JPH1084140A - 熱電変換装置およびその製造方法 - Google Patents

熱電変換装置およびその製造方法

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JPH1084140A
JPH1084140A JP8235575A JP23557596A JPH1084140A JP H1084140 A JPH1084140 A JP H1084140A JP 8235575 A JP8235575 A JP 8235575A JP 23557596 A JP23557596 A JP 23557596A JP H1084140 A JPH1084140 A JP H1084140A
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Japan
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thermoelectric semiconductor
thermoelectric
conversion device
semiconductor
type thermoelectric
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JP8235575A
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English (en)
Inventor
Saneto Miyoshi
好 実 人 三
Yuichiro Imanishi
西 雄一郎 今
Keiko Kushibiki
引 圭 子 櫛
Masakazu Kobayashi
林 正 和 小
Kazuhiko Shinohara
原 和 彦 篠
Kenji Furuya
谷 健 司 古
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温端部の耐熱性に優れ、熱電変換効率が良
好である温度範囲で使用することができ、接合部での発
熱損失が少ない熱電変換装置を提供する。 【解決手段】 p型熱電半導体2pと電極4a,4bと
n型熱電半導体2nが電気的に接合された接合部をもつ
熱電変換装置1において、シリコン−ゲルマニウムが主
成分であるp型熱電半導体2pと電極4a,4bの間、
および電極4a,4bとシリコン−ゲルマニウムが主成
分であるn型熱電半導体2nの間にTi−Zr−Cu−
Ni合金からなる接合用のろう材3a,3bによってろ
う付け接合されたTi,Zr,Cu,Niを含む接合層
が形成されている構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱源から熱起電力
を取り出す熱電変換装置の構成に関し、さらに詳しく
は、熱電変換装置を構成するp型熱電半導体とn型熱電
半導体の接合部の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】p型熱電半導体とn型熱電半導体が電気
的に接合した接合部を持つ熱電変換素子対において、接
合部を高温にしかつ熱電半導体の他方を低温にすると、
温度差に応じた熱起電力が発生する現象があり、これを
ゼーベック効果と称している。また、上記熱電変換素子
対において、一方の熱電半導体から他方の熱電半導体に
電流を流すと、一方の接合部では熱を吸収し、他方では
熱を発生する現象があり、これをペルチェ効果と称して
いる。さらに、p型熱電半導体またはn型熱電半導体の
一方を高温にしかつ他方を低温にして温度勾配に沿って
電流を流すと、電流の方向によって半導体の内部で熱の
吸収または発生を生じる現象があり、これをトムソン効
果と称している。
【0003】このような効果を利用した熱電変換装置
は、振動,騒音,摩耗等を生じる可動部分が全くなく、
構造が簡単で信頼性が高く、高寿命で保守が容易である
という特長を持った簡略化されたエネルギー直接変換装
置となりうるものである。
【0004】このような熱電変換装置は、p型熱電半導
体とn型熱電半導体が電気的に接合した構成の熱電変換
素子対を1対以上そなえており、素子対接合部はp型熱
電半導体とn型熱電半導体が直接電気的に接合した構
成、あるいは、p型熱電半導体と電極とn型熱電半導体
が電気的に(すなわち、間接的に)接合した構成をとる
のが普通である。
【0005】このような構成の熱電変換装置には、熱電
変換素子対の両端に設定した温度差に依存して起電力を
取り出す前記ゼーベック効果を利用した熱電発電装置
や、両端に印加した電圧に依存して温度差を生じさせる
ことにより一端を冷却する前記ペルチェ効果を利用した
熱電冷却装置などがある。
【0006】一般的に、熱電発電装置は、熱電冷却装置
に比べて、熱電変換素子対の高温端側の温度が高くな
る。特に、自動車排気熱や燃焼熱を熱源とする排熱利用
