JP4683813B2 - 電子部品包装用成形体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯電防止性能、透明性、衝撃強度に優れた電子部品包装用成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品包装用成形体の材料として、従来から透明性を必要とするものは塩化ビニル樹脂が使用されている。
電子部品包装用成形体は、帯電した電気による電子部品の静電気障害を生じる問題があり、帯電防止性能が要求されている。
そこで、電子部品包装用成形体の帯電防止方法としては、一般に、樹脂に帯電防止剤、カーボンブラック、金属紛を練り込む方法が知られている。
【0003】
樹脂に帯電防止剤を練り込む方法は、帯電防止効果の尺度として用いられる表面固有抵抗値が1011Ω迄は低減させることはできるが、更に表面固有低値の小さい用途へは使用できない方法である。また、帯電防止効果に持続性がないという欠点がある。一方、カーボンブラックや金属紛を練り込む方法は、表面固有抵抗値を1011Ω未満に低減させることはでき、帯電防止効果の持続性もあるが、外観、成形加工性、衝撃強度を低下させる問題を有している。
また、帯電防止剤を電子部品包装用成形体表面に塗布する方法が知られているが、
塗布設備が必要なことと、塗布工程が必要となることから経済性において欠点を有している。更に帯電防止効果の持続性がないという欠点も有している。
また、塩化ビニル樹脂は、廃棄物として焼却する際に発生する塩化水素による焼却炉の腐食間題、大気中に放出された塩化水素による大気汚染間題に加え、焼却炉で発生するダイオキシン類の原因物質のひとつとして考えられており、このような問題から塩化ビニル樹脂に代わる材料が求められてきている。
これらの問題が生じない代替材料としてポリカーボネート、透明ABS等が一部市場で実績はあるものの、帯電防止性の付与方法としては、塩化ビニル樹脂と同手法であり、帯電防止効果として表面固有抵抗値が1010Ω以下であり、かつ持続性を有し、透明で、衝撃強度に優れた電子部品包装用成形体は見出されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、帯電防止性能、透明性、衝撃強度に優れる樹脂組成物からなる電子部品包装用成形体を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、スチレン系樹脂において、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のゴム変性スチレン系樹脂組成物に特定の添加剤を配合することにより、透明性を損なうことなく衝撃強度に優れ、かつ帯電防止性能に優れた樹脂組成物からなる電子部品包装用成形体を見出し、本発明に到達したのものである。
【0006】
すなわち、本発明は以下の構成1〜2を有する樹脂組成物からなるマガジン成形体である。
構成1:下記(A)成分82.8〜86.5質量%、(B)成分12〜15質量%、及び(C)成分0.2〜3質量%を含有し、ASTM D256によるアイゾット衝撃強度が105〜223J/mで、ASTM D1003に準拠して射出成形体30×90×2mm厚の試験片を用いて測定した曇度が3.3〜4.9%を示す樹脂組成物。
構成2:該樹脂組成物を射出成形した厚さ2mmの角板を用い成形直後の角板を純粋中で1分間洗浄し、充分乾燥させた後、JIS K−9611に準拠して温度23℃、湿度50%RHで24時間調湿して測定した表面固有抵抗値が2×109〜5×109Ω。
(A) 成分:(I)スチレン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位80〜20質量%及びアクリロニトリル単量体単位0〜10質量%からなるスチレン系樹脂の連続相40〜95質量部と、(II)スチレン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位80〜20質量%からなる共重合体のグラフト枝20〜90質量部が、ゴム状弾性体10〜80質量部にグラフトしたグラフト共重合体の分散相60〜5質量部とからなり、さらに、分散相の体積平均粒子径が0.1〜0.6μmであり、かつ、連続相と分散相との屈折率の差が0.05以下であるゴム変性スチレン系樹脂組成物。
(B)成分:カプロラクタム、ビスフェノールAのエチレンオキシド32モル付加物及びアジピン酸を共重合してなるポリエーテルエステルアミド。
(C)成分:アニオン系界面活性剤/非アミン系ノニオン系界面活性剤=0.5/99.5〜15/85(質量比)の割合で併用されてなる界面活性剤であり、アニオン系界面活性剤がドデシルスルホネートであり、非アミン系ノニオン系界面活性剤がジグリセリンモノステアレート。
【0007】
