JP6921413B2 - 鉄筋継手および鉄筋組立体、並びにプレキャスト鉄筋コンクリート体 - Google Patents

鉄筋継手および鉄筋組立体、並びにプレキャスト鉄筋コンクリート体 Download PDF

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Description

本発明は、梁や柱のような鉄筋コンクリート構造物の施工に用いられるプレキャスト工法に最適な鉄筋継手および鉄筋組立体、並びにプレキャスト鉄筋コンクリート体に関する。
周知のように、梁や柱のような鉄筋コンクリート構造物における鉄筋継手としては、大きく分けて次の4種類がある。すなわち、重ね継手、ガス圧接継手、溶接継手および機械式継手である。とりわけ、機械式継手はカプラーを鉄筋端部に被せ、鉄筋の節とカプラーの噛み合いやねじによる接合を利用して鉄筋を一体化する工法として知られる。この機械式継手のメリットとしては、施工時に鉄筋が縮まないこと、部材端で全数継手が可能なこと、作業員に特別の資格が不要なこと、天候等の影響を受けないことがあげられる。
前記4種類の鉄筋継手のほかに、高価なグラウト材(モルタル、セメントミルクや合成樹脂等)を用いて鉄筋同士を接合する方式も採用されている(例えば特許文献1)。
特開2008−63730号公報
しかしながら、このグラウト式継手の場合、鉄筋群としての位置精度の確保が難しく、またグラウト材の注入後、グラウト材が硬化して所定の強度に達するまでにかなりの時間を要する。したがって、グラウト材が硬化するまでは次工程に進められず、コスト面および工期に大きな影響を与えている。
本発明は、コスト高や工期の遅延をもたらすことなく、梁や柱のような鉄筋コンクリート構造物の施工に用いられるプレキャスト工法に効率的に適用することができる鉄筋継手および鉄筋組立体、並びにプレキャスト鉄筋コンクリート体を提供することを目的する。
上記目的を達成するために、本発明に係る鉄筋継手は、長手方向に対向する一対の鉄筋の端部を相互に接続する鉄筋継手であって、内面に雌ねじ部が形成された筒状体と、一端部に継手雄ねじ部を有する継手部材と、対向する一対の継手部材同士を長手方向およびその直交方向に変位可能に接続する接続部材とを備え、前記筒状体の一端部に一方の前記鉄筋の端部に形成された鉄筋雄ねじ部が螺合され、他端部に前記継手部材の一端部の前記継手雄ねじ部が螺合される。
この構成によれば、一対の鉄筋継手同士を筒状体内で接合するにあたり、モルタルのような高価で硬化に数日かかるグラウト材を用いないで、ねじ連結のみで済むから、施工コストの低廉化と、施工の工期短縮化を図ることができる。また、対向する一対の継手部材同士を接続する接続部材は、これら一対の継手部材同士を長手方向およびその直交方向に変位可能に接続するので、一対の継手部材同士に多少の芯ずれ、つまり、一対の鉄筋に多少の芯ずれまたは長手方向の位置ずれがあったとしても、このずれを吸収して一対の継手部材同士、つまり一対の鉄筋同士を接続でき、鉄筋群としての位置精度の確保が容易である。このように、一対の鉄筋同士の接続に一定の許容範囲があることでも施工の工期短縮化を図ることができる。
本発明において、前記継手部材は本体部と前記継手雄ねじ部とを有し、前記一対の継手部材の本体同士が長手方向に対向した状態で前記接続部材と前記継手部材とが締結部材によって着脱自在に連結されていることが望ましい。この構成によれば、工場内での鉄筋組立のみならず、工事現場での鉄筋組立でも迅速かつ容易に行える。
本発明において、前記一対の接続部材の間に前記継手部材の本体部が介在していることが望ましい。この構成によれば、一対の接続部材によって継手部材の本体部がサンドイッチ構造で強固に保持されるので、一対の鉄筋同士の接合の信頼性も向上する。
