JP2000126199A - 医療用電気処置器具 - Google Patents

医療用電気処置器具

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JP2000126199A
JP2000126199A JP10305680A JP30568098A JP2000126199A JP 2000126199 A JP2000126199 A JP 2000126199A JP 10305680 A JP10305680 A JP 10305680A JP 30568098 A JP30568098 A JP 30568098A JP 2000126199 A JP2000126199 A JP 2000126199A
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研 西川
Hidetoshi Yoshizawa
秀俊 吉澤
Tatsuo Kinebuchi
達夫 杵渕
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カテーテルチューブの遠位端部に装着してあ
る電極から均一な電流を流し、安定且つ安全な電気処置
を行うことができる医療用電気処置器具を提供するこ
と。 【解決手段】 体内に挿入可能なカテーテルチューブ1
6と、カテーテルチューブ16の遠位端部に装着してあ
る少なくとも1の電極18とを有する医療用電気処置器
具10であって、カテーテルチューブ16が、電極18
に電気的に接続してあり、カテーテルチューブ16の長
手方向に沿って延在する導電性のコイル状線材41と、
コイル状線材41の巻回方向に沿った電流経路を電気的
に短絡する短絡用線材42とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用電気処置器
具に係り、さらに詳しくは、カテーテルチューブの遠位
端部に装着してある電極から均一な電流を流し、安定且
つ安全な電気処置を行うことができる医療用電気処置器
具に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用電気処置器具としては、高周波の
電気的エネルギーを利用した処置器具が知られており、
生体に電撃を与えずに生体組織を電気的に切開し、手術
時の出血を少なくすることができるので、近年広く用い
られるようになっている。電気処置器具は、処置器具の
先端部に設けられた電極と生体組織間における高周波の
電気的エネルギーによる作用を利用するもので、単極子
型電気処置器具と双極子型電気処置器具とがある。
【0003】単極子型電気処置器具は、生体組織の切断
力に優れ、切断したときの出血が少ないという利点を有
するものであるが、所要電力が100W程度と高いの
で、浸襲される生体組織の範囲が広く、そのため生体組
織の細部の切断には適していない。これに対して、双極
子型電気処置器具は、低い所要電力で稼働することがで
き、浸襲される生体組織の範囲が狭いので、生体組織の
細部の切断に適している。
【0004】双極子型電気処置器具としては、チューブ
のルーメン内に長軸方向に滑動可能な第一導電性線条体
と第二導電性線条体とを有し、絶縁スペーサーを用いて
第一導電性線条体の先端と第二導電性線条体の先端とを
繋ぎ、ループを形成させたものが知られている(特開平
2−291850号公報、特開平4−241853号公
報、特開平4−325151号公報など)。
【0005】このような双極子電気処置器具において
は、第一導電性線条体および第二導電性線条体を撃ぐ絶
縁スペーサー近傍の導電性線条体のポリープ切除能力が
小さいのでポリープの切除の際に生体組織の切れ残りを
生じる場合がある。
【0006】そこで、たとえば特開平10−21121
2号公報に示すように、双極子型電気処置器具として、
絶縁スペーサを用いないで、ループ状の第1電極と、先
端チップから成る第2電極との間で高周波電圧を印加
し、ポリープなどの切断を行う電気処置器具が開発され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この公報に
示すような双極子型電気処置器具では、先端チップから
成る第2電極を遠位端部に保持するカテーテルチューブ
の機械的強度が課題になると共に、第2電極へ電流を供
給する導電経路が課題となる。
【0008】このような課題を解消するために、カテー
テルチューブの内壁に導電性のコイル状線材を埋め込
み、カテーテルチューブの機械的強度の向上を図ると共
に、そのコイル状線材を、第2電極への導電経路として
用いることが考えられる。このような構造の電気処置器
具によれば、カテーテルチューブの機械的強度を高め、
カテーテルチューブの小径化に寄与すると共に、導電経
路を別途設ける必要がなく、部品点数の削減にも寄与す
ることが期待できる。
【0009】しかしながら、カテーテルチューブの長さ
が長くなると、コイル状線材の長さも長くなり、その電
気抵抗が増大するという課題を有する。ループ状の第1
電極への電流の供給は、カテーテルチューブの内部を軸
方向に伸びる直線状操作ワイヤを介して行われるため、
その電気抵抗は低い。これに対して、第1電極へ電流を
供給するコイル状線材の電気抵抗が著しく高いと、電気
抵抗のアンバランスが生じ、第1電極と第2電極との間
に均一な電流を流して安定且つ安全な電気処置を行うこ
とが困難になる。
【0010】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、カテーテルチューブの遠位端部に装着してある電極
から均一な電流を流し、安定且つ安全な電気処置を行う
ことができる医療用電気処置器具を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る医療用電気処置器具は、体内に挿入可
能なカテーテルチューブと、前記カテーテルチューブの
遠位端部に装着してある少なくとも1の電極とを有する
医療用電気処置器具であって、前記カテーテルチューブ
が、前記電極に電気的に接続してあり、カテーテルチュ
ーブの長手方向に沿って延在する導電性のコイル状線材
と、当該コイル状線材の巻回方向に沿った電流経路を電
気的に短絡する短絡用線材とを有する。
【0012】前記短絡用線材は、前記コイル状線材の外
周または内周に、カテーテルチューブの長手方向に沿っ
て直線状に配置しても良いが、好ましくは当該コイル状
線材の巻回数よりも少ない巻回数で、コイル状線材の長
手方向に沿って巻き付けてある。短絡用線材の巻回数
は、軸方向100mm当たり、好ましくは1〜8回、さ
らに好ましくは2〜7の巻回数である。巻き付け回数が
多すぎると、本発明の効果が少なくなる傾向にあり、巻
き付け回数が少なすぎると、直線状に配置した場合と同
様になる。
【0013】前記コイル状線材の少なくとも両末端部
は、前記コイル状線材の両末端部付近に接続固定してあ
ることが好ましい。なお、コイル状線材の両末端部以外
の箇所で、コイル状線材に対して接続固定しても良い。
【0014】本発明において、コイル状線材および短絡
用線材の外周は、絶縁性樹脂で被覆してあることが好ま
しい。絶縁性樹脂としては、可撓性を有するものであれ
ば特に限定されないが、好ましくは、ポリエチレン(P
E)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリ塩化ビニ
ル(PVC)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、フッ素樹
脂、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−スチレン(A
S)樹脂、シリコーン樹脂等から選ばれる。絶縁性樹脂
で被覆するための手段としては、コイル状線材および短
絡用線材の外周に熱収縮性合成樹脂チューブを被せて加
熱収縮させる手段、合成樹脂の浸漬による手段などを例
示することができる。
【0015】本発明において、コイル状線材の材質とし
ては、所定の機械的強度、可撓性および導電性を有する
ものであれば特に限定されないが、好ましくはステンレ
ス鋼、炭素鋼、金、銀、白金、ニッケル、アルミニウ
ム、チタン、クロム、ビスマス、銅、亜鉛、鉛、これら
の合金等で構成してある。このコイル状線材の線径は、
好ましくは0.1〜0.7mm、さらに好ましくは0.