特に、A成分として(A1)スチレン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位80〜20質量%及びこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体単位0〜10質量%からなるスチレン系樹脂40〜95質量部と、(A2)スチレン系単量体20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体80〜20質量%及びこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体0〜10質量%からなる単量体混合物20〜90質量部をゴム状弾性体10〜80質量部の存在下で重合した重合体からなり、かつゴム状弾性体を主成分とする軟質成分の体積平均の分散粒子径が0.1〜0.6μmであるゴム変性スチレン系樹脂5〜60質量部とからなり、さらに、スチレン系樹脂(A1)とゴム変性スチレン系樹脂(A2)との屈折率の差が0.05以下であるゴム変性スチレン系樹脂組成物を用いることが好ましい。
【0008】
また、(A)成分の(A1)がスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体及び必要に応じてこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体混合物を共重合して得られるスチレン系樹脂であることが好ましく、また、(A2)が、ゴム状ラテックスの存在下でスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体及びこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体混合物を乳化グラフト重合して得られゴム変性スチレン系樹脂を用いることが好ましいことを本発明者らは見出したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の(A)成分の連続相を構成するスチレン系樹脂は、スチレン系単量体単位、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位及びこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体単位からなる共重合体である。また、分散相を構成するグラフト共重合体とは、スチレン系単量体単位、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位及びこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体単位からなる共重合体がゴム状弾性体にグラフトしてなる共重合体である。
【0010】
本発明の(A)成分として使用されるスチレン系単量体とは、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、エチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン等をあげることができるが、好ましくはスチレン、α−メチルスチレン、特に好ましくはスチレンである。これらスチレン系単量体は、単独でもよいが二種類以上を併用してもよい。
【0011】
本発明で使用される(メタ)アクリル酸エステル系単量体とは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−メチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート等のアクリル酸エステルがあげられるが、好ましくはメチルメタクリレート、n−ブチルアクリレートである。これらの(メタ)アクリル酸エステル系単量体は単独で用いてもよいが二種類以上を併用してもよい。
【0012】
必要に応じてこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体として使用される他のビニル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、フマロニトリル、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等があげられる。好ましくはメタクリル酸、アクリロニトリル、N−フェニルマレイミドである。
【0013】
本発明で使用されるゴム状弾性体としては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−イソプレンランダム共重合体等が挙げられる。
【0014】
本発明の(A)成分は、スチレン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位80〜20質量%及びこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体単位0〜10質量%からなるスチレン系樹脂の連続相40〜95質量部と、スチレン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位80〜20質量%及びこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体単位0〜10質量%からなる共重合体のグラフト枝20〜90質量部がゴム状弾性体10〜80質量部にグラフトしたグラフト共重合体(但し、合計量は100重量部とする)の分散相5〜60量部とからなるゴム変性スチレン系樹脂組成物である。尚、連続相と分散相との合計量は100質量部とする。
