JP2000156529A - 熱電変換材料と電極の接合方法及び熱電変換素子 - Google Patents

熱電変換材料と電極の接合方法及び熱電変換素子

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JP2000156529A
JP2000156529A JP11243971A JP24397199A JP2000156529A JP 2000156529 A JP2000156529 A JP 2000156529A JP 11243971 A JP11243971 A JP 11243971A JP 24397199 A JP24397199 A JP 24397199A JP 2000156529 A JP2000156529 A JP 2000156529A
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electrode
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Katsuaki Suganuma
克昭 菅沼
Kazuo Nakamura
和郎 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来技術では不可能であった、酸化物系熱電変
換材料と電極を有効に接合する方法及び該接合方法によ
り得られた熱電変換素子を提供する。 【解決手段】酸化物系熱電変換材料に対して濡れ性を有
し且つ酸素を固溶する性質を有するろう材を用いること
により該酸化物系熱電変換材料に電極を接合することを
特徴とする酸化物系熱電変換材料と電極の接合方法、及
び、酸化物系熱電変換材料に対して濡れ性を有し且つ酸
素を固溶する性質を有するろう材を用いて該酸化物系熱
電変換材料に電極を接合してなることを特徴とする熱電
変換素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化物系熱電変換
材料と電極の接合方法及びその接合方法により構成され
た熱電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱電変換素子の熱電変換材料とし
ては非酸化物系の熱電材料が用いられてきた。その代表
的な材料として、例えばBi2Te3、PbTe、Si
0.8Ge0 .2、FeSi2 などが挙げられる。これらは電
極と接合されて熱電変換素子が構成される。電極として
は通常Mo、Cu、Al等の金属、或いはそれらを主成
分とする合金が使用されている。図1はその熱電変換素
子の一態様を原理的に説明する模式図であり、熱電変換
材料としてそれらのうちn型半導体とp型半導体とを組
み合わせたものである。
【0003】図1中、1はp型半導体、2はn型半導
体、3は高温側接合部、4は低温側接合部であり、Qは
高温熱源、Thは高温側温度、Tcは低温側温度を示
し、またSは絶縁空間である。高温側接合部には高温側
電極5を共通に設け、低温側接合部には低温側電極6、
7が別個に設けられている。このような熱電変換素子に
おいて、高温側接合部3と低温側接合部4との間に温度
差ΔT=Th−Tcを与えると、両電極間(5と6及び
7との間)に電圧が発生する。それ故、低温側の両電極
6と7との間に負荷(R)を接続すると電流(I)が流
れ電力(W)として取り出すことができる。
【0004】ところで、このような熱電変換素子におい
ては熱電変換材料(図1で云えばp型半導体1、n型半
導体2)と電極材料(図1で云えば高温側電極5、低温側
電極6、7)とを高温接合部3及び低温接合部4の両部
分で接合する必要があるが、熱電変換材料が非酸化物の
場合には、熱電変換材料、電極材料ともに非酸化物系の
材料であるので、両者を接合することは基本的に可能で
あり、それにより熱電変換素子として現実に実用化され
ている。
【0005】一方、ナトリウムコバルト酸化物等の酸化
物系の材料は、従来、高い熱電性能を有するものはない
と考えられていた。ところが、酸化物系材料の中にも優
れた熱電変換特性を有しているものがあることが見い出
され、熱電変換材料として開発されている(特開平9ー
321346号公報、特開平10ー256612号公
報、特願平10ー376674号等)。
【0006】それら酸化物系熱電変換材料は室温から6
