JPH05112760A - エレクトロニクス用フイルム接着剤 - Google Patents

エレクトロニクス用フイルム接着剤

Info

Publication number
JPH05112760A
JPH05112760A JP27218891A JP27218891A JPH05112760A JP H05112760 A JPH05112760 A JP H05112760A JP 27218891 A JP27218891 A JP 27218891A JP 27218891 A JP27218891 A JP 27218891A JP H05112760 A JPH05112760 A JP H05112760A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mol
bis
dianhydride
heat
polyimide resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27218891A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2721445B2 (ja
Inventor
Toshio Suzuki
敏夫 鈴木
Toshiro Takeda
敏郎 竹田
Yuji Sakamoto
有史 坂本
Tatsuhiro Yoshida
達弘 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP27218891A priority Critical patent/JP2721445B2/ja
Publication of JPH05112760A publication Critical patent/JPH05112760A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2721445B2 publication Critical patent/JP2721445B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 耐熱性フィルム基材の片面または両面に、酸
成分が4,4′−オキシジフタル酸二無水物「式
(1)」aモルと他のテトラカルボン酸二無水物bモ
ル、アミン成分がα,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリジ
メチルシロキサン「式(2)」cモル、1,3-ビス(3-ア
ミノフェノキシ)ベンゼン「式(3)」dモルと、他の
ジアミンeモルからなり、a/(a+b)>0.6、0.1<
c/(c+d+e)<0.6、0.6<(c+d)/(c+d
+e)、かつ0.950<(a+b)/(c+d+e)<1.0
2の割合で形成されたガラス転移温度が350℃以下のポリ
イミド樹脂を低沸点有機溶剤に溶解し、塗布した同樹脂
の層を有するフィルム接着剤。 【効果】 熱硬化型接着剤に比べ低温で極めて短時間に
接着可能で、耐熱性と接着作業性を両立させた信頼性の
高いフィルム接着剤が可能で半導体実装材料として工業
的価値が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れたエレク
トロニクス用途、特に半導体実装材料として適したシリ
コン基板や金属に対する接着力が優れ、低温短時間で接
着可能な接着テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体チップが高機能大容量化に
よって大型化する一方、パッケージの大きさはプリント
回路設計の制約などから従来と変わらない外形を保つこ
とが要求されている。半導体チップの高密度化と高密度
実装に対応した新しい実装方式が幾つか提案されてい
る。この新しい実装方式に、ダイ・パッドのないリード
フレームの上にチップを載せるCOL(チップ・オン・
リード)とチップの上にリードを載せるLOC(リード
・オン・チップ)の二つの構造がある。従来方式ではチ
ップ面積が大きすぎインナーリードの面積が確保できな
くなるが、これらの方式では両面接着テープによって半
導体チップとリードフレームを接着し大容量化によるチ
ップ面積の増大にもかかわらず従来と同じ外形のパッケ
ージに納めることができる。さらに、チップ内配線やワ
イヤー・ボンディングの合理化、配線短縮による信号高
速化等の利点も上げることができる。
【0003】COL、LOC構造の半導体装置において
半導体チップとリードフレームは、接着剤によって固定
されている。この接着剤には吸湿時に界面が剥離しない
こと、リフロー半田時や温度サイクルなどの熱応力を受
けた時に界面が剥離しないこと、など優れた接着力が要
求される。また、加熱接着時に揮発成分が多いことは、
作業環境やリードなどを汚染することから好ましくな
い。さらに量産性を考えると接着はできる限り短時間で
可能あることが望まれる。従来、これらの用途にはペー
スト状の接着剤や耐熱性基材に接着剤を塗布したものが
使用されている。接着剤としてはエポキシ樹脂系、アク
リル樹脂系、ゴム−フェノール樹脂系の熱硬化型樹脂が