各単量体単位の比率がこの範囲を外れると得られる樹脂組成物の透明性が低下して好ましくない。
また、グラフト共重合体中のゴム状弾性体が10質量部未満では良好な衝撃強度を得ることができず、80質量部を超えると透明性が低下して好ましくない。
同様に、ゴム変性スチレン系樹脂組成物中の分散相が5質量部未満ではやはり良好な衝撃強度を得ることができず、60重量部を超えると透明性が低下して好ましくない。
【0015】
また、分散相の体積平均粒子径が0.1〜0.6μmであることが樹脂組成物の良好な透明性、衝撃強度を得るために好ましい。体積平均粒子径が0.1μm未満では、衝撃強度が低下し、0.6μmを超えると透明性が低下して好ましくない。
【0016】
さらに、本発明の樹脂組成物のA成分は、スチレン系単量体単位、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位及びこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体単位からなるスチレン系樹脂(A1)と、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体及びこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体混合物をゴム状弾性体存在下で重合したゴム変性スチレン系樹脂(A2)とからなるゴム変性スチレン系樹脂組成物を用いることが好ましい。
【0017】
(A1)を構成する単量体単位の比率は、スチレン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位80〜20質量%及びこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体単位0〜10質量%である。各単量体単位の比率がこの範囲を外れると得られる樹脂組成物の透明性が低下し好ましくない。
【0018】
(A2)は、ゴム状弾性体の存在下、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体及びこれらと共重合可能な他のビニル系単量体からなる単量体混合物を共重合して得られるゴム変性スチレン系樹脂である。尚、この場合の(A2)は、ゴム状弾性体に完全に各単量体がグラフトしたグラフト共重合体でもよく、また、グラフト共重合体と未グラフト共重合体の混合物であってもよい。
【0019】
(A2)を構成する単量体単位の比率は、スチレン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位20〜80質量%及びこれらの単量体と共重合可能な他のビニル系単量体単位0〜10質量%である。各単量体単位の比率がこの範囲を外れると、得られる樹脂組成物の透明性が低下し好ましくない。
【0020】
(A2)で使用されるゴム状弾性体の量は、ゴム変性スチレン系樹脂(A2)100質量部中10〜80質量部である。ゴム状弾性体が10質量部未満では良好な衝撃強度を得ることができず、80質量部を越えると透明性が低下して好ましくない。
【0021】
また、ゴム状弾性体を主成分とする軟質成分の分散粒子の体積平均粒子径は0.1〜0.6μmであることが樹脂組成物の良好な透明性、衝撃強度を得るために好ましい。体積平均粒子径が0.1μm未満では、衝撃強度が低下し、0.6μmを超えると透明性が低下して好ましくない。
【0022】
尚、分散相の体積平均粒子径は、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)にゴム変性スチレン系樹脂組成物(A)を分散させて光散乱式粒度分布測定装置で測定した体積基準のメジアン径である。また、ゴム変性スチレン系樹脂(A2)のゴム状弾性体を主成分とする軟質成分の分散粒子径も同様にして測定することができる。
尚、乳化グラフト重合法で(A2)成分を製造した場合には、粒度分布、ゴム状弾性体へのスチレン系樹脂のグラフト率、ゴム状弾性体のゲル化度や膨潤度等の特性の制御性に優れ、また(A1)成分との押出時においても粒度分布の変化が殆どないので、乳化グラフト重合法で得られたゴム変性スチレン系樹脂(A2)をゴム変性スチレン系樹脂組成物(A)を構成する成分として用いた場合には、(A)の分散粒子径を、(A2)のゴム状弾性体を主成分とする軟質成分の分散粒子径で代用することもできる。
【0023】
また、本発明で使用される(A)成分の(A1)/(A2)の配合割合は、(A1)/(A2)=40/60〜95/5質量比である。(A1)/(A2)質量比が95/5を超えると得られる樹脂組成物の衝撃強度が低下し、(A1)/(A2)質量比が40/60未満になると得られる樹脂組成物の成形性が低下し好ましくない。