00℃、或いは650℃というような広い温度範囲で有
効な熱電特性を備えているが、これら酸化物系の熱電変
換材料の場合においても、熱電変換素子として利用する
には電極と接合することが必要である。ところが酸化物
系熱電変換材料の場合には、300〜600℃というよ
うな高温域での利用を想定しているため(もちろん室温
から300℃程度までの範囲でも使用される)、ハンダ
等による接合では300℃以上では耐熱性の点で不都合
であること、また、一般に導電性を有する金属で構成さ
れる電極とは、濡れ性等の問題があることから、ナトリ
ウムコバルト酸化物系等の酸化物系の材料を有効に接合
する技術は知られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、酸化物
系材料と金属との接合について基礎的な事項の調査を含
めて各種実験を行ったが、例えば、真空中において、ナ
トリウムコバルト酸化物とアルミニウムとの接合実験を
行ったところ、アルミニウム表面が著しく酸化され(こ
の酸化はナトリウムコバルト酸化物から発生する酸素に
よるものと解される)、焼結体に対する濡れ性を全く示
さず、接合することは不可能であった。
【0008】本発明者等は、さらに各種実験、検討を加
えたところ、全く意外にも、ナトリウムコバルト酸化物
等の酸化物系熱電変換材料に対して濡れ性を有し、且
つ、酸素を固溶する性質を有するろう材を用いることに
より、ナトリウムコバルト酸化物等の酸化物系熱電変換
材料に対して電極を接合でき、また電極が酸化物系熱電
変換材料の線膨張率と同等又は近似の線膨張率を有する
電極の場合に特に有効に適用し得ることを見い出し、本
発明に到達するに至ったものである。
【0009】すなわち、本発明は、酸化物系熱電変換材
料に対して濡れ性を有し、且つ、酸素を固溶する性質を
有するろう材を用いることにより、酸化物系熱電変換材
料に対してアルミニウム、ステンレス鋼等の電極を有効
に接合する方法及びこの接合方法により構成してなる熱
電変換素子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は(1)酸化物系
熱電変換材料に対して濡れ性を有し且つ酸素を固溶する
性質を有するろう材を用いることにより該酸化物系熱電
変換材料に電極を接合することを特徴とする酸化物系熱
電変換材料と電極の接合方法を提供する。また、本発明
は(2)酸化物系熱電変換材料に対して濡れ性を有し且
つ酸素を固溶する性質を有するろう材を用いて該酸化物
系熱電変換材料に電極を接合してなることを特徴とする
熱電変換素子を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で対象とする酸化物系熱電
変換材料としては以下(1)〜(10)の酸化物が用い
られる。(1)基本組成:NaCoxOy(1≦x≦
2、2≦y≦4)で示される酸化物熱電変換材料。
(2)、(1)の基本組成に他の成分をドープした酸化
物熱電変換材料、例えば元素組成式:Na(Co
Z1-ZXY(式中、xは1≦x≦2、yは2≦y≦
4、zは0<z<1であり、AはMn、Fe又はCuで
ある)で示される酸化物熱電変換材料。
【0012】(3)元素組成式(NaP1-P)(CoZ
1-Z)xOyで示される酸化物熱電変換材料〔式中、
xは1≦x≦2、yは2≦y≦4、pは0<p≦1、z
は0<z≦1であり(pとzが共に1の場合を除く)、
B又はA若しくはB及びAは、それぞれ、Ag、Li、
ランタノイド、Ti、Mo、W、Zr、V、Crから選
ばれた1種又は2種以上の元素を示す〕。(4)元素組
成式(NaP1-P)(CoZ1-Z-qCuq)xOyで示
される酸化物熱電変換材料〔式中、xは1≦x≦2、y
は2≦y≦4、pは0<p≦1であり、z及びqは、0
<z<1、0<q<1、z≦1−qであり(pが1で且
つzが1−qの場合を除く)、B又はA若しくはB及び
Aは、それぞれ、Ag、Li、ランタノイド、Ti、M
o、W、Zr、V、Crから選ばれた1種又は2種以上
の元素を示す〕。
【0013】(5)元素組成式(Nap1-p)CoxO
yで示される酸化物熱電変換材料(式中、xは1≦x≦
2、yは2≦y≦4、pは0<p<1であり、BはA
g、Li、ランタノイドから選ばれる1種又は2種以上
の元素を示す)。(6)元素組成式(NaP1-P)(C
ZCu1-Z)xOyで示される酸化物熱電変換材料(式
