JP2000139496A - 新規化学発光試薬及びその製造方法 - Google Patents
新規化学発光試薬及びその製造方法Info
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Abstract
ゼ酵素の活性測定が可能であり、ペルオキシダーゼ標識
により各種物質の検出及び定量分析等に利用できる新規
化学発光試薬及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 N,N’−ジ置換−9,9’−ビスアク
リジニウム塩類を、N,N−ジ置換カルボン酸アミド化
合物及びギ酸の存在下で光照射下に反応させることによ
り得られる、過酸化水素等の存在下にペルオキシダーゼ
酵素活性の高感度測定が可能な新規化学発光試薬及びそ
の製造方法。
Description
光が可能であり、化学発光分析による種々の物質の検出
及び定量等に用いられる新規な化学発光試薬及びその製
造方法に関する。
ているルシゲニン(N,N’−ジメチル−9,9’−ビ
スアクリジニウムジナイトレート)は、アルカリ性水溶
液中で微光を呈し、過酸化水素を加えると強く発光する
ことが知られており、種々の微量分析に利用されてい
る。しかしながら、ルシゲニンは過酸化水素とアルカリ
の存在で定量的に発光するので、過酸化水素の定量には
利用することができるが、この反応による発光を制御し
て発光量で酵素活性を測定する化学発光酵素免疫測定法
(CLEIA)等には利用し難いと云う問題点がある。
この問題点を解決する手段として、標識酵素にグルコー
スオキシダーゼを用いて、グルコースの酸化反応により
生成する過酸化水素をアルカリ存在下にルシゲニンに作
用させることにより、測定対象物質の濃度に依存した化
学発光を行なう方法等が行なわれている。
標識酵素とするCLEIAは、試薬の調製及び発光系の
操作が煩雑である。また、安定性にも優れ、取り扱いが
比較的に容易なペルオキシダーゼを標識酵素とするCL
EIAに利用できる化学発光試薬としてルミノールが用
いられているが、発光促進剤を併用しても感度の点で必
ずしも充分とは云えない。
易で、かつ高感度測定が可能な、ペルオキシダーゼを標
識酵素とするCLEIAに利用できる化学発光試薬の開
発が望まれていた。
の事情に鑑み、過酸化水素を基質とするペルオキシダー
ゼのモル数に依存して化学発光する新規な化学発光試薬
及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を達成するために鋭意検討を行なった結果、ル
シゲニン等のN,N’−ジ置換−9,9’−ビスジアク
リジニウム塩類を、N,N−ジ置換カルボンアミド化合
物及びギ酸の存在下において光照射することにより得ら
れる反応生成物を含有する化学発光試薬が、特定アルカ
リ性pH条件下において、過酸化水素とは反応せず、過
酸化水素とペルオキシダーゼの存在下に、ペルオキシダ
ーゼのモル数に依存して化学発光することを見い出し、
これらの知見に基づいて本発明の完成に到達したもので
ある。従って、本発明の第一は、下記一般式(1)
基、アリール基及びハロゲン化アリール基からなる群よ
り選択され、互いに同一でも又は異なるものでもよく、
R3 、R4 、R5 及びR6 は、水素原子、アルキル基、
アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基及びハロゲ
ン原子からなる群より選択され、互いに同一でも又は異
なるものでもよく、Xはn価の陰イオンであり、nは1
又は2である。)で表わされるN,N’−ジ置換−9,
9’−ビスアクリジニウム塩類を、下記一般式(2)
1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基
及び炭素数6〜20のアリール基からなる群より選択さ
れ、該アリール基はアルキル基、ニトロ基、水酸基、ア
ミノ基及びハロゲン原子等で置換されていてもよく、R
2 はメチル基又はエチル基であり、R3 は炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基及び炭
素数6〜20のアリール基からなる群より選択され、該
アリール基はアルキル基、ニトロ基、水酸基、アミノ基
及びハロゲン原子等で置換されていてもよく、また、R
1 及びR3 は互いに結合して、それぞれが結合している
カルボニル基の炭素原子及びアミド基の窒素原子と共に
環を形成していてもよい。)で表わされるN,N−ジ置
換カルボン酸アミド化合物及びギ酸の存在下において光
照射下に反応させることにより得られる反応生成物を含
