JP2000154346A - 半導体ウエハー用ポリイミドスクリーン印刷ワニス - Google Patents

半導体ウエハー用ポリイミドスクリーン印刷ワニス

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JP2000154346A
JP2000154346A JP33028998A JP33028998A JP2000154346A JP 2000154346 A JP2000154346 A JP 2000154346A JP 33028998 A JP33028998 A JP 33028998A JP 33028998 A JP33028998 A JP 33028998A JP 2000154346 A JP2000154346 A JP 2000154346A
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武志 島
Osamu Oka
修 岡
Takeshi Nishigaya
剛 西ケ谷
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雅之 土田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】パターン形状及び連続印刷性に優れており、耐
熱性、高絶縁性に優れた接着層または保護層を容易に形
成することができる半導体ウエハーにスクリーン印刷す
るためのポリイミドワニスを提供する。 【解決手段】樹脂成分と溶剤成分を含有する半導体ウエ
ハー用ポリイミドスクリーン印刷ワニスであって、樹脂
成分が下記式(1a)で示される構造単位及び下記式
(1b)で示される構造単位の少なくとも1種100〜
30モル%と、下記式(2a)で示される構造単位及び
下記式(2b)で示される構造単位の少なくとも1種0
〜70モル%からなるポリイミドを含有する。 【化1】 (式中、Arは芳香環を有する二価の基を表し、Rは炭
素数1〜10のアルキレン基またはメチレン基がSiに
結合している−CH2 OC6 4 −を表し、nは1〜2
0の整数を意味する。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に使用
される半導体ウエハーの保護、絶縁及び接着のために使
用する半導体ウエハーにスクリーン印刷するためのポリ
イミドワニスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体装置に対して絶縁、導
電、接着及び保護等を目的として樹脂組成物を薄層化し
て使用する用途は数多く存在している。例えば、回路基
板の保護層の形成、積層基板の絶縁層の形成、半導体チ
ップの接着、半導体チップ表面の保護層の形成等のた
め、ディスペンス、フィルムからの転写、テープ又はフ
ィルムの貼り合わせ、スプレー等の手段が用いられてい
る。
【0003】近年、半導体装置の小型化、高集積化に伴
い、小面積の絶縁、保護が必要になり、パターン状の緻
密な保護層等の形成が要求されている。すなわち、保護
層の形成は、半導体がα線、樹脂モールドの際に加わる
圧力等の外部応力に弱いことから望まれている。また、
フラッシュメモリーも高容量化され、保護層の必要性が
高まっている。
【0004】従来、半導体に保護層を形成する手法とし
て、半導体ウエハーにポリアミック酸等の保護膜用ワニ
スをスピンコートして薄膜を得ることが実用化されてい
る。しかしながら、この薄膜は閉環してポリイミド化す
る必要があり、工程も多く、装置も高価であった。さら
に、数μmの薄膜は容易に形成できるが、膜厚を10μ
m以上の厚さに制御し難いという問題があり、また、半
導体の必要な部分にのみ薄膜を形成することができない
という問題があるため、さらに必要なパターンを形成す
る工程、例えばフォトレジスト法等が必要であった。
【0005】また、前記方法は、それぞれ最適な粘度や
チクソトロピー性など加工条件により使用できる樹脂組
成物が制約されるうえ、湿式によるレジストの除去を行
うため適用できない部位も存在し、緻密なパターン形成
には制限が多かった。
【0006】また、前記ポリイミド層に使用されるワニ
スの第1の形態は、ポリアミック酸の状態で極性溶剤に
溶解して供給され、ポリイミドに加工するためには加熱
して閉環(イミド化)する工程が必要となる。そのイミ
ド化反応時には樹脂の収縮が大きいことが加工性の大き
な問題であり、特に半導体ウエハー等に緻密なパターン
状の樹脂保護層を成形することは困難であった。またポ
リアミック酸が加水分解しやすく、また、ワニスの吸湿
によってポリアミック酸が析出しやすく、さらに常温で
ゆっくりと閉環反応が進むため、ワニスの保存安定性が
悪い等の問題があった。第2の形態は、イミド化の終了
した閉環型ポリイミドを用いるものであるが、該ポリイ
ミドは溶解性が低いために固型分濃度を高くすることが
できず、ワニス化が困難である。また、その低い溶解性
のため充填材成分の添加量が制約され、粘度の制御がで
きなかったり、チクソトロピー性が得られない等の問題
があった。
【0007】また、別の方法として、感光性を付与した
ポリイミド樹脂を用いて露光により樹脂パターンを形成
する方法も提案されているが、感光性付与材料が制約さ
れるうえに、湿式では適用できない場合もあり、さらに
高価である等の問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
鑑みてなされたものであって、その目的は、耐熱性、高
絶縁性、接着性を有し、緻密なパターン形成をスクリー
ン印刷によって簡便に実施できる、パターン形状及び連
続印刷性に優れた半導体ウエハー用のポリイミドワニス
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体ウエハー
用ポリイミドスクリーン印刷ワニスは、樹脂成分と溶剤
成分を含有し、該樹脂成分が下記式(1a)で示される
構造単位及び下記式(1b)で示される構造単位の少な
くとも1種100〜30モル%と、下記式(2a)で示
される構造単位及び下記式(2b)で示される構造単位
の少なくとも1種0〜70モル%からなるポリイミドを
含有することを特徴とする。
【0010】
【化4】 (式中、Arは芳香環を有する下記の構造から選ばれる