15〜0.6mmである。また、コイル状線材により形
成されるコイルチューブの外径は、好ましくは0.5〜
4mm、さらに好ましくは1〜3mmである。コイル状
線材の巻回数は、その線径などによっても異なるが、コ
イルチューブの軸方向100mm当たり、好ましくは1
00〜1000回、さらに好ましくは150〜900回
程度の巻回数である。コイル状線材は、密接して巻回さ
れて、コイルチューブを構成することが好ましい。コイ
ルチューブは、生体内管腔の屈曲に合わせて、屈曲自在
である。
【0016】短絡用線材の材質としては、導電性を有す
るものであれば特に限定されないが、好ましくは銅、ス
テンレス、鋼、炭素鋼、金、銀、白金、ニッケル、アル
ミニウム、チタン、クロム、ビスマス、亜鉛、鉛、これ
らの合金などで構成してある。この短絡用線材は、単線
でも撚り線でも良く、その外径は、好ましくは0.05
〜0.4mm、さらに好ましくは0.1〜0.3mmで
ある。短絡用線材の外径は、コイル状線材の線径より小
さいことが好ましい。短絡用線材は、コイル状線材に比
較して機械的強度が要求されず、主として導電性のみが
要求されるため、線径を小さくすることで、カテーテル
チューブの外径を小さくすることができる。
【0017】本発明に係る医療用電気処置器具は、カテ
ーテルチューブの遠位端部に二つの電極を有する双極子
型電気処置器具であり、二つの電極の内の一つの電極に
対して、前記コイル状線材が電気的に接続してあること
が好ましい。双極子型電気処置器具としては、特に限定
されないが、スネア型電気処置器具、鉗子型電気処置器
具などを例示することができる。スネア型電気処置器具
は、カテーテルチューブの遠位端から前進および後退移
動自在に装着されるスネア状第1電極と、先端チップの
遠位端面に形成された第2電極とを有する。鉗子型電気
処置器具は、カテーテルチューブの遠位端側に装着さ
れ、カップ状の第1凹所が形成された第1鉗子片から成
る第1電極と、カップ状の第2凹所が形成された第2鉗
子片から成る第2電極とを有する。
【0018】
【作用】本発明に係る医療用電気処置器具では、カテー
テルチューブがコイル状線材を有するので、カテーテル
チューブの機械的強度の向上を図ることができると共
に、そのコイル状線材を、電極への導電経路として用い
ることができる。しかも、コイル状線材は、短絡用線材
により、当該コイル状線材の巻回方向に沿った電流経路
を電気的に短絡しているので、その電気抵抗の低減が図
られる。
【0019】したがって、特に、本発明に係る医療用電
気処置器具を双極子型電気処置器具として用いた場合
に、電気抵抗のアンバランスが生じることがなくなり、
二つの電極の間に均一な電流を流して安定且つ安全な電
気処置を行うことが可能になる。
【0020】本発明において、短絡用線材をコイル状線
材の外周に巻き付けて配置した場合には、直線状に配置
した場合に比較し、コイル状線材の可撓性を低下させる
ことがない。また、カテーテルチューブの屈曲時などに
短絡用線材が断線するおそれも少ない。さらに、カテー
テルチューブの製造が容易である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態に係
るスネア型電気処置器具の一部断面概略図、図2は図1
に示す処置器具の要部分解斜視図、図3は本発明の他の
実施形態に係る鉗子型電気処置器具の概略斜視図、図4
は鉗子型電気処置器具の遠位端部に装着される部品の側
面図、図5は図4に示すV−V線に沿う要部断面図、図
6(A),(B)はリンクの働きによる鉗子片の開閉を
示す概略図、図7(A)は鉗子片の平面図、同図(B)
は同図(A)に示すB−B線に沿う拡大断面図、図8は
鉗子型電気処置器具の使用状態を示す概略図、図9は本
発明のさらに他の実施形態に係るスネア型電気処置器具
の一部断面概略図である。
【0022】第1実施形態 図1,2に示すように、本実施形態に係るスネア型電気
処置器具10は、双極子型電気処置器具の一種であり、
バイポーラスネアと称され、内部にルーメン14が形成
されたカテーテルチューブ16を有する。
【0023】本実施形態では、カテーテルチューブ16
の遠位端に先端チップ18が接着または融着してある。
先端チップ18には、一対のルーメン20,22が軸方
向に平行に所定間隔で形成してある。各ルーメン20,
22には、スネア状第1電極24となる導電性線条体2
6が挿通してあり、線条体26は、先端チップ18の前
後でループ状となっている。ループ状の線条体26の近
位端は、単一の導電性線条体28に対して電気的および
機械的に接続してある。
【0024】ループ状の線条体26の遠位端は、先端チ
ップ18から突出した状態で、拡開してスネア状と成る
ように癖付けしてある。線条体26の近位端に接続して
ある線条体28の近位端は、図1に示すように、操作用
基部30の操作用把手32に接続してある。操作用把手
32を操作用基部30に対して軸方向に移動操作するこ
とで、線条体26,28をカテーテルチューブ16のル
ーメン14内で軸方向に移動させ、カテーテルチューブ
16の遠位端からループ状の線条体26を前進させて突
出させたり、後退させてルーメン14内に引き込んだり
することが可能になっている。
【0025】なお、線条体26,28をカテーテルチュ
ーブ16内で軸方向に移動させるための構造は、特に限
定されないが、図1に示すように軸方向に移動可能な操
作用把手32と、これと連動して軸方向に移動する移動
部材を具備するものであってもよく、あるいは、回動部
材とこの回動部材の回動に連動して軸方向に移動する移
動部材とを具備するものであってもよい。
【0026】導電性線条体26,28は、スネア状第1
電極24を構成するワイヤ電極であり、その材質は、導
電性材料であれば特に制限はなく使用することができ、
このような導電性材料としては、例えば、金、銀、白
金、ニッケル、鉄、アルミニウム、錫、亜鉛などの金属