使用されているが、イオン性不純物が多い、加熱硬化に
高温長時間を要し生産性が悪い、加熱硬化時の揮発分が
多い、吸湿性が高い、など上記の要求を満たしていると
は言い難く、満足できる材料が見あたらない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低温短時間
で接着可能な耐熱性に優れたフィルム接着剤を得るべく
鋭意研究を重ねた結果、特定のポリイミド樹脂を耐熱性
フィルムに塗布したフィルム接着剤が上記課題を解決す
ることを見出し本発明に到達したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、耐熱性樹脂フ
ィルムの片面、または両面にガラス転移温度が350℃以
下のポリイミド結合を有する樹脂を塗布して得られる低
温短時間で接着可能な耐熱性のフィルム接着剤である。
【0006】接着層を形成するポリイミド結合を有する
樹脂は、4,4'-オキシジフタル酸二無水物(式(1)、以下
ODPAと略す)aモルと他のテトラカルボン酸二無水
物bモルを酸成分、α,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリ
ジメチルシロキサン(式(2)、以下APPSと略す)c
モル、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン(式
(3)、以下APBと略す)dモルと他のジアミンeモル
をアミン成分とするポリイミド樹脂である。
【0007】
【化1】
【0008】本発明で使用できる他のテトラカルボン酸
二無水物としては、例えば3,3',4,4'-ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物(BPDA)、3,3',4,4'-ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、1,2,4,
5-ベンゼンテトラカルボン酸二無水物(PMDA)、2,
2'-ビス(4-(3,4-ジカルボキシフェニルカルボキシ)フェ
ニル)プロパン二無水物などのテトラカルボン酸二無水
物、さらには分子量調節剤として無水フタル酸などのジ
カルボン酸無水物をあげることができる。
【0009】本発明で使用できる他のジアミンとして
は、例えば1,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2-ビス(4-(4-
アミノフェノキシ)フェニル)プロパン(BAPP)、
4,4'-ジアミノジフェニルエーテル(4,4'-DDE)、3,
3'-ジアミノジフェニルエーテル(3,3'-DDE)、3,4'
-ジアミノジフェニルエーテル(3,4'-DDE)、4,4'-
ジアミノジフェニルスルフォン(4,4'-DDS)、3,3'-
ジアミノジフェニルスルフォン(3,3'-DDS)、2,2-
ビス-4-アミノフェニルヘキサフルオロプロパン(BA
PF)、2,2-ビス-4-アミノフェノキシフェニルヘキサ
フルオロプロパン(BAPPF)、ビス-4-(4-アミノフ
ェノキシ)フェニルスルフォン(BAPS)、ビス-4-(3
-アミノフェノキシ)フェニルスルフォン(BAPS
M)、4,4'-ジアミノベンズアニリド(DABAN)、
m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、4,4'
-ジアミノジフェニルメタン(DDM)などのジアミン
をあげることができる。
【0010】本発明において酸成分、アミン成分の各々
の量比は、テトラカルボン酸の必須成分であるODPA
がa/(a+b)>0.6、ジアミンの必須成分であるA
PPSが0.1<c/(c+d+e)<0.6、APBが0.6
<(c+d)(c+d+e)<0.9の範囲になければな
らない。量比が上記の範囲にないと耐熱性が著しく劣
る、あるいはガラス転移温度が極めて高く接着作業性が
悪い、有機溶剤に対する溶解性が低下する、など好まし
くない。特に必須成分であるODPAが酸成分の60モル
%以下であると、得られるポリイミド樹脂のガラス転移
温度が高くなり接着性が著しく劣るようになる。APP
Sが60モル%を越えると今度は逆にガラス転移温度が低
くなり耐熱性が著しく劣るようになる。また、APPS
が10モル%以下ではイミド化後、有機溶剤に対する溶解
力が劣り好ましくない、などの現象が顕著となり本発明
の目的に適さない。
【0011】本発明で使用するAPPSは、式(1)にお
けるnの値が6〜10、平均分子量が600〜1000の範囲にあ
るものが、ガラス転移温度、接着性、耐熱性の点から好
ましい。
【0012】重縮合反応における酸成分とアミン成分の
モル比は、得られるポリイミドの分子量を決定する重要
な因子である。ポリマの分子量と物性、特に数平均分子
量と機械的性質の間に相関があることは良く知られ、数
平均分子量が大きいほど機械的性質が優れている。した
がって、接着剤として実用的に優れた強度を得るために
はある程度高分子量であることが必要である。本発明で
は、酸成分とアミン成分の量比は、0.950<(a+b)
/(c+d+e)<1.02の範囲になければならない。0.