二価の基を表す。)
【化5】 (式中R1 、R2 、R3 及びR4 はそれぞれ同じでも異
なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基又はアルコキシ基を表すが、これら全ての基が同時に
水素原子であることはない。)
【化6】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基またはメチ
レン基がSiに結合している−CH2 OC6 4 −を表
し、nは1〜20の整数を意味する。)
【0011】本発明の前記半導体ウエハー用ポリイミド
スクリーン印刷ワニス(以下、「半導体ウエハー用ポリ
イミドワニス」という。)は、平均粒径0.001μm
〜80μmの絶縁性無機フィラーを樹脂固形分に対して
5〜250重量部含有することが望ましい。また、前記
樹脂成分は、前記ワニスの10〜70重量%であること
が望ましい。また、前記溶剤成分は、非プロトン性極性
溶剤又はフェノール系溶剤を含有することが望ましい。
さらに、本発明の半導体ウエハー用ポリイミドワニス
は、シリコンウエハーにスクリーン印刷するために用い
ることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の半導体ウエハー用ポリイミドワニスに使
用する樹脂成分は、前記式(1a)で示される構造単位
及び前記式(1b)で示される構造単位の少なくとも1
種100〜30モル%と、前記式(2a)で示される構
造単位及び前記式(2b)で示される構造単位の少なく
とも1種0〜70モル%からなるポリイミドを含有し、
このポリイミドは溶剤溶解性が高いものである。
【0013】本発明に使用される上記ポリイミドは、式
(1a)および/または式(1b)で示される構造単位
が多いほどTgが高くなり、一方、式(2a)および/
または式(2b)で示される構造単位が多いほどTgが
低くなる。このため、上記ポリイミドは、各式の含有す
る割合を種々変更してTgを制御することが可能であ
る。また、Tgを調節するために上記ポリイミドの2種
類以上を適宜混合して含有させることができる。
【0014】更に、上記ポリイミドは、式(1a)およ
び/または式(1b)で示される構造単位と式(2a)
および/または式(2b)で示される構造単位が、全ポ
リイミドの70モル%以上存在することが好ましい。3
0モル%未満の比率であれば、他の酸無水物より誘導さ
れる構造単位が存在していてもよい。
【0015】本発明に使用する樹脂成分の上記ポリイミ
ドは、一般的なポリイミドの製造方法を用いることによ
り得ることができる。すなわち、各繰り返し構造単位に
対応するテトラカルボン酸二無水物と、各繰り返し構造
単位に対応するジアミン又はジイソシアナートとから製
造することができる。
【0016】具体的には、テトラカルボン酸二無水物と
して、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラ
カルボン酸二無水物および/またはエチレングリコール
ビストリメリテート二無水物、およびこれらテトラカル
ボン酸二無水物に対して30モル%未満の量の他の酸無
水物と、下記式(3)で示される化合物及び下記式
(4)で示されるシロキサン系化合物とを反応させるこ
とにより製造することができる。 Y−Ar−Y (3) (式中、Arは芳香環を有する前記の構造から選ばれた
二価の基、Yはアミノ基またはイソシアナート基を示
す。)
【化7】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基またはメチ
レン基がSiに結合している−CH2 OC6 4 −を示
し、nは1〜20の整数を意味する。Yはアミノ基また
はイソシアナート基を示す。)
【0017】前記樹脂成分のポリイミドに使用可能な他
の酸無水物として、具体的には次のものが挙げられる。
無水トリメリト酸、ピロメリト酸二無水物、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3′,3,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ
ーテル二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジカルボキ
シフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、2,2−
ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニ
ル]プロパン二無水物等。
【0018】また、上記式(3)で表される化合物は、
Arとしては上記した芳香環を有する構造から選ばれた
二価の基で示されるものである。このうち、官能基Yが
アミノ基であるジアミン類としては、具体的には次のも
のが挙げられる。
【0019】3,3′−ジアミノジフェニルメタン、
3,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン、1,3−ビス[1−(3−アミ
ノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−
ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチ
ル]ベンゼン、1,4−ビス[1−(3−アミノフェニ
ル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,4−ビス[1
−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼ
ン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3′−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,
3′−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテ
ル、3,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニ
ルエーテル、3,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)
