JP2000135459A - 多色塗料による自動車ボディ―の色替え塗装方法と塗装装置 - Google Patents
多色塗料による自動車ボディ―の色替え塗装方法と塗装装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 順次搬送される自動車ボディーを多色塗料に
よって色替え塗装するに当たり、塗装装置をシンプル化
小形化すると共に、その色替え時の廃棄塗料と洗浄剤の
消費を低減し、かつ、短時間クリーニングを可能とし、
塗装生産性を向上できる塗装方法と塗装装置を提供す
る。 【解決手段】 多色塗料が混合生成できる5〜8色程度
の少数の原色塗料を色別に送出して、塗装装置(1)の
中間ポジションの選択抽出部(6)で必要な原色塗料の
みを所定比率で抽出して送出路(5)に送り出し、送出
路(5)の中間の粘調混合部(7)で限定特定色・所定
粘度の塗料を生成して送出路(5)終端の塗装ガン
(G)へ送出して塗装する。色替え時には送出路(5)
の始端の洗浄ユニット(C)によって多色塗料の共通の
送出路(5)をクリーニングして、順次必要特定色の塗
装を制御部(24)の塗装プログラムにより自動的に行
う。
よって色替え塗装するに当たり、塗装装置をシンプル化
小形化すると共に、その色替え時の廃棄塗料と洗浄剤の
消費を低減し、かつ、短時間クリーニングを可能とし、
塗装生産性を向上できる塗装方法と塗装装置を提供す
る。 【解決手段】 多色塗料が混合生成できる5〜8色程度
の少数の原色塗料を色別に送出して、塗装装置(1)の
中間ポジションの選択抽出部(6)で必要な原色塗料の
みを所定比率で抽出して送出路(5)に送り出し、送出
路(5)の中間の粘調混合部(7)で限定特定色・所定
粘度の塗料を生成して送出路(5)終端の塗装ガン
(G)へ送出して塗装する。色替え時には送出路(5)
の始端の洗浄ユニット(C)によって多色塗料の共通の
送出路(5)をクリーニングして、順次必要特定色の塗
装を制御部(24)の塗装プログラムにより自動的に行
う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車ボディーの
塗装ラインにおいて、順次搬送されてくる自動車ボディ
ーに多色の塗料の中から特定色のものを選んで色替え塗
装する多色塗料による自動車ボディーの色替え塗装方法
と塗装装置に関するものである。
塗装ラインにおいて、順次搬送されてくる自動車ボディ
ーに多色の塗料の中から特定色のものを選んで色替え塗
装する多色塗料による自動車ボディーの色替え塗装方法
と塗装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車ボディーの塗装においては、電着
塗装による防錆塗装の下塗り塗装の上に、グレー色等の
中塗り塗装を施し、しかるのち、その中塗り塗装の上に
指定色の上塗り塗装を施す三工程を主要部とする塗装方
法が普及している。そして、その上塗り塗装では、コン
ベアーで順次搬送されてくるボディー群をグループ分け
して極めて多種類色(10以上30種類等)に塗装する
必要があるため、図6に示すような塗装装置、即ち、色
別の塗料を粘調してプールした色別塗料タンク35を始
端に有する塗料送出ラインL1・L2・L3・・・LN
を必要な塗料色数だけ並設し、それ等のライン端に特許
第1822017号等として公知の「塗料の変換ユニッ
ト32」を配設し、その変換ユニット32によって必要
色の塗料を順次択一して塗装ガンGに送出する塗装装置
が用いられている。
塗装による防錆塗装の下塗り塗装の上に、グレー色等の
中塗り塗装を施し、しかるのち、その中塗り塗装の上に
指定色の上塗り塗装を施す三工程を主要部とする塗装方
法が普及している。そして、その上塗り塗装では、コン
ベアーで順次搬送されてくるボディー群をグループ分け
して極めて多種類色(10以上30種類等)に塗装する
必要があるため、図6に示すような塗装装置、即ち、色
別の塗料を粘調してプールした色別塗料タンク35を始
端に有する塗料送出ラインL1・L2・L3・・・LN
を必要な塗料色数だけ並設し、それ等のライン端に特許
第1822017号等として公知の「塗料の変換ユニッ
ト32」を配設し、その変換ユニット32によって必要
色の塗料を順次択一して塗装ガンGに送出する塗装装置
が用いられている。
【0003】そして、前記塗装装置においては、その変
換ユニット32によって塗料色を変換する毎に塗料送出
ラインL1・L2・L3・・・に並設した洗浄ユニット
Cから洗浄液を送出して、変換ユニット32から塗装ガ
ンGに至る塗料送出路に残留している前回色の塗料を押
し出しクリーニングし、しかるのち、次の色の塗料を送
出して順次連続的に色替え塗装する塗装システムを採用
している。
換ユニット32によって塗料色を変換する毎に塗料送出
ラインL1・L2・L3・・・に並設した洗浄ユニット
Cから洗浄液を送出して、変換ユニット32から塗装ガ
ンGに至る塗料送出路に残留している前回色の塗料を押
し出しクリーニングし、しかるのち、次の色の塗料を送
出して順次連続的に色替え塗装する塗装システムを採用
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の多色塗
料による自動車ボディーの色替え塗装方法と塗装装置に
おいては、グレー色等に一律に統一した中塗り塗装の上
に多種類色の上塗り塗装を施すため、中塗りと上塗りと
の塗装色間の色相が非類似となるケースが極めて多くな
る。従って、その色相非類似のもとに上塗り塗装の美麗
性を確保するためには、上塗り塗膜を60ミクロン等に
厚目にせざるを得ず、塗料の消費量節減を阻害してい
る。また、その中塗りと上塗りの塗装色の相違から、塗
装の美麗性をさほど必要としないトランク蓋やボンネッ
トの内側部分にも上塗り塗装が必要になるので、上塗り
塗装の工程が煩雑となり手数がかかる。そして、極めて
多数の塗料送出ラインL1・L2・・・を併設したり、
そのライン別の流量調整弁31を設けるレイアウトにな
るため、装置全体が極めて複雑化、巨大化する。
料による自動車ボディーの色替え塗装方法と塗装装置に
おいては、グレー色等に一律に統一した中塗り塗装の上
に多種類色の上塗り塗装を施すため、中塗りと上塗りと
の塗装色間の色相が非類似となるケースが極めて多くな
る。従って、その色相非類似のもとに上塗り塗装の美麗
性を確保するためには、上塗り塗膜を60ミクロン等に
厚目にせざるを得ず、塗料の消費量節減を阻害してい
る。また、その中塗りと上塗りの塗装色の相違から、塗
装の美麗性をさほど必要としないトランク蓋やボンネッ
トの内側部分にも上塗り塗装が必要になるので、上塗り
塗装の工程が煩雑となり手数がかかる。そして、極めて
多数の塗料送出ラインL1・L2・・・を併設したり、
そのライン別の流量調整弁31を設けるレイアウトにな
