JPH10211212A - 電気手術用処置器具 - Google Patents

電気手術用処置器具

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JPH10211212A
JPH10211212A JP9029672A JP2967297A JPH10211212A JP H10211212 A JPH10211212 A JP H10211212A JP 9029672 A JP9029672 A JP 9029672A JP 2967297 A JP2967297 A JP 2967297A JP H10211212 A JPH10211212 A JP H10211212A
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JP
Japan
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electrode
snare
catheter tube
distal end
tip
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Application number
JP9029672A
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Inventor
Takashi Kawabata
隆司 川端
Ken Nishikawa
研 西川
Tatsuo Kinebuchi
達夫 杵渕
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 線条体の一部における電流密度の上昇(過密
電流の発生)を防ぎ、切除対象であるポリープなどの組
織へ均一に通電を行い、生体組織の切れ残りなどが生じ
ない耐久性に優れた双極子型の電気手術用処置器具にお
いて、特に、スネア部分のがたつきが少なく、生体組織
へのスネア部分の取付および取り外し操作が容易な電気
手術用処置器具を提供すること。 【解決手段】 体内に挿入可能なカテーテル管16と、
カテーテル管16の遠位端から前進および後退移動自在
に装着されるスネア状第1電極24と、カテーテル管1
6の遠位端の端面に形成された第2電極34とを有す
る。カテーテル管16の遠位端には、二つのルーメン2
0,22が形成された先端チップ18が接合してあり、
先端チップ18のルーメン20,22には、スネア状第
1電極24が挿通してあり、先端チップ18の端面にお
いて、ルーメン20,22の開口部36,38間に位置
するように、第2電極34が形成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気手術用処置器
具に係り、さらに詳しくは、ポリープ(隆起性腫瘍様病
変)などの切除手術の際に用いられる器具であって、生
体組織の切れ残りなどが生じない双極子型の電気手術用
処置器具に関する。
【0002】
【従来の技術】電気手術用処置器具は、高周波の電気的
エネルギーを利用した電気手術器であり、生体に電撃を
与えずに生体組織を電気的に切開し、手術時の出血を少
なくすることができるので、近年広く用いられるように
なっている。電気手術用処置器具は、手術用処置器具の
先端部に設けられた電極と生体組織間における高周波の
電気的エネルギーによる作用を利用するもので、単極子
型電気手術用処置器具と双極子型電気手術用処置器具と
がある。
【0003】単極子型電気手術用処置器具は、生体組織
の切断力に優れ、切断したときの出血が少ないという利
点を有するものであるが、所要電力が100W程度と高
いので、浸襲される生体組織の範囲が広く、そのため生
体組織の細部の切断には適していない。これに対して、
双極子型電気手術用処置器具は、低い所要電力で稼働す
ることができ、浸襲される生体組織の範囲が狭いので、
生体組織の細部の切断に適している。
【0004】双極子型電気手術用処置器具としては、チ
ューブのルーメン内に長軸方向に滑動可能な第一導電性
線条体と第二導電性線条体とを有し、絶縁スペーサーを
用いて第一導電性線条体の先端と第二導電性線条体の先
端とを繋ぎ、ループを形成させたものが知られている
(特開平2−291850号公報、特開平4−2418