ジフェニルエーテル、4,4′−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)ジフェニルエーテル、4,4′−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、3,3′−ビス
(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3′−ビス
(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4′−ビス
(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4′−ビス
(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス
(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス
(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2
−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロ
パン、2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキ
サフルオロプロパン、
【0020】2,2−ビス[3−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビ
ス(3−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス
(4−アミノフェニル)フルオレン、3,3′−ジアミ
ノ−2,2′,4,4′−テトラメチルジフェニルメタ
ン、3,3′−ジアミノ−2,2′,4,4′−テトラ
エチルジフェニルメタン、3,3′−ジアミノ−2,
2′,4,4′−テトラプロピルジフェニルメタン、
3,3′−ジアミノ−2,2′,4,4′−テトライソ
プロピルジフェニルメタン、3,3′−ジアミノ−2,
2′,4,4′−テトラブチルジフェニルメタン、3,
4′−ジアミノ−2,3′,4,5′−テトラメチルジ
フェニルメタン、3,4′−ジアミノ−2,3′,4,
5′−テトラエチルジフェニルメタン、3,4′−ジア
ミノ−2,3′,4,5′−テトラプロピルジフェニル
メタン、3,4′−ジアミノ−2,3′,4,5′−テ
トライソプロピルジフェニルメタン、3,4′−ジアミ
ノ−2,3′,4,5′−テトラブチルジフェニルメタ
ン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラ
メチルジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,
3′,5,5′−テトラエチルジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラプロピル
ジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′,
5,5′−テトライソプロピルジフェニルメタン、4,
4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラブチルジ
フェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエ
チル−5,5′−ジメチルジフェニルメタン、4,4′
−ジアミノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン、
4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチルジフェニルメ
タン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テト
ラメトキシジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−
3,3′,5,5′−テトラエトキシジフェニルメタ
ン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラ
プロポキシジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−
3,3′,5,5′−テトライソプロポキシジフェニル
メタン、4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テ
トラブトキシジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−
3,3′−ジメトキシジフェニルメタン、4,4′−ジ
アミノ−3,3′−ジエトキシジフェニルメタン等であ
る。
【0021】また、式(3)で示される化合物におい
て、官能基Yがイソシアナート基であるジイソシアナー
ト類としては、上記に示したジアミン類において、「ア
ミノ」を「イソシアナート」に置き換えたものを挙げる
ことができる。
【0022】ポリイミドの製造原料として使用する式
(4)で示されるシロキサン系化合物において、官能基
Yがアミノ基であるジアミン類としては、ビス(3−ア
ミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(10
−アミノデカメチレン)テトラメチルジシロキサン、ア
ミノプロピル末端のジメチルシロキサン4量体、8量
体、ビス(3−アミノフェノキシメチル)テトラメチル
ジシロキサン等が挙げられ、これらを併用することも可
能である。
【0023】また、式(4)で示される化合物におい
て、官能基Yがイソシアナート基であるジイソシアナー
ト類としては、上記に示したジアミン類において、「ア
ミノ」を「イソシアナート」に置き換えたものを挙げる
ことができる。
【0024】上記式(3)及び式(4)で示される化合
物において、官能基Yがイソシアナート基であるジイソ
シアナート類は、上記に例示した対応するジアミンを常
法にしたがってホスゲンと反応させることにより容易に
製造することができる。
【0025】本発明で使用されるポリイミドは、下記の