るため、装置全体が極めて複雑化、巨大化する。
【0005】さらに、前記の従来の塗装装置において
は、10色以上30色にも及ぶ上塗り塗料の変換ユニッ
ト32の形状、重量がかなり大にして塗装ガンGを保持
する塗装用ロボットアームには取付け困難なため、塗装
ライン近傍の工場建物等に取り付けた変換ユニット32
と塗装ガンGとの間を長大な連結ホース33で連結する
レイアウトとなる。従って、前記の色替えの際には、そ
の長大な連結ホース33内の残存塗料の押し出し洗浄が
必要になるので、有機溶剤の洗浄剤の多量消費と塗料の
多量廃棄を生じて有害な工場廃液の増量と資材の無駄消
費をもたらし、さらに、その長大な連結ホース33のク
リーニングを要することから色替えに伴うクリーニング
のためのロスタイムが長くなり、車体塗装の生産性を阻
害する等の難点がある。
は、10色以上30色にも及ぶ上塗り塗料の変換ユニッ
ト32の形状、重量がかなり大にして塗装ガンGを保持
する塗装用ロボットアームには取付け困難なため、塗装
ライン近傍の工場建物等に取り付けた変換ユニット32
と塗装ガンGとの間を長大な連結ホース33で連結する
レイアウトとなる。従って、前記の色替えの際には、そ
の長大な連結ホース33内の残存塗料の押し出し洗浄が
必要になるので、有機溶剤の洗浄剤の多量消費と塗料の
多量廃棄を生じて有害な工場廃液の増量と資材の無駄消
費をもたらし、さらに、その長大な連結ホース33のク
リーニングを要することから色替えに伴うクリーニング
のためのロスタイムが長くなり、車体塗装の生産性を阻
害する等の難点がある。
【0006】一方、二酸化炭素の排出規制や有機溶剤等
の有害工場排出物を厳に規制する社会的趨勢から、工場
塗装ラインにおける有機溶剤の消費と有害排出物を可及
的に抑止低減する技術開発が当該分野で求められてい
る。本発明は以上の従来技術の難点を解消し、併せて当
該分野の技術的要求に応える多色塗料による自動車ボデ
ィーの色替え塗装方法と塗装装置を提供するものであ
る。
の有害工場排出物を厳に規制する社会的趨勢から、工場
塗装ラインにおける有機溶剤の消費と有害排出物を可及
的に抑止低減する技術開発が当該分野で求められてい
る。本発明は以上の従来技術の難点を解消し、併せて当
該分野の技術的要求に応える多色塗料による自動車ボデ
ィーの色替え塗装方法と塗装装置を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決する手
段として、第1発明に係る多色塗料による自動車ボディ
ーの色替え塗装方法は、「択一した特定色の塗料を塗装
ガンに送出して、順送される自動車ボディーに多色塗料
による色替え塗装をするに当たり、前記多色塗料が生成
可能な少数の原色塗料を送出し、該原色塗料送出ライン
の端末において前記特定色に必要な前記原色塗料のみを
選択抽出すると共に、選択抽出された前記原色塗料を該
原色塗料毎の送出ポンプの送出量制御によって所定比率
に設定し、続いて該選択抽出の原色塗料を粘調混合して
必要特定色・所定粘度の塗料を送出路の中間で生成して
前記塗装ガンに送出し、色替え塗装すること」を特徴と
する。
段として、第1発明に係る多色塗料による自動車ボディ
ーの色替え塗装方法は、「択一した特定色の塗料を塗装
ガンに送出して、順送される自動車ボディーに多色塗料
による色替え塗装をするに当たり、前記多色塗料が生成
可能な少数の原色塗料を送出し、該原色塗料送出ライン
の端末において前記特定色に必要な前記原色塗料のみを
選択抽出すると共に、選択抽出された前記原色塗料を該
原色塗料毎の送出ポンプの送出量制御によって所定比率
に設定し、続いて該選択抽出の原色塗料を粘調混合して
必要特定色・所定粘度の塗料を送出路の中間で生成して
前記塗装ガンに送出し、色替え塗装すること」を特徴と
する。
【0008】また、第2発明に係る多色塗料による自動
車ボディーの色替え塗装方法は、「下塗り、中塗り、上
塗りの各塗装工程によって自動車ボディーを色替え塗装
するに当たり、その中塗り塗装に前記第1発明の塗装方
法を用いて、該中塗り塗装を前記上塗り塗装と同一色ま
たは類似色に塗装すること」を特徴とする。
車ボディーの色替え塗装方法は、「下塗り、中塗り、上
塗りの各塗装工程によって自動車ボディーを色替え塗装
するに当たり、その中塗り塗装に前記第1発明の塗装方
法を用いて、該中塗り塗装を前記上塗り塗装と同一色ま
たは類似色に塗装すること」を特徴とする。
【0009】さらに、第3発明に係る多色塗料による自
動車ボディーの色替え塗装装置は、「順送される自動車
ボディーに択一した特定色の塗料を塗装ガンによって吹
き付ける多色塗料の色替え塗装装置において、前記多色
塗料の原色別塗料タンクと送出ポンプを有する原色別塗
料送出ラインを併設すると共に、該原色別塗料送出ライ
ン群の端末を切換えバルブからなる原色塗料選択抽出部
に接続し、該原色塗料選択抽出部と前記塗装ガンとの間
の塗料の送出路の中間に、前記原色塗料選択抽出部によ
って選択抽出された原色塗料を特定色に粘調混合する粘
調混合部を備えると共に、前記送出路の始端に該送出路
の洗浄ユニットを接続し、さらに、特定色毎に必要な原
色塗料の選択抽出のための前記切換えバルブの制御と、
選択抽出の原色塗料を混合比率に設定する前記送出ポン
プの送出量制御と、前記粘調混合部における粘調度と、
前記洗浄ユニットによる前記送出路のクリーニングを予
めインプットした塗装プログラムに基づいて自動制御す
る制御部を備えた構造」を特徴とする。
動車ボディーの色替え塗装装置は、「順送される自動車
ボディーに択一した特定色の塗料を塗装ガンによって吹
き付ける多色塗料の色替え塗装装置において、前記多色
塗料の原色別塗料タンクと送出ポンプを有する原色別塗
料送出ラインを併設すると共に、該原色別塗料送出ライ
ン群の端末を切換えバルブからなる原色塗料選択抽出部
に接続し、該原色塗料選択抽出部と前記塗装ガンとの間
の塗料の送出路の中間に、前記原色塗料選択抽出部によ
って選択抽出された原色塗料を特定色に粘調混合する粘
調混合部を備えると共に、前記送出路の始端に該送出路
の洗浄ユニットを接続し、さらに、特定色毎に必要な原
色塗料の選択抽出のための前記切換えバルブの制御と、
選択抽出の原色塗料を混合比率に設定する前記送出ポン
プの送出量制御と、前記粘調混合部における粘調度と、
前記洗浄ユニットによる前記送出路のクリーニングを予
めインプットした塗装プログラムに基づいて自動制御す
る制御部を備えた構造」を特徴とする。
【0010】即ち、本発明の塗装方法および塗装装置
は、30種類にも及ぶ多色の塗料によって自動車ボディ
ーを色替え塗装するに当たり、その多色塗料を個別に粘
調生成して塗料タンクにプールし、塗装ガンへ供給して
いた従来の形態を、その多色塗料が生成できる少数の原
色塗料を原液のまま送出し、塗装ガンGへ至る中間ポジ
ションにおいて必要な原色塗料のみを抽出して粘調混合
