JP3469811B2 - ライン型熱電変換モジュール - Google Patents

ライン型熱電変換モジュール

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JP3469811B2 JP09397399A JP9397399A JP3469811B2 JP 3469811 B2 JP3469811 B2 JP 3469811B2 JP 09397399 A JP09397399 A JP 09397399A JP 9397399 A JP9397399 A JP 9397399A JP 3469811 B2 JP3469811 B2 JP 3469811B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱源から熱起電力を
取り出す熱電変換モジュールに関し、より詳しくは熱電
変換モジュールを構成するp型とn型の熱電半導体の接
合部の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱電現象としてゼーベック効
果、ペルチェ効果およびトムソン効果が知られている。
【0003】ゼーベック効果とは、p型とn型の熱電半
導体を電気的に接合した接合部を持つ熱電変換素子対に
おいて、接合部を高温にし、かつ熱電半導体の他端を低
温にすると、温度差に応じた熱起電力が発生する現象で
ある。
【0004】ペルチェ効果とは、p型とn型の熱電半導
体を電気的に接合した接合部を持つ熱電変換素子対にお
いて、一方の熱電半導体から他方の熱電半導体へ電流を
流すと、接合部では熱を吸収し、熱電半導体の他端では
熱を発生する現象である。
【0005】トムソン効果とは、p型またはn型の熱電
半導体の一端を高温にし、他端を低温にして、温度勾配
に沿って電流を流すと、電流の方向によって半導体の内
部で熱の吸収または発生を生じる現象である。
【0006】このような効果を利用した熱電変換装置
は、可動部分が全くないため振動、騒音、摩耗などを生
じることがなく、構造が簡単で信頼性が高く、高寿命で
保守が容易である。したがって、これらの特徴を活かし
て簡便なエネルギー変換装置として利用できる可能性が
ある。
【0007】上述したように熱電変換装置は、p型とn
型の熱電半導体を電気的に接合させた熱電変換素子対を
備えている。素子対の接合部はp型およびn型の熱電半
導体どうしを直接的に接合させてもよいし、p型熱電半
導体とn型熱電半導体とを電極を介して間接的に接合さ
せてもよい。具体的な熱電変換装置としては、ゼーベッ
ク効果を利用して熱電変換素子対の高温端および低温端
の温度差に依存して起電力を取り出す熱電発電装置や、
ペルチェ効果を利用して高温端および低温端に印加した
電圧に依存して温度差を生じさせることにより一端を冷
却する熱電冷却装置がある。
【0008】熱電発電装置を実際に使用する場合には、
多数の熱電半導体を電気的に直列または並列に複数個連
結した状態で所定の電位差または電流を発生させる。こ
の場合、熱電発電装置を熱源にできるだけ密着させて設
置し、熱源からの熱流を可能なかぎり熱電半導体に流す
ことによって電気変換効率を上げる。また熱電半導体は
できるだけ密に詰めることが望ましい。
【0009】このような条件を満たすために、あらかじ
めp型およびn型の熱電半導体素子対を電極により電気
的に接続した熱電変換モジュールを作製する場合が多
い。また、熱電半導体素子と電極からなる熱電変換モジ
ュールを所望の構造に保持するために電気的絶縁層を設
けることが多い。例えば特開平5−41543号公報の
図3には、ペルチェ効果を利用した熱電冷却装置用のモ
ジュールが例示されている。このモジュールは、アルミ
ナセラミックスなどの熱伝導性が良好な絶縁材料からな
る2枚の正方形の熱交換基板の間に複数の素子対を配列
して挟持した構造を有する。熱交換基板は、熱交換性能
を向上させる効果だけでなく、モジュールの機械的強度
を向上させる効果も発揮する。この公知例のような冷却
装置の場合には、モジュールの両端に発生する温度差は
最高で100℃程度であり、設置数も1個〜数十個であ
る。
【0010】これに対し、熱電発電装置の場合には、モ
ジュール両端に発生する温度差が600℃に達し、設置
数も数百個〜数千個に及ぶことがある。このため一般的
に発電用モジュールでは、モジュール両端の温度差に起
因する破壊に対する耐久性だけでなく、設置時や使用時
の機械的圧力や振動による破壊に対する耐久性が要求さ
れる。この観点から高温側の温度が高いことを考慮する
と、熱電発電装置内の熱交換器とモジュールをろう材や
接着剤で接着することによってモジュールに伝達される
熱量を増加させることは難しく、モジュールを圧着して
設置することが多い。数百個以上のモジュールを均一に