様にして製造することができる。原料として、テトラカ
ルボン酸二無水物とジアミンとを使用する場合、これら
を有機溶媒中、必要に応じてトリブチルアミン、トリエ
チルアミン、亜リン酸トリフェニル等の触媒存在下(反
応物の20重量部以下)で、100℃以上、好ましくは
180℃以上に加熱し、直接ポリイミドを得る方法、テ
トラカルボン酸二無水物とジアミンとを有機溶媒中、1
00℃以下で反応させポリイミドの前駆体であるポリア
ミド酸を得た後、必要に応じてp−トルエンスルホン酸
等の脱水触媒(テトラカルボン酸二無水物の1〜5倍モ
ル)を加え、加熱によりイミド化を行うことでポリイミ
ドを得る方法、或いはこのポリアミド酸を、無水酢酸、
無水プロピオン酸、無水安息香酸等の酸無水物、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド化合物等
の脱水閉環剤と、必要に応じてピリジン、イソキノリ
ン、イミダゾール、トリエチルアミン等の閉環触媒(脱
水閉環剤及び閉環触媒はテトラカルボン酸二無水物の2
〜10倍モル)を添加して、比較的低温(室温〜100
℃程度)で化学閉環させる方法等がある。
【0026】上記の反応に用いる有機溶媒としては、N
−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン等の非プロトン
性極性溶媒、フェノール、クレゾール、キシレノール、
p−クロロフェノール等のフェノール系溶媒等が挙げら
れる。また、必要に応じて、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、モノグライム、ジグライム、メチル
セロソルブ、セロソルブアセテート、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、塩化メチレン、クロロホル
ム、トリクレン、ニトロベンゼン等を先の溶媒に混合し
て用いることも可能である。
【0027】また、原料として、テトラカルボン酸二無
水物とジイソシアナートとを使用する場合には、上記し
たポリイミドを直接得る方法に準じて製造することが可
能であり、その際の反応温度は、室温以上、特に60℃
以上であることが好ましい。テトラカルボン酸二無水物
とジアミン或いはジイソシアナートとの反応は等モル量
で反応させることにより、高重合度のポリイミドを得る
ことが可能であるが、必要に応じていずれか一方を10
モル%以下の範囲で過剰に用いてポリイミドを製造する
ことも可能である。
【0028】本発明に使用されるポリイミドの分子量
は、ポリイミドを構成する繰り返し単位の種類によって
成膜性の発現が異なるので、成膜性に応じて適宜設定す
ることが好ましい。本発明の半導体ウエハー用ポリイミ
ドワニスに使用する場合、ポリイミド印刷層にはある程
度の製膜性が必要であり、また、耐熱性も低下するの
で、あまり低分子量のものは好ましくない。本発明にお
いては、一般的には、数平均分子量が4,000以上で
あることが好ましい。また、本発明に使用するポリイミ
ドは、その数平均分子量が概ね400,000以下であ
り、それ以上になると、粘性の増加が大きいため溶剤溶
解時の粘性が高すぎ、スクリーン印刷用としての使用が
困難になる。なお、分子量の測定に用いたGPC測定条
件は後記表1及び表2の後に示す。
【0029】本発明に用いられる溶剤成分は、前記樹脂
成分であるポリイミドを溶解できる溶剤であれば如何な
るものでも使用することができる。具体的には、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン等の非プロトン
性極性溶剤、フェノール、クレゾール、キシレノール、
p−クロロフェノール等のフェノール系溶剤、イソホロ
ン、シクロヘキサノン、カルビトールアセテート、ジグ
ライム、トリグライム、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン等の広範な有機溶剤が挙げられる。更にこれに、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール
系溶剤や、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等エス
テル系溶剤、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニト
リル系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系
溶剤等をポリイミドが析出しない程度に混合して用いる
こともできる。特に非プロトン性極性溶剤及びフェノー
ル系溶剤が好ましく使用できる。さらに非プロトン性極
性溶剤の中でもアミド系溶剤が好ましい。
【0030】本発明の半導体ウエハー用ワニスの樹脂成
分の濃度及び粘度については、被印刷物の表面性等に合
わせて適宜変更することが好ましい。しかしながら、前
記樹脂成分は、前記ワニスの10〜70重量%であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは15〜60重量%、よ
り好ましくは20〜50重量%である。樹脂成分が上記
の範囲よりも低くなると、目的の樹脂特性が得られない
場合があり、また、上記の範囲よりも多くなると、ワニ
スにフィラーを含有させた場合に、乾燥後の樹脂固形分
に対してフィラー量が多くなり過ぎ、良好な印刷パター
ンが形成できなかったり、または目的の樹脂特性が失わ
れる場合があるので前記範囲にあるのが好ましい。
【0031】本発明の半導体ウエハー用ポリイミドワニ
スには、絶縁性無機フィラーを使用することが好まし
い。使用できる絶縁性無機フィラーとしては、シリカ、
タルク、アルミナ、石英粉、炭酸カルシウム、酸化マグ
ネシウム、マイカ等があり、その単独または2種以上を
併用することができる。好ましい絶縁性無機フィラー
は、シリカ、アルミナ、石英粉、酸化マグネシウム等の
金属酸化物、ジルコニア、窒化ケイ素等のセラミック粉
等があげられ、特にシリカ、アルミナ、ジルコニア、窒
化ケイ素はイオン化し難く、成膜後の電気伝導度が低い
ので、高絶縁性が要求される場合は特に好ましい。
【0032】前記絶縁性フィラーの平均粒径は、0.0
01μm〜80μmが好ましく、さらに好ましくは0.
