JP2000154614A

JP2000154614A - 異形鉄筋の継手

Info

Publication number: JP2000154614A
Application number: JP10328739A
Authority: JP
Inventors: Toshihiro Iwasaki; 利弘岩崎
Original assignee: Tokyo Tekko Co Ltd
Current assignee: Tokyo Tekko Co Ltd
Priority date: 1998-11-19
Filing date: 1998-11-19
Publication date: 2000-06-06

Abstract

(57)【要約】【課題】異形鉄筋の接合作業を容易にして作業効率を
高めると共に、鉄筋の固定位置、固定状態等を目視によ
り容易に確認できるようにする。【解決手段】軸に直交する断面形状がＵ字状に形成さ
れて２本の異形鉄筋（２０）を側方から外嵌して突き付
け接合するための継手本体（１）と、この継手本体の周
方向端部間に締着されて鉄筋を継手本体に固定する固定
ねじ（１０）とを備え、継手本体は、内周面に鉄筋のふ
しに嵌合する凹部を備える。例えば、継手本体は、内周
面の底部に軸方向に形成されて鉄筋のリブに嵌合する軸
方向凹部と、内周面に周方向に形成されて鉄筋のふしに
嵌合する周方向凹部とを備える。好ましくは、継手本体
は、プレス加工により形成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、異形鉄筋を突き付
け接合するための継手に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の異形鉄筋を突き付け接合するため
の継手は、円筒状又はその半割状に形成されて、接合し
ようとする２本の鉄筋をこの筒内に入れた後、グラウト
を充填して固化させることにより、この２本の鉄筋を接
合する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
異形鉄筋の継手は、このようにグラウトを継手内に充填
して鉄筋を接合するものであるため、グラウトの充填と
いう極めて面倒な作業が必要になり、かつ、所定の接合
強度を得るためには、グラウトが固化するのを待たなけ
ればならないという問題がある。また、鉄筋を筒状の継
手内に挿入することから、接合後の鉄筋の固定状態、固
定位置等が目視により確認できないという問題がある。
さらに、従来の円筒状又は半割状の継手は、一般に鋳造
により形成されるため、製造コストが高くなるという問
題もある。

【０００４】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、異形鉄筋の接合作業を容易にして作業
効率を高めると共に、鉄筋の固定状態、固定位置等を目
視により容易に確認することができる異形鉄筋の継手を
提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明が採用する手段は、軸に直交する断面形状
がＵ字状に形成されて２本の異形鉄筋を側方から外嵌し
て突き付け接合するための継手本体と、この継手本体の
周方向端部間に締着されて鉄筋を継手本体に固定する固
定ねじとを備えた異形鉄筋の継手において、継手本体
は、内周面に鉄筋のふしに嵌合する凹部を備えたことに
ある。本手段により、従来の異形鉄筋の継手の場合に必
要とされたグラウトの充填作業を不要にし、市販の工具
だけで容易に異形鉄筋の接合をできるようにする。ま
た、鉄筋の固定状態等を目視により容易に確認すること
ができるようにする。

【０００６】例えば、上記継手本体は、内周面の底部に
軸方向に形成されて鉄筋のリブに嵌合する軸方向凹部
と、内周面に周方向に形成されて鉄筋のふしに嵌合する
周方向凹部とを備える。これにより、リブを有する異形
鉄筋の接合を可能とする。好ましくは、継手本体は、プ
レス加工により安価に製造できるようにする。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明に係る異形鉄筋の継手の発
明の実施の形態を、図１ないし図３を参照して詳細に説
明する。図１に示すように、本発明の異形鉄筋の継手
は、２本の異形鉄筋２０を突き付け接合するための継手
本体１と、鉄筋２０をこの継手本体１に固定するための
固定ねじ１０及びナット１１とから成る。図３に示すよ
うに、継手本体１は、軸に直交する断面形状がＵ字状に
形成される。継手本体１の内周面２の底部には、鉄筋２
０のリブ２１に嵌合する軸方向凹部３が、軸方向に形成
される。図２に示すように、継手本体１の内周面２に
は、鉄筋２０のふし２２に嵌合する周方向凹部４が、周
方向に形成される。この周方向凹部４は、継手本体１の
周方向の一方の端部から他方の端部まで連続する。継手
本体１は、軸方向の両端部と中央部に、図３に示すよう
に、周方向の両端部を連ねるボルト孔５を有する。この
継手本体１は鉄製であり、プレス加工により形成され
る。