有してなることを特徴とする化学発光試薬に関するもの
である。また、本発明の第二は、下記一般式(1)
基、アリール基及びハロゲン化アリール基からなる群よ
り選択され、互いに同一でも又は異なるものでもよく、
R3 、R4 、R5 及びR6 は、水素原子、アルキル基、
アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基及びハロゲ
ン原子からなる群より選択され、互いに同一でも又は異
なるものでもよく、Xはn価の陰イオンであり、nは1
又は2である。)で表わされるN,N’−ジ置換−9,
9’−ビスアクリジニウム塩類を、下記一般式(2)
1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基
及び炭素数6〜20のアリール基からなる群より選択さ
れ、該アリール基はアルキル基、ニトロ基、水酸基、ア
ミノ基及びハロゲン原子等で置換されていてもよく、R
2 はメチル基又はエチル基であり、R3 は炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基及び炭
素数6〜20のアリール基からなる群より選択され、該
アリール基はアルキル基、ニトロ基、水酸基、アミノ基
及びハロゲン原子等で置換されていてもよく、また、R
1 及びR3 は互いに結合して、それぞれが結合している
カルボニル基の炭素原子及びアミド基の窒素原子と共に
環を形成していてもよい。)で表わされるN,N−ジ置
換カルボン酸アミド化合物及びギ酸の存在下において光
照射下に反応させることを特徴とする化学発光試薬の製
造方法に関するものである。
明する。本発明の化学発光試薬の製造に用いられるN,
N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウム塩類は、
上記一般式(1)で表わされる化合物である。
はアルキル基、アリール基及びハロゲン化アリール基か
らなる群より選択され、互いに同一でも又は異なるもの
でもよい。アルキル基、アリール基及びハロゲン化アリ
ール基は、炭素数1〜20を有するものであり、好まし
いアルキル基は炭素数1〜10のものである。例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基及
びデシル基等の直鎖状アルキル基又はこれらの分岐状ア
ルキル基を挙げることができる。また、アリール基は炭
素数6〜20のものが好ましく、例えば、フェニル基、
トリール基、キシリル基等を挙げることができ、さらに
アルキル基で置換されたものでもよい。アリール基とし
ては、特に、フェニル基が好ましい。ハロゲン化アリー
ル基としてはハロゲン化フェニル基、ハロゲン化トリル
基、ハロゲン化キシリル基等を挙げることができ、特
に、クロロフェニル基が好ましい。
及びR6 は、各々、水素原子、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アリーロキシ基及びハロゲン原子か
らなる群より選択され、互いに同一でも又は異なるもの
でよい。これらの炭化水素基としては、炭素数1〜2
0、好ましくは1〜10のものを挙げることができる。
例えば、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルキル
基、アルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、アリ
ーロキシ基を挙げることができ、アリール基、アリーロ
キシ基にはアルキル基が置換されたものでもよい。
陰イオンであり、nは1又は2である。陰イオンとして
は、特に限定されるものではなく、硝酸イオン、ハロゲ
ンイオン(例えば、塩素イオン、フッ素イオン、臭素イ
オン等)、リン酸イオン、硫酸イオン、スルホン酸イオ
ン等を挙げることができる。これらの陰イオンのなか
で、特に硝酸イオンが好ましい。
クリジニウム塩類の具体例としては、N,N’−ジメチ
ル−9,9’−ビスアクリジニウム塩、N,N’−ジエ
チル−9,9’−ビスアクリジニウム塩、N,N’−ジ
プロピル−9,9’−ビスアクリジニウム塩、N,N’
−ジイソプロピル−9,9’−ビスアクリジニウム塩、
N,N’−ジブチル−9,9’−ビスアクリジニウム
塩、N,N’−ジイソブチル−9,9’−ビスアクリジ
ニウム塩、N,N−ジフェニル−9,9’−ビスアクリ
ジニウム塩、N,N’−ジ−m−クロロフェニル−9,
9’−ビスアクリジニウム塩等を挙げることができる。
これらのなかで、特に、N,N’−ジメチル−9,9’
−ビスアクリジニウムジナイトレート(ルシゲニン)が
好適である。
N,N−ジ置換カルボン酸アミド化合物は、上記一般式
