JP2000154298A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents
難燃性樹脂組成物Info
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Abstract
及び熱安定性に優れたスチレン系難燃性樹脂組成物を提
供すること。 【解決手段】(A)スチレン系単量体35〜75重量
%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体65〜25重
量%、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量
体0〜10重量%からなるスチレン−(メタ)アクリル
酸エステル系重合体99〜85重量部とゴム状弾性体1
〜15重量部とからなり、スチレン−(メタ)アクリル
酸エステル系重合体からなる連続相中にゴム状弾性体を
主成分とする軟質成分の分散粒子が分散相としてなるゴ
ム変性スチレン系樹脂100重量部に対して、(B)ハ
ロゲン含有リン酸エステル3〜13重量部、及び(C)
リン系安定剤0.5〜7重量部を含有することを特徴と
する難燃性樹脂組成物。
Description
耐衝撃性、耐光性、成形性、及び熱安定性に優れたスチ
レン系難燃性樹脂組成物に関するものである。
性に優れた樹脂であるところから、家庭用品、電気製
品、包装等の成形材料として広く用いられてきた。利用
分野が拡大するに従い、様々な特性が要求されてきた。
これらの用途で、電気製品に用いられる樹脂には耐衝撃
性等の機械的強度以外にUL(米国)、CSA(カナ
ダ)、電気用品取締法(日本)、IEC等の規格に定め
られた難燃性が要求される。スチレン系樹脂の難燃化の
手法としては難燃剤等の添加が最も一般的であるが、必
要な難燃性を確保するには、多量に難燃剤を添加する必
要があり衝撃強度の低下が著しい。このためベースとな
る樹脂は衝撃強度に優れるHIPSやABS樹脂が用い
られる。HIPSやABS樹脂は一般に不透明であり、
また添加する難燃剤も透明性を維持できるものとは限ら
ないため、スチレン系樹脂を難燃化する場合、スチレン
系樹脂の特徴の一つである透明性については犠牲とされ
る場合が多かった。
技術としては、スチレン−アクリロニトリル共重合体に
テトラブロモビスフェノールAを添加するとこにより透
明性を維持したまま難燃性を付与できることが知られて
いるが、この樹脂は耐衝撃性、熱安定性、耐光性に劣る
ため適用される用途に制限があった。またスチレン系樹
脂以外の透明難燃樹脂の従来の技術としてはポリメチル
メタクリレートの透明難燃化技術が知られているが、や
はり耐衝撃性が低いという欠点がある。また耐衝撃性に
優れた透明難燃樹脂としてはポリカーボネート系難燃性
樹脂が知られているが、成形性が非常に劣るため大型成
形物への適用が困難であった。
決し難燃性、透明性、耐衝撃性、耐光性、成形性、及び
熱安定性に優れた難燃性樹脂組成物を提供することを目
的とする。
的を果たすべく鋭意研究を重ねた結果、特定のゴム変性
スチレ系樹脂と特定のハロゲン含有リン酸エステルとリ
ン系安定剤を組み合わせる事により、透明性と耐衝撃性
に優れた難燃性樹脂組成物が得られることを見出し、本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(A)
スチレン系単量体35〜75重量%、(メタ)アクリル
酸エステル系単量体65〜25重量%、及びこれらの単
量体と共重合可能なビニル系単量体0〜10重量%から
なるスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系重合体9
9〜85重量部とゴム状弾性体1〜15重量部(但し,
合計量は100重量部とする。)とからなり、スチレン
−(メタ)アクリル酸エステル系重合体からなる連続相
中にゴム状弾性体を主成分とする軟質成分の分散粒子が
分散相としてなるゴム変性スチレン系樹脂100重量部
に対して、(B)ハロゲン含有リン酸エステル3〜13
重量部、及び(C)リン系安定剤0.5〜7重量部を含
有することを特徴とする難燃性樹脂組成物である。更
に、好ましくは、(A)成分がゴム状弾性体の存在下で
スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量
体、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体
とからなる単量体混合物を重合してなるゴム変性スチレ
ン系樹脂であって、ゴム状弾性体1〜15重量部、並び
にスチレン系単量体35〜75重量%、(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体65〜25重量%、及びこれらの
単量体と共重合可能なビニル系単量体0〜10重量%か
らなるスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系重合体
99〜85重量部とからなり、かつスチレン−(メタ)
アクリル酸エステル系重合体からなる連続相中にゴム状
弾性体を主成分とする軟質成分の分散粒子が分散相とし
てなるゴム変性スチレン系樹脂である。
難燃性樹脂組成物を構成するゴム変性スチレン系樹脂
