JP2000160003A - 1液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物 - Google Patents
1液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物Info
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Abstract
後の物性に優れる1液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物の
提供。 【解決手段】(1)末端にイソシアネート基を0.7〜
10重量%有するウレタンプレポリマー、(2)炭酸カ
ルシウムおよび(3)1分子中に3個以上のイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート化合物(a)と第二
級アミノ基を有するシラン化合物(b)とを、NCO/
NH=1.2〜4.0となる割合で反応させた化合物
(A)を含有する1液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物で
あって、(2)の含有量が(1)100重量部に対して
20〜200重量部であり、(3)の含有量がウレタン
樹脂組成物全体に対して0.05重量%以上0.5重量
%未満である1液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物。
Description
等に対する接着性および硬化後の物性に優れ、シーラン
ト、接着剤、防水材等に好適に用いられる1液湿気硬化
性ウレタン樹脂組成物に関する。
着剤等として広く利用されている。これらの中でも、建
築用シーラントや土木用シーラントに用いられるポリウ
レタン組成物には、モルタル、アルミ等に対する接着性
が要求される。従来より、ポリウレタン組成物にモルタ
ル、アルミ等に対する接着性を付与するために、エポキ
シ基を有するシランカップリング剤を添加する手法が知
られているが、十分な接着性を発現させるためには、添
加量を多くせざるを得ない。しかし、添加量を多くする
と、シランカップリング剤がモルタル、アルミ等と接着
する際に発生するアルコールが、ウレタンプレポリマー
のイソシアネート基と反応するので、硬化不良を起こす
という問題がある。
細書には、ポリウレタン組成物に、種々のイソシアネー
トの縮合物に第二級アミノシランを反応させた化合物を
含有させることにより、接着性を改良する手法が記載さ
れている。しかし、前記化合物は接着性改良効果が小さ
いので、接着性を発現させるためにはシーラントに対し
て0.5%以上含有させる必要があり、それによりシー
ラントの物性等が悪化する。逆に、前記化合物の含有量
が0.5%未満であると、モルタル、アルミ等に対する
接着性が十分でない。
アルミ等に対する接着性および硬化後の物性に優れる1
液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物を提供することを課題
とする。
イソシアネート基を0.7〜10重量%有するウレタン
プレポリマー、(2)炭酸カルシウムおよび(3)1分
子中に3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシ
アネート化合物(a)と第二級アミノ基を有するシラン
化合物(b)とを、NCO/NH=1.2〜4.0とな
る割合で反応させた化合物(A)を含有する1液湿気硬
化性ウレタン樹脂組成物であって、(2)の含有量が
(1)100重量部に対して20〜200重量部であ
り、(3)の含有量がウレタン樹脂組成物全体に対して
0.05重量%以上0.5重量%未満である1液湿気硬
化性ウレタン樹脂組成物を提供する。
基を有するポリイソシアネート化合物(a)が、トリメ
チロールプロパンと脂肪族ポリイソシアネートとの付加
体であるのが好ましい。
る。本発明の1液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物(以下
「本発明の組成物」という。)は、ウレタンプレポリマ
ー、炭酸カルシウムおよび化合物(A)を含有する。
は、通常の1液ウレタン樹脂組成物に使用されるもので
あればよく、ポリオール化合物と過剰のポリイソシアネ
ート化合物との反応生成物である。ここで、過剰とは、
ポリオール化合物の有するOH基の当量より、ポリイソ
シアネート化合物の有するNCO基の当量の方が多いこ
とを意味する。
ル化合物は、通常の1液ウレタン樹脂組成物に用いられ
るものを使用することができる。例えば、ポリエーテル