圧着させて熱交換器からモジュールへの熱伝達を向上さ
せようとすると、モジュールにかなりの機械的圧力がか
かることになる。
【0011】一般的に熱電半導体材料は通常の金属材料
に比較して強度が低い。しかも、発電効率を上げるため
に、通常は熱電変換モジュールの両端(高温端と低温
端)に大きな温度差が発生するように設計される。この
ため、製造時および使用時に、熱電変換モジュールを構
成する熱電半導体の破壊を避けるためには、特別の工夫
が必要である。
【0012】たとえば米国特許第4,611,089に
は、熱電半導体素子を2次元的に配置し、高温端および
低温端の平面形状がほぼ正方形をなす熱電変換モジュー
ルが開示されている。この熱電変換モジュールでは、縦
横に格子状をなす絶縁ホルダにより熱電半導体素子を2
次元的に配置して保持している。この熱電変換モジュー
ルでは、高温端と低温端との間に発生する温度差によっ
て生じる熱応力を絶縁ホルダにより緩和することがで
き、強度の弱い熱電半導体素子の破壊を避けるのに好適
である。また、両端面が正方形であるモジュールは、上
述した設置時の機械的圧力や振動に対しても強度が高い
特徴がある。
【0013】一方、この熱電変換モジュールは以下のよ
うな欠点を有する。(1)熱源の温度バラツキが大きい
場合、熱電変換モジュール内の各素子対にかかる温度差
のバラツキが大きくなる。しかし、この温度差のバラツ
キに対応して外部から電気回路を変更して熱電変換効率
を上げることができないので発電出力の損失が大きくな
る。(2)熱源に多数のモジュールを設置する場合、正
方形のモジュールでは高温端と低温端との間の温度差に
よる熱膨張に起因して、高温側が膨張してモジュールが
反ってしまう。このため、熱源との熱接触が取りにくく
なり発電出力の損失が大きくなる。(3)この熱電変換
モジュールをセットする熱源の部分は平坦である必要が
ある。ところが、内燃機関や廃棄物焼却炉などの高温排
気が流れる排気管や熱交換器は曲面になっているため、
正方形の熱電変換モジュールでは良好な熱接触が取れな
い。(4)熱源に多数の熱電変換モジュールを設ける場
合、正方形モジュールではリード線などを引き回すため
にモジュール間の間隔をあける必要がある。このため、
モジュールの設置密度を上げることが困難であり、たと
えば自動車の排気熱を熱源とする熱電発電機を作製する
ことが困難である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱源
の温度分布に合わせた発電出力の制御が容易であり、し
かも曲面を有し高温端および低温端の温度差が大きい熱
源に対しても熱接触を良好に維持でき、発電出力の損失
を最小限にできる熱電変換モジュールを提供することに
ある。また、本発明の目的は、高い密度で設置でき、コ
ンパクトな小型の熱電発電機を製造できる熱電変換モジ
ュールを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の熱電変換モジュ
ールは、少なくとも2対以上のp型とn型の熱電半導体
が交互に一列に配置され、さらに交互に配置されたp型
とn型の熱電半導体が、高温端および低温端に形成され
た電極により電気的に直列に接続されているライン型モ
ジュールである。
【0016】本発明の熱電変換モジュールにおいては、
少なくとも高温端の電極と熱電半導体との間に、たとえ
ばカーボンを主成分とする歪緩和電極を設置することが
好ましい。また、互いに隣接する熱電半導体を酸化物ガ
ラスを主成分とする電気的絶縁層を介して固着すること
が好ましい。
【0017】また、本発明の熱電変換モジュールにおい
ては、電気的絶縁層(またはその上に設けられるろう
材)と少なくとも高温端の電極との間に空隙を形成して
もよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。
【0019】本発明において用いることができる熱電半
導体としては、Bi2Te3、PbTeなどの金属間化合
物や、Si−Ge系半導体などが挙げられる。これらの
熱電半導体のうちでは、Si−Ge系半導体を用いるこ
とが好ましい。これは、Bi−Te系半導体の使用温度
が約250℃であるのに対し、Si−Ge系半導体は高
温下(真空中では約1000℃、空気中では約500
℃)で使用でき、しかもFe−Si系半導体に比べて発
電特性が良好なためである。Si−Ge系半導体の相対
密度は93%以上であることが好ましい。Si−Ge系
半導体の相対密度が93%未満では強度が劣り本発明の
熱電変換モジュールの製造時に破損するが、相対密度が
93%以上であれば熱電変換モジュールの製造が可能に
なる。Si−Ge系半導体の相対密度が98%以上であ
れば、さらにモジュール製造時の破損率が減少する。
【0020】本発明の熱電変換モジュールにおいては、