は、スチレン系単量体単位、(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体単位、及びこれらの単量体と共重合可能なビ
ニル系単量体単位とからなるスチレン−(メタ)アクリ
ル酸エステル系重合体の連続相中にゴム状弾性体を主成
分とする軟質成分の分散粒子が分散相を形成しているゴ
ム変性スチレン系樹脂である。
ン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエ
ンランダム共重合体があげられる。スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体、及びスチレン−ブタジエンランダ
ム共重合体のスチレン単量体単位とブタジエン単量体単
位の重量比は、15〜60:85〜40であることがゴ
ム変性スチレン系樹脂の透明性を得るために好ましい。
さらには、スチレン単量体単位とブタジエン単量体単位
の重量比が、20〜60:80〜40であることがゴム
変性スチレン系樹脂の良好な透明性を得るために好まし
い。
エンブロック共重合体である場合には、スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体のスチレン単量体単位とブタジ
エン単量体単位の重量比が30〜50:70〜50であ
ることがゴム変性スチレン系樹脂の良好な透明性を得る
ために更に好ましい。また、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体はポリスチレン部分の重量平均分子量(M
w)が45,000〜75,000の範囲にあることも
良好な透明性を得るために好ましい。Mwが45,00
0未満であるか75,000を越えると、ゴム変性スチ
レン系樹脂の透明性が劣る傾向になる。さらに、Mwの
数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)は1.
20〜1.80であることが好ましい。この範囲を外れ
るとやはりゴム変性スチレン系樹脂の特に優れた透明性
を得ることができ難くなる。なお、ポリスチレン部分の
分子量は、スチレン−ブタジエンブロック共重合体を文
献「RUBBERCHEMISTRY AND TEC
HNOLOGY」、Vol.58、P.16(Y.Ta
naka,et.al.,1985)に記載の方法でオ
ゾン分解して得たポリスチレンのGPCを測定し、各ピ
ークに対応する分子量を標準ポリスチレンを用いて作成
した検量線から求めて算出した。
共重合体は、有機溶媒中で有機リチウム化合物を開始剤
としてスチレン単量体とブタジエン単量体を特定の条件
下に重合するこよによって得られる。有機溶媒としては
ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタ
ン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シク
ロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環
式炭化水素あるいはベンゼン、トルエン、エチルベンゼ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素等公知の有機溶媒が使
用できる。また、有機リチウム化合物は分子中に1個以
上のリチウム原子が結合した化合物であり、例えばエチ
ルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチ
ウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t
−ブチルリチウム等が使用できる。
合体の場合、ポリスチレン部分の重量平均分子量(M
w)は、スチレン単量体とブタジエン単量体の添加量に
対する開始剤の添加量割合を調整することにより制御さ
れる。また、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の
ポリスチレン部分の重量平均分子量(Mw)の数平均分
子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)は、酢酸、ステ
アリン酸のような有機酸、エタノール、ブタノールのよ
うなアルコールあるいは水等の失活剤を、重合途中に使
用量あるいは添加時期を調整して添加することにより制
御される。
に含まれるゴム状弾性体は1〜15重量部である。ゴム
状弾性体が1重量部未満では優れた衝撃強度を得ること
ができず、15重量部を越えると透明性、成形性が低下
し好ましくない。
ン−(メタ)アクリル酸エステル系重合体がゴム状弾性
体にグラフトし、かつ該グラフトしたゴム状弾性体がス
チレン−(メタ)アクリル酸エステル系重合体を内包
し、ゴム変性スチレン系樹脂に分散粒子として存在する
ものであるので、これらを総称してゴム状弾性を主成分
とする軟質成分の分散粒子という。
レン系樹脂の連続相を形成する重合体の単量体について
説明する。本発明において、ゴム変性スチレン系樹脂中
の連続相はスチレン系単量体単位、(メタ)アクリル酸
エステル系単量体単位、及び必要に応じてこれらの単量
体と共重合可能なビニル系単量体単位からなる。
は、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、エチル
