JP2000126273A - 眼灌流・洗浄液バッグ - Google Patents
眼灌流・洗浄液バッグInfo
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Abstract
避し 眼潅流、洗浄液を安定に封入、収容できる、眼灌
流、洗浄液バッグを提供。 【解決手段】連通可能な隔壁を有するプラスチック製複
室バッグの1室に重炭酸塩固形剤が封入されており、他
室に該固形剤の溶解液が封入されており、上記固形剤及
び溶解液の少なくとも一方にオキシグルタチオン及びデ
キストロースから選ばれる少なくとも1種が含まれてい
ることを特徴とする眼灌流・洗浄液バッグ。
Description
グ、より詳しくは、眼科手術時の眼内及び眼外灌流、洗
浄等に用いられる重炭酸塩並びにグルタチオン及び/又
はデキストロースを含む液を用時混合して調整するため
の成分を複室バッグに安定に収容してなるバッグに関す
る。
の眼科手術時等に、眼内及び眼外灌流、洗浄に用いられ
る液としては、現在、「オペガード」(千寿製薬株式会
社製造、武田薬品工業株式会社販売)及び「ビーエスエ
スプラス」(BSS PLUS、参天製薬株式会社輸入
販売)が市販されている。
てのデキストロースを含むpH7.2〜8.2の範囲の
液状形態に調整されているが、該デキストロースは酸性
域で安定なため、長期保存安定性に欠ける不利がある。
シグルタチオン、デキストロース、カルシウムイオン及
びマグネシウムイオンを含む溶液(10ml又は20m
l)と、重炭酸イオンを含む希釈液(240ml又は4
80ml)とを、別々のガラスバイアルに収容し、使用
時に両頭針のついた移注器を用いてオキシグルタチオン
等を含む溶液を、希釈液の入ったガラス容器に移注し、
混注後使用する形態となっている。これはオキシグルタ
チオン及びデキストロースが、pH7以上での長期に亘
る安定維持が困難であることと、カルシウムイオン及び
マグネシウムイオンは長期間希釈液と接触する場合には
沈殿を生じる不利があるという理由による。
期安定に保存できるものである反面、その使用時には、
下記(1)〜(4)に従う移注手順を必要とし、これに伴われ
る、例えば下記(a)〜(f)等の欠点がある。
チオン溶液を収容したガラス容器(ボトル)のゴム栓を
外し、移注器の一方の針(樹脂針)のキャップを外し、
該樹脂針を上記ボトルのゴム栓に突き刺す、(2) 次に、
移注針の他方の針(ステンレス針)のキャップを外し、
(3) 希釈液を入れたガラス容器(ボトル)のアルミカバ
ーを外し、ステンレス針を該ボトルのゴム栓に突き刺
す、(4) 注入後2液をよく混合する。
グルタチオン溶液を収容したボトルのゴム栓に、樹脂針
を突き刺す操作は、かなり困難である、(b) 2液の混注
に時間がかかりすぎ、救急使用時等には迅速に対応でき
ない、(c) 上記混注時における細菌汚染の危険は避けら
れない、(d) 同一ボトルのゴム栓に樹脂針を2回以上刺
したりすると、それだけ異物混入の危険が多くなる、
(e) 上記混合手順を間違うと混合されないか混合後に液
の濃度が変化する、(f) 混注されないで希釈液だけが誤
って投与される可能性もある。
ラスは勿論のこと、この種の眼灌流、洗浄液は、一般に
ガラスバイアルに収容された液状形態を有しており、ま
た重炭酸イオンを用いてpH8付近のアルカリ域に調整
されるため、ガラス製容器に充填後、加熱滅菌して保存
すると、経時的にガラスフレークが発生するという致命
的欠点があった。
て、之等に認められる欠点を全て解消された、新しい眼
灌流、洗浄液の開発が当業界で要望されている。
る重炭酸イオン(炭酸水素イオン)は、液中では次式
(1)
系では該式(1)の右辺の炭酸ガスの揮散によって反応
が右側に進行し、これに伴われて重炭酸イオンの減少及