中、xは1≦x≦2、yは2≦y≦4、pは0<p<
1、zは0<z<1であり、BはAg、Li、ランタノ
イドから選ばれる1種又は2種以上の元素である)。
(7)元素組成式Zn1-XAlXOy(0<x<1)で示
される酸化物熱電変換材料。(8)元素組成式BaX
1-XPbO3(0<x<1)で示される酸化物熱電変換
材料。(9)元素組成式Nd2CuO4にZr又はPrを
ドープした酸化物熱電変換材料。(10)その他の酸化
物熱電変換材料。本明細書中これらを含めて酸化物系熱
電変換材料と指称し、このうち(1)〜(6)をナトリ
ウムコバルト酸化物系の酸化物と指称している。
【0014】このような酸化物系熱電変換材料は各種複
合酸化物を製造する場合と同様、例えば必要な元素源を
含む原料を粉末等として均一に混合し、焼成することに
より得られる。この酸化物系熱電変換材料はセラミック
スの一種と云えるが、室温から650℃というような広
い温度範囲で有効な熱電特性を備えている。
【0015】本発明においては、上記のような酸化物系
熱電変換材料に対し、ろう材を介して電極を接合させ
る。そしてこの場合、ろう材として、酸化物系熱電変換
材料に対して濡れ性を有し、且つ、酸素を固溶する性質
を有するろう材を用いることが必要である。すなわち、
その接合に使用するろう材が、(A)酸化物系熱電変換
材料に対して濡れ性を有し、そして同時に(B)酸素を
固溶する性質を有することが必要不可欠である。
【0016】本発明においては、使用するろう材がそれ
ら(A)及び(B)の2特性を同時に備える点が重要で
ある。これにより酸化物系熱電変換材料に対して電極を
有効に接合することができる。前述のとおり、これまで
ナトリウムコバルト酸化物等の酸化物系熱電変換材料を
電極に接合し得る技術は知られていなかった。本発明に
おいては、そのように、酸化物系熱電変換材料に対する
濡れ性及び酸素を固溶する性質を有するろう材を用いる
ことにより初めて、両者を接合することに成功したもの
である。
【0017】酸化物系熱電変換材料の金属製電極として
はAl、Ni、Mo、Ti、Cu、W、Fe、Co、N
b、Ta、Au、Ag、Pd、Pt、Ir、Zn、I
n、Cr、或いはこれら各金属を主体とした合金、例え
ばアルミニウム基合金、ステンレス鋼などが挙げられる
が、本発明における電極としてはそれら何れも使用され
る。本発明においては、酸化物系熱電変換材料とそれら
金属製電極とをろう材を介して接合させる。特に電極と
して、酸化物系熱電変換材料の線膨張率と同等又は近似
の線膨張率を有する電極を用いると、その接合時だけで
なく、熱電変換材料としての使用時にも良好な接合状態
を保持することができる。すなわち酸化物系熱電変換材
料の線膨張率は、酸化物の種類によって異なるが、ほぼ
8〜17×10-6/℃であり、これに合わせて線膨張率
8〜17×10-6/℃の電極を用いる。特にステンレス
鋼は、その熱膨張係数がNaCo24等の酸化物系熱電
変換材料の熱膨張係数と同等又はこれに近く、しかも高
温域でも耐酸化性が良好であるため、酸化物系熱電変換
材料の電極として非常に有利である。
【0018】ろう材には各種あるが、それらは金属電極
に対しては通常濡れ性を有する。このため、ろう材とし
ては、前記(A)及び(B)の特性すなわち酸化物系熱
電変換材料に対し濡れ性を有し且つ酸素を固溶する性質
を有するものであれば使用される。本発明においては、
酸化物熱電変換材料の種類に応じて(A)及び(B)の
両特性を有するものを選定して用いられる。電極として
は、金属とは限らず、ろう材が濡れ性を有し、導電性を
有するものであれば使用される。
【0019】ろう材の例としては、銀ろう(AgーCu
合金又はAgーCuーZn合金を主成分とする)、銅ろ
う(銅を主成分とする)及び黄銅ろう(CuーZn合金
を主成分とする)、アルミニウム合金ろう(アルミニウ
ムと珪素による共晶合金を主成分とする)、りん銅ろう
(銅に燐を添加したもの)、ニッケルろう(ニッケル及
びNiーCr合金を主成分とする)、金ろう(AuーC
u合金又はAuーNi合金を主成分とする)、パラジウ
ムろう(PdーAg、PdーNi、PdーCuを主成分
とする)、真空用貴金属ろう(AgーCu合金又はAu
ーCuを主成分とする)などが挙げられる。
【0020】本発明においては、以上のようにして酸化
物系熱電変換材料に対して金属製電極を接合し、温度差
