続して安定した塗装作業を行うこ
とができた。一方、比較例1の粉体塗料では、粉体塗料
中へのアルミ粉の添加割合が低いため、アルミ粉のスプ
レー塗装ガンへの付着は少ないが、塗膜の緻密性が粗雑
で不均一なものであった。そして、比較例2の粉体塗料
では、アルミ粉の添加量が高いため、塗膜の緻密性は高
かったが、スプレー塗装ガンへのアルミ粉の付着がひど
く、とても連続して塗装作業が行えるものではなかっ
た。更に、比較例2の粉体塗料に熱処理を加えた比較例
3の粉体塗料では、熱処理を施すことによりアルミ粉の
スプレー塗装ガンへの付着は若干改良されたが、連続し
た塗装作業に用いることができるレベルではなかった。
【0050】
【発明の効果】本発明の粉体塗料は、扁平金属コア粒子
の表面に樹脂製シェル粒子が付着してコア/シェル構造
をとる複合粒子と、熱硬化性樹脂粒子とを含有すること
を特徴とするものであって、この塗料を使用して塗装す
ると、塗料成分の分離が起らないため、扁平金属コア粒
子を多量に含有させることができるので、均一であり、
緻密性が高く、メタリック感のある塗膜が得られる。ま
た、本発明の粉体塗料の製造方法は、樹脂製シェル粒子
と扁平金属コア粒子とが分散した分散液を調製する第一
工程と、第一工程で得られる分散液を、塩析またはpH
調整することにより、前記樹脂製シェル粒子がシェルと
して前記扁平金属コア粒子の表面に付着した複合粒子を
得る第二工程と、前記複合粒子を洗浄した後、乾燥させ
る第三工程とを経て前記複合粒子を製造し、これを前記
熱硬化性樹脂粒子とともに混合することを特徴とする製
造方法である。この製造方法によれば、塗料の構成成分
である複合粒子における扁平金属コア粒子表面への樹脂
製シェル粒子の被覆性に優れるため複合粒子の荷電性が
より均一となる。また本発明の製造方法においては粉体
塗料をドライブレンドで製造するので、構成成分である
複合粒子の形状が維持される。従って、本発明の製造方
法においてはこれらの理由により、均一且つ緻密であ
り、メタリック感のある塗装を行うことが可能な粉体塗
料を得ることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J037 AA04 AA05 AA06 CA05 CA09 CA12 CA24 CB04 CB09 CC13 CC16 CC22 CC23 CC24 CC26 CC28 DD05 DD10 EE02 EE12 EE28 EE29 EE33 EE35 EE43 EE46 FF09 FF30 4J038 CG001 DA001 DD001 HA216 HA446 JA44 KA03 KA08 KA18 KA20 MA02 NA01 PA02 PA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扁平金属コア粒子の表面に樹脂製シェル
    粒子が付着している複合粒子と、熱硬化性樹脂粒子とを
    含有することを特徴とする粉体塗料。
  2. 【請求項2】 前記樹脂製シェル粒子が、160℃以下
    の温度で熱溶融することを特徴とする請求項1記載の粉
    体塗料。
  3. 【請求項3】 前記樹脂製シェル粒子の体積平均粒子径
    が1.0μm以下であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の粉体塗料。
  4. 【請求項4】 粉体塗料中の全樹脂成分100重量部に
    対し、扁平金属コア粒子が、5重量部以上、30重量部
    以下であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一
    項に記載の粉体塗料。
  5. 【請求項5】 前記熱硬化性樹脂粒子の体積平均粒子径
    が7μm以上、20μm以下であることを特徴とする請
    求項1乃至4の何れか一項に記載の粉体塗料。
  6. 【請求項6】 流動性付与剤を更に含むことを特徴とす
    る請求項1乃至5の何れか一項に記載の粉体塗料。
  7. 【請求項7】 樹脂製シェル粒子と扁平金属コア粒子と
    が分散した分散液を調製する第一工程と、第一工程で得
    られる分散液を、塩析またはpH調整することにより、
    前記樹脂製シェル粒子が前記扁平金属コア粒子の表面に
    付着した複合粒子を得る第二工程と、前記複合粒子を洗
    浄した後、乾燥させる第三工程とを経て前記複合粒子を
    製造し、これを前記熱硬化性樹脂粒子とともに混合する
    ことを特徴とする、請求項1乃至6何れか一項に記載の
    粉体塗料の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004231764A (ja) * 2003-01-30 2004-08-19 Tomoegawa Paper Co Ltd メタリック粉体塗料
WO2005019350A1 (ja) * 2003-08-21 2005-03-03 Toyo Aluminium Kabushiki Kaisha 帯電調整剤を含有する皮膜を備えたフレーク顔料、それを含んだ粉体メタリック塗料、それを用いた塗膜およびそのフレーク顔料の製造方法
JP2020169314A (ja) * 2019-04-01 2020-10-15 住友ベークライト株式会社 エポキシ樹脂粉体塗料

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