び炭酸イオンの増加が起こり、水溶液のpHが次第に上
昇する。
7.5±0.2の範囲にあり、眼瞼を長時間閉じた状態
では、pH約7.25である。該pH範囲を外れた例え
ばpH6以下や8以上では、人は不快感を感じるので、
眼灌流、洗浄液のpHはできるだけ上記範囲内とする必
要がある。この範囲を外れるpH上昇等は極力防がなけ
ればならない。
は、上記経時的pH変化を防止するために、ガラス製バ
イアル等の密閉容器に充填され、発生する炭酸ガスの揮
散を防止することにより一定の平衡状態を保ち、重炭酸
イオン濃度及び液pHの安定化を図っている。
く、非常に重く、廃棄処分にも苦労するという致命的欠
点があるに加えて、上記眼灌流、洗浄液の加熱滅菌時に
おける炭酸ガスの発生は避けられず、この発生ガスによ
り容器内圧が上昇し、これがガラス容器の破損を誘発す
るおそれも多々ある。
は、上記のようにpHが7〜8程度の範囲の弱アルカリ
性を保持するのが望ましいが、かかるpHでは、ガラス
容器に充填後、加熱滅菌して保存すると、経時的に器壁
からガラスフレークを発生させ、このために長期保存が
できない欠点もある。
は、上記従来技術に見られる欠点を解消して、オキシグ
ルタチオン及び/又はデキストロースと共に重炭酸塩を
含有する眼灌流、洗浄液を、用時に容易に調製し得、そ
れ故、長期間に亘る安定した保存が可能であり、炭酸ガ
ス発生による液のpH変化やこれに伴われる薬剤の劣化
が回避できる、新しい眼灌流、洗浄液バッグを提供する
ことにある。
ねた結果、従来の重炭酸イオンを含有する薬液に代え
て、該重炭酸イオンを与える化合物(重炭酸塩)を固形
剤形態に調製し、これをその溶解液と別個に、連通可能
な隔壁を有するプラスチック製複室バッグの各室に封入
することにより、従来の経時的ガラスフレーク発生等の
弊害が伴われることなく、高圧蒸気滅菌、熱水浸漬滅
菌、熱水シャワー滅菌等の一般的滅菌方法による滅菌が
可能であり、しかも経時的pH変化や薬剤劣化等の問題
も伴われることなく、長期に亘って安定して保存でき、
更に用時には上記バッグの各室を連通させることによっ
て、容易にバッグ内容物を混合して所望の眼灌流、洗浄
液を調製できる、新しい眼灌流、洗浄液バッグが得られ
ることを見いだした。本発明はこの新しい知見に基づい
て完成されたものである。
能な隔壁を有するプラスチック製複室バッグの1室に重
炭酸塩固形剤が封入されており、他室に該固形剤の溶解
液が封入されており、上記固形剤及び溶解液の少なくと
も一方にオキシグルタチオン及びデキストロースから選
ばれる少なくとも1種が含まれていることを特徴とする
眼灌流・洗浄液バッグが提供される。
眼灌流、洗浄液バッグが提供される。
ある眼灌流・洗浄液バッグ。
である眼灌流・洗浄液バッグ。
デキストロースから選ばれる少なくとも1種を含むもの
である眼灌流・洗浄液バッグ。
ウムイオン、カルシウムイオン及びマグネシウムイオン
から選ばれる少なくとも1種を含むものである眼灌流・
洗浄液バッグ。
シグルタチオン及びデキストロースから選ばれる少なく
とも1種、好ましくは両者とからなるものである眼灌流
・洗浄液バッグ。
塩、カリウム塩、カルシウム塩及びマグネシウム塩から
選ばれる少なくとも1種を含むものである眼灌流・洗浄
液バッグ。
態である眼灌流・洗浄液バッグ。
形剤と溶解液とを混ぜ合わせて形成される眼灌流・洗浄
液が、その1000ml当たりに下記許容範囲、より好
ましくは下記好適範囲から選ばれる各成分を含有するよ
うに調製される眼灌流・洗浄液バッグ。
るプラスチック製複室バッグの利用に基づいて、眼灌
流、洗浄液の必須成分とするオキシグルタチオン及び/
又はデキストロースと重炭酸塩とを長期に亘って安定に
封入、収容でき、しかも、破損やガラスフレーク発生の