950以下では分子量が低くて脆くなるため接着力や耐熱
性が劣り不適当である。また1.02以上では未反応のカル
ボン酸が加熱時に脱炭酸してガス発生、発泡の原因とな
り好ましくない。このため酸アミンモル比は上記の範囲
になければならない。
【0013】テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの
反応は、非プロトン性極性溶媒中で公知の方法で行われ
る。非プロトン性極性溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミ
ド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA
C)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、テトラヒド
ロフラン(THF)、ジグライム、シクロヘキサノン、
1,4-ジオキサンなどである。非プロトン性極性溶媒は、
一種類のみ用いてもよいし、二種類以上を混合して用い
てもよい。この時、上記非プロトン性極性溶媒と相溶性
がある非極性溶媒を混合して使用しても良い。トルエ
ン、キシレン、ソルベントナフサなどの芳香族炭化水素
が良く使用される。混合溶媒における非極性溶媒の割合
は、30重量%以下であることが好ましい。これは非極性
溶媒が30重量%以上では溶媒の溶解力が低下しポリアミ
ック酸が析出するためである。
【0014】テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの
反応は、良く乾燥したジアミン成分を脱水精製した溶媒
に溶解し、これに閉環率98%、より好ましくは99%以上
の良く乾燥したテトラカルボン酸二無水物を添加して反
応を進める。
【0015】このようにして得たポリアミック酸溶液を
続いて有機溶剤中で加熱脱水環化してイミド化しポリイ
ミドにする。イミド化反応によって生じた水は反応を妨
害するため、水と相溶しない有機溶剤を系中に加えて共
沸させてディーン・スターク(Dean−Stark)
管などの装置を使用して系外に排出する。水と相溶しな
い有機溶剤としては前記芳香族炭化水素が好ましい。ジ
クロルベンゼンなどの溶剤も知られているがエレクトロ
ニクス用として塩素成分が混入することは好ましくな
い。また、イミド化反応の触媒としてβ−ピコリン、ピ
リジンなどの化合物を使用することは妨げない。
【0016】イミド化率が低いと接着時の熱でイミド化
が起こり水が発生して好ましくないため、95%以上、よ
り好ましくは98%以上のイミド化率が達成できる条件で
あることが必要である。ちなみに、NMP/芳香族炭化
水素系では150℃以上の温度で反応を進行させることが
好ましい。
【0017】本発明では得られたポリイミド溶液はその
まま耐熱性フィルム基材に塗布しても良いが、該ポリイ
ミド溶液を貧溶媒中に投入してポリイミド樹脂を再沈析
出させて未反応モノマを取り除いて精製することが好ま
しい。精製、濾過、乾燥したポリイミド樹脂は再び有機
溶剤に溶解してワニスとする。この時使用する溶剤は反
応溶媒と同じでも良いが、塗布乾燥工程の作業性を考え
ると沸点の低い、好ましくは沸点が200℃以下の溶剤を
選択することが好ましい。200℃以下の溶剤として本発
明ではケトン系溶剤としてアセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シク
ロヘキサノンを、エーテル系溶剤として1,4-ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、ジグライムを、アミド系溶剤
としてN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセト
アミドを挙げることができる。これらの溶剤は単独で使
用しても良いし、2種以上を混合して用いることもでき
る。ポリイミドワニスには表面平滑性を出すための平滑
剤、レベリング剤、脱泡剤などの各種添加剤を必要に応
じて添加することができる。また、溶剤の蒸発速度を調
節するために均一に溶解する範囲で芳香族炭化水素系溶
剤を使用することもできる。
【0018】本発明において使用する耐熱性フィルム基
材は、ポリイミド樹脂フィルムが熱膨張係数が小さく温
度変化に対する寸法安定性に優れていること、可撓性に
富み取扱い易いこと、本発明の接着樹脂との密着力が優
れている点で好ましい。特に、ガラス転移温度が350℃
以上のポリイミド樹脂は、フィルム接着剤としての性能
と接着層であるポリイミド樹脂ワニスを塗布乾燥する工
程での作業性、安定性の点で優れている。
【0019】ワニスの基材フィルムへの塗布乾燥は、熱
風乾燥炉とロールコーターを組み合わせた装置などを用