ポリオール、ポリエステルポリオールその他のポリオー
ルおよびこれらの混合ポリオールが挙げられる。ポリエ
ーテルポリオールは、例えば、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、グリセリン、1,1,1−トリメチロ
ールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、4,4
´−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4´−ジヒド
ロキシフェニルメタン、ペンタエリスリトール等の多価
アルコールの1種または2種以上に、プロピレンオキサ
イド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチ
レンオキサイド等の1種または2種以上を付加して得ら
れるポリエーテルポリオール;ポリオキシテトラメチレ
ンオキサイドが挙げられる。具体的には、例えば、ポリ
プロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリオキシプロピレントリオールが挙
げられる。
レングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキ
サンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメチ
ロールプロパンその他の低分子ポリオールの1種または
2種以上と、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、ス
ベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸そ
の他の低分子カルボン酸やオリゴマー酸の1種または2
種以上との縮合重合体;プロピオンラクトン、バレロラ
クトン、カプロラクトン等の開環重合体が挙げられる。
ポリオール;ポリカーボネートポリオール;ポリブタジ
エンポリオール;水素添加されたポリブタジエンポリオ
ール;アクリルポリオール;エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘ
キサンジオール等の低分子ポリオールが挙げられる。
〜15000、特に1000〜10000であるポリエ
ーテルポリオールが、ガラス転移温度、硬化後の組成物
のシーラントとしての物性の点で好ましい。
シアネート化合物は、通常の1液ウレタン樹脂組成物に
用いられる芳香族ポリイソシアネートおよび脂肪族ポリ
イソシアネートのいずれも使用することができる。本発
明において、芳香族ポリイソシアネートとは、全てのイ
ソシアネート基が芳香環に直接結合しているイソシアネ
ート化合物をいい、脂肪族ポリイソシアネートとは、該
芳香族ポリイソシアネート以外のポリイソシアネート化
合物をいう。芳香族ポリイソシアネートは、例えば、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジ
イソシアネート、トリジンジイソシアネート、トリフェ
ニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネー
トフェニール)チオホスフェートが挙げられる。脂肪族
ポリイソシアネートは、例えば、エチレンジイソシアネ
ート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,
11−ウンデカントリイソシアネート、1,3,6−ヘ
キサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタント
リイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アネート、下記式1で表されるリジンジイソシアネート
等のリジンジイソシアネート、下記式2で表されるリジ
ントリイソシアネート等のリジントリイソシアネート、
上述した各芳香族ポリイソシアネートの水素添加化合物
が挙げられる。
を併用してもよい。
は、上述のポリオール化合物と過剰のポリイソシアネー
ト化合物とを反応させて製造することができる。ポリオ
ール化合物とポリイソシアネート化合物との混合比は、
ポリオール化合物中の水酸基の当量に対するポリイソシ
アネート化合物中のイソシアネート基の当量の比(NC
O/OH)が、NCO/OH=1.2〜2.5であるの
が好ましく、1.5〜2.4であるのがより好ましい。
上記範囲であると、ウレタンプレポリマーの粘度が適切
となる。
リマーの製造方法は、通常のウレタンプレポリマーと同
様の方法を用いることができ、例えば、上述の量比のポ