また、得られる樹脂組成物の良好な透明性を保持する為、(A1)成分の屈折率と(A2)の屈折率との差は、0.05以下、特に0.03以下が好ましい。
【0024】
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物の製造方法には特に制限がないが、スチレン系樹脂(A1)の製造には、塊状重合法、懸濁重合法、塊状−懸濁重合法、溶液重合法を、ゴム変性スチレン系樹脂(A2)の製造には、乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法、塊状−懸濁重合法、溶液重合法等を用いることができるが、乳化重合法が好適に採用できる。また、回分式重合法、連続式重合法のいずれの方法も用いることができる。
尚、スチレン系樹脂(A1)とゴム変性スチレン系樹脂(A2)を用いるときは、別々に製造したものを事前に混合して(A)成分としてもよいし、(A)/(B)/(C)成分の樹脂組成物の製造時に溶融混合してもよい。
また、本発明の(A)成分のゴム変性スチレン系樹脂組成物は塊状重合法、懸濁重合法、塊状−懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法等の公知技術により製造してもよい。
【0025】
これらの重合法は、重合開始剤としてアゾビスブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等のアゾ化合物や、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、エチル−3,3−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブチレート等の有機過酸化物を用いることができる。また、分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、4−メチル−2,4−ジフェニルペンテン−1を、可塑剤としてジイソブチルアジペートやブチルベンジルフタレート等を必要に応じて添加してもよい。
【0026】
次に、本発明において用いられるポリエーテルエステルアミド(B)について説明する。
(B1)は、炭素原子数6以上のアミノカルボン酸もしくはラクタム、又は炭素原子数6以上のジアミンとジカルボン酸の塩から選ばれる。炭素原子数6以上のアミノカルボン酸としては、ω−アミノカプロル酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノエナント酸、1,2アミノドデカン酸が好ましく、ラクタンとしてはカプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタムが好ましい。炭素原子数6以上のジアミンとジカルボン酸の塩としては、ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシン酸塩及びヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸塩等が好ましい。特にカプロラクタム、1,2アミノドデカン酸及びヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩が好ましい。
【0027】
(B2)のジオール化合物としては、次化式(1)〜(3)で示される。
【化7】
【化8】
【化9】
【0028】
(但し式中、R1はエチレンオキシド基、R2はエチレンオキシド基又はプロピレンオキシド基を示す。Yは共有結合で炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数1〜6のアルキリデン基、炭素数7〜17のシクロアルキリデン基、炭素数7〜17のアリールアルキリデン基、O、SO、SO2、CO、S、CF2、C(CF3)2又はNHを示し、Xは水素、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン基、スルホン基又はその金属塩を示す。XLのLは0又は1〜4の整数を示し、m及びnは各々16以上の整数を示す。)
【0029】
具体的な例としては、ビスフェノールAのエチレンオキシド及び/又はプロピオンオキシド付加物、2,2−ビス(4,4’−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、ジメチルビスフェノールAのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、テトラメチルビスフェノールAのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、2,2−ビス(4,4’−ヒドロキシフェニル−3,3’−スルホン酸ナトリウム)プロパンのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、ビスフェノールSのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、4,4’−(ヒドロキシ)ビフェニルのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アミンのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクリヘキサンのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサンのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、ハイドロキノンのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物、ジヒドロキシナフタレンのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物及びそれらのブロック共重合体等が挙げられる。
【0030】
好ましいジオール化合物としてはハイドロキノンのエチレンキシド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物、ジヒドロキシナフタレンのエチレンオキシド付加物及びそのブロック重合体であり、特にビスフェノールAのエチレンオキシド付加物及びそのブロック重合体が好ましい。
【0031】
(B3)のジカルボン酸成分としては、例えば炭素数4〜20のジカルボン酸が好ましく、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸及びコハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、アジピン酸及び1,4−シクロヘキサンジカルボン酸が好ましい。
【0032】
(B1)、(B2)、(B3)の使用割合は、(B1)が25〜85質量部、(B2)が15〜70質量部、(B3)が5〜60質量部が好ましい。
【0033】
ポリエーテルエステルアミド(B)の重合方法は、例えば(B1)アミノカルボン酸又はラクタムと(B3)ジカルボン酸を反応させて、両末端がカルボン酸基のポリアミドプレポリマーをつくり、これに(B2)ジオール化合物を真空下に反応させる方法や前記(B1)、(B2)及び(B3)の各化合物を反応槽に仕込み、高温で反応させ、ジカルボン酸末端のポリアミドプレポリマーを生成させ、その後常圧又は減圧下で重合を進める方法等を用いることができる。
【0034】
次に、本発明において用いられる界面活性剤(C)について説明する。
(C)は、アニオン系界面活性剤及び/又は非アミンノニオン系界面活性剤である。
一級アミン、二級アミン、三級アミンの各構造を有するアミン系ノニオン系界面活性剤が樹脂組成物に含有されると、樹脂組成物が黄色の色相を呈し、外観不良となり商品価値を低下させ好ましくない。
【0035】
本発明に使用されるアニオン系界面活性剤はアルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェート等があげられるがアルキルスルホネートが好適に使用される。更に好ましくは、炭素数10〜14のアルキルスルホネートがあげられる。
【0036】
本発明に使用される非アミンノニオン系界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、モノ脂肪酸グリセリンエステル、ジ脂肪酸グリセリンエステル、モノ脂肪酸ジグリセリンエステル、ジ脂肪酸ジグリセリンエステル等のグリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。その中でもグリセリン脂肪酸エステルが好適に用いられる。
【0037】
本発明に使用される界面活性剤は、単独で使用しても複数使用してもよいが、アニオン系界面活性剤/非アミン系ノニオン系界面活性剤=0.5/99.5〜15/85(質量比)の割合で用いることが優れた帯電防止性能を得るために好ましい。
【0038】
次に、本発明の樹脂組成物について説明する。
本発明の、樹脂組成物は、(A)成分82.8〜94質量%、(B)成分4〜17質量%、(C)成分0.2〜3質量%であり、(B)成分が4質量%未満では優れた帯電防止性能が得られず、17質量%を超えると樹脂組成物が黄色の色相を呈し、外観不良となり商品価値を低下させ好ましくない。
また、(C)成分が0.2質量%未満では、優れた帯電防止性能が得られず、3質量%を超えると透明性が低下し好ましくない。
(A)成分と(B)成分と(C)成分の混合方法については特に制限はないが、例えば、ヘンシェルミキサーやタンブラーミキサー等の公知の混合装置にて予備混合した後、単軸押出機又は二軸押出機等の押出し機を用いて溶融混練を行うことにより、均一に混合することができる。
【0039】
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて添加剤を配合することができる。
