JPH09286859A - ポリイミド樹脂及び該樹脂を用いたフィルム接着剤の製造方法 - Google Patents

ポリイミド樹脂及び該樹脂を用いたフィルム接着剤の製造方法

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JPH09286859A
JPH09286859A JP8098791A JP9879196A JPH09286859A JP H09286859 A JPH09286859 A JP H09286859A JP 8098791 A JP8098791 A JP 8098791A JP 9879196 A JP9879196 A JP 9879196A JP H09286859 A JPH09286859 A JP H09286859A
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mol
dianhydride
bis
polyimide resin
film
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JP8098791A
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Tomohito Ootsuki
智仁 大槻
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温短時間で接着可能な耐熱性に優れ吸水性
の低いポリイミドフィルム接着剤を提供する。 【解決手段】 4,4'-オキシジフタル酸二無水物aモ
ルと,3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物と3,3',4,4'-ベゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物からなる群より選ばれた1種類または2種類
のテトラカルボン酸二無水物bモルとを酸成分とし,一
般式(1)で表される1種類または2種類以上のジアミ
ンcモルと,1,3-ビス(3−アミノフェノキシ)ベン
ゼンdモルと,α,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリ
ジメチルシロキサンeモルとをアミン成分とし,a,
b,c,d,eのモル比がa/(a+b)≧0.6,
0.05≦e/(c+d+e)≦0.5,かつ0.1≦
d/(c+d+e)≦0.9の割合で両成分を反応させ
てイミド閉環せしめたポリイミド樹、及び該樹脂を溶融
押し出し成形によりフィルムとする接着剤の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,耐熱性に優れ吸水
性が低くエレクトロニクス用途,特に半導体実装材料と
して適したシリコン基盤や金属に対する接着力が優れ,
低温短時間で接着可能なポリイミドフィルム接着剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年,半導体チップが高機能大容量によ
って大型化する一方で電子機器小型化の要求から従来と
変わらない,あるいはむしろ小さな外形を要求されてい
る。この傾向に対応して半導体チップの高密度化と高密
度実装に対応した新しい実装方式がいくつか提案されて
いる。一つはメモリー素子に提案されているダイ・パッ
トのないリードフレームの上にチップを載せるCOL
(チップ・オン・リード)構造とその発展形であるチッ
プの上にリードを載せるLOC(リード・オン・チッ
プ)構造である。一方論理素子には電源,グランドを別
にし,さらに放熱のための金属プレートを多層化した多
層リードフレーム構造が提案されている。これらによる
とチップ内配線やワイヤーボンディングの合理化,配線
短縮による信号高速化,消費電力の増大に伴って発生す
る熱の放散等と素子サイズの小型化を図るかとが可能で
ある。
【0003】この新しい実装形態では,半導体チップと
リードフレーム,リードフレームとプレート,リードフ
レーム同士など同種異類材料の接着界面が存在し,その
接着信頼性が素子の信頼性に大きな影響を与える。素子
の組み立て作業時の工程温度に耐える信頼性は勿論のこ
と,吸熱時などの接着信頼性が重要である。さらに接着
作業性も重要な項目である。
【0004】従来,これらの接着にはペースト状の接着
剤や耐熱性基材に接着剤や耐熱性基材に接着剤を塗布し
たものが使用されていた。エポキシ樹脂系,アクリル樹
脂系,ゴム−フェノール樹脂系の硬化性樹脂が接着剤と
して使用されているが,イオン性不純物が多い,加熱硬
化に高温長時間を必要とし生産性が悪い,加熱硬化時に
多量の揮発分が発生しリードを汚染する,吸湿性が高
い,など高信頼性接着剤としての要求を満たしていると
は言い難く,満足できる材料が見あたらない。
【0005】一方,耐熱性の熱圧着可能なフィルム接着
剤についてはいくつか知られており,たとえば,特開平
1−282283号公報には,ポリアミドイミド系やポ
リアミド系のホットメルト接着剤,特開昭58−157
190号公報には,ポリイミド系接着剤によるフレキシ
ブル印刷回路基板の製造方法,特開昭62−23538
2号,特開昭62−235383号及び特開平2−15
663号公報には,熱硬化性のポリイミド系フィルム接
着剤に関する記述がなされている。ところが,ポリイミ
ド系やポリアミドイミド系樹脂は,アミド基の親水性の
ため吸水性が大きくなるという欠点を有し,信頼性を必
要とするエレクトロニクス用途としての接着剤に用いる
には限界があった。また,熱硬化性のポリイミド系フィ
ルム接着剤は,熱圧着条件が,275℃,50kgf/
cm2,30分間であったり,半硬化状態のものを高温
で長時間硬化させたりすることが必要で,また硬化時に
縮合水が発生するなど,熱や圧力,水の影響などに鋭敏
な電子部品や量産性を必要とされる用途のフィルム接着
剤としては十分なものとはいえなかった。このような理
由で新しい実装形態に適した接着剤,特に生産性の観点
から接着テープの開発が求められている。
【0006】一方,ポリイミド樹脂は耐熱性が高く難燃
性で電気絶縁性に優れていることから電気,電子用途に
広く使用されている。しかし,従来のポリイミド樹脂は
吸湿性が高く,耐熱性に優れている反面不溶不融であっ
たり極めて融点が高く,加工性の点で決して使いやすい
材料とはいえなかった。半導体の材料として層間絶縁
膜,表面保護膜などに使用されているが,これらは有機
溶剤に可溶な前駆体ポリアミック酸を半導体表面に塗布
し,加熱処理によって溶剤を除去するとともにイミド化
を進めている。この時用いる酸アミド系溶剤は高融点で
あり皮膜の発泡の原因になったり,完全に溶媒を揮散さ
せるために250℃以上の高温乾燥工程を必要とし素子
を高温にさらすため,アセンブリ工程の収率を劣化させ
る原因となっている。また,吸湿性が高いため高温時に
吸湿した水分が一気に蒸発して膨れやクラックの原因と
なるなどの問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,低温短時間
で接着可能な耐熱性に優れ吸水性の低いポリイミドフィ
ルム接着剤を得るべく鋭意研究を重ねた結果,特定構造
のポリイミド樹脂が上記課題を解決することを見出し,
本発明に到達したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は,4,4'-オキ
シジフタル酸二無水物aモルと3,3',4,4'-ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物と3,3',4,4'-ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物からなる群より選
ばれた1種類または2種類のテトラカルボン酸二無水物
bモルとを酸成分とし,一般式(1)で代表される1種
類または2種類以上のジアミンcモルと,1,3-(ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼンdモルと,α,ω-ビ
ス(3-アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンeモ
ルとをアミン成分とし,a,b,c,d,eのモル比が
a/(a+b)≧0.6,0.05≦e/(c+d+
e)≦0.5,かつ0.1≦d/(c+d+e)≦0.
9の割合で両成分を反応させてイミド閉環せしめたポリ
イミド樹脂及び該樹脂を溶融押し出し成形によりフィル
ムとする接着剤の製造方法である。
【0009】本発明のポリイミド樹脂を得るのに用いら
れる4,4'-オキシジフタル酸二無水物は式(2),3,
3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
(3),3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物は式(4),1,3-(ビス(3-アミノフ
ェノキシ)ベンゼン(5),α,ω-ビス(3-アミノプ
ロピル)ポリジメチルシロキサン(6)で表されるもの
である。
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】酸成分の主要な構成成分である4,4'-オ
キシジフタル酸二無水物のモル比は,得られるポリイミ
ド樹脂の溶解性に極めて重要で,上記の範囲にないと低
沸点溶剤に溶解するという本発明の特徴が失われる。