し、特定必要色の塗料を必要量のみ随時生成して塗装ガ
ンGに送出するシステムを特徴としている。
は、30種類にも及ぶ多色の塗料によって自動車ボディ
ーを色替え塗装するに当たり、その多色塗料を個別に粘
調生成して塗料タンクにプールし、塗装ガンへ供給して
いた従来の形態を、その多色塗料が生成できる少数の原
色塗料を原液のまま送出し、塗装ガンGへ至る中間ポジ
ションにおいて必要な原色塗料のみを抽出して粘調混合
し、特定必要色の塗料を必要量のみ随時生成して塗装ガ
ンGに送出するシステムを特徴としている。
【0011】そして、前記第3発明の塗装装置は下記の
態様を採択する。即ち、原色塗料の送出ポンプを「半円
柱部分を切欠いたポンプキャビティーを有してシリンダ
ーに収納したピストンと、該ピストンの回転機構と往復
動機構を備え、前記シリンダーはシリンダー直径上に対
向配設した液体入出口の一次ポートと二次ポートを有
し、前記ピストンは回転動作と往復動作の複合動作が可
能に構成され、該複合動作によるピストンのストローク
中に、前記一次・二次ポートの一方のポートが前記ポン
プキャビティーに連通し、かつ、他方のポートが該ピス
トンの周壁によって閉鎖され、前記ピストンの複合動作
によって前記一次ポートから二次ポートへ液体を送出す
る構造のピストンポンプ」とする。そして、この送出ポ
ンプを塗装ガンを有する塗装用ロボットアームに配設す
ることにより、装置の特段の小型化、コンパクト化と色
替え時の残存塗料のクリーニング経路を可及的に短くす
る。このピストンポンプからなる送出ポンプは、一次ポ
ートと二次ポートが完全に遮断される構造であるため、
極少量の塗料も高精度で送出する。
態様を採択する。即ち、原色塗料の送出ポンプを「半円
柱部分を切欠いたポンプキャビティーを有してシリンダ
ーに収納したピストンと、該ピストンの回転機構と往復
動機構を備え、前記シリンダーはシリンダー直径上に対
向配設した液体入出口の一次ポートと二次ポートを有
し、前記ピストンは回転動作と往復動作の複合動作が可
能に構成され、該複合動作によるピストンのストローク
中に、前記一次・二次ポートの一方のポートが前記ポン
プキャビティーに連通し、かつ、他方のポートが該ピス
トンの周壁によって閉鎖され、前記ピストンの複合動作
によって前記一次ポートから二次ポートへ液体を送出す
る構造のピストンポンプ」とする。そして、この送出ポ
ンプを塗装ガンを有する塗装用ロボットアームに配設す
ることにより、装置の特段の小型化、コンパクト化と色
替え時の残存塗料のクリーニング経路を可及的に短くす
る。このピストンポンプからなる送出ポンプは、一次ポ
ートと二次ポートが完全に遮断される構造であるため、
極少量の塗料も高精度で送出する。
【0012】前記ピストンポンプからなる送出ポンプ
は、ピストンのポンプキャビティーがピストンの縦軸心
を中心とした対称位置の一端部と他端部に二連に設けら
れ、各ポンプキャビティーに対応した一次ポートおよび
二次ポートがそれぞれシリンダに設けられているのが好
ましい。この場合、一方のポンプキャビティーに対応し
た一次ポートおよび二次ポートを塗料用とし、他方のポ
ンプキャビティーに対応した一次ポートおよび二次ポー
トを塗料の洗浄液または希釈液用とすることで、ピスト
ンが塗料被膜によりシリンダ壁に固着してポンプ動作が
不良となる事態が防止される。
は、ピストンのポンプキャビティーがピストンの縦軸心
を中心とした対称位置の一端部と他端部に二連に設けら
れ、各ポンプキャビティーに対応した一次ポートおよび
二次ポートがそれぞれシリンダに設けられているのが好
ましい。この場合、一方のポンプキャビティーに対応し
た一次ポートおよび二次ポートを塗料用とし、他方のポ
ンプキャビティーに対応した一次ポートおよび二次ポー
トを塗料の洗浄液または希釈液用とすることで、ピスト
ンが塗料被膜によりシリンダ壁に固着してポンプ動作が
不良となる事態が防止される。
【0013】
【作用】以上の構成からなる本発明の塗装方法および塗
装装置においては、現に必要な30色程度の自動車ボデ
ィーの多色塗料が5〜8色程度の極少数の原色塗料によ
って、塗料送出ラインの中間で生成される。従って、塗
料送出ラインが極めてシンプル化、簡素化すると共に、
その原色塗料の抽出粘調ポジションを塗装ガンの近傍に
設定することによって、色替え時にはその抽出粘調ポジ
ションと塗装ガンとの間の共通送出路のみの前回色の残
存塗料をクリーニングすれば足りるので、クリーニング
時間が極めて短くなると共に、クリーニング毎の廃棄塗
料や洗浄剤が従来形態のものより特段に少量化する。
装装置においては、現に必要な30色程度の自動車ボデ
ィーの多色塗料が5〜8色程度の極少数の原色塗料によ
って、塗料送出ラインの中間で生成される。従って、塗
料送出ラインが極めてシンプル化、簡素化すると共に、
その原色塗料の抽出粘調ポジションを塗装ガンの近傍に
設定することによって、色替え時にはその抽出粘調ポジ
ションと塗装ガンとの間の共通送出路のみの前回色の残
存塗料をクリーニングすれば足りるので、クリーニング
時間が極めて短くなると共に、クリーニング毎の廃棄塗
料や洗浄剤が従来形態のものより特段に少量化する。
【0014】そして、前記第2発明においては、第1発
明の塗装方法を自動車ボディーの中塗り工程に採択し、
後工程の上塗り工程と同一色または類似色に塗装するの
で、上塗り塗膜を必要以上に厚目にする必要がなく、従
来の塗膜の1/2程度で必要品質の美麗な上塗り塗装が
可能となり、上塗り塗料の消費量節減が促進される。そ
して、中塗り塗装および上塗り塗装が基本的に同一色と
なることから、トランク蓋やボンネット等の内側部分に
は上塗り塗装を施す必要がなく、上塗り工程の簡素化と
それによる塗料消費が節減される。
明の塗装方法を自動車ボディーの中塗り工程に採択し、
後工程の上塗り工程と同一色または類似色に塗装するの
で、上塗り塗膜を必要以上に厚目にする必要がなく、従
来の塗膜の1/2程度で必要品質の美麗な上塗り塗装が
可能となり、上塗り塗料の消費量節減が促進される。そ
して、中塗り塗装および上塗り塗装が基本的に同一色と
なることから、トランク蓋やボンネット等の内側部分に
は上塗り塗装を施す必要がなく、上塗り工程の簡素化と
それによる塗料消費が節減される。
【0015】さらに、前述した特有構造のピストンポン
プによって塗料の送出ポンプを構成した本発明の塗装装
置においては、以下の特有の作用がある。即ち、前記ピ
ストンポンプはピストンが正回転して上昇するとき「ポ
ンプキャビティーと一次ポートを連通状態」にしておく
と、ピストン上昇時に一次ポートから塗料が吸入されて
ポンプキャビティーにプールされ、続くピストン下降時
にポンプキャビティーと二次ポートが連通してキャビテ
ィー内の塗料が二次ポートから送出され、順次連続的に
塗料を送出作用する。従って、そのピストンの回転数