した熱電発電装置に使用するためには、高温端は800
℃程度にまで上昇する場合があることが予想される。そ
して、500℃以上においても発電効率が良好でしかも
耐熱性にすぐれている熱電半導体として、シリコン−ゲ
ルマニウムが適していることが知られている。
【0007】しかし、高温端側の接合部分においては、
高温に起因する破壊や剥離、発電出力の低下などの問題
がある。
【0008】そこで、これらの課題を解決するための素
子対接合部の構あるいはその製造方法に関して開示され
ているいくつかの従来例がある。
【0009】(1) 例えば、p型熱電半導体およびn
型熱電半導体の両原料粉末を1つの成形型内において左
右に分けて詰め、一体で成形・焼結することにより、直
接接合する方法がある(持丸敏昭,新素材 4月号 p
42(1995))。
【0010】この方法では、p型熱電半導体とn型熱電
半導体とが直接接合した構成であって、電極材層および
接合材層を介在しない構成であるため、接合部の耐熱性
は満足できるものであるという特徴がある。
【0011】(2)一方、p型シリコン−ゲルマニウム
系半導体およびn型シリコン−ゲルマニウム系半導体を
それぞれ電極材である高ドープSi板と拡散接合する方
法がある(G.Fly,Proc.16th IECE
C,II,307−12(1981))。
【0012】この場合の拡散接合は、母材の融点以下の
温度で加圧し、接合面間の原子の拡散を利用して接合す
る方法で、拡散を促進するためにインサート金属を挟ん
で接合する手法がある。
【0013】具体的には、熱電半導体であるPあるいは
BをドープしたSiGe−5mol%GaPとイン
サート金属に相当するSiGe合金3μmをコーテ
ィングしたBドープSi電極材を拡散接合する方法が示
されている。
【0014】この方法では、温度約1250℃、圧力約
140MPaの接合条件で接合でき、接合形成に伴って
SiGe合金層は速やかに熱電半導体層と電極層に
拡散すると報告されている。そして、接合後は光学顕微
鏡視野で明確な接合層が形成されていないものとなって
いて、熱電半導体と電極の接合部の耐熱性は高い特徴が
ある。
【0015】(3)他方、別の素子対接合部の構成およ
び製造方法として、低温域で使用するビスマス−テルル
系や鉛−テルル系熱電半導体に対して、熱電半導体と電
極をろう付け接合あるいは半田付け接合する方法が開示
されている。
【0016】このうち、ろう付け接合は、母材間に溶融
金属(ろう)を添加し、母材とのぬれおよび流れを利用
して接合する方法であり、半田付け接合は、ろう付け接
合の一種である。この場合、ろう付け工程時に、ろう材
と母材が過剰に反応しないことが重要で、ビスマス−テ
ルル系や鉛−テルル系熱電半導体に対しては、熱電半導
体とろう材との過剰反応を抑制するために拡散バリア層
を形成する具体的な接合端層構成やろう付け方法が提案
されている。
【0017】例えば、拡散バリア層としてNiやAu層
を熱電半導体層と電極層の間に介在させた層構成や、メ
ッキ法などのCVD法や蒸着法やスパッタリング法など
のPVD法による製造方法がある(特開平5−4154
3号,特開平5−55638号等)。このようなろう付
け接合あるいは半田付け接合による方法は、大量生産に
適するメリットがあるという特徴がある。
【0018】(4)さらに、鉄シリサイド系熱電半導体
に対しては、Ti系活性金属のろう材でろう付け接合し
た構成の熱電変換素子対を提案しているものがある(特
開平6−97512号)。具体的には、鉄シリサイド系
熱電半導体をCu電極にNi−Cu/Ti/Ni−Cu
三層複合ろう材を使用して900℃でろう付け接合する
ものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
(1) しかしながら、上記(1)の従来技術では、p
型熱電半導体およびn型熱電半導体の両原料粉末を1つ
の成形型内において左右に分けて詰め、接合部のみが混
合するが他の部分は混合しないように詰めるので、この
工程は極めて煩雑である。また、接合部近傍にp,n両
方の不純物が混在するため、モビリティーが低下して、
電気伝導度が低下する場合があるなど、接合部の特性が
成形型ごとに安定しない問題がある。さらに、この製造
方法では、熱電変換素子対を一つずつ加圧成形あるいは
ホットプレス焼結する必要があるため、数対の熱電変換
素子対からなる例えばろうそくを熱源とした非常用発電
器やガスコンロ用火炎発電器などは生産できるが、車載
用や排熱利用発電装置などのような数百の素子対からな
る熱電発電装置を量産することはできないという問題点
があった。
【0020】さらに、素子対を一つずつ加工して形状を
整えたのち、複数連結して熱電変換装置に組み立てるの
で、コンパクトに組み上げることが難しく、発電電力の
割りにサイズが大きな熱電変換装置になってしまうとい
う問題があった。