【0012】一般式(1)で表されるジアミンは,2,
2-ビス(4-(4-アミノフェノキシ)フェニル)プロ
パン(BAPP),2,2-ビス(4-(4-アミノフェノ
キシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン(BAPP
F),2,2'-ビス(4-アミノフェノキシ)ヘキサフル
オロプロパン(BAPF),ビス-4(4-アミノフェノ
キシ)フェニルスルフォン(BAPS),ビス-4-(3
-アミノフェノキシ)フェニルスルフォン(BAPS
M)などである。
【0013】式(6)で表されるα,ω-ビス(3-アミ
ノプロピル)ポリジメチルシロキサンはn=0〜10が
好ましく,特にnの値が4〜10の範囲が,ガラス転移
温度,接着性,耐熱性の点から好ましい。またn=0と
上記n=4〜10のものをブレンドして用いることは特
に接着性の点より好ましい。
【0014】各成分のモル比は上記範囲にあることが重
要で,α,ω-ビスアミノポリジメチルシロキサンの量
は,全アミン成分の5〜50モル%である。5モル%以
下では有機溶剤に対する溶解性が低下する,吸水性が高
くなる,接着時に被着材への塗れが悪くなり短時間での
接着が困難になるなど好ましくない。また,50モル%
を越えるとガラス転移温度が極めて低くなり高温時の特
性が劣化するので好ましくない。1,3-ビス(3-アミ
ノフェノキシ)ベンゼンのモル比に関しても同様で,上
記の範囲を超えると溶解性や耐熱性に問題が生じる。
【0015】重縮合反応におけるテトラカルボン酸二無
水物成分とジアミン成分のモル比は,得られるポリアミ
ック酸の分子量を決定する重要な因子である。ポリマー
の分子量と物性,特に数平均分子量と機械的性質の間に
相関があることはよく知られている。数平均分子量が大
きいほど機械的性質が優れている。したがって,接着剤
として実用的に優れた強度を得るためには,ある程度高
分子量であることが必要である。本発明では,酸無水物
成分とアミンの成分の当量比rが 0.950 ≦ r ≦ 1.06 より好ましくは, 0.975 ≦ r ≦ 1.06 の範囲にあることが好ましい。ただし,r=[全酸成分
の当量数]/[全アミンの当量数]である。rが0.9
50未満では,分子量が低くて脆くなるため接着力が弱
くなる。また,1.06を越えると,未反応のカルボン
酸が加熱時に脱炭素してガスを発生,発泡の原因となり
好ましくないことがある。
【0016】テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの
反応は,非プロトン性極性溶媒中の公知の方法で 行わ
れる。非プロトン性極性溶媒はN,N−ジメチルホルム
アミド(DMF),N,N-ジメチルアセトアミド(DM
AC),N-メチル-2-ピロリドン(NMP),テトラ
ヒドロフラン(THF),ジグライム,シクロヘキサ
ン,1,4-ジオキサンなどである。非プロトン性極性溶
媒は,一種類のみ用いてもよいし,二種類以上を混合し
て用いてもよい。この時上記非プロトン性極性溶媒と相
溶性がある非極性溶媒を混合してもよい。トルエン,キ
シレン,ソルベントナフサなどの芳香族炭化水素が良く
使用される。混合溶媒における非極性溶媒の割合は,3
0重量%以下であることが好ましい。これは非極性溶媒
が30重量%以上では溶媒の溶解力が低下しポリアミッ
ク酸が析出する恐れがあるためである。テトラカルボン
酸二無水物とジアミンとの反応は,良く乾燥したジアミ
ン成分を脱水精製した前述反応溶媒に溶解し,これに閉
環率98%,より好ましくは99%以上の良く乾燥した
テトラカルボン酸二無水物を添加して反応を進める。
【0017】このようにして得たポリアミック酸溶媒を
続いて有機溶剤中で加熱脱水 環化してイミド化しポリ
イミドにする。イミド化反応によって生じた水は閉環反
応を妨害するため,水と相溶しない有機溶媒を系中に加
えて供沸させてディーン・スターク(Dean−Sta
rk)管などの装置を使用して系外に排出する。水と相
溶しない有機溶剤としてはジクロロベンゼンが知られて
いるが,エレクトロニクス用としては塩素成分が混入す
る恐れがあるので,好ましくは前記芳香族炭化水素を使
用する。また,イミド化反応の触媒として無水酢酸,β
-ピコリン,ピリジンなどの化合物を使用するのを妨げ
ない。
【0018】本発明では得られたポリイミド溶液を貧溶
媒中に投入してポリイミド樹脂を再沈殿析出させる。こ
のようにして得られたポリイミド樹脂粉またはペレット
を溶融押し出し成形を行い平面性,または傷等のないフ
ィルムを得ることができ溶融可能なフィルムを製造する
ことができる。
【0019】本発明のポリイミドフィルム接着剤の使用
方法は特に限定されるものではないが,所定の形状に切