いることができる。ポリイミド樹脂ワニスを塗工後、熱
風乾燥炉に導きポリイミド樹脂ワニスの溶剤を揮散させ
るに十分な温度と風量でもって乾燥する。
【0020】本発明のフィルム接着剤の使用方法は特に
限定されるものではないが、所定の形状に切断して加熱
したヒートブロックで熱圧着して接着するなど、接着テ
ープとして使用することができる。
【0021】
【作用】本発明のフィルム接着剤は、低沸点の有機溶剤
に可溶である特定構造の完全にイミド化されたポリイミ
ド樹脂を耐熱性フィルム基材に塗布して得られることを
特徴とする。接着層のポリイミド樹脂は再沈精製するこ
とによって極めて低いイオン性不純物レベルを達成でき
るとともに、低沸点の溶剤を使用しイミド化されている
ことを合わせて加熱時の発生ガスをほぼ完全に無くすこ
とができる。
【0022】また、耐熱性に優れているにもかかわらず
化学反応を伴う熱硬化型接着剤に比べると低温で極めて
短時間に接着可能であり、テープ状に加工することによ
り、接着作業性、接着部の寸法精度を優れたものにする
ことができる。以下実施例で本発明を詳細に説明する
が、これらの実施例に限定されるものではない。
【0023】
【実施例】
(実施例1)乾燥窒素ガス導入管、冷却器、温度計、撹
拌機を備えた四口フラスコに脱水精製したNMP989g
を入れ、窒素ガスを流しながら10分間激しくかき混ぜ
る。次に1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン58.47
g(0.200モル)とα,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリ
ジメチルシロキサン116.00g(平均分子量870、0.133モ
ル)を投入し、系を60℃に加熱し均一になるまでかき混
ぜる。均一に溶解後、系を氷水浴で5℃に冷却し、4,4'-
オキシジフタル酸二無水物81.07g(0.261モル)と3,
3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物19.22g
(0.065モル)を粉末状のまま15分間かけて添加し、そ
の後3時間撹拌を続けた。この間フラスコは5℃に保っ
た。
【0024】その後、窒素ガス導入管と冷却器を外し、
キシレンを満たしたディーン・スターク管をフラスコに
装着し、系にキシレン109.9gを添加した。油浴に代え
て系を200℃に加熱し発生する水を系外に除いた。4時
間加熱したところ、系からの水の発生は認められなくな
った。冷却後この反応溶液を大量のメタノール中に投入
しポリイミド樹脂を析出させた。固形分を濾過後、80℃
で12時間減圧乾燥し溶剤を除いた。KBr錠剤法で赤外
吸収スペクトルを測定したところ、環状イミド結合に由
来する5.6μmの吸収を認めたが、アミド結合に由来す
る6.06μmの吸収を認めることはできず、この樹脂は10
0%イミド化していることが確かめられた。このように
して得たポリイミド樹脂251.56g(収率91.55%)をシ
クロヘキサノン/トルエン(90/10 w/w%)に溶解
しRC30%のポリイミド樹脂ワニスを調製した。
【0025】このポリイミド樹脂ワニスを厚さ50μmの
ポリイミドフィルム(ユーピレックスS,宇部興産株式
会社製)に塗布し、熱風循環式乾燥機で120℃で0.5時
間、200℃で1時間加熱乾燥した。冷却後フィルムの厚
みを測定し、接着層の厚みを計算したところ19μmであ
った。得られたフィルムの接着面は、室温では全く粘着
性を示さずタックフリーであった。
【0026】このフィルム接着剤を35μm電解銅箔の黒
処理をしていない金属光沢のある面にリン青銅製のヒー
トブロックを有する熱プレスで接着して試験片を作製し
た。接着条件は、210℃2秒間熱圧着し圧を開放後210℃
で10秒間アニールした。接着面にかかる圧力はゲージ圧
力と接着面積から計算の結果4kg/cm2であった。この試
験片の180度ピール強度は2.81kgf/cmであった。また、
85℃85%の環境下で168時間処理後の180度ピール強度は
2.66kgf/cmであり、銅に対し優れた接着力を示した。
破断面は接着樹脂層が凝集破壊し、発泡は全く認められ
なかった。基材のポリイミドフィルムに対しても優れた
接着力を示していることが分かった。また、ポリイミド
樹脂(住友ベークライト 製スミレジンエクセルCRC
-6061P)をコーティングしたシリコンウェハーに対す
る接着力を調べたところ、それぞれ2.01kgf/cm、1.75k
gf/cmを得た。他の性能も含めて結果を第1表に示す。
この時の酸、アミンのモル比はそれぞれa/(a+b)
=0.8、c/(c+d+e)=0.4、(c+d)/(c+
d+e)=1である。