(即ち、上下動インターバル)によって塗料送出量が調
整できるので、極めて高精度の原色塗料の送出量制御が
可能となり、原色塗料の混合比率が高精度に安定可能に
して高品質色の塗料が生成できる。そして、本発明の塗
装方法および塗装装置は、溶剤型塗料あるいは水溶性塗
料のいずれも適用できる。
プによって塗料の送出ポンプを構成した本発明の塗装装
置においては、以下の特有の作用がある。即ち、前記ピ
ストンポンプはピストンが正回転して上昇するとき「ポ
ンプキャビティーと一次ポートを連通状態」にしておく
と、ピストン上昇時に一次ポートから塗料が吸入されて
ポンプキャビティーにプールされ、続くピストン下降時
にポンプキャビティーと二次ポートが連通してキャビテ
ィー内の塗料が二次ポートから送出され、順次連続的に
塗料を送出作用する。従って、そのピストンの回転数
(即ち、上下動インターバル)によって塗料送出量が調
整できるので、極めて高精度の原色塗料の送出量制御が
可能となり、原色塗料の混合比率が高精度に安定可能に
して高品質色の塗料が生成できる。そして、本発明の塗
装方法および塗装装置は、溶剤型塗料あるいは水溶性塗
料のいずれも適用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る多色塗料による自動車ボディーの色替え塗装方法およ
び塗装方法の実施の形態を説明する。まず、本発明の多
色塗料による自動車ボディーの色替え塗装装置の第1実
施形態を図1を参照して説明する。
る多色塗料による自動車ボディーの色替え塗装方法およ
び塗装方法の実施の形態を説明する。まず、本発明の多
色塗料による自動車ボディーの色替え塗装装置の第1実
施形態を図1を参照して説明する。
【0017】第1実施形態の塗装装置1は、図1に示す
ように、下塗り、中塗り、上塗りの三工程によって約3
0種類の多色に塗装する自動車ボディーの塗装工程の中
塗り用の塗装装置1であって、その多色が生成できる5
〜8系統の色別の原色塗料送出ライン3(図示の例では
5系統)によって前半部分が構成されている。各原色塗
料送出ライン3は、例えば「赤、青、黄、白、黒」の異
なる5色の原色塗料タンク2A〜2Eにそれぞれ対応し
て構成されており、それぞれ予圧ポンプ22と送出ポン
プ4とを有している。各原色塗料送出ライン3のライン
端末は、共通の送出路5に設けた三方切替えバルブから
なる原色塗料の選択抽出部6にそれぞれ接続されてい
る。そして、前記各選択抽出部6のバルブ切り替え作動
によって、選択された原色塗料のみが送出路5に送出さ
れると共に、その選択外の原色塗料はリターン管23を
経由して原色塗料タンク2A〜2Eにリターンするよう
に構成されている。
ように、下塗り、中塗り、上塗りの三工程によって約3
0種類の多色に塗装する自動車ボディーの塗装工程の中
塗り用の塗装装置1であって、その多色が生成できる5
〜8系統の色別の原色塗料送出ライン3(図示の例では
5系統)によって前半部分が構成されている。各原色塗
料送出ライン3は、例えば「赤、青、黄、白、黒」の異
なる5色の原色塗料タンク2A〜2Eにそれぞれ対応し
て構成されており、それぞれ予圧ポンプ22と送出ポン
プ4とを有している。各原色塗料送出ライン3のライン
端末は、共通の送出路5に設けた三方切替えバルブから
なる原色塗料の選択抽出部6にそれぞれ接続されてい
る。そして、前記各選択抽出部6のバルブ切り替え作動
によって、選択された原色塗料のみが送出路5に送出さ
れると共に、その選択外の原色塗料はリターン管23を
経由して原色塗料タンク2A〜2Eにリターンするよう
に構成されている。
【0018】前記共通の送出路5には、各選択抽出部6
で選択抽出された原色塗料に溶剤を必要量注入して攪拌
混合する粘調混合部7が設けられている。この粘調混合
部7は、溶剤送出部26から送出される溶剤を注入して
原色塗料を一次混合プールする注入プール部8と、筒体
に混合攪拌羽根を内設した混合部9との組合せにより構
成されている。また、送出路5の終端には塗装ガンGが
設けられ、送出路5の始端には、色替え時に送出路5内
をクリーニングするための洗浄ユニットCが接続されて
いる。そして、この洗浄ユニットCによる洗浄廃液の排
出パイプ29は、前記塗装ガンG近傍の送出路5に接続
されており、これらで塗装装置1の先端部分が構成され
ている。
で選択抽出された原色塗料に溶剤を必要量注入して攪拌
混合する粘調混合部7が設けられている。この粘調混合
部7は、溶剤送出部26から送出される溶剤を注入して
原色塗料を一次混合プールする注入プール部8と、筒体
に混合攪拌羽根を内設した混合部9との組合せにより構
成されている。また、送出路5の終端には塗装ガンGが
設けられ、送出路5の始端には、色替え時に送出路5内
をクリーニングするための洗浄ユニットCが接続されて
いる。そして、この洗浄ユニットCによる洗浄廃液の排
出パイプ29は、前記塗装ガンG近傍の送出路5に接続
されており、これらで塗装装置1の先端部分が構成され
ている。
【0019】第1実施形態の塗装装置1においては、
「赤、青、黄、白、黒」の5色の原色塗料から必要特定
色の塗料を自動的に生成し、また、色替え時に送出路5
内を自動的にクリーニングするため、図1に示すよう
に、前記各送出ポンプ4、洗浄ユニットCおよび溶剤送
出部26の運転を制御し、かつ、各選択抽出部6のバル
ブの切り替えを制御する制御部24が設けられている。
なお、図中符号25は、各送出ポンプ4、洗浄ユニット
C、溶剤送出部26および各選択抽出部6と制御部24
とを結ぶ信号ラインを示している。
「赤、青、黄、白、黒」の5色の原色塗料から必要特定
色の塗料を自動的に生成し、また、色替え時に送出路5
内を自動的にクリーニングするため、図1に示すよう
に、前記各送出ポンプ4、洗浄ユニットCおよび溶剤送
出部26の運転を制御し、かつ、各選択抽出部6のバル
ブの切り替えを制御する制御部24が設けられている。
なお、図中符号25は、各送出ポンプ4、洗浄ユニット
C、溶剤送出部26および各選択抽出部6と制御部24
とを結ぶ信号ラインを示している。
【0020】前記制御部24は、図示省略したコンピュ
ータ装置のスフトウェアとして予め入力された塗装プロ
グラムに従い、前記の各制御を実行する。以下、その制
御フローを図2に基づいて説明する。まず、色替え塗装
のスタート後、最初のステップ(S1)では、色替えを
する必要があるか否かの判定を行い、色替えの必要があ
れば次のステップ(S2)に進み、色替えの必要がなけ
れば後述のステップ(S6)に進む。
ータ装置のスフトウェアとして予め入力された塗装プロ
グラムに従い、前記の各制御を実行する。以下、その制
御フローを図2に基づいて説明する。まず、色替え塗装
のスタート後、最初のステップ(S1)では、色替えを
する必要があるか否かの判定を行い、色替えの必要があ