単体や、ステンレス鋼、ニクロムなどの合金などを挙げ
ることができる。導電性線条体26,28の構造は、単
線、撚線のいずれであってもよく、撚線としては、単線
からなる芯線とこれを囲むコイルとからなるものが含ま
れる。
【0027】導電性線条体26,28の外径は、手術部
位により任意に選択することができるが、通常は0.1
〜1mm、好ましくは0.2〜0.6mmのものを使用
することができる。
【0028】本実施形態では、先端チップ18は、図2
に示すように、たとえばステンレス鋼、炭素鋼、金、
銀、白金、ニッケル、アルミニウムなどの耐熱性および
耐腐食性に優れた金属で構成してあり、その遠位端面に
第2電極34が形成され、絶縁が必要な表面にのみ、絶
縁被覆が施してある。絶縁が必要な表面としては、先端
チップ18のルーメン20,22の内周壁面およびルー
メン20,22の遠位端開口部36,38の極近傍周囲
である。スネア状第1電極24を構成する線条体26と
の短絡を避けるためである。第2電極34は、カテーテ
ルチューブ16を構成するコイルチューブ40の遠位端
が先端チップ18の後端側小径部19の外周に接続固定
されることで、コイルチューブ40を構成するコイル状
線材41の遠位端部に電気的に接続してある。コイルチ
ューブ40の遠位端を先端チップ18の後端側小径部1
9の外周に接続固定するための手段としては、特に限定
されないが、スポット溶接などが例示される。
【0029】本実施形態では、図2に示すように、短絡
用線材42は、コイルチューブ40の外周に、コイル状
線材41の巻回数よりも少ない巻回数で、短絡用線材4
2がコイルチューブ40の長手方向に沿って巻き付けて
ある。たとえばコイルチューブ40を構成するコイル状
線材41の巻回数が、コイルチューブ40の軸方向10
0mm当たり、250回であるとすると、短絡用線材4
2の巻回数は、軸方向100mm当たり、3〜5回程度
である。
【0030】本実施形態では、コイル状線材41は、線
径が0.4mmのステンレス製線材で構成してあり、そ
の線材41をコイル状に巻回することでコイルチューブ
40を構成している。コイルチューブ40の外径は、本
実施形態では、2.5mmである。また、コイルチュー
ブ40の軸方向長さは、2000mmである。コイルチ
ューブ40は、生体内管腔の屈曲に合わせて、屈曲自在
である。
【0031】短絡用線材42は、本実施形態では、線径
が約0.1mm前後のステンレス製撚り線で構成してあ
り、その全長は、コイル状線材41の全長の約1/50
〜1/90程度の長さである。短絡用線材42の両末端
は、コイルチューブ40の両末端の外周部に、それぞれ
スポット溶接などで接続固定してある。短絡用線材42
の途中位置においても、コイルチューブ40の外周部に
スポット溶接などで接続固定しても良い。
【0032】図1に示すように、コイルチューブ40お
よび短絡用線材42の外周部は、たとえば絶縁性樹脂4
3で被覆してある。絶縁性樹脂43としては、フッ素樹
脂から成る熱収縮チューブが例示され、コイルチューブ
40および短絡用線材42の外周部に熱収縮チューブを
被せた後、熱を加えて、これらを一体化する。コイルチ
ューブ40の内周壁も絶縁性樹脂で覆うことが好ましい
が、導電性線条体28の外周部を絶縁被覆することで絶
縁が図られるので、必ずしも必要ではない。なお、コイ
ルチューブ40の内周壁も絶縁性樹脂で覆う場合には、
短絡用線材42が外周部に巻き付けられたコイルチュー
ブ40を溶融合成樹脂中に浸漬し、樹脂を硬化させれば
よい。
【0033】本実施形態では、コイル状線材41および
/または短絡用線材42の近位端は、図1に示す電気コ
ード44およびコネクタ46を介して高周波電流発生装
置47に電気的に接続してある。また、導電性線条体2
8の近位端は、電気コード45およびコネクタ46を介
して高周波電流発生装置47に電気的に接続してある。
【0034】本実施形態の電気処置器具10を用いる施
術時においては、まずカテーテルチューブ16の遠位端
をポリープの近くにまで移動させるために、操作用把手
32を操作し、カテーテルチューブ16のルーメン14
内に線条体26,28を引き込む。その状態で、たとえ
ば内視鏡のチャネルを通してカテーテルチューブ16の
遠位端を体腔内に導入する。
【0035】カテーテルチューブ16の遠位端を、図2
に示すポリープ48の近くに位置させたら、体外に位置
する操作用把手32を操作し、カテーテルチューブ16
の先端チップ18からループ状の線条体26を送り出
し、図1に示すように、線条体26で大きなスネア状第
1電極24を形成する。
【0036】次に、このスネア状第1電極24内にポリ
ープ48の基部が入り込むようにカテーテルチューブ1
6の遠位端を操作し、その後、操作用把手32を操作
し、線条体26,28をカテーテルチューブ16の内部
に軸方向に引き込み、スネア状第1電極24のループ径
を小さくし、ポリープ48の基部を締め付ける。その
後、高周波電流発生装置47を起動することにより、第
1電極24と第2電極34との間に高周波電流を流し、
電気的エネルギーで患部を切除する。
【0037】その際に本実施形態に係る電気処置器具で
は、従来の処置器具と異なり、一対の線条体の遠位端を
絶縁状態で接続する絶縁スペーサーを必要としていない
ので、この絶縁スペーサーのために生じていた切断残り
などの不都合も解消することができる。また、絶縁スペ
ーサーを有さないので、不均一な電流密度の上昇がなく
なり、スパークなどが生じ難くなる。したがって、スネ
ア状第1電極24への炭化組織(焼け焦げ)の付着も防
止することができる。スネア状第1電極24への炭化組
織の付着が防止できるので、部分的な通電不足も防止す
ることができる。また、絶縁スペーサーが不要となり、
スパークが発生し難くなるので、電極24,34の耐久
性が向上し、器具の経済性が向上する。