005μm〜30μmである。80μmを超える粒径の
フィラーの場合は、印刷時の目詰まりや印刷されたパタ
ーンの突起の発生等を生ずる可能性がある。また、チク
ソトロピー性の付与効果が小さいため、ワニスの適正粘
度を得ることが困難である。粒径が0.001μm未満
の場合は、増粘効果が大きくワニスの粘度を制御するこ
とが困難である。
【0033】また、樹脂固形分に対する絶縁性無機フィ
ラーの量は、5〜250重量部が好ましく、さらに好ま
しくは10〜200重量部の範囲である。絶縁性無機フ
ィラーの添加量については、樹脂固形分に対して5重量
部未満ではワニスの粘度制御が困難である。また250
重量部を超える場合、増粘効果が大きくワニスの粘度を
制御することが困難である。
【0034】本発明の半導体ウエハー用ポリイミドワニ
スは、半導体ウエハーにスクリーン印刷するために用い
られるが、特に次の場合においてその特性である耐熱
性、高絶縁性および接着性を発揮することができ、ま
た、保護作用も有するので好ましい。すなわち、回路を
形成した半導体ウエハーに対して、下記のようにスクリ
ーン印刷を施し、それにより種々の形態のものを作製す
ることができる。
【0035】(1)半導体ウエハー上に、本発明の上記
ワニスをパターン状にスクリーン印刷してパターン状接
着層を形成する。それにより、ダイシング後、LOC用
リードフレームに直接接着してLOC構造を得ることが
できる。従来、LOC構造を得るためには、半導体用両
面接着テープをリードフレームに貼り付け、そのICチ
ップを両面接着テープを介してリードフレームを接着さ
せていたが、本発明のワニスを用いることによって、容
易にLOC構造を得ることができる。
【0036】(2)半導体ウエハー上の保護が必要な部
分のみに、例えばICチップ回路面にパターン状にスク
リーン印刷してパターン状の保護層を形成する。その
際、厚膜印刷も可能である。それにより、α線、紫外
線、応力等から、ICチップを保護する保護膜を容易に
形成することができる。 (3)半導体ウエハーの裏面にスクリーン印刷し、加熱
乾燥によってダイボンディング用のパターン状の接着層
を形成する。それにより、ウエハー上に均一な厚さの接
着剤層を予め形成することができるので、従来のダイア
タッチペーストを使用している場合に比して、ダイボン
ディング時にガス発生が少ないという利点が生じる。
【0037】本発明の半導体ウエハー用ポリイミドワニ
スは、なかでもシリコンウエハーの表面及び/又は裏面
に直接スクリーン印刷することが好ましい。以下本発明
の半導体ウエハー用ポリイミドワニスを用いた半導体装
置の一例を示す。
【0038】図1は本発明の半導体ウエハー用ポリイミ
ドワニスを用いてウエハー上に直接スクリーン印刷を施
した場合の概念図であって、シリコンウエハー2にポリ
イミドワニス1がスクリーン印刷されている。図2は、
ICチップ上に本発明のポリイミドワニスのパターンが
形成された状態を示す図であって、図2(a)において
は、シリコンウエハー2から得られたLOC用半導体チ
ップ3に接着性を有するポリイミドワニス1がスクリー
ン印刷されており、図2(b)においては、シリコンウ
エハー2から得られたDHP用半導体チップ3に保護膜
として半導体ウエハー用ポリイミドワニス1がスクリー
ン印刷されている。なお、4はワイヤーボンディングパ
ッドである。図3は、図2(a)の半導体チップ3を使
用した半導体装置の断面図であって、本発明のポリイミ
ドワニスを用いてスクリーン印刷により形成されたLO
C接着層を有するLOC構造の半導体パッケージであ
る。すなわち、本発明のポリイミドワニス1でリードフ
レームと接着し、ボンディングワイヤー5とともに樹脂
7で封止された構造を有している。図4は、図2(b)
の半導体チップ3を使用した半導体装置であって、本発
明のポリイミドワニスを用いてスクリーン印刷により形
成されたチップ表面保護層用パターン付きICが使用さ
れた樹脂封止型パッケージである。すなわち、ダイパッ
ド9上にダイアタッチ剤8を介して本発明のポリイミド
ワニス1を保護膜とした半導体チップ3を接着し、半導
体チップ3とリードフレーム6を結ぶボンディングワイ
ヤー5とともに樹脂7で封止された構造を有している。
図5は、本発明のポリイミドワニスをウエハー裏面にス
クリーン印刷して形成されたダイアタッチパターン付き
ICを用いた樹脂封止型半導体パッケージの断面図であ
って、シリコンウエハーの裏面に本発明のポリイミドワ
ニス1をスクリーン印刷して得られた半導体チップ3が
ダイパッド9に接着し、半導体チップ3とリードフレー
ム6を結ぶボンディングワイヤー5とともに樹脂7によ
って封止された構造を有している。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に