また、本発明に係る鉄筋組立体は、複数本の鉄筋が平行に配筋されて、あばら筋で結合されており、前記鉄筋に形成された鉄筋雄ねじ部に、内面に雌ねじ部を有する筒状体が螺合されて、前記鉄筋雄ねじ部が前記雌ねじ部の軸方向内側部分に侵入し、前記雌ねじ部の軸方向外側部分が鉄筋組立体の外部に露出している。この構成によれば、鉄筋の端部に筒状体の雌ねじ部が露出しているので、この露出した雌ねじ部に継手部材を螺合することで、継手部材を容易に鉄筋に連結できる。したがって、鉄筋継手による鉄筋同士の連結作業の効率化が図れる。
さらに、本発明に係るプレキャスト鉄筋コンクリート体は、鉄筋継手における前記筒状体と前記鉄筋がコンクリートに埋め込まれ、前記筒状体の雌ねじ部が前記コンクリートの端面から露出している。この構成によれば、鉄筋コンクリート構造物において梁や柱となりうるプレキャスト鉄筋コンクリート体を工場内で製作し、これを工事現場で接合するにあたり、コンクリートの端面からそれぞれ露出する筒状体の外端面の雌ねじ部を利用して、隣接するプレキャスト鉄筋コンクリート体を鉄筋継手で容易に接合できるので、工事現場での施工性が格段に向上する。
本発明によれば、梁や柱のような鉄筋コンクリート構造物の施工に用いられるプレキャスト工法において、一対の鉄筋継手同士を筒状体内で接合するにあたり、グラウト材を用いないので、施工コストの低廉化と、施工の工期短縮化を図ることができる。また、接続部材によって、対向する一対の継手部材同士を長手方向およびその直交方向に変位可能に接続できるので、一対の鉄筋に多少の芯ずれまたは長手方向の位置ずれがあったとしても、このずれを吸収して一対の鉄筋同士を接続でき、鉄筋群としての位置精度の確保が容易である。このように、一対の鉄筋同士の接続に一定の許容範囲があることでも施工の工期短縮化を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る鉄筋継手および鉄筋組立体の正面図である。 同実施形態の鉄筋の端部の鉄筋雄ねじ部に螺合される鉄筋継手の分解斜視図である。 同じく鉄筋継手の継手部材の拡大斜視図である。 鉄筋の雄ねじ部の端面と型枠の別の取付構造を示す拡大断面図である。 鉄筋継手の側面図である。 同鉄筋継手の正面図である。 芯ずれした鉄筋同士を接続する場合、鉄筋継手を接続部材を除いた状態で示す正面図である。 第2実施形態による鉄筋継手の側面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る鉄筋組立体が型枠に取り付けられた状態を示す正面図である。
〈鉄筋組立体の構造について〉
同図は、右側に位置する梁や柱となりうる一方の鉄筋組立体Aと、左側に位置する梁や柱となりうる他方の鉄筋組立体Aとを示している。この例では、鉄筋組立体Aが梁となりうる場合を示す。なお、左右の鉄筋組立体A,Aは、同一本数の主筋(鉄筋)1と同一または異なる本数のあばら筋2を用いた同一組立体である。
同図において、鉄筋組立体Aは主筋となる複数の鉄筋1が、図1の上下方向および紙面の表裏方向に離間して配設され、互いに平行に左右方向(この例では水平方向)に延びている。これらの鉄筋1に対してせん断補強筋となるあばら筋2が複数、巻き付けられている。鉄筋1は、外周に長手方向に延びるリブと、一定間隔置きで周方向に延びる節部とを含む突条が形成された異形鉄筋であるが、通常の丸棒であってもよい。鉄筋1の端部には雄ねじ部15が例えば転造で形成されている。雄ねじ部15は鉄筋1と別体に形成して、鉄筋1の端面に溶接で接合されてもよい。この雄ねじ部15に内面に雌ねじ部が形成された筒状体10が螺合されている。この筒状体10に、後述するように、型枠7の外側から挿入した取付ねじ体6をねじ込むことにより、鉄筋組立体Aが型枠7に取り付けられている。左側に位置する鉄筋組立体Aも同一の構造である。