【0038】また、本実施形態では、先端チップ18の
遠位端面において、ルーメン20,22の開口部36,
38間に位置するように、第2電極34が形成してある
ので、スネア状第1電極24と先端チップの第2電極3
4との間の電流密度の均一化が特に良好になり、切り残
しが特に少なくなる。
【0039】さらに、先端チップ18には、スネア状第
1電極24が挿通する二つのルーメン20,22が形成
してあるため、このスネア状第1電極24をカテーテル
チューブ16の遠位端から前進または後退移動させる際
に、次に示す作用を奏する。すなわち、ルーメン20,
22に案内されてスネア状第1電極24が前進または後
退移動するため、がたつくおそれがなくなり、スネア状
第1電極24を、生体組織48への引っかけ、または取
り外しする操作がきわめて容易且つ安定する。
【0040】特に本実施形態では、カテーテルチューブ
16がコイル状線材41から成るコイルチューブ40を
有するので、カテーテルチューブ16の機械的強度の向
上を図ることができると共に、そのコイル状線材41
を、第2電極34への導電経路として用いることができ
る。しかも、コイル状線材41は、短絡用線材42によ
り、当該コイル状線材41の巻回方向に沿った電流経路
を電気的に短絡しているので、その電気抵抗の低減が図
られる。
【0041】したがって、第1電極24への導電経路を
構成する導電性線条体28と、第2電極34への導電経
路を構成するコイル状線材41との間の電気抵抗のコン
トロールが可能になり、電気抵抗のアンバランスが生じ
ることがなくなる。その結果、二つの第1電極24およ
び第2電極34の間に均一な電流を流して安定且つ安全
な電気処置を行うことが可能になる。
【0042】また、本実施形態では、短絡用線材42を
コイル状線材41の外周に巻き付けて配置しあるので、
線材42を直線状に配置した場合に比較し、コイル状線
材41から成るコイルチューブ40の可撓性を低下させ
ることがない。また、カテーテルチューブ16の屈曲時
などに短絡用線材42が断線するおそれも少ない。さら
に、カテーテルチューブ16の製造が容易である。
【0043】第2実施形態 図3に示すように、本実施形態に係る鉗子型電気処置器
具102は、双極子型電気処置器具であり、体内に挿入
可能なカテーテルチューブ104を有する。カテーテル
チューブ104は、内部にルーメンを有し、可撓性のあ
る材料で構成してある。
【0044】本実施形態では、カテーテルチューブ10
4は、図5に示すように、導電性可撓管としての金属製
コイルチューブ150を有する。コイルチューブ150
は、たとえばステンレス、炭素鋼、金、銀、白金、アル
ミニウムなどの導電性コイル状線材から成る可撓管であ
る。コイルチューブ150を構成する金属線の線径は、
特に限定されないが、好ましくは0.1〜1.5mm、
さらに好ましくは0.2〜1.0mmである。また、コ
イルチューブ150の外径も特に限定されないが、好ま
しくは1.0〜5.0mm、さらに好ましくは1.5〜
3.0mmである。
【0045】本実施形態では、このコイルチューブ15
0の外周に、前記第1実施形態と同様に、短絡用線材4
2(図2参照;図5では省略)をコイル状線材(図5に
示すコイルチューブ150を構成する線材)の巻回数よ
りも少ない巻回数で、長手方向に沿って巻き付けてあ
る。短絡用線材42の材質、線径、巻回数および接続固
定方法などは、前記第1実施形態の場合と同様である。
この短絡用線材が巻き付けてあるコイルチューブ150
の外周には、その外周を覆うように絶縁性外チューブ
(図示省略)が配置される。
【0046】コイルチューブ150の遠位端は、図5に
示すように、支持具106の後端開口部107内に挿入
され、開口部107の縁部外周から銀ローなどの手段で
支持具106に接合してあり、支持具106とコイルチ
ューブ150とは電気的に導通状態となる。
【0047】本実施形態では、銀ローなどの手段で、支
持具106とコイルチューブ150の遠位端とを接合し
た後に、支持具106とコイルチューブ150との内外
周面に一体的に絶縁樹脂被覆層を形成してある。樹脂被
覆層は、特に限定されないが、ポリイミド樹脂、フッ素
樹脂などの樹脂コーティング層が、耐熱性の観点から好
ましい。コーティング方法としては、浸漬法、塗布法、
静電塗装法などを例示することができる。樹脂被覆層の
厚みは、絶縁性が保てる程度であれば、特に限定されな
いが、内側層および外側層のそれぞれにおいて、5〜5
0μm程度である。
【0048】樹脂被覆層で被覆されたコイルチューブ1
50の近位端は、図3に示す操作部120に対して接合
してあり、電気コード142を介して電圧供給手段とし
ての高周波電源140に接続してある。
【0049】本実施形態において、コイルチューブ15
0の外周側の絶縁を図る外チューブは、コイルチューブ
150に対して相対的に軸方向の移動が可能なように、
その遠位端側では、支持具106またはコイルチューブ
150に対して接合されておらず、その近位端側のみ
が、図3に示す操作部120に対して接合してあること
が好ましい。コイルチューブ150から成るカテーテル
チューブ104の自由な屈曲動作を確保するためであ
る。
【0050】外チューブを構成する材料としては、可撓
性を有する電気絶縁材料であれば特に制限はなく、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレ
タン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリエーテルスルホン、フッ素系樹脂などのプラスチッ
ク類を使用することができ、目的に応じて適切な弾性率
を有する材料を選択することができる。
【0051】外チューブの内径は、コイルチューブ15
0の外径よりも0.1〜0.8mm程度大きな程度であ
り、その肉厚は、特に限定されないが、好ましくは0.