【0021】(2) また、上記(2)の従来技術で
は、製造するに際してかなりの高圧を必要とするため、
大掛かりな加圧加熱装置が必要である。この従来技術
(2)の熱電変換装置は、木星探査宇宙船用電源を意図
して開発されたもので、少量生産を前提としているので
あるが、同様の製造方法で車載用や排熱利用発電装置な
どの熱電発電装置を量産することは困難である。また、
熱電半導体の熱電変換効率は熱伝導度の逆数に比例する
が、この製造方法では接合形成時に加圧加熱するため、
熱電半導体の焼結密度や結晶性が向上して、熱伝導度が
上昇してしまい、熱電変換効率が低下する場合があると
いう問題点があった。
【0022】(3) さらに上記(3)の従来技術で
は、車載用やその他排熱利用発電装置などの熱電変換装
置の場合に利用できる温度は300〜900℃の高温で
あるので、ビスマス−テルル系や鉛−テルル系の熱電半
導体では耐熱性が不十分であるという問題点があった。
【0023】(4) さらにまた、上記(4)の従来技
術においては、熱電変換効率の指標となる鉄シリサイド
系材料の性能指数Z値(=ασ/κ,α=ゼーベック
係数,σ=電気伝導度,κ=熱コンダクタンス)は一般
的にシリコン−ゲルマニウム系材料のZ値より小さいた
め、同等の発電電力を得るためには、熱電変換装置内の
素子対数をシリコン−ゲルマニウム系材料を使用した場
合より増加させる必要がある。そのため、熱電変換装置
が大型化してしまい、車載用などの熱電変換装置取付け
スペースが限定されている場合には、取付けが困難であ
る問題があった。
【0024】
【発明の目的】本発明は、上記した従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、上記問題をを解決し、車載用
やその他の排熱利用発電システムなどの熱電発電システ
ムに適した熱電変換装置を提供し、しかも、このような
熱電発電装置を大量生産に適した製造工程で製造できる
ようにすることを目的とするものである。
【0025】具体的には、高温端接合部の耐熱性に優
れ、熱電変換効率が良い温度範囲で使用でき、接合部で
の発熱損失が少ない熱電変換装置を使用目的に適合した
形状に、高温・高圧反応装置のような大掛かりな装置を
必要とせずして製造できるようにすることを目的として
いる。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる熱電変換
装置は、請求項1に記載しているように、p型熱電半導
体とn型熱電半導体が電気的に接合された接合部をもつ
熱電変換装置において、p型熱電半導体とn型熱電半導
体の間にTi,Zr,Cu,Niを含む接合層が形成さ
れている構成としたことを特徴としている。
【0027】また、同じ目的を達成する本発明に係わる
熱電変換装置は、請求項2に記載しているように、p型
熱電半導体と電極とn型熱電半導体が電気的に接合され
た接合部をもつ熱電変換装置において、p型熱電半導体
と電極の間、および電極とn型熱電半導体の間にTi,
Zr,Cu,Niを含む接合層が形成されている構成と
したことを特徴としている。
【0028】そして、本発明に係わる熱電変換装置の実
施態様においては、請求項3に記載しているように、熱
電半導体はシリコン−ゲルマニウムを主成分とするもの
であるようになすことができ、また、請求項4に記載し
ているように、少なくとも高温端側でTi,Zr,C
u,Niを含む接合層が形成されている構成のものとす
ることができる。
【0029】本発明に係わる熱電変換装置の製造方法
は、請求項5に記載しているように、p型熱電半導体と
n型熱電半導体が電気的に接合された接合部をもつ熱電
変換装置を製造するに際し、p型熱電半導体とn型熱電
半導体をTi−Zr−Cu−Ni合金のろう材で接合す
るようにしたことを特徴としている。
【0030】また、同じ目的を達成する本発明に係わる
熱電変換装置の製造方法は、請求項6に記載しているよ
うに、p型熱電半導体と電極とn型熱電半導体が電気的
に接合された接合部をもつ熱電変換装置を製造するに際
し、p型熱電半導体と電極、および電極とn型熱電半導
体をTi−Zr−Cu−Ni合金のろう材で接合するよ
うにしたことを特徴としている。
【0031】そして、本発明に係わる熱電変換装置の製
造方法の実施態様においては、請求項7に記載している
ように、熱電半導体はシリコン−ゲルマニウムを主成分
とするものであるようになすことができ、また、請求項
8に記載しているように、少なくとも高温端側をTi−
Zr−Cu−Ni合金のろう材で接合するようになすこ
とができ、あるいはまた、請求項9に記載しているよう
に、Ti−Zr−Cu−Ni合金は、Zr:15〜40
重量%、Cu:5〜25重量%、Ni:10〜25重量
%、Ti:残部の組成よりなるものとなることができ
る。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明に係わる熱電変換装置は、