各鉄筋組立体Aは、工場で型枠7を取り付けた状態で型枠7内に生コンクリートを打設して、梁や柱のようなプレキャスト鉄筋コンクリート体P(以下、単にPCコンクリート体Pという)を作成する。ただし、型枠7付きの鉄筋組立体Aを工事現場に搬送して、工事現場で型枠7内に生コンクリートを打設するか、あるいは鉄筋1,あばら筋2,筒状体10,型枠7を別々に工事現場に搬送し、工事現場で型枠7付きの鉄筋組立体Aを作成したうえで、型枠7内に生コンクリートを打設してもよい。つづいて、ねじ体6を抜いて型枠7を取り外し、鉄筋継手Bにより左右のPCコンクリート体Pの鉄筋1,1同士を接続する。この例では、PCコンクリート体Pが梁の場合を想定しているが、PCコンクリート体Pが柱の場合では、上下一対のPCコンクリート体Pの鉄筋1,1同士を接続する。
〈鉄筋継手の構造について〉
図2により鉄筋継手Bについて説明する。同図の分解斜視図に示すように、この鉄筋継手Bは、前述した内面に雌ねじ部14が形成されたカプラーとなる筒状体10と、一端部に継手雄ねじ部13を有する継手部材11と、対向する一対の継手部材11,11同士を接続する接続部材19とを備えている。接続部材19は、上下一対で継手部材11をサンドイッチ構造で挟み、長手方向(軸方向)Xおよびその直交方向Yに変位可能に保持する。継手部材11と鉄筋1とで、その長手方向Xは共通である、長手方向Xに直交し、かつ継手部材11の本体部12の主面と平行、つまり貫通孔17と直交する方向をYとし、両方向X,Yに直交する方向をZとする。筒状体10は前述のとおり、コンクリート体Pに埋設されている。
ここで、前記筒状体10は外形が横断面六角形で、その内面に鉄筋1の端部の鉄筋雄ねじ部15に螺合される雌ねじ部14が形成されている。筒状体10は、外形が横断面円形または多角形でもよい。鉄筋雄ねじ部15は、筒状体10の雌ねじ部14の一部分である軸方向内側部分にのみ螺合される。前記継手部材11は、図3に示すように、偏平な形状の本体部12と、その先端の筒状体10の雌ねじ部14に螺合される継手雄ねじ部13とを備える。本体部12には3つの貫通孔17が所定の間隔(例えば60mm)で形成されている。前記貫通孔17の数は、この例では3つとしたが、2つでも4つ以上でもよい。また、この貫通孔17は、後述する高力ボルトまたは超高力ボルト(以下、単に「ボルト」という場合がある。)25の外径より数mm大きい内径を有する遊嵌孔(過大孔)となっており、その両端の縁部に環状の突起または面取りからなる摩擦調整部17aが形成されている。これにより、大きな力でボルト25を締め付けたときに、突起が押し潰されるか、または面取りの凹みに前記接続部材19の一部分が入り込み、摩擦力が増して、力の伝達効力が高まる。
図2の筒状体10および継手部材11は同一構造のものが長手方向(この場合、梁用の鉄筋を想定しているので水平方向)に対向するように配置され、各継手部材11の継手雄ねじ部13が対応する筒状体10の雌ねじ部14に螺合されている。PCコンクリート体P、P同士を連結するのに支障をきたす場合は、継手部材11を後でPCコンクリート体Pの筒状体10に取り付けてもよい。継手部材11,11間には若干の隙間S(70mm位)が存在する。継手部材11を回転させて筒状体10へのねじ込み量を増減させることにより前記隙間Sの大きさを変化させることで、鉄筋1,1間の離間寸法の誤差を吸収する。
図4は図1における型枠7に鉄筋1を取り付ける構造を示す拡大図である。同図に示すように、型枠用の雄ねじ体16の外端面に予めねじ孔20が形成されている。この型枠用雄ねじ体16を取付ねじ体6によって型枠7に取り付け、型枠用雄ねじ体16に筒状体10を螺合させ、この筒状体10の内面の雌ねじ部14に鉄筋1の鉄筋雄ねじ部15を螺合させ、必要に応じてロックナット30で固定する。この状態で、前述のとおり、型枠7内に生コンクリートを打設面35まで打設し、型枠7を取り外してPCコンクリート体Pを得る。鉄筋1,1同士の接続にあたっては型枠用雄ねじ体16を工具で取り外し、筒状体10の内面の雌ねじ部14をPCコンクリート体Pの端面から外部に露出させる。この露出した雌ねじ部14に図2の継手部材11の継手雄ねじ部13を螺合する。なお、型枠7の外側には前記取付ねじ体6の挿入によって鉄筋の位置決め用の鉄フレーム9が着脱可能に装着されている。