危険を回避でき、軽量化を図り得、更に、通常の操作で
簡便に製造できる利点がある。
グにつき詳述すれば、本発明バッグに封入、収容する眼
灌流、洗浄液は、重炭酸塩固形剤及びその溶解液から構
成される。
表示は、特に明記する場合を除いて、本発明バッグ内容
物(封入物)を混合して調製される眼灌流、洗浄液のイ
オン及び塩濃度(無水物換算とする)を示すものとす
る。
分として、これに更にオキシグルタチオン及び/又はデ
キストロース、及び所望によりナトリウム塩、カリウム
塩、カルシウム塩及びマグネシウム塩から選ばれる少な
くとも1種を含ませることができる。
たときに重炭酸イオンを生ずる化合物であれば特に制限
されず、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモ
ニウム、炭酸水素カリウム、その他の炭酸水素塩のいず
れでもよい。また、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム等の炭酸イオンを生じる炭酸塩も、調製される眼灌
流、洗浄液のpH範囲では重炭酸イオンを生じるため、
之等も上記重炭酸イオンを生じる化合物として使用する
ことができる。之等各化合物は、これを溶解液に溶解し
たときに生じる重炭酸イオンの濃度が、通常15〜50
mM程度の範囲となる量で適宜用いられる。上記濃度範
囲は、例えば炭酸水素ナトリウム水溶液の場合は、約
0.1〜0.4w/v%の濃度に相当する。特に好ましい
炭酸水素ナトリウム水溶液の濃度範囲は、約0.16〜
0.24w/v%である。
ことのできるナトリウム塩、カリウム塩としては、この
種眼灌流、洗浄液に慣用されている塩化ナトリウム、塩
化カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナ
トリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等を例示することが
できる。また、同様に所望により添加配合することので
きるカルシウム塩及びマグネシウム塩としては、例えば
カルシウム及びマグネシウムの塩化物、硫酸塩等のこの
種眼灌流、洗浄液に慣用されるものが例示できる。
物が通常入手される例えば粉末形態のままであってもよ
く、複数の構成成分化合物を用いる場合は、これらを混
合して粉末形態に調製してもよく、また構成成分又はそ
の混合物を常法に従い賦形して細粒、顆粒、錠剤等の形
態に調整することもできる。更に構成成分又はその混合
物を水その他の適当な溶媒に溶解した溶液を通常の方法
に従い凍結乾燥して得られる凍結乾燥粉末等の形態とす
ることもできる。
粉末形態の固形剤は、その凍結乾燥操作によっても重炭
酸塩乃至イオンの減少等の弊害は認められず、また、そ
の溶解性は原末に比してより向上することが認められ
た。更に、該固形剤として重炭酸塩と他の成分との混合
物を凍結乾燥して得られる粉末は、各成分の粉末を単に
混合したものに比して、溶解性が向上するのみならず、
溶解液の均質性も優れることが確認された。之等のこと
から、本発明における上記重炭酸塩固形剤は、特に凍結
乾燥粉末形態であるのが好ましい。尚、上記凍結乾燥粉
末の調製に当たっては、重炭酸塩と、例えば塩化ナトリ
ウムやリン酸水素二ナトリウムのようなナトリウム塩及
び例えば塩化カリウムのようなカリウム塩との併用が、
上記溶解性及び溶解液の均質性の面から好ましい。
炭酸塩固形剤との混合によって、該固形剤を溶解できる
ものであればよく、最も簡単には、滅菌精製水等である
ことができる。該溶解液は、また上記滅菌精製水等に、
オキシグルタチオン及び/又はデキストロース、及び更
に所望により上記と同様のナトリウム塩、カリウム塩、
カルシウム塩及びマグネシウム塩から選ばれる少なくと