53号公報、特開平4−325151号公報など)。
【0005】このような双極子電気手術用処置器具にお
いては、第一導電性線条体および第二導電性線条体を撃
ぐ絶縁スペーサー近傍の導電性線条体のポリープ切除能
力が小さいのでポリープの切除の際に生体組織の切れ残
りを生じる場合がある。
【0006】図5(a)は、従来の双極子電気手術用処
置器具の斜視図である。本図において、第一導電性線条
体1と第二導電性線条体2とがチューブ3の遠位端より
露出し、絶縁スペーサー4により結合されて、ループ
(スネア)5を形成している。図5(b)および図5
(c)は、図5(a)の双極子電気手術用処置器具を用
いた施術の状態を示す説明図である。施術時において
は、まず導電性線条体操作部の操作により、導電性線条
体の先端のチューブ遠位端から露出部を大きくし、大き
いループを形成する。次いで図5(b)に示すように、
ループ5をポリープ6の周辺に配置し、導電性線条体
1,2をチューブルーメン3に収納する方向に滑動し、
ループを小さくすることによりポリープ6の回りに引き
締め、高周波電流発生装置を起動して線条体1,2間に
高周波電流を流すことでポリープ6を切除する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな双極子型の電気手術用処置器具では、絶縁スペーサ
ー4近傍の導電性線条体1,2の遠位端部分(線条体
1,2が最も近接する部分)において、通電中に電流密
度の上昇(過密電流の発生)が生じ、スパークが発生す
るおそれがあった。このため、電極である線条体1,2
の遠位端部分へ炭化組織(焼け焦げなど)が付着し、結
果的に、通電不均一(不十分)が生じ、図5(c)に示
すように、切れ残り7が生じるおそれがあった。
【0008】また、スパークが発生すると、絶縁スペー
サー4と線条体1,2との接着に用いる接着剤、あるい
は絶縁スペーサー4自体などの耐久性が劣化するおそれ
があった。
【0009】なお、特公昭61−9051号公報には、
図5に示す絶縁スペーサ4を用いない構成を持つ双極子
型の電気手術用処置器具が開示してある。この公報に示
す器具では、線条体の先端に絶縁スペーサを持たないこ
とから、生体組織の切れ残りなどが少なくなることが期
待される。
【0010】ところが、前記公報に示す技術では、ルー
プ状の線条体(スネア)が、カテーテル管の遠位端から
前進または後退移動させる際に、がたつくおそれがあ
り、生体組織への引っかけ、または取り外しが容易では
ないという課題を有している。
【0011】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、線条体の一部における電流密度の上昇(過密電流の
発生)を防ぎ、切除対象であるポリープなどの組織へ均
一に通電を行い、生体組織の切れ残りなどが生じない耐
久性に優れた双極子型の電気手術用処置器具において、
特に、スネア部分のがたつきが少なく、生体組織へのス
ネア部分の取付および取り外し操作が容易な電気手術用
処置器具を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る電気手術用処置器具は、体内に挿入可
能なカテーテル管と、前記カテーテル管の遠位端部に装
着され、二つのルーメンが形成された先端チップと、前
記先端チップの二つのルーメンを通して、前記カテーテ
ル管の遠位端から前進および後退移動自在に装着される
スネア状第1電極と、前記先端チップの遠位端面に形成
された第2電極とを有することを特徴とする。
【0013】スネア状第1電極としては、ワイヤなどの
導電性線条体で構成したものが好ましく用いられ、線条
体の遠位端部がループ状に成形してあり、スネアを構成
してあるものが好ましく用いられる。本発明では、スネ
ア状第1電極としては、導電性線条体の遠位端にフック
状のスネアを構成したものも用いることができる。線条
体としては、導電性材料であれば特に制限はなく使用す
ることができ、このような導電性材料としては、例え
ば、金、銀、白金、ニッケル、鉄、アルミニウム、錫、
亜鉛などの金属単体や、ステンレス鋼、ニクロムなどの
合金などを挙げることができる。導電性線条体の構造
は、単線、撚線のいずれであってもよく、撚線として
