JPH0738480Y2 - コンクリート製セグメントの継手金具 - Google Patents

コンクリート製セグメントの継手金具

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JPH0738480Y2
JPH0738480Y2 JP1989016251U JP1625189U JPH0738480Y2 JP H0738480 Y2 JPH0738480 Y2 JP H0738480Y2 JP 1989016251 U JP1989016251 U JP 1989016251U JP 1625189 U JP1625189 U JP 1625189U JP H0738480 Y2 JPH0738480 Y2 JP H0738480Y2
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勉 相場
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、トンネルの内張等に用いられるコンクリート
製セグメントの継手金具の改良に関する。
(従来の技術) コンクリート製セグメント本体の接合端部に、鋳造製継
手金具が埋設されているセグメントが一般に用いられて
いる。
このようなコンクリート製セグメントにあっては、従
来、継手金具に、セグメント本体内に延出して埋設され
るアンカー鉄筋が設けられている。
このようなアンカー鉄筋が設けられている継手金具にお
いて、そのアンカー鉄筋とセグメント本体との付着が緩
んでしまうと、セグメントの接合部に作用する負荷をセ
グメント本体や、セグメント本体内に埋設される主鉄筋
で受けることができなくなってしまうという問題があ
る。
そこで、従来では、アンカー鉄筋の自由端をU字状に屈
曲することにより、セグメント本体への付着力を強化す
るようにしている(例えば、実公昭54-12275号公報、実
開昭55-13210号公報参照)。
(考案が解決しようとする課題) トンネルには土圧が種々の方向から作用するので、かか
る土圧が隣合うセグメント本体の接合部の内面側を開か
せるような曲げ荷重(第2図のM1)や、隣合うセグメン
ト本体の接合部の内面側を開かせるようば曲げ荷重(第
3図のM2)としてセグメントの接合部に作用することが
ある。
しかし、従来では、アンカー鉄筋の自由端をU字状に屈
曲しているだけであり、しかもその屈曲方向がセグメン
ト本体の厚さ方向に限られていたため、当該アンカー鉄
筋の延出方向の抜けに対しては付着力を確保できるが、
上記のような種々の方向から作用する荷重M1,M2に伴う
複雑な変形挙動に対しては、さほど付着力を強化できな
かった。
本考案は、このような実情に鑑み、アンカー延出方向だ
けでなく、セグメントの端面に作用する種々の方向の荷
重に対しても有効に付着力を強化できる継手金具を提供
することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案が講じた技術的手段
は、コンクリート製セグメント本体2の接合端部に埋設
される継手金具3であって、セグメント本体2内に延出
して埋設されるアンカー部10が設けられている継手金具
において、 前記アンカー部10の外周部に、同アンカー部10の延出方
向と交又する方向に突出するくし歯状の第一及び第二付
着部11a,11bがそれぞれ一体に形成されており、これら
の付着部11a,11bのうち、第一付着部11aは前記セグメン
ト本体2の厚さ方向に突出され、かつ、第二付着部11b
は前記第一付着部11aと直交する方向に突出されている
点にある。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。
第5図は、トンネルの内張用に用いられる複数のセグメ
ント1の接合状態を示し、各セグメント1は円弧状であ
って、その両端部で周方向に隣接するセグメント1と連
結されることで環状となる。また、各セグメント1はト
ンネル長手方向に隣接するセグメント1とも接合され
る。
第2図乃至第4図に示すように、セグメント1は、コン
クリート製のセグメント本体2と、セグメント本体2の
周方向接合端部とトンネル長手方向接合端部に埋設され
る鋳造製継手金具3を有する。また、セグメント本体2
内には補強用主鉄筋12が埋設されている。
周方向隣接端部の継手金具3は、第1図に示すように、
セグメント本体2の接合端面に搬出する接合壁4と、こ
の接合壁4の両端からセグメント本体2内に延出状の側
壁5,5とを有し、接合壁4にはボルト挿通孔6が開口さ
れている。また、接合壁4、両側壁5,5及びセグメント
本体2で囲まれた空間7が形成されている。
そして、周方向に相隣接するセグメント1,1は、その継
手金具3,3同士が対応するように当接された後、両継手
金具3,3のボルト挿通孔6に挿通したボルト8をナット
9で締め付けることにより、互いに連結されるようにな
っている。この際、ボルト8とナット9は前記空間7に
収容される。
一方、上記継手金具3には、一対のアンカー部10が、継
手金具3の鋳造時に鋳包みされて設けられている。