説明する。 合成例1 撹拌機を備えたフラスコに、1,3−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ベンゼン19.58g(67ミリモル)と
1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,
3,−テトラメチルジシロキサン8.20g(33ミリ
モル)と3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテト
ラカルボン酸二無水物35.83g(100ミリモル)
及びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)300ml
とを氷温下で導入し撹拌を1時間続けた。次いでこの溶
液を室温で3時間反応させポリアミド酸を合成した。得
られたポリアミド酸に50mlのトルエンと1.0gの
p−トルエンスルホン酸を加え、160℃に加熱する。
トルエンと共沸してきた水分を分離しながらイミド化反
応を3時間行った。トルエンを留去し、得られたポリイ
ミドワニスをメタノール中に注ぎ、得られた沈殿を分
離、粉砕、洗浄、乾燥させる工程を経ることにより、上
記した式で表される各構成単位のモル比が(1a):
(2a)=67:33で表されるポリイミド樹脂58.
0g(収率97%)を得た。赤外吸収スペクトルを測定
したところ、1718、1783cm-1に典型的なイミ
ドの吸収が認められた。また、その分子量、ガラス転移
点及び熱分解開始温度を測定した。それらの結果を表1
に示す。
【0040】合成例2 4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド16.22g
(75ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピ
ル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン
6.21g(25ミリモル)とエチレングリコールビス
トリメリテート二無水物41.03g(100ミリモ
ル)及びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)300
mlとを用いて、合成例1と同様の方法で各構成単位の
モル比が(1b):(2b)=75:25で表されるポ
リイミド樹脂54.0g(収率90%)を得た。赤外吸
収スペクトルを測定したところ、1718、1783c
-1に典型的なイミドの吸収が認められた。また、その
分子量、ガラス転移点及び熱分解開始温度を測定した。
それらの結果を表1に示す。
【0041】合成例3 ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル27.63g
(75ミリモル)と1,3−ビス(3−アミノプロピ
ル)−1,1,3,3,−テトラメチルジシロキサン
6.21g(25ミリモル)とエチレングリコールビス
トリメリテート二無水物41.03g(100ミリモ
ル)及びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)300
mlとを用いて、合成例1と同様の方法で各構成単位の
モル比が(1b):(2b)=75:25で表されるポ
リイミド樹脂69.5g(収率98%)を得た。赤外吸
収スペクトルを測定したところ、1718、1783c
-1に典型的なイミドの吸収が認められた。また、その
分子量、ガラス転移点及び熱分解開始温度を測定した。
それらの結果を表1に示す。
【0042】合成例4 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン30.79g(75ミリモル)と1,3−
ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,−テト
ラメチルジシロキサン6.21g(25ミリモル)と
3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物8.96g(25ミリモル)とエチレング
リコールビストリメリテート二無水物30.77g(7
5ミリモル)及びN−メチル−2−ピロリドン(NM
P)300mlとを用いて、合成例1と同様の方法で各
構成単位のモル比率が[(1a)+(1b)]:[(2
a)+(2b)]=75:25で表されるポリイミド樹
脂69.5g(収率95%)を得た。赤外吸収スペクト
ルを測定したところ、1715、1786cm-1に典型
的なイミドの吸収が認められた。また、その分子量、ガ
ラス転移点及び熱分解開始温度を測定した。それらの結
果を表1に示す。
【0043】合成例5 4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラエチ
ルジフェニルメタン7.76g(25ミリモル)とビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン6.
