JPH09273267A - 異形棒鋼交差金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】経験年数がいらず、簡単でしかも安全に異形棒
鋼の交差接合が出来、建設工期の短縮化と建設コストの
低減が計れる。 【構成】半筒状体であって、その各半筒側が、交差接合
すべき異形棒鋼を狭入する棒項狭入部を構成した半筒体
と、この半筒体の一方を外嵌する押さえボルトからな
り、前期半筒体の各棒項狭入部の内面に、異形棒鋼の突
起が嵌まり込む溝が形成されたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、異形棒鋼の交差金具
に関する。

【０００２】

【従来の技術】配筋材として広く用いられている異形棒
鋼は、一般に高張力鋼からなるため通常の溶接ができ
ず、このため異形棒鋼の交差部分の接点は、結束線（細
い針金）で拘束した。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法だと
コンクリートを多量に流したり配筋作業中足場として素
行していると、結束線が切れ異形棒鋼の位置がずれ、コ
ンクリートを打ったばあい設計応力を正しく伝えること
が難しくなる。

【０００４】また、土中を掘る現場打設の基礎コンクリ
ート杭工法などでは、主筋と帯筋との接点を結束線です
ると弱いため、通常の溶接を使用して溶接時における溶
接欠損断面積をあらかじめ計算しておき、より太い異形
棒鋼を使用している。しかし、この方法だと材料が無駄
になるし、かなりの熟練工を必要とするし作業環境も厳
しいため、最近ではこの種の作業に必要な人員を確保す
るのが困難となりつつある。又天候に左右されやすい難
点がある。

【０００５】本発明はこのような問題に鑑みなされたも
ので、従来のような結束線によることなく異形棒鋼の交
差部分を簡単に拘束することが出来る交差金具を提供し
ようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため本発明は、半筒状の両側に縁部を持つ半筒体と、
その両縁部に半筒体を持ち、各半筒体の両端部に棒鋼を
狭入する棒鋼狭入部を構成した半筒体と、この両縁部の
半筒体の一方を外締する押さえボルトからなり各棒鋼狭
入部の内面に、棒鋼の突起が嵌まる溝が形成されたこと
を特徴とする。

【０００７】交差する異形棒鋼が同方向に近い場合、は
縁部の半筒体を同方向に近い形にすれば、接触して並ん
で同方向に近い異形棒鋼どうしの補強となり、又、コン
クリートの打設時等は、位置がズレないため耐力が増し
好ましい。

【０００８】

【作用】交差している異形棒鋼の一方を半筒体の棒鋼狭
入部に入れる。この際、棒鋼狭入部の溝に棒鋼の突起が
嵌まり込むようにする。このようにして棒鋼を挟みこん
だ状態で、交差しているもう一方の異形棒鋼を半筒体の
棒鋼狭入部にいれボルトを締め付け、交差接合を完了す
る。

【０００９】半筒体の方向を同方向ににして、異形棒鋼
の一方を棒鋼狭入部にいれ、もう一方の異形棒鋼を棒鋼
狭入部に入れる。この際、棒鋼狭入部の溝に棒鋼の突起
が嵌まり込むようにして、ボルトを締め付ける同方向等
接合も完了する。

【００１０】このような交差金具を使用すると、棒鋼狭
入部の溝に嵌まりこんだ棒鋼の突起が溝から外れること
もないため、位置がずれることもないため設計図面通り
の配筋が出来、応力に対しても高い強度が得られる。

【００１１】

【実施例】図１ないし図５は本発明の一実施例を示すも
ので、図１は棒鋼を交差接合した状態での正面図、図２
は図１中Ａ−Ａ’線に沿う断面図、図３は交差接合した
状態での縦断面図、図４同方向に近い場合の断面図であ
る。

【００１２】本発明の交差金具は、半筒体１ａの両縁部
に半筒体２ａ．２ａ’が付きその半筒体２ａ．２ａ’の
一方の押さえボルトから構成されている。前期半筒体１
ａ．は異形棒鋼を狭入する棒鋼狭入部Ａとなっている。
この棒鋼狭入部Ａの内面周方向には、異形棒鋼の周方向
の突起５が嵌まり込む溝４が形成されている。又、半筒
体１ａ．の長て方向の両縁部３ａ．３ａ’には、半筒体
２ａ．２ａ’が固定されている。その半筒体２ａ．２
ａ’は、異形棒鋼を狭入する棒鋼狭入部Ｂ．Ｂ’となっ
ている。その棒鋼狭入部Ｂ．Ｂ’の内面周方向には、異
形棒鋼の突起５．５’が嵌まり込む溝４．が形成され押
さえボルト６により構成されている。半筒体１ａ．２ａ
の内径は、異形棒鋼の外径と同じか若しくは若干大きめ
に構成される。

【００１３】前期半筒体１ａの両縁部に異形棒鋼の交差
接合を容易にするため、半筒体２ａが固定されている
が、この半筒体２ａは異形棒鋼の交差角度が直角に近い
場合であり、交差角度がほとんど同方向に近いか、又同
方向の場合はこの限りではなく、半筒体１ａに半筒体２
ａを固定することを限定するものではない。場合によっ
ては、半筒体１ａの棒鋼狭入部に棒鋼を入れ、押さえボ
ルト６で締め付けてもよい。

【００１４】また、異形棒鋼の突起は寸法精度がそれほ
ど高くなく、加えて異形棒鋼の周方向の突起５は、図６
に示すように軸方向の突起９’を境に長て方向でズレを
生じていることが多いことから、上記の溝４．４’は、
その幅を異形棒鋼の突起５．５’の幅より広めにするこ
とが好ましい。

【００１５】交差金具の、棒鋼狭入部に設けられている
溝４．４’は異形棒鋼の突起５．５’が嵌まり込むよう
にしたものであるため、溝または、長穴など異形棒鋼の
突起５．５’が嵌まり込むならば、適宜な形状とするこ
とができる。また、異形棒鋼の交差部分の接点は、異形
棒鋼の突起５．５’部分より突起から外れた部分が好ま
しい。

【００１６】

【発明の効果】このような、交差金具を用いれば従来の
結束線に較べて丈夫であり、経験年数など必要がないた
め大幅に合理化し、建設工期の短縮化と建設コストの低
減を計ることができる。また、配筋の際にも異形棒鋼の
位置がずれないため応力に対しても安全な施工ができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すもので、棒鋼を交差接
合した状態の正面図

【図２】図１中Ａ−Ａ’線に沿う断面図

【図３】図１に示す金具の断面図

【図４】図１に示す金具の断面図

【符合の説明】

１ａ．半筒体 ２ａ．２ａ’半筒体 ３ａ．３
ａ’縁部 ４．４’溝 ５．５’突起
６．ボルト ７．棒鋼狭入部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】半筒状の両側に縁部を持つ半筒体と、その
   両縁部に半筒体を持ち、各半筒体の両端部に棒鋼を狭入
   する棒鋼狭入部を構成した半筒体と、この両縁部の半筒
   体の一方を外締する押さえボルトからなり、前期半筒体
   の各棒鋼狭入部の内面に、異形棒鋼の突起が嵌まり込む
   溝が形成された異形棒鋼の交差金具。
2. 【請求項２】半筒体を同方向にした請求項１に記載の異
   形棒鋼交差金具。