(2)で表わされる化合物である。
子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のア
ルケニル基及び炭素数6〜20のアリール基からなる群
より選択され、該アリール基はアルキル基、ニトロ基、
水酸基、アミノ基及びハロゲン原子等からなる群より選
択される基で置換されていてもよい。R2 はメチル基及
びエチル基からなる群より選択され、R3 は炭素数1〜
10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基及び
炭素数6〜20のアリール基からなる群より選択され、
アリール基は、アルキル基、ニトロ基、水酸基、アミノ
基及びハロゲン原子等からなる群より選択される基で置
換されていてもよい。R1 及びR3 のアルキル基として
は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基等の直鎖状アルキル基又はこれ
らの分岐状アルキル基のものを挙げることができる。ま
た、R1 及びR3 は互いに結合して、それぞれが結合し
ているカルボニル基の炭素原子及びアミド基の窒素原子
と共に環を形成していてもよい。
物の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルアク
リルアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N,
N−ジメチルベンズアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン等を挙げることができる。
は、得られた化学発光試薬の発光反応時において発光強
度を大幅に増大させる効果を有し、光照射による反応に
おいて化学発光性物質の生成量を増大させる作用を示す
ものと考えられる。この作用はギ酸に特異的であり、酢
酸、プロピオン酸、安息香酸等の他の有機酸類やホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等の
アルデヒド類にはその効果は全く認められない。
光照射用の光源としては、波長領域が約290〜800
nmの範囲の紫外可視部を挙げることができ、特に、約
400〜800nmの範囲の可視光が望ましい。これら
の光源としては、高圧水銀灯、低圧水銀灯、殺菌灯、蛍
光灯及び白熱電灯等を非限定的に用いることができる
が、白熱電灯が好ましく用いられる。この光照射により
得られる化学発光試薬は、光源を用いずに自然光の下で
製造した化学発光試薬に較べて、同じ原料ルシゲニン濃
度で製造し同量で使用した場合に短時間で非常に高い発
光強度を示すことと、この反応を光遮蔽下に実施した場
合にはペルオキシダーゼ濃度依存性を有する化学発光試
薬が得られないことから、化学発光性化合物の生成には
光照射が重要な役割を担っていることが認められる。
クリジニウム塩類は、pH8付近では過酸化水素ともペ
ルオキシダーゼ存在下の過酸化水素とも顕著な発光反応
は起こさないが、これはN,N’−ジ置換−9,9’−
ビスアクリジニウムカチオンが対イオン、特に硝酸イオ
ンと安定な塩を形成しているためと考えられる。しか
し、N,N−ジ置換カルボン酸アミド化合物等の極性の
高い化合物の存在下で光照射を行なうことにより、N,
N’−ジ置換−9,9’−ビスアクリジニウムカチオン
への対アニオンからの電荷移動が促進され、イオン性の
高い塩類からラジカル性を有する電荷移動錯体に変化
し、この錯体がN,N−ジ置換カルボン酸アミド化合物
の配位又は溶媒和によって安定化され、この安定化され
たビラジカル性化合物が、過酸化水素の酵素分解により
生成する活性酵素と反応して、励起状態のジオキセタン
構造を経て発光するのでペルオキシダーゼ濃度に依存し
た発光強度が得られるものと考えられる。
は、明確な反応機構は不明であるが、N,N’−ジ置換
−9,9’−ビスアクリジニウムカチオンへの電荷移動
に関与してその反応を促進する作用を有するものと考え
られる。
アクリジニウム塩類、N,N−ジ置換カルボン酸アミド
化合物及びギ酸の使用割合としては、N,N’−ジ置換
−9,9’−ビスアクリジニウム塩類に対してN,N−
ジ置換カルボン酸アミド化合物を1〜1万倍モルの量で
用い、ギ酸を1〜1万倍モル、好ましくは10〜1千倍
モル、さらに好ましくは50〜500倍モルの量で用い
ることができる。さらに、同種及び/又は異種のN,N
−ジ置換カルボン酸アミド化合物及び/又はその他の溶
媒を反応溶媒として用いることもできる。
〜13の塩基性条件下において、過剰の過酸化水素の存
在下、ペルオキシダーゼの濃度に依存した量で発光す