例えば、流動性や離型性を向上させるために、可塑剤、滑剤、シリコーンオイル等を配合することができる。また、耐候性を付与するために、光安定剤や紫外線吸収剤を配合することができる。その他、酸化防止剤や、着色剤等を配合することができる。
【0040】
本発明の樹脂組成物からなる電子部品包装用成形体は、樹脂組成物を一般的に用いられている異型押出成形することにより得られる。樹脂温度は160〜200℃、好ましくは170〜190℃が適している。
【0041】
【実施例】
次に実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
尚、本発明記載の部及び比は特に記載がなければ、いずれも質量基準で示したものである。
【0042】
まず、実施例及び比較例において使用したゴム変性スチレン系樹脂組成物(A)、及び(B)ポリエーテルエステルアミド(B)を示す。
ゴム変性スチレン系樹脂組成物(A)の製造
(1) スチレン系樹脂(A1)
スチレン系樹脂(A1)−1
容量200リットルのオートクレーブにスチレン25.0Kg、メチルメタクリレート75Kgの単量体混合物、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド80g、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン150gを添加し撹拌しながら温度95℃で6時間、さらに温度130℃で2時間加熱した後、冷却して懸濁重合を停止した。反応終了後、洗浄、脱水後乾燥しビーズ状のスチレン系樹脂(A1)−1を得た。スチレン系樹脂(A1)−1の組成を表1に示した。
【0043】
スチレン系樹脂(A1)−2
スチレン23Kg、メチルメタクリレート73Kg及びアクリロニトリル4Kgとした以外は、前記スチレン系樹脂(A1)−1と同様に操作してビーズ状のスチレン系樹脂(A1)−2を得た。スチレン系樹脂(A1)−2の組成を表1に示した。
【0044】
(2)ゴム変性スチレン系樹脂(A2)
ゴム変性スチレン系樹脂(A2)−1
容量200リットルのオートクレーブに、ブタジエン65kg、純水150kg、オレイン酸カリウム0.5kg、t−ブチルハイドロパ−オキサイド130g、ロンガリット30g、硫酸第一鉄2g、エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム塩3g、ピロリン酸ナトリウム100g、t−ドデシルメルカプタン1kgを仕込み、温度45℃にて17時間重合した。得られたブタジエンゴムラテックスの体積平均粒子径は、0.08μmであった。このラテックスに、ナトリウムスルホサクシネート5gを加えて安定化させた。さらにこのラテックスに、攪拌下にて、塩化水素水溶液を加えることにより、ラテックス粒子を凝集肥大化させ、体積平均粒子径0.2μmのゴムラテックスを得た。
このラテックスにスチレン8.4kg、メチルメタクリレート26.6kg、ジビニルベンゼン40g、t−ブチルハイドロパーオキサイド80gを加え、温度60℃で6時間重合した。このラテックスにt−ブチルフェノール500g、ジラウリルチオプロピオネート500gを添加した後、塩酸により共重合体を析出し、中和洗浄、脱水乾燥して、粉末状の共重合体(A2)−1を得た。ゴム変性スチレン系樹脂(A2)−1の組成を表1に示した。
【0045】
ゴム変性スチレン系樹脂(A2)−2、3、4、5
ゴム変性スチレン系樹脂(A2)−1の製造と同様の方法にて、ゴムラテックスの凝集条件のみを変化させることにより、体積平均粒子径0.12μmの分散粒子を有するゴム変性スチレン系樹脂(A2)−2、0.4μmの分散粒子を有するゴム変性スチレン系樹脂(A2)−3、0.08μmの分散粒子を有するゴム変性スチレン系樹脂(A2)−4、0.8μmの分散粒子を有するゴム変性スチレン系樹脂(A2)−5を得た。ゴム変性スチレン系樹脂(A2)−2、3、4、5の組成を表1に示した。
【0046】
(3)ゴム変性スチレン系樹脂組成物(A)
上記の方法で得られたスチレン系樹脂(A1)とゴム変性スチレン系樹脂(A2)を表2に示す配合割合にてヘンシェルミキサーで混合した後、二軸押出機(東芝機械社製TEM35B、シリンダー温度220℃)を用いて溶融混練してペレットを作成しA−1〜8を得た。
【0047】
(4)ポリエーテルエステルアミド(B)
カプロラクタム50質量部、ビスフェノールAのエチレンオキシド32モル付加物35質量部及びアジピン酸15質量部からポリエーテルエステルアミドBを得た。尚、このポリエーテルポリアミドの屈折率は1.520であった。
【0048】
(5)界面活性剤(C)−1、2ドデシルスルホネートをアニオン系界面活性剤(C)−1とした。ジグリセリンモノステアレートを非アミン系ノニオン系界面活性剤(C)−2とした。
【0049】
実施例1〜6、比較例1〜6
上記の方法で得られたA−1〜8とポリエーテルエステルアミドBと界面活性剤C−1,2を表3に示す配合割合にてヘンシェルミキサーで混合した後、二軸押出機(東芝機械社製TEM35B、シリンダー温度220℃)を用いて溶融混練してペレットを作成し樹脂組成物を得た。