【０００８】次に、この異形鉄筋の継手の使用方法につ
いて説明する。図３に示すように、継手本体１に、突き
付け接合しようとする２本の異形鉄筋２０を開口部を通
して側方から嵌合する。鉄筋２０のリブ２１を、継手本
体１の軸方向凹部３に嵌合させる。図２に示すように、
鉄筋２０の継手本体１内にあるふし２２を、継手本体１
の周方向凹部４に嵌合させる。図３に示すように、固定
ねじ１０をボルト孔５を挿通させて、ナット１１により
締着する。固定ねじ１０は、鉄筋２０が継手本体１の開
口部から飛び出すのを押さえると共に、所定のトルクが
加えられると継手本体１の周方向の両端部を締め上げ
て、内周面２を鉄筋２０に圧接させる。これにより、鉄
筋２０が継手本体１に確実に固定される。

【０００９】継手本体１はプレス加工により形成され、
固定ねじ１０も市販のものが使用できるので、継手を安
価に製造できる。また、継手本体１は、鉄筋２０を側方
から外嵌して固定するので、鉄筋２０の位置決めをした
後に接合作業を行なうことができる。接合は、固定ねじ
１０の締着のみにより行うので、市販の工具だけで容易
に鉄筋２０を接合できる。従って、グラウトの充填が必
要であった従来の異形鉄筋の継手と比べて、鉄筋の接合
作業が極めて容易になり、作業効率が高まる。

【００１０】継手本体１はＵ字状に形成され、鉄筋２０
は固定ねじ１０によって固定されるので、鉄筋２０は、
その一側面が継手本体１のほぼ全長にわたって目視でき
る。従って、鉄筋２０の固定状態、固定位置等の確認は
容易である。なお、上述した継手本体１はプレス加工に
より形成したが、これに限定されるものではなく、鋳造
等によって形成することもできる。また、例えば、ねじ
ふし鉄筋等のリブを有しない異形鉄筋についても、本発
明に係る異形鉄筋の継手を実施することができる。

【００１１】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の異
形鉄筋の継手は、軸に直交する断面形状がＵ字状に形成
されて２本の異形鉄筋を側方から外嵌して突き付け接合
するための継手本体と、この継手本体の周方向端部間に
締着されて鉄筋を継手本体に固定する固定ねじとを備
え、継手本体は、内周面に鉄筋のふしに嵌合する凹部を
備える。従って、異形鉄筋の接合作業が極めて容易にな
り、作業効率が高まると共に、接合後の鉄筋の固定状
態、固定位置等が目視により容易に確認することができ
るという優れた効果を奏する。

【００１２】また、継手本体をプレス加工により形成す
ると、継手の製造コストが著しく低減する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る異形鉄筋の継手を示す斜視図であ
る。

【図２】図１の継手を示す平面図である。

【図３】図２のIII −III に沿う断面図である。

【符号の説明】

１継手本体、２内周面、３軸方向凹部、４周方
向凹部、５ボルト孔、１０固定ねじ、１１ナッ
ト、２０異形鉄筋、２１リブ、２２ふし

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】軸に直交する断面形状がＵ字状に形成さ
れて２本の異形鉄筋（２０）を側方から外嵌して突き付
け接合するための継手本体（１）と、前記継手本体の周
方向端部間に締着されて前記鉄筋を前記継手本体に固定
する固定ねじ（１０）とを備えた異形鉄筋の継手におい
て、前記継手本体は、内周面（２）に前記鉄筋のふし
（２２）に嵌合する凹部（４）を備えたことを特徴とす
る異形鉄筋の継手。
【請求項２】前記継手本体（１）は、前記内周面
（２）の底部に軸方向に形成されて前記鉄筋（２０）の
リブ（２１）に嵌合する軸方向凹部（３）と、前記内周
面に周方向に形成されて前記鉄筋の前記ふし（２２）に
嵌合する周方向凹部（４）とを備えたことを特徴とす
る、請求項１に記載の異形鉄筋の継手。
【請求項３】前記継手本体（１）は、プレス加工によ
り形成されたことを特徴とする、請求項１又は２に記載
の異形鉄筋の継手。