05〜0.5mm、さらに好ましくは0.1〜0.3m
mである。
【0052】本実施形態では、図3〜5に示す支持具1
06は、たとえばステンレス、炭素鋼、金、銀、白金、
アルミニウムなどの金属の周囲を、絶縁層で一体的に覆
ったものであり、図3に示すように、軸方向に突出する
一対の支持片108,108を有する。
【0053】支持片108,108の遠位端側には、支
点軸110が掛け渡してあり、その両端部が支持片10
8,108に対してカシメなどの手段で固定してある。
本実施形態では、支点軸110は、機械的強度を考えて
金属で構成してあるが、プラスチックで構成しても良
い。プラスチック製支点軸110の場合には、その両端
部は、熱カシメとなり、金属製の場合には、単純カシメ
となる。本実施形態では、支点軸110を金属で構成し
てあることから、図5に示すように、その外周には、プ
ラスチックなどで構成された絶縁チューブ156が配置
してあり、その外周に、第1鉗子片112および第2鉗
子片114のそれぞれの第1および第2リンク用後端部
113,115が、回動自在に装着してある。
【0054】第1鉗子片112および第2鉗子片114
は、カップ状の第1凹所124および第2凹所126が
各々形成してある。各凹所124,126の容積は、特
に限定されないが、採取すべき生体組織片の体積などに
応じて決定され、各々好ましくは0.5〜33.0mm
、さらに好ましくは1.0〜18.0mm程度
である。各凹所124,126が向き合うように、鉗子
片112,114の各リンク用後端部113,115が
支点軸110に対して回動自在に装着される。なお、図
4,5に示すように、鉗子片112,114の各凹所1
24,126の底部には、外側に通じる開口部111を
形成しても良い。開口部111を形成することで、凹所
124,126の容積以上の組織片の採取が可能とな
る。
【0055】図3に示すように、各鉗子片112,11
4の凹所124,126の先端側縁部には、それぞれ第
1電極130および第2電極132が形成してある。各
電極131,132の電極面積は、特に限定されない
が、それぞれ0.3〜5.0mmであることが好ま
しい。
【0056】本実施形態では、各鉗子片112,114
は、ステンレス鋼などの金属で構成し、前記第1電極1
30および第2電極132に相当する部分以外を全て絶
縁被覆層で被覆してある。絶縁被覆層は、本実施形態で
は、アルミナなどのセラミックコーティング膜を採用し
ている。このセラミックコーティング膜は、イオンプレ
ーティング法などにより成膜することができる。この絶
縁被覆層の膜厚は、両鉗子片112,114の絶縁性が
保たれる程度の膜厚であり、好ましくは0.01〜0.
06mmである。
【0057】なお、図7(A),(B)に示すように、
各鉗子片112,114のリンク用後端部113,11
5の表面にも絶縁被覆層153が被覆してあるが、絶縁
被覆層53の膜厚が均一に形成されるように、後端部1
13,115の角部155には、全て曲率半径Rの丸み
を持たせることが好ましい。曲率半径Rは、0.01m
m以上であることが好ましい。このことは、各鉗子片1
12,114の全ての角部においても同様であると共
に、絶縁被覆層が形成される他の全ての部材についても
同様である。
【0058】本実施形態では、図3に示す各鉗子片11
2,114の各電極130,132とそれぞれ電気的に
導通してあるリンク用後端部113,115には、後述
する第1導電路および第2導電路を構成する部材が接触
して電気的な接続が図られる。その結果、図3に示す高
周波電源140から、両電極130,132間に高周波
電圧が印加されるようになっている。高周波電源140
から供給される高周波電圧の周波数は、特に限定されな
いが、100kHz〜800kHz程度が好ましく、電
力は、好ましくは5〜35ワット程度である。
【0059】また、本実施形態では、図4に示すよう
に、一対の鉗子片112,114が完全に閉じられた状
態で、鉗子片112,114の電極130,132に
は、所定の隙間tが形成されるように、後述するリンク
117,119が調節してある。図4に示す所定の隙間
tとは、第1電極130と第2電極132との間に生体
組織が介在されない状態で、これら電極130,132
間を絶縁状態に保ち、アークなどを発生させない程度の
距離であり、具体的には、0.4〜1.5mmである。
【0060】図5に示すように、リンク用後端部11
3,115の間には、絶縁スペーサ116が装着してあ
り、これらの絶縁が保持してある。また、第1リンク用
後端部113と支持片108との間にも絶縁スペーサ1
58が装着してある。一方、第2リンク用後端部115
と支持片108との間に位置する絶縁チューブ156の
外周には、導電性スペーサとしての金属ワッシャ160
が配置してあり、支持具106の支持片108との電気
的な接触が図られている。支持具106の表面には、絶
縁被覆層がコーティングしてあるので、金属ワッシャ1
60との接続部では、絶縁被覆層が剥がされ、電気的な
接触が可能になっている。その結果、支持具106の支
持片108は、金属ワッシャ160を介して、第2鉗子
片112のリンク用後端部115に対して、電気的に導
通している。なお、前述したように、鉗子片112およ
び114は、その後端部113および115をも含めて
絶縁被覆してあるので、電極132に対応する部分や金
属ワッシャ160との接触部では、絶縁被覆が剥がさ
れ、電気的導通が確保されるようになっている。
【0061】このようにして、第2鉗子片114の第2
電極132には、金属ワッシャ160、支持具106の
支持片108、コイルチューブ150および短絡用線材
42(図2参照;図5では省略)から成る第2導電路を
通して電流が供給可能になっている。金属ワッシャ16
0の外周には、絶縁性リング162(絶縁性縁部)が装
着してあり、金属ワッシャ160が他の導電性部材に接
触することを防止している。また、絶縁スペーサ11
6,158および絶縁性リング162の外径は、支持具
106の支持片108から飛び出す程度の大きさである
ことが好ましい。なぜなら、鉗子片112,114相互
が閉じた状態および開いた状態の双方において、各鉗子
片112,114と支持片108とが接触して短絡する
ことを有効に防止するためである。