少なくとも高温端の電極と熱電半導体との間に、たとえ
ばカーボンを主成分とする歪緩和電極を設置することが
好ましい。歪緩和電極は低温端の電極と熱電半導体との
間にも設置してもよい。
【0021】ライン型モジュールでは、熱電素子と電極
との熱膨張率差や、電極を接合する場合のろう材と熱電
素子との熱膨張率差に起因して熱電素子接合部に異方性
の熱応力が発生するが、歪緩和電極はこの熱応力を緩和
して接合部の耐熱性・耐熱衝撃性に対する強度を向上さ
せる機能を有する。また、モジュールの設置時や使用時
の振動や機械的な圧力に対して、熱電素子部分や熱電素
子接合部での破壊を防止する機能を有する。さらに、板
状電極をろう材やハンダ材などの接合材を用いて接合す
る場合、接合材と熱電素子材料が高温下で反応して接合
部の特性や強度が低下することがあり得るが、歪緩和電
極は拡散バリヤ層として機能し、ろう材やハンダ材のぬ
れ性を改善する表面処理層としての機能も示す。
【0022】上述したように本発明の歪緩和電極は種々
の機能を有するが、従来の半導体デバイスの電極接合技
術で採用されている拡散バリヤ層や表面処理層と大きく
異なるのは、熱応力と機械的圧力や振動に対する歪を緩
和する効果である。この効果を十分に発揮するために、
歪緩和電極の材料は、電気抵抗が低く、熱伝導率が高
く、熱膨張係数が熱電半導体と同等であることが望まし
い。
【0023】熱電半導体と電極との間に挿入される歪緩
和電極は、少なくとも熱電半導体と熱的・電気的に同等
またはより良導体であることが好ましい。歪緩和電極が
熱電半導体と比較して熱的・電気的な伝導性が低い場合
には、発電性能の低下が大きくなるので好ましくない。
【0024】電極材料は電気的・熱的に良導体であるこ
とが望ましく、このような材料は一般的に金属的な性質
が強いため熱膨張係数が大きい。例えば、CuおよびF
eの熱膨張係数はそれぞれ約18×10-6/℃および約
13×10-6/℃である。しかし、これらの電極材料を
熱電半導体に直接固着させると熱応力のためにライン型
モジュールを作製することはできない。そこで、歪緩和
電極の熱膨張係数αSは、電極材料の熱膨張係数αCと熱
電半導体の熱膨張係数αTの間の値であることが好まし
い(熱膨張係数の単位は×10-6/℃とし、例えばα=
1は1×10-6/℃を示す)。より具体的には、これら
の材料の熱膨張係数は以下の関係を満たすことが好まし
い。
【0025】αT≦αCの場合、αT/2≦αS≦αC αT/2≦αC≦αTの場合、αT/2≦αS≦αT αC≦αT/2の場合、αC≦αS≦αT また、歪緩和電極の熱膨張係数は熱電半導体の熱膨張係
数に近い値であり、α S=αT±0.5の範囲内であるこ
とが望ましい。さらに、歪緩和電極の熱膨張係数は、熱
電半導体の熱膨張係数に対して90〜110%の範囲で
あることが望ましい。90%未満の場合または110%
を超える場合には、使用時の温度差や熱源温度の変動に
伴う熱衝撃によって、接合部付近にクラックが入ったり
歪緩和電極が熱電素子との界面付近で剥離しやすくな
る。
【0026】以下、熱電半導体の熱膨張係数、および電
極材料または歪緩和電極として用いることができる良導
体の熱膨張係数、ならびにこれらの材料の好適な組み合
わせについて説明する。代表的な熱電半導体の熱膨張係
数は、おおよそSiGe:4(×10-6/℃、以下にお
いては単位を省略する)、PbTe:20である。代表
的な良導体の熱膨張係数は、たとえばC:4、Mo:
5、Cu:18、Fe:13、Ni:14、Ag:19
である。材料の好適な組み合わせとしては、熱電半導体
にSiGeを用いた場合に、歪緩和電極としてC、電極
としてMoを用いる例が挙げられる。また、熱電半導体
にPbTeを用いた場合に、歪緩和電極としてFe、電
極としてCuを用い、拡散接合によって固着させる例が
挙げられ、700℃までの使用が可能である。
【0027】歪緩和電極の厚さは、発電特性の面からは
極力薄いことが望ましいが、破損確率の低下の観点から
は厚いことが望ましい。具体的には、破損確率の低下の
点から10μm以上、発電効率の点から10mm以下と
することが望ましい。さらに、100〜1000μmの
範囲とすることが望ましい。10μmよりも薄い場合に
は、設置圧力や使用時の振動によって、熱電素子部分や
電極と歪緩和電極との接合部分にクラックが入ったり剥
離が生じたりしやすいので好ましくない。10mmより
厚い場合には、歪緩和電極部分の熱抵抗が大きくなるた
め、発電装置の高温熱交換器壁面から電極および歪緩和
電極を通過して熱電素子端部に伝達される熱量が減少す
る。この結果、熱電素子の両端の温度差が小さくなり、
発電出力が著しく減少するので好ましくない。
【0028】本発明では熱電素子の端部に歪緩和電極が
形成され、さらにその端部に電極が形成されている構成