【0027】(実施例2〜5)実施例1と同様の方法に
てポリイミド樹脂ワニスを調製しポリイミドフィルムに
塗布しフィルム接着剤を作成した。これらの性能を第1
表に示す。
【0028】
【表1】
【0029】(比較例1)実施例1と全く同様に、1,4-
ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン58.47g(0.200モ
ル)と、α,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリジメチルシ
ロキサン116g(0.133モル)、1,2,4,5-ベンゼンテトラ
カルボン酸二無水物42.75g(0.196モル)と4,4'-オキ
シジフタル酸二無水物40.54g(0.131モル)とからポリ
アミック酸を調製し、さらに加熱してイミド化したが、
反応が進むにつれ固形分が析出し可溶性のポリイミドワ
ニスを得ることができなかった。この時の酸、アミンの
モル比はそれぞれa/(a+b)=0.5、c/(c+d
+e)=0.4、(c+d)/(c+d+e)=0.4であ
る。
【0030】(比較例2)実施例1と同様に、1,3-ビス
(3-アミノフェノキシ)ベンゼン58.47g(0.200モル)と
ビス-4-(3-アミノフェノキシ)フェニルスルフォン86.50
g(0.200モル)、4,4'-オキシジフタル酸二無水物72.9
6g(0.235モル)と3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物46.13g(0.157モル)とからポリアミック
酸を調製し、さらに加熱してイミド化した。再沈精製後
シクロヘキサノンに溶解しようとしたが溶解せず、NM
Pに溶解した。これを実施例1と同様にポリイミドフィ
ルムに塗布したが乾燥条件は、120℃1時間、250℃1時
間、300℃0.5時間とした。銅に対する接着性の評価で
は、210℃70秒で圧着したがピール強度は0.04kgf/cmで
あった。この時の酸、アミンのモル比はそれぞれa/
(a+b)=0.6、c/(c+d+e)=0、(c+d)
/(c+d+e)=0.5である。
【0031】(比較例3)実施例1と同様に、1,3-ビス
(3-アミノフェノキシ)ベンゼン58.47g(0.200モル)と
α,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン
58.00g(0.067モル)、4,4'-オキシジフタル酸二無水
物32.43g(0.105モル)と3,3',4,4'-ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物50.53g(0.157モル)とからポ
リアミック酸を調製し、さらに加熱してイミド化した。
再沈精製後DMFに溶解した。これを実施例1と同様に
ポリイミドフィルムに塗布したが乾燥条件は、120℃1
時間、250℃1.5時間とした。銅に対する接着性の評価で
は、210℃70秒で圧着したがピール強度は0.12kgf/cmで
あった。この時の酸、アミンのモル比はそれぞれa/
(a+b)=0.4、c/(c+d+e)=0.25、(c+
d)/(c+d+e)=1である。
【0032】実施例に比べると、テトラカルボン酸二無
水物とジアミンのモル比が本発明の範囲から外れると、
ポリイミド樹脂の溶解性や接着力がが著しく低下するこ
とがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性と接着作業性を
両立させた信頼性の高いフィルム接着剤を提供すること
が可能である。特に、酸化され易い銅をリードフレーム
として使用するのに、低温短時間で接着可能であり、表
面を酸化させることがなく接着でき、半導体実装材料と
して工業的に極めて利用価値が高い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08J 5/12 CFG 9267−4F H01L 23/50 Y 9272−4M (72)発明者 吉田 達弘 東京都千代田区内幸町1丁目2番2号 住 友ベークライト株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性フィルム基材の片面または両面
    に、酸成分が4,4'-オキシジフタル酸二無水物aモルと
    他のテトラカルボン酸二無水物bモル、アミン成分が
    α,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン
    cモル、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼンdモル
    と、他のジアミンeモルからなり、a/(a+b)>0.
    6、0.1<c/(c+d+e)<0.6、0.6<(c+d)/
    (c+d+e)、かつ0.950<(a+b)/(c+d+
    e)<1.02の割合で形成されたガラス転移温度が350℃
    以下のポリイミド樹脂の層を有するフィルム接着剤。
  2. 【請求項2】 耐熱性フィルム基材が、ガラス転移温度
    が350℃以上であるポリイミドフィルムであることを特
    徴とする請求項1記載のフィルム接着剤。
  3. 【請求項3】 酸成分が4,4'-オキシジフタル酸二無水
    物aモルと他のテトラカルボン酸二無水物bモル、アミ
    ン成分がα,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリジメチルシ
    ロキサンcモル、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼ
    ンdモルと、他のジアミンeモルからなり、a/(a+
    b)>0.6、0.1<c/(c+d+e)<0.6、0.6<(c
    +d)/(c+d+e)、かつ0.950<(a+b)/
    (c+d+e)<1.02の割合で形成されたガラス転移温
    度が350℃以下のポリイミド樹脂を沸点が200℃以下の有
    機溶剤に溶解したワニスを耐熱性フィルム基材の片面又
    は両面に塗布、乾燥することを特徴とするフィルム接着
    剤の製造方法。
JP27218891A 1991-10-21 1991-10-21 エレクトロニクス用フィルム接着剤 Expired - Lifetime JP2721445B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27218891A JP2721445B2 (ja) 1991-10-21 1991-10-21 エレクトロニクス用フィルム接着剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27218891A JP2721445B2 (ja) 1991-10-21 1991-10-21 エレクトロニクス用フィルム接着剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05112760A true JPH05112760A (ja) 1993-05-07
JP2721445B2 JP2721445B2 (ja) 1998-03-04

Family

ID=17510317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27218891A Expired - Lifetime JP2721445B2 (ja) 1991-10-21 1991-10-21 エレクトロニクス用フィルム接着剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2721445B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07193181A (ja) * 1993-11-27 1995-07-28 Samsung Electron Co Ltd 半導体パッケージの製造方法
US5747625A (en) * 1994-05-31 1998-05-05 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. Silicate group-containing polyimide
WO2000041884A1 (fr) * 1999-01-13 2000-07-20 Pi R & D Co., Ltd. Film complexe
CN1117133C (zh) * 1999-09-21 2003-08-06 中国科学院化学研究所 一种可溶性聚酰亚胺涂层胶及其制备方法和用途
US6744133B2 (en) 2001-08-06 2004-06-01 Hitachi Chemical Co., Ltd. Adhesive film for semiconductor, lead frame and semiconductor device using the same
WO2007046374A1 (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Asahi Glass Company, Limited ディスプレイ用外囲器および該外囲器を備えたディスプレイ
JP2007141825A (ja) * 2005-10-17 2007-06-07 Asahi Glass Co Ltd ディスプレイ用外囲器及びその製造方法ならびに該外囲器を備えたディスプレイ
JP2009154538A (ja) * 2007-12-07 2009-07-16 Asahi Kasei E-Materials Corp 積層体及びその製造方法
KR20160147712A (ko) 2014-04-18 2016-12-23 나가세케무텍쿠스가부시키가이샤 레지스트 수지 및 그 제조 방법

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07193181A (ja) * 1993-11-27 1995-07-28 Samsung Electron Co Ltd 半導体パッケージの製造方法