次いでこのペレットを2オンスインラインスクリュー射出成形機(新潟鉄工所社製SN−51B、シリンダー温度220℃)で射出成形し、得られた成形試片を用いて物性、透明性、及び色相測定を行った。更にこのペレットを単軸押出機(アイケージー社製 PMS40−28)にてシリンダー温度180℃で異型押出成形し、厚さ0.4mm、横30mm、縦20mmの切断面が長方形状の押出成形品であるマガジン成形体を得た。このマガジン成形体を長さ60mmに切断し試験試料に用いて衝撃強度及び透明性測定を行った。測定値を表3及び表4に示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
本発明において用いたスチレン系樹脂(A1)、ゴム変性スチレン系樹脂(A2)及びゴム変性スチレン系樹脂組成物(A)を構成する各種測定値及び実施した各物性値の測定方法及び評価基準を以下に説明する。
(1)ゴム変性スチレン系樹脂(A2)中のゴム状弾性体の量:ゴム変性ポリスチレンで一般的に用いられている赤外吸収スペクトル法で測定した。即ち、予めゴム状弾性体のスチレンとブタジエンの質量比率を赤外吸収スペクトル法で測定しておき、次いでゴム変性スチレン系樹脂(A2)のブタジエンの質量比率を赤外吸収スペクトル法で測定し、両測定値よりゴム変性スチレン系樹脂(A2)中のゴム状弾性体量を求めた。尚、赤外吸収スペクトル測定装置には、日本バイオラッドラボラトリーズ社製 FTS−575C型を用いた。
【0055】
(2)ゴム変性スチレン系樹脂(A2)中の連続相の構成単位:ゴム変性スチレン系樹脂(A2)をトルエンに溶解後、遠心分離機を行い、上澄み液を分取しメターノルを加え、スチレン系重合体を沈澱させる。この沈澱物を乾燥し、これを重クロロホルムに溶解して2%溶液に調製して測定試料として、FT−NMR(日本電子社製FX−90Q型)を用いて13C測定し、スチレン及びメチルメタアクリレートのピーク面積から算出した。
尚、スチレン系樹脂(A1)の単量体もFT−NMR(日本電子社製FX−90Q型)を用いて13C測定し、スチレン、メチルメタアクリレート及びアクリロニトリルのピーク面積から算出した。
【0056】
(3)グラフト率の測定方法:上記の遠心分離操作で得られた沈殿物を真空乾燥機で乾燥し、不溶分Xとした。さらに、この不溶分の試料を用いて熱分解ガスクロマトグラフィーにより定量したスチレンの質量Yとメチルメタアクリレートの質量Zを求め、グラフト率(%)=100×(Y+Z)/{X−(Y+Z)}の式から計算した。
【0057】
(4)ゴム状弾性体を主成分とする分散粒子の体積平均粒子径:ゴム変性スチレン系樹脂(A2)約1gをN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)100g中に24時間撹拌し、DMFを加えて適当な濃度に希釈し、光散乱式粒度分布測定装置(COULTER社LS230型)で測定し、体積基準のメジアン径で示す。
【0058】
(5)屈折率の測定:スチレン系樹脂(A1)をプレス成形機にて0.5mm厚みの試験片を作成し、デジタル屈折計RX−2000(ATAGO社製)を用いて、温度25℃で測定した。尚、接触液としてヨウ化カリウム飽和水溶液を使用した。また、ポリエーテルエステルアミドBも同様に測定した。
また、ゴム変性スチレン系樹脂組成物(A)及びゴム変性スチレン系樹脂(A2)の屈折率を実測することは難しいため、組成分析により(A2)を構成する単量体単位の組成比を測定し、次式1を用いて計算により屈折率を求めるものとする。
n=XA×nA+XB×nB+XC×nC+・・式1
すなわち、ゴム変性スチレン系樹脂(A2)を構成する単量体単位の組成が、Am単量体:XA、Bm単量体:XB及びCm単量体:XCからなる場合(但し、質量比でXA+XB+XC=1)、nAはAm単量体からなるポリマーの屈折率、nBはBm単量体からなるポリマーの屈折率、nCはCm単量体からなるポリマーの屈折率を示すものとし、スチレン単量体、メチルメタクリレート単量体、アクリロニトリル単量体、ブタジエン単量体の屈折率をそれぞれ、1.595、1.494、1.516、1.518とした。
【0059】
(6)アイゾット(IZOD)衝撃強度:ASTM D256に準拠して、12.7×64×6.4mm厚の試験片に深さ2.54mmのノッチを入れ、打撃速度3.46m/秒で測定した。
【0060】
(7)曇度:ASTM D1003に準拠して射出成形体30×90×2mm厚の試験片を用いて測定した。
【0061】
(8)全光線透過率:ASTM D1003に準拠して射出成形体30×90×2mm厚の試験片を用いて測定した。
【0062】
(9)帯電防止効果:帯電防止効果は、射出成形した厚さ2mmの角板を用い、次の2条件で測定した表面固有抵抗値で評価した。
(a)成形直後:成形直後の角板を純水中で1分間洗浄し、充分乾燥させた後、JIS K−6911に準拠して温度23℃、湿度50%RHで24時間調湿して表面固有抵抗値を測定した。