p型熱電半導体とn型熱電半導体が電気的に接合されて
いる熱電変換素子対の接合部において、例えば、シリコ
ン−ゲルマニウムが主成分であるp型熱電半導体とn型
熱電半導体の間にTi,Zr,Cu,Niを含む接合層
が形成された構成をもつものとしたことを特徴とする。
【0033】あるいは、例えば、シリコン−ゲルマニウ
ムが主成分であるp型熱電半導体と電極の間および電極
と例えばシリコン−ゲルマニウムが主成分であるn型熱
電半導体の間にTi,Zr,Cu,Niを含む接合層が
形成された構成をもつものとしたことを特徴とする。
【0034】本発明の熱電変換装置においては、その少
なくとも高温端側が本発明の接合部構成からなるものと
することが望ましい。そして、本発明の熱電変換装置
は、接合部の構成に特徴があり、p型熱電半導体とn型
熱電半導体の成分等や電極の形状、配置などに制限され
るものではない。
【0035】一般的に、セラミックスと金属材料の接合
技術は、両者の化学反応性や熱膨張係数が異なるために
難しい技術である。特に非酸化物系セラミックスをろう
付けするには、高強度の接合界面層の形成が重要なポン
トである。このうち、非酸化物系セラミックスの代表的
なもののひとつであるSi焼結体については、活
性金属であるTiを含有するろう材により高強度の接合
が形成できることが知られている。具体的には、Cu−
Tiろうでろう付けする方法や、Ti−Zr−Cuろ
う,Ag−Cu−Tiろうでろう付けする方法である。
この場合、ろう材中のTiはSiとの界面に偏析
し、SiのNと反応して、高強度な界面層として
TiN層が形成されるため、良好な接合が形成できると
されている。
【0036】また、同じく非酸化物系セラミックスの代
表的なもののひとつであるSiC焼結体については、同
様のCu−TiろうやAg−Cu−Tiろうによるろう
付けにおいて、高強度な界面層としてTiC層が形成さ
れた場合は良好な接合が形成できることが知られてい
る。
【0037】このように、非酸化物系セラミックスのろ
う付けの成否は、ろう材とセラミックスがわずかに反応
した接合界面層の形成状況に大きく依存する。
【0038】熱電変換装置は、p型熱電半導体とn型熱
電半導体が電気的に接合した接合部を高温に熱し、熱電
半導体の他端の低温端との間の温度差に依存して発電す
る機構である。それゆえ熱電変換装置の接合部の場合
は、接合強度の他に、熱電発電装置の使用時の高温下に
おいて、接合層と熱電半導体の拡散反応が進行しない接
合界面の耐熱性が要求される。拡散反応が進行する場合
は、発電効率が低下したり、接合部で破壊したりする原
因になる。
【0039】熱電半導体のひとつであるシリコン−ゲル
マニウムは、金属との反応性が高い。そして、Si
に比べ、SiCと金属の反応速度は1〜2桁速いと言
われているが、シリコン−ゲルマニウムはさらに金属と
反応しやすい。SiCと同様にAg−Cu−Tiろうを
用いてシリコン−ゲルマニウム焼結体をろう付けした場
合、ろう材が溶融する前に固相拡散反応が進行する“母
材の溶け分かれ”が生じ、形成した接合部の接合強度、
耐熱性は不十分であることがある。これは、金属との反
応性が高いことに起因する。
【0040】また、熱電変換装置の接合部は、電気的お
よび熱的な低接触抵抗性が要求される。車載用やその他
の排熱利用発電装置などの汎用性の高い熱電変換装置の
場合は、特に、接合部を流れる発電電流が大きい。それ
ゆえ、接合部の電気的な接触抵抗が高いと発電損失にな
るばかりでなく、接合部で局所的に発熱して破壊の原因
にもなる。接合層と熱電半導体の界面に、接合強度と耐
熱性に優れた接合界面層を含む接合層が形成できても、
電気的に絶縁性であったり電気抵抗が高くなる場合は、
熱電変換装置用の接合部としては使用することができな
い。熱は高温熱源から高温端接合部を介して熱電半導体
に伝熱されるので、接合部の熱的な接触抵抗が高い場合
は、熱電半導体の両端に発生する実質的な温度差が低下
するため、発電効率が低下するので好ましくない。
【0041】さらに、熱電変換装置の接合部である接合
層の形成に使用できるろう材は、ろう付け温度が熱電変
換装置使用時の高温端温度以上でかつ熱電半導体(例え
ばシリコン−ゲルマニウム)の焼結温度以下でなければ
ならない。そして、ろう付け温度が低い場合は、熱電変
換装置の使用温度が低く制限されることになり、熱電変
換効率が低下する。また、ろう付け温度が熱電半導体の
焼結温度以上であったり焼結温度に近い場合は、熱電半
導体(例えばシリコン−ゲルマニウム焼結体)が溶融し
たり、特性が劣化したりして好ましくない。車載用やそ
の他の排熱利用発電装置などの汎用性の高い熱電発電装
置の場合は、およそ700〜1200℃範囲で溶融する
合金がろう材として好ましい。
【0042】以上の様な要求を満足できる熱電変換装置
の接合部構成を鋭意研究した結果、とくに、シリコン−