れば次のステップ(S2)に進み、色替えの必要がなけ
れば後述のステップ(S6)に進む。
【0021】ステップ(S2)では、送出路5に残存す
る前回色の塗料のクリーニングを行うため、各選択抽出
部6に送出路5との流路を閉鎖するバルブ切替え信号を
出力する。続いて、洗浄ユニットCに運転開始信号を出
力する(S3)。そして、送出路5のクリーニングが完
了するまでの所定時間(例えば6sec)の経過を待ち
(S4)、洗浄ユニットCに運転停止信号を出力する
(S5)。
る前回色の塗料のクリーニングを行うため、各選択抽出
部6に送出路5との流路を閉鎖するバルブ切替え信号を
出力する。続いて、洗浄ユニットCに運転開始信号を出
力する(S3)。そして、送出路5のクリーニングが完
了するまでの所定時間(例えば6sec)の経過を待ち
(S4)、洗浄ユニットCに運転停止信号を出力する
(S5)。
【0022】次に、今回の塗装色の塗料を送出路5内に
生成するため、その塗料の生成に必要な各原色塗料の配
合比率および溶剤の配合比率のデータマップをルックア
ップする(S6)。その後、原色塗料の抽出選択を実行
するため、今回の塗装色に必要な各原色塗料に対応した
選択抽出部6に対し、送出路5との流路を開放するバル
ブ切替え信号を出力する(S7)。そして、各原色塗料
の配合比率に応じ、その原色塗料に対応した各送出ポン
プ4の毎秒の送出量を制御するため、各送出ポンプ4に
運転制御信号を出力する(S8)。また、溶剤の配合比
率に応じて注入プール部8への溶剤の注入量を制御する
ため、溶剤送出部26に所定の運転制御信号を出力する
(S9)。
生成するため、その塗料の生成に必要な各原色塗料の配
合比率および溶剤の配合比率のデータマップをルックア
ップする(S6)。その後、原色塗料の抽出選択を実行
するため、今回の塗装色に必要な各原色塗料に対応した
選択抽出部6に対し、送出路5との流路を開放するバル
ブ切替え信号を出力する(S7)。そして、各原色塗料
の配合比率に応じ、その原色塗料に対応した各送出ポン
プ4の毎秒の送出量を制御するため、各送出ポンプ4に
運転制御信号を出力する(S8)。また、溶剤の配合比
率に応じて注入プール部8への溶剤の注入量を制御する
ため、溶剤送出部26に所定の運転制御信号を出力する
(S9)。
【0023】その後、混合部9と塗装ガンGとの間の送
出路5内に今回の塗装色の塗料が生成されるまでの所定
時間(例えば6sec)の経過を待ち(S10)、生成
された塗装色の塗料を塗装ガンGから噴射させることに
より、自動車ボディーに上塗り塗装と同色または類似色
の中塗り塗装を行う。そして、自動車ボディーに対する
中塗り塗装の完了後、塗装工程を継続するか否かを判定
し(S11)、塗装工程を継続する場合には、前記ステ
ップ(S1)に戻る。
出路5内に今回の塗装色の塗料が生成されるまでの所定
時間(例えば6sec)の経過を待ち(S10)、生成
された塗装色の塗料を塗装ガンGから噴射させることに
より、自動車ボディーに上塗り塗装と同色または類似色
の中塗り塗装を行う。そして、自動車ボディーに対する
中塗り塗装の完了後、塗装工程を継続するか否かを判定
し(S11)、塗装工程を継続する場合には、前記ステ
ップ(S1)に戻る。
【0024】以上のように構成された第1実施形態の塗
装装置1においては、制御部24のステップ(S1〜S
5)の制御により、色替え時には、各選択抽出部6のバ
ルブが送出路5との流路を閉鎖し、かつ、洗浄ユニット
Cが自動運転されるため、送出路5内が自動的にクリー
ニングされる。また、制御部24のステップ(S6〜S
9)の制御により、今回の塗装色に必要な各原色塗料に
対応した選択抽出部6のバルブが送出路5との流路を開
放し、各原色塗料の配合比率に応じて対応する各送出ポ
ンプ4の毎秒の送出量が制御され、溶剤の配合比率に応
じて注入プール部8への溶剤の注入量が制御される。そ
の結果、粘調混合部7により、今回の自動車ボディーに
対する塗装色の塗料が「赤、青、黄、白、黒」の5色の
原色塗料により、所定の粘度で送出路5内に自動的に生
成される。そして、生成された特定の塗装色の塗料が塗
装ガンGに送出されて自動車ボディーに塗装される。以
下、前述した制御部24の各ステップの制御により、多
色塗料による自動車ボディーの色替え塗装が反復して行
なわれる。
装装置1においては、制御部24のステップ(S1〜S
5)の制御により、色替え時には、各選択抽出部6のバ
ルブが送出路5との流路を閉鎖し、かつ、洗浄ユニット
Cが自動運転されるため、送出路5内が自動的にクリー
ニングされる。また、制御部24のステップ(S6〜S
9)の制御により、今回の塗装色に必要な各原色塗料に
対応した選択抽出部6のバルブが送出路5との流路を開
放し、各原色塗料の配合比率に応じて対応する各送出ポ
ンプ4の毎秒の送出量が制御され、溶剤の配合比率に応
じて注入プール部8への溶剤の注入量が制御される。そ
の結果、粘調混合部7により、今回の自動車ボディーに
対する塗装色の塗料が「赤、青、黄、白、黒」の5色の
原色塗料により、所定の粘度で送出路5内に自動的に生
成される。そして、生成された特定の塗装色の塗料が塗
装ガンGに送出されて自動車ボディーに塗装される。以
下、前述した制御部24の各ステップの制御により、多
色塗料による自動車ボディーの色替え塗装が反復して行
なわれる。
【0025】続いて、図3および図4を参照して本発明
の第2実施形態の塗装装置1を説明する。第2実施形態
の塗装装置1は、第1実施形態の塗装装置1と略同様に
構成されているが、送出ポンプ4から塗装ガンGまでを
塗装用ロボットのロボットアーム27に装着セットし、
送出ポンプ4を特願平10−94121号に記載されて
いる「小形軽量にして送出量制御が正確にできるピスト
ンポンプ」により構成した点に特徴を有する。
の第2実施形態の塗装装置1を説明する。第2実施形態
の塗装装置1は、第1実施形態の塗装装置1と略同様に
構成されているが、送出ポンプ4から塗装ガンGまでを
塗装用ロボットのロボットアーム27に装着セットし、
送出ポンプ4を特願平10−94121号に記載されて
いる「小形軽量にして送出量制御が正確にできるピスト
ンポンプ」により構成した点に特徴を有する。
【0026】前記送出ポンプ4を構成するピストンポン
プは、図4に示すように、シリンダー11に収納したピ
ストン10を主要部とするピストンポンプであって、ピ
ストン10は、縦軸心15に沿って切欠いた半円柱形の
ポンプキャビティー12を一端部に有する。このピスト
ン10は、他端部のピストン軸18に付設された回転機
構および往復動機構により、縦軸心15廻りの回転動作
と、ストロークLの往復動作の複合動作が可能に構成さ
れている。
プは、図4に示すように、シリンダー11に収納したピ
ストン10を主要部とするピストンポンプであって、ピ
ストン10は、縦軸心15に沿って切欠いた半円柱形の