に特徴があり、歪緩和電極と電極との接合構成は特に限
定されない。電極は隣接する熱電素子どうしを電気的に
接合することができれば十分であり、電極は歪緩和電極
上にろう材やハンダ材を用いて接合してもよいし、歪緩
和電極上に溶射や印刷により直接に電極層を形成しても
よい。
【0029】また、破損確率の低下の観点から、互いに
隣接する熱電半導体を酸化物ガラスを主成分とする電気
的絶縁層を介して固着することが好ましい。酸化物ガラ
スの例としては、SiO2、Al23、B23、Zn
O、PbO、A2−O(Aはアルカリ金属)、A−O
(Aはアルカリ土類金属)などを主成分とするものが上
げられる。これらの成分を適宜配合し、熱膨張率、軟化
点、電気絶縁性、熱伝導性などの特性を適宜制御するこ
とができる。モジュールの特性を向上させるためには、
電気絶縁性が高く、熱伝導性が低いことが好ましい。絶
縁層の熱膨張率は熱電半導体の値に近いことが好まし
く、具体的には熱電半導体の熱膨張率の50〜150%
であることが好ましい。150%を超えるかまたは50
%未満になると熱電半導体および絶縁層が破壊する場合
がある。絶縁層としての酸化物ガラスは一部または全部
が結晶化していてもよい。
【0030】本発明においては、電気的絶縁層(または
その上に設けられるろう材)と少なくとも高温端の電極
との間に空隙を形成することが好ましい。空隙は低温端
の電極側にも形成することがより好ましい。空隙を設け
るということは、電気的絶縁層(またはろう材)と電極
とを密着させないことを意味する。ここで、電気絶縁層
と電極とが接触すると、両者の反応が進行したり、製造
時の温度変化に起因する熱膨張差により応力が発生し、
電極が変形することがある。同様に、電気絶縁層とろう
材と電極とが接触すると、電気絶縁層とろう材との間で
反応が進行したり応力が発生し、その影響がMo電極に
まで及び、ろう付け不良および電極の変形が発生するこ
とがある。このような現象が生じると、熱電変換モジュ
ールの製造歩留りが低下する。これに対して、上記のよ
うに空隙を形成すると、異種材料間の反応や応力の発生
を低減できるので、熱電変換モジュールの製造歩留りを
向上できる。また、空隙を形成することにより電極の変
形が低減されると、電極の平滑性が向上するため、熱源
から電極への熱伝導の効率が向上して熱電変換モジュー
ルの発電性能およびその安定性を向上できる。また、空
隙を形成することにより、高温側熱源からモジュール高
温端電極まで伝達された熱流が、電気絶縁層を通過して
低温端に流れてしまうのを防止することができるため、
発電出力の損失が小さいモジュールとすることができ
る。
【0031】熱電素子の上部にカーボンを主成分とする
歪緩和電極を設けた場合、酸化物ガラスからなる電気的
絶縁層とのぬれ性が悪く、絶縁層は熱電素子の側面にの
み付着しやすいので、絶縁層(またはその上に設けられ
るろう材)と電極との間に空隙を形成しやすくなる。
【0032】なお、異種材料間の反応が進行せず、熱膨
張差に起因する応力が発生しない場合には、製造時およ
び使用時に電気的絶縁層(またはその上に設けられるろ
う材)と電極とが接触することも許容される。例えば、
室温では空隙が存在していても、製造時または使用時
(特に高温端)に加熱されることによって、空隙がなく
なってもよい。ただし、製造温度または使用温度におい
て絶縁層(またはその上に設けられるろう材)と電極と
が接触すると、上述した効果を十分に得ることができな
いことがある。したがって、上記の空隙は、製造時およ
び使用時を通じて存在することが好ましい。また、空隙
の微妙な調整は困難であるため、空隙は必ずしも熱電変
換モジュールの全ての素子で形成されている必要はな
く、一部の素子で形成されていればよい。このように一
部の素子で空隙が形成されている場合でも、熱電変換モ
ジュールの製造歩留りを向上させる効果は得られる。
【0033】空隙のサイズは、熱電変換モジュールの各
構成材料の熱膨張差や弾性率などを考慮して決定され
る。また、絶縁層(またはその上に設けられるろう材)
と電極との接触を確実に防止するためには空隙のサイズ
は大きい方が好ましいが、絶縁層による熱電変換モジュ
ールの補強効果を考慮すると空隙のサイズは小さい方が
好ましい。したがって、空隙のサイズは素子高さの50
%以下、さらに素子高さの1〜10%が好ましく、歪緩
和電極の厚み程度とすることが強度および製造の容易さ
から最も好ましい。
【0034】本発明の熱電変換モジュールのより好適な
形状について説明する。ここで、Wを素子幅(ライン型
モジュールの長手方向に垂直な方向)、Lを素子長さ
(ライン型モジュールの長手方向)、Hを熱電半導体高
さ(温度勾配方向)、LMをモジュール長さとする。
【0035】本発明においては、WおよびLはともに2