ゲルマニウムを主成分とする熱電半導体に対し、p型熱
電半導体とn型熱電半導体の間にTi,Zr,Cu,N
iを含む接合材層が形成されている構成、あるいは、p
型熱電半導体と電極および電極とn型熱電半導体の間に
Ti,Zr,Cu,Niを含む接合材層が形成されてい
る構成が良好であることを見いだした。
【0043】本発明で適用するTi,Zr,Cu,Ni
を含む接合(材)層は、Ti,Zr,C,Niを主成分
とするものからなり、ろう付け接合条件に依存するが、
接合層中にSi,Geなど熱電半導体および電極の接合
端面近傍の成分が拡散して含有されているものとなる。
【0044】本発明の熱電変換装置における接合層は、
Ti−Zr−Cu−Ni合金のろう材によってろう付け
することより形成することができる。このろう材は合金
粉末を有機バインダーに分散したペースト状のものや箔
状に形成したものを使用することができる。
【0045】この場合、Ti−Zr−Cu−Ni合金の
ろう材については、とくに、Zr:15〜40重量%、
Cu:5〜25重量%、Ni:10〜25重量%、T
i:残部の組成よりなるものとすることが望ましく、Z
rが15重量%よりも少ないと、熱電半導体成分の拡散
反応が進行しすぎるため接合部の耐熱性が低下したり接
合強度が低下したりする傾向を示し、Zrが40重量%
よりも多いと、熱電半導体とのぬれ性が低下するため接
合不良を発生する確率が高くなる傾向となる。また、C
uが5重量%よりも少ないと、接合層の脆性が増加する
傾向となり、Cuが25重量%よりも多いと、ろう付け
温度が低下しすぎるため接合部の耐熱性が低下する傾向
となる。さらに、Niが10重量%よりも少ないと、や
はり接合層の脆性が増加するため接合強度が低下する傾
向となり、Niが25重量%よりも多いと、ろう付け温
度が高くなる傾向を示し、熱電半導体との拡散反応が進
行しすぎる傾向となる。そして、Tiは熱電半導体およ
び電極とのぬれ性を増加し、接合界面の電気的あるいは
熱的接触抵抗を低減するのに有効であるので残部とし
た。
【0046】本発明の熱電変換装置における熱電半導体
は、とくに、シリコン−ゲルマニウムを主成分とする焼
結体や厚膜で、電気伝導度、熱伝導度、ゼーベック係数
を制御する目的や焼結密度などを制御する目的で少量の
添加物を混在させたものとすることができる。この場合
の添加物としては、例えば、B,Al,Ga.In,
N,P,As,Sb,Znなどが挙げられる。
【0047】本発明の熱電変換装置において、電極を介
在させる構成とする場合における電極は、p型熱電半導
体とn型熱電半導体を電気的に接続するための部材であ
り、熱電発電機能を持つ必要はない。この電極部分の抵
抗は熱電半導体より小さく、望ましくは1桁以上小さい
ものが好ましい。また、電極の形状や電極層厚さについ
ては、電極材の比抵抗と熱電半導体の比抵抗の比や熱電
半導体の形状などに依存して決めることができる。
【0048】本発明の熱電変換装置における電極は、上
記した電気的に接続する機能の他に、形状を大きくする
などして、接合部と高温熱源や冷却媒体との熱交換を積
極的に行える機能を具備させたものとすることもでき
る。そして、この電極としては、例えば、Mo,W,N
b,Taなどの高融点金属、ヘビードープしたSiやS
i共晶合金などからなるものを挙げることができる。
【0049】
【発明の効果】本発明に係わる熱電変換装置は、p型熱
電半導体とn型熱電半導体が電気的に接合された接合部
をもつ熱電変換装置において、p型熱電半導体とn型熱
電半導体の間にTi,Zr,Cu,Niを含む接合層が
形成されている構成としたから、高温端部の耐熱性に優
れ、熱電変換効率が良好である温度範囲で使用すること
ができ、接合部での発電損失が少ない熱電変換装置を提
供することが可能であるという著しく優れた効果がもた
らされる。
【0050】また、同じく本発明に係わる熱電変換装置
は、p型熱電半導体と電極とn型熱電半導体が電気的に
接合された接合部をもつ熱電変換装置において、p型熱
電半導体と電極の間、および電極とn型熱電半導体の間
にTi,Zr,Cu,Niを含む接合層が形成されてい
る構成としたから、高温端部の耐熱性に優れ、熱電変換
効率が良好である温度範囲で使用することができ、p型
熱電半導体とn型熱電半導体の電気的な接合を電極を介
してさらに確実かつ良好なものとすることが可能であっ
て接合部での発電損失が少ない熱電変換装置を提供する
ことが可能であるという著しく優れた効果がもたらされ
る。
【0051】そして、請求項3に記載しているように、
熱電半導体はシリコン−ゲルマニウムを主成分とするも
のとなすことによって、500℃以上の高温においても
発電効率が良好でしかも耐熱性に優れた熱電変換装置と
することが可能であるという著しく優れた効果がもたら
される。
【0052】また、請求項4に記載しているように、少
なくとも高温端側でTi,Zr,Cu,Niを含む接合