は、単線からなる芯線とこれを囲むコイルとからなるも
のが含まれる。
【0014】スネア状第1電極の外径は、手術部位によ
り任意に選択することができるが、通常は0.1〜1m
m、好ましくは0.2〜0.6mmのものを使用するこ
とができる。
【0015】本発明において、先端チップは、セラミッ
クまたはポリイミド樹脂などの絶縁体で構成してあり、
その遠位端面に、第2電極が金属メッキなどの手段で形
成してある。先端チップのルーメンの内周壁面は、スネ
ア状第1電極を構成する線条体との短絡を避けるため
に、絶縁体で構成してある。
【0016】先端チップの形状は、二つのルーメンが軸
方向に沿って分離して形成してあれば、特に限定されな
い。たとえば先端チップの遠位端部に、直径方向に切り
込みを形成しても良い。
【0017】また、先端チップは、カテーテル管の最遠
位端に装着することなく、最遠位端からカテーテル管の
内側に所定距離だけ引き込まれた位置に装着し、カテー
テル管の遠位端部に凹所を形成しても良い。凹所の軸方
向距離は、特に限定されないが、0〜20mm程度が好ま
しい。
【0018】
【作用】本発明に係る電気手術用処置器具では、ポリー
プなどの切除対象の生体組織をスネア状第1電極で囲
み、そのスネア状第1電極を生体組織と共に、カテーテ
ル管の遠位端部に装着された先端チップ側に引き寄せ、
生体組織を、スネア状第1電極と先端チップの遠位端面
に形成された第2電極との間に挟み込む。そして、これ
ら電極間に高周波電流を流すことにより、切除対象の生
体組織を切断する。
【0019】その際に本発明では、従来の処置器具と異
なり、一対の線条体の遠位端を絶縁状態で接続する絶縁
スペーサーを必要としていないので、この絶縁スペーサ
ーのために生じていた切断残りなどの不都合も解消する
ことができる。また、絶縁スペーサーを有さないので、
不均一な電流密度の上昇がなくなり、スパークなどが生
じ難くなる。したがって、線条体(スネア状第1電極)
への炭化組織(焼け焦げ)の付着も防止することができ
る。線条体(スネア状第1電極)への炭化組織の付着が
防止できるので、部分的な通電不足も防止することがで
きる。また、絶縁スペーサーが不要となり、スパークが
発生し難くなるので、電極の耐久性が向上し、器具の経
済性が向上する。
【0020】特に本発明では、先端チップの遠位端面に
第2電極が形成してあるので、スネア状第1電極と先端
チップの第2電極との間の電流密度の均一化が特に良好
になり、切り残しが特に少なくなる。また、先端チップ
には、スネア状の第1電極が挿通する二つのルーメンが
形成してあるため、このスネア状の第1電極をカテーテ
ル管の遠位端から前進または後退移動させる際に、次に
示す作用を奏する。すなわち、ルーメンに案内されてス
ネア状の第1電極が前進または後退移動するため、がた
つくおそれがなくなり、スネア状の第1電極を、生体組
織への引っかけ、または取り外しする操作がきわめて容
易且つ安定する。
【0021】本発明において、先端チップの遠位端部
に、直径方向に切り込みを形成した場合には、生体組織
の切断を行うためにスネア状第1電極をカテーテル管内
に引き込む際に、引き込み力が生体組織に良好に伝わ
り、生体組織の切り残り防止効果が向上する。また、最
大限にスネア状第1電極を引き込んだとしても、第1電
極と第2電極とは、短絡しない構成なので都合がよい。
【0022】本発明において、先端チップを、カテーテ
ル管の最遠位端に装着することなく、最遠位端からカテ
ーテル管の内側に所定距離だけ引き込まれた位置に装着
し、カテーテル管の遠位端部に凹所を形成した場合に
は、前述の切り込みと同様な理由で、生体組織の切り残
し防止効果が向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電気手術用処
置器具を、図面に示す実施形態に基づき、詳細に説明す
る。
【0024】図1は本発明の一実施形態に係る電気手術
用処置器具の一部断面概略図、図2は図1に示す処置器
具の要部分解斜視図、図3(A)は本発明のその他の実
施形態に係る電気手術用処置器具の一部断面図、同図
(B)は同図(A)に示す先端チップの斜視図、図4
(A)は本発明のさらにその他の実施形態に係る電気手
術用処置器具に用いる先端チップの斜視図、同図(B)