ポンプキャビティー12を一端部に有する。このピスト
ン10は、他端部のピストン軸18に付設された回転機
構および往復動機構により、縦軸心15廻りの回転動作
と、ストロークLの往復動作の複合動作が可能に構成さ
れている。
【0027】前記ピストン10の回転機構は、図3およ
び図4に示すように、ロボットアーム27から離間した
ポジションに配置された電動部Mにケーブル28を介し
てピストン軸18を連結する作動部17によって構成さ
れている。また、ピストン10の往復動機構は、図4に
示すように、ピストン軸18に設けたカムピン19を円
柱体20の外周に穿設したカム溝21に係合させた円柱
カム機構により構成されている。そして、これらの回転
機構および往復動機構により、ピストン10は、その正
転または逆転の一回転に対して1ストローク往復動作す
るように構成されている。
び図4に示すように、ロボットアーム27から離間した
ポジションに配置された電動部Mにケーブル28を介し
てピストン軸18を連結する作動部17によって構成さ
れている。また、ピストン10の往復動機構は、図4に
示すように、ピストン軸18に設けたカムピン19を円
柱体20の外周に穿設したカム溝21に係合させた円柱
カム機構により構成されている。そして、これらの回転
機構および往復動機構により、ピストン10は、その正
転または逆転の一回転に対して1ストローク往復動作す
るように構成されている。
【0028】一方、前記シリンダー11には、その直径
上に対向配置された液体出入口としての一次ポート13
と二次ポート14が設けられている。そして、このシリ
ンダー11およびピストン10を備えたピストンポンプ
から成る送出ポンプ4は、ピストン10が正回転して下
死点から上死点に移動する往動工程の半回転において、
一次ポート13がポンプキャビティー12と連通状態と
なり、一次ポート13と180°位置ずれしている二次
ポート14がピストン10の周壁によって閉鎖されるこ
とにより、一次ポート13からポンプキャビティー12
へ液体(原色塗料)を吸い込むように構成されている。
また、続くピストン10の復動工程の半回転において
は、ポンプキャビティー12が二次ポート14と連通状
態となり、一次ポート13がピストン10の周壁によっ
て閉鎖されることにより、ピストン10の押し出し作用
によってポンプキャビティー12内の液体を二次ポート
14へ送出し、以下順次これを反復して液体を一次ポー
ト13から二次ポート14へ送出するように構成されて
いる。
上に対向配置された液体出入口としての一次ポート13
と二次ポート14が設けられている。そして、このシリ
ンダー11およびピストン10を備えたピストンポンプ
から成る送出ポンプ4は、ピストン10が正回転して下
死点から上死点に移動する往動工程の半回転において、
一次ポート13がポンプキャビティー12と連通状態と
なり、一次ポート13と180°位置ずれしている二次
ポート14がピストン10の周壁によって閉鎖されるこ
とにより、一次ポート13からポンプキャビティー12
へ液体(原色塗料)を吸い込むように構成されている。
また、続くピストン10の復動工程の半回転において
は、ポンプキャビティー12が二次ポート14と連通状
態となり、一次ポート13がピストン10の周壁によっ
て閉鎖されることにより、ピストン10の押し出し作用
によってポンプキャビティー12内の液体を二次ポート
14へ送出し、以下順次これを反復して液体を一次ポー
ト13から二次ポート14へ送出するように構成されて
いる。
【0029】このように構成されたピストンポンプから
成る各送出ポンプ4は、一次ポート13と二次ポート1
4が完全に遮断される構造であるため、極少量の塗料も
高精度で送出することができる。そして、各送出ポンプ
4は、ロボットアーム27の後端上部に並設してセット
され、そのピストン10の回転数が前記制御部24の指
令による各電動部Mの回転数制御によって個別に調整さ
れることにより、液体送出量が高精度に制御される。即
ち、第2実施形態の塗装装置1において、各送出ポンプ
4は、選択抽出部6へ抽出送出する原色塗料の比率(送
出量)を正確に設定するように構成されている。
成る各送出ポンプ4は、一次ポート13と二次ポート1
4が完全に遮断される構造であるため、極少量の塗料も
高精度で送出することができる。そして、各送出ポンプ
4は、ロボットアーム27の後端上部に並設してセット
され、そのピストン10の回転数が前記制御部24の指
令による各電動部Mの回転数制御によって個別に調整さ
れることにより、液体送出量が高精度に制御される。即
ち、第2実施形態の塗装装置1において、各送出ポンプ
4は、選択抽出部6へ抽出送出する原色塗料の比率(送
出量)を正確に設定するように構成されている。
【0030】以上のように構成された第2実施形態の塗
装装置1においては、送出ポンプ4が小形軽量なピスト
ンポンプで構成され、この送出ポンプ4から塗装ガンG
までの部分が塗装用ロボットのロボットアーム27に装
着セットされている。このため、自動車ボディーに対す
る塗装色の色替え毎にクリーニングする送出路5が極め
て短くなり、色替え洗浄に要するロスタイムが短くな
る。従って、塗装装置1の塗装生産性が向上すると共
に、色替え洗浄による廃棄塗料や洗浄剤の廃棄量を従来
より格段に低減できる。また、ピストンポンプから成る
送出ポンプ4は、毎分当り1〜2グラム程度の高精度な
送出量調整ができ、原色塗料の送出量の高精度調整がで
きるので、原色塗料によって生成する塗料色の品質も良
く、美麗な塗装品質が確保できる。
装装置1においては、送出ポンプ4が小形軽量なピスト
ンポンプで構成され、この送出ポンプ4から塗装ガンG
までの部分が塗装用ロボットのロボットアーム27に装
着セットされている。このため、自動車ボディーに対す
る塗装色の色替え毎にクリーニングする送出路5が極め
て短くなり、色替え洗浄に要するロスタイムが短くな
る。従って、塗装装置1の塗装生産性が向上すると共
に、色替え洗浄による廃棄塗料や洗浄剤の廃棄量を従来
より格段に低減できる。また、ピストンポンプから成る
送出ポンプ4は、毎分当り1〜2グラム程度の高精度な
送出量調整ができ、原色塗料の送出量の高精度調整がで
きるので、原色塗料によって生成する塗料色の品質も良
く、美麗な塗装品質が確保できる。
【0031】図5は、前述の送出ポンプ4として使用可
能なピストンポンプの他の実施形態を示している。図5
(a)に示すピストンポンプは、ピストン10の縦軸心
15を中心とした180°の対称位置の両端部に、それ
ぞれ半円注状に切欠いた第1ポンプキャビティー12A
と第2ポンプキャビティー12Bとが二連に設けられて
いる。そして、シリンダー11には、第1ポンプキャビ
ティー12Aに対応した一次ポート13および二次ポー
ト14と、第2ポンプキャビティー12Bに対応した一