21g(25ミリモル)と3,3′,4,4′−ジフェ
ニルスルホンテトラカルボン酸二無水物17.91g
(50ミリモル)及びN−メチル−2−ピロリドン(N
MP)150mlとを用いて、合成例1と同様の方法で
各構成単位のモル比が(1a):(2a)=50:50
で表されるポリイミド樹脂27.4g(収率91%)を
得た。赤外吸収スペクトルを測定したところ、171
8、1783cm-1に典型的なイミドの吸収が認められ
た。また、その分子量、ガラス転移点及び熱分解開始温
度を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0044】合成例6 4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラエチ
ルジフェニルメタン11.64g(37.5ミリモル)
とビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサ
ン3.11g(12.5ミリモル)と3,3′,4,
4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物1
7.91g(50ミリモル)及びN−メチル−2−ピロ
リドン(NMP)150mlとを用いて、合成例1と同
様の方法で各構成単位のモル比が(1a):(2a)=
75:25で表されるポリイミド樹脂29.6g(収率
92%)を得た。赤外吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、1718、1783cm-1に典型的なイミドの吸収
が認められた。また、その分子量、ガラス転移点及び熱
分解開始温度を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0045】
【表1】 表1において、ポリイミドの分子量測定は、GPCにて
行った。THFを溶離液とし、カラムはShodex8
0M×2を使用した。数平均分子量の標準物質にはポリ
スチレンを用いた。Tgは示差熱分析(窒素中、10℃
/分で昇温)により測定した。また、熱分解開始温度は
熱重量分析(窒素中、10℃/分で昇温)により測定し
た。
【0046】実施例1〜11 次に合成例1で合成したポリイミド樹脂をN−メチル−
2−ピロリドン(NMP)に溶解させた後、シリカ微粉
末(日本アエロジル社製,商品名AEROSIL R9
72、1次粒子の平均粒径0.016μm)を添加した
後、充分に混合して本発明の半導体ウエハー用ポリイミ
ドワニス(実施例1)を得た。実施例2〜11について
は,使用した溶剤、合成したポリイミド、樹脂固形分濃
度(重量%)、シリカの種類及び樹脂固型分100重量
部に対する添加量(重量部)を表2に示し、実施例1と
同様にして作製した。なお、実施例10及び11で使用
した酸化マグネシウム(純度99.9%)の平均粒径は
0.2μmである。
【0047】比較例1 市販のポリアミド酸溶液(三井化学社製,商品名LAR
K−TPI)にジグライムを加えて攪拌し、固型分濃度
35%溶液とした、次に、前記シリカ微粉末を樹脂固形
分100重量部に対して30重量部添加した後、充分に
混合して比較用のワニスを得た。 比較例2 市販のポリアミド酸溶液(東レ社製,商品名セミコファ
インSP−710)にNMPを加えて攪拌し、固型分濃
度16%溶液とした、次に、前記シリカ微粉末を樹脂固
形分100重量部に対して35重量部添加した後、充分
に混合して比較用のワニスを得た。
【0048】
【表2】
【0049】(スクリーン印刷性の評価)実施例及び比
較例は、テスト用スクリーンマスクを用いてスクリーン
印刷し、次の項目について特性を評価した。 1)パターン形状 パターン形状については、テスト用印刷マスク(10×
10mm膜厚50μmのテストパターンを縦横各5列、
計25面のもの)を用いてホウ珪酸ガラス板にスクリー
ン印刷を連続で3ショット行った後、250℃の熱風オ
ーブンにて30分間加熱して溶剤成分を乾燥させたもの
について、3ショット目のテストパターン25面の中か
ら1列目と4列目の計10パターンの形状を目視及び光
学顕微鏡で評価を行った。評価は、パターンの「ニジミ
またはタレ」、「ヒケまたはハジキ」、「ボイドまたは
カケ」及び「パターン表面の凹凸」について行った。結
果を表3に示す。なお、表3に示した評価は、観察した
10パターンの不良数を示すが、全不良数は、10パタ
ーン中に前記4項目のいずれかが発生した場合の不良数
を示す。
【0050】2)連続印刷性 連続印刷性の評価は、前記パターンを連続印刷し、印刷
開始から5ショット目、10ショット目、それ以降につ
いては10ショット毎に50ショットまでパターンを抜
き取り、パターン評価の場合と同様に乾燥した後、前記
と同じ10パターンの形状を目視及び光学顕微鏡で観察
した。これらの結果を表4に示す。なお、表中連続ショ
ットの○印は良好なパターン形状であったことを意味す
る。
【0051】但し、50ショット未満でもパターン形状
が著しく悪化した場合は印刷を中止した。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】 表3及び表4の結果からわかるように、本発明の半導体