層が形成されている構成とすることによって、高温端で
の接合強度と耐熱性をより一層向上させたものにするこ
とが可能であるという著しく優れた効果がもたらされ
る。
【0053】本発明に係わる熱電変換装置の製造方法で
は、p型熱電半導体とn型熱電半導体が電気的に接合さ
れた接合部をもつ熱電変換装置を製造するに際し、p型
熱電半導体とn型熱電半導体をTi−Zr−Cu−Ni
合金のろう材で接合するようにしたから、高温端部の耐
熱性に優れ、熱電変換効率が良好である温度範囲で使用
することができ、接合部での発電損失が少ない熱電変換
装置を大掛かりな装置を必要とせずに大量生産的手法に
より製造することが可能であるという著しく優れた効果
がもたらされる。
【0054】また、同じく本発明に係わる熱電変換装置
の製造方法では、p型熱電半導体と電極とn型熱電半導
体が電気的に接合された接合部をもつ熱電変換装置を製
造するに際し、p型熱電半導体と電極、および電極とn
型熱電半導体をTi−Zr−Cu−Ni合金のろう材で
接合するようにしたから、高温端部の耐熱性に優れ、熱
電変換効率が良好である温度範囲で使用することがで
き、p型熱電半導体とn型熱電半導体の電気的な接合を
電極を介してさらに確実かつ良好なものとすることが可
能であって接合部での発電損失がさらに少ない熱電変換
装置を大掛かりな装置を必要とせずに大量生産的手法に
より製造することが可能であるという著しく優れた効果
がもたらされる。
【0055】そして、請求項7に記載しているように、
熱電半導体はシリコン−ゲルマニウムを主成分とするも
のであるようになすことによって、500℃以上の高温
においても発電効率が良好でしかも耐熱性に優れた熱電
変換装置を製造することが可能であるという著しく優れ
た効果がもたらされる。
【0056】また、請求項8に記載しているように、少
なくとも高温端側をTi−Zr−Cu−Ni合金のろう
材で接合するようになすことによって、高温端での接合
強度と耐熱性をより一層向上させた熱電変換装置を製造
することが可能であるという著しく優れた効果がもたら
される。
【0057】そしてまた、請求項9に記載しているよう
に、Ti−Zr−Cu−Ni合金は、Zr:15〜40
重量%、Cu:5〜25重量%、Ni:10〜25重量
%、Ti:残部の組成よりなるものとし、ろう付け温度
が熱電変換装置の使用時の高温端温度以上でかつ熱電半
導体の焼結温度以下であるろう付け接合を行うことによ
って、使用温度がより高くそしてまた熱電変換効率がさ
らに向上した熱電変換装置を製造することが可能である
という著しく優れた効果がもたらされる。
【0058】
【実施例】以下、本発明による熱電変換装置の実施例を
図面に基づいて詳細に説明するが、本発明はこのような
実施例のみに限定されないものである。
【0059】実施例1 図1は本発明による熱電変換装置の一実施例による基本
構成を示す分解斜面説明図である。この図1に示す熱電
変換装置1において、2pはp型熱電半導体、2nはn
型熱電半導体、3a,3bは接合用のろう材、4a,4
bは電極、5a,5bは基板である。
【0060】このような構造をなす熱電変換装置1を製
造するに際しては、まず、p型用添加元素であるBおよ
びn型用添加元素であるPをそれぞれ個別に0.1重量
%含有するp型用およびn型用SiGe粉末を、いず
れも温度1250℃,圧力20MPaでホットプレス焼
結し、120φ×10mmの焼結体を形成した。そし
て、各焼結体からそれぞれ5×5×10mmのp型熱電
半導体2pおよびn型熱電半導体2nを切断し、それぞ
れの端面は#800研磨仕上げとした。
【0061】そして、p型熱電半導体素子2pおよびn
型熱電半導体素子2nのそれぞれ両端面に、厚さ0.0
6mm,縦5×横5mmの箔状Ti−Zr−Ni−Cu
合金(重量組成比:40%Ti−20%Zr−20%C
u−20%Ni)よりなる接合用のろう材3a,3bを
真空焼成で残渣が残らない接着材を用いて貼付する。
【0062】一方、AlN基板5a,5bにMo電極4
a,4bを所定のパターン形状に真空焼成で残渣が残ら
ない接着材を用いて貼付する。
【0063】次いで、焼成治具を用いて、p型熱電半導
体(素子)2pおよびn型熱電半導体(素子)2nを図
1に示すように8対並べ、上下に電極4a,4b付きの
AlN基板5a,5bを貼付して乾燥したのち、200
gの荷重をろう付け用治具にのせた状態とし、真空焼成
炉を用いて、真空度10−5Torr、温度930℃、
時間5分間でろう付け焼成した。そして、低温端側の電
極に発電電力取り出し用Pt線を超音波ハンダ付けで接
続した。
【0064】このように製造した熱電変換装置1を水冷
ブロック上にグリースで固定し、上端にブロックヒータ
ーを押しつけて発電時の内部抵抗テストを行った。そし
て、高温端と低温端の温度差が450℃でかつ高温端が
約500℃のときに、発電電流と発電電圧から熱電変換