リオール化合物とポリイソシアネート化合物を、50〜
100℃で加熱かくはんすることによって行うことがで
きる。また、必要に応じて、有機錫化合物、有機ビスマ
ス、アミン等のウレタン化触媒を用いることもできる。
マーは、イソシアネート基数が、1分子当たり平均で
2.0以上であるのが好ましく、2.2以上であるのが
より好ましく、また、重量%でいうと0.4重量%以上
であるのが好ましく、0.5重量%以上であるのがより
好ましい。平均分子量は2000〜20000であるの
が好ましく、2000〜15000であるのがより好ま
しい。上記範囲であると、得られる本発明の組成物の粘
度が好適になり、接着性および硬化後のシーラントとし
ての特性(例えば、硬度、モジュラス)が優れたものに
なる。
に限定されず、例えば、重質炭酸カルシウム、沈降製炭
酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム)、およびこれらを
脂肪酸、脂肪酸エステル、アミン/脂肪酸エステル混合
液、樹脂酸等により表面処理したものが挙げられる。こ
れらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。本発明の組成物における炭酸カルシウムの含有量
は、ウレタンプレポリマー100重量部に対して20〜
200重量部であり、好ましくは50〜150重量部で
ある。上記範囲であると、建築用シーラントや土木用シ
ーラントとして用いる場合に要求される硬化後の物性が
優れ、かつ、コスト低下を図ることもできる。
イソシアネート化合物(a)と第二級アミノ基を有する
シラン化合物(b)とを反応させたものである。前記ポ
リイソシアネート化合物(a)は、例えば、上記式2で
表されるリジントリイソシアネート等のリジントリイソ
シアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネ
ート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネー
ト、ビシクロヘプタントリイソシアネート;トリメチロ
ールプロパンと脂肪族ポリイソシアネートとの付加体が
挙げられる。
が、トリメチロールプロパンと脂肪族ポリイソシアネー
トとの付加体であるのが好ましい。前記付加体に用いら
れる脂肪族ポリイソシアネートは、ウレタンプレポリマ
ーを生成する脂肪族ポリイソシアネートとして列挙した
ものの1種または2種以上を用いることができる。中で
も、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネートが好ましい。前記付加体は、1分子のトリ
メチロールプロパンの3個の水酸基に、3分子の脂肪族
ポリイソシアネートのイソシアネート基1個ずつを反応
させて得られる。トリメチロールプロパン1分子に付加
する脂肪族ポリイソシアネート3分子は、互いに同一で
あっても異なっていてもよい。前記付加体の具体例とし
ては、日本ポリウレタン社製のコロネートHL;武田薬
品工業社製のD−120N、D−110Nが挙げられ
る。
る第二級アミノ基を有するシラン化合物(b)との反応
物である化合物(A)は、芳香族ポリイソシアネート化
合物に比べてウレタンプレポリマーとの相溶性が低いの
で、ブリードアウトが起こる。本発明の組成物が、化合
物(A)を僅かに含有するだけで優れた接着性を発現す
るのは、そのためと考えられる。
(b)は、第二級アミノ基(−NHR)とケイ素原子に
結合した加水分解可能なアルコキシ基を含む化合物であ
る。例えば、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシ
シラン、N,N−ビス(3−トリメトキシシリルプロピ
ル)アミンが挙げられる。
ポリイソシアネート化合物(a)と上記第二級アミノ基
を有するシラン化合物(b)とをNCO/NH=1.2
〜4.0となる割合で反応させたものである。ここで、
NCO/NHは、第二級アミノ基を有するシラン化合物
(b)の有する第二級アミノ基の当量に対するポリイソ
シアネート化合物(a)の有するイソシアネート基の当
量の比を表す。この比が上記範囲にあると、接着性に優
れる。化合物(A)の合成反応は室温下で行うが、発熱
を伴うため、ポリイソシアネート化合物(a)に第二級
アミノ基を有するシラン化合物(b)をゆっくり滴下す
ることにより行う。また、粘度調節のために、必要に応
じて、トルエン等の溶媒を加えて反応を行ってもよい。
は、イソシアネート基を好ましくは平均1.5個以上、
より好ましくは平均1.5〜2.5個、ケイ素に結合し
た加水分解可能なアルコキシ基を好ましくは平均1.5
個以上、より好ましくは平均1.5〜9.0個有する。