0mm未満とすることが好ましい。これは、3.5×2
0mmのSi−Ge系半導体にカーボン歪緩和電極を接
合し、さらにMo電極をろう付けした場合、ろう付け後
に破損したものと破損しないものが混在したためであ
る。また、LM/W>4とすることが好ましい。この値
が4以下では、モジュールをライン形状にしたことによ
って高い密度で設置できるという効果が得られにくい。
M/W<100とすることが好ましい。この値が10
0以上では、熱電変換モジュールの製造が困難になる。
【0036】本発明に係るライン形状の熱電変換モジュ
ールは、熱源に設置した後、電気的に直列または並列に
連結する熱電半導体の個数や配列自体を外部から変更す
ることによって熱電変換モジュールから取り出す電圧や
電流を容易に制御できる。また、モジュール形状やモジ
ュール個数によって、起電力(電圧)に対する電流量を
容易にコントロールできる。このため、2次元的な正方
形状のモジュールに比べて、温度勾配が大きいかまたは
温度分布の変化が大きい熱源に対して効率的に適用でき
る。しかも、本発明の熱電変換モジュールは、たとえば
円筒形状の熱源に対してライン型モジュールの長手方向
を円筒の長手方向に合わせることにより容易に設置で
き、良好な熱接触を維持できる。
【0037】上述した制御についてより具体的に説明す
る。排気の持つ熱エネルギーの一部が排気流の最上流側
に設置されたモジュールによって電気に変換されると、
モジュール両端に発生した温度差に比例した発電電圧が
発生し、一方、排気温度はその分だけ低下する。このモ
ジュールの下流に設置されたモジュールは、最上流のモ
ジュールより温度差が小さくなり、発電電圧も低下す
る。排気の流量が小さい場合や、モジュールの熱電変換
効率が大きく排気から奪う熱量が大きい場合には、排気
流の下流ほど排気が急激に冷却され、発電電圧が低下す
る。この場合、排気流の下流ほど電気的に直列に接続す
るモジュール数を増加することによって制御できる。ま
た、自動車排気熱では、排気熱量が時間とともに急激に
変化する。この場合においても、常に一定電圧で発電さ
せるためには、排気の流量と温度やモジュール両端の温
度などの信号に応じて、電気的に直列または並列に接続
するモジュールの数を変化させて、発電電圧・電流を制
御することができる。本発明のライン型モジュールは、
長軸を排気流との方向と直交させて設置することによ
り、発電損失を最小限にし、所望の電圧で安定して発電
することが可能になる。
【0038】これに対して、従来の正方形モジュールで
は1モジュール内に温度分布が生じるため上記のような
制御が困難であり、発電損失が大きくなる。また、発電
した電力をバッテリーに蓄電する場合においても、発電
電圧が一定でないため、蓄電損失が発生する。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0040】以下の実施例においては、熱電半導体材料
は80at%Si−20at%Geの組成を有するSi
Ge半導体を母材とし、p型熱電半導体としてSiGe
にボロンを0.5〜2.0×1020mol/m3の濃度
で配合したものを用い、n型熱電半導体としてSiGe
にリンを0.5〜2.0×1020mol/m3の濃度で
配合したものを用いた。これらの熱電半導体は、原料粉
末を焼結することにより作製した。
【0041】試料1 図1(A)および(B)に示すように、3.5×3.5
×8mm、相対密度93〜98%のp型およびn型のS
iGe熱電半導体素子1を交互に9個ずつ合計18個
(9対)一列に配置し、互いに隣接する熱電半導体素子
1を高温端および低温端に形成された電極3により電気
的に直列に接続して1×18ライン型モジュールを作製
した。
【0042】接合部の構成を図2に示す。図2に示すよ
うに、熱電半導体素子1の高温端に0.5mm厚のカー
ボン歪緩和電極2を拡散接合法により接合した。図2に
は図示しないが、熱電半導体素子の低温端にも0.5m
m厚のカーボン歪緩和電極を拡散接合法により接合し
た。これらの熱電半導体素子1を酸化物ガラス4により
融着接合した。さらに、隣接する熱電半導体素子1どう
しを接続するように、ニッケル系ろう12によりMo電
極3を接合した。
【0043】製造したモジュール10個の両端をそれぞ
れ絶縁板を介してヒーターブロックと冷却板に接触させ
て設置し、すべてのモジュールを電気的に直列に結線し
た。モジュール間の結線部分を含むモジュールの設置に
必要な全面積に対して、モジュール高温端の占有面積は
85%であった。冷却板側から押し付け圧力10kg/
cm2で圧着して発電出力を評価した。高温端と低温端
の温度差が約400℃の時、最大出力6Wであった。ま
た、設置圧力を100kg/cm2に増加して発電出力
を測定したが、出力に変化は認められなかった。
【0044】以上のように、本発明のライン型モジュー