る。この発光は、フェノール性化合物等の発光促進剤に
よって増強することが認められる。このようなフェノー
ル性化合物としては、p−ヒドロキシ桂皮酸、p−フェ
ニルフェノール、p−(4−クロロフェニル)フェノー
ル、p−(4−ブロモフェニル)フェノール、p−(4
−ヨードフェニル)フェノール、p−ヨードフェノー
ル、p−ブロモフェノール、p−クロロフェノール、
2,4−ジクロロフェノール、p−クマル酸、6−ヒド
ロキシベンゾチアゾール、2−ナフトール、ホタルルシ
フェリン等が非限定的に挙げられる。
析を行なう場合には、10-8〜1M、好ましくは10-6
〜10-2Mの範囲の濃度で用いられ、その使用量は10
〜500μl、好ましくは50〜300μlの範囲で用
いるのが望ましい。
の0.01〜100倍モル、好ましくは0.1〜10倍
モルの範囲であり、その濃度は、10-6〜1M、好まし
くは10-4〜10-2Mの範囲で用いるのが望ましい。
体としての過酸化水素の量は化学発光試薬に対して充分
に過剰な量が必要であり、その使用量は化学発光試薬に
対して3〜1万倍モル、好ましくは10〜1千倍モルの
範囲で用いるのが望ましい。
抗体、核酸等を標識して種々の物質を定量する場合に
は、特に限定されるものではないが、ペルオキシダーゼ
として、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)が好ま
しく用いられる。
しては、トリス緩衝液、リン酸緩衝液、ほう酸緩衝液、
炭酸緩衝液、グリシン−水酸化ナトリウム緩衝液等を挙
げることができる。これらの緩衝液の濃度は1mM〜1
Mの範囲で用いるのが望ましい。また、発光反応時に界
面活性剤、キレート剤等の添加剤を任意に用いることも
できる。
する。もっとも、本発明は下記実施例等に限定されるも
のではない。 [実施例1]化学発光試薬の調製 ルシゲニン1.0mgを試験管に採り、これにN,N−
ジメチルホルムアミド2ml及びギ酸20μlを加えて
均一に溶解させた後、30℃の温度の水浴中で250W
のコピーランプを2時間照射することにより化学発光性
物質を含有する化学発光試薬を得た。
ス塩酸緩衝液(pH8.4)2.95mlと混合した後、この
溶液に10mMのp−ヨードフェノールの0.1Mトリ
ス塩酸緩衝液(pH8.4) 溶液100μlを添加し混合して
化学発光試薬溶液を調製した。また、化学発光測定用マ
イクロプレートの複数のウェルに西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ(HRP)の種々の濃度水準の0.1Mトリス塩
酸緩衝液(pH8.4) 溶液100μlずつを充填し、これに
溶液注入装置から前記化学発光試薬溶液100μl及び
0.0017重量%過酸化水素水溶液100μlを順次
注入して発光反応させた後、この発光量をルミノメータ
ー(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で
0〜5秒間積算した結果、表1に示すような発光強度が
得られ、ギ酸を添加せずに発光反応を行なった比較例1
に較べて感度及び発光強度において大幅な改善が認めら
れた。
ジメチルホルムアミド1mlを加えて溶解させた後、3
0℃の温度の水浴中で250Wのコピーランプを7時間
照射することにより化学発光性物質を含有する化学発光
試薬を得た。
ス塩酸緩衝液(pH8.4)2.95mlと混合した後、この
溶液に10mMのp−ヨードフェノールの0.1Mトリ
ス塩酸緩衝液(pH8.4) 溶液100μlを添加し混合して
化学発光試薬溶液を調製した。また、化学発光測定用マ
イクロプレートの複数のウェルに西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ(HRP)の種々の濃度水準の0.1Mトリス塩
酸緩衝液(pH8.4) 溶液100μlずつを充填し、これに
溶液注入装置から前記化学発光試薬溶液100μl及び
0.0017重量%過酸化水素水溶液100μlを順次
注入して発光反応させた後、この発光量をルミノメータ
ー(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で
0〜5秒間積算した結果、表2に示すような発光強度が
得られた。
ジメチルアセトアミド2ml及びギ酸20μlを加えて
均一に溶解させた後、30℃の温度の水浴中で250W
のコピーランプを5時間照射することにより化学発光性
物質を含有する化学発光試薬を得た。
ス塩酸緩衝液(pH8.4)2.95mlと混合した後、この
溶液に10mMのp−ヨードフェノールの0.1Mトリ
ス塩酸緩衝液(pH8.4) 溶液100μlを添加し混合して