(b)300日放置直後:成形した角板を温度23℃、湿度50%RH中に300日間放置した後、純水中で1分間洗浄し、充分乾燥させた後、JIS K−6911に準拠して温度23℃、湿度50%RHで24時間調湿して表面固有抵抗値を測定した。
尚、本発明でいう表面固有抵抗(Ω)は、帯電防止効果が非常に優れるレベルであり、1010以下を目標とした。よって、本発明の樹脂組成物及びその成形体は、より厳しい帯電防止性能を要求される材料に好適に用いられる。
【0063】
(10)マガジン成形体の衝撃強度:マガジン成形体を長さ60mmに切断しこれを試験片として、30mm×60mm面に錘先端5R、錘径14mmφ、重量50gfの錘を落下させ、50%破壊高さで破壊エネルギーとして表した。
【0064】
(11)マガジン成形体の曇度:ASTM D1003に準拠してマガジン成形体の30mm×60mmの平面部を切り出しこれを試験片として測定した。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、特定の構成単量体単位及び構成量を有するスチレン系樹脂とゴム変性スチレン系樹脂とからなる樹脂成分にポリエーテルエステルアミド及び界面活性剤を混合することにより、物性バランス、透明性に優れ、持続性のある帯電防止性能を有する電子包装用成形体を得ることができる。
Claims (4)
- 以下の構成1〜2を有する樹脂組成物からなるマガジン成形体。
構成1:下記(A)成分82.8〜86.5質量%、(B)成分12〜15質量%、及び(C)成分0.2〜3質量%を含有し、ASTM D256によるアイゾット衝撃強度が105〜223J/mで、ASTM D1003に準拠して射出成形体30×90×2mm厚の試験片を用いて測定した曇度が3.3〜4.9%を示す樹脂組成物。
構成2:該樹脂組成物を射出成形した厚さ2mmの角板を用い成形直後の角板を純粋中で1分間洗浄し、充分乾燥させた後、JIS K−9611に準拠して温度23℃、湿度50%RHで24時間調湿して測定した表面固有抵抗値が2×109〜5×109Ω。
(A) 成分:(I)スチレン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位80〜20質量%及びアクリロニトリル単量体単位0〜10質量%からなるスチレン系樹脂の連続相40〜95質量部と、(II)スチレン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位80〜20質量%からなる共重合体のグラフト枝20〜90質量部が、ゴム状弾性体10〜80質量部にグラフトしたグラフト共重合体の分散相60〜5質量部とからなり、さらに、分散相の体積平均粒子径が0.1〜0.6μmであり、かつ、連続相と分散相との屈折率の差が0.05以下であるゴム変性スチレン系樹脂組成物。
(B)成分:カプロラクタム、ビスフェノールAのエチレンオキシド32モル付加物及びアジピン酸を共重合してなるポリエーテルエステルアミド。
(C)成分:アニオン系界面活性剤/非アミン系ノニオン系界面活性剤=0.5/99.5〜15/85(質量比)の割合で併用されてなる界面活性剤であり、アニオン系界面活性剤がドデシルスルホネートであり、非アミン系ノニオン系界面活性剤がジグリセリンモノステアレート。 - (A)成分が、(A1)スチレン系単量体単位20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位80〜20質量%及びアクリロニトリル単量体単位0〜10質量%からなるスチレン系樹脂40〜95質量部と、(A2)スチレン系単量体20〜80質量%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体80〜20質量%からなる単量体混合物20〜90質量部をゴム状弾性体10〜80質量部の存在下で重合した重合体からなり、かつゴム状弾性体を主成分とする軟質成分の体積平均の分散粒子径が0.1〜0.6μmであるゴム変性スチレン系樹脂5〜60質量部とからなり、さらに、スチレン系樹脂(A1)とゴム変性スチレン系樹脂(A2)との屈折率の差が0.05以下であるゴム変性スチレン系樹脂組成物を用いることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物からなるマガジン成形体。
- (A)成分の(A2)が、ゴム状ラテックスの存在下でスチレン系単量体単位、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位からなる単量体混合物を乳化グラフト重合して得られるゴム変性スチレン系樹脂であることを特徴とする請求項2記載の樹脂組成物からなるマガジン成形体。
- (A)成分のゴム変性スチレン系樹脂組成物の屈折率と(B)成分の屈折率との差が0.05以内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の樹脂組成物からなるマガジン成形体。
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