型枠7に鉄筋1を取り付ける変形例として、型枠用ねじ体16を省略し、二点鎖線で示すように取付ねじ体16を長くして、鉄筋1の端面に設けたねじ孔20Aに螺合することで、筒状体10付きの鉄筋1を型枠7に取り付けることもできる。この変形例では、型枠7を取り外せば筒状体10の雌ねじ部14がPCコンクリート体Pの端面から外部に露出する。
これら継手部材11,11の本体部12,12は、図5に示すように、表裏面から一対の接続部材19,19が当てがわれ、サンドイッチ構造に保持される。接続部材19は平板からなり、継手部材11の貫通孔17に対応する位置に6つの連結孔27が設けられている。一方の接続部材19の連結孔27から締結部材の一例であるボルト25を挿通し、継手部材11の貫通孔17を貫通して反対側の接続部材19の連結孔27から突出させ、締結部材(ボルト)25の先端部をナット30で締め付ける。したがって、この例では、締結部材はボルト25とナット30とからなる。
連結孔27も締結部材25の外径よりも数mm大きい内径を有する過大孔である。ボルトの接合設計施行ガイドブックによれば、直径24mmと27mmのボルトの場合、それぞれ+6mmまで、+8mmまでの内径を有する過大孔が許容されている。こうして過大孔17,27とボルト25との間に、通常のねじ連結の場合よりも大きい隙間が存在しており、この隙間の分だけ継手部材11,11同士を接続部材19によって、長手方向Xおよびその直交方向Yに変位可能に接続できる。こうして、図6に示すように、隣接するPCコンクリート体P,P同士が鉄筋継手Bにより連結される。
〈鉄筋継手による連結作業について〉
梁や柱の配筋となる両鉄筋1,1を鉄筋継手Bで連結するにあたり、まず、図2の筒状体10の雌ねじ部14に継手部材11の継手雄ねじ部13をねじ込む。その際、必要に応じて筒状体10の両端に、図5に示すロックナット31およびワッシャー32を取り付ける。これにより、筒状体10の雌ねじ部14の軸方向内側部分に鉄筋雄ねじ部15が侵入した状態で、他の部分である軸方向外側部分に継手雄ねじ部13が螺合される。
この状態で、前述のとおり、プレート状の接続部材19,19により継手部材11,11をサンドイッチ状に挟み込むような構造で保持し、6本のボルト25を接続部材19の連結孔27と継手部材11の連結孔17に挿通し、ボルト先端部に、必要に応じてワッシャー32を介してナット30を螺合して締結する。こうして連結されたPCコンクリート体P,P間の隙間は現場でコンクリートを打設して埋められる。したがって、鉄筋継手Bはコンクリートに埋設されて外部に露出しない。
〈作用・効果について〉
以上のように構成される本発明に係る鉄筋継手Bは、モルタルのような高価で硬化に数日という時間がかかるグラウト材を用いないで、ねじ連結のみで済むから、施工コストの低廉化と、施工の工期短縮化を図ることができる。また、図2の対向する一対の継手部材11は本体部12と継手雄ねじ部12を有し、前記一対の継手部材11の本体12,12同士が長手方向に対向した状態で接続部材19と継手部材11とが締結部材25,30によって着脱自在に連結されているので、連結構造が簡単になる。したがって、工場内での鉄筋組立のみならず、工事現場での鉄筋組立も迅速かつ容易に行える。
図6では継手部材11,11同士が同芯であるが、図7に示すように、一方の継手部材11の長手方向の軸心X1と他方の継手部材11の軸心X2との間に芯ずれC1があったり、軸方向の位置ずれ、つまり、隙間Sの大きさの変動があってもよい。その場合でも、継手部材11の貫通孔17と接続部材19の連結孔27が過大孔であるから。その分だけ鉄筋1,1のずれを吸収して円滑に接続される。
ボルト25の締結作業を円滑に行うために、継手部材11の本体部12の向きを締結作業性の良い方向に向ける場合がある。その場合、図5に示すZ方向に芯ずれが生じて本体部12と接続部材19間に隙間が発生することがある。この隙間には添え板を挿入してもよいが、添え板なしでも、継手部材11,11間には長手方向Xの隙間Sがあるから、ボルト25を強く締めることにより、継手部材11と接続部材19が傾くように変形させて、両者間のZ方向の隙間を無くすることができる。