化学発光試薬溶液を調製した。また、化学発光測定用マ
イクロプレートの複数のウェルに西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ(HRP)の種々の濃度水準の0.1Mトリス塩
酸緩衝液(pH8.4) 溶液100μlずつを充填し、これに
溶液注入装置から前記化学発光試薬溶液100μl及び
0.0017重量%過酸化水素水溶液100μlを順次
注入して発光反応させた後、この発光量をルミノメータ
ー(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で
0〜5秒間積算した結果、表3に示すような発光強度が
得られ、ギ酸を添加せずに発光反応を行なった比較例2
に較べて発光強度において大幅な改善が認められた。
ジメチルアセトアミド1mlを加えて溶解させた後、3
0℃の温度の水浴中で250Wのコピーランプを7時間
照射することによりルシゲニン−N,N−ジメチルアセ
トアミド複合体を含有する化学発光試薬を得た。
ス塩酸緩衝液(pH8.4)2.95mlと混合した後、この
溶液に10mMのp−ヨードフェノールの0.1Mトリ
ス塩酸緩衝液(pH8.4) 溶液100μlを添加し混合して
化学発光試薬溶液を調製した。また、化学発光測定用マ
イクロプレートの複数のウェルに西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ(HRP)の種々の濃度水準の0.1Mトリス塩
酸緩衝液(pH8.4) 溶液100μlずつを充填し、これに
溶液注入装置から前記化学発光試薬溶液100μl及び
0.0017重量%過酸化水素水溶液100μlを順次
注入して発光反応させた後、この発光量をルミノメータ
ー(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で
0〜5秒間積算した結果、表4に示すような発光強度が
得られた。
ル−2−ピロリドン2ml及びギ酸20μlを加えて均
一に溶解させた後、30℃の温度の水浴中で250Wの
コピーランプを2時間照射することにより化学発光性物
質を含有する化学発光試薬を得た。
ス塩酸緩衝液(pH8.4)2.95mlと混合した後、この
溶液に10mMのp−ヨードフェノールの0.1Mトリ
ス塩酸緩衝液(pH8.4) 溶液100μlを添加し混合して
化学発光試薬溶液を調製した。また、化学発光測定用マ
イクロプレートの複数のウェルに西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ(HRP)の種々の濃度水準の0.1Mトリス塩
酸緩衝液(pH8.4) 溶液100μlずつを充填し、これに
溶液注入装置から前記化学発光試薬溶液100μl及び
0.0017重量%過酸化水素水溶液100μlを順次
注入して発光反応させた後、この発光量をルミノメータ
ー(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で
0〜5秒間積算した結果、表5に示すような発光強度が
得られ、ギ酸を添加せずに光反応を行なった比較例3に
較べて発光強度において大幅な改善が認められた。
ル−2−ピロリドン1mlを加えて溶解させた後、30
℃の温度の水浴中で250Wのコピーランプを1時間照
射することにより化学発光性物質を含有する化学発光試
薬を得た。
ス塩酸緩衝液(pH8.4)2.95mlと混合した後、この
溶液に10mMのp−ヨードフェノールの0.1Mトリ
ス塩酸緩衝液(pH8.4) 溶液100μlを添加し混合して
化学発光試薬溶液を調製した。また、化学発光測定用マ
イクロプレートの複数のウェルに西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ(HRP)の種々の濃度水準の0.1Mトリス塩
酸緩衝液(pH8.4) 溶液100μlずつを充填し、これに
溶液注入装置から前記化学発光試薬溶液100μl及び
0.0017重量%過酸化水素水溶液100μlを順次
注入して発光反応させた後、この発光量をルミノメータ
ー(ダイアヤトロン社製ルミナスCT−9000D)で
0〜5秒間積算した結果、表6に示すような発光強度が
得られた。
薬は、安価な製造原料を用いて比較的に短時間で容易に
製造することができ、過酸化水素とペルオキシダーゼの
存在下に、ペルオキシダーゼの濃度に依存して化学発光
する性質を利用して、ペルオキシダーゼ酵素を高感度で
検出することができる。さらに、ペルオキシダーゼを標
識物質として抗原、抗体、核酸等を標識した酵素標識物
を用いて、酵素免疫測定法により抗体、抗原等を、ウェ