次ポート13および二次ポート14がそれぞれ設けられ
ている。なお、このピストンポンプには、図4に示した
ピストンポンプと同様の回転機構および往復動機構が付
設されている。
能なピストンポンプの他の実施形態を示している。図5
(a)に示すピストンポンプは、ピストン10の縦軸心
15を中心とした180°の対称位置の両端部に、それ
ぞれ半円注状に切欠いた第1ポンプキャビティー12A
と第2ポンプキャビティー12Bとが二連に設けられて
いる。そして、シリンダー11には、第1ポンプキャビ
ティー12Aに対応した一次ポート13および二次ポー
ト14と、第2ポンプキャビティー12Bに対応した一
次ポート13および二次ポート14がそれぞれ設けられ
ている。なお、このピストンポンプには、図4に示した
ピストンポンプと同様の回転機構および往復動機構が付
設されている。
【0032】図5(a)に示したピストンポンプにおい
ては、ピストン10が1回転しつつ1ストロークする往
復動工程の半ストローク毎に第1ポンプキャビティー1
2Aと第2ポンプキャビティー12Bが交互に吸引、吐
出作用するので、脈動の少ない送出ポンプ4を構成する
ことができる。従って、このピストンポンプで送出ポン
プ4を構成することにり、脈動防止のためのアキューム
レーターを不要とし、塗装装置1をより簡素化コンパク
ト化することができる。そして、塗装装置1の簡素化に
より、色替えクリーニングを一段とスピード化できると
共に、クリーニング時の洗浄剤消費を大幅に減少させる
ことができる。
ては、ピストン10が1回転しつつ1ストロークする往
復動工程の半ストローク毎に第1ポンプキャビティー1
2Aと第2ポンプキャビティー12Bが交互に吸引、吐
出作用するので、脈動の少ない送出ポンプ4を構成する
ことができる。従って、このピストンポンプで送出ポン
プ4を構成することにり、脈動防止のためのアキューム
レーターを不要とし、塗装装置1をより簡素化コンパク
ト化することができる。そして、塗装装置1の簡素化に
より、色替えクリーニングを一段とスピード化できると
共に、クリーニング時の洗浄剤消費を大幅に減少させる
ことができる。
【0033】また、図5(a)に示したピストンポンプ
は、例えば第2ポンプキャビティー12Bに対応した一
次ポート13および二次ポート14を塗料用とし、第1
ポンプキャビティー12Aに対応した一次ポート13お
よび二次ポート14を、ピストン10とシリンダー11
の間に介在する塗料を洗浄、除去するための洗浄液また
は希釈液用とすることで、ピストン10が塗料被膜によ
りシリンダー11の壁面に固着してポンプ動作が不良と
なる事態を防止することができる。なお、塗料の洗浄液
または希釈液用とする第1ポンプキャビティー12Aの
形状は、図5(b)に示すように、ピストン10の周面
をリング溝状に切欠いた形状としても良い。
は、例えば第2ポンプキャビティー12Bに対応した一
次ポート13および二次ポート14を塗料用とし、第1
ポンプキャビティー12Aに対応した一次ポート13お
よび二次ポート14を、ピストン10とシリンダー11
の間に介在する塗料を洗浄、除去するための洗浄液また
は希釈液用とすることで、ピストン10が塗料被膜によ
りシリンダー11の壁面に固着してポンプ動作が不良と
なる事態を防止することができる。なお、塗料の洗浄液
または希釈液用とする第1ポンプキャビティー12Aの
形状は、図5(b)に示すように、ピストン10の周面
をリング溝状に切欠いた形状としても良い。
【0034】なお、本発明の塗装方法および塗装装置
は、前述した実施形態に限定されず、例えば、「下塗
り、中塗り、上塗り」の三工程のうちの上塗り塗装工程
に適用することができる。また、送出ポンプ4の構造を
他の構造に変更し、あるいは、図4に示すピストンポン
プのピストン10の往復動機構を円柱カム機構以外の機
構に変更することができる。
は、前述した実施形態に限定されず、例えば、「下塗
り、中塗り、上塗り」の三工程のうちの上塗り塗装工程
に適用することができる。また、送出ポンプ4の構造を
他の構造に変更し、あるいは、図4に示すピストンポン
プのピストン10の往復動機構を円柱カム機構以外の機
構に変更することができる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明の多色塗料
による自動車ボディーの色替え塗装方法と塗装装置によ
れば、極めて多種類色の塗料を「少数の原色塗料によっ
て塗料送出ライン中間の粘調混合部によって生成して送
出する」ので、塗装ユニットを極めてコンパクト化、小
形化できると共に、その粘調混合部を塗装ガンの近傍に
設定することによって、色替え時のロスタイムを短縮し
て塗装生産性を向上し、かつ、色替え時の塗料と洗浄剤
の廃棄量を低減して、塗料コストの低減の促進と当該技
術分野の要求に応えることができる。
による自動車ボディーの色替え塗装方法と塗装装置によ
れば、極めて多種類色の塗料を「少数の原色塗料によっ
て塗料送出ライン中間の粘調混合部によって生成して送
出する」ので、塗装ユニットを極めてコンパクト化、小
形化できると共に、その粘調混合部を塗装ガンの近傍に
設定することによって、色替え時のロスタイムを短縮し
て塗装生産性を向上し、かつ、色替え時の塗料と洗浄剤
の廃棄量を低減して、塗料コストの低減の促進と当該技
術分野の要求に応えることができる。
【0036】さらに、前記第2発明の塗装方法によれ
ば、前記の効果を奏する第1発明の塗装方法を「上塗り
・中塗り・下塗り」の塗装工程の中塗り工程に応用し
て、上塗り塗装と同一色または類似色に塗装するので、
上塗り塗膜を従来の塗装方法より薄目にしても美麗な上
塗りができると共に、トランク蓋内側等の上塗り塗装の
省略が可能になり、塗料消費の低減と上塗り工程の簡素
化によって自動車ボディーの塗装生産性とコスト低減が
一段と促進できる。
ば、前記の効果を奏する第1発明の塗装方法を「上塗り
・中塗り・下塗り」の塗装工程の中塗り工程に応用し
て、上塗り塗装と同一色または類似色に塗装するので、
上塗り塗膜を従来の塗装方法より薄目にしても美麗な上
塗りができると共に、トランク蓋内側等の上塗り塗装の
省略が可能になり、塗料消費の低減と上塗り工程の簡素
化によって自動車ボディーの塗装生産性とコスト低減が
一段と促進できる。
【図1】本発明の塗装方法に使用する塗装装置の第1実
施形態の全体構成を示す構成図である。
施形態の全体構成を示す構成図である。
【図2】第1実施形態の塗装装置における制御部の機能
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
【図3】本発明の塗装方法に使用する塗装装置の第2実
施形態の要部構成を示す構成図であって、(a)はその
側面図、(b)はその平面図である。
施形態の要部構成を示す構成図であって、(a)はその