断して加熱したヒートブロックで熱圧着して接着する熱
圧着可能なフィルム接着剤として使用することができ
る。以下,本発明の実施例により詳細に説明するが,こ
れらの実施例に限定されるものではない。
【0020】
【実施例】
(実施例1)乾燥窒素ガス導入管,冷却管,温度計,か
く拌機を備えた四口フラスコに,脱水精製したNMP7
50gを入れ,窒素ガスを流しながら10分間激しくか
き混ぜる。次に,1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)
ベンゼン(APB)73.0847g(0.250モ
ル)とα,ω-ビス(3-アミノプロピル)ポリジメチル
シロキサン(APPS)37.8163g(平均分子量
840.36,0.045モル),α,ω-ビス(3-ア
ミノプロピルテトラジメチルシロキサン(APPS,n
=0)1.4971g(0.006モル,式(6)にお
いてn=0)を投入し,系を60℃に加熱し均一になる
までかき混ぜる。均一に溶解後,系を氷水浴で5℃に冷
却で5℃に冷却し,4,4'-オキシジフタル酸二無水物
(ODPA)93.4404g(0.0301モル)を
粉末状のまま15分間かけて添加し,その後3時間かく
拌を続けた。この間フラスコは5℃に保った。
【0021】その後,窒素ガス導入管と冷却器を外し,
キシレンを満たしたディーン・スタータ管をフラスコに
装着し,系にトルエン187gを添加した。油浴に替え
て系を175℃に加熱し,発生する水を系外に除いた。
4時間加熱したところ,系からの水の発生は認められな
くなった。冷却後この反応溶液を大量のメタノール中に
投入しポリイミド樹脂を析出させた。固形分をろ過後,
80℃で12時間減圧乾燥し溶剤を除き,128.28
g(収率90.5%)の固形樹脂を得た。KBr錠剤法
で赤外吸収スペクトルを測定したところ,環状イミド結
合に由来する5.6μmの吸収を認めたが,アミド結合
に由来する6.06μmの吸収を認めることはできず,
この樹脂はほぼ100%イミド化していることが確かめ
られた。この時の酸,アミンのモル比はそれぞれa/
(a+b)=1,d/(c+d+e)=0.83,e/
(c+d+e)=0.17である。
【0022】このようにして得られたポリイミド樹脂の
ペレットをベント付き40mm溶融押し出し成形に供給
し,290℃で加熱溶融し,幅500mmのスリットダ
イ(間隙1mm)から押し出し,直径200mmの10
段冷却ロールで5m/minで引き取った。10段冷却
ロールの温度カーブは1連目はガラス転移温度以下で2
〜10段までで常温まで冷却した,また1段目はロール
への密着性をあげるため静電印可した。このフィルム接
着剤を35μm銅箔に熱プレスして試験片を作成した。
銅箔の処理面に250℃,2秒間熱圧着し,圧を開放後
250℃で30秒間アニールした。接着面にかかる圧力
はゲージ圧と接着面積から計算の結果4kgf/cm2であっ
た。この試験片を180度ピール強度は3.43kgf/c
mであり,優れた接着力を示した。破断面は接着樹脂層
が凝集破壊し,発泡は全く認められなかった。
【0023】(実施例2)実施例1で得られたペレット
を280℃で加熱溶融し実施例1と同様にしてフィルム
を製造した。実施例1と同様に銅箔光沢面に接着した結
果を第1表に示す。
【0024】(実施例3〜5)実施例1と同様にして,
第1表に示した処方で反応させて可溶性ポリイミド樹脂
を得た。これらのポリイミド樹脂を用いて得られたフィ
ルム接着剤の評価結果を第1表に示す。いずれもフィル
ム接着剤として優れた性能を持つことが分かる。
【0025】
【表1】
【0026】なお,第1表でODPAは4,4-オキシジ
フタル酸二無水物を,BTDAは4,4-ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物を,BPDAは3,3’,4,
4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を,APB
は1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼンを,B
APPFは2,2-ビス(4-(4アミノフェノキシ)フ
ェニル)ヘキサフルオロプロパンを,APPSはα,ω-
ビス(3-アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンを
それぞれ略記したものである。
【0027】また,配合の数値はそれぞれ成分中の配合
当量比であり,吸水率は85℃/85%RHの環境下で
168時間放置(HH-500処理)後のフィルム全体
の飽和吸水率を,発生ガス,発生水分は250℃で15
分間加熱した時に発生するガスをGC-MSで,水分は