ルを用いることにより、モジュール間の結線などに必要
なスペースを小さくし、モジュールの設置密度を高めて
熱源に設置することが可能になる。また、モジュールの
両端に温度差が生じて発電している時に、モジュールの
熱膨張に起因する反りが小さいため、モジュールの設置
圧力が小さくても安定した発電出力が得られる。このた
め、熱源の温度変化に伴うモジュールの熱応力による破
損を防ぐことができるとともに、高い設置圧力を必要と
しないため熱電発電装置全体での発電損失を小さくで
き、装置をコンパクト化することが可能で、さらに組み
付けも容易になる効果がある。
【0045】この場合、熱電変換モジュール製造時(ガ
ラス融着後またはろう付け後)に製造総数16個のうち
3個でSiGe部に破損が生じた。破損が生じなかった
13個の熱電変換モジュールは上記の使用条件で使用で
きた。
【0046】試料2 相対密度98%以上(98.4〜99.6%)のp型お
よびn型のSiGe熱電半導体素子を用いた以外は、試
料1と同様にして1×18ライン型モジュールを製造し
た。モジュールの製造歩留りは95%であった。製造で
きた熱電変換モジュールはすべて上記の使用条件で使用
できた。また、試料1と同様にして発電出力を測定した
ところ、温度差約400℃の場合にモジュール1本あた
りの最大出力は0.6Wであった。
【0047】上記のように、相対密度が98%以上の熱
電半導体素子を使用してモジュールを製造することによ
り、製造歩留りを向上させることが可能になった。
【0048】試料3〜5 図3(A)および(B)に示すように、3.5×3.5
×4mmのp型およびn型のSiGe熱電半導体素子1
を交互に2個ずつ合計4個(2対)一列に配置し、互い
に隣接する熱電半導体素子を高温端および低温端に形成
された電極3により電気的に直列に接続して1×4ライ
ン型モジュールを作製した。なお、p型およびn型の熱
電半導体の相対密度は93〜98%である。試料3〜5
の接合部の構成は以下の通りである。作製後の熱電変換
モジュールは、高温端を熱源に密着させ、低温端を室温
程度に保持して1時間使用した。
【0049】試料3 熱電半導体素子1の高温端にニッケル系ろうによりMo
電極3を接合することを試みた。しかし、ニッケル系ろ
うを用いた場合、接合時にSiGeが溶融し、熱電変換
モジュールを製造できなかった。
【0050】図4に示すように、熱電半導体素子1の高
温端に銀系ろう(BAg−8)11によりMo電極3を
接合した。図4には図示しないが、熱電半導体素子1の
低温端にも銀系ろう(BAg−8)によりMo電極を接
合した。接合できたモジュールもあったが、発電出力評
価装置に設置する時にSiGe熱電半導体素子と電極と
の界面で割れが発生し、出力評価できなかった。
【0051】試料4 図5に示すように、熱電半導体素子1の高温端に0.5
mm厚のカーボン歪緩和電極2を形成した。図5には図
示しないが、熱電半導体素子の低温端にも0.5mm厚
のカーボン歪緩和電極を形成した。また、カーボン歪緩
和電極2上にニッケル系ろう12によりMo電極3を接
合した。
【0052】製造したモジュールのうち1個の両端をそ
れぞれ絶縁板を介してヒーターブロックと冷却板に接触
させて設置し、押し付け圧力20kg/cm2で圧着し
て発電圧力を評価した。高温端と低温端の温度差が約4
00℃の時、最大出力0.1Wであった。
【0053】なお、製造した熱電変換モジュールの一部
は強度が不十分であり、熱源への取り付け時にSiGe
半導体が破損するものがあった(製造総数4個中1個破
損)。取り付け時にSiGe半導体が破損しなかった3
個の熱電変換モジュールは上記の使用条件で使用可能で
あった。
【0054】次に、カーボン歪緩和電極の厚さを8μ
m、0.1mm、1mmまたは12mmに変更した以外
は、上記と同様な構成の1×4ライン型モジュールを製
造した。厚さ0.1mmまたは1mmのカーボン歪緩和
電極を使用したモジュールは、厚さ0.5mmのものを
使用したモジュールと同等の発電出力特性を示した。し
かし、厚さ8μmのカーボン歪緩和電極を使用したモジ
ュールは、カーボン歪緩和電極とSiGe熱電半導体素
子との界面で割れが生じ、発電できないものがあった。
このモジュールでは、ろう材とSiGe半導体成分とが
反応して、反応相を形成しているのが観察された。一
方、厚さ12mmのカーボン歪緩和電極を使用したモジ
ュールは、発電出力を評価することは可能であったが、
最大出力が0.06Wと著しく小さくなった。これは、
カーボン歪緩和電極が厚すぎて熱電半導体素子の高温端
接合部分が十分加熱されないため、発電出力が低下した
ものと考えられる。これらの結果から、カーボン歪緩和
電極の厚さは0.01〜10mmに設定することが好ま
しい。
【0055】以上のように、歪緩和電極を設置してライ