【0062】なお、絶縁チューブ156、絶縁スペーサ
116,158および絶縁性リング162は、たとえば
ポリイミド、ポリエーテルスルホン、フッ素系樹脂など
の耐熱プラスチックで構成してある。
【0063】本実施形態において、コイルチューブ15
0の長さは、特に限定されず、用途に応じて幾らでも長
くすることができるが、たとえばコイルチューブ150
の曲げ剛性を、遠位端側で低くしたい場合などには、曲
げ剛性が異なるコイルチューブの端部相互を接続する必
要がある。
【0064】図3および図6に示すように、各鉗子片1
12,114のリンク用後端部113,115には、回
動ピン164および166をそれぞれ介して、第1およ
び第2リンク片117,119がパンタグラフ状に連結
してある。
【0065】本実施形態では、一方の第1リンク片11
7が金属などの導電性部材で構成してあり、第2リンク
片119がプラスチックなどの絶縁部材により構成して
ある。第2リンク片119を構成するプラスチックとし
ては、特に限定されないが、耐熱性に優れていることが
好ましく、たとえばフッ素樹脂、ポリイミド樹脂、AB
S樹脂などで構成してある。第1リンク片117は、た
とえばステンレスなどの金属で構成してある。同じ厚み
である場合には、金属の方がプラスチックに比べて機械
的強度が高いことが一般的であることから、本実施形態
では、図5に示すように、合成樹脂で構成してある第2
リンク片119の厚みを、金属で構成してある第1リン
ク片117の厚みよりも厚く構成し、機械的強度のバラ
ンスを図っている。その結果、図5に示す断面におい
て、支持具106の中心軸線に対して左右対称な構造で
はなくなっている。
【0066】本実施形態では、第1リンク片117が、
第1鉗子片112の第1電極130への第1導電路の一
部を構成してあり、第1鉗子片112のリンク用後端部
113に対して接触する部分(回動ピン164の位置)
において、これらの電気的接続が図られている。なお、
第1リンク片117は、他の導電性部材との短絡を防止
するために、絶縁被覆層が形成してあるが、リンク用後
端部113との接触部と、後述する駆動片170との接
触部では、絶縁被覆層が剥がされており、電気的な接続
が確保してある。なお、第1鉗子片112も、前述した
ように、金属などの導電性部材で構成してあり、その表
面に絶縁被覆層が形成してあり、第1リンク片117と
の接触部では、絶縁被覆層が剥がされている。また、第
1電極130に対応する部分も、絶縁被覆層が剥がされ
ている。
【0067】図3および図5に示すように、第1および
第2リンク片117,119の後端部には、回動ピン1
68を介して、駆動片170の先端部が連結してある。
駆動片170は、図5に示すように、その先端部に取付
孔172を有し、その取付孔172に対して、回動ピン
168が挿通可能になっている。駆動片170の後端部
には、導電性ワイヤ118の遠位端部が挿入される軸孔
174が形成してある。軸孔174には、導電性ワイヤ
118の遠位端部が挿入され、銀ロー付けなどの手段で
ワイヤ118と駆動片170とが機械的および電気的に
接続してある。
【0068】なお、導電性ワイヤ118の遠位端部と駆
動片170との接続が済んだ後に、これらの表面に、絶
縁被覆層を一体的に成膜することが好ましい。絶縁被覆
層の材質は、前述した絶縁被覆層と同様な材質でよく、
コーティング法などで形成される。
【0069】導電性ワイヤ118は、金属ワイヤなどに
より構成してあり、図3および図5に示すように、カテ
ーテルチューブ104の内部のルーメンに沿って長手方
向Xに進退移動自在に装着してある。導電性ワイヤ11
8は、その長手方向Xに沿っては操作力が伝達可能にな
っており、且つカテーテルチューブ104の半径方向に
は、カテーテルチューブ104と共に湾曲可能なよう
に、十分な可撓性を有している。
【0070】導電性ワイヤ118の近位端は、図3に示
すように、体外に配置される操作部120に対して長手
方向Xに移動自在に装着されたハンドル122に対して
連結してある。また、導電性ワイヤ118の近位端は、
電気コード142を介して電圧供給手段としての高周波
電源140に電気的に接続してある。操作部120は、
片手で持ちやすい程度の外径を有する。
【0071】本実施形態では、導電性ワイヤ118は、
図3に示す高周波電源140に対して電気的に接続して
あり、第1導電路の一部を構成してある。導電性ワイヤ
118の遠位端部は、図5の説明において前述したよう
に、駆動片170に対して電気的に接続してある。
【0072】したがって、第1鉗子片112の第1電極
130には、リンク用後端部113、第1リンク片11
7、駆動片170および導電性ワイヤ118から成る第
1導電路を通して電流が供給可能になっている。
【0073】導電性ワイヤ118は、導電路を形成する
のみでなく、鉗子片112,114の開閉動作の制御も
行う。すなわち、図3に示す操作部120に対してハン
ドル122を長手方向Xに前進および後退させること
で、導電性ワイヤ118がカテーテルチューブ104の
ルーメン内を矢印X方向に沿って移動し、図6(A),
(B)に示すように、リンク117,119を動作させ
て、鉗子片112,114を矢印Y方向に回動させ、そ
れらの開閉を制御する。
【0074】なお、本実施形態において、図5に示す回
動ピン164,166または168と、リンク片117
または119とは、カシメ止めなどの手段により相互に
回動移動自在に連結してある。回動ピン164,166
または168の端部に形成されたカシメ部は、リンク片
117または119の表面から多少引っ込んで形成して
あることが好ましく、その隙間に、シリコンなどの充填
剤を詰めることが好ましい。また、リンク片117また
は119の表面は、カシメ部を含めて、絶縁被覆層によ
り被覆することが好ましい。絶縁被覆層は、前述した絶
縁被覆層と同様な材質のものを用いることができ、コー
ティングにより形成することができる。
【0075】本実施形態に係る鉗子型電気処置器具10
2を用いて、たとえば病変部の生体組織を採取するに
は、まず、内視鏡などを用いて処置器具102の遠位端
を、図8に示す体腔180内の病変部182近くまで導
く。次に、図3に示すカテーテルチューブ104の体外