は先端チップの正面図である。
【0025】第1実施形態 図1,2に示すように、本実施形態に係る電気手術用処
置器具10は、いわゆるバイポーラスネアと称される器
具であり、内部にルーメン14が形成されたカテーテル
管16を有する。
【0026】本実施形態では、カテーテル管16の遠位
端に先端チップ18が接着または融着してある。先端チ
ップ18には、一対のルーメン20,22が軸方向に平
行に所定間隔で形成してある。各ルーメン20,22に
は、スネア状第1電極24となる導電性線条体26が挿
通してあり、線条体26は、先端チップ18の前後でル
ープ状となっている。ループ状の線条体26の近位端
は、単一の導電性線条体28に対して電気的および機械
的に接続してある。
【0027】ループ状の線条体26の遠位端は、先端チ
ップ18から突出した状態で、拡開してスネア状と成る
ように癖付けしてある。線条体26の近位端に接続して
ある線条体28の近位端は、図1に示すように、操作用
基部30の操作用把手32に接続してある。操作用把手
32を軸方向に移動操作することで、線条体26,28
をカテーテル管16のルーメン14内で軸方向に移動さ
せ、カテーテル管16の遠位端からループ状の線条体2
6を前進させて突出させたり、後退させてルーメン14
内に引き込んだりすることが可能になっている。
【0028】なお、線条体26,28をカテーテル管1
6内で軸方向に移動させるための構造は、特に限定され
ないが、図1に示すように軸方向に移動可能な操作用把
手32と、これと連動して軸方向に移動する移動部材を
具備するものであってもよく、あるいは、回動部材とこ
の回動部材の回動に連動して軸方向に移動する移動部材
とを具備するものであってもよい。
【0029】カテーテル管16の材質は電気絶縁材料で
あれば特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホンな
どのプラスチック類を使用することができ、目的に応じ
て適切な弾性率を有する材料を選択することができる。
カテーテル管16の外径は、特に限定されないが、たと
えば1.0〜5.0mmが好ましい。また、カテーテル管
16の肉厚は、特に限定されないが、0.1〜1.5mm
程度である。
【0030】導電性線条体26,28は、スネア状第1
電極24を構成するワイヤ電極であり、その材質は、導
電性材料であれば特に制限はなく使用することができ、
このような導電性材料としては、例えば、金、銀、白
金、ニッケル、鉄、アルミニウム、錫、亜鉛などの金属
単体や、ステンレス鋼、ニクロムなどの合金などを挙げ
ることができる。導電性線条体26,28の構造は、単
線、撚線のいずれであってもよく、撚線としては、単線
からなる芯線とこれを囲むコイルとからなるものが含ま
れる。
【0031】導電性線条体26,28の外径は、手術部
位により任意に選択することができるが、通常は0.1
〜1mm、好ましくは0.2〜0.6mmのものを使用
することができる。
【0032】本実施形態では、先端チップ18は、図2
に示すように、セラミックまたはポリイミド樹脂などの
絶縁体で構成してあり、その遠位端面に、第2電極34
が形成してある。第2電極34の電極パターンは、金属
メッキ法などで形成され、先端チップ18のルーメン2
0,22の内周壁面およびルーメン20,22の遠位端
開口部36,38の極近傍周囲には形成されないように
する。スネア状第1電極24を構成する線条体26との
短絡を避けるためである。第2電極34は、カテーテル
管16のルーメン14内に軸方向に配置されたリード線
40に接続してある。リード線40の外周は、導電性線
条体26,28との短絡を防止するために、絶縁被覆し
てある。
【0033】本実施形態では、図1に示すリード線40
の近位端および導電性線条体28の近位端は、それぞれ
コード42,44を通じて高周波電流発生装置46に電
気的に接続してある。
【0034】本実施形態の電気手術用処置器具10を用
いる施術時においては、まずカテーテル管16の遠位端
をポリープの近くにまで移動させるために、操作用把手
32を操作し、カテーテル管16のルーメン14内に線
条体26,28を引き込む。その状態で、たとえば内視
鏡のチャネルを通してカテーテル管16の遠位端を体腔