ン型モジュールを構成することにより、ろう材と熱電半
導体素子との過剰な反応を抑制して電極を接合すること
が可能になった。さらに、取り扱い時や、熱電変換装置
へ設置する場合においても、接合部で割れが発生するこ
となく、接合強度が十分であるとともに、熱電半導体素
子の両端に十分温度差をつけることができ、発電出力が
高い熱電変換モジュールを製造することが可能になっ
た。
【0056】試料5 図6に示すように、熱電半導体素子1の高温端に0.5
mm厚のカーボン歪緩和電極2を接合した。図6には図
示しないが、熱電半導体素子の低温端にも0.5mm厚
のカーボン歪緩和電極を形成した。これらの熱電半導体
素子1の側面どうしを酸化物ガラス4により融着接合し
た。また、カーボン歪緩和電極2上にニッケル系ろう1
2によりMo電極3を接合した。
【0057】上記のように熱電半導体素子の側面どうし
を酸化物ガラスで融着接合することにより、発電装置に
組み付けたり、モジュールのサイズを測定するなどの取
り扱い時に、誤って破損させることが少なくなる効果が
ある。
【0058】実際に、得られた熱電変換モジュール(製
造総数16個)のうち熱源への取り付け時に破損したも
のはなく、いずれも上記の使用条件で良好に使用でき
た。
【0059】試料6〜7 熱電変換モジュールの量産性を評価するために、3.5
×3.5×8mm、相対密度98%以上のp型およびn
型のSiGe熱電半導体素子を交互に9個ずつ合計18
個(9対)直列に接続した1×18ライン型モジュール
をこれまでの例よりも多数作製してろう付け不良の発生
率を調べた。
【0060】試料6 接合部の構成を図2と同様とした。すなわち、熱電半導
体素子1の両端に0.5mm厚のカーボン歪緩和電極2
を拡散接合法により接合し、これらの熱電半導体素子1
を酸化物ガラス4により融着接合し、さらに隣接する熱
電半導体素子1どうしを直列に接続するようにニッケル
系ろう12によりMo電極3を接合した。この際、酸化
物ガラス4の端部に空隙を設けるような調整はしなかっ
た。
【0061】試料6の熱電変換モジュールを241個作
製したところ、ろう付け不良の発生率は13.3%であ
った。また、ろう付けされたMo電極を観察したとこ
ろ、顕著な変形が生じていた。これは、酸化物ガラスと
ニッケル系ろうとが接触しているため、両者の反応およ
び/または製造時の温度変化に起因する熱膨張差により
発生した応力の影響がMo電極にまで及んだためである
と考えられる。
【0062】なお、試料6と同等の相対密度98%以上
のSiGe熱電半導体素子を用いた試料2において95
%の製造歩留りが得られているのは、単に製造数が少な
くろう付け不良が顕著に現れなかったことによると考え
られる。また、試料2でも酸化物ガラスの上面に空隙を
設けるような調整はしていないが、実質的に空隙が生じ
た結果として高い製造歩留りが得られた可能性もある。
【0063】試料7 接合部の構成を図7に示す。図7に示すように、熱電半
導体素子1の両端に0.5mm厚のカーボン歪緩和電極
2を拡散接合法により接合した。図7には図示しない
が、熱電半導体素子の低温端にも0.5mm厚のカーボ
ン歪緩和電極を拡散接合法により接合した。これらの熱
電半導体素子1を酸化物ガラス4により融着接合した。
この際、カーボン歪緩和電極2の厚み(0.5mm)程
度の空隙を生じさせることを目標として、酸化物ガラス
4の量を調整して熱電半導体素子1どうしの側面を融着
させた。この結果、カーボン歪緩和電極2の端面から酸
化物ガラス4の端面までの間に0.5〜0.1mmの高
低差が生じた。さらに、隣接する熱電半導体素子1どう
しを接続するように、ニッケル系ろう12によりMo電
極3を接合して空隙5を形成した。
【0064】試料7の熱電変換モジュールを120個作
製したところ、ろう付け不良の発生率は4.7%であっ
た。試料6と比較すると、ろう付け発生率の低減効果は
65%[(1−4.7/13.3)×100]であっ
た。また、Mo電極を観察したところ、その変形が大幅
に低減しており平滑性が向上していることがわかった。
【0065】ここで、電極の平滑性が劣ると、熱源から
熱電変換モジュールへの熱伝導の効率が低下して高温端
の温度が低下するため、発電効率も低下する。これに対
して上記のように電極の平滑性が高いと、熱源から熱電
変換モジュールへの効率的な熱伝導を得ることができ、
発電性能およびその安定性を向上できる。また、モジュ
ール高温端電極から低温端電極へ、モジュール内部を流
れる熱量のうち素子部分以外の電気絶縁層部分を通過す
る熱量を減少することができ、発電性能を向上すること
ができる。
【0066】試料7の熱電変換モジュールを用い、試料
1と同様にして発電出力を測定したところ、温度差約4
00℃の場合にモジュール1本あたりの最大出力は0.