スチレン、p−t−ブチルスチレン等をあげることがで
きるが、好ましくはスチレンである。これらスチレン系
単量体は、単独で用いてもよいが2種類以上を併用して
もよい。
ル酸エステル系単量体とは、メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、ブチルメタクリレートなどのメタ
クリル酸エステル、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、n−ブチルアクリレート、2−メチルヘキシル
アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オク
チルアクリレート等のアクリル酸エステルがあげられる
が、好ましくはメチルメタクリレート、又はn−ブチル
アクリレートである。これらの(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体は単独で用いてもよいが2種類以上を併用
してもよい。
合可能なビニル系単量体としては、アクリル酸、メタア
クリル酸、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミ
ド等があげられる。
脂を形成するスチレン系単量体単位と(メタ)アクリル
酸エステル系単量体単位の重量比は35〜75:65〜
25であり、好ましくは42〜59:58〜41であ
る。スチレン系単量体単位と(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体単位の重量比が35〜75:65〜25の範
囲外では、ゴム変性スチレン系樹脂の透明性が低下す
る。またこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体
は、単量体混合物中0〜10重量%存在するものである
が、10重量%を越えるとゴム変性スチレン系樹脂の透
明性が低下するので好ましくない。
の製造は、常用されている塊状重合法、溶液重合法、懸
濁重合法、乳化重合法等が用いられる。また、回分式重
合法、あるいは連続式重合法のいずれの方法も用いるこ
とができる。
ビスブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニ
トリル等のアゾ化合物や、ベンゾイルパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパー
オキサイド、ジクミルパーオキサイド、エチル−3,3
−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブチレート等の有機過
酸化物を用いることができる。また、分子量調節剤とし
てt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタ
ン、4−メチル−2,4−ジフェニルペンテン−1を、
また、可塑剤としてジイソブチルアジペートやブチルベ
ンジルフタレート等を必要に応じて添加してもよい。
ハロゲン含有リン酸エステルについて説明する。本発明
に用いるハロゲン含有リン酸エステルとしては、トリス
(クロロエチル)ホスフェート、トリアリルホスフェー
ト、トリスジクロロプロピルホスフェート、トリス−β
−クロロプロピルホスフェート、クロロアルキルホスフ
ェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェー
ト等があげられる。これらのハロゲン含有リン酸エステ
ルを単独もしくは併用使用することもできる。これらの
うち、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート
が特に好ましい。
〜13重量部が好ましく、更に3.5〜11重量部が好
ましい。ハロゲン含有リン酸エステルの添加量が3重量
部より少ないと難燃性の確保、向上が期待できない。ま
た、13重量部を越えると難燃樹脂組成物の耐衝撃性、
耐光性、熱安定性の低下が著しい。
リン系安定剤について説明する。本発明で用いるリン系
安定剤としては、トリフェニルホスフェート、トリクレ
ジルホスフェート、トリキシニルホスフェート、トリメ
チルホスフェート、トリエチルホスフェート、クレジル
フェニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニ
ルホスフェート)、2−エチルヘキシルジフェニルホス
フェート、ジメチルメチルホスフェート、トリアリルホ
スフェート、芳香族リン酸エステル、ジエチル−N,N
ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルホスフェー
ト、トリス(2,6ジメチルフェニル)ホスフェート、
芳香族縮合リン酸エステル等のリン酸エステルがあげら
れる。これらのリン系安定剤は単独もしくは併用使用す
ることもできる。これらのうち、トリフェニルホスフェ
ートが特に好ましい。
が好ましく、更に1〜6重量部が好ましい。リン系安定
剤の添加量が0.5重量部より少ないと難燃性の確保、
向上が期待できない。また、7重量部を越えると難燃樹
脂組成物の耐熱性の低下が著しい。
系安定剤との総添加量は、4〜15重量部が好ましく、
更に5〜14重量部が好ましい。総添加量が4重量部未