US5747625A (en) * 1994-05-31 1998-05-05 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. Silicate group-containing polyimide
WO2000041884A1 (fr) * 1999-01-13 2000-07-20 Pi R & D Co., Ltd. Film complexe
US6589662B1 (en) * 1999-01-13 2003-07-08 Pi R&D Co., Ltd. Composite film
CN1117133C (zh) * 1999-09-21 2003-08-06 中国科学院化学研究所 一种可溶性聚酰亚胺涂层胶及其制备方法和用途
US6744133B2 (en) 2001-08-06 2004-06-01 Hitachi Chemical Co., Ltd. Adhesive film for semiconductor, lead frame and semiconductor device using the same
WO2007046374A1 (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Asahi Glass Company, Limited ディスプレイ用外囲器および該外囲器を備えたディスプレイ
JP2007141825A (ja) * 2005-10-17 2007-06-07 Asahi Glass Co Ltd ディスプレイ用外囲器及びその製造方法ならびに該外囲器を備えたディスプレイ
JP4503572B2 (ja) * 2005-10-17 2010-07-14 旭硝子株式会社 ディスプレイ用外囲器及びその製造方法ならびに該外囲器を備えたディスプレイ
JP2009154538A (ja) * 2007-12-07 2009-07-16 Asahi Kasei E-Materials Corp 積層体及びその製造方法
KR20160147712A (ko) 2014-04-18 2016-12-23 나가세케무텍쿠스가부시키가이샤 레지스트 수지 및 그 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2721445B2 (ja) 1998-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5773509A (en) Heat resistant resin composition, heat resistant film adhesive and process for producing the same
EP0598911B1 (en) Film adhesive and production thereof
JPH08193189A (ja) 電子部品用接着剤
JP2721445B2 (ja) エレクトロニクス用フィルム接着剤
JPH05331424A (ja) フィルム接着剤
JPH0827427A (ja) 耐熱性フィルム接着剤及びその製造方法
JP3695848B2 (ja) 耐熱性フィルム接着剤およびその製造方法
JPH05105850A (ja) エレクトロニクス用接着テープ
JP2887359B2 (ja) フィルム接着剤
JP3164324B2 (ja) 低温熱圧着可能なフィルム接着剤
JP3707879B2 (ja) ポリイミド樹脂組成物およびフィルム接着剤とその製造方法
JPH05331445A (ja) フィルム接着剤の製造方法
JP3093064B2 (ja) フィルム接着剤およびその製造方法
JP3093062B2 (ja) フィルム接着剤およびその製造方法
JP3526130B2 (ja) 耐熱性の改良されたフィルム接着剤とその製造方法
JPH05112761A (ja) 接着テープ
JP3439262B2 (ja) 高温時の物性が改良されたフィルム接着剤及びその製造方法
JPH06172736A (ja) フィルム接着剤およびその製造方法
JPH0834968A (ja) 低温加工性の優れた耐熱性フィルム接着剤及びその製造方法
JP3594269B2 (ja) 耐熱性の改良されたフィルム接着剤とその製造方法
JPH0834969A (ja) 低温加工性の優れた耐熱性フィルム接着剤及びその製造方法
JPH0827430A (ja) 高温時の物性が改良されたフィルム接着剤及びその製造方法
JP3526131B2 (ja) 耐熱性の改良されたフィルム接着剤とその製造方法
JPH09286859A (ja) ポリイミド樹脂及び該樹脂を用いたフィルム接着剤の製造方法
JPH0827429A (ja) 耐熱性フィルム接着剤及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091121

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101121

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

EXPY Cancellation because of completion of term