9Wであった。
【0067】このように酸化物ガラス(またはろう材)
と電極との間に空隙を設ければ、熱電変換モジュールの
製造歩留りの向上と性能の向上の両方に効果がある。
【0068】なお、熱電半導体素子どうしの側面を酸化
物ガラスで融着させた後、酸化物ガラスの上面を機械加
工(研削)するなどの方法を用いて、空隙を形成するよ
うにしてもよい。
【0069】また、図7以外の空隙の形態を図8〜図1
1を参照して説明する。図8では熱電半導体素子1上の
カーボン歪緩和電極2上にのみニッケル系ろう12を載
せ、その上にMo電極3を接合することにより、酸化物
ガラス4とMo電極3との間に空隙5を形成している。
図9および図10ではMo電極3の下面の酸化物ガラス
4の上方に対応する位置に凹部を設けることにより、実
質的に酸化物ガラス4とMo電極3との間に空隙5を形
成している。図11ではニッケル系ろう12の流動性を
利用して酸化物ガラス4上のニッケル系ろう12とMo
電極3との間に空隙5を形成している。さらに、図7〜
図11の形態を組み合わせて空隙を設けてもよい。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の熱電変換モ
ジュールによれば、熱源の温度分布に合わせた発電出力
の制御が容易で、しかも曲面を有し高温端および低温端
の温度差が大きい熱源に対しても熱接触を良好に維持で
き、発電出力の損失を最小限にできる。また、モジュー
ルの設置密度を高くすることが可能であるため、コンパ
クトな小型の熱電発電機を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における熱電変換モジュールの
平面図および側面図。
【図2】試料1および2の熱電変換モジュールの断面
図。
【図3】本発明の実施例における熱電変換モジュールの
平面図および側面図。
【図4】試料3の熱電変換モジュールの断面図。
【図5】試料4の熱電変換モジュールの断面図。
【図6】試料5の熱電変換モジュールの断面図。
【図7】試料7における空隙を設けた熱電変換モジュー
ルの断面図。
【図8】空隙を設けた他の熱電変換モジュールの断面
図。
【図9】空隙を設けた他の熱電変換モジュールの断面
図。
【図10】空隙を設けた他の熱電変換モジュールの断面
図。
【図11】空隙を設けた他の熱電変換モジュールの断面
図。
【符号の説明】
1…SiGe熱電半導体 2…カーボン歪緩和電極 3…Mo電極 4…酸化物ガラス 5…空隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茅本 隆司 神奈川県横浜市金沢区福浦3丁目10番地 日本発条株式会社内 (72)発明者 松本 敦夫 神奈川県横浜市金沢区福浦3丁目10番地 日本発条株式会社内 (72)発明者 小楠 真弘 神奈川県横浜市金沢区福浦3丁目10番地 日本発条株式会社内 (72)発明者 櫛引 圭子 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 小林 正和 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 古谷 健司 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 篠原 和彦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−162448(JP,A) 特開 平10−209509(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 35/08 H01L 35/14

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2対以上のp型とn型の熱電
    半導体が交互に一列に配置され、さらに交互に配置され
    たp型とn型の熱電半導体が、高温端および低温端に形
    成された電極により電気的に直列に接続されていること
    を特徴とするライン型熱電変換モジュール。
  2. 【請求項2】 少なくとも高温端の電極と熱電半導体と
    の間に歪緩和電極が設置されていることを特徴とする請
    求項1記載のライン型熱電変換モジュール。
  3. 【請求項3】 互いに隣接する熱電半導体が電気的絶縁
    層を介して固着されるとともに、少なくとも高温端の電
    極との間に空隙が形成されていることを特徴とする請求
    項1または2記載のライン型熱電変換モジュール。
  4. 【請求項4】 互いに隣接する熱電半導体が酸化物ガラ
    スを主成分とする電気的絶縁層を介して固着されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のライ
    ン型熱電変換モジュール。
  5. 【請求項5】 熱電半導体がSi−Ge系半導体を主成
    分とすることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載
    ライン型熱電変換モジュール。
  6. 【請求項6】 歪緩和電極の主成分がカーボンであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載のライン型
    熱電変換モジュール。
  7. 【請求項7】 Moからなる電極とカーボンを主成分と
    する歪緩和電極とがろう付けによって固着されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載のライン型
    熱電変換モジュール。
  8. 【請求項8】 熱電半導体が93%以上の相対密度を有
    することを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載の
    イン型熱電変換モジュール。
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