装置の内部抵抗を測定した。また、測定後、発電電力取
り出し用に使用したハンダを除去し、電気炉を用いてA
r雰囲気中700℃で加熱して熱耐久テストを行った。
さらに、再度発電電力取り出し用Pt線をハンダ付けで
接続し、内部抵抗の測定を行った。このとき、測定され
る内部抵抗Rは、熱電半導体の素子抵抗Rと接合部で
の接触抵抗Rと接合材層や電極材の抵抗Rの和であ
るが、接合材層や電極材の抵抗Rは素子抵抗Rより
1桁以上小さいので無視できる。したがって、内部抵抗
Rと素子抵抗Rの差が接触抵抗Rであり、主に熱電
半導体と接合層界面の抵抗と考えることができる。
【0065】図2には温度700℃での熱耐久テスト時
間に対する内部抵抗の測定結果を示す。この場合、別途
測定した半導体の抵抗を温度差400℃の時、8対分に
補正換算した値を熱電半導体の素子抵抗として図示し
た。
【0066】図2より明らかであるように、熱耐久時間
の経過後においても熱電半導体の素子抵抗が変化してお
らず、したがって、本発明による接合部の構成とするこ
とにより、高温端500℃、温度差400℃の使用時に
おいても接合部での抵抗増加による発電損失がなく、7
00℃の耐熱性にも優れた熱電変換装置とすることがで
きた。
【0067】また、本発明による接合部の構成とするこ
とにより、加熱加圧装置のような大掛かりな装置を必要
とせずに熱電変換装置を製造することが可能となり、汎
用性の高い発電システムを大量生産するのに適した製造
工程および熱電変換装置形状を実現することができた。
【0068】実施例2,比較例1 それぞれPおよびBを添加したSiGe(98%)−
GaP(2%)粉末を実施例1と同様にして焼結するこ
とによって、p型熱電半導体素子およびn型熱電半導体
素子を製造し、それぞれの端面の縦3×横9mm、高さ
10mmに切断した。そして、接合用のろう材を表1に
示したろう材に代える以外は実施例1と同様にしてp型
熱電半導体およびn型熱電半導体の対からなる熱電変換
装置を製造した。これらの熱電変換装置に対する評価結
果を表1にまとめて示す。
【0069】
【表1】
【0070】表1において内部抵抗の測定は、温度差3
60℃、高温端約400℃で測定した。また、熱電半導
体の素子抵抗は測定結果から0.045Ωと算出され
た。そして、本発明実施例にあっては接合部での接触抵
抗は測定誤差範囲内であった。また、温度700℃、時
間20Hrの熱耐久後においても、熱電変換装置の内部
抵抗の増加はなかった。
【0071】これに対して、比較例1−1では、内部抵
抗は小さいものの、耐熱性が悪い問題がある。そして内
部抵抗の測定時に、高温端450℃〜500℃で徐々に
抵抗が増加しはじめ、高温端500℃以上において完全
に断線した。また、内部抵抗の評価装置に設置するなど
の平常の取り扱い時においてさえ接合部で破壊するほど
接合強度が弱いものであった。
【0072】一方、比較例1−2、1−3では、熱電半
導体の素子抵抗の数倍の抵抗が接合部で発生しており、
出力は数分の1に減少した。また、比較例1−2は、熱
耐久後に内部抵抗は高いものの断線には至らなかった
が、比較例1−3では比較例1−1と同様に断線した。
【0073】このように、本発明の接合部構成を採用す
ることによって、接合強度および耐熱性にすぐれ、接合
部での発電損失が少ない良好な特性の熱電変換装置が形
成できることが認められた。
【0074】実施例3 図3には本発明の他の実施例による熱電変換装置の製造
工程を分図(a)〜(e)に分けて順次示す。
【0075】図3の(e)に示すような熱電変換装置1
1を製造するに際しては、まず、実施例2と同様にして
SiGe焼結体を製造し、p型熱電半導体12pおよ
びn型熱電半導体12nを図3の(a)に示すような高
温端側接合部を有する形状に加工した。
【0076】次いで、SiGe焼結体からなるp型熱
電半導体12pとn型熱電半導体12nの高温端側接合
部にTi−Zr−Ni−Cu合金(重量組成比:40%
Ti−20%Zr−20%Cu−20%Ni)からなる
接合用のろう材13を介在させた状態にしてろう付け接
合することによって、図3の(b)に示すような接合体
を形成した。
【0077】続いて、この接合体を適宜に切断して図3
の(c)に示すようなp型−n型熱電変換素子対12を
形成したのち、同じく図3の(c)に示すように、Cu
低温電極14がパターニングして貼付されたAlN基板
15上に汎用のハンダでハンダ付けをすることによっ
て、図3の(d)に示すように、p型−n型熱電変換素
子対12の低温側に低温電極14を介して基板15を固
定した低温端を形成した。
【0078】次に、図3の(e)に示すように、絶縁被
覆した円筒形ヒーター16を使用し、高温端側のヒータ
ー温度が700℃となるように設定すると共に、低温端
側の温度が70℃となるように水冷冷却板17を接触さ
せることによって、実施例3における熱電変換装置11