側面図、(b)はその平面図である。
【図4】第2実施形態の塗装装置における送出ポンプの
構造を示し、(a)はピストン上死点位置での縦断面
図、(b)はピストン下死点位置での縦断面図、(c)
はピストン上死点位置での横断面図、(d)はピストン
下死点位置での横断面図である。
構造を示し、(a)はピストン上死点位置での縦断面
図、(b)はピストン下死点位置での縦断面図、(c)
はピストン上死点位置での横断面図、(d)はピストン
下死点位置での横断面図である。
【図5】(a),(b)は送出ポンプの他の実施形態を
それぞれ示す縦断面図である。
それぞれ示す縦断面図である。
【図6】従来例の塗装装置の全体構成図である。
1 塗装装置 2A〜2E 原色塗料タンク 3 原色塗料送出ライン 4 送出ポンプ 5 送出路 6 選択抽出部 7 粘調混合部 8 注入プール部 9 混合部 10 ピストン 11 シリンダー 12 ポンプキャビティー 13 一次ポート 14 二次ポート 17 作動部 19 カムピン 21 カム溝 24 制御部 25 信号ライン 27 ロボットアーム C 洗浄ユニット G 塗装ガン M 電動部
フロントページの続き (72)発明者 田島 栄光 三重県鈴鹿市平田町1907番地 本田技研工 業株式会社鈴鹿製作所内 (72)発明者 平田 浩太郎 三重県鈴鹿市平田町1907番地 本田技研工 業株式会社鈴鹿製作所内 (72)発明者 安田 哲也 三重県鈴鹿市平田町1907番地 本田技研工 業株式会社鈴鹿製作所内
Claims (5)
- 【請求項1】 択一した特定色の塗料を塗装ガンに送出
して、順送される自動車ボディーに多色塗料による色替
え塗装をするに当たり、前記多色塗料が生成可能な少数
の原色塗料を送出し、該原色塗料送出ラインの端末にお
いて前記特定色に必要な前記原色塗料のみを選択抽出す
ると共に、選択抽出された前記原色塗料を該原色塗料毎
の送出ポンプの送出量制御によって所定比率に設定し、
続いて該選択抽出の原色塗料を粘調混合して必要特定色
・所定粘度の塗料を送出路の中間で生成して前記塗装ガ
ンに送出し、色替え塗装することを特徴とする多色塗料
による自動車ボディーの色替え塗装方法。 - 【請求項2】 下塗り、中塗り、上塗りの各塗装工程に
よって自動車ボディーの色替え塗装をするに当たり、前
記中塗り塗装を、請求項1に記載の色替え塗装方法によ
って前記上塗り塗装と同一色または類似色に塗装するこ
とを特徴とする多色塗料による自動車ボディーの色替え
塗装方法。 - 【請求項3】 順送される自動車ボディーに択一した特
定色の塗料を塗装ガンによって吹き付ける多色塗料の色
替え塗装装置において、前記多色塗料の原色別塗料タン
クと送出ポンプを有する原色別塗料送出ラインを併設す
ると共に、該原色別塗料送出ライン群の端末を切換えバ
ルブからなる原色塗料選択抽出部に接続し、該原色塗料
選択抽出部と前記塗装ガンとの間の塗料の送出路の中間
に、前記原色塗料選択抽出部によって選択抽出された原
色塗料を特定色に粘調混合する粘調混合部を備えると共
に、前記送出路の始端に該送出路の洗浄ユニットを接続
し、さらに、特定色毎に必要な原色塗料の選択抽出のた
めの前記切換えバルブの制御と、選択抽出の原色塗料を
混合比率に設定する前記送出ポンプの送出量制御と、前
記粘調混合部における粘調度と、前記洗浄ユニットによ
る前記送出路のクリーニングを予めインプットした塗装
プログラムに基づいて自動制御する制御部を備えた構造
を特徴とする多色塗料による自動車ボディーの色替え塗
装装置。 - 【請求項4】 原色別塗料送出ラインの送出ポンプが塗
装ガンを有する塗装用ロボットアームに配設され、か
つ、該送出ポンプが、半円柱部分を切欠いたポンプキャ
ビティーを有してシリンダーに収納したピストンと、該
ピストンの回転機構と往復動機構を備え、前記シリンダ
ーはシリンダー直径上に対向配設した液体入出口の一次
ポートと二次ポートを有し、前記ピストンは回転動作と
往復動作の複合動作が可能に構成され、該複合動作によ
るピストンのストローク中に、前記一次・二次ポートの
一方のポートが前記ポンプキャビティーに連通し、か
つ、他方のポートが該ピストンの周壁によって閉鎖さ
れ、前記ピストンの複合動作によって前記一次ポートか
ら二次ポートへ液体を送出する構造のピストンポンプか
らなることを特徴とする請求項3に記載の多色塗料によ
る自動車ボディーの色替え塗装装置。 - 【請求項5】 前記送出ポンプは、ピストンのポンプキ
ャビティーがピストンの縦軸心を中心とした対称位置の
一端部と他端部に二連に設けられ、各ポンプキャビティ
ーに対応した一次ポートおよび二次ポートがそれぞれシ
リンダに設けられていることを特徴とする請求項4に記
載の多色塗料による自動車ボディーの色替え塗装装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11237761A JP2000135459A (ja) | 1998-08-27 | 1999-08-25 | 多色塗料による自動車ボディ―の色替え塗装方法と塗装装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25759898 | 1998-08-27 | ||
JP10-257598 | 1998-08-27 | ||
JP11237761A JP2000135459A (ja) | 1998-08-27 | 1999-08-25 | 多色塗料による自動車ボディ―の色替え塗装方法と塗装装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000135459A true JP2000135459A (ja) | 2000-05-16 |
Family
ID=26533363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11237761A Pending JP2000135459A (ja) | 1998-08-27 | 1999-08-25 | 多色塗料による自動車ボディ―の色替え塗装方法と塗装装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000135459A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1999
- 1999-08-25 JP JP11237761A patent/JP2000135459A/ja active Pending
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A02 | Decision of refusal |
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