内に導入する。
【0035】カテーテル管16の遠位端を、図2に示す
ポリープ48の近くに位置させたら、体外に位置する操
作用把手32を操作し、カテーテル管16の先端チップ
18からループ状の線条体26を送り出し、図1に示す
ように、線条体26で大きなスネア状第1電極24を形
成する。
【0036】次に、このスネア状第1電極24内にポリ
ープ48の基部が入り込むようにカテーテル管16の遠
位端を操作し、その後、操作用把手32を操作し、線条
体26,28をカテーテル管16の内部に軸方向に引き
込み、スネア状第1電極24のループ径を小さくし、ポ
リープ48の基部を締め付ける。その後、高周波電流発
生装置を起動することにより、第1電極24と第2電極
34との間に高周波電流を流し、電気的エネルギーで患
部を切除する。
【0037】その際に本実施形態に係る電気手術用処置
器具では、従来の処置器具と異なり、一対の線条体の遠
位端を絶縁状態で接続する絶縁スペーサーを必要として
いないので、この絶縁スペーサーのために生じていた切
断残りなどの不都合も解消することができる。また、絶
縁スペーサーを有さないので、不均一な電流密度の上昇
がなくなり、スパークなどが生じ難くなる。したがっ
て、スネア状第1電極24への炭化組織(焼け焦げ)の
付着も防止することができる。スネア状第1電極24へ
の炭化組織の付着が防止できるので、部分的な通電不足
も防止することができる。また、絶縁スペーサーが不要
となり、スパークが発生し難くなるので、電極24,3
4の耐久性が向上し、器具の経済性が向上する。
【0038】特に本実施形態では、先端チップ18の遠
位端面において、ルーメン20,22の開口部36,3
8間に位置するように、第2電極34が形成してあるの
で、スネア状第1電極24と先端チップの第2電極34
との間の電流密度の均一化が特に良好になり、切り残し
が特に少なくなる。
【0039】さらに、先端チップ18には、スネア状第
1電極24が挿通する二つのルーメン20,22が形成
してあるため、このスネア状第1電極24をカテーテル
管16の遠位端から前進または後退移動させる際に、次
に示す作用を奏する。すなわち、ルーメン20,22に
案内されてスネア状第1電極24が前進または後退移動
するため、がたつくおそれがなくなり、スネア状第1電
極24を、生体組織48への引っかけ、または取り外し
する操作がきわめて容易且つ安定する。
【0040】第2実施形態 図3(A),(B)に示すように、本実施形態電気手術
用処置器具10aでは、先端チップ18aが外周面に段
差のない円柱形状をしており、カテーテル管16の最遠
位端に装着することなく、最遠位端からカテーテル管1
6の内側に所定距離Lだけ引き込まれた位置に装着し、
カテーテル管16の遠位端部に凹所50を形成してあ
る。凹所50の軸方向距離Lは、特に限定されないが、
0〜20mm程度が好ましい。
【0041】本実施形態のその他の構成は、図1,2に
示す第1実施形態のものと同一であり、共通する部材に
は、同一符号を付し、その説明は省略する。
【0042】本実施形態にかかる器具10aでは、凹所
50をカテーテル管16の遠位端部に形成することで、
生体組織の切断を行うためにスネア状第1電極24をカ
テーテル管16内に引き込む際に、引き込み力が生体組
織に良好に伝わり、生体組織の切り残り防止効果が向上
する。
【0043】第3実施形態 図4(A),(B)に示すように、本実施形態電気手術
用処置器具では、先端チップ18bの形状を工夫してあ
る。本実施形態の先端チップ18bは、比較的大きな外
径の大径部分52と、それよりも小さな外径を持つ小径
部分54とを有し、これらが軸方向に一体化してある。
【0044】本実施形態では、小径部分54の外径は、
たとえば図2に示すカテーテル管16の内径と略同一で
あり、小径部分54がカテーテル管16の遠位端部内に
差し込まれ、大径部分52がカテーテル管16の遠位端
部から軸方向に突出するようになっている。
【0045】小径部分54には、図4(B)に示すよう
に、図1,2に示すものと同様なルーメン20,22が
軸方向に沿って分離して形成してある。これらルーメン
には、図1,2に示すスネア状の第1電極24が挿通さ
れる。
【0046】本実施形態では、先端チップ18bの遠位