も1種を溶解させたものであることもできる。
及び/又はデキストロースを本発明眼灌流、洗浄バッグ
に利用する場合、之等を安定に保持し且つ重炭酸塩固形
剤との混合後にこれを適用されるヒトが不快感を感じな
い所望のpH、通常約6〜8とするように、該溶解液
は、適当なpH調整剤を用いて、pH約2.5〜7.5
の範囲、好ましくは約3.0〜6.0の範囲に調整され
るのがよい。ここでpH調整剤としては、慣用される水
酸化ナトリウムや塩酸等を利用することができる。
る例えばリン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリ
ウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、
酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の緩衝剤を添加するこ
ともでき、これにより急激なpH変化を防止することが
できる。かかる緩衝剤は、複室バッグの各室内容物を混
合したときに、充分な緩衝能を発揮できる濃度で用いら
れるのがよい。該濃度は、例えばリン酸水素二ナトリウ
ムを例にとれば、約0.03〜0.06w/v%、好まし
くは約0.035〜0.05w/v%の範囲から選ばれる
のがよい。また、酢酸ナトリウムでは、約0.02〜
0.06w/v%、好ましくは約0.03〜0.05w/v%
の範囲から選ばれるのがよい。
を連通させて各室内容物を混合して得られる液が、従来
より汎用されているこの種の眼内灌流、洗浄液の組成と
同様のもの又は之等を若干変更したものとなるように適
宜決定することができる。代表的な眼灌流、洗浄液組成
例としては、各室内容物を混合溶解して調製される眼灌
流、洗浄液が前述した組成範囲となるものを例示でき
る。
ナトリウム及びカリウムの塩又は之等のイオンを配合す
る場合、之等の配合量は、重炭酸塩固形剤及び溶解液を
混合後の濃度として、通常塩化ナトリウムでは約0.5
〜0.9w/v%、好ましくは約0.6〜0.8w/v%の範
囲であるのがよく、塩化カリウムでは約0.02〜0.
05w/v%、好ましくは約0.025〜0.045w/v%
の範囲であるのが望ましい。
には、更に例えばリン酸塩若しくはリン酸イオンや、
銅、亜鉛等の微量金属やそのイオン等を含ませることも
できる。
灌流、洗浄液の各成分を各室に封入(収容、充填)する
ための、プラスチック製複室バッグは、医療分野におい
て用いられることの知られている各種プラスチック製で
あればいずれでもよい。その材質の例としては、例えば
ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニルや之等を適当な比率で配合ある
いはラミネートしたものを例示できる。また、上記バッ
グは、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリビニルアル
コール(PVA)、エチレンビニルアルコール共重合体
(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ナイ
ロン等の材質のものや、之等の表面に更に酸化珪素、酸
化アルミニウム等の無機物を蒸着させたものや、之等各
種材質の多層フィルム(ラミネートフィルム)からなる
もの等であってもよい。
制限はなく、一般には長方形のものがよく用いられる。
該バッグの内容量は、一般的には約20ml程度から3
リットル程度の範囲とされ、厚さは100〜500μm
程度の範囲とされるのが望ましい。
なくとも2室からなるプラスチック製バッグであるのが
よい。かかるバッグは、輸液分野では既に知られてお
り、例えば2室の連通部を閉鎖する手段が設けられたも
の(特公昭63−20550号公報、実公昭63−17