満では必要な難燃性が確保できず、15重量部を越える
と衝撃強度の低下が著しい。
含有リン酸エステル及びリン系安定剤の混合方法には特
に制約が無いが、たとえば、タンブラー、ヘンシェルミ
キサー等の公知のブレンダーであらかじめゴム変性スチ
レン系樹脂とハロゲン含有リン酸エステル及びリン系安
定剤を予備混合し、押出機にて溶融混練後ペレット化し
て難燃性樹脂組成物を得ることができる。
滑剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤、鉱油、難燃剤等の
添加剤を重合開始前、重合反応途中、重合体の後処理、
重合体の造粒、成形、加工等の任意の段階で配合しても
よい。
が、本発明はこれらの例によって限定されるものではな
い。
及び添加剤等について説明する。 (1)ゴム変性スチレン系樹脂(A)の製造 A1:オートクレーブ中で、スチレン42.5重量部及
びメチルメタクリレート57.5重量部のモノマー混合
物にスチレン−ブタジエン共重合体(スチレン含量25
%、旭化成社製商品名タフデン2000)5.0重量部
を溶解し、重合開始剤としてt−ドデシルメルカプタン
0.2重量部を添加し、オートクレーブを撹拌下で温度
90℃に加熱した。重合転化率が30%に達した時に冷
却して塊状重合を停止した。次いで該反応混合液に新た
に重合開始剤としてジクミルパーオキサイドを0.2重
量部を添加した。純水200重量部にドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウムを0.001重量部、第三リン酸
カリウム0.5重量部を懸濁安定剤として添加し、撹拌
下に混合液を分散させた。分散後、温度100℃で2時
間、115℃で3.5時間、130℃で2.5時間重合
反応させた。反応終了後、洗浄、脱水後乾燥しビーズ状
のゴム変性スチレン系樹脂A1を得た。
ン−ブタジエン共重合体(スチレン含量25%、旭化成
社製商品名タフデン2000)の溶解量を10重量部
(A2)、20重量部(A3)に変更した以外はゴム変
性スチレン系樹脂A1と同様に製造し、それぞれゴム変
性スチレン系樹脂A2、A3を得た。
8.5重量部、メチルメタクリレート36.0重量部及
びn−ブチルアクリレート5.5重量部のモノマー混合
物にスチレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン
含量40%、ポリスチレン部分の重量平均分子量46,
500、重量平均分子量/数平均分子量=1.27)を
6.0重量部溶解し、重合開始剤としてベンゾイルパー
オキサイド0.04重量部、連鎖移動剤としてt−ドデ
シルメルカプタン0.2重量部を添加し、撹拌下で温度
90℃にした。重合転化率が30%に達したとき冷却し
て塊状重合を停止した。それ以降はゴム変性スチレン系
樹脂A1と同様に製造し、A4を得た。なお、ゴム変性
スチレン系樹脂A1〜A4の単量体単位及びゴム状弾性
体の量を表1に示した。
ゴム状弾性体の量の測定は、赤外吸収スペクトル法によ
りあらかじめ求めたゴム状弾性体のスチレンとブタジエ
ンの重量比と、赤外吸収スペクトル法により求めたゴム
変性スチレン系樹脂中のブタジエンの重量比から、ゴム
変性スチレン系樹脂中のゴム状弾性体量を求めた。赤外
吸収スペクトルは、日本バイオラッドラボラトリーズ社
製 FTS−575C型を用いて測定した。
の構成単量体単位は、ゴム変性スチレン系樹脂をトルエ
ンに溶解後、遠心分離を行い、上澄み液を分取しメタノ
ールを加え、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系
重合体を沈澱させる。この沈澱物を乾燥し、これを重ク
ロロホルムに溶解して2%溶液に調製して測定試料と
し、FT−NMR(日本電子社製FX−90Q型)を用
いて、13Cを測定し、スチレン−(メタ)アクリル酸エ
ステル系重合体のピーク面積から連続相の構成単位を求
めた。
いた。 (B1):トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェ
ート(大八化学社製CR900) (3)リン系安定剤 リン系安定剤として下記の(C1)を用いた。 (C1):トリフェニルフォスフェート(大八化学社製
TPP) (4)その他の難燃剤 また比較例に以下のハロゲン系難燃剤を用いた (D1):テトラブロモビスフェノールA(GLC社製
BA−59) (D2):テトラブロモビスフェノールA系エポキシオ
リゴマー(東都化成社製TB60)
を用いた。 (E1)錫系安定剤(三共有機合成社製STANN B
N(N)) (E2)滑剤:エチレンビスマレイミド(花王社製EP
−P) (6)その他の比較例樹脂と以下の樹脂を用いた。 PMMA:ポリメチルメタアクリレート(住友化学社製
スミペックLG6) GPPS:一般ポリスチレン(電気化学工業社製デンカ
スチロールGP−1)
ついて説明する。表2、及び表3に示す原料配合比(重
量部)で、タンブラーを用い予備混練後、単軸押出機に
より下記の条件にて溶融混練して難燃樹脂組成物を得
た。得られた難燃性樹脂組成物の難燃性及び各種評価結
果を表2及び表3の下段に示す。 単軸押出機:中谷社製VSK−40(スクリュー径40
mm、L/D=28)
の方法で実施した。 1)難燃性:UL−94垂直燃焼性試験に準拠し、1.