上記範囲であると、本発明の組成物の接着性および硬化
後の物性に優れる。
有量は、本発明の組成物全体に対して0.05重量%以
上0.5重量%未満である。0.05重量%未満である
と、十分な接着性が発現しない。0.5重量%以上であ
ると、接着性は十分に発現するが、硬化後の物性、例え
ば伸びが十分なものとならない。
本発明の目的を損なわない範囲で、その他の添加剤を含
有することができる。その他の添加剤は、例えば、カー
ボンブラック、クレー、タルク、ホワイトカーボン、無
水ケイ酸等の充填剤;ジブチルフタレート、ジオクチル
フタレート、テトラヒドロフタル酸、アゼライン酸、安
息香酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、
アジピン酸、セバチン酸、フマル酸、マレイン酸、イタ
コン酸、クエン酸およびこれらの誘導体、ポリエステ
ル、ポリエーテル、エポキシ系、パラフィン系、ナフテ
ン系および芳香族系のプロセスオイル等の可塑剤;トル
エン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン等の溶剤;ジオク
チル錫ジラウレート、ジブチル錫ラウレート、オクチル
酸錫、オクチル酸鉛、3級アミン等の硬化促進剤が挙げ
られる。
れず、通常の1液ウレタン樹脂組成物と同様の方法を用
いることができるが、化合物中の含水率が低い状態で、
更には無水状態で行うのが好ましい。製造系内の水分に
より、製造時の粘度が高くなり、また、化合物(A)が
加水分解を起こし、得られる本発明の組成物の接着性が
損なわれるからである。具体的には、例えば、ウレタン
プレポリマー、炭酸カルシウム、化合物(A)および必
要に応じてその他の添加剤を、無水状態で十分に混練
し、均一に分散させることによって製造する。
に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるもの
ではない。
g、平均分子量5000のポリプロピレントリオール7
50gおよび4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート214gを混合し(NCO/OH=1.8)、更に
フタル酸ジオクチル1460gを加えて、N2 気流中、
80℃でかくはんし、反応させて、イソシアネート基を
1.1重量%含有するウレタンプレポリマーを合成し
た。
イソシアネート(HDI)3モル付加体(コロネートH
L、日本ポリウレタン社製、NCO基含有量=12.8
重量%)168.0gおよびトルエン142.0gを4
口フラスコに入れ、N2 気流中でかくはんしながら、
N,N−ビス〔(3−トリメトキシシリル)プロピル〕
アミン(A−1170、日本ユニカー社製)58.2g
を滴下して反応させ(NCO/NH=3.0)、化合物
(A)−1を得た。反応液中の化合物(A)−1の含有
量は50.0重量%、反応液中のイソシアネート基の含
有量は3.9重量%であった。
6.0gおよびトルエン168.0gを4口フラスコに
入れ、N2 気流中でかくはんしながら、3−フェニルア
ミノプロピルトリメトキシシラン(Y−9669、日本
ユニカー社製)87.0gを滴下して反応させ(NCO
/NH=3.0)、化合物(A)−2を得た。反応液中
の化合物(A)−2の含有量は57.4重量%、反応液
中のイソシアネート基の含有量は4.9重量%であっ
た。
酵社製、NCO含有量=47.1重量%)100.0g
を4口フラスコに入れ、N2 気流中でかくはんしなが
ら、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン
(Y−9669)95.32gを滴下して反応させ(N
CO/NH=3.0)、化合物(A)−3を得た。
0gを4口フラスコに入れ、N2 気流中でかくはんしな
がら、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン
(Y−9669)23.6gを滴下して反応させ(NC
O/NH=3.0)、化合物(A)−4を得た。反応液
中の化合物(A)−4の含有量は75.5重量%、反応
液中のイソシアネート基の含有量は6.3重量%であっ
た。
アミノ基を有するシラン化合物(b)との反応物の合成 HDIイソシアヌレート体(スミジュールN−3500
(=デスモジュールN−3300)、住友バイエルウレ
タン社製、NCO含有量=23.2重量%)95.6g
およびトルエン45.0gを4口フラスコに入れ、N2
気流中でかくはんしながら、N,N−ビス〔(3−トリ
メトキシシリル)プロピル〕アミン(A−1170)9
0.0gを滴下して反応させ(NCO/NH=3.