474号公報等参照)や、2室を区画するシール部が押
圧により連通できるもの(特開昭63−309263号
公報、特開平2−4671号公報等参照)等を例示する
ことができる。本発明では之等バッグの少なくとも1室
に、前記重炭酸塩固形剤が封入され、他の少なくとも1
室にその溶解液が封入されればよい。
酸塩固形剤を封入した第1室と、その溶解液を封入した
第2室の2室からなるものである必要はなく、更に例え
ばカルシウムイオン及びマグネシウムイオンから選ばれ
る少なくとも1種を含む薬液又はカルシウム塩及びマグ
ネシウム塩から選ばれる少なくとも1種を含む固形剤を
封入した第3室等を有する3室以上の複室バックである
こともできる。
必要に応じて、これを適当なプラスチック包装材で包装
した製品形態とすることもできる。かかる包装材として
は、通常慣用されるもの、例えばPET、PEN、PV
A、EVOH、PVDC、ナイロン等の材質のものや、
之等の表面に更に酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機
物を蒸着させたものや、之等各種材質の多層フィルム
(ラミネートフィルム)からなるものを例示できる。之
等包装材の形状及び大きさは、前記プラスチック製バッ
グを収容できることを前提として特に制限されない。
で包装する場合は、該バッグと包装材との空間部に、バ
ッグ内容物の物性に応じて、通常使用されることの知ら
れている脱酸素剤や乾燥剤等を適宜配置することもでき
る。
の充填、滅菌、包装材による包装等は、通常の注射液の
製造方法と同様にして容易に行なうことができる。
しい一実施態様は、添付図面(図1)に示す通りであ
る。該図によれば、本発明包装体は、重炭酸塩固形剤及
びその溶解液(内容物、1及び1)を、弱シール部3で
区画された各室に、それぞれ封入してなるガス透過性プ
ラスチック製複室バッグ2からなっている。該バッグ
は、この構成の採用によって、本発明所期の前述した各
種の効果を奏し得る。
発明眼灌流、洗浄液バッグの製造実施例及び試験例を挙
げる。
な隔壁を有する2室からなるプラスチックバッグ(厚
み:約260μm)の各室に、それぞれ下記重炭酸塩固
形剤及びその溶解液を充填閉塞し、熱水シャワー滅菌し
て、本発明眼灌流、洗浄液バッグを得た。
て、その凍結乾燥操作の前後における重炭酸イオン濃度
の比較を次のとおり行なった。
成分を滅菌精製水40mlに溶解して凍結乾燥用原液
(1N塩酸又は1N水酸化ナトリウムにてpHを7.
0,7.68,8.00及び9.00に調整)を調製し
た。
スフラスコに取り、凍結乾燥機(LABCONCO社製、品名:
Stoppering Tray Dryer)によって凍結乾燥(−35℃
で溶液を凍結後、減圧下(1mmHg以下)にて−20
℃で12時間、次いで0℃で10時間乾燥)し、得られ
る乾燥品を下記の高速液体クロマトグラフィ(HPL
C)条件の移動相にて希釈して正確に100mlとして
凍結後サンプルを調製した。
釈して正確に100mlとして凍結前サンプルを調製し
た。
酸イオン量を測定し、凍結乾燥操作による重炭酸イオン
濃度の比較を行なった。凍結前サンプルの測定値を10
0として、これに対する凍結後サンプルの相対値(重炭
酸塩残存率%)を求めた結果を、用いた原液のpH毎に
下記表1に示す。
も、凍結乾燥操作による重炭酸塩残存率の低下は認めら
れず、むしろ6〜15%程度向上することが判った。こ
れは、一般に溶液は冷却することにより気体をよく溶か
すようになることが知られており、この試験においても
サンプルが凍結乾燥時に空気中の二酸化炭素を吸収した
ためであると考えられる。いずれにしても、凍結乾燥操
作による重炭酸塩のロスは認められないことが明らかと
なった。