カール・フィッシャー法でそれぞれ定量したフィルム全
体の値を示す。
【0028】(比較例1)実施例1と同条件で,4,4-
オキシジフタル酸二無水物と1,3-ビス(3-アミノフ
ェノキシフェニル)ベンゼン及び2,2-ビス(4(4-
アミノフェノキシ)フェニル)プロパンをa/(a+
b)=1,c/(c+d+e)=0.5,d/(c+d
+e)=0.5の量比で反応しポリイミド樹脂を得た。
溶融押し出し成形温度350℃で押出成形を行ったが、
溶媒のNMPをとばすことができずフィルムは作製でき
なかった。熱重量分析で200〜250℃で残存溶媒の
NMPが蒸発することによる約4.5%の重量減少が認
められた。 (比較例2)比較例1で得られたポリイミド樹脂を40
0℃で溶融押し出し成形を行った。成形温度がガラス転
移温度を大きく越えるため冷却ロールでのフィルムの収
縮が大きく、均一でないフィルムが得られた。
【0029】(比較例3)比較例1と同様にして第2表
に示した処方でポリイミド樹脂を得た。400℃で押出
成形を行ったが溶媒のNMPをとばすことができずこれ
もフィルムを作ることができなかったため、450℃で
押出成形を行いフィルム接着剤を得た。
【0030】(比較例4〜5)実施例1と同様に,第2
表に示した処方で反応させて得られたポリイミド樹脂を
得たが、溶媒のNMPに不溶となり、フィルム接着剤は
作製できなかった。これらの結果を第2表に示す。
【0031】
【表2】
【0032】なお,第2表においてPMDAは1,2,
4,5-ベンゼンテトラカルボン酸二無水物を4,4-DD
Eは4,4-ジアミノジフェニルエーテルを略記してもの
である。以上の実施例から本発明により耐熱性と低吸水
性に優れたフィルム接着剤が得ることが示される。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば,低吸水性と耐熱性と接
着作業性を両立させた信頼性の高いフィルム接着剤を提
供することが可能である。特に,不純物レベルが低く,
加熱時に発生するガス成分が極めて低いため,マイクロ
エレクトロニクス材料,半導体実装材料として工業的に
極めて利用価値が高い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 79:00 B29L 7:00 C08L 79:08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4,4’-オキシジフタル酸二無水物aモ
    ルと、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二
    無水物と3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボ
    ン酸二無水物とからなる群より選ばれた1種類または2
    種類のテトラカルボン酸二無水物bモルとを酸成分と
    し,一般式(1)で代表される1種類または2種類以上
    のジアミンcモルと,1,3-(ビス(3-アミノフェノ
    キシ)ベンゼンdモルと,α,ω-ビス(3−アミノプロ
    ピル)ポリジメチルシロキサンeモルとをアミン成分と
    し,a,b,c,d,eのモル比がa/(a+b)≧
    0.6,0.05≦e/(c+d+e)≦0.5,かつ
    0.1≦d/(c+d+e)≦0.9の割合で両成分を
    反応させてイミド閉環せしめたポリイミド樹脂。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリイミド樹脂を溶融押
    し出し成形によりフィルムとすることを特徴とするフィ
    ルム接着剤の製造方法。
JP8098791A 1996-04-19 1996-04-19 ポリイミド樹脂及び該樹脂を用いたフィルム接着剤の製造方法 Pending JPH09286859A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1029884A1 (en) * 1999-02-15 2000-08-23 Sumitomo Bakelite Company Limited Method for producing polyimide resin
CN110628346A (zh) * 2018-06-25 2019-12-31 昆山雅森电子材料科技有限公司 超薄高透明pi膜、含该pi膜的保护膜及制备方法
CN114957660A (zh) * 2021-02-26 2022-08-30 新应材股份有限公司 聚酰亚胺树脂组合物、聚酰亚胺树脂黏着层、积层体、以及电子组件的制造方法

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