このアンカー部10は、各側壁5,5からセグメント本体2
内に延出して埋設され、その延出端の外周部には、その
延出方向と交又する方向に突出するくし歯状の第一及び
第二付着部11a,11bが一体に形成されている。
第1図に示すように、これらの付着部11a,11bのうち、
第一付着部11aはそのくし歯がセグメント本体2の厚さ
方向に突出され、かつ、第二付着部11bはそのくし歯が
第一付着部11aと直交する方向に突出されている。
このように、本実施例の継手金具3では、そのアンカー
部10に形成してある第一及び第二付着部11a,11bがくし
歯状になっているので、アンカー部10延出方向における
セグメント本体2との定着が確実に行える。
また、くし歯状の第一付着部11aがセグメント本体2の
厚さ方向に突出された状態で同本体2に食い込んでいる
ので、例えば第2図に示すように、隣合うセグメント本
体2の接合部の内面側を開かせるような曲げ荷重M1が作
用した場合でも、当該継手金具3がセグメント本体2か
ら抜け出るのを有効に防止できる。
他方、くし歯状の第二付着部11bが第一付着部11aと直交
する方向に突出された状態で同本体2に食い込んでいる
ので、例えば第3図に示すように、隣合うセグメント本
体2の接合部の幅方向一側を開かせるような曲げ荷重M2
が作用した場合も、当該継手金具3がセグメント本体2
から抜け出るのを有効に防止できる。
なお、本実施例によれば、上記各付着部11a,11bのセグ
メント本体1への付着力により、アンカー部10の延出長
さを主鉄筋12と若干しないものとしても、継手金具3が
セグメント本体2に対し強固に固定され、このため、セ
グメント接合部に作用する負荷は、ボルト8や継手金具
3に伝わり、強固な接合状態を保持できる。
なお、トンネル長手方向両端の継手金具3にも上記アン
カー部10を同様に設けるとができる。また、アンカー部
10の数は2本に限定されず、例えば3本設けることにし
てもよい。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案によれば、アンカー部10に
形成した各付着部11a,11bのうち、第一付着部11aをセグ
メント本体2の厚さ方向に突出するとともに、第二付着
部11bを第一付着部11aと直交する方向に突出するように
したので、セグメント本体2の接合部の内面側や幅方向
一側を開かせるような荷重が作用しても、各付着部11a,
11bによって継手金具3がセグメント本体2から抜け出
るのを防止でき、アンカー延出方向だけでなく、セグメ
ントの端面に作用する種々の方向の荷重に対しても有効
に付着力を強化することができる。
【図面の簡単な説明】 図面の各図は本考案の実施例に関するものであり、第1
図は継手金具の斜視図、第2図はセグメントの接合部の
側断面図、第3図は同平断面図、第4図はセグメントの
斜視図、第5図はセグメントの接合状態を示す図であ
る。 1……セグメント、2……セグメント本体、3……継手
金具、10……アンカー部、11……第一付着部、11b……
第二付着部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート製セグメント本体(2)の接
    合端部に埋設される継手金具(3)であって、セグメン
    ト本体(2)内に延出して埋設されるアンカー部(10)
    が設けられている継手金具において、 前記アンカー部(10)の外周部に、同アンカー部(10)
    の延出方向と交叉する方向に突出するくし歯状の第一及
    び第二付着部(11a)(11b)がそれぞれ一体に形成され
    ており、これらの付着部(11a)(11b)のうち、第一付
    着部(11a)は前記セグメント本体(2)の厚さ方向に
    突出され、かつ、第二付着部(11b)は前記第一付着部
    (11a)と直交する方向に突出されていることを特徴と
    するコンクリート製セグメントの継手金具。
JP1989016251U 1989-02-13 1989-02-13 コンクリート製セグメントの継手金具 Expired - Fee Related JPH0738480Y2 (ja)

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JPH02109892U JPH02109892U (ja) 1990-09-03
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5647439Y2 (ja) * 1977-06-28 1981-11-06
JPS5513210U (ja) * 1978-07-07 1980-01-28
JPS6171697U (ja) * 1984-10-13 1986-05-15

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JPH02109892U (ja) 1990-09-03

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