端部である大径部分52に、直径方向に切り込み51が
形成してある。そして、第2電極34は、この大径部分
52の遠位端面の全面に形成してある。
【0047】先端チップ18bの遠位端部に、直径方向
に切り込み51を形成することで、生体組織の切断を行
うためにスネア状第1電極26をカテーテル管内に引き
込む際に、引き込み力が生体組織に良好に伝わり、生体
組織の切り残り防止効果が向上する。また、最大限にス
ネア状第1電極24を引き込んだとしても、第1電極2
6と第2電極34とは、短絡しない構成なので都合がよ
い。
【0048】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
電気手術用処置器具によれば、従来の処置器具と異な
り、一対の線条体の遠位端を絶縁状態で接続する絶縁ス
ペーサーを必要としていないので、この絶縁スペーサー
のために生じていた切断残りなどの不都合も解消するこ
とができる。また、絶縁スペーサーを有さないので、不
均一な電流密度の上昇がなくなり、スパークなどが生じ
難くなる。したがって、線条体(スネア状第1電極)へ
の炭化組織(焼け焦げ)の付着も防止することができ
る。線条体(スネア状第1電極)への炭化組織の付着が
防止できるので、部分的な通電不足も防止することがで
きる。また、絶縁スペーサーが不要となり、スパークが
発生し難くなるので、電極の耐久性が向上し、器具の経
済性が向上する。
【0050】特に本発明では、先端チップの遠位端面に
第2電極が形成してあるので、スネア状第1電極と先端
チップの第2電極との間の電流密度の均一化が特に良好
になり、切り残しが特に少なくなる。また、先端チップ
には、スネア状の第1電極が挿通する二つのルーメンが
形成してあるため、このスネア状の第1電極をカテーテ
ル管の遠位端から前進または後退移動させる際に、次に
示す効果を奏する。すなわち、ルーメンに案内されてス
ネア状の第1電極が前進または後退移動するため、がた
つくおそれがなくなり、スネア状の第1電極を、生体組
織への引っかけ、または取り外しする操作がきわめて容
易且つ安定する。
【0051】また、凹所をカテーテル管の遠位端部に形
成するように先端チップを装着した本発明では、生体組
織の切断を行うためにスネア状第1電極をカテーテル管
内に引き込む際に、引き込み力が生体組織に良好に伝わ
り、生体組織の切り残り防止効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る電気手術用処
置器具の一部断面概略図である。
【図2】図2は図1に示す処置器具の要部分解斜視図で
ある。
【図3】図3(A)は本発明のその他の実施形態に係る
電気手術用処置器具の一部断面図、同図(B)は同図
(A)に示す先端チップの斜視図である。
【図4】図4(A)は本発明のさらにその他の実施形態
に係る電気手術用処置器具に用いる先端チップの斜視
図、同図(B)は先端チップの正面図である。
【図5】図5(a)〜(c)は従来例に係る電気手術用
処置器具の使用状態を示す概略図である。
【符号の説明】
10,10a,10b… 電気手術用処置器具 16… カテーテル管 18,18a,18b… 先端チップ 20,22… ルーメン 24… スネア状第1電極 26,28… 導電性線条体 34,34a,34b… 第2電極 50… 凹所 51… 切り込み

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体内に挿入可能なカテーテル管と、 前記カテーテル管の遠位端部に装着され、二つのルーメ
    ンが形成された先端チップと、 前記先端チップの二つのルーメンを通して、前記カテー
    テル管の遠位端から前進および後退移動自在に装着され
    るスネア状第1電極と、 前記先端チップの遠位端面に形成された第2電極とを有
    する電気手術用処置器具。
  2. 【請求項2】 前記先端チップが、カテーテル管の最遠
    位端から所定距離引き込まれたカテーテル管内部に装着
    してあり、カテーテル管の遠位端部内に凹所を形成して
    ある請求項1に記載の電気手術用処置器具。
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