0)、反応物を得た。反応液中の反応物の含有量は8
0.5重量%、反応液中のイソシアネート基の含有量は
6.4重量%であった。
形分を80.0重量%に調整し、接着性付与剤1〜5と
して、以下のウレタン樹脂組成物の調製に用いた。
レンドして、各1液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物を得
た。 (1)上記で得られたウレタンプレポリマー (2)充填剤 炭酸カルシウム:シーレッツ200、丸尾カルシウム
社製 酸化チタン:R820、石原産業社製 (3)可塑剤(ジオクチルフタレート) (4)溶剤(キシレン) (5)オイル(ステアリン酸変性シリコーンオイル):
メチルハイドロジェンポリシロキサンとステアリン酸の
反応物 (6)接着性付与剤 接着性付与剤1〜4:上記で得られた化合物(A)−
1〜(A)−4(80.0重量%含有) 接着性付与剤5:上記で得られたHDIイソシアヌレ
ート体とN,N−ビス〔(3−トリメトキシシリル)プ
ロピル〕アミンとの反応物(80.0重量%含有) 接着性付与剤6:γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン
評価 得られた各1液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物につい
て、以下の試験を行い、接着性および硬化物の伸びを評
価した。 (1)接着性試験 各1液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物をアルミニウム板
および塗装鋼板に3mm厚で塗布し、試験体とした。試
験体を20℃、55%RHの雰囲気下で5日間または9
日間放置した後、ナイフカットによる手剥離試験を行
い、接着界面の状態を観察した。接着性は、破壊の状態
(CF:組成物の凝集破壊、AF:アルミニウム板−組
成物界面破壊)およびその面積の塗布面積に対する割合
(%)で評価した。CF100は、塗布面積全てで組成
物が凝集破壊し、組成物とアルミニウム板の界面でのは
く離がなかったことを示し、AF100は、塗布面積全
てで組成物とアルミニウム板の界面で剥離し、組成物の
凝集破壊がなかったことを示し、CF20は、塗布面積
の20%が組成物の凝集破壊、80%がアルミニウム板
−組成物界面破壊であることを示す。 (2)引張試験 各1液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物を20℃、65%
RHの雰囲気下で7日間硬化させた硬化物について、J
IS K6251の規定に準拠して引張試験を行い、伸
び(Eb )を測定した。
ように、本発明の組成物(実施例1〜4)は、アルミニ
ウム板に対する接着性および硬化後の物性に優れる。こ
れに対して、接着性付与剤として、化合物(A)の代わ
りに、エポキシ基を有するシランカップリング剤(比較
例1)または米国特許第5,623,044号明細書に
記載されているHDIイソシアヌレート体とN,N−ビ
ス〔(3−トリメトキシシリル)プロピル〕アミンとの
反応物(比較例2)を用いる場合は、接着性付与剤を用
いない場合(比較例4)よりはよいものの、接着性に劣
る。また、化合物(A)の含有量が多い場合(比較例
3)は、接着性に優れるが、硬化後の伸びが小さい。
成物は、モルタル、アルミ等に対する接着性および硬化
後の物性に優れる。従って、建築用シーラント、土木用
シーラント等のシーラント、接着剤、防水材等に好適に
用いられる。
Claims (2)
- 【請求項1】(1)末端にイソシアネート基を0.7〜
10重量%有するウレタンプレポリマー、(2)炭酸カ
ルシウムおよび(3)1分子中に3個以上のイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート化合物(a)と第二
級アミノ基を有するシラン化合物(b)とを、NCO/
NH=1.2〜4.0となる割合で反応させた化合物
(A)を含有する1液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物で
あって、(2)の含有量が(1)100重量部に対して
20〜200重量部であり、(3)の含有量がウレタン
樹脂組成物全体に対して0.05重量%以上0.5重量
%未満である1液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物。 - 【請求項2】前記1分子中に3個以上のイソシアネート
基を有するポリイソシアネート化合物(a)が、トリメ
チロールプロパンと脂肪族ポリイソシアネートとの付加
体である請求項1に記載の1液湿気硬化性ウレタン樹脂
組成物。
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1998
- 1998-11-26 JP JP33582898A patent/JP4063981B2/ja not_active Expired - Fee Related
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