剤)の溶解性を測定するために、実施例4の希釈液(第
2室の薬液)100mlに対して、該重炭酸塩凍結乾燥
粉末0.962gを加え、マグネチックスターラーで撹
拌(300rpm)したときの該粉末の溶解時間を、目
視により測定すると共に、得られた眼灌流、洗浄液のp
Hを測定した。
全に溶解(溶解液pH=6.82)することが確認され
た。これに対して、重炭酸ナトリウム原末(非凍結乾燥
品)の場合は、同一試験において、完全溶解までに約3
0秒程度を要した。
よれば、より短時間に均一な溶液状態を呈する眼灌流、
洗浄液が調製できることが判った。
様を示す概略図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 連通可能な隔壁を有するプラスチック製
複室バッグの1室に重炭酸塩固形剤が封入されており、
他室に該固形剤の溶解液が封入されており、上記固形剤
及び溶解液の少なくとも一方にオキシグルタチオン及び
デキストロースから選ばれる少なくとも1種が含まれて
いることを特徴とする眼灌流・洗浄液バッグ。 - 【請求項2】 重炭酸塩が、炭酸水素ナトリウムである
請求項1に記載の眼灌流・洗浄液バッグ。 - 【請求項3】 溶解液がpH2.5〜7.5のものであ
る請求項1又は2に記載の眼灌流・洗浄液バッグ。 - 【請求項4】 溶解液が、オキシグルタチオン及びデキ
ストロースから選ばれる少なくとも1種を含むものであ
る請求項1〜3のいずれかに記載の眼灌流・洗浄液バッ
グ。 - 【請求項5】 溶解液が、ナトリウムイオン、カリウム
イオン、カルシウムイオン及びマグネシウムイオンから
選ばれる少なくとも1種を含むものである請求項1〜4
のいずれかに記載の眼灌流・洗浄液バッグ。 - 【請求項6】 重炭酸塩固形剤が、重炭酸塩とオキシグ
ルタチオン及びデキストロースから選ばれる少なくとも
1種とからなるものである請求項1〜5のいずれかに記
載の眼灌流・洗浄液バッグ。 - 【請求項7】 重炭酸塩固形剤が、更にナトリウム塩、
カリウム塩、カルシウム塩及びマグネシウム塩から選ば
れる少なくとも1種を含むものである請求項6に記載の
眼灌流・洗浄液バッグ。 - 【請求項8】 重炭酸塩固形剤が、凍結乾燥粉末形態で
ある請求項1、6又は7に記載の眼灌流・洗浄液バッ
グ。 - 【請求項9】 複室バッグに封入された重炭酸塩固形剤
と溶解液とを混ぜ合わせて形成される眼灌流・洗浄液
が、その1000ml当たりに下記範囲から選ばれる各
成分を含有するように調製される請求項1〜8のいずれ
かに記載の眼灌流・洗浄液バッグ。 オキシグルタチオン 0〜0.5g デキストロース 0.4〜1.8g 炭酸水素ナトリウム 1.5〜2.5g 塩化カルシウム(無水物として) 0.09〜0.17g 塩化マグネシウム又は硫酸マグネシウム(無水物として)0.07〜0.18g - 【請求項10】 複室バッグに封入された重炭酸塩固形
剤と溶解液とを混ぜ合わせて形成される眼灌流・洗浄液
が、その1000ml当たりに下記範囲から選ばれる各
成分を含有するように調整される請求項9に記載の眼灌
流・洗浄液バッグ。 オキシグルタチオン 0〜0.3g デキストロース 0.7〜1.65g 炭酸水素ナトリウム 1.9〜2.3g 塩化カルシウム(無水物として) 0.1〜0.15g 塩化マグネシウム又は硫酸マグネシウム(無水物として)0.08〜0.16g
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---|---|---|---|
JP30894498A JP3981784B2 (ja) | 1998-10-29 | 1998-10-29 | 眼灌流・洗浄液バッグ |
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