また、図5に示す一対の接続部材19,19の間に継手部材11の本体部12を介在させた構造としたから、一対の接続部材19,19によって継手部材11の本体部12がサンドイッチ構造で強固に保持されるので、一対の鉄筋1,1同士の接合の信頼性も向上する。
また、本発明に係る鉄筋組立体Aは、複数本の鉄筋1が平行に配筋されて、あばら筋2で結合されており、鉄筋1に形成された鉄筋雄ねじ部15に、内面に雌ねじ部14を有する筒状体10が螺合されて、鉄筋雄ねじ部15が雌ねじ部14の軸方向内側部分に侵入し、雌ねじ部14の軸方向外側部分が鉄筋組立体Aの外部に露出している。したがって、この露出した雌ねじ部14に継手部材11の継手雄ねじ部13を螺合することで、継手部材11を容易に鉄筋1に連結できる。その結果、鉄筋継手Bによる鉄筋1,1同士の連結作業の効率化が図れる。これにより、梁や柱のような鉄筋コンクリート構造物を工場内で量産する場合でも、工事現場でコンクリートを打設する場合でも、作業効率が向上する。
つぎに、図8により第2実施形態による鉄筋継手について説明する。この第2実施形態は図5に示す第1実施形態の構成と基本的な構成は同じで、鉄筋継手Bの筒状体10がPCコンクリート体Pに埋め込まれていない点でのみ相違する。鉄筋1の端部の雄ねじ部15がPCコンクリート体Pから突出しており、この突出した雄ねじ部15に筒状体10が工事現場で螺合される。筒状体10への継手部材11の接続、継手部材11と接続部材19との連結は、第1実施形態の場合と同じ要領でなされる。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、変更または削除が可能である。したがって、そのようなものもこの発明の範囲内に含まれる。
A…鉄筋組立体
B…鉄筋継手
P…梁や柱のようなPCコンクリート体
1…鉄筋
2…あばら筋
6…ボルト(締結部材)
7…型枠
10…筒状体
11…継手部材
12…本体部
13…継手雄ねじ部
14…雌ねじ部
15…鉄筋雄ねじ部
17…貫通孔
17a…摩擦調整部
19…接続部材
20…ねじ孔
27…連結孔
30…ナット(締結部材)

Claims (3)

  1. 長手方向に対向する一対の鉄筋の端部を相互に接続する鉄筋継手であって、
    内面に雌ねじ部が形成された筒状体と
    一端部に継手雄ねじ部を有する継手部材と、
    対向する一対の継手部材同士を長手方向およびその直交方向に変位可能に接続する接続部材と、
    前記筒状体の長手方向の両端に設けられたロックナットとを備え、
    前記筒状体の一端部に一方の前記鉄筋の端部に形成された鉄筋雄ねじ部が螺合され、他端部に前記継手部材の一端部の前記継手雄ねじ部が螺合され、
    前記継手部材に複数の貫通孔が設けられ、
    前記接続部材に、前記貫通孔に対応する複数の連結孔が形成され、
    前記貫通孔は遊嵌孔で構成され、
    前記継手部材は本体部と前記継手雄ねじ部とを有し、
    前記一対の接続部材の間に前記継手部材の本体部が介在し、
    前記一対の継手部材の本体部同士が長手方向に対向した状態で、前記接続部材と前記継手部材とが、前記貫通孔および前記連結孔を介して高力ボルトまたは超高力ボルトからなる締結部材によって着脱自在に連結されている鉄筋継手。
  2. 請求項1に記載の鉄筋継手において、前記貫通孔の両端の縁部に、環状の突起または面取りからなる摩擦調整部が形成されている鉄筋継手。
  3. 請求項1または2に記載の鉄筋継手を備え、鉄筋継手における前記筒状体と前記鉄筋がコンクリートに埋め込まれ、前記筒状体の外端面の雌ねじ部が前記コンクリートの端面から露出しているプレキャスト鉄筋コンクリート体。
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