から起電力を取り出したり、逆に電力を加えてヒートポ
ンプとして冷却又は加熱に用いる熱電変換素子を構成す
る。その熱電変換素子の構成の仕方としては、熱電変換
材料を用いて熱電変換素子を構成する従来における態様
と同様に構成することができ、1例として図1に示すよ
うな対を必要対連結することにより構成される。
【0021】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないこと
は勿論である。本実施例における試験装置としては、図
5の例を除き、図2に示すような接合治具を使用した。
【0022】酸化物熱電変換材料としてNaCo24
常圧焼結体からなる4mm(幅)×3mm(厚さ)×5
0mm(長さ)の供試片を用い、金属、合金として
(1)純度99.99wt%で厚さ100μmのAl
箔、(2)厚さ200μmのAgー28wt%Cuー
4.5wt%TiからなるAgーCuーTi合金箔、
(3)厚さ200μmのAgー28%Cu合金箔からな
るAgーCu合金箔を用いて、接合試験を行った。
【0023】図2のとおり、2個の供試片(試料)を十
字状に重ねて、その間の当接面に上記各金属箔を挟み、
下部押え部材の十字状に凹部に配置し、これに上部押え
を被せてセットした。そのとき上記両供試片の当接面は
4mm×4mm(16mm2)である。接合条件としては
荷重0.06MPa、真空度1×10-6Torr、温度
700℃、時間30分とした。
【0024】《例1:Al箔による接合》上記Al箔に
よる真空中の接合実験においては、NaCo24の分解
によるものと考えられる酸素ガスの発生により、Al箔
が著しく酸化され、焼結体に対する濡れ性を全く示さな
かった。また、分解を抑制するために焼結体全面に約1
μm厚さのTiN膜をPVD法により被覆して接合を行
ったが、同様にガス発生が起こり、焼結体に対する濡れ
性を全く示さなかった。Alは殆んどのセラミックスに
対して万能の界面形成金属とされているにもかかわら
ず、このようにNaCo24面に対しては界面形成に至
らなかった。
【0025】そこで、さらにNaCo24の分解を防ぐ
ため、カプセルに封入した密閉系のHIP接合実験を実
施した。温度、時間等の条件は上記と同じとした。実験
終了後、カプセルから取り出した段階では一応接合はな
されていたが、僅かな力を加えただけで、ほぼ界面近傍
で破壊した。このように、密閉系の接合としてHIP処
理を行っても、やはり強固な接合には至らなかった。
【0026】《例2:AgーCuーTi合金箔による接
合》上記Agー28wt%Cuー4.5wt%Ti合金
箔による真空中で850℃で接合試験を行ったところ、
図3(写真)のように接合体を形成することができた。
上記Al箔を用いた場合とは異なり、図3中、矢印
(→)で示すとおり、供試片の側表面へろう材(Agー
CuーTi)が浸透し、適度な濡れ広がりが得られてい
ることが分かる。図4は図3の写真を図面化したもので
あり、その濡れ広がり部分を符号8として示している。
【0027】Al箔の場合とAgーCuーTi合金箔の
場合との差は、上記Al箔の場合には、酸化を受ける雰
囲気中で強固な酸化膜が表面に形成され、界面形成を妨
げて濡れが阻害されるのに対して、AgーCuーTi合
金箔では、酸素を固溶し、強固な酸化膜形成に至らない
ためと解される。この点からしても、ろう材は酸化物系
熱電変換材料に対する濡れ性と酸素を固溶する性質を同
時に有する必要があることが明らかである。
【0028】《例3:AgーCu合金箔による接合1》
AgーCuーTi合金箔に代えて、厚さ200μmのA
gー28%Cu合金箔からなるAgーCu合金箔を用
い、上記と同様にしてNaCo24の常圧焼結体の接合
実験を実施したところ、AgーCuーTi合金箔の場合
と同様な結果が得られた。AgーCuーTi合金は典型
的な構造用ろう材(AgーCu合金)に活性度を増すた
めにTiを添加したものであるが、以上の結果からし
て、AgーCu合金及びAgーCuーTi合金ともに酸
化物系熱電変換材料と金属電極との接合用として有効な
ろう材と云える。
【0029】《例4:AgーCu合金箔による接合2》
上記と同じくAgー28wt%Cu合金箔を用い、上記
と同様にしてNaCo 24の常圧焼結体と、これと熱膨
張率が近似の厚さ0.2mmのフェライト系ステンレス
鋼:SUS430のシートとを用いて接合実験を実施し