側近位端に接続された操作部120からハンドル122
を引っ張るように操作して、カテーテルチューブ104
の遠位端に装着された一対の鉗子片112,114を閉
じる方向に回動させる。一対の鉗子片112,114を
閉じることにより、病変部152の生体組織片を摘み上
げ、鉗子片112,114に形成されたカップ状の第
1,第2凹所124,126内に位置させる。摘み上げ
られた病変部152の生体組織片の基部は、各鉗子片1
12,114の先端側縁部の第1電極130および第2
電極132間に挟まれた状態となる。その状態を図8に
示す。
【0076】次に、カテーテルチューブ104の近位端
側に接続される図3に示す高周波電源140から、導電
性ワイヤ118、駆動片170、第1リンク片117、
第1鉗子片112から成る第1導電路と、コイルチュー
ブ150、短絡用線材42(図2参照;図5では省
略)、支持具106、金属ワッシャ160および第2鉗
子片114から成る第2導電路とを通して、第1電極1
30および第2電極132間に高周波電圧を印加する。
これら電極130,132間に高周波電圧が印加される
と、電極130,132間に挟まれた組織片の基部にの
み電流が流れて加熱し、基部が焼き切られる。この加熱
により、切断された周囲の凝固壊死および止血も行われ
る。鉗子片の凹所124,126内には、切断された生
検用組織片が残る。したがって、鉗子片相互が閉じたま
ま、処置器具を体腔内から体外へ取り出せば、生検用組
織片の採取が完了する。
【0077】本実施形態では、鉗子片112,114の
先端側縁部に形成された各電極130,132間に挟ま
れる生体組織にのみ電流が流れる。したがって、単極式
に比較して、生体組織の焼灼が少なく、且つ小さな電力
で確実な組織片の切除が可能となる。また、通電に必要
な部分のみに電極130,132が形成してあり、切除
された生体組織片が収容される鉗子片のカップ状凹所1
24,126内は絶縁してあるので、切除された生体組
織片の損傷がない。
【0078】また、鉗子片112,114相互が閉じら
れた状態で、第1電極130および第2電極132間に
は、所定の隙間を形成してあるので、これら電極13
0,132間の短絡を有効に防止することができる。鉗
子片112,114に一体に成形されたリンク用後端部
113,115相互の絶縁は、図5に示す絶縁部材から
成る絶縁チューブ156および絶縁スペーサ116によ
り確保される。
【0079】さらに、本実施形態では、第1リンク片1
17が、第1電極130へ電圧を供給する第1導電路の
一部となるように導電性部材で構成してあり、第2リン
ク片119が、絶縁部材で構成してあり、第2鉗子片1
14の第2電極132へ電圧を供給する第2導電路の一
部が、前記支持具108である。このため、各電極へ電
圧を供給するための導電路を形成する部材として、新た
な部品を追加することなく、処置器具102を構成する
ために必要な部材を利用して導電路を形成している。し
たがって、部品点数を増大させることなく、各鉗子片1
12,114の各電極130,132毎に、相互に絶縁
された別々の導電路を通して高周波電圧を供給すること
ができる。特に本実施形態では、カテーテルチューブ1
04がコイル状線材から成るコイルチューブ150を有
するので、カテーテルチューブ104の機械的強度の向
上を図ることができると共に、そのコイルチューブ15
0を、第2電極132への導電経路として用いることが
できる。しかも、コイルチューブ150は、図2に示す
短絡用線材42により、当該コイルチューブ150の巻
回方向に沿った電流経路を電気的に短絡しているので、
その電気抵抗の低減が図られる。
【0080】したがって、第1電極130への導電経路
を構成する導電性ワイヤ118と、第2電極132への
導電経路を構成するコイルチューブ150との間の電気
抵抗のコントロールが可能になり、電気抵抗のアンバラ
ンスが生じることがなくなる。その結果、二つの第1電
極130および第2電極132の間に均一な電流を流し
て安定且つ安全な電気処置を行うことが可能になる。
【0081】また、本実施形態では、短絡用線材42を
コイルチューブ150の外周に巻き付けて配置しあるの
で、線材42を直線状に配置した場合に比較し、コイル
チューブ150の可撓性を低下させることがない。ま
た、カテーテルチューブ104の屈曲時などに短絡用線
材42が断線するおそれも少ない。さらに、カテーテル
チューブ104の製造が容易である。
【0082】第3実施形態 図9に示すように、本実施形態に係る医療用電気処置器
具10aは、図1および図2に示す前記第1実施形態に
係るスネア型電気処置器具10の変形例であり、共通す
る部材には共通する部材番号を付すと共に、図示を一部
省略し、相違点のみについて詳細に説明する。
【0083】本実施形態に係る電気処置器具10aで
は、カテーテル管16aは、内部にインナールーメン1
1が形成された内管13と、内管13の外周に所定の隙
間を持って略同軸状に配置された外管15とを有する。
【0084】内管13のインナールーメン11には、ス
ネア状第1電極24となるループ状の導電性線条体26
が、内管13の遠位端から前進および後退自在に挿通し
てある。ループ状の線条体26の近位端は、一本の導電
性線条体28に対して電気的および機械的に接続してあ
る。
【0085】ループ状の線条体26の遠位端は、内管1
3の遠位端から突出した状態で、拡開してスネア状と成
るように癖付けしてある。線条体26の近位端に接続し
てある線条体28の近位端は、図1に示す処置器具10
と同様に、操作用基部30の操作用把手32に接続して
ある。操作用把手32を操作用基部30に対して軸方向
に移動操作することで、線条体26,28をカテーテル
チューブ16のルーメン14内で軸方向に移動させ、カ
テーテルチューブ16の遠位端からループ状の線条体2
6を前進させて突出させたり、後退させてルーメン11
内に引き込んだりすることが可能になっている。
【0086】カテーテル管16aを構成する内管13お
よび外管15の材質は、可撓性を有する電気絶縁材料で
あれば特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、
フッ素樹脂などの熱可塑性樹脂類を使用することがで
き、目的に応じて適切な弾性率を有する材料を選択する