ウエハー用ポリイミドワニスは、パターン形状及び連続
印刷性に優れていた。
【0054】
【発明の効果】本発明の半導体ウエハー用ポリイミドワ
ニスは、パターン形状及び連続印刷性に優れており、ス
クリーン印刷により、耐熱性、高絶縁性に優れた接着層
または保護層を容易に形成することができる。特に、図
1に示すようにシリコンウエハーに保護膜(又は接着性
を有する保護膜)を形成することができ、したがって、
従来のようにパッシベーション保護膜形成後に半導体チ
ップの形状に合わせたパターン形成を行う必要がない。
また、パターン形成と同時に接着性を付与することがで
きるので、半導体装置を作製するのに極めて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のポリイミドワニスを半導体ウエハー
にスクリーン印刷した一例の概念図である。
【図2】 本発明のポリイミドワニスをスクリーン印刷
した一例の半導体チップである。
【図3】 本発明のポリイミドワニスをスクリーン印刷
した半導体チップを使用した半導体装置の一例の断面図
である。
【図4】 本発明のポリイミドワニスをスクリーン印刷
した半導体チップを使用した半導体装置の一例の断面図
である。
【図5】 本発明のポリイミドワニスをスクリーン印刷
した半導体チップを使用した半導体装置の一例の断面図
である。
【符号の説明】
1…ポリイミドワニス、2…シリコンウエハー、3…I
C(半導体)チップ、4…ワイヤーボンディングパッ
ド、5…ボンディングワイヤー、6…リードフレーム、
7、15…樹脂、8…ダイアタッチ剤、9…ダイパッ
ド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西ケ谷 剛 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所電子材料事業部内 (72)発明者 土田 雅之 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所電子材料事業部内 Fターム(参考) 4J039 AD12 BA13 BA16 BA21 BA23 BA26 BD02 BE12 CA04 EA25 EA37 EA48 FA07 GA10 4J043 PA05 PA06 PA19 PC015 PC016 PC115 PC116 PC145 PC146 QB15 QB26 QB31 RA35 SA54 SA81 SA85 TA13 TA14 TA21 TA22 TA74 UA122 UA131 UA132 UA141 UA151 UA152 UA241 UB011 UB021 UB022 UB061 UB131 UB141 UB152 UB281 UB301 UB302 UB321 UB351 VA011 VA012 VA021 VA022 VA031 VA032 VA051 VA052 VA061 VA071 XA19 YA06 YA25 ZA51 ZA60 ZB03 ZB47 5F058 AA08 AA10 AB04 AD04 AF06 AH01 AH03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成分と溶剤成分を含有し、該樹脂成
    分が下記式(1a)で示される構造単位及び下記式(1
    b)で示される構造単位の少なくとも1種100〜30
    モル%と、下記式(2a)で示される構造単位及び下記
    式(2b)で示される構造単位の少なくとも1種0〜7
    0モル%からなるポリイミドを含有してなることを特徴
    とする半導体ウエハー用ポリイミドスクリーン印刷ワニ
    ス。 【化1】 (式中、Arは芳香環を有する下記の構造から選ばれる
    二価の基を表す。) 【化2】 (式中R1 、R2 、R3 及びR4 はそれぞれ同じでも異
    なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
    基又はアルコキシ基を表すが、これら全ての基が同時に
    水素原子であることはない。) 【化3】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基またはメチ
    レン基がSiに結合している−CH2 OC6 4 −を表
    し、nは1〜20の整数を意味する。)
  2. 【請求項2】 平均粒径0.001μm〜80μmの絶
    縁性無機フィラーを樹脂固形分に対して5〜250重量
    部含有することを特徴とする請求項1記載の半導体ウエ
    ハー用ポリイミドスクリーン印刷ワニス。
  3. 【請求項3】 前記樹脂成分が前記ワニスの10〜70
    重量%であることを特徴とする請求項1記載の半導体ウ
    エハー用ポリイミドスクリーン印刷ワニス。
  4. 【請求項4】 前記溶剤成分が非プロトン性極性溶剤又
    はフェノール系溶剤を含有することを特徴とする請求項
    1記載の半導体ウエハー用ポリイミドスクリーン印刷ワ
    ニス。
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