た。ろう付け温度は、ろう材の融点(約830℃)から
850℃の範囲とし、保持時間は0分及び15分とし
た。その結果、該常圧焼結体と該ステンレス鋼がAgー
28wt%Cu合金により十分に接合していることが確
認された。図5は、そのうち、2枚のSUS430シー
ト間にNaCo24の常圧焼結体を配置して得られたサ
ンドイッチ型の接合体の作製例の写真を示している。こ
の作製例は、界面の反応層をできるだけ薄くするように
850℃で、保持時間なし(0分)で作製したものであ
る。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、酸化物系熱電変換材料
に対して濡れ性を有し、且つ、酸素を固溶する性質を有
するろう材を用いることにより、酸化物系熱電変換材料
に対して電極を有効に接合することができる。また、本
発明によれば、特に高温域でも耐酸化性が良好なステン
レス鋼との接合もできるため、実用的にも非常に有利で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱電変換素子の一態様を原理的に説明する模式
図。
【図2】実施例における試験装置として使用した接合治
具を示す図。
【図3】AgーCuーTi合金による真空中の接合実験
で得られた接合体を示す写真(図面代用写真)。
【図4】図3の写真を図面化した図。
【図5】実施例4の結果の1例を示す写真(図面代用写
真)。
【符号の説明】
1 p型半導体 2 n型半導体 3 高温側接合部 4 低温側接合部 5 高温側電極 6、7 低温側電極 S 絶縁空間 8 ろう材の濡れ広がり部分

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化物系熱電変換材料に対して濡れ性を有
    し且つ酸素を固溶する性質を有するろう材を用いること
    により該酸化物系熱電変換材料に電極を接合することを
    特徴とする酸化物系熱電変換材料と電極の接合方法。
  2. 【請求項2】上記酸化物系熱電変換材料がナトリウムコ
    バルト酸化物系の酸化物からなる熱電変換材料である請
    求項1に記載の酸化物系熱電変換材料と電極の接合方
    法。
  3. 【請求項3】上記ろう材がAgーCu合金からなるろう
    材である請求項1又は2に記載の酸化物系熱電変換材料
    と電極の接合方法。
  4. 【請求項4】上記ろう材がAgーCuーTi合金からな
    るろう材である請求項1又は2に記載の酸化物系熱電変
    換材料と電極の接合方法。
  5. 【請求項5】上記電極が8〜17×10-6/℃の線膨張
    率を有する電極である請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の酸化物系熱電変換材料と電極の接合方法。
  6. 【請求項6】上記電極がステンレス鋼である請求項5に
    記載の酸化物系熱電変換材料と電極の接合方法。
  7. 【請求項7】酸化物系熱電変換材料に対して濡れ性を有
    し且つ酸素を固溶する性質を有するろう材を用いて該酸
    化物系熱電変換材料に電極を接合してなることを特徴と
    する熱電変換素子。
  8. 【請求項8】ナトリウムコバルト酸化物系の酸化物から
    なる熱電変換材料に対して濡れ性を有し且つ酸素を固溶
    する性質を有するろう材を用いて該酸化物系熱電変換材
    料に電極を接合してなることを特徴とする熱電変換素
    子。
  9. 【請求項9】酸化物系熱電変換材料に対してAgーCu
    合金からなるろう材を用いて該酸化物系熱電変換材料に
    電極を接合してなることを特徴とする熱電変換素子。
  10. 【請求項10】酸化物系熱電変換材料に対してAgーC
    uーTi合金からなるろう材を用いて該酸化物系熱電変
    換材料に電極を接合してなることを特徴とする熱電変換
    素子。
  11. 【請求項11】上記電極が8〜17×10-6/℃の線膨
    張率を有する電極である請求項7〜10のいずれか1項
    に記載の熱電変換素子。
  12. 【請求項12】上記電極がステンレス鋼である請求項1
    1に記載の熱電変換素子。
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