ことができる。
【0087】カテーテル管16を構成する外管15の外
径は、特に限定されないが、たとえば1.0〜5.0mm
が好ましい。また、外管15の肉厚は、特に限定されな
いが、0.1〜1.5mm程度である。内管13の外径
は、特に限定されないが、外管15の内径よりも0.1
〜1.5mm程度小さいことが好ましく、また、内管13
の内径は、導電性線条体26,28の軸方向移動を許容
するように決定される。
【0088】導電性線条体26,28は、スネア状第1
電極24を構成するワイヤ電極であり、その材質および
寸法などは、前記第1実施形態の場合と同様である。
【0089】本実施形態では、図9に示すように、カテ
ーテル管16aの遠位端において、外管15と内管13
との間の隙間に筒状のチップ体18aが接着または融着
により固定してある。チップ体18aの遠位端面には第
2電極34aが形成してある。チップ体18aは、それ
自体がステンレス金属などの導電性材料で構成されても
良いが、セラミックまたはポリイミド樹脂などの絶縁チ
ップ体の遠位端面18aに、金属メッキ法などで金属メ
ッキが形成されたものでも良い。
【0090】本実施形態では、第2電極34aは、チッ
プ体18aを介して、カテーテル管16aの外管15と
内管13との間に形成してある隙間に配置してあるコイ
ルチューブ40に接続してある。本実施形態において
も、前記第1実施形態の場合と同様にして、コイルチュ
ーブ40の外周に、コイルチューブ40を構成するコイ
ル状線材41の巻回数よりも少ない巻回数で、短絡用線
材42がコイルチューブ40の長手方向に沿って巻き付
けてある。
【0091】その他の構成は、前記第1実施形態の場合
と同様であり、同様な作用効果を奏する。特に本実施形
態の電気処置器具10aは、前記第1実施形態に係る電
気処置器具10と異なり、カテーテルチューブ16aの
ルーメン11内に線条体26,28を完全に引き込むこ
とができる。その結果、生体組織の切り残しが特に少な
いという作用効果を奏する。また、カテーテルチューブ
16aが外管15と内管13とで構成してあり、これら
の隙間にコイルチューブ40が配置してあるので、コイ
ルチューブ40と線条体26および28との絶縁の確保
が確実となる。
【0092】その他の実施形態 なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の範囲内で種々に改変することができ
る。
【0093】たとえば、本発明に係る電気処置器具は、
上述したスネア型電気処置器具、鉗子型電気処置器具に
限定されず、全ての双極子型電気処置器具、あるいは単
極子型電気処置器具にも適用が可能である。ただし、本
発明は、双極子型電気処置器具に適用した場合に特に効
果が大きい。
【0094】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
電気処置器具によれば、カテーテルチューブの遠位端部
に装着してある電極から均一な電流を流し、安定且つ安
全な電気処置を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施形態に係るスネア型電
気処置器具の一部断面概略図である。
【図2】 図2は図1に示す処置器具の要部分解斜視図
である。
【図3】 図3は本発明の他の実施形態に係る鉗子型電
気処置器具の概略斜視図である。
【図4】 図4は鉗子型電気処置器具の遠位端部に装着
される部品の側面図である。
【図5】 図5は図4に示すV−V線に沿う要部断面図
である。
【図6】 図6(A),(B)はリンクの働きによる鉗
子片の開閉を示す概略図である。
【図7】 図7(A)は鉗子片の平面図、同図(B)は
同図(A)に示すB−B線に沿う拡大断面図である。
【図8】 図8は鉗子型電気処置器具の使用状態を示す
概略図である。
【図9】 図9は本発明のさらに他の実施形態に係るス
ネア型電気処置器具の一部断面概略図である。
【符号の説明】
10,10a… スネア型電気処置器具 16,,16a,104… カテーテルチューブ 18,18a… 先端チップ 20,22… ルーメン 24… 第1電極 26,28… 導電性線条体 34,34a… 第2電極 40,150… コイルチューブ 41… コイル状線材 42… 短絡用線材 47,140… 高周波電源 102… 鉗子型電気処置器具 106… 支持具 108… 支持片 110… 支点軸 112… 第1鉗子片 113… 第1リンク用後端部 114… 第2鉗子片 115… 第2リンク用後端部 116… 絶縁スペーサ 117… 第1リンク 118… 導電性ワイヤ 119… 第2リンク 120… 操作部 122… ハンドル 124… 第1凹所 126… 第2凹所 130… 第1電極 131… 切断用エッジ部 132… 第2電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杵渕 達夫 神奈川県川崎市川崎区夜光1−2−1 ゼ オンメディカル株式会社研究所内 Fターム(参考) 4C060 KK03 KK06 KK10 KK12 KK17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体内に挿入可能なカテーテルチューブ
    と、 前記カテーテルチューブの遠位端部に装着してある少な
    くとも1の電極とを有する医療用電気処置器具であっ
    て、 前記カテーテルチューブが、 前記電極に電気的に接続してあり、カテーテルチューブ
    の長手方向に沿って延在する導電性のコイル状線材と、 当該コイル状線材の巻回方向に沿った電流経路を電気的
    に短絡する短絡用線材とを有する医療用電気処置器具。
  2. 【請求項2】 前記短絡用線材が、前記コイル状線材の
    外周に、当該コイル状線材の巻回数よりも少ない巻回数
    で、コイル状線材の長手方向に沿って巻き付けてある請
    求項1に記載の医療用電気処置器具。
  3. 【請求項3】 前記コイル状線材の少なくとも両末端部
    は、前記コイル状線材の両末端部付近に接続固定してあ
    る請求項1または2に記載の医療用電気処置器具。
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