の発電出力および内部抵抗を測定した。その結果、20
時間経過後においても、発電出力の低下および内部抵抗
の増加は認められなかった。
【0079】このように、本発明の接合部構成とするこ
とによって、耐熱性、低接触抵抗性に優れた熱電変換装
置を大量生産に適した製造工程によって製造することが
できた。また、本発明の接合部構成とすることにより、
排気管のような円筒形や平板形でない熱源に対しても、
設置しやすくそしてまた伝熱性にすぐれた形状の熱電変
換装置を大量生産に適した製造工程で製造することが可
能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による熱電変換装置の基本構
成を示す分解斜面説明図である。
【図2】図1の熱電変換装置において内部抵抗の熱耐久
変化を調べた結果を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例3による熱電変換装置の製造工
程を分図(a)〜(e)に分けて順次示す分解斜面説明
図である。
【符号の説明】
1 熱電変換装置 2p p型熱電半導体(熱電半導体素子) 2n n型熱電半導体(熱電半導体素子) 3a,3b 接合用のろう材(接合層) 4a,4b 電極(板) 5a,5b 基板 11 熱電変換装置 12p p型熱電半導体 12n n型熱電半導体 13 接合用のろう材(接合層) 14 電極 15 基板 16 ヒーター(高温端側) 17 冷却板(低温端側)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 櫛 引 圭 子 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 小 林 正 和 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 篠 原 和 彦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 古 谷 健 司 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型熱電半導体とn型熱電半導体が電気
    的に接合された接合部をもつ熱電変換装置において、p
    型熱電半導体とn型熱電半導体の間にTi,Zr,C
    u,Niを含む接合層が形成されていることを特徴とす
    る熱電変換装置。
  2. 【請求項2】 p型熱電半導体と電極とn型熱電半導体
    が電気的に接合された接合部をもつ熱電変換装置におい
    て、p型熱電半導体と電極の間、および電極とn型熱電
    半導体の間にTi,Zr,Cu,Niを含む接合層が形
    成されていることを特徴とする熱電変換装置。
  3. 【請求項3】 熱電半導体はシリコン−ゲルマニウムを
    主成分とするものである請求項1または2に記載の熱電
    変換装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも高温端側でTi,Zr,C
    u,Niを含む接合層が形成されている請求項1ないし
    3のいずれかに記載の熱電変換装置。
  5. 【請求項5】 p型熱電半導体とn型熱電半導体が電気
    的に接合された接合部をもつ熱電変換装置を製造するに
    際し、p型熱電半導体とn型熱電半導体をTi−Zr−
    Cu−Ni合金のろう材で接合することを特徴とする熱
    電変換装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 p型熱電半導体と電極とn型熱電半導体
    が電気的に接合された接合部をもつ熱電変換装置を製造
    するに際し、p型熱電半導体と電極、および電極とn型
    熱電半導体をTi−Zr−Cu−Ni合金のろう材で接
    合することを特徴とする熱電変換装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 熱電半導体はシリコン−ゲルマニウムを
    主成分とするものである請求項5または6に記載の熱電
    変換装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも高温端側をTi−Zr−Cu
    −Ni合金のろう材で接合する請求項5ないし7のいず
    れかに記載の熱電変換装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 Ti−Zr−Cu−Ni合金は、Zr:
    15〜40重量%、Cu:5〜25重量%、Ni:10
    〜25重量%、Ti:残部の組成よりなる請求項5ない
    し8のいずれかに記載の熱電変換装置の製造方法。
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