5mm及び3.0mmの厚さのテストピースにつき、燃
焼性を評価した。 2)アイゾット衝撃強度:ASTM D−256に準拠
し、幅1/4”のVノッチ付きテストピースを使用し温
度23℃で測定した。 3)落錘衝撃強度:JIS K−7211に従い、90
mm×90mm×2mmの射出成形角板を使用し、温度
23℃、湿度90%RHの条件で50%破壊高さを測定
した。錘重量は500gである。 4)メルトフローレート(MFR):ASTM D−1
238に準拠し、温度220℃、10kg荷重下で測定
した。 5)全線透過率:2mm厚のサンプルを用いてASTM
D−1003に準じて測定した。 6)透明性:2mm厚の射出成形プレートを目視にて以
下のように4段階によりランク分けした。 ◎:曇りなく透明性良好 ○:若干曇るが透明性良好 △:曇りあり透明性に劣る ×:透明性が無い 7)耐光性:アトラス社製キセノンウエザーメータを用
い、照射強度0.35W/m2 、ブラックパネル温度6
3℃、湿度50%で300時間照射後のテストプレート
の色相差△Eを、日本電色工業社製Σ80で測定した。 8)熱安定性:小型射出成形機(IS50EP/東芝機
械製)で、樹脂をシリンダー設定温度240℃で20分
滞留後、2mm厚プレートを成形し、滞留前のテストプ
レートとの色相差を日本電色工業社製Σ80で測定し
た。
性、成形性、耐光性、及び熱安定性に優れた難燃性樹脂
組成物を得ることができる。このようにして得られたゴ
ム変性スチレン系樹脂の難燃性樹脂組成物は、家電、O
A機器部品等の幅広い用途に適用できる。
Claims (6)
- 【請求項1】 (A)スチレン系単量体35〜75重量
%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体65〜25重
量%、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量
体0〜10重量%からなるスチレン−(メタ)アクリル
酸エステル系重合体99〜85重量部とゴム状弾性体1
〜15重量部(但し,合計量は100重量部とする。)
とからなり、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系
重合体からなる連続相中にゴム状弾性体を主成分とする
軟質成分の分散粒子が分散相としてなるゴム変性スチレ
ン系樹脂100重量部に対して、(B)ハロゲン含有リ
ン酸エステル3〜13重量部、及び(C)リン系安定剤
0.5〜7重量部を含有することを特徴とする難燃性樹
脂組成物。 - 【請求項2】 (A)ゴム状弾性体の存在下でスチレン
系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及び
これらの単量体と共重合可能なビニル系単量体とからな
る単量体混合物を重合してなるゴム変性スチレン系樹脂
であって、ゴム状弾性体1〜15重量部、並びにスチレ
ン系単量体35〜75重量%、(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体65〜25重量%、及びこれらの単量体と
共重合可能なビニル系単量体0〜10重量%からなるス
チレン−(メタ)アクリル酸エステル系重合体99〜8
5重量部とからなり、かつスチレン−(メタ)アクリル
酸エステル系重合体からなる連続相中にゴム状弾性体を
主成分とする軟質成分の分散粒子が分散相としてなるゴ
ム変性スチレン系樹脂100重量部に対して、(B)ハ
ロゲン含有リン酸エステル3〜13重量部、及び(C)
リン系安定剤0.5〜7重量部を含有することを特徴と
する難燃性樹脂組成物。 - 【請求項3】 (A)成分のゴム状弾性体がスチレン単
量体15〜60重量%とブタジエン単量体40〜85重
量%からなるスチレン−ブタジエン共重合体であること
を特徴とする請求項1又は請求項2記載の難燃性樹脂組
成物。 - 【請求項4】 (A)成分のゴム状弾性体がスチレン単
量体30〜50重量%とブタジエン単量体70〜50重
量%からなるスチレン−ブタジエンブロック共重合体で
あって、該スチレン−ブタジエンブロック共重合体のポ
リスチレン部分の重量平均分子量が45,000〜7
5,000であり、かつ重量平均分子量(Mw)と数平
均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.20〜1.
80であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
ずれか1項記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項5】 ハロゲン含有リン酸エステルとしてトリ
ス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートを用いるこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記
載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項6】 リン系安定剤としてトリフェニルホスフ
ェートを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項5
のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物。
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---|---|---|---|
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