スタンブロット法により蛋白質を、サザーン及びノーザ
ンブロット法によりDNA及びRNAを、そして酵素標
識核酸プローブを用いて核酸を各々特異的に、且つ高感
度で測定することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (上記一般式(1)において、R1 及びR2 はアルキル
基、アリール基及びハロゲン化アリール基からなる群よ
り選択され、互いに同一でも又は異なるものでもよく、
R3 、R4 、R5 及びR6 は、水素原子、アルキル基、
アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基及びハロゲ
ン原子からなる群より選択され、互いに同一でも又は異
なるものでもよく、Xはn価の陰イオンであり、nは1
又は2である。)で表わされるN,N’−ジ置換−9,
9’−ビスアクリジニウム塩類を、下記一般式(2) 【化2】 (上記一般式(2)において、R1 は水素原子、炭素数
1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基
及び炭素数6〜20のアリール基からなる群より選択さ
れ、該アリール基はアルキル基、ニトロ基、水酸基、ア
ミノ基及びハロゲン原子等で置換されていてもよく、R
2 はメチル基又はエチル基であり、R3 は炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基及び炭
素数6〜20のアリール基からなる群より選択され、該
アリール基はアルキル基、ニトロ基、水酸基、アミノ基
及びハロゲン原子等で置換されていてもよく、また、R
1 及びR3 は互いに結合して、それぞれが結合している
カルボニル基の炭素原子及びアミド基の窒素原子と共に
環を形成していてもよい。)で表わされるN,N−ジ置
換カルボン酸アミド化合物及びギ酸の存在下において光
照射下に反応させることにより得られる反応生成物を含
有してなることを特徴とする化学発光試薬。 - 【請求項2】 前記N,N’−ジ置換−9,9’−ビ
スアクリジニウム塩類が、N,N’−ジメチル−9,
9’−ビスアクリジニウムジナイトレートである請求項
1に記載の化学発光試薬。 - 【請求項3】 前記N,N−ジ置換カルボン酸アミド
化合物が、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド及びN−メチル−2−ピロリドンか
らなる群より選択される少なくとも一種の化合物である
請求項1又は2に記載の化学発光試薬。 - 【請求項4】 前記光照射に用いられる光源が、可視
光を発する光源である請求項1〜3のいずれかの1項に
記載の化学発光試薬。 - 【請求項5】 下記一般式(1) 【化3】 (上記一般式(1)において、R1 及びR2 はアルキル
基、アリール基及びハロゲン化アリール基からなる群よ
り選択され、互いに同一でも又は異なるものでもよく、
R3 、R4 、R5 及びR6 は、水素原子、アルキル基、
アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基及びハロゲ
ン原子からなる群より選択され、互いに同一でも又は異
なるものでもよく、Xはn価の陰イオンであり、nは1
又は2である。)で表わされるN,N’−ジ置換−9,
9’−ビスアクリジニウム塩類を、下記一般式(2) 【化4】 (上記一般式(2)において、R1 は水素原子、炭素数
1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基
及び炭素数6〜20のアリール基からなる群より選択さ
れ、該アリール基はアルキル基、ニトロ基、水酸基、ア
ミノ基及びハロゲン原子等で置換されていてもよく、R
2 はメチル基又はエチル基であり、R3 は炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基及び炭
素数6〜20のアリール基からなる群より選択され、該
アリール基はアルキル基、ニトロ基、水酸基、アミノ基
及びハロゲン原子等で置換されていてもよく、また、R
1 及びR3 は互いに結合して、それぞれが結合している
カルボニル基の炭素原子及びアミド基の窒素原子と共に
環を形成していてもよい。)で表わされるN,N−ジ置
換カルボン酸アミド化合物及びギ酸の存在下において光
照射下に反応させることを特徴とする化学発光試薬の製
造方法。 - 【請求項6】 前記光照射に用いられる光源が、可視
光を発する光源である請求項5に記載の化学発光試薬の
製造方法。
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